JPH07248609A - 位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスク - Google Patents

位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスク

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JPH07248609A
JPH07248609A JP4111794A JP4111794A JPH07248609A JP H07248609 A JPH07248609 A JP H07248609A JP 4111794 A JP4111794 A JP 4111794A JP 4111794 A JP4111794 A JP 4111794A JP H07248609 A JPH07248609 A JP H07248609A
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phase shift
light
film
shift mask
mask blank
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Kimihiro Okada
公宏 岡田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単一の膜構成を有し、かつ、位相シフトを生
じる所定膜厚での透過率を広範囲に設定できる位相シフ
トマスクブランクを提供する。 【構成】 透明基板上に、実質的に露光に寄与しない強
度の光を透過し、かつ透過した光の位相を所定量変化さ
せる光半透過膜を有し、この光半透過膜が、フッ素と、
炭素および窒素の少なくとも1種と、クロムとを含む膜
からなることを特徴とする位相シフトマスクブランク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハーフトーン型位相シフ
トマスクブランクおよび該マスクブランクを用いて得ら
れるハーフトーン型位相シフトマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体LSI製造などにおいては、微細
パターンの転写を行うためのマスクであるフォトマスク
の1つとして位相シフトマスクが用いられる。この位相
マスクのうち、特に単一のホール、ドット、又はライン
等の孤立したパターン転写に適したものとして、位相シ
フトマスクが知られている。
【0003】この位相シフトマスクは、透明基板の表面
上に形成するマスクパターンを、実質的に露光に寄与す
る強度の光を透過させる光透過部と、実質的に露光に寄
与しない強度の光を透過させる光半透過部とで構成し、
かつ、光透過部を通過してきた光の位相と、光半透過部
を通過してきた光の位相を異ならしめることにより光透
過部と光半透過部の境界部近傍で通過してきた光が互い
に打ち消し合うようにして境界部のコントラストを良好
に保持できるようにしたものであり、例えば特開平5−
127361号公報には、位相差を180°としたいわ
ゆるハーフトーン型位相シフトマスクが開示されてい
る。
【0004】この特許公報記載の位相シフトマスクにお
いては、透明基板上に光半透過部を構成する光半透過膜
は、クロム酸化物などの材料からなる単層の膜で構成さ
れている。
【0005】このように単層の膜からなる光半透過膜を
素材として形成した光半透過部を有する位相シフトマス
クは、光半透過部を、透過率の高い層(例えばSOG)
と透過率の低い層(例えばクロム)との複数種類からな
る積層構造とした位相シフトマスクと比較すると、製造
工程の減少、簡略化、欠陥発生率の低減といった利点を
有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
許公報に記載の位相シフトマスクでは、所定の位相量を
得る膜厚での透過率が光半透過膜を構成するクロム酸化
物の吸収量によって決定されるため、透過膜の選択範囲
が極めて狭いという欠点がある。
【0007】本発明は、上述の従来技術の欠点を解消す
るためになされたものであり、単一の膜構成を有し、か
つ、位相シフトを生じる所定膜厚での透過率を広範囲に
設定できる位相シフトマスクブランク及びこれを素材と
した位相シフトマスクを提供することを目的としたもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明の位相シフトマスクブランクは、透明基板上
に、実質的に露光に寄与しない強度の光を透過し、かつ
透過した光の位相を所定量変化させる光半透過膜を有
し、この光半透過膜が、フッ素と、炭素および窒素の少
なくとも1種と、クロムとを含む膜からなることを特徴
とするものである。
【0009】そして上記本発明の位相シフトマスクブラ
ンクの好ましい態様を挙げると以下のとおりである。
【0010】(i) 光透過膜中のフッ素の含有量が35
〜85at%である。
【0011】(ii) 光半透過膜がフッ素と炭素とクロム
とを含む膜からなり、この膜中のフッ素の含有量が40
〜80at%、炭素の含有量が8〜16at%である。
【0012】(iii) 光半透過膜がフッ素と窒素とクロム
とを含む膜からなり、この膜中のフッ素の含有量が38
〜72at%、窒素の含有量が14〜25at%である。
【0013】(iV) 光半透過膜がフッ素と炭素と窒素と
クロムとを含む膜からなり、この膜中のフッ素の含有量
が40〜72at%、炭素の含有量が8〜16at%、窒素
の含有量が1〜16at%である。
【0014】(V) 光半透過膜がさらに酸素を含む。
【0015】(vi) 光半透過膜の酸素の含有量が1〜5
at%である。
【0016】また本発明は位相シフトマスクに関するも
のでもあり、本発明の位相シフトマスクは、上記の位相
シフトマスクブランクの光透過膜に、所定のパターンに
したがってその一部を除去するパターニング処理を施す
ことにより、光透過部と光半透過部とからなるマスクパ
ターンを形成したことを特徴とするものである。
【0017】
【作用】上述の本発明の位相シフトマスクブランクは、
光半透過部を形成するための光半透過膜を有し、この光
半透過膜が、フッ素と、炭素および窒素の少なくとも1
種と、クロムとを含む膜からなっている。そしてこの光
半透過膜は、膜中のフッ素の量、炭素および/または窒
素の量を適宜変動させることにより、位相シフトを生じ
る所定膜厚での透過率を広範囲に設定できるという特性
を有する。
【0018】従って、本発明の位相シフトマスクブラン
クを用いることにより、所定膜厚で任意の透過率を有
し、良好なコントラストを有する位相シフトマスクを得
ることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0020】(実施例1)図1は実施例1の位相シフト
マスクブランクおよび位相シフトマスクを示す図であ
り、更に具体的には図1(a)が位相シフトマスクブラ
ンクの断面図であり、図1(b)が位相シフトマスクの
断面図である。
【0021】位相シフトマスクブランクは図1(a)に
示されるように、透明基板1の上に光半透過膜2aが形
成されたものである。また、位相シフトマスクは図1
(b)に示されるように、図1(a)に示される位相シ
フトマスクブランクの光半透過膜2aに所定のパターン
にしたがってその一部を除去するパターニング処理を施
して、光半透過部2と光透過部3とで構成されるマスク
パターンを形成したものである。
【0022】透明基板1は、主表面を鏡面研磨した石英
ガラス基板からなる。また光半透過膜2aは、クロムを
ターゲットとし、スパッタリングガスとしてArとCF
4 の混合物を用いたマグネトロンスパッタリングにより
形成した。
【0023】本実施例ではスパッタリングガスの組成比
[CF4 /(Ar+CF4 )]を表1および図4に示す
ように0%から約34%まで変化させ、基板1上に光半
透過膜2aを形成した。形成した各光半透過膜2aのフ
ッ素および炭素含有量を表1に、光半透過膜の透過率を
表1および図4に示す。表1および図4に示すようにフ
ッ素含有量および炭素含有量を適宜変化させることによ
り透過率をなだらかな勾配で0%から約30%まで広範
囲に変化させることができることが明らかである。
【0024】また、フッ素と炭素とクロムとを含む本実
施例の光半透過膜において、フッ素が40〜80at%、
炭素が8〜16at%であるとき、約1〜約30%の透過
率が得られるので好ましく、フッ素が50〜74at%、
炭素が10〜15at%であるとき、約3〜約20%の透
過率が得られるので、特に好ましいことが明らかであ
る。
【0025】なお、比較のため、特開平5−12736
1号公報に記載されたクロム酸化物からなる光半透過膜
を形成させた場合のスパッタリングガスの組成比[O2
/(Ar+O2 )]と透過率との関係を図5に示す。図
5より、光半透過膜がクロム酸化物の場合、組成比[O
2 /(Ar+O2 )]が0〜35%まで膜の透過率がほ
ぼ0%であり、組成比が35%を超えると膜の透過率が
上昇するが、組成比約50%で最大透過率8%になる程
度であり、位相シフトマスクブランクの光半透過膜およ
び位相シフトマスクの光半透過部に必要とされる透過率
の一部をカバーするにすぎないことが明らかとなった。
【0026】
【表1】
【0027】なお、この実施例において、露光に用いる
水銀ランプの波長としては、i線(波長λ=365n
m)を用い、この露光光に対して光半透過膜の膜厚d
は、所定の位相シフト量が得られるように、(1)式よ
り計算される。
【0028】 d=(θ/360)×{λ/(n−1)} …(1) (ここに、d=光半透過膜の膜厚、n=光半透過膜の屈
折率、θ=位相シフト量、λ=露光光の波長) (1)式において、位相シフト量θは180°であるこ
とが理想的であるが、実用的な位相シフト量は160°
≦θ≦200°であればよい。
【0029】また、光半透過膜2a、光半透過部2の露
光光に対する光透過率は、パターン形成の際に用いるレ
ジストの感度にもよるが、一般的には1〜30%である
のが好ましく、3〜20%が特に好ましい。これは、光
透過率が1%未満の場合は光半透過部2と光透過部3と
の境界部を通過する光どうしの位相ずれによる相殺効果
が充分得られず、また、30%を超える場合は、光半透
過部2を通過してきた光によってもレジストが感光して
しまう恐れがあるためである。この光半透過膜2a、光
半透過部2の光透過率は、フッ素および炭素の含有量を
選定することにより選ぶことができる。
【0030】次に、上述の位相シフトマスクを製造する
手順を、図2を参照しながら説明する。
【0031】まず、透明基板1の表面に上記のように光
半透過膜2aを形成して得られた位相シフトマスクブラ
ンクを用意する(図2(a)参照)。
【0032】次に、この位相シフトマスクブランクの光
半透過膜2a上に電子線レジスト膜4a(東ソー社製:
CMS−M8)を6000オングストロームの厚さに形
成し(図2(b)参照)、所定のパターンにしたがって
電子線を照射した後、レジストの現像を行なってレジス
トパターン4を形成する(図2(c)参照)。
【0033】次に、レジストパターン4に沿って光半透
過膜2aを反応性ドライエッチング方式(RIE)平行
平板型ドライエッチング装置を用いて、ドライエッチン
グする(図2(d)参照)。
【0034】ドライエッチング後、残存レジストパター
ン4を剥離することにより、光半透過部2および光透過
部3を有する位相シフトマスクを得る(図2(e)参
照)。
【0035】この位相シフトマスクは、図3に示される
ように、露光光L0 が照射された場合、この露光光L0
が、光半透過部2を通過して図示していない被転写体に
達する光L1 と光透過部3を通過して同じく被転写体に
達する光L2 とに別れる。この場合、光半透過部2を通
過した光L1 の強度は、実質的にレジストの露光に寄与
しない程度の弱い光である。一方、光透過部3を通過し
た光L2 は実質的に露光に寄与する強い光である。した
がって、これによりパターン露光が可能となる。この
際、回折現象によって光半透過部2と光透過部3との境
界を通過する光が互いに相手の領域に回り込みをおこす
が、両者の光の位相はほぼ反転した関係になるため、境
界部近傍では互いの光が相殺し合う。これによって、境
界が極めて明確となり解像度が向上する。
【0036】また、本実施例のマスクブランクにおい
て、光半透過膜2aは、透明基板1との充分な付着性を
有しており、通常のフォトマスク作成の洗浄工程で行な
われる超音波洗浄やスクラブ洗浄にも耐えることがで
き、さらに耐酸性に優れているため、上記洗浄工程で行
なわれる熱濃硫酸洗浄あるいは過酸化水素と濃硫酸との
混合液による洗浄に充分耐え得るものであった。
【0037】(実施例2)スパッタリングガスとして、
実施例1で用いたArとCF4 の混合物の代りにArと
NF3 混合物を用いた以外は実施例1と同様にして、光
半透過膜がフッ素と窒素とクロムからなる実施例2の位
相シフトマスクブランクを作製した。
【0038】得られた各光半透過膜のフッ素および窒素
含有量と透過率を表2に示す。表2より、フッ素および
窒素含有量を適宜変化させることにより、なだらかな勾
配で透過率を広範囲に変化させることができることが明
らかである。
【0039】またフッ素の含有量が38〜72at%、窒
素の含有量が14〜25%のとき、約1〜約30%の透
過率が得られるので好ましく、フッ素の含有量が42〜
48at%、窒素の含有量が15〜17at%のとき、約3
〜約20%の透過率が得られるので特に好ましいことが
明らかである。
【0040】
【表2】
【0041】また、本実施例のマスクブランクにおいて
光半透過膜2aは、透明基板との充分な付着性を有して
おり、通常のフォトマスク作成の洗浄工程で行なわれる
超音波洗浄やスクラブ洗浄にも耐えることができ、さら
に耐酸性に優れているため、上記洗浄工程で行なわれる
熱濃硫酸洗浄あるいは過酸化水素と濃硫酸との混合液に
よる洗浄に充分耐え得るものであった。
【0042】上記特性を有する本実施例の位相シフトマ
スクブランクから位相シフトマスクを作製したところ、
所定の膜厚で任意の透過率を有し、良好なコントラスト
を有するものが得られた。
【0043】(実施例3)スパッタリングガスとして、
ArとCF4 とN2 との混合物を用いた以外は実施例1
と同様にして、光半透過膜がフッ素と炭素と窒素とクロ
ムを含む実施例3の位相シフトマスクブランクを作製し
た。
【0044】得られた各光半透過膜のフッ素、炭素およ
び窒素の含有量と透過率を表3に示す。表3よりフッ
素、炭素および窒素の含有量を適宜変化させることによ
り、なだらかな勾配で透過率を広範囲に変化させること
ができることが明らかである。
【表3】
【0045】フッ素と炭素と窒素とクロムを含む光半透
過膜におけるフッ素の含有量は40〜72at%、特に4
9〜55at%が好ましく、炭素の含有量は8〜16at
%、特に9〜12at%が好ましく、窒素の含有量は1〜
16at%、特に2〜7at%が好ましい。
【0046】また、本実施例のマスクブランクにおい
て、光半透過膜2aは、透明基板1との充分な付着性を
有しており、通常のフォトマスク作成の洗浄工程で行な
われる超音波洗浄やスクラブ洗浄にも耐えることがで
き、さらに耐酸性に優れているため、上記洗浄工程で行
なわれる熱濃硫酸洗浄あるいは過酸化水素と濃硫酸との
混合液による洗浄に充分耐え得るものであった。
【0047】本実施例の位相シフトマスクブランクを用
いて位相シフトマスクを作製したところ、所定の膜厚で
任意の透過率を有し、良好なコントラストを有するもの
が得られた。
【0048】(実施例4)スパッタリングガスとして、
ArとCF4 とN2 とO2 との混合物を用いた以外は実
施例1と同様にして、光半透過膜がフッ素と炭素と窒素
と酸素とクロムとからなる実施例4の位相シフトマスク
ブランクを作製した。
【0049】得られた各光半透過膜のフッ素、炭素、窒
素および酸素の含有量と透過率を表4に示す。表4より
フッ素、炭素、酸素の含有量を適宜変化させることによ
り、なだらかな勾配で透過率を広範囲に変化させること
ができることが明らかである。
【0050】また表4より、フッ素と炭素と窒素とクロ
ムからなる膜に酸素を含有させることにより透過率をさ
らにコントロールできることが明らかとなった。なお、
この効果は、フッ素と炭素とクロムを含む膜およびフッ
素と窒素とクロムを含む膜に酸素を含有させることによ
っても確認された。
【0051】
【表4】
【0052】また、本実施例のマスクブランクにおい
て、光半透過膜2aは、透明基板1との充分な付着性を
有しており、通常のフォトマスク作成の洗浄工程で行な
われる超音波洗浄やスクラブ洗浄にも耐えることがで
き、さらに耐酸性に優れているため、上記洗浄工程で行
なわれる熱濃硫酸洗浄あるいは過酸化水素と濃硫酸との
混合液による洗浄に充分耐え得るものであった。
【0053】以上述べた実施例の結果に基づきさらに検
討を加えた結果、光半透過膜中にフッ素を35〜85at
%含ませることにより、他の元素(炭素、窒素、酸素、
クロム)との組み合せによって所望の光半透過膜を得る
ことができることが明らかとなった。
【0054】以上実施例により本発明を説明してきた
が、本発明は下記の変形例を含むものである。
【0055】(1)実施例では、光半透過膜成膜のため
にクロムターゲットを用い、スパッタリングガスとして
ArとCF4 の混合物、ArとNF3 の混合物、Arと
CF4 とN2 の混合物、ArとCF4 とN2 とO2 との
混合物を用いたが、不活性ガスとしてXe,Neなどを
用いてもよく、また反応ガスとして、HF、F2 、H2
SiF4 、C2 6 、SF4 、SiF4 、SF6 、CH
3 、CHCl2 F、CHClF2 、CCl3 F、CC
2 2 、CClF3 、CBrF3 、BF3 、PF5
どのフッ素化合物、CH4 、C2 4 、C2 6 、C3
8 、C6 12、C6 14、C2 4 O、C2 5
l、C2 5 Br、CH3 Cl、CH3 Br、CO、C
2 、C3 6 などの炭素化合物、NO、NO2 、NO
3 、N2 3 、N2 4 、N2 5 、N2 O、NH3
2 4 などの窒素化合物を用いてもよい。
【0056】(2)また成膜方法として炭化クロムター
ゲット上で上記ガスを導入する方法、フッ化クロムター
ゲット上で上記ガスを導入する方法でもよく、また電子
銃加熱による蒸着やCVD法を用いてもよい。
【0057】(3)実施例では、光半透過膜のエッチン
グをドライエッチングにより行なったが、硝酸第2セリ
ウムアンモニウムと過塩素酸に純水を加えたエッチング
液等を用いる湿式エッチングを用いることもできる。
【0058】(4)本実施例では、露光光として水銀ラ
ンプのi線(365nm)を用いた例を挙げたが、本発
明は、露光光として他の波長のもの、例えばg線(43
6nm)、krFエキシマレーザー光(248nm)等
を用いた場合にも適応できる。この場合、それぞれの露
光波長に対する屈折率、吸収係数等を検討してフッ素及
び炭素、窒素含有量や膜厚の調整を行なう。
【0059】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
単一の膜構成を有し、かつ位相シフトを生じる所定膜厚
での透過率を広範囲に設定できる位相シフトマスクブラ
ンク及び位相シフトマスクが提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の位相シフトマスクブランクおよび位
相シフトマスクを示す図であり、図1(a)が位相シフ
トマスクブランクを示す断面図、図1(b)が位相シフ
トマスクを示す断面図である。
【図2】実施例1の位相シフトマスクの製造工程の説明
図である。
【図3】位相シフトマスクの作用説明図である。
【図4】実施例1の位相シフトマスクブランクの光半透
過膜成膜時の原料ガス比と光透過率の依存関係を示す図
である。
【図5】従来技術の位相シフトマスクブランクの光半透
過膜成膜時の原料ガス比と光透過率の依存関係を示す図
である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 光半透過部 2a 光半透過膜 3 光透過部 4 レジストパターン 4a レジスト膜

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に、実質的に露光に寄与しな
    い強度の光を透過し、かつ透過した光の位相を所定量変
    化させる光半透過膜を有し、この光半透過膜が、フッ素
    と、炭素および窒素の少なくとも1種と、クロムとを含
    む膜からなることを特徴とする位相シフトマスクブラン
    ク。
  2. 【請求項2】 光半透過膜中のフッ素の含有量が35〜
    85at%である、請求項1に記載の位相シフトマスクブ
    ランク。
  3. 【請求項3】 光半透過膜がフッ素と炭素とクロムとを
    含む膜からなり、この膜中のフッ素の含有量が40〜8
    0at%、炭素の含有量が8〜16at%である、請求項1
    に記載の位相シフトマスクブランク。
  4. 【請求項4】 光半透過膜がフッ素と窒素とクロムとを
    含む膜からなり、この膜中のフッ素の含有量が38〜7
    2at%、窒素の含有量が14〜25at%である、請求項
    1に記載の位相シフトマスクブランク。
  5. 【請求項5】 光半透過膜がフッ素と炭素と窒素とクロ
    ムとを含む膜からなり、この膜中のフッ素の含有量が4
    0〜72at%、炭素の含有量が8〜16at%、窒素の含
    有量が1〜16at%である、請求項1に記載の位相シフ
    トマスクブランク。
  6. 【請求項6】 光半透過膜がさらに酸素を含む、請求項
    1〜5のいずれか一項に記載の位相シフトマスクブラン
    ク。
  7. 【請求項7】 光半透過膜の酸素の含有量が1〜5at%
    である、請求項6に記載の位相シフトマスクブランク。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の位
    相シフトマスクブランクの光半透過膜に、所定のパター
    ンにしたがってその一部を除去するパターニング処理を
    施すことにより、光透過部と光半透過部とからなるマス
    クパターンを形成したことを特徴とする位相シフトマス
    ク。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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