JPH07252701A - 靴 下 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 履き易くて湿気を吸収し易く、むれや菌の増
殖や臭いを防ぎ、水虫等の拡大予防に効果のある靴下を
得ること。 【構成】 靴下の爪先部６の内側に、足の所定の指の間
に位置する連結部１２を設け、この連結部１２が足の指
の間に入ることにより各指の密着を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【従来の技術】従来の靴下は指のないものが一般的であ
り、まれに手袋のように足の五本の指が別々に入るよう
な五本の指部を有するものもある。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】指のない靴下は履くの
は容易であるが各指が密着し、指の間に汗が溜まったり
して湿気やむれが発生し、臭気が発生したり、水虫の原
因となったり、水虫を悪化させたりするなどの問題があ
る。

【０００３】また、足の各指が入る五本の指部を設けた
ものは製造に手数がかかり、履く際に足の指を一本一本
指部に入れなくてはならないので面倒であり、体裁がよ
くないなどの問題があった。

【０００４】この発明に課題は、従来の指のない靴下と
同様に履き易く、しかも履いた状態では指と指が密着し
ないようにし、体裁もよい靴下を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は靴下の爪先部の内側において、足の所
定の指の間に位置する部分の甲側の組織と底側の組織を
構成する編糸を絡ませて上下の組織を連結する連結部を
それぞれ構成し、この各連結部が各指の間に入ることに
より各指の密着を防止するような構成を採用した。

【０００６】

【作用】この発明の靴下は上記の構成であるから、普通
の靴下と同様に履くことができる。そして、靴下の爪先
部まで足の指を挿入すると、靴下の爪先部内の各連結部
が足の指と指の間に入り込んで指の密着を防止し、汗な
どは連結部を構成する各編糸の繊維に吸収される。

【０００７】

【実施例】図１、図２に示す実施例において、１は通常
の靴下と同様にゴム糸を編み込んだ穿き口２に続いて編
製した脚部であり、この脚部１に続いて足の甲にかぶさ
る甲部３と足底にかぶさる底部４と踵部５を公知の方法
により編製する。

【０００８】そして、爪先部６も公知と同様の方法で編
製するが、その際図４のように爪先部６の甲部側を構成
する編組織７の所定のウェールに属するループ９を底部
側を構成する編組織１０の所定のウェールに属する裏目
側のループ１１に絡ませることにより所定の長さの連結
部１２を構成する。

【０００９】図４は編組織７を構成する糸と編組織１０
を構成する糸の太さを異ならせて画いているが、実際は
同じ太さの糸であることは勿論である。

【００１０】図５は添糸１５を用いて連結部１２を設け
た例で、この場合、添糸１５を編組織１０を構成する編
糸に添わせ、所定のウェールにおいて他方の編組織７の
所定のウェールのループ９に上記添糸１５を絡ませて連
結部１２を構成している。また、両方の編組織７、１０
を構成する編糸に添糸を添わせる場合もある。

【００１１】図６は編組織７、１０の所定のウェールを
表裏入れ替えることにより各ウェールを交差させて連結
部１２を構成したものである。

【００１２】上記各例の連結部１２は一列のウェールで
構成しているが二列以上のウェールにより連結部を構成
してもよい。上記各例に示す連結部１２は図１、図３の
ように足の各指の間に入る位置とし、その間隔は足の各
指に適する巾にしておく。

【００１３】また、爪先部６を構成する編糸として抗菌
防臭糸を用いたり、図５の組織における添糸１５に抗菌
防臭糸を用いる場合もある。

【００１４】上記各例に示す連結部１２の組織以外の任
意の組織を利用できる。

【００１５】この実施例の靴下は普通の靴下と同様に履
くことができる。そして、この靴下の爪先部６まで足の
指を挿入すると、靴下の爪先部６内の各連結部１２が図
３の鎖線のように足の指と指の間に入り込んで指の密着
を防止し、汗などは連結部１２を構成する糸の繊維に吸
収される。

【００１６】なお、この実施例の靴下は図１のように左
右の足の形にほぼ一致するように左足用と右足用で一足
とする。また、実施例は全ての指の間に連結部１２を設
けた例を示したが、連結部１２は例えば拇指とその次の
指の間のみや、拇指とその次の中指の間のみ、あるいは
さらに次の指の間などいろいろな配列になし得る。

【００１７】

【効果】この発明の靴下は前記のように、履いたときに
足の全部の指の間、あるいは所定の指の間に上下の繊維
を連結する連結部が入り込み、隣の指と指の密着を防止
する。このため、汗などの水分が連結部を構成する糸に
吸収され、靴下内における湿気やむれ、臭気を防止す
る。

【００１８】また、菌の増殖を防ぐので水虫などの拡大
予防の効果がある。さらに、外観は普通の靴下とかわら
ないのでファッショナブルであり、また、五本指の靴下
と異なり、履く際に抵抗感がなく、履き易く機能的であ
るなどの効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の上面図

【図２】実施例の一方を示す要部縦断側面図

【図３】爪先部の拡大横断面図

【図４】連結部の１例を示す組織拡大平面図

【図５】連結部の他の例を示す拡大横断面図

【図６】連結部の他の例を示す拡大横断面図

【符号の説明】

６ 爪先部 ７ 編組織 ９ ループ １０ 編組織 １１ ループ １２ 連結部 １５ 添糸

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 靴下の爪先部の内側において、足の所定
   の指の間に位置する部分の甲側の組織と底側の組織を構
   成する編糸を絡ませて上下の組織を連結する連結部をそ
   れぞれ構成し、この各連結部が各指の間に入ることによ
   り各指の密着を防止するようにした靴下。
2. 【請求項２】 上記連結部は一方の組織のループが他方
   の組織のループに絡むことにより構成した請求項１記載
   の靴下。
3. 【請求項３】 上記連結部は一方または両方の組織の編
   糸に添わせた添糸を相手の組織の編糸に絡ませることに
   より構成した請求項１記載の靴下。
4. 【請求項４】 上記連結部は一方の組織のウェールと他
   方の組織のウェールを表裏入れ替えることにより構成し
   た請求項１記載の靴下。