JPH0725097A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH0725097A
JPH0725097A JP19536793A JP19536793A JPH0725097A JP H0725097 A JPH0725097 A JP H0725097A JP 19536793 A JP19536793 A JP 19536793A JP 19536793 A JP19536793 A JP 19536793A JP H0725097 A JPH0725097 A JP H0725097A
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JP
Japan
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recording
recording material
roller
paper feed
feed roller
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Application number
JP19536793A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Kawai
力 河合
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Publication of JPH0725097A publication Critical patent/JPH0725097A/ja
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  • Handling Of Cut Paper (AREA)
  • Handling Of Continuous Sheets Of Paper (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】紙送りローラの両端支持構造を一体化して紙送
り機構の部品点数の削減および小型化を図るとともに、
紙送りローラのリリース動作の確実性および迅速性を高
める。 【構成】紙送りローラ7の一端から他端へ至る一つの紙
送りローラ支持部材13を支軸10を支点として回動自
在に軸支するとともに、該紙送りローラ支持部材13に
より紙送りローラ7の両端を軸支し、紙送りローラ7を
圧接バネ14に抗してピンチローラ9からリリースする
ためのレバー部19を紙送りローラ支持部材13の片側
に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録手段により被記録
材に記録する記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンター、複写機、ファクシミリ等の
機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワー
ドプロセッサ等を含む複合機やワークステーションの出
力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基づい
て用紙やプラスチック薄板(OHPなど)等の被記録材
(記録媒体)に画像(文字や記号なども含む)を記録し
ていくように構成されている。前記記録装置は、使用す
る記録手段の記録方式により、インクジェット式、ワイ
ヤドット式、感熱式、熱転写式、レーザービーム式等に
分けることができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査する記録方式を採るシリアルタイプの
記録装置においては、被記録材を所定の記録位置にセッ
トした後、被記録材に沿って移動(主走査)するキャリ
ッジ上に搭載した記録手段(記録ヘッド)によって画像
(文字や記号等を含む)を記録し、1行分の記録を終了
した後に所定量の紙送り(副走査)を行ない、その後に
次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返
すことにより、被記録材の所望範囲に画像が記録され
る。一方、被記録材を搬送方向に送る副走査のみで記録
するラインタイプの記録装置においては、被記録材を所
定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を連続
的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)を行な
い、被記録材の全体に画像が記録される。
【0004】そのうち、インクジェット式(インクジェ
ット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から被記録
材にインクを吐出して記録を行なうものであり、記録手
段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で
記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせず
に記録することができ、ランニングコストが安く、ノン
インパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多色
のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であ
るなどの利点を有している。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。ま
た、IC技術やマイクロ加工技術の長所を活用すること
により、記録手段の長尺化や面状化(2次元化)が容易
であり、記録手段のフルマルチ化および高密度実装化も
容易である。
【0006】図15は本発明を適用するのに好適な記録
装置をインクジェット記録装置の場合を例に挙げて示す
模式的斜視図である。図15において、100は記録ヘ
ッド(記録手段)101とインクタンク102を一体化
した交換可能なヘッドカートリッジ、103はヘッドカ
ートリッジ100を搭載するキャリッジ、104はキャ
リッジ103を往復移動可能に案内支持するガイドシャ
フト、105はガイドシャフト104と協働してキャリ
ッジ103を摺動案内するガイドシャフトである。
【0007】図15において、106は記録紙等の被記
録材を紙送りするための紙送りローラ(搬送ローラ)、
107は被記録材を介して紙送りローラ104に圧接す
ることにより摩擦搬送力を発生させるピンチローラ、1
08は紙送りローラ106と平行に配設された駆動軸で
ある。前記紙送りローラ106は支持ブラケット10
9、110により前記駆動軸108を支点(中心)にし
て回動可能に支持されている。前記ピンチローラ107
および前記駆動軸108は装置本体の定位置に軸支され
ており、前記紙送りローラ106は圧接バネ111、1
12により前記ピンチローラ107に弾性力で圧接され
ている。
【0008】図15において、113は前記紙送りロー
ラ106を回転駆動するための紙送りモータ、114は
前記紙送りローラ106を前記ピンチローラ107から
離反させるためのリリースレバーである。図示のリリー
スレバー114は、リリースカム115、116を有す
るリリース軸117を回動させることにより、前記紙送
りローラ106を前記バネ111、112に抗して前記
ピンチローラ107から離反させるように動作する。
【0009】すなわち、従来の記録装置における紙送り
ローラの支持は、図15にも示すように、両端軸受部を
それぞれ別の部品(支持ブラケット109、110)で
軸支し、それぞれに装着した圧接用バネ111、112
で紙送りローラ106をピンチローラ107に圧接する
構造で行なわれていた。また、紙送りローラ106のリ
リース(離脱)は、リリースレバー114を設け、リリ
ースカム115、116が設けられた連接棒(リリース
軸)117を該リリースレバー114で回動操作するこ
とにより、上記の支持ブラケット109、110のそれ
ぞれを個別に回動させる機構によって行なっていた。
【0010】また、記録装置の被記録材搬送系(紙送り
系)における記録後の被記録材搬送手段としては、被記
録材の幅全体をピンチローラで紙送りローラに圧接する
ために、紙送りローラの軸方向長さは被記録材の幅より
充分に長く設定し、更にその外側に紙送りローラを軸支
するための軸受部を配設する構成が採られている。
【0011】また、インクジェット記録装置等の記録装
置にあっては、記録部における被記録材の浮き上がりや
波打ちを防止するために、記録ヘッドの近傍に板状の被
記録材案内部材を設けることが行なわれている。この被
記録材案内部材は、紙送りローラに対するピンチローラ
の圧接部と記録ヘッドのドット形成手段(例えばインク
吐出部)との間に配設されている。そして、上記被記録
材案内部材として、亜鉛処理鋼板等をプレスにて型抜き
したものが使用されている。
【0012】また、従来より、記録装置の紙送り機構に
おける被記録材(の有無)の検出は、被記録材の給紙挿
入部と紙送りローラ上の被記録材圧接駆動部との間で行
なわれている。そして、被記録材を複数の方向から給紙
挿入することが可能な記録装置では、図16に示すよう
に、それぞれの給紙挿入経路の方向に対応したアクチュ
エータを有する複数の被記録材検出器が必要である。
【0013】図16は従来の記録装置における被記録材
検出器の配置例を示す模式的側面図である。図16にお
いて、100は記録ヘッド(記録手段)101とインク
タンク102を一体化した交換可能なヘッドカートリッ
ジ、103はキャリッジ、104および105はキャリ
ッジ103のガイドシャフト、106は紙送りローラ
(搬送ローラ)、107はピンチローラ、121はピン
チローラ支持ブラケット、122はピンチローラ圧接バ
ネである。
【0014】図16の記録装置では、第1の給紙挿入部
からピンチローラ107(被記録材圧接部)へ至る第1
の紙案内123と、第2の給紙挿入部からピンチローラ
107へ至る第2の紙案内124とが設けられ、被記録
材125を複数(二つ)の異なる方向から記録部へ供給
し得るように構成されている。そして、第1の紙案内1
23の途中には第1の紙検出器(フォトインタラプタ)
126のアクチュエータ127の紙接触部が位置してお
り、第2の紙案内124の途中には第2の紙検出器(フ
ォトインタラプタ)128のアクチュエータ129の紙
接触部が位置している。
【0015】また、従来の記録装置においては、紙送り
ローラ上のピンチローラが圧接される位置と記録部の位
置(記録ヘッドと対向する位置)との間に被記録材案内
手段を設けることは行なわれていない。そして、排紙ロ
ーラと拍車などから成る排紙系は、記録ヘッドからかな
り離れた位置に設けられている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図15
に示すような従来の記録装置における紙送りローラの支
持構造では、次のような解決すべき点があった。第1
に、支持部品が左右に分けられているため、圧接バネ1
11、112を含めて部品点数が多くなり、組立工数も
大になり、コストが高い。第2に、リリース機構の部品
点数が多く、コストが嵩む。第3に、リリース機構の必
要スペースが大きく、記録装置が大型になる。第4に、
リリース機構にカム等の動作部材が介在するので、リリ
ース動作の確実性が乏しい。
【0017】請求項1の発明は、このような技術的課題
の解決を目的とし、紙送りローラの両端支持構造を一体
化し、その片端部にリリース用レバー部を一体に設ける
ことにより、部品点数が少なく、必要スペースが小さい
構成で、直ちに確実なリリース動作を行うことができる
紙送りローラの支持機構を有する記録装置を提供するも
のである。
【0018】次に、被記録材の幅より長い紙送りローラ
をその外側で軸支する上記従来例では、長い紙送りロー
ラの両端に軸受部があり、更に紙送りローラの長手方向
にギア等のローラ駆動機構が配設されるため、記録装置
の紙幅方向の寸法が大きくなってしまい、小型軽量化が
難しいという技術的課題がある。また、記録装置の小型
化と被記録材の大版化に伴って紙送りローラが細く長く
なるため、ピンチローラとの圧接時における該ローラの
中央部の撓みが大きくなり、紙送り精度が低下するとい
う技術的課題もある。
【0019】請求項5および請求項6の発明は、このよ
うな技術的課題の解決を目的とし、紙送りローラの長さ
を被記録材の幅より短くするとともに、その両端に軸受
を配置し、これらの軸受の外側に被記録材両端部を圧接
駆動するための別のローラ(延長ローラ部)を設けるこ
とにより、記録装置の大型化や紙送りローラの撓み増加
を招くことなく、機能上から見た紙送りローラの長尺化
を図ることができ、ローラ径の小径化および紙送り精度
の向上を実現することが可能な記録装置を提供するもの
である。
【0020】次に、亜鉛処理鋼板等をプレスで型抜きし
た被記録材案内部材を記録ヘッドの近傍に配設する従来
の記録装置では、以下のような解決すべき技術的課題が
ある。第1に、被記録材案内部材の材料の面粗度、型抜
き時のバリやカエリ、材料の腐食などにより、被記録材
の滑りが悪くなり、紙送りモータの過負荷、被記録材の
傷付き、紙送り動作時の騒音などの不都合が発生する。
第2に、紙送りローラが逆転すると、被記録材上の記録
画像との接触により被記録材案内部材の案内面側にイン
クが転移し、被記録材や案内部材がインクで汚損され
る。第3に、被記録材案内部材を形成する亜鉛処理鋼板
の型抜き時の剪断破断部に錆が発生し、該案内部材や被
記録材が錆によって汚される。第4に、ピンチローラの
圧接部と非圧接部とにおける被記録材の搬送摩擦力の差
が大きくなるため、被記録材にヨジレやシワや波打ち現
象などが発生し、記録品位が低下してしまう。
【0021】請求項7の発明は、このような技術的課題
の解決を目的とし、被記録材案内部材の被記録材との接
触部(案内面)と型抜き時の剪断破断部に、撥水性があ
り被記録材との摩擦係数が小さくかつ耐磨耗性に優れた
材料(例えば、テフロン系樹脂)の表面層(焼付塗装
等)を形成することにより、インク撥水性、被記録材の
滑り特性、被記録材案内部材の防錆などを改善し、被記
録材の汚れや傷付きを防止することができ、記録品位の
低下を防止することができる紙送り機構を備えた記録装
置を提供するものである。
【0022】次に、図16を参照して説明したような、
被記録材の給紙挿入部と紙送りローラ上の被記録材圧接
駆動部との間で被記録材の検出を行う従来の記録装置に
おいては、以下のような解決すべき技術的課題がある。
第1に、被記録材の剛さや環境による被記録材の性質変
化などによって、被記録材が紙検出器のアクチュエータ
の紙接触部から逃げてしまうことがある。第2に、複数
方向から進入してくる被記録材に対し、各方向にそれぞ
れアクチュエータの紙接触部を配設する必要があり、構
成が複雑で必要スペースが大きくなってしまう。第3
に、紙検出と記録との時間的および距離的なズレが大き
く紙送り精度に限界がある。第4に、被記録材給紙挿入
部と被記録材圧接駆動部(ニップ部)との間に紙検出器
(紙センサ)を配置するので、記録装置の大型化が懸念
される。第5に、紙検出器のアクチュエータの紙接触部
により、被記録材にシワが生じたり、傷が付くなどの不
都合もある。
【0023】請求項8の発明は、このような技術的課題
の解決を目的とし、ピンチローラで被記録材が圧接され
る位置で紙送りローラ内部に被記録材の有無を検出する
紙接触部を配置することにより、記録装置の小型化を図
ることができ、被記録材の剛さの最も強い場所で被記録
材の有無を検出することから、被記録材の逃げを無くし
て該被記録材の有無を確実に検出することができ、紙検
出と記録との時間的および距離的なズレを減少させるこ
とができる紙送り機構を備えた記録装置を提供するもの
である。
【0024】次に、前述したような、紙送りローラにピ
ンチローラが圧接される位置と記録ヘッドの位置との間
で被記録材を案内することがなく、かつ排紙系を記録ヘ
ッドの位置からかなり離れた位置に配設する従来の構成
では、以下に列挙するような技術的課題がある。第1
に、被記録材の後端部の、紙送りローラへピンチローラ
を圧接させる位置から記録ヘッドの位置までの距離に相
当する長さ分だけは、被記録材を保持することができ
ず、そのため記録することもできない。第2に、インク
ジェット記録装置の場合は、記録時に被記録材がインク
で濡らされ該被記録材に波打ち現象が生じるが、従来例
では、この波打ちを規制することができず、記録品位の
低下や解像の悪化の原因になる。第3に、ピンチローラ
の圧接などにより発生する紙浮き現象を規制することが
できない。第4に、被記録材の始端部を保持できないの
で、記録時における被記録材の位置が不安定である。第
5に、被記録材に紙浮きや紙折れがあると、これらが記
録ヘッドのインク吐出部に接触することを防止すること
ができず、吐出口の損傷や被記録材の汚損が発生するこ
とがある。
【0025】請求項9の発明は、このような技術的課題
の解決を目的とし、紙送りローラにピンチローラが圧接
する位置と記録手段(記録ヘッド)の位置との間に、記
録手段の主走査方向に連続して、ピンチローラを保持し
た被記録材案内手段を設け、紙送りローラとピンチロー
ラとを芯違いに配置する構成を採ることにより、被記録
材の始端部から終端部までの記録を可能にし、精度の良
い紙送りを行うことができ、該被記録材の紙浮きや波打
ちを防止することができる記録装置を提供するものであ
る。
【0026】
【課題解決のための手段】請求項1〜請求項4の発明
は、記録手段により被記録材に記録する記録装置におい
て、紙送りローラの両端を軸支する紙送りローラ支持部
材を紙送りローラ駆動軸を支点として回動可能に軸支す
るとともに、前記紙送りローラをピンチローラに圧接す
るためのバネを前記紙送りローラ支持部材に係合させ、
前記バネに抗して前記紙送りローラを前記ピンチローラ
からリリースするためのレバー部を前記ローラ支持部材
の片側に設ける構成とすることにより、紙送りローラの
両端支持構造が一体化され、部品点数が少なく、必要ス
ペースが小さい構成で、直ちに確実なリリース動作を行
うことができる紙送りローラの支持機構を有する記録装
置を提供するものである。
【0027】請求項5および請求項6の発明は、記録手
段により被記録材に記録する記録装置において、紙送り
ローラの両端軸受の外側に一体的に回転する同軸の延長
ローラ部を設け、前記紙送りローラおよび前記延長ロー
ラ部とピンチローラとを被記録材の幅内の圧接力が略均
等になるように圧接する構成とすることにより、記録装
置の大型化や紙送りローラの撓み増加を招くことなく、
機能上から見た紙送りローラの長尺化を図ることがで
き、ローラ径の小径化および紙送り精度の向上を実現す
ることが可能な記録装置を提供するものである。
【0028】請求項7の発明は、記録手段により被記録
材に記録する記録装置において、記録手段の被記録材搬
送方向上流側の近傍に被記録材案内部材を配設し、該被
記録材案内部材の少なくとも前記被記録材との接触部
は、撥水性があり被記録材との摩擦係数が小さくかつ耐
磨耗性に優れた材料の塗装面等の表面層で形成されてい
る構成を採ることにより、被記録材との滑りが良く紙送
りモータの負荷を減らすことができ、被記録材の傷付き
や汚損を防止することができ、更に被記録材のヨジレや
シワによる記録時の波打ちを無くして記録精度および記
録品位を向上させることができる紙送り機構を備えた記
録装置を提供するものである。
【0029】請求項8の発明は、記録手段により被記録
材に記録する記録装置において、紙送りローラの一部に
を切り欠き部を設け、該切り欠き部の内部であってピン
チローラ間の位置に被記録材の有無を検出する検出器の
紙接触部を配設し、紙送り方向の被記録材圧接駆動部の
位置で被記録材の有無を検出する構成を採ることによ
り、記録装置の小型化を図ることができ、被記録材の剛
さの最も強い場所で被記録材の有無を検出することか
ら、被記録材の逃げを無くして該被記録材の有無を確実
に検出することができ、紙検出と記録との時間的および
距離的なズレを減少させることができる紙送り機構を備
えた記録装置を提供するものである。
【0030】請求項9の発明は、記録手段により被記録
材に記録する記録装置において、紙送りローラとピンチ
ローラの回転中心を被記録材が記録手段側に寄り沿って
搬送されるように配置するとともに、前記紙送りローラ
と前記ピンチローラの圧接部および排紙ローラとそのピ
ンチローラの圧接部を記録手段の近傍に配設し、前記記
録手段の近傍に該記録手段の主走査移動方向に連続した
被記録材案内手段を設け、この被記録材案内手段が前記
ピンチローラの保持部材を兼ねる構成を採ることによ
り、被記録材の始端部から終端部までの記録を可能に
し、精度の良い紙送りを行うことができ、該被記録材の
紙浮きや波打ちを防止することができる記録装置を提供
するものである。
【0031】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は請求項1の発明を適用した記録装置の一実
施例の被記録材搬送系(紙送り系)の構成を示す模式的
斜視図である。図1において、1は記録ヘッド(記録手
段)2とインクタンク3を一体化した交換可能なヘッド
カートリッジ、4はヘッドカートリッジ1を搭載するキ
ャリッジ、5はキャリッジ4を往復移動可能に案内支持
するガイドシャフト、6はガイドシャフト5と協働して
キャリッジ4を摺動案内するガイドシャフトである。
【0032】図1において、7は記録紙等の被記録材8
を紙送りするための紙送りローラ(搬送ローラ)、9は
被記録材8を介して紙送りローラ7に圧接することによ
り摩擦搬送力を発生させるピンチローラ、10は紙送り
ローラ7と平行に配設された駆動軸である。この駆動軸
10は、両端部の駆動軸ブラケット11、12を介して
装置本体に軸支されている。前記紙送りローラ7は、そ
の両端部を一つの(一体の)支持ブラケット13により
回転自在に軸支されている。この支持ブラケット13
は、前記駆動軸10を支点(中心)にして回動可能に支
持されている。
【0033】前記ピンチローラ9は装置本体の定位置に
回転自在に軸支されている。前記紙送りローラ7は、圧
接バネ14のバネ力で前記支持ブラケット13をピンチ
ローラ9の方向へ付勢することにより、該ピンチローラ
9に圧接されている。前記圧接バネ14は、支持ブラケ
ット13の片側のみに装着されている。前記紙送りロー
ラ7の回転駆動は、紙送りモータ15の回転をギア列1
6、17、18を介して紙送りローラ軸に伝達すること
により行われる。
【0034】図1において、前記支持ブラケット13の
片側(図示の例では右側)に、紙送りローラ7をピンチ
ローラ9からリリース操作するためのレバー部19が形
成されている。このレバー部19を矢印A方向に押さえ
て支持ブラケット13を矢印A方向に回動させることに
より、紙送りローラ7は圧接バネ14に抗してピンチロ
ーラ9から離隔される。
【0035】前記記録ヘッド2(ヘッドカートリッジ
1)は、インクを吐出するために利用される熱エネルギ
ーを発生する電気熱変換体を備えているものであり、具
体的には、前記電気熱変換体が発生する熱エネルギーに
よってインクに生じる膜沸騰による気泡の生成を含むイ
ンクの状態変化に基づいて吐出口からインクを吐出する
ものである。図2は記録ヘッド2のインク吐出部の構造
を模式的に示す部分斜視図である。
【0036】図2において、被記録材と所定の隙間(例
えば、約0.5〜1.5ミリ程度)をおいて対面する吐
出口面81には、所定のピッチで複数の吐出口82が形
成され、共通液室83と各吐出口82とを連通する各液
路84の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生
するための電気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設
されている。図1の記録装置では、ヘッドカートリッジ
1は、前記複数の吐出口82がキャリッジ4の主走査方
向(移動方向)と交叉する方向に並ぶような位置関係
で、該キャリッジ4に装着されている。こうして、画像
信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体8
5を駆動(通電)して、液路84内のインクを膜沸騰さ
せ、その時に発生する圧力によって吐出口82からイン
クを吐出する記録ヘッド2(ヘッドカートリッジ1)が
構成されている。
【0037】以上説明した実施例によれば、紙送りロー
ラ7の両端支持部材を一体化して一つの支持ブラケット
13で紙送りローラ7の両端部を軸支するとともに、該
支持ブラケット13の片側にリリース用のレバー部19
を一体に形成したので、紙送りローラ7が直ちにピンチ
ローラ9から離間することになり、確実なリリース動作
を実現させることができる。また、突出したレバー部1
9を押し下げるだけのワンタッチ動作で紙送りローラ7
のリリースを行うことができる。さらに、リリース用の
専用部品を必要とせず、部品点数を減らしてコストダウ
ンを図ることができ、かつ専用部品のためのスペースを
必要としないことから記録装置の小型化を図ることがで
きる。
【0038】なお、固定軸上の紙送りローラ(搬送ロー
ラ)に可動軸上のピンチローラを圧接する構成の記録装
置においては、ピンチローラの両端支持部を一体化する
ことにより一つのピンチローラ支持ブラケットでピンチ
ローラの両端部を軸支するとともに、該ピンチローラ支
持ブラケットの一部にリリース用のレバー部を設ける構
成にしても良い。また、図1の実施例ではレバー部を押
し下げている時だけリリースモードになる構成にした
が、これは、ラッチ機構等を増設してリリースモードを
保持することが可能な構成にしてもよい。
【0039】図3は請求項5の発明を適用した記録装置
の紙送り機構の一実施例を示す模式的斜視図である。す
なわち、「紙送りローラの両端軸受の外側に一体的に回
転する同軸の延長ローラ部を設け、前記紙送りローラお
よび前記延長ローラ部をピンチローラに対して被記録材
の幅内の圧接力が略均等になるように圧接する」という
特徴を有する実施例を示す図である。なお、本実施例も
記録装置がインクジェット記録装置である場合を例に挙
げて説明する。
【0040】図3において、1は記録ヘッド(記録手
段)2とインクタンク3を一体化した交換可能なヘッド
カートリッジ、4はヘッドカートリッジ1を搭載するキ
ャリッジ、5はキャリッジ4を往復移動可能に案内支持
するガイドシャフト、6はガイドシャフト5と協働して
キャリッジ4を摺動案内するガイドシャフト、21は記
録紙等の被記録材8を紙送りするための紙送りローラ
(搬送ローラ)、22は被記録材8を介して紙送りロー
ラ21に圧接することにより摩擦搬送力を発生させるピ
ンチローラ、15は紙送りローラ21を回転駆動するた
めの紙送りモータである。
【0041】図3において、紙送りローラ21は、その
両端部で、記録装置に設けられた軸受ブラケット23、
24により回転自在に軸支されている。この紙送りロー
ラ21の両端軸受23、24の外側には、該ローラ21
と一体的に回転する同軸の延長ローラ部25、26が設
けられている。また、同軸上に設けられた複数のピンチ
ローラ22は、前記紙送りローラ21および前記延長ロ
ーラ部25、26のそれぞれに対して圧接可能に配置さ
れている。そして、紙送りローラ21および延長ローラ
部25、26とピンチローラ22は、被記録材8の幅内
の圧接力が略均等になるように圧接している。より詳し
くは、紙送りローラ21の両端の軸受ブラケット23、
24の軸受点が紙送りローラ21および両側の延長ロー
ラ部25、26のアーリー点の位置と略一致するように
構成されている。
【0042】図4〜図6は図3中の紙送りローラ21お
よび延長ローラ部25の構造例を模式的に示す部分縦断
面図であり、図7は図6中の線7−7に沿った模式的断
面図である。なお、図4〜図6では紙送りローラ21の
片側の延長ローラ部23のみを示しているが、他側の延
長ローラ部24はこれと実質上同じ構成をしており、そ
れらを括弧付きの符号で示す。
【0043】図4の実施例では、紙送りローラ21の軸
27の前記軸受ブラケット23、24から突出する延長
部の断面形状を二点鎖線の円内に示すような一面カット
の回り止め形状にするとともに、延長ローラ部25、2
6の芯材28、28の中心孔の断面を同様の一面カット
形状にし、各延長ローラ部25、26を軸27の両端延
長部に回り止め状態で挿入嵌合し、ビス29、29で抜
け止め固定することにより、紙送りローラ21と各延長
ローラ部25、26が一体に組み付けられている。
【0044】図5の実施例では、紙送りローラ21の軸
27の両端延長部に先端テーパ部30、30を形成する
とともに、延長ローラ部25、26の芯材28、28の
端部に同様のテーパ孔部31、31を形成し、前記先端
テーパ部30、30に前記テーパ孔部31、31を嵌合
させ、これらをビス29、29で締結することにより、
紙送りローラ21の両端部に延長ローラ部25、26が
一体に組み付けられている。また、図6および図7の実
施例では、紙送りローラ21の両端に延長ローラ部2
5、26を一体に形成し、軸受ブラケット23、24に
よって、軸27のピンチローラ22の荷重支持側を軸支
するように構成されている。
【0045】図3において、同軸上に所望の間隔で形成
された複数のピンチローラ22は、紙送りローラ21お
よび各延長ローラ部25、26に対して1個以上が圧接
するように配列されている。そして、複数個のピンチロ
ーラ22の紙送りローラ21および各延長ローラ部2
5、26に対する配置は、搬送される被記録材8の幅内
の圧接力が略均等(略等分布荷重)となるように選定さ
れている。具体的には、両側の軸受23、24の位置
は、図3中に示すように、片側の延長ローラ部25と紙
送りローラ21と他側の延長ローラ部26の長さ(スパ
ン)がa:b:aのアーリ比になるアーリーポイントに
選定されている。
【0046】図3〜図7を参照して説明した実施例によ
れば、紙送りローラ21および両端延長ローラ部25、
26から成る細くて長い紙送り手段の軸受部23、24
の位置を該紙送り手段のアーリー点に選定し、該紙送り
手段に対してピンチローラ22の荷重が均等に作用する
ように構成したので、該紙送り手段21、25、26の
撓みを最小値にすることができ、精度の高い紙送りを行
い得る記録装置が得られた。
【0047】図8は請求項7の発明を適用した記録装置
の紙送り機構の一実施例を示す模式的斜視図である。す
なわち、「記録手段の被記録材搬送方向上流側の近傍に
被記録材案内部材を配設し、該被記録材案内部材の少な
くとも前記被記録材との接触部は、撥水性があり被記録
材との摩擦係数が小さくかつ耐磨耗性に優れた材料を焼
付塗装する」という特徴を有する実施例を示す図であ
る。なお、本実施例でも、記録装置がインクジェット記
録装置である場合を例に挙げて説明する。
【0048】図8において、1は記録ヘッド(記録手
段)2とインクタンク3を一体化した交換可能なヘッド
カートリッジ、4はヘッドカートリッジ1を搭載するキ
ャリッジ、5はキャリッジ4を往復移動可能に案内支持
するガイドシャフト、6はガイドシャフト5と協働して
キャリッジ4を摺動案内するガイドシャフト、7は記録
紙等の被記録材8を紙送りするための紙送りローラ(搬
送ローラ)、9は被記録材8を介して紙送りローラ7に
圧接することにより摩擦搬送力を発生させるピンチロー
ラである。
【0049】図8において、用紙やプラスチック薄板等
から成るシート状の被記録材8は、紙送りローラ7およ
びピンチローラ9により矢印B方向に搬送され、記録ヘ
ッド2によって記録された被記録材8は排紙ローラ等に
よって矢印C方向に排出される。紙送りローラ7は、そ
の両端部を軸支するアーム部33、34を介して、軸3
5を支点として揺動可能に支持されている。
【0050】図8において、記録ヘッド2のホームポジ
ションには、該記録ヘッド2の吐出口面81と対向する
キャップ部材61が配設されている。このキャップ部材
61は、非通気性のゴム状弾性材で形成されており、不
図示の駆動手段により記録ヘッド2の吐出口面81と圧
接および離反する方向に移動可能であり、記録を行わな
い時には、ヘッドカートリッジ1をホームポジションへ
移動させ、前記キャップ部材61を前進させて記録ヘッ
ド2の吐出口82を密封する。また、前記キャップ部材
61の隣接位置には、ホルダー62に取り付けられたワ
イピングブレード63が配設されている。このワイピン
グブレード63は、シリコンゴムやウレタンゴム等のゴ
ム状弾性材で作られ、前記キャリッジ4の動きを利用し
て記録ヘッド2の吐出口面81の付着物(インク、紙
粉、塵埃等)を拭き取り清掃するためのものである。
【0051】図9は図8の記録装置の紙送り方向の縦断
面図である。図8および図9において、紙送りローラ7
を軸支するアーム部33、34は軸35を中心に揺動可
能に取り付けられている。この紙送りローラ7は、圧接
バネ36(図9)によりアーム部33、34をピンチロ
ーラ9に向けて付勢することにより、固定軸上のピンチ
ローラ9に圧接されている。
【0052】図8において、前記アーム部33、34の
先端部はリリースレバー37によって回動可能なリリー
スカム38、38に当接しており、したがって、前記リ
リースレバー37を矢印D方向に回動操作してリリース
カム38、38を回動させることにより、紙送りローラ
7をピンチローラ9から離隔させることができる。紙送
りローラ7の軸部の一端にはギア39が固定され、不図
示のモーターにより該ギア39を介して紙送りローラ7
の回転が制御される。また、前記キャリッジ4の往復移
動および位置は、不図示のキャリッジモータの駆動制御
によって制御される。
【0053】図8および図9において、記録ヘッド(記
録手段)2の被記録材搬送方向上流側の近傍の位置に、
紙送りローラ7とピンチローラ9により圧接挟持された
被記録材8を案内するための被記録材案内部材40が配
設されている。この被記録材案内部材40は、その先端
部の紙接触部41が被記録材8に接触することにより、
該被記録材8を所定の搬送経路に沿って案内するように
構成されている。なお、図示の例では、前記被記録材案
内部材40の前記各ピンチローラ9に対応する位置に開
口42が形成され、各ピンチローラ9はこの被記録材案
内部材40により軸支されている。図9において、記録
ヘッド2の被記録材搬送方向下流側には、排紙ローラ4
4とピンチローラ45あるいは排紙ローラ44と拍車4
6から成る排紙系が設けられている。
【0054】図10は図9中の長円Eの部分の拡大図で
ある。図9および図10において、前記被記録材案内部
材40の前記紙接触部41を含む所望の範囲は、撥水性
があり被記録材8との摩擦係数が小さくかつ耐磨耗性に
優れた材料の表面層43で形成されている。この表面層
43は、例えば、テフロン樹脂の焼き付け塗装などで形
成される。すなわち、被記録材案内部材40の紙接触部
41や該部材40の剪断破断面などを含む表面は、テフ
ロン樹脂の焼き付け塗装などの撥水性があり低摩擦係数
で耐磨耗性の表面層43で形成されている。
【0055】図8〜図10を参照して説明した記録装置
によれば、被記録材案内部材40と被記録材8との接触
面における滑りを良くすることにより、静粛な紙送りを
可能にするとともに、紙送りモータの負荷を減少させる
ことができ、被記録材8の傷付きを大幅に減少させるこ
とができ、被記録材案内部材40の材料の腐食等による
案内機能の低下を無くすことができる。さらに、紙送り
ローラ7が逆転する時に被記録材8上の記録インクが被
記録材案内部材40に転移することを防止し、被記録材
8および被記録材案内部材40のインク汚損を防止する
ことが可能になる。また、ピンチローラ9の圧接に起因
する被記録材8のヨジレや紙シワによる記録の波打ちが
無くなり、記録および紙送りの精度を向上させることが
できる。
【0056】なお、前記表面層43は、前述のテフロン
樹脂の焼き付け塗装に代えて、二流化モリブデンを含む
潤滑剤の焼き付け塗装で形成してもよく、これによって
も同様の効果が得られる。また、前記被記録材案内部材
40をテフロン等が充填されたエンジニアリングプラス
チックで形成しても良い。さらに、応用技術として、キ
ャリッジ4の移動を案内支持する板金レールなどにおい
て、上記の表面層43に習ってテフロン樹脂等の焼き付
け塗装を施すことにより、滑りが良く、静粛で、モータ
負荷も少ない、キャリッジ送り機構を得ることも可能で
ある。
【0057】図11は請求項8の発明を適用した記録装
置の紙送り機構の一実施例を示す模式的側面図であり、
図12は図11の紙送り機構を一部省略して示す模式的
斜視図である。すなわち、図11および図12は、「紙
送りローラの一部にを切り欠き部を設け、該切り欠き部
の内部であってピンチローラ間の位置に被記録材の有無
を検出する検出器のアクチュエータの紙接触部を配設
し、紙送り方向の被記録材圧接駆動部の位置で被記録材
の有無を検出することを特徴とする記録装置」の具体的
構造を示す図である。なお、本実施例においても、記録
装置がインクジェット記録装置である場合を例に挙げて
説明する。
【0058】図11において、1は記録ヘッド(記録手
段)2とインクタンク3を一体化した交換可能なヘッド
カートリッジ、4はヘッドカートリッジ1を搭載して往
復移動するキャリッジ、5および6はキャリッジ4を往
復移動可能に案内支持する一対のガイドシャフトであ
る。図11および図12において、7は紙送りローラ、
8は記録紙等の被記録材、9は紙送りローラに圧接する
ピンチローラである。
【0059】図11において、47はピンチローラ9を
軸支するピンチローラ支持ブラケット、48はピンチロ
ーラ支持ブラケット47の揺動可能に軸支する支軸、4
9はピンチローラ支持ブラケット47を介してピンチロ
ーラ9を紙送りローラ7に圧接するためのピンチローラ
圧接バネである。図11および図12において、記録部
(記録ヘッド2と対向する位置)の紙送り方向上流側に
は前記紙送りローラ7とピンチローラ9から成る紙送り
系が配設され、記録部の紙送り方向下流側には排紙ロー
ラ50と拍車51から成る排紙系が配設されている。図
示の例では、前記紙送り系7、9および前記排紙系5
0、51は記録ヘッド2に比較的接近した位置に配設さ
れている。
【0060】図11の記録装置は、被記録材8を矢印F
方向および矢印G方向の二つ(複数)の方向から給紙す
ることができる構成になっている。すなわち、第1の給
紙挿入部(不図示)からピンチローラ9(被記録材圧接
部)へ至る第1の紙案内52と、第2の給紙挿入部(不
図示)からピンチローラ9へ至る第2の紙案内53とが
設けられ、被記録材8を矢印Fおよび矢印Gで示すよう
な異なる方向から送給し得るように構成されている。
【0061】図11および図12において、紙送りロー
ラ7の長さ方向所定位置には切欠き54が形成され、該
切欠き54の内部に検出レバー55の紙接触部56が配
設されている。この検出レバー55は被記録材8の有無
を検出するためのものである。そして、被記録材8の有
無を検出する被記録材検出器は、一定の軸(本実施例で
は排紙ローラ50の軸)57を中心に揺動可能な検出レ
バー55と、該検出レバー55をピンチローラ9へ向け
て付勢することにより前記紙接触部56を被記録材8を
介在させて該ピンチローラ9に圧接させる圧接バネ58
と、検出レバー55の動き(変位)を電気的に検知する
フォトインタラプタ等の非接触型の検出部59とで構成
されている。
【0062】図11および図12の実施例は、以上より
明らかなように、検出レバー55と被記録材8との接触
部である前記紙接触部56を紙送りローラ7とピンチロ
ーラ9との圧接部すなわちニップ部分に位置せしめるこ
とにより、紙送り方向の被記録材圧接駆動部の位置で被
記録材8の有無を検出するように構成されている。
【0063】図11および図12の実施例によれば、次
のような効果が得られる。第1に、被記録材圧接駆動部
の位置で被記録材8の有無を検出する構成にするので、
被記録材8が矢印F方向または矢印G方向から送給され
る場合でも、送給方向に関係なく正確な紙検出を行うこ
とが可能になる。第2に、被記録材8の剛さの最も強い
ニップ部分に検出レバー55を接触させるので、被記録
材8の逃げが無く、被記録材の存在を確実に検出するこ
とができる。
【0064】第3に、紙検出器は紙送りローラ7と排紙
ローラ50の間に配設できるので、検出機構による突出
部分が無くなり、記録装置の小型化が可能になる。第4
に、ニップ部分での紙検出であるため、被記録材8の複
数方向からの進入に対しても、一つの検出器で確実に検
出することができる。第5に、記録部分に最も近い場所
で紙検出を行うことが可能となり、記録との時間的およ
び距離的なズレを減少させることができる。
【0065】図11および図12の実施例においては、
検出レバー55を被記録材8の幅に合わせた複数位置に
配設し、これらの検出レバーを含む被記録材検出器を用
いることにより、被記録材8の有無のみならず、被記録
材8の紙幅検出器として使用することができる。また、
図示の実施例ではフォトインタラプタ等の光学的手段で
検出レバー55の動きを検出したが、これに代えて、電
気接点を有する検出器を用いても良い。さらに、上記の
紙幅検出器においても、同様に、前記光学的手段に代え
て電気接点を有する検出器を用いても良い。
【0066】図13は請求項9の発明を適用した記録装
置の紙送り機構の一実施例を示す模式的斜視図である。
すなわち、「紙送りとピンチローラの回転中心を被記録
材が記録手段側に寄り沿って搬送されるように配置する
とともに、前記紙送りローラと前記ピンチローラの圧接
部および排紙ローラとそのピンチローラの圧接部を記録
手段の近傍に配設し、前記記録手段の近傍に該記録手段
の主走査移動方向に連続した被記録材案内手段を設け、
この被記録材案内手段が前記ピンチローラの保持部材を
兼ねる」という構成を示す図である。なお、本実施例に
おいても、記録装置がインクジェット記録装置である場
合を例に挙げて説明する。
【0067】図13において、1は記録ヘッド(記録手
段)2とインクタンク3を一体化した交換可能なヘッド
カートリッジ、4はヘッドカートリッジ1を搭載するキ
ャリッジ、5はキャリッジ4を往復移動可能に案内支持
するガイドシャフト、6はガイドシャフト5と協働して
キャリッジ4を摺動案内するガイドシャフト、7は記録
紙等の被記録材8を紙送りするための紙送りローラ(搬
送ローラ)、9は被記録材8を介して紙送りローラ7に
圧接することにより摩擦搬送力を発生させるピンチロー
ラである。
【0068】図13において、用紙やプラスチック薄板
等から成るシート状の被記録材8は、紙送りローラ7お
よびピンチローラ9により矢印B方向に搬送され、記録
ヘッド2によって記録された被記録材8は排紙ローラ等
によって矢印C方向に排出される。紙送りローラ7は、
その両端部を軸支するアーム部33、34を介して、軸
35を支点として揺動可能に支持されている。
【0069】図13において、記録ヘッド2のホームポ
ジションには、該記録ヘッド2の吐出口面81と対向す
るキャップ部材61が配設されている。このキャップ部
材61は、非通気性のゴム状弾性材で形成されており、
不図示の駆動手段により記録ヘッド2の吐出口面81と
圧接および離反する方向に移動可能であり、記録を行わ
ない時には、ヘッドカートリッジ1をホームポジション
へ移動させ、前記キャップ部材61を前進させて記録ヘ
ッド2の吐出口82を密封する。また、前記キャップ部
材61の隣接位置には、ホルダー62に取り付けられた
ワイピングブレード63が配設されている。このワイピ
ングブレード63は、シリコンゴムやウレタンゴム等の
ゴム状弾性材で作られ、前記キャリッジ4の動きを利用
して記録ヘッド2の吐出口面81の付着物(インク、紙
粉、塵埃等)を拭き取り清掃するためのものである。
【0070】図14は図13の記録装置の紙送り方向の
縦断面図である。図13および図14において、紙送り
ローラ7を軸支するアーム部33、34は軸35を中心
に揺動可能に取り付けられている。この紙送りローラ7
は、圧接バネ36(図14)によりアーム部33、34
をピンチローラ9に向けて付勢することにより、固定軸
上のピンチローラ9に圧接されている。
【0071】図13において、前記アーム部33、34
の先端部はリリースレバー37によって回動可能なリリ
ースカム38、38に当接しており、したがって、前記
リリースレバー37を矢印D方向に回動操作してリリー
スカム38、38を回動させることにより、紙送りロー
ラ7をピンチローラ9から離隔させることができる。紙
送りローラ7の軸部の一端にはギア39が固定され、不
図示のモーターにより該ギア39を介して紙送りローラ
7の回転が制御される。また、前記キャリッジ4の往復
移動および位置は、不図示のキャリッジモータの駆動制
御によって制御される。
【0072】図14において、記録ヘッド2の被記録材
搬送方向下流側には、排紙ローラ44とピンチローラ4
5あるいは排紙ローラ44と拍車46から成る排紙系が
設けられている。また、記録ヘッド2の吐出口面81に
は、幅(紙送り方向の長さ)wのインク吐出部(複数の
吐出口82が配列された領域)が設けられている。
【0073】図13および図14において、記録ヘッド
(記録手段)2の被記録材搬送方向上流側の近傍位置
に、紙送りローラ7とピンチローラ9により圧接挟持さ
れた被記録材8を案内するための被記録材案内手段65
が配設されている。この被記録材案内手段65は、その
先端部の紙接触部66が被記録材8に接触することによ
り、該被記録材8を所定の搬送経路に沿って案内するよ
うに構成されている。図示の例では、被記録材案内手段
65は紙幅をカバーする長さの板状部材で構成されてい
る。
【0074】そして、前記被記録材案内手段65には、
支持部材67により、前記ピンチローラ9が回転自在に
取り付けられている。この被記録材案内手段65の各ピ
ンチローラ9に対応する位置には開口68が形成され、
各ピンチローラ9はこれらの開口68を通して前記紙送
りローラ7と当接している。
【0075】図14において、ピンチローラ9は、その
径を小さくし、記録ヘッド2のインク吐出部wに極めて
近い位置に取り付けられている。更に、紙送りローラ7
は、図示のようにピンチローラ9に対して芯違いに圧接
している。すなわち、紙送りローラ7が、ピンチローラ
9の圧接点(ニップ部分)より紙送り方向下流側の位置
で、被記録材8を被記録材案内手段65の紙接触部66
に沿わせるように、互いに芯違いとなるように配置され
ている。また、前記被記録材案内手段65は、記録手段
1の主走査移動方向に連続して設けられている。
【0076】以上により、「紙送りローラ7とピンチロ
ーラ9の回転中心を被記録材8が記録手段2側に寄り沿
って搬送されるように配置するとともに、前記紙送りロ
ーラ7と前記ピンチローラ9の圧接部および排紙ローラ
44とピンチローラ45(拍車46を含む)の圧接部を
記録手段2の近傍に配設し、前記記録手段2の近傍に該
記録手段の主走査移動方向に連続した被記録材案内手段
65を設け、この被記録材案内手段65が前記ピンチロ
ーラ9の保持部材を兼ねる」という構成が実現されてい
る。
【0077】図13および図14で説明した記録装置に
よれば、次のような効果が得られる。第1に、被記録材
8の終端においては、該被記録材8がピンチローラ45
または拍車46で排紙ローラ44上に挟持されているの
で、該被記録材8の紙端が被記録材案内手段65より離
れる寸前まで記録することが可能である。第2に、被記
録材案内手段65が被記録材8の幅全域に作用してお
り、紙浮きや波打ちなどのない高精度の紙送り(搬送)
を行うことができる。第3に、被記録材案内手段65が
固定であるので、被記録材8の位置が正確な高精度の紙
送りを行うことができる。
【0078】第4に、被記録材案内手段65は高剛性に
加工することができるため、ピンチローラ9の支持機構
などを該案内手段65に設けることにより、装置全体の
剛性を高め、記録精度を向上させることができる。第5
に、記録部の近傍で被記録材8が案内手段65により案
内されているので、該被記録材が記録ヘッド2のインク
吐出部などに触れる機会を大幅に減少することができ
る。第6に、被記録材8の終端部を最大限度まで挟持す
るので紙端記録が可能になり、また、始端部においても
案内するため始端位置精度を高めることができ、その分
記録の精度を高めることができる。
【0079】なお、前記被記録材案内手段65を固定に
すれば、紙厚に関係なく記録ヘッド2の吐出口面81と
被記録材8との間隔は常に一定であるが、記録ヘッドに
より紙間を変化させる必要がある場合には、被記録材案
内手段65の高さ調整機構を追加することにより、紙間
調整を行うことが可能になる。また、被記録材案内手段
65は、記録ヘッド2のインク吐出部wの近傍にあるた
め、インク吐出部または被記録材8に対するプロテクタ
ーとしても機能する。さらに、上記実施例では紙送りロ
ーラ7を固定軸上のピンチローラ9に圧接させる方式を
採ったが、被記録材案内手段65とピンチローラ9を固
定軸上の紙送りローラ7に圧接させる方式を採っても良
い。
【0080】なお、前述の各実施例では、記録装置がイ
ンクジェット記録装置である場合を例に挙げて説明した
が、本発明は、ワイヤドット式、感熱式、熱転写式、イ
ンクジェット式等、他の記録方式の記録装置においても
同様に適用することができ、同様の効果が得られるもの
である。また、前述の各実施例では、記録手段を主走査
方向に移動させるシリアルタイプの記録装置を例に挙げ
て説明したが、本発明は、被記録材の全幅または一部を
カバーする長さのライン記録手段を用いて副走査のみで
記録するラインタイプの記録装置の場合にも同様に適用
することができ、同様の作用効果が得られるものであ
る。
【0081】また、前述の各実施例では1個の記録手段
で記録する単色記録の場合を例に挙げて説明したが、本
発明は、異なる色で記録する複数の記録手段を用いるカ
ラー記録の場合、あるいは同一色彩で異なる濃度で記録
する複数の記録手段を用いる階調記録など、記録手段の
数や記録色に関係無く広く適用可能であり、それらの場
合にも同様の作用効果が得られるものである。
【0082】さらに、本発明は、記録手段とインクタン
クを一体化したヘッドカートリッジを用いる場合、ある
いは記録手段とインクタンクを別体にし、これらをイン
ク供給チューブ等で接続する場合など、記録手段および
インクタンクの構成がどのような場合でも、同様に適用
することができ、同様の効果を達成し得るものである。
【0083】なお、本発明は、インクジェット記録装置
の場合、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用
いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用でき
るが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出す
る方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置に
おいて優れた効果をもたらすものである。かかる方式に
よれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからで
ある。
【0084】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0085】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0086】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0087】さらに、前述のように、記録装置が記録で
きる被記録材(記録媒体)の最大幅に対応した長さを有
するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても、本発明
は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、
複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす
構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでもよい。加えて、上例のようなシリアル
タイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、
あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気
的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交
換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッ
ド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0088】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる記録ヘッドに対しての回復手段や予備的な補助手
段等を付加することは、本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリーニン
グ手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは
別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行なう
ことも安定した記録を行なうために有効である。
【0089】また、前述のように、搭載される記録ヘッ
ドの種類ないし個数についても、例えば、単色のインク
に対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃
度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けられ
るものであってもよい。すなわち、例えば、記録装置の
記録モードとしては、黒色等の主流色のみの記録モード
だけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個
の組み合わせによるか、いずれでもよいが、異なる色の
複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なくとも一
つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0090】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0091】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0092】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0093】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1〜請求項4の発明によれば、記録手段により被記録材
に記録する記録装置において、紙送りローラの両端を軸
支する紙送りローラ支持部材を紙送りローラ駆動軸を支
点として回動可能に軸支するとともに、前記紙送りロー
ラをピンチローラに圧接するためのバネを前記紙送りロ
ーラ支持部材に係合させ、前記バネに抗して前記紙送り
ローラを前記ピンチローラからリリースするためのレバ
ー部を前記ローラ支持部材の片側に設ける構成としたの
で、紙送りローラの両端支持構造が一体化され、部品点
数が少なく、必要スペースが小さい構成で、直ちに確実
なリリース動作を行うことができる紙送りローラの支持
機構を有する記録装置が提供される。
【0094】請求項5および請求項6の発明によれば、
記録手段により被記録材に記録する記録装置において、
紙送りローラの両端軸受の外側に一体的に回転する同軸
の延長ローラ部を設け、前記紙送りローラおよび前記延
長ローラ部とピンチローラとを被記録材の幅内の圧接力
が略均等になるように圧接する構成としたので、記録装
置の大型化や紙送りローラの撓み増加を招くことなく、
機能上から見た紙送りローラの長尺化を図ることがで
き、ローラ径の小径化および紙送り精度の向上を実現す
ることが可能な記録装置が提供される。
【0095】請求項7の発明によれば、記録手段により
被記録材に記録する記録装置において、記録手段の被記
録材搬送方向上流側の近傍に被記録材案内部材を配設
し、該被記録材案内部材の少なくとも前記被記録材との
接触部は、撥水性があり被記録材との摩擦係数が小さく
かつ耐磨耗性に優れた材料の塗装面等の表面層で形成さ
れている構成を採るので、被記録材との滑りが良く紙送
りモータの負荷を減らすことができ、被記録材の傷付き
や汚損を防止することができ、更に被記録材のヨジレや
シワによる記録時の波打ちを無くして記録精度および記
録品位を向上させることができる紙送り機構を備えた記
録装置が提供される。
【0096】請求項8の発明によれば、記録手段により
被記録材に記録する記録装置において、紙送りローラの
一部にを切り欠き部を設け、該切り欠き部の内部であっ
てピンチローラ間の位置に被記録材の有無を検出する検
出器の紙接触部を配設し、紙送り方向の被記録材圧接駆
動部の位置で被記録材の有無を検出する構成を採るの
で、記録装置の小型化を図ることができ、被記録材の剛
さの最も強い場所で被記録材の有無を検出することか
ら、被記録材の逃げを無くして該被記録材の有無を確実
に検出することができ、紙検出と記録との時間的および
距離的なズレを減少させることができる紙送り機構を備
えた記録装置が提供される。
【0097】請求項9の発明によれば、記録手段により
被記録材に記録する記録装置において、紙送りローラと
ピンチローラの回転中心を被記録材が記録手段側に寄り
沿って搬送されるように配置するとともに、前記紙送り
ローラと前記ピンチローラの圧接部および排紙ローラと
そのピンチローラの圧接部を記録手段の近傍に配設し、
前記記録手段の近傍に該記録手段の主走査移動方向に連
続した被記録材案内手段を設け、この被記録材案内手段
が前記ピンチローラの保持部材を兼ねる構成を採るの
で、被記録材の始端部から終端部までの記録を可能に
し、精度の良い紙送りを行うことができ、該被記録材の
紙浮きや波打ちを防止することができる記録装置が提供
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明を適用した記録装置の一実施例
を示す模式的斜視図である。
【図2】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図3】請求項5の発明を適用した記録装置の一実施例
を示す模式的斜視図である。
【図4】図3の記録装置の紙送りローラの延長ローラ部
の第1実施例の構造を模式的に示す部分縦断面図であ
る。
【図5】図3の記録装置の紙送りローラの延長ローラ部
の第2実施例の構造を模式的に示す部分縦断面図であ
る。
【図6】図3の記録装置の紙送りローラの延長ローラ部
の第3実施例の構造を模式的に示す部分縦断面図であ
る。
【図7】図6中の線7−7に沿った断面図である。
【図8】請求項7の発明を適用した記録装置の一実施例
を示す模式的斜視図である。
【図9】図8の記録装置の紙送り方向の縦断面図であ
る。
【図10】図9中の長円Eで囲んだ部分の拡大図であ
る。
【図11】請求項8の発明を適用した記録装置の一実施
例を示す縦断面図である。
【図12】図11の記録装置の紙送り機構を示す模式的
斜視図である。
【図13】請求項9の発明を適用した記録装置の一実施
例を示す模式的斜視図である。
【図14】図13の記録装置の紙送り方向の縦断面図で
ある。
【図15】従来の記録装置の構成例を示す模式的斜視図
である。
【図16】従来の記録装置の他の構成例を示す紙送り方
向の模式的縦断面図である。
【符号の説明】
1 ヘッドカートリッジ 2 記録手段(記録ヘッド) 3 インクタンク 4 キャリッジ 5 ガイドシャフト 7 紙送りローラ 8 被記録材 9 ピンチローラ 10 駆動軸 13 支持ブラケット(紙送りローラ) 14 圧接バネ 15 紙送りモータ 19 レバー部(支持ブラケット) 21 紙送りローラ 22 ピンチローラ 23 軸受ブラケット 24 軸受ブラケット 25 延長ローラ部 26 延長ローラ部 27 軸(紙送りローラ) 28 芯材(延長ローラ部) 29 ビス 30 先端テーパ部 31 テーパ孔部 33 アーム部 34 アーム部 35 軸 36 圧接バネ 37 リリースレバー 38 リリースカム 40 被記録材案内部材 41 紙接触部 42 開口 43 表面層(焼付け塗装) 44 排紙ローラ 45 ピンチローラ 46 拍車 47 ピンチローラ支持ブラケット 48 支軸 49 ピンチローラ圧接バネ 50 排紙ローラ 51 拍車 52 第1の紙案内 53 第2の紙案内 54 切欠き(紙送りローラ) 55 検出レバー 56 紙接触部 57 軸 58 圧接バネ 59 検出部(フォトインタラプタ) 61 キャップ部材 63 ワイピングブレード 65 被記録材案内手段 66 紙接触部 67 支持部材 68 開口 81 吐出口面 82 吐出口 84 液路 85 電気熱変換体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65H 5/06 F H

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段により被記録材に記録する記
    録装置において、紙送りローラの両端を軸支する紙送り
    ローラ支持部材を紙送りローラ駆動軸を支点として回動
    可能に軸支するとともに、前記紙送りローラをピンチロ
    ーラに圧接するためのバネを前記紙送りローラ支持部材
    に係合させ、前記バネに抗して前記紙送りローラを前記
    ピンチローラからリリースするためのレバー部を前記ロ
    ーラ支持部材の片側に設けることを特徴とする記録装
    置。
  2. 【請求項2】 前記記録手段がインクジェット記録手
    段であることを特徴とする請求項1の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項2の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項3の記録装置。
  5. 【請求項5】 記録手段により被記録材に記録する記
    録装置において、紙送りローラの両端軸受の外側に一体
    的に回転する同軸の延長ローラ部を設け、前記紙送りロ
    ーラおよび前記延長ローラ部とピンチローラとを被記録
    材の幅内の圧接力が略均等になるように圧接することを
    特徴とする記録装置。
  6. 【請求項6】 前記両端軸受を、前記紙送りローラお
    よび両側の延長ローラ部のアーリー点の位置に設けるこ
    とを特徴とする請求項5の記録装置。
  7. 【請求項7】 記録手段により被記録材に記録する記
    録装置において、記録手段の被記録材搬送方向上流側の
    近傍に被記録材案内部材を配設し、該被記録材案内部材
    の少なくとも前記被記録材との接触部は、撥水性があり
    被記録材との摩擦係数が小さくかつ耐磨耗性に優れた材
    料の塗装面等の表面層で形成されていることを特徴とす
    る記録装置。
  8. 【請求項8】 記録手段により被記録材に記録する記
    録装置において、紙送りローラの一部にを切り欠き部を
    設け、該切り欠き部の内部であってピンチローラ間の位
    置に被記録材の有無を検出する検出器の紙接触部を配設
    し、紙送り方向の被記録材圧接駆動部の位置で被記録材
    の有無を検出することを特徴とする記録装置。
  9. 【請求項9】 記録手段により被記録材に記録する記
    録装置において、紙送りローラとピンチローラの回転中
    心を被記録材が記録手段側に寄り沿って搬送されるよう
    に配置するとともに、前記紙送りローラと前記ピンチロ
    ーラの圧接部および排紙ローラとそのピンチローラの圧
    接部を記録手段の近傍に配設し、前記記録手段の近傍に
    該記録手段の主走査移動方向に連続した被記録材案内手
    段を設け、この被記録材案内手段が前記ピンチローラの
    保持部材を兼ねることを特徴とする記録装置。
JP19536793A 1993-03-31 1993-07-13 記録装置 Pending JPH0725097A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100460218C (zh) * 2005-02-21 2009-02-11 兄弟工业株式会社 成像设备
WO2011152825A1 (en) * 2010-06-02 2011-12-08 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Tension module for wide format inkjet printers

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WO2011152825A1 (en) * 2010-06-02 2011-12-08 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Tension module for wide format inkjet printers
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US9427990B2 (en) 2010-06-02 2016-08-30 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Tension module for wide format inkjet printers

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