JPH07251193A - 有機排水の微生物分解処理方法 - Google Patents

有機排水の微生物分解処理方法

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JPH07251193A JP31568094A JP31568094A JPH07251193A JP H07251193 A JPH07251193 A JP H07251193A JP 31568094 A JP31568094 A JP 31568094A JP 31568094 A JP31568094 A JP 31568094A JP H07251193 A JPH07251193 A JP H07251193A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 悪臭が発生せず高濃度の有機排水を処理でき
る方法を提供する。 【構成】 本発明によれば、有機排水に低濃度(0.1
mM〜0.5mM)のアルミニウムイオンを添加するこ
とにより、悪臭を発生せず高濃度に増殖するバクテリア
を選択し、そのバクテリアにより高濃度の有機排水を悪
臭なしに処理できるので、処理設備の小型化を図れる。
また高濃度(4mM以上)のアルミニウムイオンをさら
に添加することにより、処理後のバクテリアを分離除去
することが可能である。また適当な鉱物片を混入するこ
とにより、より低濃度(1mM以上)のアルミニウムイ
オンの添加によりバクテリアの分離除去を促進すること
が可能となるとともに、汚泥の量を重量を軽減できるの
でメンテナンスの負担を減らすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機排水の微生物を利用
した分解処理方法に関し、特に水酸化アルミニウム膜を
用いる有機排水の生物学的処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭雑排水や動物飼育過程の糞尿や各種
産業排水などの有機物を含む廃液(有機排水)を処理す
るために、これまでにも、物理的化学的処理法や生物学
的処理法など様々な処理方法が開発され実用化されてい
る。その中で、生化学的酸素要求量の高い汚水処理に関
しては、活性汚泥法に代表されるような生物学的処理法
が物理学的科学的処理法よりも広く採用されている。
【0003】この活性汚泥法は有機物を含む排水に微生
物を繁殖させて、有機物をバクテリアにより分解させ、
増殖したバクテリアを吸着性に富むフロックとして沈降
させ、透明な処理液を得る方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな活性汚泥法は有機物を含む排水の処理には有効なも
のの、処理施設として広い面積が必要であり、また高濃
度(たとえばBOD2,000〜3,000ppm以
上)の汚水を処理する場合には大量の水で希釈せねばな
らず、さらに沈澱した汚泥の抜き取り処分回数が多く経
費がかかり、さらにまた処理過程中に腐敗臭が発生し臭
気公害源となるおそれがあるなど多くの問題点を抱えて
いる。
【0005】本発明は、活性汚泥法に代表されるような
従来の生物学的処理方法の抱える問題点に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、腐敗臭を発生さ
せずに汚水処理をすることが可能であり、高濃度の汚水
であっても希釈などの処理が不要であり、沈殿する汚泥
の量を軽減することが可能であり、さらに小規模な施設
であっても大量な有機排水を処理することができる、微
生物を利用した新規な生物学的有機排水処理方法を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、有機排水を微生物により
分解処理するにあたり、その有機排水にそのアルミニウ
ムイオン濃度が0.1mM以上0.5mM以下になるよ
うにアルミニウムイオンを添加することにより有機排水
を分解処理すること特徴としている。
【0007】また請求項2に記載の発明は、請求項1に
記載の方法により分解処理された有機排水中に、そのア
ルミニウムイオン濃度が4mM以上になるようにさらに
アルミニウムイオンを添加することを特徴としている。
【0008】また請求項3に記載の発明は、請求項1に
記載のように有機排水を微生物により分解処理するにあ
たり、その有機排水にさらに鉱物片、たとえばゼオライ
トなどを混入することを特徴としている。
【0009】また請求項4に記載の発明は、請求項3に
記載の方法により鉱物片を混入して処理を行った場合
に、分解処理された有機排水中に、そのアルミニウムイ
オン濃度が1mM以上になるようにさらにアルミニウム
イオンを添加することを特徴としている。
【0010】また請求項5に記載の発明は、請求項1、
2、3または4のいずれかに記載の方法による有機排水
の分解処理中に、その有機排水のアルミニウムイオン濃
度が0.1mM以上0.5mM以下の範囲に保持される
ように適宜アルミニウムイオンを添加することを特徴と
している。
【0011】
【作用】本発明は上記のように構成されているので、次
のような作用効果を奏することが可能である。すなわ
ち、請求項1に記載の発明によれば、有機排水のアルミ
ニウムイオン濃度を0.1mM以上0.5mM以下にな
るように調製することにより、従来の活性汚泥法で使わ
れるような有機物を分解する過程で腐敗臭を生じるバク
テリアを沈降分離させ、腐敗臭を出さないバクテリアを
選別し、増殖させることが可能である。このようにして
選択増殖されたバクテリアにより腐敗臭を生じさせずに
有機排水を分解処理することが可能である。またこのよ
うに選択増殖されたバクテリアは、従来の活性汚泥法に
用いられるバクテリア群と異なり、高濃度まで増殖でき
るので、高濃度の汚水を希釈することなしに分解処理す
ることができ、したがって汚水処理施設も小型化するこ
とができる。
【0012】また請求項2に記載の発明によれば、高濃
度のアルミニウムイオンを添加することにより、請求項
1に記載の方法により有機排水中の有機物を分解して増
殖したバクテリアを水酸化アルミニウム膜に封じ込め、
速やかに分離沈降する構造物を形成させることが可能な
ので、高濃度に増殖したバクテリアを除去して汚水処理
の水質基準を満たすような上澄みを得ることができる。
【0013】また請求項3に記載の発明によれば、低濃
度のアルミニウムイオンにより選別されたバクテリア
は、請求項2に記載の方法のように高濃度のアルミニウ
ムイオンを添加せずとも、混入された鉱物片を巻き込み
ながら、水酸化アルミニウム膜に閉じこめられる。この
結果、曝気によっても破壊されないような堅固な構造物
を構築し、凝集沈殿していくので、有機排水を分解処理
しながら増殖していくバクテリアを分離沈降させ、汚水
処理の水質基準を満たす上澄み液を得ることができる。
このようにして得られたバクテリアの凝集沈殿物は機械
的破壊に対して安定しており、沈殿したバクテリアを原
生動物に食べさせることにより、鉱物片が主体の量の少
ない汚泥を得ることができる。またこの鉱物片は再利用
することが可能である。
【0014】また請求項4に記載の発明によれば、請求
項3に記載の方法により鉱物片を巻き込んで形成される
アルミニウム膜に閉じこめられたバクテリアの構造物の
形成を促進することが可能なので、有機排水を分解処理
しながら増殖していくバクテリアの分離沈降を促進する
ことが可能である。
【0015】また請求項5に記載の発明によれば、請求
項1に記載の方法により分離選択された微生物により有
機排水の分解処理をする場合に、処理が必要が有機排水
が追加された場合であっても、常にそのアルミニウムイ
オン濃度が0.1mM以上0.5mM以下に保持される
ので、腐敗臭を発するバクテリアの発生が常時抑えられ
るので、腐敗臭を発しないバクテリアを高濃度に増殖さ
せることが可能であり、高濃度の有機排水であっても、
その有機排水を希釈せずに、腐敗臭のない分解処理を速
やかに実施することが可能である。
【0016】
【実施例】以下に添付図面を参照しながら、本発明に基
づいて構成された有機排水の微生物分解方法の好適な実
施例について詳細に説明する。
【0017】すでに説明したように、有機廃液には、家
庭雑排水や動物飼育過程の糞尿や各種産業排水などがあ
り、これらの有機廃液を処理するために、物理的化学的
処理法と生物学的処理法など色々な手段が開発され実用
化されている。その中で、汚水処理に関しては、生物学
的処理法、すなわち活性汚泥法が物理学的科学的処理法
と比べて一般的である。しかし、活性汚泥法にも克服し
なければならない点がいくつかあり、たとえば高濃度
(BOD2,000〜3,000ppm以上)の汚水を
処理しようすれば、大量の水でそれを希釈せねばなら
ず、大型の設備が必要である。また沈澱した汚泥の抜き
取り処分回数が多く経費がかかる。さらに処理過程中に
腐敗臭が発生し、時に臭気公害が問題になっている。
【0018】そこで、発明者らは、従来の活性汚泥法な
どの汚水処理方法の弱点を克服するために、腐敗臭を出
さないバクテリアを選別し、そのバクテリアにより腐敗
臭を発生させずに、高濃度の汚水を処理することが可能
であり、しかも沈殿物の量も少なくできるような新規な
汚水処理方法の開発に鋭意努力した結果、本発明方法に
想到したものである。
【0019】発明者らの知見によれば、従来の活性汚泥
法に使われるバクテリアは非常に低い濃度0.1〜0.
5mM、好ましくは0.1mM〜0.2mM程度のアル
ミニウムイオンの存在で沈澱してしまう。このアルミニ
ウムイオン存在下で栄養源を与えてバクテリアを選択増
殖すると、次のような特色を持つバクテリア群が得られ
た。
【0020】まず、選択されたバクテリア群は活性汚泥
法のバクテリアと異なり、腐敗臭を出さなかった。この
ことは低濃度のアルミニウムイオンを汚水処理槽に加え
ることにより、有機物を分解する過程で腐敗臭を作るバ
クテリアが除去されたことを示していた。
【0021】次に、選択されたバクテリア群は、糞尿の
悪臭、インドール、スカトール、P−クレゾール等を吸
着、分解した。この結果、汚水処理槽に入った糞尿の悪
臭は、速やかに除去された。これによって、汚水処理場
から腐敗臭を消し、同時に糞尿の悪臭を除くことが出来
た。したがって、選択されたバクテリア群によれば、本
発明方法の目的との一つである、汚水処理場を建設する
ときに起こる悪臭の苦情を除くことが可能である。
【0022】さらに従来の活性汚泥法では汚水処理槽に
投入する原水を2000〜3000ppm以下に汚水を
希釈せなばならず、必然的に汚水処理槽を大きくしなけ
ればならなかった。この点、本発明者らの知見によれ
ば、本発明方法により低濃度のアルミニウムイオン存在
下で選択したバクテリア群は、活性汚泥法に用いられる
バクテリア群と異なり、高濃度まで増殖できるので、1
0000ppm位の高濃度のままの原水を汚水処理槽に
投入して分解処理することが可能であり、したがって汚
水処理槽を小型化することができる。
【0023】以下に、アルミニウムイオンを用いて選別
したバクテリアを用いて、汚水処理中において腐敗臭を
なくし、糞尿の悪臭を除去し、鉱物片を用いて増殖した
バクテリアを速やかに沈降させ、上澄みを放流すること
が可能な本発明に基づいて構成された有機排水の微生物
分解処理方法について詳述する。
【0024】1.水酸化アルミニウムイオンによるバク
テリアの沈澱により腐敗臭を出すバクテリアの除去 下水から採取したバクテリアを図1に示すように増殖さ
せると、いわゆる活性汚泥法に見られるバクテリアの凝
集沈澱を作りながら増殖している姿が顕微鏡下で観察さ
れた。
【0025】ここで、生物処理による汚水処理の目的
は、BOD、CODで表される有機物の分解、除去であ
るが、発生する汚泥の量を最小限を抑え、また窒素、リ
ンを除去するために、これまでに色々工夫されてきた。
たとえば活性汚泥法では、透明な上澄みを得るために、
バクテリアの凝集沈澱を用いて汚水処理槽からバクテリ
アを除去している。そのため処理槽内のバクテリアの濃
度を高くすることが出来ず、高濃度の汚水は希釈してか
ら処理槽に入れなければならない。そのため、処理槽が
大きくならざるをえないという宿命があった。この点、
高濃度にバクテリアを増殖させて汚水を処理できるなら
ば、処理槽を小型化することが可能であり、本発明方法
はかかる技術的課題に関してなされたものである。ま
た、これらの活性汚泥法で用いられる処理槽の汚泥は、
腐敗臭があり、その腐敗臭をなくすことも、本発明は射
程に入れている。
【0026】下水から採ったバクテリアの培養液にアル
ミニウムイオンを添加していくと、図2に示すように、
0.1mMを超えた位の低濃度で、沈澱が増殖して上澄
みが透明になった。バクテリアは大きな沈澱となり、こ
の沈澱を水酸化アルミニウムを染色出来るアルミノンで
染色したところ、活性汚泥に相当するバクテリア同士で
の凝集沈澱の部分は赤く染まらなかった。この沈澱の一
部に、アルミノンで赤く染色された部分が観測された
が、この部分は水酸化アルミニウムの膜に覆われたバク
テリアの沈澱であった。
【0027】このように、本発明方法によれば、下水の
バクテリアは低濃度のアルミニウムイオンの添加によ
り、ほとんどが沈澱して除かれた。この溶液を、室温
(25度を超える)の中で放置したが、数週間たっても
腐敗臭はしなかった。これより、腐敗臭を作るバクテリ
アが、低濃度のアルミニウムイオンで沈澱し除去される
ことが示される。またこの低濃度のアルミニウムイオン
によるバクテリアの沈澱が、汚水処理槽から腐敗臭を除
いた原因であると考えられる。
【0028】2.アルミニウムイオンの存在下でのバク
テリアの増殖 以下の実験では、有機廃液(汚水)として、人工生活排
水(ペプトン系)又はスノコ式養豚場の床に堆積した糞
尿混合物を孔径0.5mmのメッシュスクリーンで濾過
した液体部分を用いた。20リットルの汚水処理装置の
中に1.8リットルの有機廃液(汚水)を入れて分解処
理を行った。この溶液に本発明方法に基づいて0.4m
Mのアルミニウムイオンを加えるとバクテリアが沈澱し
た。これを少量の有機廃液(汚水)のもとで一晩曝気
し、バクテリアを増殖させると、本発明方法に基づいて
選択された新しいバクテリアが増えてきた。これを種菌
をして色々なアルミニウムイオンの濃度のもとでバクテ
リアの増殖を調べた。
【0029】アルミニウムイオンの水溶液は酸性である
から、アルミニウムイオンを加えた後、NaOHにて培
養液のpHを中性になるように調整した。所定の各時間
ごとにバクテリアの量を分光光度計で測定し、顕微鏡で
観察した。
【0030】まずアルミニウムイオンを加えていない無
添加の培養液では、バクテリアは直ちに増殖を始め、や
がてバクテリア同志で結合し沈澱をする様子が観察され
た。このバクテリアは活性汚泥法におけるバクテリア群
であり、図3に示すように、4時間ほどで増加が止ま
り、沈澱によりバクテリア数が減少した。
【0031】これに対して、2mMのアルミニウムイオ
ンを加えた処理水では、図3に示すように、当初の3時
間ほどは殆ど増殖しなかったが、4時間を超えたあたり
から増殖を開始し、その後高濃度に増殖を続けた。バク
テリアは0.5mMアルミニウムイオンでは、波長61
0nmでは吸光度4.8にまで増殖し、2mMでは3.
4に、5mMでは2.3くらいにまで増殖した。
【0032】このように、本発明方法に基づいて低濃度
のアルミニウムイオンの存在で選択されたバクテリア
は、栄養、すなわち汚水を与えれば、従来の活性汚泥法
のバクテリアと比較して遥かに高濃度にまで増殖するこ
とが可能であり、したがって高濃度の汚水を希釈せずに
分解処理することが可能である。
【0033】しかしながら、本発明方法に基づいてアル
ミニウムイオンの存在下で増殖したバクテリアは、活性
汚泥法のバクテリアと異なり、バクテリア同志の凝集沈
澱は形成されず、したがって、汚水処理後に透明な上澄
みができなかった。顕微鏡下では、水酸化アルミニウム
の膜にバクテリアが包まれた小さな構造物が見られた
が、上記のような低濃度のアルミニウムイオンの溶液中
ではバクテリアの沈澱を形成するまでには至らなかっ
た。
【0034】以上のような観測結果より、本発明方法に
基づいて選択され高濃度に増殖されたバクテリアによれ
ば、TOCを高濃度に含む汚水を分解することが可能で
ある。しかしながら、分解処理後の上澄みがほぼ完全に
透明な活性汚泥法と比べると、汚水処理法としてはこの
ままでは実用化できないので、次にバクテリアを除去す
る方法について検討した。
【0035】3.高濃度塩化アルミニウムイオンによる
沈澱 下水のバクテリアのように活性汚泥を作るバクテリア
は、図2に示すように、0.15mM程度のアルミニウ
ムイオンの添加で、完全に上澄みが透明になった。これ
に対し、低濃度のアルミニウムイオンの存在下で増殖し
たバクテリアは、高濃度のアルミニウムイオンを加えな
いと沈澱しないことが分かった。そこで、5mMのアル
ミニウムイオンを加えるとバクテリアは少し沈澱しはじ
め、7mMの濃度で殆ど沈澱した。このように、始め
0.15mMで沈澱した下水のバクテリアは、低濃度の
アルミニウムイオンの中で培養することにより、約50
倍の7mMのアルミニウムイオンを沈澱のために必要と
するような群に変化していることが判明した。
【0036】次に上記のような本発明方法に基づいて具
体的に汚水処理を実施したいくつかの実施例について簡
単に説明する。 1:高濃度アルミニウムイオンによる沈澱法利用した汚
水処理システム (1)汚水の一次処理 図4に示すように、汚水処理槽1と沈殿槽2とを併置
し、図示しないバルブを有する管路3をを介して二つの
槽を接続した簡単な構造の汚水処理システムを用いた。
まず、この汚水処理槽1に導入された汚水に0.2〜
0.5mM程度のアルミニウムイオンを添加してバクテ
リア槽を作る。ついで高濃度に増殖させたバクテリアの
培養液の中に、一定量の汚水を投入し、バクテリアによ
る有機物の分解が終了した後、管路3を介して処理水の
一定量を沈澱槽2に導入した。
【0037】(2)バクテリアの沈澱 ついで、沈殿槽2内に7mM程度のアルミニウムイオン
を加えると、バクテリアは殆ど沈澱する。なおこの実施
例では7mM程度のアルミニウムイオンを添加すること
により、バクテリアを沈殿せしめたが、本発明方法はか
かるアルミニウムイオン濃度に限定されない。バクテリ
アを沈殿させるために必要なアルミニウムイオンの濃度
は、バクテリアの濃度あるいは後述するように鉱物片を
混入するかどうかにより大きく変化し、鉱物片を混入し
ない場合には、4mM以上、好ましくは7mM以上のア
ルミニウムイオン濃度を達成することにより、効果的に
バクテリアを沈殿させることができる。
【0038】(3)上澄みおよび汚泥の処理 このようにして汚水をバクテリアにより分解処理し、さ
らに高濃度のアルミニウムイオンを添加することにより
バクテリアを沈殿した後には、透明な上澄みを得ること
が可能である。この上澄みは汚水処理の水質基準を十分
に満たすものであるから廃棄することが可能である。ま
た沈殿した汚泥(バクテリア)は除去し、それを他の目
的に再利用することが可能である。
【0039】以上が最も簡単な水酸化アルミ膜法による
有機排水の分解方法であるが、バクテリアを再利用しな
いときには、逆に多量の汚泥の形成という事態になるた
め、その対策が必要である。そこで次に汚泥対策も考慮
した汚水処理システムについて説明することにする。
【0040】2:バクテリアと鉱物片とアルミニウムイ
オンの混在する汚水処理システム バクテリアと鉱物片とアルミニウムイオンを混ぜて、汚
水処理を考察した。 (1)汚水処理条件 汚水処理システムとしては図6に示すような、原水槽1
0、流量調整槽12、第一次曝気槽14、第二次曝気槽
16、沈殿槽18および第三次処理装置20を併置し、
図示しないバルブを有する管路で接続したものを用い
た。
【0041】(2)バクテリアの選択および増殖 まず、原水槽10から流量調整槽12を介して第一次曝
気槽14に汚水を導入し、ここで低濃度のアルミニウム
を添加しバクテリアを増殖させた。さらに選択されたバ
クテリアを1mMのアルミニウムイオン濃度の条件で培
養し、これに鉱物片としてゼオライト200を混入し
た。
【0042】ついで、原水槽10から流量調整槽12を
介して第一次曝気槽14に1/10量の有機廃液(人工
生活排水)を加え曝気すると、バクテリアは直ちに増殖
を始め、図5に示すように、3〜5時間でバクテリアは
最高濃度に達した。この処理槽の中には沈澱が形成さ
れ、活性汚泥法のバクテリアの凝集沈澱に似ていた。
【0043】2時間後に沈澱をアルミノンで染色したと
ころ、水酸化アルミニウム膜に包まれたバクテリアの沈
澱が多く見られ、これがアルミノンで赤く染色された。
それを鉱物片のゼオライト200が包んでいた。このバ
クテリアの沈澱の中や周りにゼオライト200が取り込
まれた構造物は、機械的破壊に対して強く、曝気をして
も水酸化アルミニウム膜に包まれたバクテリアの沈殿物
は壊れなかった。
【0044】(3)バクテリアの沈殿 さらに6時間培養後、白濁した媒溶液を第二次曝気槽1
6に移し、1mMのアルミニウムイオンをさらに添加し
たところ、図5に示すようにバクテリアとゼオライト2
00の混合液は凝集を起こし、殆ど沈澱した。ただし、
この上澄みは波長660nmで吸光度0.5程度で、ま
だ白濁していた。
【0045】この2mMアルミニウムイオンの濃度で曝
気を続けたところ、図5に示すように、2日目には吸光
度0.3、3日目には吸光度0.15、4日目には吸光
度0.04となり、完全に上澄みは透明になった。この
上澄みが透明になった時の沈澱を見ると、原生動物がバ
クテリアを食べ、ほとんどのゼオライト200は鉱物片
のみの沈澱となっていた。
【0046】このように原生動物によりバクテリアを除
去することにより、使用済みの鉱物片の再利用が可能で
あるとともに、最終的に発生する汚泥の量を軽く少なく
することが可能であり、汚水処理システムのメンテナン
スを容易かつ経済的に行うことができる。
【0047】これに対して、鉱物片を入れずに、低濃度
のアルミニウムイオンで増殖したバクテリアは、2mM
程度の低濃度のアルミニウムイオンでは沈澱せず、7m
M必要であった。しかしながら、上記のようにゼオライ
ト200のような鉱物片を混入した場合には、鉱物片を
バクテリア群が取り込み、水酸化アルミニウムの膜に覆
われた、沈澱し易いバクテリアと鉱物片から成る構造物
が形成された場合には、低濃度のアルミニウムイオン、
たとえば1mM以上、好ましくは2mM程度の再添加に
より容易にバクテリア群を沈澱させることが可能であ
る。
【0048】このように、バクテリアと鉱物片とアルミ
ニウムイオンを混ぜて、汚水処理槽を運転したところ、
バクテリアを高濃度に増殖させ、高濃度の汚水を処理し
た後に、透明な上澄みが形成された。また、鉱物片は再
利用できることも示された。以上のように、本発明方法
によれば、活性泥炭法とは異なる、新しい水酸化アルミ
ニウム膜法による汚水処理法が確立される。
【0049】なお汚水に投入する鉱物片としては、ゼオ
ライト200以外にも色々な鉱物片が可能であり、基本
的にはバクテリアがその上に吸着できれば各種の鉱物片
を使用することができる。鉱物片と水との境界面を界面
というが、界面には細菌の吸着効果、栄養物の濃縮、と
希釈現象、あるいは細菌の活性化エネルギーを変換させ
たり、誘導酵素の誘導時間を短縮する効果があることが
知られている。またアルミニウムイオンにより特別な能
力を持つ細菌が選択吸着されるため、鉱物片にバクテリ
アが吸着すると考えられる。またゼオライト200の代
わりに、畑土壌、褐色森林土壌、砂、粘土を添加して
も、同様の鉱物片、細菌、水酸化アルミニウム膜の構造
物が形成されたが、無添加の汚水処理場には観察されな
かった。
【0050】次に本発明に基づいて構成された汚水処理
方法により、汚水処理槽の中の糞尿の悪臭の除去の効果
について実証する。本発明方法に基づいて低濃度のアル
ミニウムイオンの存在下で増殖させたバクテリアを用い
た汚水処理槽に、家畜の糞尿の汚水を加えて曝気をして
いくと、この処理槽の中の糞尿の悪臭が消えた。
【0051】これを確かめるために、合成混合した悪臭
成分をつくった。中性悪臭成分(p−クレゾール、イン
ドール、スカトール)と酸性悪臭成分(酢酸、プロピオ
ン酸、イソ酪酸、酪酸、イソ吉草酸)に、前記の汚水処
理槽の水酸化アルミニウム膜に包まれたバクテリアとゼ
オライト200の結合した構造物を加え、悪臭の量的変
化を図7に示す手順に従って、レオプレックス400の
ガスクロマトグラフで分析した。
【0052】その結果を図8〜図11に示す。図8およ
び図9に示すように、中性の悪臭は処理1時間後には沈
澱に移り、上澄みから減少していた。2時間後には上済
みの悪臭は殆どなくなり、一晩放置後には消失してい
た。これはバクテリアが悪臭を吸着し、その悪臭を分解
してしまったことをを示していた。このように人間にと
って悪臭の消失と感じたことが、ガスクロマトグラフに
よっても科学的に立証された。また図10および図11
に示すように、酸性の悪臭もバクテリアの沈澱構造に吸
着されたが、バクテリアによる分解速度は遅かった。
【0053】人間がくさいと感じるし尿処理場の悪臭
は、中性の悪臭が主なるものであるから、本発明方法に
より低濃度のアルミニウムイオンの存在下で増殖したバ
クテリアによれば、糞尿の悪臭を消失させることができ
る。これを立証するために、悪臭の一つインドールを本
発明方法により選択されたバクテリアの沈殿物と混ぜ、
しばらく放置後、遠心機にて余分なインドールを除い
た。これにインドールを染色出来るコッバク試薬を混ぜ
ると、時間が経つと共に、沈澱が赤くなり、これを顕微
鏡で観察したところ、沈澱のほとんどが、赤く染まり、
この汚水処理層のバクテリアはインドールを吸着し分解
する能力に富んでいることがわかる。
【0054】3:養豚場汚水処理の連続運転 次に本願方法に基づき、養豚場の糞尿を分解する処理槽
を作って糞尿を分解した実施例について説明する。処理
対象である養豚場汚水処理場には、糞尿を含む7,00
0〜10,000ppm程度の濃い汚水が適時流れ込ん
でくる。図12に示すように、汚水処理場の汚水は5,
000〜7,000ppmの高濃度の有機排水である。
そのうちほぼ1,000ppmが褐色の物質による有機
炭素量である(TOC/GFに示される有機炭素のベー
スラインの値がそれに当たる)。汚水処理場の中には、
本願方法により選択されたバクテリア群が4,000p
pm程度の濃度で投入され、このバクテリア群により、
流入してくる1,500ppm程度の有機炭素物が2時
間以内に分解されガス化される。図12に示すように、
汚水が流入する毎に1,500ppm程度の有機炭素が
増加し、やがて分解され減少している。TOC(GF)
はバクテリア群を除いた有機炭素量であることから、汚
水処理場にバクテリア群以外の有機物が流入されては分
解され減少していく様子が、図12には示されている。
なお、全TOCに示されるベースラインは増加せず、従
って、本願方法により選定されたバクテリア群は、有機
物の分解処理中には増加せず、実質的に一定値を保持し
ているものと考えられる。そのため、流入された有機物
はバクテリア群により分解されガス化したものと判断さ
れる。
【0055】図13は、上記汚水処理場内に存在する本
願方法によりアルミニウムイオン存在下で選定されたバ
クテリアの濃度を示している。図示のように、A610
nmで30〜32程度の濃度であるから、非常に高濃度
のバクテリア群とフッロクが形成されていることが分か
る。処理当初に(0時間時)糞尿の汚水が処理槽に流入
し分解されていく時にも、バクテリア群は非常に高濃度
であるために、目立った濃度の変化はみられず、バクテ
リア群の増減の程度は誤差範囲の変化と判断できる。長
時間の間にはバクテリア群の増減が観察されるが、流入
した有機炭素が分解される2時間以内においてはバクテ
リア群の目立った増減は観察されないため、流入した有
機炭素の多くは分解され炭酸ガスとして放出されたもの
と考えられる。
【0056】図14に各養豚場の汚水処理槽における有
機物の量およびバクテリア群の量をTOC計で測定した
値を示した。ある養豚場においては、TOCで10,0
00ppm(BOD20,000ppm)程度の有機物
を含む原水が、有機排水として、汚水処理槽に流入して
くる。そして、本願方法によれば、このように高濃度の
糞尿を薄めることなく、バクテリア群により分解させる
ことが可能である。図14に示されているように、原水
槽から調整槽に入ると曝気が開始され、バクテリアによ
る有機排水の分解が始まる。なお、この実施例では、調
整槽と称しているが、この調整層は実質的には第一曝気
槽に相当する。従って、この実施例では、3つの曝気槽
を用いて分解処理を行っていると考えることができる。
図14に示すように、各槽において有機物はバクテリア
により順次分解され、10,460ppmの濃度の有機
物を含む原水は、沈殿槽に到達した時点では、490p
pmの濃度の有機物を含む処理水になる。従って、有機
物を分解したバクテリア自体も、有機物を分解した後
に、徐々に消滅していくことが分かる。沈殿槽に到達し
た溶液をフィルタで濾過した場合に、その濾過溶液中に
含まれる物質(449ppm)のほとんどは、褐色の色
を持つ有機物であり、そのBODは0である。このよう
に、本願方法によれば、有機物はアルミニウムイオン存
在下で選定されたバクテリア群により、炭酸ガス、水、
窒素ガスとして放出されるため、高濃度汚水処理ができ
る。また、本発明方法による処理によれば、活性汚泥法
と異なりヘドロが非常に少ない。また、この処理槽の溶
液を静置してバクテリアを除去後豚舎に環流すると、豚
舎の悪臭は消えて、悪臭のない豚舎となった。
【0057】4:汚水処理水内の褐色の物質(phen
olic compounds)について 本発明に基づくアルミニウムイオン法で処理した養豚場
の汚水処理水は、褐色の色をしている。次に、この褐色
の物質は何であるか、またこの褐色の物質は腐植酸に似
た吸光曲線を示しているが、これはどのようにして何に
よって作られるかについて示す。
【0058】この褐色の物質は、0.22μの孔径のグ
ラスフィルタを通過した。汚水処理水の中のバクテリア
群はこのフィルタを通らないため、このフィルタを通過
する有機物は、上記褐色の物質と汚水の中の未分解の有
機物から構成されていると考えられる。従って、このフ
ィルタを通過した有機物を全有機炭素計(TOC計)で
測定することにより、その物質を同定することができ
る。さらに、バクテリア群により有機物を十分に分解す
ることにより、汚水中の未分解の有機物を除去すること
ができる。従って、残余の有機物は、実質的に褐色の物
質であると考えられる。この褐色の物質は、本願方法に
より選定されたバクテリア群によってもほとんど分解さ
れないため、汚水処理後に残る有機物からバクテリア群
を除くと(0.22μのグラスフィルターを通すと)残
りの有機物が、褐色の物質であると考えられる。
【0059】本願発明者らの研究によれば、有機排水中
で増殖する微生物は、多量の褐色の物質を合成すること
により、安全な生存状態を保ちうることが分かってき
た。図12に示すように、養豚場の汚水処理槽には、
5,000〜7,000ppmの有機物が存在する。こ
の有機物の内、褐色の物質はほぼ1,000ppmであ
った。この褐色の物質は増減がほとんどなく、一定値を
示していた。そして、この褐色の物質はコンポスト化の
ときにできるフェノール類(phenoliccomp
ounds)と呼ばれるフェノール環をもつ物質群であ
ることが判明した。フェノール物質は、最近植物の生育
する過程の多くの場所で使われており、生物にとって重
要な役割を担う物質であることが判明してきた。
【0060】このフェノール類はカルボキシル基、フェ
ノール性水酸基、アミノ基等を含む。そのために水酸基
を介して水素結合を作り大きな物質として重合してい
く。さらにアルミニウムイオン、鉄イオン、亜鉛等を介
して錯体を形成して処理槽の中でのフロッグ形成を促進
する。また、フェノール類は反応性に富むから、糞尿内
に存在する硫化水素、アミン、アンモニア等の悪臭を除
去することが可能である。
【0061】次に、かかる硫化水素、アンモニア、アミ
ン類の悪臭の除去について説明する。便所の中で我々が
悪臭と感じるものに、硫化水素、アンモニア、アミン等
がある。これらは、糞尿が分解されていくときに作られ
る物質である。硫化水素は、たまごが腐ったときに出て
くる悪臭で、便所の中で我々が最も臭いと感じるもので
ある。 (1)硫化水素の除去 まず、硫化水素の悪臭の除去について考察した。500
mlの三角コルベンの中に、養豚場の糞尿の調整槽液を
50ml加えた。三角コルベンは密封され小さな穴が開
けられるが、必要時以外は閉じられていた。この三角コ
ルベンに小さな穴を通してガラス管に封入された硫化水
素検出管(ガステック社製)を入れて、コルベンの空気
を吸引して硫化水素の量を測定した。また、この調整槽
液の中に色々な溶液を等量(50ml)を加えた。その
後、硫化水素がどのように変化するかを時間経過を追っ
て調べた。
【0062】図15に示すように、本発明方法で使用さ
れる濃い汚水処理槽液を加えると、硫化水素は5分後に
まったく検出されなくなった。褐色沈殿物を加えたとき
もほぼ硫化水素の量は0に近かった。第一曝気槽の溶
液、うすい汚水処理槽液は、5分後には8ないし12p
pmの硫化水素が検出されたが、10分後にはすべてに
おいて検出されなかった。硫化水素の悪臭を除去したの
は、褐色の物質のphenolic compound
sであろう。この褐色沈殿物は、ほとんどバクテリアを
除去してあるから、バクテリアが硫化水素を除去したと
は考えにくい。また、酸抽出したペレット水を、糞尿の
原水の1/100加えたときにも、硫化水素は検出され
なくなった。これらに共通している物質は褐色の物質で
あり、分子量にして数百から始まる種々の大きさの物質
群であろうと推定される。
【0063】(2)アンモニアの除去 アンモニアの悪臭の除去は、加えた溶液によってかなり
の差が出た。図16に見られるように、最もアンモニア
を除去したのは第一曝気槽の溶液であった。次いで、褐
色沈殿であった。
【0064】(3)アミン類の除去 図17には、アミン類の除去の様子が示されている。濃
い汚水処理槽液では10分後に50%近くにまでアミン
類は低下したが、それ以降は減少しなかった。うすい汚
水処理槽液は濃い汚水処理槽液よりもアミン類を減少さ
せた。
【0065】以上のように、汚水処理槽内で本発明方法
により選択したバクテリアは褐色の色を帯びたphen
olic compoundsを合成し、バクテリアを
安定に生育させるばかりか、その反応性に富む性質か
ら、硫化水素、アミン、アンモニア等を除去でき、汚水
処理槽からの悪臭の除去に効果を発揮した。また、褐色
の物質はアルミニウムイオン、鉄イオン、亜鉛と錯体を
作りバクテリアを含むフッロク形成を促進して、沈殿層
でのバクテリア除去に役立った。
【0066】このように本発明方法により選択したバク
テリア群を用いると悪臭の除去ができることから、生ゴ
ミ処理機に0.2mM程度のアルミニウムイオンを添加
して、上記バクテリア群を加えておくと、無臭のうちに
生ゴミを一夜のうちに分解して、水と炭酸ガスと窒素ガ
スとして空中に放出させることが可能であり、従って、
本発明方法により選択されたバクテリア群は消滅型の生
ゴミ処理機を作るのに最適であった。
【0067】また、従来より行われている活性汚泥法の
汚泥の有機物はバクテリアがほとんどであるが、これを
分解して無機化することは困難であった。そこで、これ
らの汚泥に水分調整のためにゼオライト等の鉱物を加え
て、さらに本発明方法により調製された汚水処理槽液を
加えると、汚泥は鉱物片と結合して褐色の物質によって
覆われて、土壌化できた。これらは水を加えてもヘドロ
が鉱物片から溶出せず、大きな団粒構造をもつ土壌とな
った。このように、本発明は、悪臭を持つヘドロを鉱物
片と褐色の物質により団粒構造を作らせて、徐々に植物
により分解させることにより植物の栄養源として再利用
できる方法としても有用である。
【0068】次に本発明に基づいて選択されたバクテリ
アを同定するために、低濃度のアルミニウムイオンの存
在下で増殖し、悪臭の一つインドールを吸着出来るバク
テリアを、コバックの試薬を用いながら選択した。バク
テリアは普通寒天培地に入れ25度で4日間培養した。
出現したコロニーは全て釣菌し、純粋培養確認後、Co
wan−Steelのマニュアルに従ってバクテリアを
同定した。
【0069】無添加の処理槽では、Bacillus
spp.,Pseudomonasspp.,Cory
neform bacteria、Flavobact
erium spp.,などが中心だった。これに対し
て、低濃度のアルミニウムイオンの存在下で増殖し、イ
ンドールを吸着分解できる主要な優占細菌は、Achr
omobacter spp.,Alcaligene
s spp.,Pseudomonas spp.,A
cinetobacter spp.,であった。これ
らの細菌の多くが硝酸還元能や脱窒能を持ち、また硝化
能を有していた。
【0070】無添加の処理槽のバクテリアは、通常の活
性汚泥法のものとよく似ているのに対し、鉱物片やアル
ミニウムイオンを加えた汚水処理槽のバクテリアは、優
占するバクテリアの属の違いのみならず、その能力に於
いても、無添加の処理槽のバクテリアと差があった。以
上のように、鉱物片やアルミニウムイオンの添加によ
り、特異な能力を有したバクテリアが選択されるため、
本発明方法によれば汚水処理に最適なバクテリアが選択
されたと考えられる。
【0071】最後に分解処理された処理水の水質につい
て検討した。実験開始前の汚水と汚水処理後の処理水の
pH、BOD、SS、全窒素量、全りん量を、JIS規
格に基づいて測定した。大腸菌群数は、微生物検査用C
oli−Countサンプラー(日本ミリポア・リミテ
ッド社)で測定した。
【0072】その結果、アルミニウムイオンを入れた汚
水処理槽では、硝酸還元能や脱窒能を有した細菌が優占
しており、高濃度に養殖していることはすでに示した
が、そのため汚水中の有機物の分解効率が高く、有機物
は炭酸ガス、窒素ガスとして処理槽外へ放出されるた
め、発生汚泥量が無添加の汚水処理槽よりもかなり少な
かった。
【0073】図18に汚水処理前の豚し尿と、鉱物片と
アルミニウムイオンを加えた汚水処理槽の中で処理させ
た豚し尿の処理水の水質を示した。
【0074】汚水の値と、処理水の値を比べると、各値
ともに放流基準を満足していた。河川に放流する場合に
は、各都道府県の排水基準に合致する必要があるが、京
都府の環境基準水質 瀬戸内対象地域(新設事業場)の
値はpH5.6〜8.6、BOD20mg/1、COD
120mg/1、SS 70mg/1、大腸菌群数30
00/cm3となっている。本実験の処理水の水質はこ
れをはるかに下回っており、非常に優れていることが判
明した。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低濃度アルミニウムイオンの存在により腐敗臭を出すバ
クテリアを除去することが可能なので、選択されたバク
テリアにより有機排水を悪臭なしに分解処理することが
可能である。またこのようにして選択されたバクテリア
は高濃度に増殖することが可能なので、有機排水を希釈
せずに処理することができ、汚水処理システムを小型化
することができる。
【0076】また、分解処理後には、高濃度のアルミニ
ウムイオンを添加することにより、選択されたバクテリ
アを凝集沈殿させ、水質基準にあった上澄み液を形成す
ることができる。なお適当な鉱物片を添加することによ
り、その鉱物片まわりにバクテリアのコロニーを形成さ
せることにより、凝集沈殿を促進させ、より低濃度のア
ルミニウムイオンの添加によりバクテリア群を除去する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】下水より採取したバクテリアの経時的増殖の様
子を示すグラフである。
【図2】下水より採取したバクテリアの培養液にアルミ
ニウムイオンを添加した場合の、アルミニウムイオンと
上澄みに存在するバクテリア量との関係を示すグラフで
ある。
【図3】2mMアルミニウムイオンを添加した場合とア
ルミニウムイオンを添加しなかった場合のバクテリアの
増殖の様子を比較したグラフである。
【図4】アルミニウムイオンを用いた汚水処理システム
の構成図である。
【図5】鉱物片を添加した場合のバクテリアの経時的変
化を示すグラフである。
【図6】アルミニウムイオンと鉱物片を用いた汚水処理
システムの構成図である。
【図7】悪臭成分の分析手順を示すフローチャートであ
る。
【図8】合成された中性悪臭の成分割合を示すグラフで
ある。
【図9】上澄みと沈殿に見られる中性悪臭の成分割合の
経時的変化を示すグラフである。
【図10】合成された酸性悪臭の成分割合を示すグラフ
である。
【図11】上澄みと沈殿に見られる酸性悪臭の成分割合
の経時的変化を示すグラフである。
【図12】養豚場においてアルミニウムイオン法で汚水
を処理したときの有機炭素量の変化である。
【図13】汚水処理場におけるバクテリアの量の変化を
示すグラフである。
【図14】上記の各汚水処理槽における有機炭素量をバ
クテリアがもつ有機炭素量と、可溶(残留有機炭素量)
に分画して示している。
【図15】褐色の物質を含む溶液による硫化水素の除
去。
【図16】褐色の物質を含む溶液によるアンモニアの除
去。
【図17】褐色の物質を含む溶液によるアミン類の除
去。
【図18】汚水処理前の豚し尿と、鉱物片とアルミニウ
ムイオンを加えた汚水処理槽の中で処理させた豚し尿の
処理水の水質を示す図表である。
【符号の説明】
1 汚水処理槽 2 沈殿槽 3 接続管 10 原水槽 12 流量調整槽 14 第一次曝気槽 16 第二次曝気槽 18 沈殿槽 20 第三次処理槽
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】(3)バクテリアの沈殿 さらに6時間培養後、白濁した媒液を第二次曝気槽1
6に移し、1mMのアルミニウムイオンをさらに添加し
たところ、図5に示すようにバクテリアとゼオライト2
00の混合液は凝集を起こし、殆ど沈澱した。ただし、
この上澄みは波長660nmで吸光度0.5程度で、ま
だ白濁していた。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】3:養豚場汚水処理の連続運転 次に本願方法に基づき、養豚場の糞尿を分解する処理槽
を作って糞尿を分解した実施例について説明する。処理
対象である養豚場汚水処理場には、糞尿を含むTOCが
7,000〜10,000ppm程度の濃い汚水が適時
流れ込んでくる。図12に示すように、汚水処理場の汚
水は5,000〜7,000ppmの高濃度の有機排水
である。そのうちほぼ1,000ppmが褐色の物質に
よる有機炭素量である(TOC/GFに示される有機炭
素のベースラインの値がそれに当たる)。汚水処理場の
中には、本願方法により選択されたバクテリア群が4,
000ppm程度の濃度で投入され、このバクテリア群
により、流入してくる1,500ppm程度の有機炭素
物が2時間以内に分解されガス化される。図12に示す
ように、汚水が流入する毎に1,500ppm程度の有
機炭素が増加し、やがて分解され減少している。TOC
(GF)はバクテリア群を除いた有機炭素量であること
から、汚水処理場にバクテリア群以外の有機物が流入さ
れては分解され減少していく様子が、図12には示され
ている。なお、全TOCに示されるベースラインは増加
せず、従って、本願方法により選定されたバクテリア群
は、有機物の分解処理中には増加せず、実質的に一定値
を保持しているものと考えられる。そのため、流入され
た有機物はバクテリア群により分解されガス化したもの
と判断される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】図14に各養豚場の汚水処理槽における有
機物の量およびバクテリア群の量をTOC計で測定した
値を示した。ある養豚場においては、TOCで10,0
00ppm(BOD20,000ppm)程度の有機物
を含む原水が、有機排水として、汚水処理槽に流入して
くる。そして、本願方法によれば、このように高濃度の
糞尿を薄めることなく、バクテリア群により分解させる
ことが可能である。図14に示されているように、原水
槽から調整槽に入ると曝気が開始され、バクテリアによ
る有機排水の分解が始まる。図14に示すように、各槽
において有機物はバクテリアにより順次分解され、1
0,460ppmの濃度の有機物を含む原水は、沈殿槽
に到達した時点では、490ppmの濃度の有機物を含
む処理水になる。従って、有機物を分解したバクテリア
自体も、有機物を分解した後に、徐々に消滅していくこ
とが分かる。沈殿槽に到達した溶液をフィルタで濾過し
た場合に、その濾過溶液中に含まれる物質(449pp
m)のほとんどは、褐色の色を持つ有機物であり、その
BODは0である。このように、本願方法によれば、有
機物はアルミニウムイオン存在下で選定されたバクテリ
ア群により、炭酸ガス、水、窒素ガスとして放出される
ため、高濃度汚水処理ができる。また、本発明方法によ
る処理によれば、活性汚泥法と異なりヘドロが非常に少
ない。また、この処理槽の溶液を静置してバクテリアを
除去後豚舎に環流すると、豚舎の悪臭は消えて、悪臭の
ない豚舎となった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】本願発明者らの研究によれば、有機排水中
で増殖する微生物は、多量の褐色の物質を合成すること
により、安全な生存状態を保ちうることが分かってき
た。図12に示すように、養豚場の汚水処理槽には、
5,000〜7,000ppmの有機物が存在する。こ
の有機物の内、褐色の物質はほぼ1,000ppmであ
った。この褐色の物質は増減がほとんどなく、一定値を
示していた。そして、この褐色の物質はコンポスト化の
ときにできるフェノール類(phenoliccomp
ounds)と呼ばれるベンゼン環をもつ物質群である
ことが判明した。フェノール物質は、最近植物の生育す
る過程の多くの場所で使われており、生物にとって重要
な役割を担う物質であることが判明してきた。
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】養豚場においてアルミニウムイオン法で汚水
を処理したときの有機炭素量の変化を示すグラフであ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】上記の各汚水処理槽における有機炭素量をバ
クテリアがもつ有機炭素量と、可溶(残留)有機炭素量
に分画して示すグラフである
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】褐色の物質を含む溶液による硫化水素の除去
の様子を示すグラフである
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】褐色の物質を含む溶液によるアンモニアの除
の様子を示すグラフである
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】褐色の物質を含む溶液によるアミン類の除去
の様子を示すグラフである
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 英一郎 京都市左京区修学院宮ノ脇町18の13 (72)発明者 吉村 文彦 岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉字惣畑34番地の 5

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機排水にそのアルミニウムイオン濃度
    が0.1mM以上0.5mM以下になるようにアルミニ
    ウムイオンを添加することにより有機排水を分解処理す
    ること特徴とする、有機排水の微生物分解処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法により分解処理さ
    れた有機排水中に、そのアルミニウムイオン濃度が4m
    M以上になるようにさらにアルミニウムイオンを添加す
    ることを特徴とする、有機排水の微生物分解処理方法。
  3. 【請求項3】 前記有機排水にさらに鉱物片を混入する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の有機排水の微生物
    分解処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の方法により分解処理さ
    れた有機排水中に、そのアルミニウムイオン濃度が1m
    M以上になるようにさらにアルミニウムイオンを添加す
    ることを特徴とする、有機排水の微生物分解処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4のいずれかに
    記載の方法による有機排水の分解処理中に、その有機排
    水のアルミニウムイオン濃度が0.1mM以上0.5m
    M以下の範囲に保持されるように適宜アルミニウムイオ
    ンを添加することを特徴とする、有機排水の微生物分解
    処理方法。
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