JPH07247492A - 冷凍機作動流体用組成物 - Google Patents

冷凍機作動流体用組成物

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JPH07247492A
JPH07247492A JP6068040A JP6804094A JPH07247492A JP H07247492 A JPH07247492 A JP H07247492A JP 6068040 A JP6068040 A JP 6068040A JP 6804094 A JP6804094 A JP 6804094A JP H07247492 A JPH07247492 A JP H07247492A
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JP
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acid
ester
aliphatic
composition
working fluid
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JP6068040A
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Makoto Nakahara
誠 中原
Mitsuaki Eto
光明 衛藤
Katsuhiro Fujii
克宏 藤井
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Sanken Kako KK
Original Assignee
Sanken Kako KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 全炭素数が10以上でβ位にアルキル基の分
岐を有する脂肪族モノアルコ−ルのモノ又は多価カルボ
ン酸エステル5〜80重量%及び(B)(A)成分を含
まないエステル油95〜20重量%からなる基油を主成
分とする冷凍機油及びハイドロフルオロカ−ボンを含む
冷媒とからなる冷凍機作動流体用組成物。 【効果】 相溶性、安定性、潤滑性及び耐加水分解性に
も優れた冷凍機作動流体用組成物が得られる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐加水分解性及び潤滑
性の優れたエステル系化合物を基油とする冷凍機油及び
ハイドロフルオロカ−ボンを含有する冷媒とからなる冷
凍機作動流体用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
冷凍機においては、冷媒として塩素含有フロンが広く用
いられてきたが、オゾン層破壊問題からこれら塩素含有
フロンの使用が規制対象となっている。その代替冷媒と
して1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC1
34a)、ジフルオロメタン(HFC32)等の水素原
子を含むハイドロフルオロカ−ボンが検討されている。
しかしながら、ハイドロフルオロカ−ボンはその化学構
造上、従来使用されてきた鉱油、合成油等の冷凍機油と
殆ど相溶しないため、冷凍システム内での油戻りが悪く
なり、熱伝動性の低下、目詰り、潤滑不良等が発生し使
用できない。
【0003】ハイドロフルオロカ−ボンと共に用いられ
る冷凍機油としては、英国特許第2,216,541号明細書、
米国特許5,021,179号明細書、ヨ−ロッパ特許445,610号
明細書及び455,611号明細書、国際公開90/12849号(特表
平3-505602号公報)、特開平3-88892号公報、特開平3-12
8991号公報、特開平3-128992号公報、特開平3-179091号
公報、特開平3-200895号公報、特開平3-200896号公報、
特開平3-217494号公報、特開平3-227397号公報、特開平
3-252497号公報、特開平4-4292号公報等にエステル油が
開示されている。 これらのエステル油はハイドロフル
オロカ−ボンとの相溶性に優れることが知られている。
【0004】しかしながら、従来の作動流体であるCF
C−12と鉱油との系に比べ、ハイドロフルオロカ−ボ
ンとエステル油との系でのコンプレッサ−の運転テスト
においては、潤滑性及び耐加水分解性に劣り、冷凍機作
動流体として満足できるものではないことが指摘されて
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために種々検討を重ねた結果、エステル油に長
鎖でβ位にアルキル基の分岐を有する脂肪族モノアルコ
−ルのエステルを混合することにより相溶性を維持しつ
つ、潤滑性及び耐加水分解性に優れたエステル系油を見
い出し、それらを基油とする冷凍機油及びハイドロフル
オロカ−ボンを含有する冷媒からなる冷凍機作動流体用
組成物の発明を完成するにいたった。
【0006】すなわち本発明は、全炭素数が10以上
で、β位にアルキル基の分岐を有する脂肪族モノアルコ
−ルのモノ又は多価カルボン酸エステル5〜80重量%
及び(B)(A)成分を含まないエステル油95〜20
重量%からなる基油を主成分とする冷凍機油及びハイド
ロフルオロカ−ボンを含む冷媒とからなることを特徴と
する冷凍機作動流体用組成物を提供するものである。
【0007】本発明に使用される全炭素数10以上でβ
位にアルキル基の分岐を有する脂肪族モノアルコ−ルと
しては、2−ブチルオクタノ−ル、2−ブチルデカノ−
ル、2−ヘキシルオクタノ−ル、2−ペンチルノナノ−
ル、2−ヘキシルルデカノ−ル、2−オクチルデカノ−
ル、2−ヘキシルドデカノ−ル、2−ヘプチルウンデカ
ノ−ル、2−オクチルドデカノ−ル、2−デシルテトラ
デカノ−ル、2−ウンデシルペンタデカノ−ル、2−メ
チルノナノ−ル、2−エチルオクタノ−ル、2−エチル
デカノ−ル、2,2−ジメチルオクタノ−ル、2,4,
6−トリメチルヘプタノ−ル等が例示されるこれらのア
ルコ−ルのなかには分岐中又は主鎖中でさらに分岐して
いるものも含まれる。
【0008】これらのアルコ−ルは全炭素数が10以上
と大きいために潤滑性を大幅に向上させ、而もβ位がア
ルキル基で分岐しているために耐加水分解性の改良が可
能となった。
【0009】本発明において全炭素数10以上でβ位に
アルキル基の分岐を有する脂肪族モノアルコ−ルとのエ
ステル反応に使用されるモノカルボン酸としては、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、バレリン酸、イソ
バレリン酸、ピバリン酸、カプロン酸、2−メチルバレ
リン酸、3−メチルバレリン酸、4−メチルバレリン
酸、2,2−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、tert
−ブチル酪酸、エナント酸、2,2−ジメチルペンタン
酸、2−エチルペンタン酸、3−エチルペンタン酸、2
−メチルヘキサン酸、4−メチルヘキサン酸、5−メチ
ルヘキサン酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、
3,5−ジメチルヘキサン酸、2,2−ジメチルヘキサ
ン酸、2−メチルヘプタン酸、3−メチルヘプタン酸、
4−メチルヘプタン酸、2−プロピルペンタン酸、ペラ
ルゴン酸、2,2−ジメチルヘプタン酸、3,5,5−
トリメチルヘキサン酸、2−メチルオクタン酸、2−エ
チルヘプタン酸、3−メチルオクタン酸、カプリン酸、
イソデカン酸、ウンデカン酸、メチルデカン酸、ラウリ
ン酸、トリデカン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン
酸、イソミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン
酸、マルガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、
アラギジン酸、イソアラギジン酸、イソヘキサコン酸、
2−ブチルオクタン酸、2−ブチルデカン酸、2−ペン
チルノナン酸、2−ヘキシルオクタン酸、2−ヘキシル
デカン酸、2−オクチルデカン酸、2−ヘキシルウンデ
カン酸、2−ヘキシルドデカン酸、2−オクチルドデカ
ン酸、2−デシルテトラデカン酸、2−イソペンチルイ
ソノナン酸、2−イソヘプチルイソウンデカン酸、2,
2−ジメチルオクタン酸、2−メチル−2−エチルヘプ
タン酸、2−メチル2−プロピルヘキサン酸等が例示さ
れ、これらの低級アルキルエステルおよび酸無水物等も
同様に使用できる。これらのモノカルボン酸の中で直鎖
酸よりは分岐酸、分岐酸の中でもα位の分岐酸が耐加水
分解性及びハイドロフルオロカ−ボンとの相溶性の両者
において優れている。
【0010】又、本発明に使用される多価カルボン酸と
しては、シュウ酸、マロン酸、メチルマロン酸、コハク
酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、2,2−ジメチルコハク
酸、2,2,3−トリメチルコハク酸、2−メチルグル
タル酸、ブチルマロン酸、ジエチルマロン酸、2,2−
ジメチルグルタル酸、2,4−ジメチルグルタル酸、
3,3−ジメチルグルタル酸、2−エチル−2−メチル
コハク酸、3−メチルアジピン酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、2,2−ジメチルアジピン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸等が例示され、これらの化合物の低級アルキル
エステルおよび酸無水物等も同様に使用できる。
【0011】本発明に使用されるエステル油(B)とし
ては(1)脂肪族多価アルコ−ルと脂肪族モノカルボン
酸及び必要に応じて脂肪族多価カルボン酸とからのエス
テル及び(2)ヒドロキシカルボン酸ポリオ−ルエステ
ルと脂肪族モノカルボン酸及び必要に応じて脂肪族多価
カルボン酸又は脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価アル
コ−ルからのエステル等が例示される。
【0012】上記エステル油に使用される脂肪族多価ア
ルコ−ルとして具体的には、ネオペンチルグリコ−ル、
2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオ−ル、
2−イソプロピル−2−メチル−1,3−プロパンジオ
−ル、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ル、
2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオ−
ル、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−ルプロパン、
トリメチロ−ルノナン、ジトリメチロ−ルプロパン、ペ
ンタエリスリト−ル、ジペンタエリスリト−ル、及びト
リペンタエリスリト−ル等のヒンダ−ドアルコ−ル、あ
るいは、エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、
ポリエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジプ
ロピレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、1,
3−プロパンジオ−ル、1,2−ブタンジオ−ル、1,
3−ブタンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、2−メ
チル−1,2−プロパンジオ−ル、2−メチル−1,3
−プロパンジオ−ル、1,2−ペンタンジオ−ル、1,
3−ペンタンジオ−ル、1,4−ペンタンジオ−ル、
1,5−ペンタンジオ−ル、1,2−ヘキサンジオ−
ル、1,5−ヘキサンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ
−ル、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオ−ル、
1,7−ヘプタンジオ−ル、2−エチル−1,3−ヘキ
サンジオ−ル、1,2−オクタンジオ−ル、1,8−オ
クタンジオ−ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペ
ンタンジオ−ル、1,9−ノナンジオ−ル、1,2−デ
カンジオ−ル、1,10−デカンジオ−ル、グリセリ
ン、ジグリセリン、ポリグリセリン、1,2,4−ブタ
ントリオ−ル、1,2,6−ヘキサントリオ−ル、1,
2,3,4−ブタンテトロ−ル、ソルビト−ルおよびマ
ンニト−ル等があげられる。
【0013】また、上記エステル油に使用される脂肪族
モノカルボン酸として具体的には、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、イソ酪酸、バレリン酸、イソバレリン酸、ピ
バリン酸、カプロン酸、2−メチルバレリン酸、3−メ
チルバレリン酸、4−メチルバレリン酸、2,2−ジメ
チル酪酸、2−エチル酪酸、tert−ブチル酪酸、エ
ナント酸、2,2−ジメチルペンタン酸、2−エチルペ
ンタン酸、3−エチルペンタン酸、2−メチルヘキサン
酸、4−メチルヘキサン酸、5−メチルヘキサン酸、カ
プリル酸、2−エチルヘキサン酸、3,5−ジメチルヘ
キサン酸、2,2−ジメチルヘキサン酸、2−メチルヘ
プタン酸、3−メチルヘプタン酸、4−メチルヘプタン
酸、2−プロピルペンタン酸、ペラルゴン酸、2,2−
ジメチルヘプタン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン
酸、2−メチルオクタン酸、2−エチルヘプタン酸、3
−メチルオクタン酸、カプリン酸、イソデカン酸、ウン
デカン酸、メチルデカン酸、ラウリン酸、トリデカン
酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、イソミリスチン
酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、マルガリン酸、
ステアリン酸、イソステアリン酸、アラギジン酸、イソ
アラギジン酸、イソヘキサコン酸、2−ブチルオクタン
酸、2−ブチルデカン酸、2−ペンチルノナン酸、2−
ヘキシルオクタン酸、2−ヘキシルデカン酸、2−オク
チルデカン酸、2−ヘキシルウンデカン酸、2−ヘキシ
ルドデカン酸、2−オクチルドデカン酸、2−デシルテ
トラデカン酸、2−イソペンチルイソノナン酸、2−イ
ソヘプチルイソウンデカン酸、2,2−ジメチルオクタ
ン酸、2−メチル−2−エチルヘプタン酸、2−メチル
2−プロピルヘキサン酸等が例示され、これらの低級ア
ルキルエステルおよび酸無水物等も同様に使用できる。
【0014】また、上記エステル油に使用される脂肪族
多価カルボン酸として具体的には、シュウ酸、マロン
酸、メチルマロン酸、コハク酸、エチルマロン酸、ジメ
チルマロン酸、メチルコハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、2,2−ジメチルコハク酸、2,2,3−トリメチ
ルコハク酸、2−メチルグルタル酸、ブチルマロン酸、
ジエチルマロン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、2,
4−ジメチルグルタル酸、3,3−ジメチルグルタル
酸、2−エチル−2−メチルコハク酸、3−メチルアジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、2,2−ジメチルア
ジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等が例示され、こ
れらの化合物の低級アルキルエステルおよび酸無水物等
も同様に使用できる。
【0015】本発明に使用されるヒドロキシカルボン酸
ポリオ−ルエステルはヒドロキシカルボン酸と多価ヒド
ロキシ化合物とのエステル化反応により生成されたモ
ノ、ジおよびポリエステル化合物、ヒドロキシアルキル
アルデヒドの自己縮合反応により生成されたモノエステ
ル化合物等があるがその製造方法は特に限定されない。
【0016】ヒドロキシカルボン酸ポリオ−ルエステル
の製造に使用されるヒドロキシカルボン酸としてはグリ
コ−ル酸、乳酸、ヒドロキシイソ酪酸、ヒドロキシピバ
リン酸、ヒドロキシオクタン酸等が、多価ヒドロキシ化
合物としては、ネオペンチルグリコ−ル、2,2−ジエ
チル−1,3−プロパンジオ−ル、2−ブチル−2−エ
チル−1,3−プロパンジオ−ル、トリメチロ−ルエタ
ン、トリメチロ−ルプロパン、ジトリメチロ−ルプロパ
ン、ペンタエリスリト−ル、ジペンタエリスリト−ル、
トリペンタエリスリト−ル、エチレングリコ−ル、ジエ
チレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、プロピレ
ングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ポリプロピレ
ングリコ−ル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオ−
ル、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、1,
2,4−ブタントリオ−ル、1,2,6−ヘキサントリ
オ−ル、ソルビト−ル及びマンニト−ル等が例示され、
またヒドロキシアルキルアルデヒドとしては、グリコ−
ルアルデヒド、ヒドロキシイソブチルアルデヒド、4−
ヒドロキシ−3−メチルブチルアルデヒド、ヒドロキシ
ピバルアルデヒド等が例示される。上記原料より製造さ
れるヒドロキシカルボン酸ポリオ−ルエステルの内、耐
加水分解性や相溶性の面からアルコ−ルのβ位及び酸の
α位の水素がアルキル基で置換された構造を有するもの
が好ましく、特に3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプ
ロピル−3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピオン
酸エステルが優れている。
【0017】本発明に使用される全炭素数10以上でβ
位にアルキル基の分岐を有する脂肪族モノアルコ−ルの
モノ又は多価カルボン酸エステル(A)は、通常5〜8
0重量%、好ましくは10〜50重量%使用される。
(A)成分が5重量%以下では潤滑性が悪く、耐加水分
解性が改良されず、又80重量%以上ではハイドロフル
オロカ−ボンとの相溶性が悪くなる。
【0018】本発明におけるエステル系化合物は構成原
料を全部同時に反応させる一段法で作ってもよく、ま
た、分別して反応させる二段法で製造してもよい。その
エステル化法は慣用の方法で水等の反応副生成物を系外
に除去しながら実施される。例えば100〜250℃の
反応温度で触媒の存在下または非存在下に、また必要に
応じてトルエン、キシレン等の溶媒の存在下反応させ
る。また反応後は必要に応じてアルカリ洗、水洗、吸着
等による後処理を行うこともできる。尚、本発明におけ
るエステル系化合物はβ位にアルキル基の分岐を有する
脂肪族モノアルコ−ルのエステル及びエステル油の両者
を含むものとする。
【0019】本発明におけるエステル系化合物を基油と
する冷凍機油の40℃での動粘度は通常2cSt以上1
000cSt以下であり、好ましくは8cSt以上46
0cSt以下、更に好ましくは10cSt以上100c
St以下である。40℃での動粘度が1000cStを
越えるとハイドロフルオロカ−ボンとの相溶性が悪くな
り、冷凍機への負荷が大きくなり、40℃での動粘度が
2cSt未満であると潤滑性が悪くなる。
【0020】本発明におけるエステル系化合物の酸価は
通常0.1mgKOH/g以下、好ましくは0.05m
gKOH/g以下、更に好ましくは0.01mgKOH
/g以下であり酸価が0.1mgKOH/gより大きい
と金属に対する腐食性が大きくなる可能性がある。
【0021】本発明の冷凍機油は上記エステル系化合物
を主成分とするが、使用目的に応じて鉱油やポリα−オ
レフィン、アルキルベンゼン、上記以外のエステル、ポ
リエ−テル、パ−フルオロポリエ−テル、リン酸エステ
ル等の合成油を配合しても良い。また必要により酸化防
止剤、極圧剤、油性向上剤、消泡剤、金属不活性剤等の
潤滑油添加剤及びエポキシ化合物等の加水分解性防止剤
を添加することもできる。
【0022】本発明で使用されるハイドロフルオロカ−
ボンとしては1,1,1,2−テトラフルオロエタン
(HFC134a)、1,1,2,2−テトラフルオロ
エタン(HFC134)、ペンタフルオロエタン(HF
C125)、1,1,2−トリフルオロエタン(HFC
143)、1,1,1−トリフルオルエタン(HFC1
43a)、トリフルオロメタン(HFC23)、1,1
−ジフルオロエタン(HFC152a)、ジフルオロメ
タン(HFC32)、フルオロメタン及びこれらの混合
物があげられる。また、これらにプロパン、ブタン等の
ハイドロカ−ボンやその他冷媒としての機能を有する物
を含んでいても良い。
【0023】
【発明の効果】本発明のエステル系化合物を基油とする
冷凍機油およびハイドロフルオロカ−ボンを含有する冷
媒とからなる組成物は相溶性、安定性は勿論のこと、潤
滑性、耐加水分解性にも優れたものである。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。本発明において評価されるエステル系化合物は慣用
のエステル化法により調製した。種々のエステル化合物
の性質を表1に、相溶性評価結果を表2に、耐加水分解
性及び潤滑性評価結果を表3に示す。各評価は下記に示
す方法で行った。
【0025】[耐加水分解性]ガラス管に試料油15
g、水1,000ppmをとり触媒として直径3mm長
さ27mmの銅、鉄およびアルミニウムを加えてHCF
134aで置換し、これを封管して175℃で14日間
試験後の試験油の酸価、色調変化および触媒変化を調べ
た。
【0026】[相溶性]ガラス管に油比率10%になる
ようにHFC134a冷媒および試験油を加えて封管
し、−60℃〜100℃での二相分離温度を調べた。
【0027】[潤滑性]ファレックス試験機を使用し、
温度80℃、荷重300lbs、回転数200rpmで
HFC134a冷媒を10l/hrで吹込みながら1時
間試験を行い試験後のピン摩耗量及び試験油の色調変化
等を調べた。
【表1】
【表2】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 40:30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)全炭素数が10以上でβ位にアル
    キル基の分岐を有する脂肪族モノアルコ−ルのモノ又は
    多価カルボン酸エステル5〜80重量%及び(B)
    (A)成分を含まないエステル油95〜20重量%から
    なる基油を主成分とする冷凍機油及びハイドロフルオロ
    カ−ボンを含む冷媒とからなることを特徴とする冷凍機
    作動流体用組成物。
  2. 【請求項2】 前記の全炭素数が10以上でβ位にアル
    キル基の分岐を有する脂肪族モノアルコ−ルエステルの
    モノカルボン酸が分岐脂肪族モノカルボン酸である請求
    項1記載の冷凍機作動流体用組成物。
  3. 【請求項3】 前記分岐脂肪族モノカルボン酸がα位で
    分岐しているカルボン酸である請求項2記載の冷凍機作
    動流体用組成物。
  4. 【請求項4】 前記エステル油がヒドロキシカルボン酸
    ポリオ−ルエステルと脂肪族モノカルボン酸、及び必要
    に応じて脂肪族多価カルボン酸又は脂肪族多価カルボン
    酸と脂肪族多価アルコ−ルとから得られるエステル化合
    物である請求項1記載の冷凍機作動流体用組成物。
JP6068040A 1994-03-10 1994-03-10 冷凍機作動流体用組成物 Pending JPH07247492A (ja)

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