JPH07253033A - エンジンの速度規制方法とガバナー装置 - Google Patents

エンジンの速度規制方法とガバナー装置

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JPH07253033A
JPH07253033A JP4395894A JP4395894A JPH07253033A JP H07253033 A JPH07253033 A JP H07253033A JP 4395894 A JP4395894 A JP 4395894A JP 4395894 A JP4395894 A JP 4395894A JP H07253033 A JPH07253033 A JP H07253033A
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insulator
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carburetor
governor device
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Yoshinori Oki
美徳 大木
Yutaka Mochizuki
裕 望月
Shinichi Kawakami
慎一 川上
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Iida Denki Kogyo KK
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Iida Denki Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気化器と無関係に、燃料と空気との混合気の
エンジン本体への供給を遮断制御することを技術的課題
とし、正確で確実なエンジンの速度制御動作を得ると共
に、簡単な取扱いを得ることにある。 【構成】 エンジン本体27と気化器34との間に設け
たインシュレータ2の混合気通路3を、回転速度が予め
設定された一定値を越えた状態時に遮断し、もって気化
器34の状態に関わりなく、かつ気化器34の構成に関
わりなく、エンジンの回転速度規制を確実にかつ簡単に
達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気化器からエンジン本
体に供給される燃料と空気との混合気を遮断することに
より、エンジンの回転速度を一定値以下に規制する速度
規制方法と、この方法を実施するガバナー装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】気化器からエンジン本体に供給される混
合気の量を制御して、エンジンの速度を制御するものと
しては、特公平2−40857号公報、特公平3−40
219号公報、特公平5−87658号公報、さらに実
公平3−11391号公報等に開示された技術がある。
【0003】これらの従来技術は、直接または間接的に
エンジンの速度および気化器の絞り弁の開度を電気的に
監視し、両監視電気情報に従って、必要時に気化器の絞
り弁を稼働制御して、エンジンの速度を適正に制御する
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術は、構造が複雑であると共に微妙な動作を要求さ
れる気化器に施されるものであるので、この気化器に対
する取付けまたは連結、および動作調整がきわめて難し
いと云う問題があった。
【0005】また、気化器に補助的に取付けた従来技術
が故障すると、気化器自体の正常な動作を得ることがで
きなくなるので、エンジンの稼働が不可能となり、エン
ジンの故障原因を増やすと云う問題があった。
【0006】さらに、エンジンの重要な構成部分である
気化器に直接取付けられるので、その取付け取外しに高
度な専門技術を要すると共に、面倒な気化器の調整を必
要とし、このため取扱いおよび実施が困難となると云う
問題があった。
【0007】そこで、本発明は、上記した従来技術にお
ける問題点を解消すべく創案されたもので、気化器とは
無関係に、燃料と空気との混合気のエンジン本体への供
給を遮断制御することを技術的課題とし、もって正確で
確実なエンジンの速度規制動作を得ると共に、簡単な取
扱いを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
る本発明の方法手段は、エンジン本体と気化器との間
に、エンジン本体の熱を断熱して、気化器をエンジン本
体に適正に取付けるべく設けたインシュレータに施され
ること、このインシュレータの混合気通路を、エンジン
本体の回転速度が、予め設定された一定値を越えた状態
時に遮断すること、にある。
【0009】インシュレータの混合気通路の遮断を、イ
ンシュレータに変位可能に設けた遮断体を変位させて達
成するのが簡単であり、エンジン本体の、予め設定され
る回転速度の一定値を、過回転速度領域の直前の値とす
るのが有効であり、エンジン本体の回転速度を、点火装
置を構成する点火コイルの一次巻線の一次出力電圧値に
より検出するのが有利である。
【0010】また、上記技術的課題を解決する本発明の
構造手段は、エンジン本体と気化器との間に設けられ、
エンジン本体の熱を断熱して、気化器をエンジン本体に
適正に取付けるインシュレータを有すること、このイン
シュレータに設けられ、インシュレータの混合気通路を
変位して遮断する遮断体を有すること、電力により駆動
し、遮断体を変位させる駆動体を有すること、点火装置
を構成する点火コイルの一次巻線の一次出力電圧から得
た、一定時定数で放電される掲出電圧の値が予め設定さ
れた値を越えた状態時に、駆動体に電力を供給する制御
回路を有すること、にある。
【0011】遮断体を、インシュレータの混合気通路内
に配置され、回動軸心を混合気通路に直交させた平板体
で構成するか、インシュレータの混合気通路を遮断する
太さを有して、この混合気通路を横断する姿勢で配置さ
れ、混合気通路内に位置する部分に中心軸心を横切る通
孔を設け、中心軸心を回動軸心とした短円柱体で構成す
るか、さらにはインシュレータの混合気通路に横断する
方向から出入りする平板体で構成するのが良い。
【0012】駆動体を、プランジャ型リニアモータで構
成するか、リニアモータで構成するか、さらにはトルク
モータで構成するのが良い。
【0013】点火装置の高圧磁石発電機の発生電力を、
駆動体の駆動電力とするのが有効である。
【0014】制御回路を、点火コイルの一次巻線の一次
出力電圧の順方向部分から駆動体の駆動電力を生成する
電源回路と、一次出力電圧の逆方向部分で作動するワン
ショット回路と、このワンショット回路からの矩形波状
のワンショット出力電圧を充電して、一定時定数で放電
する積分回路と、この積分回路の出力である検出電圧
を、エンジンの制限したい回転速度に合わせて予め設定
された設定値と比較し、検出電圧が設定値を越えた状態
時に出力するコンパレータと、このコンパレータの出力
によりトリガされて、駆動体を電源回路に接続するドラ
イブスイッチと、から構成するのが有利である。
【0015】
【作用】エンジン本体の回転速度が、予め設定した一定
値を越えた状態時に、インシュレータの混合気通路を遮
断するので、気化器の動作とは全く関係なしに、エンジ
ン本体への混合気の供給を遮断することになり、このエ
ンジン本体への混合気の供給の遮断により、エンジン
は、その回転速度を低下させる。
【0016】このインシュレータの混合気通路が遮断し
た状態は、気化器の動作とは全く関係なしに生じるもの
であるので、エンジンの運転操作をしない限り、気化器
は、インシュレータの混合気通路の遮断によるエンジン
の回転速度低下以前の状態を維持している。
【0017】このインシュレータの混合気通路の遮断
は、エンジン本体の回転速度が予め設定した一定値を越
えた状態時に達成されるものであるので、インシュレー
タの混合気通路の遮断により、エンジン本体の回転速度
が低下し、予め設定した一定値以下になると、インシュ
レータの混合気通路の遮断は解除され、気化器の状態が
回転速度低下以前の状態を維持していることから、再び
エンジン本体への混合気の供給が開始され、エンジンの
稼働は継続する。
【0018】エンジンの回転速度が予め設定された一定
値以下である状態では、一次巻線の一次出力電圧から得
られる検出電圧の値は、エンジンの回転速度の一定値に
対応して設定された一定電圧値よりも小さく、制御回路
による駆動体への電力の供給はなく、遮断体はインシュ
レータの混合気通路を開放した状態となっている。
【0019】この状態から、一次巻線の一次出力電圧か
ら得られる制御回路の検出電圧の値が、設定さた一定電
圧値に達すると、すなわちエンジンの回転速度が一定値
にたっすると、制御回路による駆動体に対する電力の供
給が開始されるので、駆動体の稼働により遮断体が変位
してインシュレータの混合気通路を遮断し、気化器から
エンジン本体への混合気の供給を遮断する。
【0020】駆動体は、電力の供給により稼働して遮断
体を変位させるが、電力の供給が停止すると、元の状態
に自動復帰するので、遮断体は、駆動体の稼働状態から
非稼働状態への復帰により、混合気通路に対して遮断状
態から非遮断状態に自動的に復帰する。
【0021】なお、本発明は、気化器の状態を全く変化
させることなく、エンジン本体への混合気の供給を遮断
して速度規制を達成するものであるので、速度規制によ
りエンジン本体が正常運転状態に復帰した後、早期に回
転速度が上昇し、再び速度規制動作が行われると云う不
都合の発生する可能性があるが、混合気の供給遮断によ
るエンジン本体の回転速度低下は、極めて顕著なエンジ
ンの状態変化として感知することができるので、これに
より必要に応じて気化器の状態を制御して、エンジンの
回転速度を正常運転状態に維持するようにすれば良い。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照しなが
ら説明する。図1は、本発明によるガバナー装置1を取
付けたエンジンの全体外観を示すもので、カバー33で
覆われたエンジン本体27と気化器34との間に本発明
のガバナー装置1が取付けられており、フイン29を有
するシリンダ28とクランクケース30との一体物構造
のエンジン本体27には、カバー33で覆われたマフラ
ー31が取付けられ、カバー33の一部からマフラー3
1の排気口32が露出している。
【0023】エンジン本体27は、タンクキャップ37
で開閉される燃料タンク36上に搭載状に組付けられ、
この燃料タンク36から燃料パイプ35が気化器34に
延びている。
【0024】本発明のガバナー装置1の主要構成部分の
一つであるインシュレータ2は、エンジン本体27に対
して気化器34を、エンジン本体27に発生する高温か
ら断熱した状態で、また所望する適正な位置および姿勢
で組付けるスペーサ的な部材であり、気化器34からの
混合気をエンジン本体27に導く混合気通路3が設けら
れており、エンジン本体27および気化器34に取付け
るための取付け孔4が混合気通路3と平行る設けられて
いる。
【0025】本発明のガバナー装置1は、このインシュ
レータ2に、インシュレータ2の混合気通路3を遮断で
きる遮断体5と、この遮断体5を変位させる駆動体7
と、この駆動体7の駆動力を遮断体5に伝えて、遮断体
5を直接変位させる伝達機構9と、そしてエンジンの点
火装置の点火コイル39の一次巻線40の出力電圧V1
に従って、駆動体7の駆動制御を行う制御回路20とか
ら構成されている。
【0026】図2ないし図4は遮断体5の構成例を示す
もので、図2のものは、混合気通路3を横断する方向に
軸心を位置させて回動自在に設けた変位軸6に、混合気
通路3内に回動変位自在に配置され、回動により混合気
通路3を遮断する平円板体から構成されており、図3の
ものは、混合気通路3の口径よりも大きい直径を有する
と共に、混合気通路3に対向する箇所に通気孔を開孔
し、インシュレータ2に回動自在に組付けられた円柱体
で構成されており、図4のものは、混合気通路3を遮断
できる大きさを有し、混合気通路3を横断する方向に摺
動変位可能に取付けられた平板体で構成されている。
【0027】図2の遮断体5は、小さな平円板体で構成
されると共に、混合気通路3の遮断に要する変位が、変
位軸6の略90°の回動だけで良いので、負荷荷重およ
び変位量が小さく、このため遮断体5による混合気通路
3の遮断制御を感度良く達成できると共に、駆動出力の
小さい駆動体7の利用が可能である。
【0028】図3の遮断体5は、変位軸6をも兼ねるこ
との可能な円柱体で構成されると共に、混合気通路3の
遮断に要する変位が略90°の回動だけで良く、それ自
体に混合気通路3の一部とをなる通孔を形成しているの
で、正常動作時における混合気通路3における混合気の
流通の邪魔となることが全くないと共に、遮断のための
変位量が小さく、このため遮断体5に関連する構成を簡
単にすることができる反面、負荷荷重が大きくなり勝ち
であるので、駆動体7として駆動出力の大きいものを必
要とする。
【0029】図4の遮断体5は、単純な平板体で構成さ
れていると共に、混合気通路3に出入りして遮断するも
のとなっているので、正常動作時における混合気通路3
における混合気の流通の邪魔となることが全くないと共
に、負荷荷重を小さく、このためインシュレータ2にお
ける混合気の良好な通過を維持できると共に、駆動出力
の小さい駆動体7の使用が可能である反面、混合気通路
3の遮断に要する変位量が大きいので、遮断体5の変位
駆動に関連する構成が複雑となり勝ちである。
【0030】図5ないし図7は、インシュレータ2と駆
動体7と伝達機構9との組合せ構成例を示すもので、図
5は、駆動体7としてプランジャ型リニアモータを使用
した場合を、図6および図7は、駆動体7としてトルク
モータまたはリニアモータを使用した場合を示してい
る。
【0031】図5の伝達機構9は、取付け板19でイン
シュレータ2に固定されたプランジャ型リニアモータを
使用した駆動体7の出力軸に固定された駆動ロッド10
と、基端を遮断体5の変位軸6に固定し、先端を駆動ロ
ッド10の先端に回動自在に軸止した従動クランク11
とから構成され、駆動体7の直線変位駆動を、駆動ロッ
ド10と従動クランク11とのクランク機構により、変
位軸6の回動変位に変換して、遮断体5による混合気通
路3の遮断を達成し、駆動体7への駆動電力の供給が停
止すると、復帰バネ8の弾力により元の位置に自動復帰
して、遮断体5による混合気通路3の遮断を解除する。
【0032】図6の伝達機構9は、取付け板19でイン
シュレータ2に固定された駆動体7の出力軸に基端を固
定し、長さ方向に沿って摺動溝14を開設したた駆動腕
12と、基端を変位軸6に固定し、先端部に突設した摺
動ピン15を摺動溝14に遊合させた従動腕13とから
構成され、摺動ピン15の突設位置を調整することによ
り、駆動体7の一定回動出力による遮断体5の回動量を
調整設定する。
【0033】図7の伝達機構9は、取付け板19でイン
シュレータ2に固定された駆動体7の出力軸に固定され
た駆動歯車16と、変位軸6に固定され、駆動歯車16
と噛み合う従動歯車17とから構成され、駆動歯車16
および従動歯車17の歯数を調整することにより、駆動
体7の出力に対する変位軸6すなわち遮断体5の回動変
位量を調整する。
【0034】なお、図7において、停止ピン18は、従
動歯車17の復帰限位置を設定するためのもので、図5
および図6の実施例にも設けるのが良く、また図6およ
び図7に図示省略された復帰バネ8は、駆動体7の出力
軸部分または変位軸6部分に設けるのが良い。
【0035】図8は、エンジンの回転速度に従って駆動
体7の動作を制御する制御回路20の回路構成の一例を
示すもので、この制御回路20は、永久磁石を埋設して
回転するフライホイール43と組合さって高圧磁石発電
機を構成し、二次巻線41にプラグ42を接続した点火
コイル39と点火回路38とで構成される点火装置と一
体に、点火コイル39の一次巻線40に直列接続された
形態で設けられ、一次巻線40の一次出力電圧V1 (図
9参照)の一部を、駆動体7の駆動電力とすると共に、
駆動体7の制御電力とするようにしている。
【0036】この制御回路20は、一次出力電圧V1
順方向分の一部を充電する電源回路21と、この電源回
路21の電力の一部を入力して、一次出力電圧V1 の逆
方向分により作動して矩形波のワンショット出力電圧V
2 (図9参照)を出力するワンショット回路23と、こ
のワンショット出力電圧V2 を積分して検出電圧V
3(図9参照)を出力する積分回路24と、この検出電
圧V3 とエンジンの回転速度に従って予め設定したしき
い値である一定電圧値と比較して、この一定電圧値を検
出電圧V3 が越えた状態で駆動信号を出力するコンパレ
ータ25と、このコンパレータ25からの駆動信号の入
力によりトリガして、電源回路21の電力を駆動体7に
供給するドライブスイッチ26とから構成されている。
【0037】電源回路21は、ダイオードにより一次出
力電圧V1 の順方向分だけを充電するコンデンサで構成
され、このコンデンサには、ツェナーダイオードとトラ
ンジスタとの直列回路で構成される電圧安定化回路22
が接続されており、ツェナーダイオードの作用により、
コンデンサの充電電圧は一定電圧となり、またトランジ
スタの作用により、ワンショット回路23への一定電圧
値の入力信号は、一次出力電圧V1 の逆方向分の発生時
点に制限される。
【0038】すなわち、制御回路20は、一次出力電圧
1 の逆方向分を利用して、駆動体7の動作制御を行っ
ているのである。
【0039】ワンショット回路23は、エンジンのワン
サイクル毎にワンショット出力電圧V2 を出力するが、
このワンショット出力電圧V2 の各矩形波は、その発生
時間間隔が、エンジンの回転速度が高くなるに従って短
くなる。
【0040】それゆえ、放電時定数の一定である積分回
路24の検出電圧V3 は、エンジンの回転速度が上昇す
るに従って、コンデンサに充電した電圧の放電量が少な
くなり、その分、高い電圧値を維持することになる。
【0041】コンパレータ25は、検出電圧V3 が予め
設定されたしきい値よりも大きくなった時点で、駆動信
号を出力してトランジスタであるドライブスイッチ26
をトリガして、電源回路21の一定電圧の電力を駆動体
7に供給して駆動させ、遮断体5を変位させてインシュ
レータ2の混合気通路3を遮断する。
【0042】遮断体5による混合気通路3の遮断によ
り、気化器34からエンジン本体27への混合気の供給
が遮断されるので、エンジンの回転速度は急速にかつ強
制的に所望範囲まで低下するが、エンジンの回転速度が
所望値まで低下すると、検出電圧V3 がしきい値よりも
小さくなるので、ドライブスイッチ26の作用により駆
動体7の電力の供給が停止し、遮断体5が復帰して混合
気通路3が開放されるので、気化器34からエンジン本
体27への混合気の供給が再開される。
【0043】図2および図5の構成の本発明装置を、川
崎重工製の2サイクル、25ccのTG25エンジンに
取付け、エンジンの規制回転速度を9000rpmに設
定すると共に、9000rpmで遮断体5が混合気通路
3を完全に遮断するように駆動体7の出力トルクと復帰
バネ8の弾力とを調整して運転したところ、エンジンの
回転速度が8500rpmを越えると駆動体7に電力が
供給され始め、回転速度が9000rpmでは混合気通
路3は遮断体5により完全に遮断された状態となった。
【0044】実測によるコントロール精度は、9000
rpm±30rpmときわめて高いものであり、ハッチ
ングのないきわめて円滑な制御動作を発揮した。
【0045】
【発明の効果】本発明は、上記した構成となっているの
で、以下に示す効果を奏する。エンジン本体に対する気
化器の取付けに設けられたインシュレータに施すもので
あり、単に混合気通路を開閉遮断するだけのものである
ので、その取付けおよび構造が極めて簡単となり、もっ
てその実施が容易である。
【0046】気化器の動作とは無関係にエンジン本体へ
の混合気の供給遮断制御を達成することができるので、
混合気の遮断制御後におけるエンジンの回転動作復帰が
速やかであると共に極めて円滑であり、もってエンジン
の速度制限制御が容易で確実であると共に、無理のない
円滑なエンジン動作を得ることができる。
【0047】単に混合気通路を形成するインシュレータ
に設けられるものであるので、エンジンの稼働に影響な
く、気化器の変更および調整が必要なく、その取付けを
任意に選択できると共に、その取付け、取り替えが簡単
であり、もって単品としての取扱いが可能である。
【0048】稼働していない状態では、インシュレータ
の混合気通路を開放した状態であるので、例え故障した
としてもエンジンの動作に悪影響を与えることがなく、
もってエンジンの正常な動作を損なう故障の原因を増や
すことがない。
【0049】エンジンの回転速度の規制制御を、気化器
からエンジン本体への混合気の供給遮断により達成する
ので、規制動作中に、エンジンから生ガスが排出される
ことがなく、速度規制によるアフターバーナの発生と
か、エンジン本体が異常に高温となるとか、エンジンの
音、振動が激しくなるとか、排気ガスの煙の量が増大す
るとかの不都合の発生を皆無とすることができ、もって
排気ガスによる環境汚染が少なく、高い安全性を発揮す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガバナー装置を組付けた小型エンジン
の全体外観を示す全体正面図。
【図2】本発明のガバナー装置の遮断体の一実施例を示
す部分破断した全体斜視図。
【図3】本発明のガバナー装置の遮断体の他の実施例を
示す部分破断した全体斜視図。
【図4】本発明のガバナー装置の遮断体のさらに他の実
施例を示す部分破断した全体斜視図。
【図5】本発明のガバナー装置の一実施例を示す全体外
観斜視図。
【図6】本発明のガバナー装置の他の実施例を示す全体
外観斜視図。
【図7】本発明のガバナー装置のさらに他の実施例を示
す全体外観斜視図。
【図8】本発明のガバナー装置の制御回路の一実施例を
示す電気回路図。
【図9】図8に示した制御回路の動作の説明に供する動
作線図。
【符号の説明】
1 ; ガバナー装置 2 ; インシュ
レータ 3 ; 混合気通路 4 ; 取付け孔 5 ; 遮断体 6 ; 変位軸 7 ; 駆動体 8 ; 復帰バネ 9 ; 伝達機構 10; 駆動ロッ
ド 11; 従動クランク 12; 駆動腕 13; 従動腕 14; 摺動溝 15; 摺動ピン 16; 駆動歯車 17; 従動歯車 18; 停止ピン 19; 取付け板 20; 制御回路 21; 電源回路 22; 電圧安定
化回路 23; ワンショット回路 24; 積分回路 25; コンパレータ 26; ドライブ
スイッチ 27; エンジン本体 28; シリンダ 29; フイン 30; クランク
ケース 31; マフラー 32; 排気口 33; カバー 34; 気化器 35; 燃料パイプ 36; 燃料タン
ク 37; タンクキャップ 38; 点火回路 39; 点火コイル 40; 一次巻線 41; 二次巻線 42; プラグ 43; フライホイール 44; ストップ
スイッチ V1 ; 一次出力電圧 V2 ; ワンショ
ット出力電圧 V3 ; 検出電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 45/00 345 F F02M 15/06 Z F02P 1/08 301 Z

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン本体(27)と気化器(34)との間
    に、前記エンジン本体(27)の熱を断熱して、前記気化器
    (34)を前記エンジン本体(27)に適正に取付けるべく設け
    たインシュレータ(2) の混合気通路(3) を、前記エンジ
    ン本体(27)の回転速度が、予め設定された一定値を越え
    た状態時に遮断するエンジンの速度規制方法。
  2. 【請求項2】 インシュレータ(2) に変位可能に設けた
    遮断体(5) を変位させて、混合気通路(3) を遮断する請
    求項1に記載のエンジンの速度規制方法。
  3. 【請求項3】 エンジン本体(27)の、予め設定される回
    転速度の一定値を、過回転速度領域の直前の値とした請
    求項1または2に記載のエンジンの速度規制方法。
  4. 【請求項4】 エンジン本体(27)の回転速度を、点火装
    置を構成する点火コイル(39)の一次巻線(40)の一次出力
    電圧(V1)値により検出する請求項1または2または3に
    記載のエンジンの速度規制方法。
  5. 【請求項5】 エンジン本体(27)と気化器(34)との間に
    設けられ、前記エンジン本体(27)の熱を断熱して、前記
    気化器(34)をエンジン本体(27)に適正に取付けるインシ
    ュレータ(2) と、該インシュレータ(2) に設けられ、該
    インシュレータ(2) の混合気通路(3) を変位して遮断す
    る遮断体(5) と、電力により駆動し、前記遮断体(5) を
    変位させる駆動体(7) と、点火装置を構成する点火コイ
    ル(39)の一次巻線(40)の一次出力電圧(V1)から得た、一
    定時定数で放電される検出電圧(V3)の値が予め設定され
    た値を越えた状態時に、前記駆動体(7) に電力を供給す
    る制御回路(20)と、から成るエンジンのガバナー装置。
  6. 【請求項6】 遮断体(5) を、インシュレータ(2) の混
    合気通路(3) 内に配置され、回動軸心を前記混合気通路
    (3) に直交させた平板体で構成した請求項5に記載のエ
    ンジンのガバナー装置。
  7. 【請求項7】 遮断体(5) を、インシュレータ(2) の混
    合気通路(3) を遮断する太さを有して、該混合気通路
    (3) を横断する姿勢で配置され、前記混合気通路(3) 内
    に位置する部分に中心軸心を横切る通孔を設け、前記中
    心軸心を回動軸心とした短円柱体で構成した請求項5に
    記載のエンジンのガバナー装置。
  8. 【請求項8】 遮断体(5) を、インシュレータ(2) の混
    合気通路(3) に横断する方向から出入りする平板体で構
    成した請求項5に記載のエンジンのガバナー装置。
  9. 【請求項9】 駆動体(7) を、プランジャ型リニアモー
    タで構成した請求項5または6または7または8に記載
    のエンジンのガバナー装置。
  10. 【請求項10】 駆動体(7) を、リニアモータで構成し
    た請求項5または6または7または8に記載のエンジン
    のガバナー装置。
  11. 【請求項11】 駆動体(7) を、トルクモータで構成し
    た請求項5または6または7または8に記載のエンジン
    のガバナー装置。
  12. 【請求項12】 点火装置の高圧磁石発電機の発生電力
    を、駆動体(7) の駆動電力とした請求項5または6また
    は7または8または9または10または11に記載のエ
    ンジンのガバナー装置。
  13. 【請求項13】 制御回路(20)を、一次巻線(40)の一次
    出力電圧(V1)の順方向部分から駆動体(7) の駆動電力を
    生成する電源回路(21)と、前記一次出力電圧(V1)の逆方
    向部分で作動するワンショット回路(23)と、該ワンショ
    ット回路(23)からの矩形波状のワンショット出力電圧(V
    2)を充電して、一定時定数で放電する積分回路(24)と、
    該積分回路(24)の出力である検出電圧(V3)を、エンジン
    の制限したい回転速度に合わせて予め設定された設定値
    と比較し、前記検出電圧(V3)が設定値を越えた状態時に
    出力するコンパレータ(25)と、該コンパレータ(25)の出
    力によりトリガされて、前記駆動体(7) を前記電源回路
    (21)に接続するドライブスイッチ(26)と、から構成した
    請求項5または6または7または8または9または10
    または11または12に記載のエンジンのガバナー装
    置。
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