JPH0725035A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH0725035A
JPH0725035A JP17430693A JP17430693A JPH0725035A JP H0725035 A JPH0725035 A JP H0725035A JP 17430693 A JP17430693 A JP 17430693A JP 17430693 A JP17430693 A JP 17430693A JP H0725035 A JPH0725035 A JP H0725035A
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JP
Japan
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temperature
recording
head
temperature sensor
ink
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JP17430693A
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English (en)
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Shuichi Murakami
修一 村上
Nobuyuki Kuwabara
伸行 桑原
Kanki Sato
環樹 佐藤
Hiroshi Tajika
博司 田鹿
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録装置において、製造時に
特別の温度補正のための処理を要しない記録ヘッドの温
度センサを用いて、良好なヘッド温度制御を行う。 【構成】 ヘッド温度センサの初期値S0 を較正された
機内温度センサの出力に基づいて設定し(S11)、こ
のヘッド温度センサの検知出力Shn を求め(S1
3)、この出力値Shn と上記初期値S0 、およびヘッ
ド温度センサの個体差のない温度依存係数に基づいてヘ
ッド温度を求める(S14)。次に、この温度に基づき
吐出駆動パルスのパラメータを設定し(S16)、記録
を行う(S17)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録装置
に関し、詳しくは記録ヘッドの温度に応じたインク吐出
制御に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式では、その記録
装置の機内温度及び記録装置(以下、プリンタともい
う)の使用環境温度と密接に関係のある記録ヘッド温度
によって液体(以下、インクともいう)の粘性が変化
し、吐出量が変化することが知られている。即ち、温度
上昇によって吐出量が多くなる。例えば記録中にその吐
出動作により記録ヘッドが自己昇温すると、記録開始時
とは異なる記録ヘッド温度となることがあり、このよう
な場合には、吐出量が変化して記録結果に濃度ムラを生
じることになる。また、機内温度の変化による吐出量変
化に関しては、例えばプリンタを低温環境で使用するこ
とに伴い、機内温度が低い時には吐出量が少なくなり、
このために記録結果の濃度が薄くなり、また機内温度が
高い時には逆に濃度が濃くなる。このように、プリンタ
使用環境及び機内の温度は、記録画像の品位に大きな影
響を与え、これが不適切な場合には画像濃度に関して問
題を生じさせる。そこで、これらの問題を解決するた
め、機内温度を検知し、記録ヘッド温度を制御する構成
が提案されている。
【0003】これは、機内温度を検知し、それがあるし
きい値温度以下の場合には記録ヘッド内にある保温ヒー
タ等を用いてヘッド温度を上げる制御を行なう。これに
より、低機内温度において濃度が薄くなる現象をヘッド
温度補正により防止することが可能となる。
【0004】しかし、機内温度がしきい値以上の場合に
は記録中の記録ヘッドの自己昇温による濃度の上昇を生
じることがあり、このような場合には、1ページや1行
の記録を行う間に濃度差が発生する。また、記録ヘッド
の温度制御を行なうのに一定の時間を必要とするためス
ループットが低下するという問題点もある。さらに、機
内温度のみを検知し、記録ヘッド温度を検知しないため
に、これらの間に温度差が発生する場合には正確な吐出
量制御ができないという問題もある。。
【0005】以上のような問題に対処するものの一つと
して、電気熱変換素子の駆動を利用して温度制御を行う
方法が提案されている。この駆動方法は一度の吐出を行
うのに、電気熱変換素子に対して複数のパルスを与える
方法(以下、パルス幅変調ともいう)である。
【0006】図10は、このパルスの波形図を示し、ま
ず先行するパルス幅P1のパルスで電気熱変換素子近傍
のインク温度を上昇させ、時間P2のパルス休止時間を
おいた後、吐出のためにパルス幅P3のパルスを与え
る。即ち、幅P1のパルスにより電気熱変換素子近傍の
インク温度を制御してインクの粘性が変化し、これによ
りパルス幅P3のパルス印加による発泡体積を変化させ
ることができ結果として吐出量を制御することができる
ものである。
【0007】図11は、パルス幅P1と吐出量との関係
を示す図である。
【0008】この駆動法により記録ヘッド温度を制御
し、画像品位を高めることができる。すなわち、例えば
吐出信号入力時に記録ヘッド温度を検出し、その温度に
おいて目標吐出量が得られるパルス幅P1を設定する。
その後、記録中に所定時間間隔ごとに記録ヘッド温度を
検出し、同様にこの検出温度に応じ目標吐出量が得られ
るパルス幅P1を設定する。これにより、常に一定の吐
出量を得ることができ、プリンタ使用環境の温度変化や
記録中の記録ヘッドの自己昇温によるページ内や行間で
生じる濃度差を抑えることが可能になる。
【0009】ところで、この制御を行なうためには、記
録ヘッド温度を検出する手段が必要である。例えば、温
度センサとして、記録ヘッド内の電気熱変換素子と同様
に基板上に成膜によってダイオードセンサ、アルミセン
サ等を形成することが可能である。
【0010】しかし、一般的には成膜プロセスによって
温度センサを設けるとき、その膜厚に個体差が発生す
る。この膜厚の個体差は温度センサの抵抗値の個体差を
生じ、結果として、同一温度に対し異なる検出値を出力
することになる。
【0011】上記のようにセンサに個体間のバラツキが
あるために、従来は個々の温度センサについて、製造時
にランク設定を行ない、温度検出時にはこのランクに従
って検出温度を補正していた。ランク設定はまず、画質
上問題ないセンサ抵抗値の変位幅(1ランクの抵抗値
幅)を設定し、センサ抵抗値の個体差の総範囲を、1ラ
ンクの抵抗値幅により分割し、センサ抵抗値とランクに
関するランクテーブルを作成する。そして、製造時に個
々のセンサの抵抗値を測定し、上記ランクテーブルに従
って記録ヘッド上にランク識別のためのパターンカット
を行ない、ランク設定を行なう。
【0012】プリンタ本体はそのパターンカットを検知
してセンサのランクを識別する。次に、本体に記憶され
ているランクごとのセンサ検出値に応じた温度補正テー
ブルに従い検出温度を補正することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに、温度センサのランク設定を行なうには、製造時の
工程数が増加し、歩留りが低下し、また記録ヘッドにパ
ターンカット用の抵抗が必要となり、さらには装置本体
もランクを認識するための回路が必要になる。これら
は、装置全体のコストの上昇を招くものである。
【0014】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、その目的とするところは、環境
温度や記録ヘッドの自己昇温等による吐出量の変化を防
ぐ記録ヘッドの良好な吐出駆動制御を、製造時に温度補
正のための処理を必要としないヘッド温度センサを用い
て行なうことが可能なインクジェット記録装置を提供す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
インクを吐出するための記録ヘッドを用い、該記録ヘッ
ドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインク
ジェット記録装置において、前記記録ヘッドに備えられ
るヘッド温度センサと、絶対温度較正されたセンサであ
って、前記インクジェット記録装置内に設けられた機内
温度センサと、該機内温度センサの出力値に基づいて前
記ヘッド温度センサの所定の基準出力値を設定する基準
値設定手段と、該基準値設定手段が設定する基準出力
値、前記ヘッド温度センサの出力値および前記温度セン
サの温度依存係数に基づいて前記記録ヘッドの温度を演
算する温度演算手段と、該温度演算手段が演算する温度
に基づき前記記録ヘッドの吐出駆動信号の波形を設定す
る駆動信号設定手段とを具えたことを特徴とする。
【0016】
【作用】以上の構成によれば、ヘッド温度センサ間の個
体差によってその出力値にばらつきがあっても、較正さ
れた機関温度センサの出力により上記ヘッド温度センサ
の基準値が定まり、これと個体差の生じないヘッド温度
センサの温度依存係数を考慮して、ヘッド温度センサの
出力値が補正される。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0018】(実施例1)図1は本発明の一実施例に係
る記録ヘッドの吐出駆動シーケンスを示すフローチャー
トである。
【0019】本例のプリンタは機内温度センサを備え、
記録ヘッドは360DPIで64個の吐出口を有し、駆
動周波数は4.2kHzである。また、キャリッジ速度
は約296mm/secであり、A4サイズの記録紙の
横一行に記録するのに約700msecの時間を要す
る。特に本実施例では、キャリッジ速度は往復とも同じ
であるので、復路においても約700msec要する。
【0020】図1において、まず、プリンタの電源が投
入されると本処理が起動され、ステップS11で初期温
度センサ値S0 として機内温度(T0 )=記録ヘッド温
度(Th0 )を設定する。すなわち、較正された機内温
度センサが出力する機内温度の所定初期温度T0 のとき
のヘッド温度センサ出力値をS0 とする。記録信号入力
(ステップS12)後、記録直前に、10msec毎に
5回、計50msec間温度センサ出力を読み取り、こ
れらの平均値Shn を求める(ステップS13)。この
タイミング温度検知を行うのは、1ページ内の濃度ムラ
を低減するという目的のため実際に記録する直前に温度
検知する必要があるからである。
【0021】記録が開始されると、例えば100%du
ty時の記録ヘッド温度の昇温カーブは図2に示すもの
となる。すなわちまず、記録信号入力時から700ms
ecは吐出が行われるために記録ヘッド温度が上昇し、
700〜1400msecの間はキャリッジが戻る時間
であり、吐出が行われないため記録ヘッド温度が低下す
る。しかし、1行目開始時の記録ヘッド温度までは低下
せず、ある程度高い温度で2行目の記録が開始される。
以下、同様の温度変化を示すため、記録直前の50ms
ecの間に、10msec毎に5回温度センサ出力を読
み取り、その平均値を求める。次のステップS14で
は、このn行目記録開始前の平均値をShn とし、これ
と電源オン時の温度センサ出力値S0 との差を求め、以
下の(1)式より補正記録ヘッド温度Tbを求める。
【0022】
【数1】 Tb =(Shn −S0 )/温度依存係数+T0 (1) ここで、 Shn :n回目検知時の温度センサ出力値 S0 :初期温度センサ出力値 T0 :初期機内温度 また、(1)式におけるセンサ温度依存係数は(Sa
b )/(Ta −Tb)、ここでSa は濃度がTa のと
きの温度センサ出力値、Sb は温度がTb のときの温度
センサ出力値、として定義されるものであり、温度変化
に依存せず、また、センサ間で個体差の無いものであ
る。
【0023】次に、上記で求めた補正Tb により図3に
示す駆動テーブルを参照し(ステップS15)、パルス
幅P1を設定する(ステップS16)。続いて一行分の
記録を行ない(ステップS17)、1ページ分の記録が
終了するまでステップS12以下の処理を繰り返えす
(ステップS18)。
【0024】ここで図3に示す駆動テーブルでは、記録
中に記録ヘッド温度が上昇し吐出量が増加するのを防ぎ
吐出量を一定にするため、温度Tb が高くなるほどパル
ス幅P1を短くしている。
【0025】なお、上記実施例では、一行間隔で記録ヘ
ッド温度を検知し、パルス幅P1を設定しているが、本
発明はこの時間間隔に限られず記録ヘッドの仕様や記録
紙の大きさ等に応じて適宜設定されるものであり、ま
た、パルス幅の設定は休止時間P2を設定してもよい。
【0026】式(1)により補正検出温度Tb が実際の
記録ヘッド温度として求まるのは、図4に示すように、
例えばA,B,C3つの温度センサの初期出力値には個
体差があるが、その温度依存係数には個体差がないこと
によっている。すなわち、記録ヘッドの温度変化ΔTに
対する温度センサの出力差(温度依存係数)はセンサ個
体間のバラツキがなく一定である。
【0027】次に、本実施例の温度制御を行わず、P1
=0.75、P2=4.0、P3=4.5(μsec)
の駆動パラメータに固定して、1ページ記録した時の温
度の上昇を図5に示す。このように、1ページ印字した
とき、100%dutyでは約25度、50%duty
では約15度、25%dutyでは約7度、記録開始時
と比較して温度が上昇する。
【0028】これは、図6に示す通り、1ページ内で吐
出量が7〜25(ng)増加し、記録としては0.03
〜0.17もの濃度の変化することを招くものである。
【0029】これに対し、本実施例の温度制御を行なっ
たときの記録ヘッド温度と吐出量の関係を図7に示す。
【0030】一行ごとに補正検出温度Tbに応じてパル
ス幅P1を2.0〜0.25の範囲で変化させることに
より、約80(ng)の一定な吐出量を得ることができ
る。即ち、行間濃度差を低減できる。
【0031】(実施例2)図8は本発明の第二の実施例
にかかる吐出駆動シーケンスのフローチャートである。
【0032】本例では、記録信号入力(ステップS2
2)後の記録直前の100msecの間に10msec
ごとに10回ヘッド温度センサ出力を読み取り平均値S
n を求める(ステップS23)。記録開始後は、例え
ば100%duty時の昇温カーブは図9に示すものと
なる。また、記録開始後、同図に示すタイミングでヘッ
ド温度の読み取りを行う。
【0033】すなわち、記録中も100msec毎に、
10msec間隔で(ステップS29)10回温度セン
サ出力を読み取り平均値を求め(ステップS23)、こ
の温度センサの平均値Shn と電源オン時の温度センサ
出力値S0 の差を求め、以下は実施例1の式(1)より
b を求める(ステップS24)。さらに、Tb より図
3に示す駆動テーブルを参照し(ステップS25)、駆
動パラメータを設定する(ステップS26)。そして、
記録を行う間(ステップS27)に100msec経過
すると(ステップS29)、ステップS23以下の処理
を繰り返えす。
【0034】(実施例3)図12は本発明の第3の実施
例にかかる吐出駆動シーケンスを示すフローチャートで
ある。
【0035】本例は、1つの記録ヘッド内に2個の温度
センサを備えている場合を示す。複数の温度センサを備
えるのは、記録ヘッドの吐出口間で記録データによって
吐出し続けているものとそうでないものとが存在し、こ
のような場合、これら吐出口間に温度差が生じ、温度の
高くなった吐出口は、温度の低い吐出口と比較して吐出
量が大きくなり、これにより濃度ムラが発生するためで
ある。そこで、本例では、複数備えられた温度センサの
出力値により駆動パルスを設定する。具体的には、2個
の温度センサにより温度検出を行ない、一方のセンサA
は64個の吐出口のうち吐出口番号1〜32まで、セン
サBは吐出口番号33〜64までの吐出口の温度制御に
寄与するよう設定する。
【0036】まず、プリンタ電源が投入されると、機内
温度(T0 )=ヘッド温度(Th0)を複数の初期ヘッ
ド温度センサ値(SA0,SB0)とする(ステップS3
1)。記録信号入力(ステップS32)後の記録直前
に、10msec毎に5回温度センサ出力を読み取り平
均化処理を行なう(ステップS33,S34)。平均化
処理後の値は、センサAがShan、センサBがShbn
する。次に、実施例1の式(1)よりTbAn,TbBn
求める(ステップS35,S36)。次に、TbAn,T
Bnより図3に示す駆動テーブルを参照し(ステップS
37)、吐出口1〜32はTbAnより駆動パラメータを
設定し、吐出口33〜64はTbBnより駆動パラメータ
を設定する(ステップS38,S39)。続いて、一行
記録し(ステップS40)、記録データが終わるまでス
テップS32以下のループを繰り返し行なう。
【0037】こうすることにより、行間濃度むらを低減
できるとともに、例えば1〜32の吐出口から吐出し続
けてセンサAの出力値がセンサBよりも大きくなったと
きにも、センサごとに駆動パルスを設定するために吐出
口33〜64との吐出口間の濃度ムラの発生を抑制でき
る。
【0038】図13は上記各実施例にかかるインクジェ
ット記録装置の要部を示す概略斜視図である。
【0039】図13において、記録ヘッド1は、その記
録紙7と対向する面に、記録紙7の搬送方向に64個の
インク吐出口(不図示)を具える。また、記録ヘッド1
には、この64個の吐出口それぞれに連通してインク路
(不図示)が設けられ、それぞれのインク路に対応し
て、記録ヘッド1を構成する基板にインク吐出のための
熱エネルギーを発生する電気熱変換素子が形成されてい
る。電気熱変換素子は、駆動データに応じてこれに印加
される電気パルスによって熱を発生し、これにより、イ
ンクに膜沸騰を生じこの膜沸騰による気泡の生成を伴な
って上記吐出口からインクが吐出される。各インク路に
は、これらに共通に連通する共通液室が設けられてお
り、これに貯留されるインクは、各インク路での吐出動
作に応じてそのインク路に供給される。
【0040】キャリッジ2は、記録ヘッド1を搭載し、
また、記録紙7の記録面と平行に延在する1対のガイド
レール3と摺動可能に係合する。なお、記録ヘッド1が
キャリッジ2に着脱自在に装着される場合には本発明が
より有効なものとなる。記録ヘッド1は、ガイドレール
3に沿って移動することができ、この移動に伴なって所
定のタイミングで上記記録面に向けてインクを吐出する
ことにより記録を行う。上記移動の後、記録紙7を、図
中矢印方向に所定量搬送し、再び上記移動を行い記録を
行う。このような動作を繰り返すことにより、記録紙7
に、順次記録を行っていく。
【0041】上述した記録紙7の搬送は、その記録面の
上下にそれぞれ配設された各々1対の搬送ローラ4およ
び5が回転することによって行われる。また、記録紙7
の記録面の裏側には、記録面の平面性を保つためのプラ
テン6が配設されている。
【0042】なお、上述したキャリッジ2の移動は、こ
れに取付けられる不図示の例えばベルトがモータによっ
て駆動されることによって可能となり、また、搬送ロー
ラ4および5の回転も同様にモータの回転がこれらに伝
達されることによって可能となる。
【0043】図14は、図13に示したインクジェット
記録装置の制御構成を示すブロック図である。
【0044】図14において、CPU100はこの装置
各部動作の制御処理やデータ処理等を実行する。ROM
100Aには、その処理手順等が格納され、また、RA
M100Bは上記処理実行のワークエリアとして用いら
れる。
【0045】記録ヘッド1におけるインク吐出は、CP
U100が電気熱変換体の駆動データおよび駆動制御信
号をヘッドドライバ1Aに供給することにより行われ
る。また、CPU100は、機内温度センサ10および
ヘッド温度センサ1Bの検出値に基づいて前述した各吐
出駆動シーケンスを実行することができる。
【0046】さらにCPU100は、上記キャリッジ2
を移動させるためのキャリッジモータ20や搬送ローラ
4,5を回転させるための紙送り(P.F)モータ50
の回転を、それぞれモータドライバ20Aおよび50A
を介して制御する。
【0047】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0048】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0049】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0050】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0051】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0052】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0053】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0054】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0055】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0056】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、ヘッド温度センサ間の個体差によってその出力
値にばらつきがあっても、較正された機関温度センサの
出力により上記ヘッド温度センサの基準値が定まり、こ
れと個体差の生じないヘッド温度センサの温度依存係数
を考慮して、ヘッド温度センサの出力値が補正される。
【0057】この結果、正確なヘッド温度に応じて駆動
信号の波形を変化させることができ、これにより、記録
中及び環境間の吐出量を一定にたもち画像濃度の変化を
抑えることができるとともに、プリンタ本体、記録ヘッ
ドのコストの低減が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1にかかる吐出駆動シーケンス
のフローチャートである。
【図2】上記実施例1のプリンタにおける記録時間と記
録ヘッド温度との関係を示す線図である。
【図3】本発明の実施例1,2,3で用いる駆動テーブ
ルの模式図である。
【図4】ヘッド温度センサの出力値の個体差を説明する
ための線図である。
【図5】記録時間とヘッド温度との関係を示す線図であ
る。
【図6】記録ヘッド温度と吐出量およびOD値との関係
を示す線図である。
【図7】本発明の実施例1にかかるヘッド温度と吐出量
との関係を示す線図である。
【図8】本発明の実施例2にかかる吐出駆動シーケンス
のフローチャートである。
【図9】実施例2で用いたプリンタにおける記録時間と
ヘッド温度との関係を示す線図である。
【図10】本発明の各実施例にかかる駆動パルスを示す
波形図である。
【図11】上記パルスの先行するパルスのパルス幅P1
と吐出量との関係を示す線図である。
【図12】本発明の実施例3にかかる吐出駆動シーケン
スのフローチャートである。
【図13】本発明の各実施例を適用可能なインクジェッ
ト記録装置を示す概略斜視図である。
【図14】上記装置における制御構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 1B ヘッド温度センサ 2 キャリッジ 10 温度センサ 100 CPU 100A ROM 100B RAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 3/04 104 K (72)発明者 田鹿 博司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するための記録ヘッドを用
    い、該記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記
    録を行うインクジェット記録装置において、 前記記録ヘッドに備えられるヘッド温度センサと、 絶対温度較正されたセンサであって、前記インクジェッ
    ト記録装置内に設けられた機内温度センサと、 該機内温度センサの出力値に基づいて前記ヘッド温度セ
    ンサの所定の基準出力値を設定する基準値設定手段と、 該基準値設定手段が設定する基準出力値、前記ヘッド温
    度センサの出力値および前記温度センサの温度依存係数
    に基づいて前記記録ヘッドの温度を演算する温度演算手
    段と、 該温度演算手段が演算する温度に基づき前記記録ヘッド
    の吐出駆動信号の波形を設定する駆動信号設定手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記吐出駆動信号の波形は、当該記録ヘ
    ッドのインクを加熱するための先行パルスと、インクを
    吐出するために利用される熱エネルギーを発生する後続
    パルスを有することを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記ヘッド温度センサは所定のインク吐
    出口毎に複数備えられ、該複数の温度センサ出力毎に前
    記吐出駆動信号の波形が設定されることを特徴とする請
    求項1または2記載のインクジェット記録装置。
JP17430693A 1993-07-14 1993-07-14 インクジェット記録装置 Pending JPH0725035A (ja)

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JP17430693A JPH0725035A (ja) 1993-07-14 1993-07-14 インクジェット記録装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016021188A1 (en) * 2014-08-06 2016-02-11 Funai Electric Co., Ltd. Temperature control circuit for an inkjet printhead

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WO2016021188A1 (en) * 2014-08-06 2016-02-11 Funai Electric Co., Ltd. Temperature control circuit for an inkjet printhead

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