JPH07249404A - 電 池 - Google Patents

電 池

Info

Publication number
JPH07249404A
JPH07249404A JP6079148A JP7914894A JPH07249404A JP H07249404 A JPH07249404 A JP H07249404A JP 6079148 A JP6079148 A JP 6079148A JP 7914894 A JP7914894 A JP 7914894A JP H07249404 A JPH07249404 A JP H07249404A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
electrodes
electrode
current
negative electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6079148A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Nagaura
亨 永浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HAIBARU KK
Original Assignee
HAIBARU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HAIBARU KK filed Critical HAIBARU KK
Priority to JP6079148A priority Critical patent/JPH07249404A/ja
Publication of JPH07249404A publication Critical patent/JPH07249404A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、大型サイズの電池の安全性の改
善に関するものである。 【構成】 素電池単位において、電池素子を構成する電
極の正極および負極の少なくとも何れかは、電子伝導に
基づく電気的つながりのない二つ以上(n)に分割し、
前記分割された各電極はそれぞれPTC効果を有する抵
抗体を介してのみ電気的に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電池の安全性の改善
に関するものであって、特に安全な大きい容量の非水電
解液電池を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化、軽量化が進められ、
その電源としての高性能な電池の要望が強まっている。
さらにガソリンを燃料とする自動車の排ガスが地球環境
破壊の原因となっているため、1998年から米カリフ
ォルニア州で新しい排ガス規制法案が始まり、この規制
では自動車メーカーごとに総販売台数の2%を排ガスを
全く出さない電気自動車等にすることを義務ずけてい
る。電気自動車では二次電池の性能が自動車の基本性
能、すなわち加速性能や1回の充電での走行距離を決め
てしまうので、ここでもやはり大型の高性能な二次電池
が求められている。軽いことで特徴ある非水電解液電池
は重負荷特性や低温特性が悪いことがその弱点であった
が、極めて薄い電極を使用して渦巻状の巻回電極構造
(ジェリーロール構造)等を取り入れることで、低温で
も充分に大きな電流で放電出来るようになり、非水電解
液電池も一次電池としては負極に金属リチウムを使用し
た、いわゆるリチウム電池がすでにカメラ等に使われて
いる。また非水電解液二次電池としても、カーボンへの
リチウムイオンの出入りを利用するカーボン電極を負極
とする二次電池が開発された。この電池は本発明者等に
よって、リチウムイオン二次電池と名付けて1990年
に初めて世の中に紹介したもので(雑誌Progres
s In Batteries & Solar Ce
lls,Vol,9,1990,p209 参照)、現
在では電池業界、学会においても“次世代のリチウムイ
オン二次電池”と呼ばれるほどに認識され、その開発に
多くの人が乗り出している。代表的には正極材料にリチ
ウム含有複合酸化物(LiCoOやLiMn
を用い、負極にはコークスやグラファイト等の炭素質材
料が用いられ、電池構造は重負荷使用や低温使用への対
応のため、渦巻状の巻回電極構造(ジェリーロール構
造)が取り入れられている。電子機器や電気自動車に搭
載する高性能電池はエネルギー密度が高いだけでは不充
分で、安全であることが絶対条件である。しかし、高性
能な電池であるほど又大容量の電池であるほど、もし電
池がショートをした場合には、電池内での大きな発熱に
より電池内の構成物質間の直接的な化学反応を誘発し、
熱暴走する危険性が大きくなる。さらに非水電解液電池
では高エネルギー密度を達成するのに有利な活性な材料
(例えばリチウム金属やリチウムがドープされた炭素)
が使用されるため、重負荷使用対応の電極構造とした非
水電解液電池ではショートによる熱暴走の危険性はさら
に高い。そこで外部ショートに対する安全対策としては
正負何れかの電極と外部端子の接続途中にPTC抵抗体
素子(ある程度以上の大きい電流では、その電流による
発熱で急激に抵抗値が増し、過剰電流を遮断する機構を
有する)を装着することによってショート電流を遮断
し、電池の安全性を確保することがすでに実用に供され
ている。しかし従来のPTC素子装着方法では、内部シ
ョートの場合はショート電流はPTC素子を経由しない
ので、ショート電流を遮断することは出来ず、内部ショ
ートに対する安全性確保にはまだ有効な手段がない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は大型電池でも
内部ショートに対する安全性が確保される電池構造を提
供するものであり、特にエネルギー密度の高い電池とし
て期待される非水電解液電池を大きい電池サイズでも安
全に使用できるものにしようとする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、素電池単位
において、電池素子を構成する電極の正極および負極の
少なくとも何れかは、基本的には電子伝導においてつな
がりのない二つ以上に分割し、分割した各電極はそれぞ
れPTC効果を有する抵抗体を介してのみ電気的に接続
する。
【0005】
【作用】図2に従来の密閉型電池の構造原理図を示し
た。電池容量nc(Ah)の従来の密閉型電池では、単
位容量(c)の正極(2)と負極(1)がn個づつ、電
解液を含んだセパレーター(3)を挟んで対向し、電池
容器(4)内に収納密閉されている。電池内の全ての正
極(2)は正極リード(7)が密閉容器(4)内で一つ
にまとめられるか、もしくは全ての正極の集電体がつな
がっていて電子伝導に基づく電気的接続が取れていて、
密閉容器外に露出する正極外部端子(8)に接続されて
いる。また電池内の全ての負極(1)も同様に負極リー
ド(5)が密閉容器内で一つにまとめらるか、もしくは
全ての負極の集電体がつながっていて電子伝導に基づく
電気的接続が取れていて、密閉容器外に露出する一個の
負極外部端子(6)に接続されている。さらに外部ショ
ートに対する安全性の対策を施した電池では一個のPT
C素子(16)が正負何れかの外部端子の前に接続され
る。
【0006】このような従来の電池では、負極(1
と正極(2)が図2に示したA点で内部ショートをし
た場合、負極(1)と正極(2)で発電される電流
(i)だけでなく、負極(1) 〜負極(1n)と正
極(2)〜正極(2n)によって発電される電流も流
れ込み、結局全ての電極で発電される電流(I=ni)
がA点に集中する。このような内部ショートの場合はシ
ョート電流はPTC素子(16)を経由しないので、P
TC素子には何の役割も果たせない。従って容量の大き
い電池ではA点での温度が非常に高くなり、電池の熱暴
走を誘発する。特に非水電解液電池の場合はさほど大き
くない電池(1〜2Ah程度)でも激しく発煙したり発
火したりする。
【0007】一方、図1に本発明による密閉型電池の構
造原理図を示したが、本発明では電極の正極および負極
の少なくとも何れかは、基本的には電子伝導に基づく電
気的つながりのない二つ以上(n)に分割し、分割した
各電極はPTC効果を有する抵抗体(10)を介しての
み接続している。従って本発明の電池がA点で内部ショ
ートをした場合には、負極(1)〜(1n)と正極
(2)〜(2n)とで発電される電流のA点への流入
経路、つまり負極リード(5〜5n)と負極リード
(5)を経由する経路に必ずPTC効果を有する抵抗
体(10)がある。従って負極(1)〜(1n)と正
極(2)〜(2n)とで発電される電流(n−1)i
はPTC効果を有する抵抗体(10)によって過剰の電
流はカットされるのでA点への流入は僅かとなり、負極
(1)と正極(2)で発電される電流(i)が結局
A点におけるショート電流のほとんどであり、nの大き
い電池、つまり容量の大きい電池でもA点での温度は電
池内の熱暴走を誘発するほど高温にはならず、内部ショ
ートによる危険は免れる。
【0008】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。
【0009】実施例1 図3、図4および図5を参照しながら本発明の実施例を
説明する。図3は本実施例で作成する巻回体電池素子の
巻始めと巻回終了品の断面図であり、図4は本実施例で
作成する円筒型電池の電池構造を示す模式的断面図であ
り、図5は本実施例で使用するPTC抵抗体の作成手順
とその断面図を示した。まず発電要素である電池素子を
次のようにして作成する。
【0010】負極活物質とする2800℃で熱処理を施
したメソカーボンマイクロビーズ(d002=3.37
Å)の86重量部に4重量部のカーボンブラックと結着
剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)10重量部
を溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンと湿式混合し
てスラリー(ペースト状)にする。次に、このスラリー
を負極集電体となる厚さ0.01mmの銅箔の両面に均
一に塗布し、乾燥後ローラープレス機で加圧成型して厚
さ0.15mmのシート状の負極(1)を作成する。
【0011】更に正極は次のようにして用意される。市
販の炭酸リチウム(LiCO)と炭酸コバルト(C
oCO)をLiとCoの原子比が1.03:1の組成
比になるように混合し、空気中で900℃約10時間焼
成してLiCoOを得る。焼成後のLiCoOは非
常に固い塊として得られるので、これを粉砕機にかけて
平均粒径0.02mmの粉末状とする。この粉末LiC
oOを91重量部、導電剤としてグラファイトを6重
量部、結合剤としてポリフッ化ビニリデン3重量部を溶
剤であるN−メチル−2−ピロリドンと湿式混合してス
ラリー(ペースト状)にする。次に、このスラリーを正
極集電体となる厚さ0.02mmのアルミニウム箔の両
面に均一に塗布し、乾燥後ローラープレス機で加圧成型
して厚さ0.13mmのシート状の正極(2)を作成す
る。
【0012】以上のようにして作成した正極と負極は、
それぞれ幅、および電極長を次のように整え、それぞれ
の電極端には集電体の露出部分を設けておき、そこへ負
極はニッケルのリード(5)を、正極にはアルミニウム
のリード(7)をそれぞれの超音波溶接をする。 幅、長さを整えた上記負極の3枚(1,1、1
と上記正極の3枚(2、2、2)とを図3(a)
に示すように巻回機の巻取り軸(21)に数回巻き付け
た6枚の多孔質ポリプロピレン製セパレータ(3,3
、3,3、3,3)の間に1枚づつ配置し、
矢印の方向に巻き上げて、図3(b)に示す構造の巻回
体として、平均外径15.7mmの電池素子を作成す
る。この電池素子からは3個の負極リード(5)と3個
の正極リード(7)が突き出ている。そしてこの正負3
個ずつのリードはお互いに電子伝導に基づく電気的導通
はない。
【0013】PTC抵抗体の作成 Raychem社のリング状のポリスイッチ(PTC抵
抗体)をまず図5(a)に示すように3個(10、1
、10)に分割する。分割した3個は図5(b)
のように円板状のニッケル板(13)に溶接する。これ
によって、一方の側からは一体の金属板(13)と、も
う一方の側からは3枚に分割された金属板 (11
11、11)がPTC効果を有する物質(12)を
両側から挟んで構成するので、金属板(13)は各分割
された金属板(11、11、11)には共通であ
るが、金属板(13)と各分割された金属板(11
11、11)は独立してPTC効果を有し、且つ各
分割金属板間(11と11、11と11、11
と11)もPTC効果を有する抵抗体としてPTC
抵抗体ができあがる。次に図5(c)のように、3枚に
分割された金属板(11、11、11)の各々に
はニッケルのタブ(17、17、17)を溶接
し、図のように中心の穴には金属板(13)が露出する
ように、中心には直径Hの穴を残してドーナツ状に樹脂
で被覆する。
【0014】上記PTC抵抗体は各ニッケルタブ(17
、17、17)を、先に出来上がった電極素子の
3個の負極リード(5、5、5)と接続し、電極
素子にPTC抵抗体を装着する。その後図4に示すよう
に、PTC抵抗体を装着した電極素子は外径16.5m
m、長さ95mmのニッケルメッキを施した鉄製の電池
缶(4)の中に収納し、電池缶底(4a)にPTC抵抗
体の金属板(13)を溶接し、電池素子の上部に絶縁板
(14)を設置し、ガスケット(15)を嵌め、電池素
子の3枚の正極から取り出した3個の正極リード(7)
はすべて正極外部端子へ接続する防爆弁を兼ねたアルミ
ニウム製のディスク(28)に接続する。その後電池缶
の中に電解液として1モル/リットルのLiPFを溶
解したエチレンカーボネイト(EC)とジエチルカーボ
ネート(DEC)の混合溶液を注入し、正極リードを接
続したアルミニウムディスク(28)をガスケットの内
側に設置し、その上には正極外部端子となる蓋体(2
9)を重ね、電池缶の縁をかしめて、図4に示す電池構
造で外径16.5mm、高さ92mmの電池(A)を組
み立てる。以上のようにして出来た電池(A)は電極と
外部端子の接続が、結局図1(a)のn=3の場合と等
価となっている。つまり3つの分割された負極から取り
出された3つの負極リード(5、5、5)はそれ
ぞれPTC抵抗体(10、10、10)を1個づ
つ介して一つの外部端子(ここでは電池缶)に接続し、
分割された負極間はお互いにPTC抵抗体を2個ずつ直
列に介して接続している。
【0015】比較例1 従来の方法で電池素子を作成して、実施例1と同じ寸法
で電池(B)を図7に示した電池構造で作成し、安全性
能を比較する。まず実施例1で作成した電極寸法調整前
の正極負極を、従来法で電池素子を作成するための適切
な電極寸法にそれぞれ幅、および電極長を次のように整
え、それぞれの電極端には集電体の露出部分を設けてお
き、そこへ負極はニッケルのリード(5)を、正極には
アルミニウムのリード(7)をそれぞれの超音波溶接を
する。
【0016】幅、長さを整えた上記負極の1枚(1)と
上記正極の1枚(2)とを間にセパレーターを挟んで渦
巻状に巻回すれば、断面構造は図6に示す、外径15.
7mmの巻回体の電極素子となる。ここでは電池素子か
らは1個の負極リード(5)と1個の正極リード(7)
が突き出ている。出来上がった電極素子は、図7に示し
たように、実施例1と同じく外径16.5mm、長さ9
5mmのニッケルメッキを施した鉄製の電池缶(4)に
収納し、電池素子より取り出した一個の負極リード
(5)は電池缶底に溶接する。電池素子の上部にも絶縁
板(14)を設置し、ガスケット(15)を嵌め、電池
素子の正極から取り出した一個の正極リード(7)は正
極外部端子へ接続する防爆弁を兼ねたアルミニウム製の
ディスク(28)に接続する。その後は実施例1と同じ
く、電池缶の中に電解液として1モル/リットルのLi
PFを溶解したECとDECの混合溶液を注入し、正
極リードを接続したアルミニウムディスク(28)をガ
スケット(15)の内側に設置し、その上には正極外部
端子となる蓋体(29)をリング状のPTC素子(1
6)を介して重ね、電池缶の縁をかしめて、図7に示す
電池構造で外径16.5mm、高さ92mmの電池
(B)を作成する。
【0017】安全性能テスト結果 以上のように実施例1および比較例1で作成した電池
(A)および(B)は、いずれも電池内部の安定化を目
的に常温で12時間のエージング期間を経過させる。
【0018】電池の充電および放電 電池(A)および(B)は、充電電流を600mAに設
定し、充電上限電圧は4.1Vに設定して常温で8時間
の充電をする。充電完了の電池を常温で500mAの定
電流で終止電圧3.0Vまで放電した場合、初期容量と
して電池(A)は約1500mAh、電池(B)は約1
590mAhが得られ、本発明による電池はやや容量の
点では従来より少ないが、エネルギー密度として252
wh/lであり、電池性能としては充分と言えるもので
ある。
【0019】各電池の安全試験 前述の充電方法にて完全充電した電池(A)および
(B)を図8に示す装置で、本来の電池径の1/4の厚
さになるまで押しつぶして“電池の圧壊テスト”を行
う。図8は圧壊装置の原理を示すもので、直径16mm
の丸棒(22)が油圧プレス機で下降して、電池(3
0)を押しつぶすものである。各電池の圧壊テスト結果
は以下の通りである。
【0020】従来の電池(B)は放電容量としてやや多
い(6%多い)結果であるが、圧壊テストの結果では全
数が発火もしくは発煙し、安全性においては問題があ
る。これは電池が押し潰されたとき、電池内部で内部シ
ョートが起こり、電池内の全ての電極で発電される電流
がショート個所に集中し、ショート個所ではショート抵
抗(R)とショート電流(I)の二乗との積(IR)
で発熱し高温に達するため、電池内の活性な材料(例え
ばリチウムがドープされた炭素や電解液等)が急激に反
応し始めて発火したり、発煙したりするものと思われ
る。
【0021】一方本発明による電池(A)では負極(1
)、(1)および(1)はそれぞれ電子伝導に基
づく電気的接続はPTC抵抗体(10)を介してのみで
あり、他の電極からショート個所へ流入する電流はPT
C抵抗体でカットされる。従って実質的にはショート個
所に集中する電流はショートした電極で発電される電流
が殆どで、その電流は電極面積に比例するので、従来電
池の約1/3と言うことになる。したがって、ショート
個所での発熱は従来電池の1/9となるため、電池内の
活性な材料の急激な反応を誘発する温度には到達せず、
発火発煙は免れるものと考えられる。
【0022】以上の実施例では負極に炭素材料を使用
し、正極にリチウムコバルト酸化物を使用したリチウム
イオン二次電池について本発明を示したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、重負荷放電が要求される
電池には全て適用可能であってその安全性を大きく高め
るものである。実施例と同じく負極に炭素材料を使用
し、正極活物質としてはスピネル型リチウムマンガン複
合酸化物(LiMn)を用いるリチウムイオン二
次電池の場合でも、上記実施例と同じ電池構造として、
全く同様な結果が得られている。もちろん、活性な負極
材料として代表的なリチウム金属の箔を使用する、いわ
ゆるリチウム一次電池にも、特に有効に適用できる。ま
た実施例では負極の分割枚数が3枚の場合で、図1
(a)に示したPTC抵抗体の接続方法で本発明の効果
を示したが、図1(b)に示したPTC接続方法でも、
同種の電池の並列接続での使用をしない場合は、各分割
電極はそれぞれ電子伝導に基づく電気的接続はPTC抵
抗体(10)を介してのみであり、他の電極からショー
ト個所へ流入する大部分の電流はPTC抵抗体でカット
されるので同じ結果が得られる。ただし、同種の素電池
を並列に接続して使用する場合には、他の電池よりショ
ート個所へ電流が流入する可能性はある。しかし同種の
電池の並列接続での使用をしない場合は、充分本実施例
で示したと同じ安全性が確保される。また電池容量によ
っては、2枚に分割してもショート個所へ集まるショー
ト電流は従来電池の1/2となり、充分安全性を改善で
きるものであり、さらに電極の分割枚数(n)を増せ
ば、ショート個所に集中する電流は電極面積に比例して
従来電池の1/nとなり、ショート個所の発熱は従来電
池の1/nとなるため、さらに大きい容量の電池でも
安全性の高い電池とすることが出来る。また分割する電
極は負極に限らず、正極でも同じ結果となり、場合によ
っては正極も負極も共に分割枚数を2個以上とした電池
としても本発明の効果は当然期待されるものである。ま
た本実施例では丸型の巻回体を作成して円筒形電池とし
たが、角型の電池においても本発明は適用可能である。
【0023】
【発明の効果】電池素子を構成する電極の正極および負
極の少なくとも何れかは、電子伝導に基づく電気的つな
がりのない二つ以上(n)に分割し、前記分割された各
電極はそれぞれPTC効果を有する抵抗体を介してのみ
電気的に接続しておけば、内部ショートの場合にはショ
ート個所に集中する電流は従来電池の1/nとなり、シ
ョート個所での発熱は(1/n)となり、電池の発煙
発火を誘発しない。この結果大きい容量の電池でも安全
性が確保され、広範囲な用途で使用できる高容量電池が
提供できるようになり、その工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明電池の構造原理図。
【図2】従来電池の構造原理図。
【図3】巻回電極構造の電池素子断面図。
【図4】本発明による円筒型電池の電池構造を示す模式
的断面図。
【図5】PTC抵抗体断面図
【図6】従来型電池の巻回電極構造の電池素子断面図。
【図7】従来型円筒型電池の電池構造を示す模式的断面
図。
【図8】圧壊テスト装置原理図。
【符号の説明】
1は負極、2は正極、3はセパレータ、4は電池缶、5
は負極リード、6は負極外部端子、7は正極リード、8
は正極外部端子、10はPTC抵抗体、11は分割金属
板、12はPTC効果を有する物質 13は一体金属
板、14は絶縁板、15はガスケット、16はPTC素
子、17はPTCタブ、18は樹脂、21は巻取り芯、
28は防爆ディスク、29は閉塞蓋体である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極と負極の間にセパレータを挟んで構成
    された電池素子が電解液を含浸して容器内に収納密閉さ
    れてなる電池であって、その素電池単位において、前記
    電池素子を構成する電極の正極および負極の少なくとも
    何れかは、元来電子伝導に基づく電気的つながりが断た
    れた二つ以上に分割された電極であって、前記分割され
    た各電極はそれぞれPTC効果を有する抵抗体を介して
    のみ電子伝導に基づく電気的接続がなされていることを
    特徴とする電池。
  2. 【請求項2】PTC効果を有する物質を金属板で挟んで
    構成される抵抗体において、一枚の金属板を共通にして
    2枚以上に分割された金属板でPTC効果を有する物質
    を挟んで構成されていることを特徴とするPTC効果を
    有する抵抗体。
  3. 【請求項3】電子伝導に基づく電気的つながりのない各
    電極は、請求項2記載の抵抗体の分割された各金属板に
    それぞれ接続し、分割された各金属板に共通してPTC
    効果を有する物質を介して存在する一枚の金属板は電池
    外部端子に接続していることを特徴とする請求項1記載
    の電池。
JP6079148A 1994-03-10 1994-03-10 電 池 Pending JPH07249404A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6079148A JPH07249404A (ja) 1994-03-10 1994-03-10 電 池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6079148A JPH07249404A (ja) 1994-03-10 1994-03-10 電 池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07249404A true JPH07249404A (ja) 1995-09-26

Family

ID=13681881

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6079148A Pending JPH07249404A (ja) 1994-03-10 1994-03-10 電 池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07249404A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001254339A (ja) * 2000-03-10 2001-09-21 Kawasaki Heavy Ind Ltd スラリー水中打設装置およびその洗浄用ピグ回収装置
WO2002071510A1 (fr) * 2001-03-07 2002-09-12 Schneider Electric Industries Sas Dispositif de raccordement pour accumulateur electrique
JP2003045410A (ja) * 2001-08-02 2003-02-14 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 二次電池
US7153609B2 (en) 2001-09-05 2006-12-26 Kabushiki Kaisha Toshiba Rechargeable battery with nonaqueous electrolyte

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001254339A (ja) * 2000-03-10 2001-09-21 Kawasaki Heavy Ind Ltd スラリー水中打設装置およびその洗浄用ピグ回収装置
WO2002071510A1 (fr) * 2001-03-07 2002-09-12 Schneider Electric Industries Sas Dispositif de raccordement pour accumulateur electrique
FR2821983A1 (fr) * 2001-03-07 2002-09-13 Schneider Electric Ind Sa Dispositif de raccordement pour accumulateur electrique
US7666544B2 (en) 2001-03-07 2010-02-23 Batscap Connection device for electric accumulator
JP2003045410A (ja) * 2001-08-02 2003-02-14 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 二次電池
US7153609B2 (en) 2001-09-05 2006-12-26 Kabushiki Kaisha Toshiba Rechargeable battery with nonaqueous electrolyte

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5534369A (en) Battery having divided electrode portions
JP3497380B2 (ja) リチウム二次電池
US6458485B2 (en) Nonaqueous electrolyte secondary cell
JP4423290B2 (ja) 積層形リチウムイオン再充電可能バッテリ
JP2011096539A (ja) リチウム二次電池
US6667132B2 (en) Non-aqueous electrolyte secondary batteries
JP2004006264A (ja) リチウム二次電池
EP0987778B1 (en) Lithium secondary battery for use in electric vehicle
JPH09190814A (ja) 非水電解液二次電池
KR20050035074A (ko) 피.티.씨. 분말을 가지는 리튬 이차 전지 및 그 제조방법
JP5232751B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP3526223B2 (ja) リチウム二次電池
JP2009059571A (ja) 電池用集電体及びこれを用いた電池
JP2003243036A (ja) 円筒型リチウム二次電池
JP2000149924A (ja) 非水電解質二次電池
JP2000357505A (ja) 非水電解液二次電池
JPH07249404A (ja) 電 池
JP3438301B2 (ja) 非水電解液二次電池
JPH10261427A (ja) 電 池
JP4280349B2 (ja) 有機電解液二次電池
JP4026587B2 (ja) リチウムイオン電池
JP2002198101A (ja) 非水電解液二次電池
JPH10261428A (ja) 電 池
JP2000306607A (ja) 非水電解質電池
JP3394484B2 (ja) リチウム二次電池及びその設計方法