JPH07250822A - 重心動揺計 - Google Patents

重心動揺計

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JPH07250822A
JPH07250822A JP6041593A JP4159394A JPH07250822A JP H07250822 A JPH07250822 A JP H07250822A JP 6041593 A JP6041593 A JP 6041593A JP 4159394 A JP4159394 A JP 4159394A JP H07250822 A JPH07250822 A JP H07250822A
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 求められた多数の重心位置からより正確な重
心中心に近い重心中心を求めることができる重心揺動計
を提供する。 【構成】 被検体の各足が乗せられる検出板11と、検
出板11に設けられて被検体の各足にかかる全荷重の中
心を検出する複数の荷重検出手段12と、荷重検出手段
12からの検出信号に基づき、被検体の重心位置を算出
する演算手段13と、演算手段13によって算出された
重心位置を予め設定されたX−Y座標上の位置に変換す
るとともに、変換された連続的あるいは断続的なXY座
標位置を多数のXY座標として記憶するXY座標位置記
憶手段14と、XY座標位置記憶手段14によって記憶
された多数のXY座標位置を、それぞれX座標位置、Y
座標位置毎にその加重平均を求めて加重平均XY座標位
置を算出し、算出された加重平均XY座標位置を重心中
心位置に決定する決定手段15とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、何等かの障害によりバ
ランス機能が低下した被検体のバランス機能回復訓練
や、運動工学、人間工学等の分野において被検体の重心
を測定する場合などに用いられる重心動揺計に関する。
【0002】
【従来の技術】下肢の骨折や切断の手術後、または関節
の手術後や、あるいは脳卒中片マヒ後などのリハビリテ
ーションにおいては、例えば、最初に立位姿勢をとった
被検体である患者の身体の重心位置の変動を少なくする
ような訓練が行われ、この訓練後に、椅子や床からバラ
ンスよく立ち上がるための訓練が行われる。このような
訓練を行うにあたり、特に立位姿勢をとったときの重心
位置の変動を少なくする訓練を行う場合には、従来、例
えば図3に示すような重心動揺計1が用いられている。
【0003】この重心動揺計1は、患者が両足を乗せる
矩形状の検出板2と、この検出板2の前部、および左後
部、右後部にそれぞれ設けられた荷重検出センサ3‥
と、これら荷重検出センサ3‥によって検出された荷重
から荷重中心を求め、これを患者の重心中心とする演算
部4と、この演算部4によって求められた重心中心を連
続的に表示する表示装置5とを有して構成されたもので
ある。そして、このような構成により重心動揺計1は、
患者が検出板2に両足を乗せて立位姿勢をとると、各荷
重検出センサ3‥がそれぞれの位置にかかる荷重を検出
し、それぞれに検出された検出値から演算部4により患
者の荷重中心(重心)を求め、さらに求められた重心を
表示装置5により、例えば図4に示すような重心の移動
を示す軌跡Kとして表示することができるようになって
いる。
【0004】このような訓練によれば、表示装置5に表
示される軌跡Kを見ることによって患者の重心の変動の
状態が分かることから、この軌跡Kを見ることによって
患者が自分の重心の変動をなくそうとする意志と、実際
に起こる重心の変動とを比較し、これにより医師や患者
自身が訓練による回復状態を把握することができるよう
になっている。すなわち、図4中に示す軌跡Kの外形線
L1によって形成される図形より、その中心点を推定し
てこれを患者の見掛け上の重心中心位置G1として特定
し、この重心中心位置G1から前後左右のいずれに多
く、あるいは少なく重心が移るかをみることにより、患
者の回復がどの程度進んでいるかなどが分かるのであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記重
心動揺計1による訓練では以下に述べる不都合がある。
この訓練では、軌跡Kの外形線L1によって形成される
図形から、その中心点を推定してこれを患者の見掛け上
の重心中心位置G1として特定しているが、例えば図4
中Pで示すよう外形線L1によって囲まれた図形から大
きく離間した重心位置が検出されると、当然その外形線
は図5に示すような外形線L2となってしまい、したが
ってこの外形線L2によって形成される図形の中心点、
すなわち見掛け上の重心中心位置G2は、Pが検出され
なかった場合のG1から大きく離れてしまう。
【0006】しかして、このようにして特定された重心
中心位置G2を基準とし、重心が変動する具合を調べて
回復の度合いの目安にするのでは、例えば前記Pが瞬間
的に検出された重心位置であってもこれが全体の重心中
心位置G2を特定するのに大きな影響を与えてしまうた
め、この見掛け上の重心中心位置G2が本来の重心中心
と大きく異なってしまうものとなり、その場合に患者の
回復程度の把握が正確に行えなくなってしまう。
【0007】また、健康な人間が両足を揃えて立位姿勢
をとった場合の両足間における真の重心位置は、一般に
両足間の中心点にあると考えられているが、前記重心動
揺計1では、特定された見掛け上の重心中心位置G1あ
るいはG2が真の重心位置に対してどのような位置にあ
るかが分からず、したがって立位姿勢そのものが基本的
に傾いた状態になっているのか否か、また傾いていると
すれば左右前後のいずれに傾いているのかが分からない
といった不満がある。
【0008】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、求められた多数の重心位
置からより正確な重心中心位置に近い重心中心位置を求
めることができ、さらに真の重心位置と測定された重心
中心位置との位置関係をも調べることのできる、重心動
揺計を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
記載の重心動揺計では、被検体の各足が全て乗せられる
検出板と、該検出板に設けられて前記被検体の各足にか
かる全荷重の中心を連続的あるいは断続的に検出する複
数の荷重検出手段と、これら荷重検出手段からの検出信
号に基づき、前記被検体の重心位置を算出する演算手段
とを具備し、さらに前記演算手段によって算出された重
心位置を予め設定されたX−Y座標上の位置に変換する
とともに、変換された連続的あるいは断続的なXY座標
位置を予め設定された単位時間毎に認識された多数のX
Y座標として記憶するXY座標位置記憶手段と、このX
Y座標位置記憶手段によって記憶された多数のXY座標
位置を、それぞれX座標位置、Y座標位置毎にその加重
平均を求めて加重平均XY座標位置を算出し、算出され
た加重平均XY座標位置を重心中心位置に決定する決定
手段とを備えたことを前記課題の解決手段とした。
【0010】請求項2記載の重心動揺計では、前記検出
板の表面の、予め設定されたX−Y座標上の原点と対応
する位置に目印が設けられていることを前記課題の解決
手段とした。請求項3記載の重心動揺計では、前記演算
手段が、荷重検出手段からの検出信号に基づいて前記被
検体の重心位置を実時間で算出するよう構成されてな
り、かつ、前記記憶手段によって記憶された多数のXY
座標位置と、前記決定手段によって決定された重心中心
位置とを表示する表示手段を備えてなることを前記課題
の解決手段とした。
【0011】
【作用】請求項1記載の重心動揺計によれば、XY座標
位置記憶手段により、演算手段によって算出された重心
位置をX−Y座標上の位置に変換するとともに、変換さ
れた連続的あるいは断続的なXY座標位置を予め設定さ
れた単位時間毎に認識された多数のXY座標として記憶
し、さらに、決定手段により、記憶された多数のXY座
標位置を、それぞれX座標位置、Y座標位置毎にその加
重平均を求めて加重平均XY座標位置を算出し、算出さ
れた加重平均XY座標位置を重心中心位置に決定するの
で、例えば被検体の重心が瞬間的に大きく動いてしまっ
ても、そのときに検出された重心位置は瞬間的であるこ
とから、単位時間毎に認識され記憶された検出値として
はその頻度が少ないものとなり、したがってこの検出値
が、重心中心位置を特定するにあたって連続的あるいは
断続的に検出され求められた検出値全体に対して影響を
及ぼす度合いが小となり、その分得られた重心中心位置
が本来の重心中心位置にほぼ一致するものとなる。
【0012】請求項2記載の重心動揺計によれば、検出
板の表面の、予め設定されたX−Y座標上の原点と対応
する位置に目印が設けられていることから、検出板に各
足を乗せる際、この目印に各足間の中心点を合わせるこ
とにより、真の重心位置が検出された重心中心位置に対
してどこに位置しているかを検知することが可能にな
る。請求項3記載の重心動揺計によれば、表示装置によ
り、記憶手段によって記憶された多数のXY座標位置
と、決定手段によって決定された重心中心位置とを表示
することができるので、被検体または医師等がこれを見
ることにより、検出された重心位置がより本来のものに
近い正確な見掛け上の重心中心位置に対してどのように
変動しているかが分かる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳しく説明す
る。図1は本発明の重心動揺計の一実施例を示す図であ
り、この図において符号10は重心動揺計である。この
重心動揺計10は、被検者(患者)の両足が乗せられる
略三角形状の検出板11と、該検出板11に設けられて
患者の両足にかかる荷重中心を連続的あるいは断続的に
検出する3個のロードセル(荷重検出手段)12‥と、
これらロードセル12‥からの検出信号に基づき、患者
の重心位置を算出する演算手段13と、演算手段13に
よって算出された重心位置を予め設定されたX−Y座標
上の位置に変換するとともに、変換されたXY座標位置
を予め設定された単位時間毎に認識された多数のXY座
標として記憶するXY座標位置記憶手段14と、XY座
標位置記憶手段14によって記憶された多数のXY座標
位置を、それぞれX座標位置、Y座標位置毎にその加重
平均を求めて加重平均XY座標位置を算出し、算出され
た加重平均XY座標位置を重心中心位置に決定する決定
手段15と、前記XY座標位置記憶手段14によって記
憶された多数のXY座標位置と、前記決定手段15によ
って決定された重心中心位置とを表示する表示装置(表
示手段)16とを備えて構成されたものである。
【0014】ここで、演算手段13は、中央演算処理ユ
ニット(CPU)、および内部記憶装置となるRAM、
ROM等のメモリを備えた演算処理装置(コンピュータ
ー)に記憶されたものであり、またXY座標位置記憶手
段14、決定手段15は、この演算処理装置、あるいは
光磁気ディスク等の補助記憶装置に記憶されたものであ
る。
【0015】ロードセル12‥は、略三角形状の検出板
11の各隅部に、正三角形の各頂点をなすようにしてそ
れぞれ配設されたものであり、これらロードセル12‥
にはそれぞれその出力を増幅するためのアンプ17が接
続され、さらにこれらアンプ17‥にはフィルタ18、
AD変換器19を介して演算手段13となる演算処理装
置が接続されている。なお、検出板11の足を乗せる面
には、各ロードセル12‥の中心となる位置に点、ある
いは丸といった足の位置を合わせるための目印20が設
けられている。
【0016】演算手段13は、ロードセル12‥からの
検出信号がアンプ17によって増幅され、フィルタ18
によって不要周波数帯域がカットされ、さらにAD変換
器19によってAD変換された信号を入力し、これによ
り各ロードセル12‥が受けた荷重からその重心位置を
実時間、すなわちリアルタイムに算出するものである。
なお、ロードセル12‥では連続的に荷重が検出される
が、演算手段13ではこれを0.5秒、1.0秒あるいは
2.0秒といったような単位時間毎に、すなわち断続的
に演算処理してその重心位置を算出している。そして、
このようにして断続的に処理されて得られた重心位置の
データは、その個々のデータがCRT等からなる表示装
置16によって連続的(ミクロ的には断続的)に表示さ
れ、これにより測定開始時からの重心位置の移動が図2
に示すような軌跡Kとして表示されるようになってい
る。
【0017】また、XY座標位置記憶手段14は、演算
手段13によって算出された重心位置を予め設定された
X−Y座標上の位置に変換する変換機能14aと、変換
されたXY座標位置を予め設定された単位時間毎に認識
された多数のXY座標として記憶する記憶機能14bと
からなるものである。ここで、予め設定されたX−Y座
標とは、この例では、前記目印20の位置を原点とし、
ロードセル12‥が形成する正三角形の底辺(足を検出
板11に乗せた際踵が向く側の辺)がX軸と平行となる
ように設定されたものであり、また、このX−Y座標も
図2に示すように表示装置16に表示されるようになっ
ている。
【0018】また、決定手段15は、XY座標位置記憶
手段14によって記憶された多数のXY座標位置を、そ
れぞれX座標位置、Y座標位置毎にその加重平均を求め
て加重平均XY座標位置を算出する算出機能15aと、
算出機能15aによって得られた加重平均XY座標位置
を重心中心位置として決定し、この位置を信号として出
力する出力機能15bとからなるもので、出力機能15
bによって出力した信号を表示装置16に送り、重心位
置の軌跡Kとともに、該軌跡K内に重心中心位置G0を
も表示できるように構成されたものである。
【0019】ここで、算出手段15aおよび出力機能1
5bは、測定時間、あるいはXY座標位置記憶手段14
によって得られたデータの数が予め設定された時間ある
いは数になったら、自動的に加重平均XY座標位置を算
出し、結果を出力するようになっており、したがって例
えば測定時間(訓練時間)をそのまま設定時間にすれ
ば、測定(訓練)終了後、測定中の全重心位置の中心が
出力されるようになっている。
【0020】なお、本実施例の重心動揺計10には、演
算手段13、XY座標位置記憶手段14、決定手段15
を構成するコンピューターシステムにプリンター(図示
略)が設けられており、これによって表示装置16に表
示される画像と同様のデータ、すなわちX−Y座標や重
心位置の軌跡、重心中心位置がプリントアウトされるよ
うになっている。
【0021】次に、このような構成の重心動揺計10を
用い、リハビリテーションのため患者(被検体)の重心
位置を測定する方法について説明する。なお、この例で
は、決定手段15の算出機能15a、出力機能15bを
起動させる設定時間として、全測定時間をそのまま用い
ている。
【0022】まず、検出板11の上に患者を乗せるとと
もに、図1中二点鎖線で示すようにその両足間の中心位
置を目印20に合わせ、その状態で重心動揺計10の測
定系のスイッチをオンする。すると、患者の両足にかか
る荷重が三個のロードセル12…によって検出され、そ
れぞれの検出信号がアンプ17、フィルタ18、AD変
換器19を介して演算手段13に送られる。演算手段1
3では、送られてきた各検出信号を入力し、従来の重心
動揺計と同様の演算処理によって各ロードセル12‥が
受けた荷重から患者の重心位置を予め設定された単位時
間毎に算出し、得られた結果を表示装置16に送ってこ
れを表示する。したがって、表示装置16では、演算手
段15で算出された重心位置が順次表示されていき、こ
れにより患者の測定開始後の重心の移動が図2中の軌跡
Kとして表示される。
【0023】また、このようにして演算手段13で算出
された重心位置は、XY座標位置記憶手段14の変換機
能14aによって予め設定されたX−Y座標上の位置に
変換され、単位時間毎に認識された多数のXY座標とし
て記憶される。そして、重心位置測定が終了すると、算
出機能15a、出力機能15bが起動し、記憶された多
数のXY座標から算出機能15aによってそれぞれX座
標位置、Y座標位置毎にその加重平均が求められ、加重
平均XY座標位置が算出される。さらに、算出された加
重平均XY座標位置は、出力機能15bによって重心中
心位置G0に決定され、図2に示すように表示装置16
やプリンタによって重心位置の軌跡Kとともにその位置
が表示される。
【0024】このような重心動揺計10にあっては、測
定終了後、重心の移動を示す軌跡とともに、重心の中心
位置G0が表示装置16上にあるいはプリントアウトさ
れたものとして示されることから、医師あるいは患者自
身がこれらを比較することにより、重心が重心中心位置
G0からどの方向に多く、あるいは大きく移動していた
かが分かる。また、測定中、例えば患者の重心が瞬間的
に大きく動いてしまっても、そのときに検出された重心
位置は瞬間的であることから、単位時間毎に認識され記
憶された検出値としてはその頻度が少ないものとなり、
したがってこの検出値が重心中心を決定するにあたって
大きく影響を及ぼすことがなく、その分得られた重心中
心位置G0が本来の重心中心にほぼ一致するものとな
る。
【0025】また、検出板11の表面に、X−Y座標上
の原点と対応する目印20が設けられているので、検出
板11に両足を乗せる際、この目印20に両足間の中心
点を合わせて測定すれば、測定後表示装置16あるいは
プリントアウトされたデータ上におけるX−Y座標の原
点Oと重心中心位置G0とを比較することにより、原点
Oに対応する真の重心位置が検出された重心中心位置G
0に対してどこに位置しているかを検知することができ
る。
【0026】なお、前記実施例では本発明の重心動揺計
を主にリハビリテーションを目的として使用したが、運
動工学、人間工学等の分野において被検者の重心を測定
する場合などにも用いることができるのはもちろん、人
間以外の動物の重心の動揺を調べるのにも用いることが
できる。また、前記実施例では被検体の各足にかかる荷
重中心を検出するためのロードセル12が3個備えられ
ている例を示したが、ロードセルを4個としてもよく、
その場合には検出板11を矩形状にしてその四隅部にそ
れぞれロードセルが配設されるように構成するのが好ま
しい。また、検出板についても、一つでなく両足にそれ
ぞれ対応するよう二つ用いてもよい。
【0027】また、決定手段15を算出機能15aと出
力機能15bとから構成したが、例えば、演算手段13
によって認識され記憶された多数のXY座標データか
ら、統計上の異常値(例えば平均値から標準偏差の3倍
の値をプラス・マイナスした範囲から外れた値)を除く
異常値削除機能を決定手段15に加え、残りのデータの
みから前記算出機能15aと出力機能15bとによって
重心中心位置が求められるようにしてもよい。なぜな
ら、このような異常値は必ずしも被検体自身に起因して
生じた値でなく、外部からの何等かの要因に基づいて生
じてしまった場合が多いからである。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明における請求
項1記載の重心動揺計は、XY座標位置記憶手段によ
り、演算手段によって算出された重心位置をX−Y座標
上の位置に変換するとともに、変換された連続的あるい
は断続的なXY座標位置を予め設定された単位時間毎に
認識された多数のXY座標として記憶し、さらに、決定
手段により、記憶された多数のXY座標位置を、それぞ
れX座標位置、Y座標位置毎にその加重平均を求めて加
重平均XY座標位置を算出し、算出された加重平均XY
座標位置を重心中心位置に決定するものである。したが
って、決定された重心中心位置が重心の移動を示す軌跡
中のどこに位置しているかを調べることにより、被検体
の重心が重心中心位置からどの方向に多く、あるいは大
きく移動していたかが分かり、これから、例えばリハビ
リテーションを行っている場合であればその回復状態を
把握することができる。
【0029】また、測定中、例えば患者の重心が瞬間的
に大きく動いてしまっても、そのときに検出された重心
位置は瞬間的であることから、単位時間毎に認識され記
憶された検出値としてはその頻度が少ないものとなり、
したがってこの検出値が重心中心を決定するにあたって
大きく影響を及ぼすことがなく、これによりその分得ら
れた重心中心が本来の重心中心にほぼ一致するものとな
るため、正確な測定を行うことができる。
【0030】請求項2記載の重心動揺計は、検出板の表
面の、予め設定されたX−Y座標上の原点と対応する位
置に目印を設けたものであるから、検出板に各足を乗せ
る際、この目印に各足間の中心点を合わせることによ
り、真の重心位置が検出された重心中心位置に対してど
こに位置しているかを検知することができ、したがって
立位姿勢そのものが基本的に傾いた状態になっているの
か否か、また傾いているとすれば左右前後のいずれに傾
いているのかを調べることができる。
【0031】請求項3記載の重心動揺計は、表示装置を
設けたことにより、記憶手段によって記憶された多数の
XY座標位置と、決定手段によって決定された重心中心
位置とを表示することができるようにしたものであるか
ら、被検体または医師等がこれを見ることにより、検出
された重心位置がより本来のものに近い正確な見掛け上
の重心中心位置に対してどのように変動しているかを容
易に観測することができる。また、演算手段が被検体の
重心位置を実時間で算出することから、表示装置による
表示も実時間によるものとなり、したがって被検体ある
いは医師等は表示装置を見ながらそのときの状況と重心
の移動とを同時に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の重心動揺計の一実施例を示す概略構成
図。
【図2】図1に示した重心動揺計によって得られる重心
位置の軌跡を示す図。
【図3】従来の重心動揺計の一例を示す概略構成図。
【図4】図3に示した重心動揺計によって得られる重心
位置の軌跡を示す図。
【図5】図3に示した重心動揺計によって得られる重心
位置の軌跡を示す図。
【符号の説明】
10 重心動揺計 11 検出板 12 ロードセル(荷重検出手
段) 13 演算手段 14 XY座標位置記憶手段 15 決定手段 16 表示装置 20 目印

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体の各足が全て乗せられる検出板
    と、該検出板に設けられて前記被検体の各足にかかる全
    荷重の中心を連続的あるいは断続的に検出する複数の荷
    重検出手段と、これら荷重検出手段からの検出信号に基
    づき、前記被検体の重心位置を算出する演算手段とを具
    備してなり、 前記演算手段によって算出された重心位置を予め設定さ
    れたX−Y座標上の位置に変換するとともに、変換され
    た連続的あるいは断続的なXY座標位置を予め設定され
    た単位時間毎に認識された多数のXY座標として記憶す
    るXY座標位置記憶手段と、 このXY座標位置記憶手段によって記憶された多数のX
    Y座標位置を、それぞれX座標位置、Y座標位置毎にそ
    の加重平均を求めて加重平均XY座標位置を算出し、算
    出された加重平均XY座標位置を重心中心位置に決定す
    る決定手段とを備えたことを特徴とする重心動揺計。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の重心動揺計において、前
    記検出板の表面の、予め設定されたX−Y座標上の原点
    と対応する位置に目印が設けられていることを特徴とす
    る重心動揺計。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の重心動揺計におい
    て、前記演算手段が、荷重検出手段からの検出信号に基
    づいて前記被検体の重心位置を実時間で算出するよう構
    成されてなり、かつ、前記記憶手段によって記憶された
    多数のXY座標位置と、前記決定手段によって決定され
    た重心中心位置とを表示する表示手段を備えてなること
    を特徴とする重心動揺計。
JP6041593A 1994-03-11 1994-03-11 重心動揺計 Expired - Lifetime JP2760472B2 (ja)

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