JPH0724941Y2 - 直流無刷子電動機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は直流無刷子電動機、特に励磁巻線の端末処理を
改良した直流無刷子電動機に関する。

（従来技術） 従来、励磁巻線の端末は通電制御装置の印刷基板に半田
付接続されていたが、励磁巻線引出口と半田接続間にて
巻線端末が浮き上がる為、巻線端末が回転子に接触し易
く、接着剤の併用が必要であることから工数がかゝり、
製造原価が高くなる問題があった。

そこで、第３図に示すように固定子１と励磁巻線３間の
固定子絶縁物２に導電性のピン５を立てたり、又は印刷
基板４上にピン５を立て、このピン５を励磁巻線端末９
及び印刷基板４間の中継端子として利用していたが、ピ
ンの購入費、ピンの取付費等製造原価が高くなる問題が
あった。

（考案の目的） 本考案の目的は上記のような問題を解決した直流無刷子
電動機を得るにある。

（考案の構成） 本考案の直流無刷子電動機は、永久磁石から成る回転子
の磁極位置を検出する位置検出器の出力に応じた電流を
固定子に巻装された励磁巻線に順次通電するための通電
制御装置を有し、この通電制御装置の印刷基板にその外
周から印刷基板に設けられた銅箔部に達する切込みと、
同じくこの切込みに隣接してその外周から上記励磁巻線
の下方部分に達しこの部分で切込み方向に対し直角方向
に拡張した切込み先を有する切込みとを設け、この拡張
された切込み先によって形成される角部を介して前記２
つの切込み間に形成される印刷基板部分に励磁巻線端末
を巻き付けて仮止めし、これを前記銅箔部に半田付した
ことを特徴とする。

（考案の実施例） 以下図面によって本考案の実施例を説明する。

本考案においては第１図，第２図に示すように印刷基板
４にその外周面から中心方向に向かって前記印刷基板に
設けた銅箔部に達する切込み７を設けると共に同じくこ
の切込み７に隣接して励磁巻線３の下方部分に達する切
込み6Aを設け、この切込み6Aの先端には切込み方向に対
し直角方向に拡張された拡張部6Bを形成し、この拡張部
6Bによって形成される角部に励磁巻線端末９を係合した
後印刷基板４の銅箔部８に達する切込み７と巻線端末用
切込み6A間の印刷基板部分に励磁巻線端末８を巻き付
け、銅箔部８に半田付固定する。

（考案の効果） 本考案直流無刷子電動機は上記のような構成であるから
励磁巻線端末接続用のピンと巻線端末の回転子接触防止
用接着剤が不必要となり、印刷基板４の外周から切込み
を設けているため巻線端末の仮止めが容易となる作業性
が向上し製造原価が安い直流無刷子電動機が製造でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による直流無刷子電動機の励磁巻線端末
処理図、第２図は第１図の固定子励磁巻線部及び端末処
理部の斜視図、第３図は従来の直流無刷子電動機の励磁
巻線端末処理図を示す。 １……固定子、２……固定子絶縁物、３……励磁巻線、
４……印刷基板、５……ピン、6A……切込み、6B……拡
張部、７……切込み、８……銅箔部、９……励磁巻線端
末。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】永久磁石から成る回転子の磁極位置を検出
   する位置検出器の出力に応じた電流を固定子に巻装され
   た励磁巻線に順次通電するための通電制御装置を有し、
   この通電制御装置の印刷基板にその外周から印刷基板に
   設けられた銅箔部に達する切込みと、同じくこの切込み
   に隣接してその外周から上記励磁巻線の下方部分に達し
   この部分で切込み方向に対し直角方向に拡張した切込み
   先を有する切込みとを設け、この拡張された切込み先に
   よって形成される角部を介して前記２つの切込み間に形
   成される印刷基板部分に励磁巻線端末を巻き付けて仮止
   めし、これを前記銅箔部に半田付したことを特徴とする
   直流無刷子電動機。