JPH07248554A - 放射線画像読取装置 - Google Patents

放射線画像読取装置

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JPH07248554A
JPH07248554A JP6038205A JP3820594A JPH07248554A JP H07248554 A JPH07248554 A JP H07248554A JP 6038205 A JP6038205 A JP 6038205A JP 3820594 A JP3820594 A JP 3820594A JP H07248554 A JPH07248554 A JP H07248554A
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slit
emission light
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JP6038205A
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Inventor
Fumihiro Namiki
文博 並木
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、放射線画像が蓄積された輝尽蛍光体
に励起光を走査しその輝尽蛍光体から発せられた輝尽発
光光を受光して画像信号を得る放射線画像読取装置に関
し、走査線上から発せられた輝尽発光光を、その走査線
以外の場所で発せられた光と分離して選択的に集光する
ことができ、かつ集光効率が高く、入射位置による集光
効率のばらつきが小さく、さらに小型化が図られた集光
器を備える。 【構成】集光器20を構成するブロック体21の下面2
1aにシリンドリカルレンズが形成されており、走査線
上で発生した輝尽発光光は、そのシリンドリカルレンズ
により集光されてスリット22aを透過し、反射膜22
bと屋根型反射板23とで構成されたミラーボックスに
取り込まれる。ミラーボックスに取り込まれた輝尽発光
光は、集光器20の一端に導かれ、光学フィルタを経由
して光電子増倍管に入射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線画像が蓄積され
た輝尽蛍光体に励起光を走査しその輝尽蛍光体から発せ
られた輝尽発光光を受光して画像信号を得る放射線画像
読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、X線画像等の放射線画像が病
気診断用等に多用されている。例えばX線画像を例にと
ると、被写体を透過したX線を蛍光体層(蛍光スクリー
ン)に照射し、これによりX線を可視光に変換し、この
可視光を銀塩フィルムに照射して潜像を形成し、これを
現像することによりX線画像を得、このようにして得ら
れたX線画像が病気診断等に用いられている。また近年
では上記のように銀塩フィルム上に得られたX線画像を
いわゆるフィルムディジタイザにより光電的に読み取っ
て画像信号を得、この画像信号に画像処理を施すことに
より、鮮鋭度、ダイナミックレンジ、粒状性等画質を定
める種々の画像性能の改善が図られた後、高画質の再生
画像を得るシステムも用いられてきている。
【0003】また上記銀塩フィルムを用いるシステムに
代わり、蓄積性蛍光体(輝尽蛍光体)を用いるシステム
が利用され始めている。この輝尽蛍光体を用いるシステ
ムとは、輝尽蛍光体をシート状もしくはパネル状に形成
した輝尽蛍光体パネル(シートを含む)に被写体を透過
したX線を照射して該輝尽蛍光体パネルにX線画像を蓄
積記録し、その後この輝尽蛍光体パネルを励起光により
走査してそこに蓄積記録されたX線画像を担持する輝尽
発光光を放出させ、その輝尽発光光を光電的に読み取っ
て画像信号を得、該画像信号に画像処理を施した後再生
画像を得るシステムであり、このシステムの基本的な方
式としては、米国特許公報第5,859,527号に記
載されている。ここで輝尽蛍光体とは、X線、α線、β
線、γ線等の放射線が照射されると、その放射線のエネ
ルギーの一部をしばらくの間あるいは長時間内部に蓄積
し、その間に赤外光、可視光、紫外光等の励起光が照射
されると蓄積されたエネルギーを輝尽発光光として放出
する蛍光体をいい、その蛍光体の種類によりエネルギー
を蓄積し易い放射線の種類、輝尽発光光を放出し易い励
起光の波長、放出される輝尽発光光の波長はそれぞれ異
なっている。
【0004】この輝尽蛍光体を用いたシステムは、この
輝尽蛍光体に照射される放射線のエネルギーと励起光の
照射により放出される輝尽発光光の光量とが広いエネル
ギー範囲に亘って比例することが認められており、また
励起光の光量によりこの比率を代えることができ、した
がって、放射線露光量の変動に影響されない放射線画像
を得ることができる。また人体のX線画像を得るシステ
ムにおいてはX線撮影における人体の被爆線量を低減化
することもできる。
【0005】図14は、輝尽蛍光体を用いたシステムに
おける、従来の放射線画像読取装置の概略構成図であ
る。先ず、図示しない撮影機において、撮影台の前に被
写体を立たせ、その被写体にX線発生部で発生されたX
線を照射し、この被写体を透過したX線が撮影台に備え
られた輝尽蛍光体パネルに照射され、これによりこの輝
尽蛍光体パネルに被写体のX線画像が蓄積記録される。
【0006】このようにして撮影が行われた後、撮影台
から輝尽蛍光体パネル1が取り出され、図14に示すよ
うに放射線画像読取装置の精密微動台7上にセットされ
る。精密微動台7上にセットされた輝尽蛍光体パネル1
は、精密微動台7上に載置されたまま、図示しない搬送
手段により、副走査方向(矢印Y方向)に搬送(副走
査)される。
【0007】またこの搬送(副走査)の間、半導体レー
ザ4から射出された、例えば波長780nmの励起光と
してのレーザビーム2がガルバノメータミラーもしくは
回転多面鏡(ポリゴンミラ−)等のスキャナ5により繰
り返し反射偏向され、fθレンズ等のビーム形状補正用
光学系6を経由した後輝尽蛍光体パネル1上に照射さ
れ、この輝尽蛍光体パネル1がレーザビーム2により主
走査線8に沿って矢印X方向に繰り返し走査(主走査)
される。この走査の各点からは輝尽蛍光体パネル1に蓄
積記録されたX線画像を担持する輝尽発光光が放出され
る。この輝尽発光光は、集光器9によって集光され、励
起光(レーザビーム2)をカットするとともに輝尽発光
光を通過させる光学フィルタ10を経由して光電子増倍
管等の光電変換器11に導かれ、電気信号に変換され
る。
【0008】光電変換器11で得られた電気信号は、対
数増幅器12によりA/D変換器13に最適な信号レベ
ルに対数的に増幅された後、A/D変換器13によりデ
ジタルの画像信号に変換される。このデジタル信号化さ
れた画像信号は、画像メモリ14に蓄えられる。その
後、この画像信号は、図示しない画像処理装置により、
周波数強調処理、階調処理等の各種画像処理が行われ、
表示輝度信号に変換されて図示しないCRTに表示され
たり、フィルムにハードコピーとして出力される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような輝尽蛍光体
を用いたシステムにおいて、S/Nの良い画像を得るた
めには、発生した輝尽発光光を効率よく、かつ均一に集
光して光電変換器に導くことが重要である。発生した輝
尽発光光は指向性を持たず全方向に発散して行くため、
集光器としては可能な限り広い立体角で集光でき、かつ
集光器内部での減衰や戻り光等の損失が少ないものが望
ましい。但し、輝尽性蛍光体パネルからは、励起光によ
って現在励起されている画素からの輝尽発光光の他に、
放射線が照射された瞬間に発生する瞬時発光の残光およ
び励起光によって以前に励起された画素からの輝尽発光
の残光なども同時に発生しており、これらを集光してし
まうとノイズとなる。すなわち、励起光が現在走査して
いる走査線上からの輝尽発光光は、可能な限り広い立体
角で集光でき、かつ、走査線以外からの光は集光しない
集光器が望まれる。
【0010】また、集光器に接続され輝尽発光光を光電
変換する光電変換器の典型例である光電子増倍管は、光
電面の大きさに比例してノイズ源となる暗電流が増加す
ること、また大型のものは一般に高価であり、かつ装置
体積の増加にもつながることから、可能な限り小型のも
のが望ましい。図15(A),(B)は、従来の集光器
の各例を示した図である。
【0011】従来、輝尽発光光を集光し光電変換器に導
く集光器として、図15(A)に示すような、プラステ
ィックファイバまたはグラスファイバを多数束ねたいわ
ゆるバンドル型集光器や、特公昭56−11396号公
報、特公昭56−11397号公報、特公昭63−23
6025号公報、特公昭63−311308号公報に記
載された図15(B)に示すような、アクリル等のプラ
スティック板を折り曲げたいわゆる導光性シート型集光
器が知られている。
【0012】これらの集光器は、走査線上で直線状に発
生した輝尽発光光を円形の光電面を持つ一個の光電変換
器に導くための形状を成している。このような従来の集
光器の第一の問題点は、輝尽発光光の集光効率が低いこ
とである。従来のバンドル型集光器(図15(A))で
は、輝尽発光光を集光することのできる立体角は使用す
るプラスティックファイバまたはグラスファイバの開口
数で決まる。一般的にプラスティックファイバや多成分
系グラスファイバは、石英ファイバに比較して大きな開
口数のものが得られるが、一方輝尽発光光の波長の光に
対する減衰率が高く、全体としての集光効率を向上させ
ることは望めない。また、導光性シート型集光器(図1
5(B))では、バンドル型集光器に比較して、輝尽発
光光を集光することのできる立体角は大きいが、輝尽発
光光を伝達する媒体がアクリルであるため、輝尽性蛍光
体から発生した輝尽発光光が空気中を伝播し集光器に入
射する際、空気とアクリルの屈折率の差による反射損失
が生じたり、伝播中に減衰してしまい理想的な集光効率
を達成することはできない。
【0013】また、図15に示すような従来の集光器の
第二の問題点は、集光効率のバラツキが大きいことであ
る。バンドル型集光器(図15(A))では、多数本の
ファイバの配列および透過率のバラツキを起因として、
また導光性シート型集光器(図15(B))では、アク
リルを折り曲げる時のストレスやアクリル板内部および
表面の欠陥などを起因として輝尽発光光の入射位置によ
る集光効率のバラツキが大きいという問題点がある。
【0014】さらに、図15に示すような従来の集光器
の第3の問題点は、集光器への光入射特性に指向性が無
いため、走査線上の発光光以外の発光光も集光器に入射
され同時に集光されてしまい、その走査線外の発光光に
よるノイズが大きいということである。上記の集光器の
ほかUSP4,743,758に、金属板等の反射板で
構成された中空の集光器と、走査線方向に配列された複
数個の光電子増倍管によって構成された集光・光電変換
器が記載されている。
【0015】この集光器は、図15に示した集光器に比
較して集光効率が良く、かつ空気中を伝播するため、場
所による集光効率の不均一性も小さいという特徴がある
反面、複数の光電子倍増管が配列されており、各光電子
増倍管に感度のバラツキがあるため、集光する位置(走
査位置)によって光電子増倍管の出力が均一でないとい
う問題点がある。光電子増倍管の感度のバラツキは、光
電面における光電変換効率(光→電子変換効率)のバラ
ツキと、電子増倍部における増倍率のバラツキとに分類
される。光電面における光電変換効率は光電子増倍管の
増倍率(管電圧)を変化させても一定であり、そのバラ
ツキは増倍率(管電圧)に依存しないのに対し、電子増
倍部における増倍率のバラツキは増倍率(管電圧)に依
存する。
【0016】このような、個々の光電子増倍管の感度の
バラツキは製造過程で必然的に生じるため、複数の光電
子増倍管を配列する場合には感度の近いものを選択して
使用する必要がある。このような選択が可能であったと
しても、選択することによるコストアップは避けられな
いし、さらに、ある特定の管電圧(光電子増倍管に印加
する高電圧)では感度(電子増倍部における増倍率)が
均一であったとしても、他の管電圧ではそのバラツキが
生じるため、実質的に使用する管電圧の範囲内の全てに
おいて感度を均一にすることは不可能である。さらに、
上述したように、光電面の面積が必然的に大きくなるた
めに、発生する暗電流によるノイズも大きくなり、信号
の劣化を招く。
【0017】上記の従来の集光器全てに共通した問題点
は、集光ミラーが必要なことである。輝尽発生光は励起
光が照射された点を中心に、輝尽性蛍光体の上下の方向
を含む全方向に放射される。輝尽性蛍光体の下面(裏
側)へ向かう輝尽発光光については、輝尽性蛍光体の裏
面に設けられた反射膜等で表側へ反射させて有効利用す
る方法が考えられているが、本発明の主旨ではないの
で、ここでは詳述しない。表面に放射された輝尽発光光
のみに注目すると、上記の従来の集光器は、走査線の片
側のみに設けるのが通常であるので集光器の設置されて
いない片側に放射された輝尽発光光を集光することがで
きない。この問題を解決するために、従来は、図16に
示すように、走査線に対して、集光器9と相対する位置
に集光ミラー15を設置し、集光ミラー15で反射され
た輝尽発光光を集光器9に向かわせることで、集光効率
を向上させていた。しかし、全ての角度方向に放射され
た輝尽発光光を集光器9に向かわせるための集光ミラー
15は、高い加工精度が要求されるので高価になり、コ
スト上昇を招くとともに、位置調整等に時間を必要とす
るという問題点がある。
【0018】これに対し、集光ミラーが不要な集光器と
して、USP4,743,759,USP5,107,
116に金属板等の反射板で構成された中空の集光器
と、走査線端部に配置された1個または2個の光電子増
倍管とによって構成された集光・光電変換器が記載され
ている。ここに記載された集光器は、屋根型ミラーボッ
クス形状であり、上下各2枚の平面ミラーで構成され、
光電子増倍管に近づくにしたがって、その間隔が広がっ
ていく構造をなしている。また、この集光体には、励起
光を下方の走査線に向けて透過させるためのスリットを
その集光器上部および下部に有し、励起光は、上部のス
リットを透過した後、下部のスリットを透過し、輝尽性
蛍光体パネルを走査する。発生した輝尽発光光は、下の
スリットを通り、集光器内に取り込まれ、走査線と平行
な方向に伝搬され、輝尽性蛍光体パネルの側方に設置さ
れた光電子増倍管に導かれる。光電子増倍管は輝尽性蛍
光体パネルの両側に設置してもよいし、片側のみに設置
し、他方の側には平面ミラーを配置してもよい。
【0019】この集光器は、この集光器の説明に先立っ
て説明した集光器が、輝尽発光光を走査線に対してほぼ
直角方向に伝搬させて光電子増倍管に導いていたのに対
し、走査線と平行な方向に輝尽発光光を伝播させたこと
により、集光効率の向上とともに集光ミラーを不要とし
たものである。しかし、この集光器の場合、レーザ光お
よび輝尽発光光が透過するスリットは、輝尽発光光を走
査線と平行方向に伝搬する途中における輝尽発光光の漏
れを最小とするためには、レーザ光が透過するのに必要
最小限の幅にする必要がある。このような細かいスリッ
トを上下2本、互いに極めて位置精度良く形成する必要
上、複数枚の金属板を微妙に位置調整する必要がある
が、この位置調整に非常な労力を必要とし、コストアッ
プにつながる。また調整後になんらかの振動、衝撃が加
えられた場合に精度が保証されなくなるという問題点が
ある。
【0020】本発明は、上記事情に鑑み、走査線上から
発せられた輝尽発光光を、その走査線以外の場所で発せ
られた光と分離して選択的に集光することができ、かつ
集光効率が高く、入射位置による集光効率のバラツキが
小さく、さらに小型化が図られた集光器を備えた放射線
画像読取装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の放射線画像読取装置は、画像情報が蓄積記録された
平板状の輝尽蛍光体に該輝尽蛍光体に沿う所定の主走査
線に沿って励起光を繰り返し走査するとともに輝尽蛍光
体を上記主走査線と交わる副走査方向に相対的に移動さ
せることにより輝尽蛍光体を二次元的に走査する走査手
段、および輝尽蛍光体から発せられた輝尽発光光を受光
する光電変換器と、輝尽蛍光体から発せられた輝尽発光
光を光電変換器に集光する集光器とを有する受光手段を
備えた放射線画像読取装置において、上記集光器が、 (1)主走査線の延びる主走査方向に延び主走査線側か
ら入射した輝尽発光光を透過させるスリットと、そのス
リットの両側に広がる、輝尽発光光を反射する第1の反
射膜とを有するスリット体 (2)スリット体と主走査線との間に配置されるととも
に主走査方向に延び、主走査線側の第1の面に、主走査
線上の各走査点から発せられた輝尽発光光を、輝尽蛍光
体上の、主走査線から外れた各点から発せられた光と分
離して上記スリットに導くシリンドリカルレンズが形成
されたブロック体 (3)スリット体を挾んでブロック体と対向する位置に
配置されるとともに主走査方向に延び、スリット体と協
同して、上記スリットを経由して入射した輝尽発光光
を、主走査方向の少なくとも一方の端部に導く導光体 を備えたことを特徴とする。 (4)ここで、上記本発明の放射線画像読取装置におい
て、上記ブロック体が、主走査線側の第1の面、及び/
又は、その第1の面に対向する、スリット体側の第2の
面のスリットに対応する領域に形成された、輝尽発光光
の反射を防止する反射防止膜を有するものであることが
好ましい。 (5)また上記スリット体は、第1の反射膜とブロック
体とに挾まれた、励起光を吸収する吸収膜を有するもの
であることが好ましい。 (6)このスリット体は、ブロック体の、主走査線側の
第1の面と対向する第2の面に形成された、輝尽発光光
を反射する第1の反射膜を含む、ブロック体と一体的に
形成されたものであることも好ましい態様である。 (7)ここで、上記第1の反射膜は、金属反射膜であっ
てもよいが、 (8)上記第1の反射膜が、輝尽発光光に対して相対的
に高い反射率を有するとともに励起光に対して相対的に
低い反射率を有するダイクロイック反射膜であることが
好ましい。 (9)また、上記導光体は、その導光体の主走査方向の
一端部から他端部に向かって少なくとも1つの内壁面の
幅が次第に増加するように形成された、スリット体を一
壁面とする多角錐形状もしくは截頭多角錐形状の、輝尽
発光光を反射する反射壁面を有する中空の壁体からなる
ものであってもよく、あるいは、 (10)上記導光体は、その導光体の主走査方向の一端
部から他端部に向かって少なくとも1つの壁面の幅が次
第に増加するように形成されるとともに、スリット体に
面した側面を除く側面に、内部からその側面に向かって
進行してきた輝尽発光光を内部に向けて反射する第2の
反射膜が形成された、スリット体に一壁面が接する多角
錐形状もしくは截頭多角錐形状の導光ブロックからなる
ものであってもよい。 (11)さらに、上記導光体は、その導光体の主走査方
向の中央部で互いの頂部あるいは截頭部が接しその中央
部から両端部に向かって少なくともそれぞれ1つの内壁
面の幅が次第に増加するように形成された、スリット体
をそれぞれの一壁面とする2つの多角錐もしくは截頭多
角錐が組合された形状の、輝尽発光光を反射する反射壁
面を有する中空の壁体からなるものであってもよく、さ
らには、 (12)上記導光体は、その導光体の主走査方向の中央
部で互いの頂部あるいは截頭部が接しその中央部から両
端部に向かって少なくともそれぞれ1つの内壁面の幅が
次第に増加するように形成されるとともに、スリット体
に面した側面を除く側面に、内部からその側面に向かっ
て進行してきた輝尽発光光を内部に向けて反射する第2
の反射膜が形成された、スリット体にそれぞれの一壁面
が接する2つの多角錐もしくは截頭多角錐が組合された
形状の導光ブロックからなるものであってもよい。 (13)ここで、上記反射壁面もしくは上記第2の反射
膜は、金属反射壁面もしくは金属反射膜であってもよ
く、あるいは、 (14)上記反射壁面もしくは上記第2の反射膜は、輝
尽発光光に対して相対的に高い反射率を有するとともに
励起光に対して相対的に低い反射率を有するダイクロイ
ック反射壁面もしくはダイクロイック反射膜であっても
よい。 (15)また、上記受光手段は、集光器の、導光体によ
り輝尽発光光が導かれる一方の端部もしくは両端部と光
電変換器の受光面との間に介在する、輝尽発光光を、励
起光と分離して選択的に透過させる光学フィルタを備え
たものであることが好ましい。 (16)上記受光手段は、上記一方の端部もしくは両端
部と光電変換器の受光面との間に、光学フィルタととも
に介在する、上記一方の端部もしくは両端部から射出さ
れた輝尽発光光を略直角に反射する反射面を有する反射
ブロックを備えたものであってもよい。さらには、 (17)上記受光手段は、上記一方の端部もしくは両端
部と光電変換器の受光面との間に、光学フィルタととも
に介在する、上記一方の端部もしくは両端部から射出さ
れた輝尽発光光を複数回反射させてその輝尽発光光を導
光体により導かれた方向に対し逆の方向に伝搬させる、
複数の反射面を有する反射ブロックを備えたものであっ
てもよい。
【0022】
【作用】本発明の放射線画像読取装置は、ブロック体に
形成されたシリンドリカルレンズにより、走査線上の各
走査点で発せられた輝尽発光光のみがスリット体のスリ
ットに導かれ、走査線から外れた各点で発せられた光は
スリットを透過することができない。したがって走査線
上の輝尽発光光のみが選択的にスリットを通過し、光電
変換器に向けて導光体に導びかれる。
【0023】ここで、上記(4)の反射防止膜が形成さ
れていると、輝尽発光光の透過率が高まり、したがって
集光効率が一層向上する。また、スリット体が、上記
(5)の吸収膜を備えると、ブロック体に入射した励起
光がブロック体内で多重反射してスリットを透過してし
まうことが低減される。
【0024】スリット体は、ブロック体と別体に構成さ
れたものであってもよいが、ブロック体と一体的に構成
されたものであってもよい(上記(6)参照)。一体的
に構成した場合、集光器を構成する部品点数を削減で
き、位置調整の手間も省かれ、コスト低下、信頼性向上
等が図られる。また、スリット体の、輝尽発光光を反射
する第1の反射膜は、金属反射膜であってもよいが(上
記(7)参照)、その第1の反射膜として輝尽発光光の
み反射し励起光は透過してしまうダイクロイック反射膜
を用いると(上記(8)参照)、導光体中を、輝尽発光
光のみが選択的に伝搬され、S/Nの向上に寄与する。
また、本発明にいう導光体を、上記(9),(11)の
ように中空の壁体(ミラーボックス)で構成すると、輝
尽発光光はその導光体内部の空気中を伝搬することにな
り、集光効率が高く、かつ入射位置による集光効率の不
均一性も小さく抑えることができる。
【0025】また、本発明にいう導光体を、上記(1
0),(12)のように導光ブロックで構成する場合、
この導光ブロックの材料として光の透過率の高い石英ガ
ラス等を用いることができ、上記(9),(11)の中
空の壁体の場合と同様、集光効率が高く、かつ入射位置
による集光効率の不均一性の小さい集光器を構成するこ
とができる。
【0026】ここで、上記(9),(11)の反射壁面
ないし上記(10),(12)の導光ブロックに形成さ
れた第2の反射膜は、上述した第1の反射膜と同一の理
由により、金属反射面ないし金属反射膜であってもよい
が、ダイクロイック反射壁面ないしダイクロイック反射
膜であることが好ましい。また、上記(15)の光学フ
ィルタを備えると、輝尽発光光と励起光との分離度が高
まり、輝尽発光光のみを受光することができ、S/Nが
向上する。
【0027】さらに、上記(16)もしくは(17)の
反射ブロックを備えると、光電変換器の向きが変わり、
光電変換器を集光器の長手方向の延長上に取り付ける必
要がなく、その分、装置全体の小型化に寄与する。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1は本発明の放射線画像読取装置の集光器の一例を示す
図である。この集光器20を構成するブロック体21
は、本実施例では石英ガラスを材質とするブロックであ
り、輝尽蛍光体パネル1(図14参照)の幅(走査線8
の長さ)以上の長さを有している。そのブロック体21
の走査線側の下面(本発明にいう第1の面)21aには
長手方向(走査線8の方向)と直交する方向にのみ曲率
を有するシリンドリカルレンズが形成されている。一
方、上面21b(本発明にいう第2の面)には、その上
面21bのほぼ中央に、走査線と平行に延びるスリット
22aが形成されるように、そのスリット22aの両側
に広がる反射膜22bが形成されている。このスリット
22aおよび反射膜22bにより、本発明にいうスリッ
ト体の一例が構成されている。このブロック体21の上
面21bには、スリット22aおよび反射膜22bから
なるスリット体を挾んで、図示のような2枚の反射板2
3a,23bを屋根型に組み合わせた屋根型反射板23
が固定される。反射板23a,23bは、ブロック体2
1の一端側ではその幅がほぼ0であって、そのブロック
体21の他端に向かうに従ってその幅が次第に増加する
ように形成されており、屋根型反射板23がブロック体
21の上面21bに固定されるとその屋根型反射板23
とブロック体21の上面21b(スリット体)とによ
り、三角錐形状を有する中空の壁体からなる、本発明に
いう導光体の一例が構成される。
【0029】尚、図1に示す集光器20において、ブロ
ック体21の材質は石英ガラスであると説明したが、必
ずしも石英ガラスである必要はなく、輝尽発光光の波長
においてその透過率が高い透明媒体であれば良い。ガラ
ス以外では、アクリル樹脂等の透明樹脂を使用すること
も可能である。また、反射膜22b、反射板23a,2
3bの内壁面は、輝尽発光光の波長において、その反射
率が高いものであれば良く、金属板もしくは、メッキ、
真空蒸着、スパッタリング、イオンブレーティング等の
薄膜形成技術を用いて形成したアルミニウム等の金属の
薄膜であっても良い。輝尽発光光の波長においてその反
射率が高く、その他の波長、特に励起レーザ光の波長に
おいて反射率が小さい波長選択性のあるダイクロイック
ミラーであれば、さらなる効果が期待できる。また、ブ
ロック体21の輝尽発光光が透過する下面21aおよび
上面21bのスリット22aの領域には、必要に応じて
ARコート等の反射防止膜を形成すれば輝尽発光光の利
用効率がさらに改善される。
【0030】また、反射膜22bの下面(反射膜22b
とブロック体21の上面21bとの間)には、輝尽性蛍
光体パネルとの間における励起レーザ光の多重反射を防
止するために、反射防止用の黒色塗装を施しても良い。
図2〜図4は、図1に示す集光器20と、輝尽蛍光体パ
ネル1、走査線8との位置関係を示した図である。図2
は集光器20を走査線8の片側のみに設置した状態を示
す図、図3は、集光器20を走査線8の両側に設置した
状態を示す図、図4は集光器20を走査線8の両側、か
つ輝尽蛍光体パネル1の上下に設置した状態を示す図で
ある。
【0031】励起レーザ光は、輝尽性蛍光体パネル1に
上方よりほぼ垂直に入射し、走査線8を形成する。集光
器20は走査線8と平行で、かつ輝尽性蛍光体パネル1
の表面(裏面)に対して約45°の角度になるように設
置される。図5は、図1に示す集光体における、輝尽発
光光の集光および伝搬の様子を示す模式図である。
【0032】輝尽蛍光体パネル1の走査線8上から発せ
られた光のうち、ブロック体21の下面21aからその
ブロック体21に入射した光が、そのブロック体21の
上面21bに形成されたスリット22aに集光するよう
に、ブロック体21の下面21aに形成されたシリンド
リカルレンズの曲率や集光器20と輝尽蛍光体パネル1
との相対的な位置関係等が定められている。励起光の走
査により走査線8上から無指向的に発せられた輝尽発光
光は、ブロック体21の下面21aに形成されたシリン
ドリカルレンズによって集光され、スリット22aを通
過し、屋根型反射板23および反射面21bで形成され
た三角錐型のミラーボックス内に取り込まれる。取り込
まれた輝尽発光光は、ミラーボックス内で反射を繰り返
しながら、集光器の端部に導びかれる。このようにし
て、走査線8上のどの走査点で発せられた輝尽発光光で
あっても、ミラーボックス内に入射し、そのミラーボッ
クスによって集光体20の端部に導かれる。集光体20
の端部に導かれた輝尽発光光は、輝尽発光光を選択的に
透過させる光学フィルタを経由し光電変換器により受光
される。光学フィルタおよび光電変換器については後述
する。
【0033】図6は、本発明における集光器の他の例を
示す図である。図1に示す集光器の各構成要素と同一の
構成要素には、図1に付した番号と同一の番号を付して
示し、相違点のみについて説明する。図6に示す集光器
30は、図1に示す集光器20の屋根型反射板23に代
わり、楔型反射板33が備えられている。この楔型反射
板33は、その高さが、ブロック体21の一端でほぼ0
であって他端に向かうに従ってその高さが次第に増加す
るように形成されており、この楔型反射板33の内壁面
と反射面22bとにより、四角錐形状を有する中空の壁
体が形成されている。このように、集光体10の中空の
壁体は、三角錐であってもよく、四角錐であってもよ
く、さらに多角の錐形であってもよい。
【0034】図7は、本発明の放射線画像読取装置にお
ける集光体のもう1つの例を示す図である。図1に示す
集光器の各構成要素と同一の構成要素には、図1に付し
た番号と同一の番号を付して示し、相違点のみについて
説明する。図7に示す集光器40には、図1に示す集光
器20の屋根型反射板23に代わり、ブロック体21の
中央でその幅が狭く、ブロック体21の両端部に向かう
に従って次第にその幅が広がった4枚の反射板43a,
43b,43c,43dが組み合わされた屋根型反射板
43が備えられており、この屋根型反射板43とブロッ
ク体21の上面21bに形成された反射膜22bとによ
り、截頭三角錐を2つ組み合わせた形状の中空の壁体が
形成されている。スリット22aを通過してこの中空の
壁体に入射した輝尽発光光は、その輝尽発光光の入射位
置等に応じて、集光体40の一端部もしくは他端部に導
かれる。この場合、集光体40の両端部に光学フィル
タ、光電変換器(図示せず)が備えられる。
【0035】尚、図7に示す屋根型反射板43に代わ
り、ブロック体21の中央部で、図6に示す楔型反射板
33の頂点どうし、あるいは、図7に示すようにその頂
部を切断した形の截頭部どうしを当接させた形状の反射
板を備えてもよい。また、図1〜図7に示す反射板は、
全て、多角錐形状の中空のミラーボックスを形成するも
のであるが、そのような、中空のミラーボックスを形成
する反射板に代わり、そのミラーボックスと同様な形状
の、石英ガラス等のブロックを備え、そのブロックの表
面にアルミニウム等の金属薄膜、もしくは好ましくは輝
尽発光光のみを選択的に反射するダイクロイック薄膜等
の反射膜を形成したものであってもよい。
【0036】次に、集光器と光学フィルタおよび光電変
換器との接続について説明する。図8は、集光器と光学
フィルタおよび光電変換器との接続状態の一例を示す図
である。集光器20の端部20aには45°の反射面5
1aが形成された反射プリズム51が光学接着剤で接着
され、さらに光学フィルタ52も接着される。光電子増
倍管53は、その光電面が、光学フィルタ52に、同様
に接着されていても良いし、導光性の液状媒体を介して
密着されていても良い。このような構成にすると、集光
器20の中を伝搬しその端部20aに導かれた輝尽発光
光は、反射プリズム51で反射され、光学フィルタ52
で輝尽発光光のみが選択的に透過されて光電子増倍管5
3の光電面に入射し、電気信号に変換される。
【0037】図9は、集光器と光学フィルタおよび光電
変換器との接続状態の他の例を示す図である。ここで
は、集光器20の端部に、2つの45°の反射面54
a,54bが形成された反射プリズム54が接着され、
これにより光電子増倍管53が集光器20と平行に配置
されることになり、図8の場合と比べさらに小型の集光
・光電変換器が達成されている。
【0038】尚、本発明においては、図8に示す反射プ
リズム51や図9に示す反射プリズム54は用いずに、
集光器20の端部に直接、光学フィルタ52および光電
子増倍管53を接続してもよい。また、図7に示すよう
な、輝尽発光光が集光体の両端部に導びかれる構造の集
光器を採用した場合、図8、図9に示すような反射プリ
ズム51,54、光学フィルタ52および光電子増倍管
53は集光器の両端に接続される。
【0039】図10は複数の集光器と光学フィルタおよ
び光電変換器との接続状態の一例を示す図である。この
例は、図3に示す、走査線8の両側に集光器20を配置
した場合の例であり、走査線8に対して45°の反射面
55a,55bが段違いに2つ形成された反射プリズム
55を、2つの集光器20の端部に設けたものである。
光学フィルタ52および光電変換器53の光電面の面積
は、集光器20がひとつの場合の2倍以上のものが用い
られる。このように、集光器20の数が2つもしくは4
つになった時も、反射プリズムの形状を変換すること
で、光電変換器53の数は増加させずに済む。もちろ
ん、個々の集光器20に一つずつ光電子増倍管53を接
続しても良い。
【0040】本発明による集光器の第一の特長は、集光
立体角が大きく、減衰および損失が少ないこと、即ち集
光効率が良いことである。その理由は、光ファイバ等を
多数束ねたいわゆるバンドル型集光器(図15(A)参
照)のようなファイバの空隙が存在しないこと、ブロッ
ク体21を例えばガラスで形成することができるため、
ARコート等の透過率を増加させる反射防止膜が容易に
形成できること、導光体を中空の壁体又はガラス製のブ
ロックで構成することができ、集光された輝尽発光光は
空気中またはガラス中を伝搬されるので、アクリル等に
比較して減衰が小さいことなどによる。
【0041】第二の特長は、場所による集光効率のバラ
ツキ(シェーディング)が少ないことである。これは、
集光器を均一性が良いガラスで形成することができるこ
とによる。第三の特長は、集光器および光電変換器の大
きさが小さく装置全体を小型化できることである。第四
の特長は、走査線上の輝尽発光光のみが選択的に集光さ
れ、前述のような走査線以外からのノイズとなる発光光
は集光されないことである。それは、集光器の表面に形
成されたシリンドリカルレンズにより、走査線上からの
輝尽発光光はスリットを透過して伝搬路である屋根型ま
たは楔型等の導光体内に取り込まれるが、走査線以外か
らの発光光はスリットを透過できず、導光体内には取り
込まれないことによる。
【0042】以上説明したように、上記の集光器は (1)集光立体角が大きく、減衰および反射損失が少な
い。即ち集光効率が良い (2)場所による集光効率のバラツキ(シェーディン
グ)が少ない。 (3)集光器および光電変換器の大きさが小さく装置全
体を小型化できる。
【0043】(4)集光ミラーを必要とせず、光電変換
器の大きさが小さい(大量生産された標準品が使用でき
る)ため安価である (5)集光器に指向性があるので、走査線以外からの発
光を集光しない 等の優れた性能を実現できる。図11は、本発明の一実
施例の全体構成図である。図14に示す従来の各構成要
素と同一の構成要素には、図14に付した番号と同一の
番号を付して示す。
【0044】集光器20は、一例として、幅20mm、
高さ20mm、長さ380mmの形状を有している。集
光器20の片端には45°の反射面51aがその内部に
形成された反射プリズム51が接着されている。また反
射プリズム51と光電子増倍管53との間には光学フィ
ルタ52、例えばショット製カラーガラスフィルタが配
置され反射プリズム51に接着されている。
【0045】ここでは、励起光光源として波長780n
mのレーザビーム2を射出する半導体レーザ4が用いら
れる。半導体レーザ4から射出されたレーザビーム2
は、ガルバノメータミラー(またはポリゴンミラー)か
らなるスキャナ5により反射偏向され、輝尽蛍光体パネ
ル1上を走査線8に沿って走査する。この走査の際に、
輝尽蛍光体パネル1は精密微動台(図示せず)により矢
印Yに搬送されており、レーザビーム2により輝尽蛍光
体パネル1の全面が走査される。
【0046】レーザビーム2の走査により、走査線8上
で発生した、波長が例えば約400nmの輝尽発光光
は、集光器20を構成するブロック体21の下面21a
に形成されたシリンドリカルレンズによって集光され、
ブロック体21の上面21bに形成されたスリット22
a(図1参照)を通過する。集光器20の上部には、ア
ルミニウム板を中央で折り曲げて形成した三角錐形状の
反射板23が設置されており、スリット22aを通過し
た輝尽発光光は、反射板23の内壁面およびブロック体
21の上面に形成された反射膜22b(図1参照)に囲
まれたミラーボックスに取り込まれ、このミラーボック
ス内で反射を繰り返しながら集光体20の一端部20a
に導びかれる。
【0047】尚、ここでは、反射板23はアルミニウム
板を折り曲げて形成した旨説明したが、この反射板23
およびブロック体21の上面21bに形成された反射膜
22b(図1参照)をダイクロイック反射面(反射膜)
とすると、S/Nをさらに向上させることができる。集
光器20の端部20aに導びかれた輝尽発光光は、反射
プリズム51の反射面51aで反射され、輝尽発光光の
みを選択的に透過させる光学フィルタ(ここではショッ
ト製カラーガラスフィルタ)52を透過して光電子増倍
管53の光電面に入射し、電気的な画像信号に変換され
る。光電子増倍管53から出力された画像信号は、対数
増幅器12によりA/D変換器13に最適な信号レベル
となるように対数的に増幅され、A/D変換器13でデ
ィジタルの画像信号に変換され、画像メモリ14に蓄え
られる。
【0048】画像メモリ14に蓄えられた画像信号は、
その後読み出され、図示しない画像処理装置に送られて
適切な画像処理が施され、CRT(図示せず)の表示画
面上に表示され、あるいはハードコピー装置によりハー
ドコピーとして出力される。図12は、ダイクロイック
反射面の特性の例を示す図である。ここに示すダイクロ
イック反射面は、ZnS、Na3 AlF6 等の誘電体及
び/又は金属薄膜を多層重ねて形成したものであり、輝
尽発光光の波長(約400nm)の反射率を大きく、か
つレーザ光の波長(約780nm)の反射率を小さくし
たものである。さらに、反射波長帯域を、必要とされる
400nmの波長よりも長波長側に十分広くとる(この
例では600nmまで)ことにより、ダイクロイック反
射面に対する輝尽発光光の入射角度が大きくなっても、
良好な反射特性を確保することができる。したがって無
指向性の輝尽発光光がそのダイクロイック反射面に斜め
に入射しても、広い入射角度範囲内においてその輝尽発
光光が反射され、集光器20の端部に導びかれ、高い集
光効率が確保される。
【0049】図13は、図11に示す光学フィルタ52
の特性を示した図である。この特性はショット社製のB
G39といカラーガラスフィルタの特性である。上記集
光器によって集光された広い角度範囲の輝尽発光光は、
同様に光学フィルタに対しても広い角度範囲で入射す
る。したがって、光学フィルタ52は、輝尽発光光に対
しては広い入射角度範囲で透過率が高く、かつ輝尽発光
光以外の波長の光に対しては、広い入射角度範囲で透過
率が小さいことが要求される。
【0050】図13に示す光学フィルタは、広い角度範
囲で上記要求を満足する。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
輝尽発光光を効率よく光電変換器に導くことができ、S
/Nのよい画像を得ることができる。また、導光媒体や
光電面のばらつきが原因で生じる走査線上の輝尽発光の
発光位置による集光効率のばらつきを低減することがで
き、均一な画像が得られる。
【0052】さらに、本発明によれば、集光器および光
電変換器として小型のものを採用することができ、この
ため装置全体を小型化でき、省スペース、省コストが図
られる。また、スリット、反射面、フィルタおよび光電
子増倍管等を一体的に構成することができるため調整も
容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線画像読取装置の集光器の一例を
示す図である。
【図2】図1に示す集光器と、輝尽蛍光体パネル、走査
線との関係を示した図である。
【図3】図1に示す集光器と、輝尽蛍光体パネル、走査
線との関係を示した図である。
【図4】図1に示す集光器と、輝尽蛍光体パネル、走査
線との関係を示した図である。
【図5】図1に示す集光体における、輝尽発光光の集光
および伝搬の様子を示す模式図である。
【図6】本発明の放射線画像読取装置における、集光器
の他の例を示す図である。
【図7】本発明の放射線画像読取装置における、集光体
のもう1つの例を示す図である。
【図8】集光器と光学フィルタおよび光電変換器との接
続状態の一例を示す図である。
【図9】集光器と光学フィルタおよび光電変換器との接
続状態の他の例を示す図である。
【図10】複数の集光器と光学フィルタおよび光電変換
器との接続状態の一例を示す図である。
【図11】本発明の放射線画像読取装置の一実施例の全
体構成図である。
【図12】ダイクロイック反射面の特性の例を示す図で
ある。
【図13】光学フィルタの特性を示した図である。
【図14】従来の放射線画像読取装置の概略構成図であ
る。
【図15】従来の集光器の各例を示した図である。
【図16】従来の集光器の説明図である。
【符号の説明】
1 輝尽蛍光体パネル 8 走査線 20,30,40 集光器 21 ブロック体 21a シリンドリカルレンズが形成された下面 21b スリットが形成された上面 22a スリット 22b 反射膜 23,43 屋根型反射板 33 反射板 51,54,55 反射プリズム 51a,54a,54b,55a,55b 反射面 52 光学フィルタ 53 光電子増倍管

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報が蓄積記録された平板状の輝尽
    蛍光体に該輝尽蛍光体に沿う所定の主走査線に沿って励
    起光を繰り返し走査するとともに該輝尽蛍光体を前記主
    走査線と交わる副走査方向に相対的に移動させることに
    より該輝尽蛍光体を二次元的に走査する走査手段、およ
    び前記輝尽蛍光体から発せられた輝尽発光光を受光する
    光電変換器と、該輝尽蛍光体から発せられた輝尽発光光
    を該光電変換器に集光する集光器とを有する受光手段を
    備えた放射線画像読取装置において、 前記集光器が、 前記主走査線の延びる主走査方向に延び前記主走査線側
    から入射した輝尽発光光を透過させるスリットと、該ス
    リットの両側に広がる、前記輝尽発光光を反射する第1
    の反射膜とを有するスリット体と、 前記スリット体と前記主走査線との間に配置されるとと
    もに前記主走査方向に延び、前記主走査線側の第1の面
    に、該主走査線上の各走査点から発せられた輝尽発光光
    を、前記輝尽蛍光体上の、前記主走査線から外れた各点
    から発せられた光と分離して前記スリットに導くシリン
    ドリカルレンズが形成されたブロック体と、 前記スリット体を挾んで前記ブロック体と対向する位置
    に配置されるとともに前記主走査方向に延び、前記スリ
    ット体と協同して、前記スリットを経由して入射した輝
    尽発光光を、前記主走査方向の少なくとも一方の端部に
    導く導光体とを備えたことを特徴とする放射線画像読取
    装置。
  2. 【請求項2】 前記ブロック体が、前記主走査線側の前
    記第1の面、及び/又は、該第1の面に対向する、前記
    スリット体側の第2の面の前記スリットに対応する領域
    に形成された、前記輝尽発光光の反射を防止する反射防
    止膜を有することを特徴とする放射線画像読取装置。
  3. 【請求項3】 前記スリット体が、前記第1の反射膜と
    前記ブロック体とに挾まれた、前記励起光を吸収する吸
    収膜を有することを特徴とする請求項1記載の放射線画
    像読取装置。
  4. 【請求項4】 前記スリット体が、前記ブロック体の、
    前記主走査線側の前記第1の面と対向する第2の面に形
    成された、前記輝尽発光光を反射する第1の反射膜を含
    み、該ブロック体と一体的に形成されたものであること
    を特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の
    放射線画像読取装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の反射膜が金属反射膜であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の放射線画像読取装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の反射膜が、前記輝尽発光光に
    対して相対的に高い反射率を有するとともに前記励起光
    に対して相対的に低い反射率を有するダイクロイック反
    射膜であることを特徴とする請求項3記載の放射線画像
    読取装置。
  7. 【請求項7】 前記導光体が、該導光体の前記主走査方
    向の一端部から他端部に向かって少なくとも1つの内壁
    面の幅が次第に増加するように形成された、前記スリッ
    ト体を一壁面とする多角錐形状もしくは截頭多角錐形状
    の、輝尽発光光を反射する反射壁面を有する中空の壁体
    からなるものであることを特徴とする請求項1記載の放
    射線画像読取装置。
  8. 【請求項8】 前記導光体が、該導光体の前記主走査方
    向の一端部から他端部に向かって少なくとも1つの壁面
    の幅が次第に増加するように形成されるとともに、前記
    スリット体に面した側面を除く側面に、内部から該側面
    に向かって進行してきた輝尽発光光を内部に向けて反射
    する第2の反射膜が形成された、前記スリット体に一壁
    面が接する多角錐形状もしくは截頭多角錐形状の導光ブ
    ロックからなるものであることを特徴とする請求項1記
    載の放射線画像読取装置。
  9. 【請求項9】 前記導光体が、該導光体の前記主走査方
    向の中央部で互いの頂部あるいは截頭部が接し該中央部
    から両端部に向かって少なくともそれぞれ1つの内壁面
    の幅が次第に増加するように形成された、前記スリット
    体をそれぞれの一壁面とする2つの多角錐もしくは截頭
    多角錐が組合された形状の、輝尽発光光を反射する反射
    壁面を有する中空の壁体からなるものであることを特徴
    とする請求項1記載の放射線画像読取装置。
  10. 【請求項10】 前記導光体が、該導光体の前記主走査
    方向の中央部で互いの頂部あるいは截頭部が接し該中央
    部から両端部に向かって少なくともそれぞれ1つの内壁
    面の幅が次第に増加するように形成されるとともに、前
    記スリット体に面した側面を除く側面に、内部から該側
    面に向かって進行してきた輝尽発光光を内部に向けて反
    射する第2の反射膜が形成された、前記スリット体にそ
    れぞれの一壁面が接する2つの多角錐もしくは截頭多角
    錐が組合された形状の導光ブロックからなるものである
    ことを特徴とする請求項1記載の放射線画像読取装置。
  11. 【請求項11】 前記反射壁面が、金属反射壁面である
    ことを特徴とする請求項7又は9記載の放射線画像読取
    装置。
  12. 【請求項12】 前記反射壁面が、前記輝尽発光光に対
    して相対的に高い反射率を有するとともに前記励起光に
    対して相対的に低い反射率を有するダイクロイック反射
    壁面であることを特徴とする請求項7又は9記載の放射
    線画像読取装置。
  13. 【請求項13】 前記第2の反射膜が、金属反射膜であ
    ることを特徴とする請求項8又は10記載の放射線画像
    読取装置。
  14. 【請求項14】 前記第2の反射膜が、前記輝尽発光光
    に対して相対的に高い反射率を有するとともに前記励起
    光に対して相対的に低い反射率を有するダイクロイック
    反射膜であることを特徴とする請求項8又は10記載の
    放射線画像読取装置。
  15. 【請求項15】 前記受光手段が、前記集光器の、前記
    導光体により前記輝尽発光光が導かれる一方の端部もし
    くは両端部と前記光電変換器の受光面との間に介在す
    る、前記輝尽発光光を、前記励起光と分離して選択的に
    透過させる光学フィルタを備えたことを特徴とする請求
    項1記載の放射線画像読取装置。
  16. 【請求項16】 前記受光手段が、前記一方の端部もし
    くは両端部と前記光電変換器の受光面との間に、前記光
    学フィルタとともに介在する、前記一方の端部もしくは
    両端部から射出された前記輝尽発光光を略直角に反射す
    る反射面を有する反射ブロックを備えたことを特徴とす
    る請求項15記載の放射線画像読取装置。
  17. 【請求項17】 前記受光手段が、前記一方の端部もし
    くは両端部と前記光電変換器の受光面との間に、前記光
    学フィルタとともに介在する、前記一方の端部もしくは
    両端部から射出された前記輝尽発光光を複数回反射させ
    て該輝尽発光光を前記導光体により導かれた方向に対し
    逆の方向に伝搬させる、複数の反射面を有する反射ブロ
    ックを備えたことを特徴とする請求項15記載の放射線
    画像読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014202692A (ja) * 2013-04-09 2014-10-27 浜松ホトニクス株式会社 放射線画像検出装置

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