JPH07247170A - セラミックス成形体の脱脂方法 - Google Patents

セラミックス成形体の脱脂方法

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JPH07247170A
JPH07247170A JP6042703A JP4270394A JPH07247170A JP H07247170 A JPH07247170 A JP H07247170A JP 6042703 A JP6042703 A JP 6042703A JP 4270394 A JP4270394 A JP 4270394A JP H07247170 A JPH07247170 A JP H07247170A
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JP
Japan
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powder
molded body
degreasing
ceramic
inorganic powder
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JP6042703A
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English (en)
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Hiroto Matsuda
弘人 松田
Kimiya Kato
仁也 加藤
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 セラミックス粉末と有機バインダーとを含ん
だ成形体の全体又は大部分を、無機粉末に覆って、次い
で、加熱して、当該成形体中の当該有機バインダーを実
質的に除去するとき、当該無機粉末の75重量%以上が
コーディエライト粉末であるセラミックス成形体の脱脂
方法。無機粉末の比表面積が50m2/g以下である脱
脂方法。 【効果】 コーディエライトを主成分とする無機粉末を
脱脂に用いると、成形体にクラックが発生し難くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス成形体の
脱脂方法に関する。特に、セラミックス粉末と有機バイ
ンダーとの混合物を射出成形で成形した成形体につい
て、本発明の脱脂方法を好適に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】セラミックス成形体は、プレス成形、鋳
込み成形、射出成形、コールドアイソスタティック成形
等の成形方法を用いて成形される。セラミックス粉末か
らこれらの成形をするとき、成形時にセラミック粉末が
流動するようにするため、また、成形体が形状を保持す
るようにするため、セラミックス粉末に有機バインダー
を添加する。特に射出成形等では、バインダーの添加量
が多くなり、セラミックス粉末に対して例えば10〜3
0重量%のバインダーを添加する。射出成形は、熱可塑
性樹脂のように可塑性に富む材料を成形することに適し
ていて、一方、セラミックス粉末は、可塑性がないから
である。バインダーとしては、熱可塑性樹脂やワックス
などの有機バインダーを用いる。
【0003】近年、射出成形では形状が複雑な成形体が
得られるため、自動車エンジンに用いるターボチャージ
ャー、ガスタービンのタービン翼などの複雑な形状であ
る部材をセラミックスで製造するとき、射出成形が行わ
れる。射出成形を用いてセラミックスを製造するとき、
成形体を加熱して有機バインダーを除去する脱脂工程を
経て、最後に、成形体を焼結する。バインダーを含有す
る成形体を焼結すると、焼結体は相対密度や機械強度が
劣るからである。
【0004】脱脂工程では、有機バインダーが熱分解し
たりして、ガスとなって除去される。この脱脂工程で、
成形体が体積を減少するため、また、成形体内部からガ
スが発生するため、成形体にクラックが生じたり、成形
体が変形したりすることがある。特に成形体が厚いとき
に脱脂が困難になる。
【0005】特開昭59−141462号公報には、有
機バインダーに起因する分解ガスを吸着するため、細孔
を有する無機物質に埋め込んで脱脂する方法が開示され
る。この無機物質の典型例としてはゼオライトが挙げら
れ、更に、シリカゲル、活性アルミナ、活性白土が挙げ
られる。
【0006】また、特開平2−137773号公報に
は、パラフィンワックスを主成分とする有機バインダー
を含有するセラミックス成形体をアルミナ粉末中に埋め
込み、この成形体が収縮を開始する直前の温度まで加熱
し、次いで、その温度で保持し、成形体の表面と内部と
で温度差を小さくして脱脂する方法が開示される。この
脱脂方法では、成形体の表面からパラフィンワックスが
滲み出し、アルミナ粉末に吸着される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭59−
141462号公報の脱脂方法では、無機物質の比表面
積が大きいため、湿度が高い梅雨の季節などでは、無機
物質が水を吸収して、脱脂の歩留まりが悪くなるときが
あった。また、成形体を粉末中に詰めたり、出したりす
る際に、成形体を破損することがあった。特に、タービ
ンローターの翼は肉薄であるので、翼が破損し易かっ
た。そこで、本発明者は、脱脂に用いる無機粉末を種々
検討した結果、コーディエライトを主成分とすると、成
形体にクラックが発生し難くなり、脱脂歩留まりが向上
することを見いだして、本発明が完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、セラミ
ックス粉末と有機バインダーとを含んだ成形体の全体又
は大部分を、無機粉末で覆って、次いで、加熱して、成
形体中の有機バインダーを実質的に除去するセラミック
ス成形体の脱脂方法において、無機粉末の75重量%以
上がコーディエライト粉末であることを特徴とするセラ
ミックス成形体の脱脂方法が提供される。また、本発明
によれば、セラミックス粉末と有機バインダーとを含ん
だ混合物を射出成形で成形体とし、成形体の全体又は大
部分を、無機粉末で覆い、成形体及び無機粉末を加熱し
て、成形体中の有機バインダーを実質的に除去し、次い
で、焼成するセラミックス体の製造方法において、無機
粉末の75重量%以上がコーディエライト粉末であるこ
とを特徴とするセラミックス体の製造方法が提供され
る。
【0009】
【作用】本発明では、脱脂工程で、無機粉末の75重量
%以上がコーディエライト粉末である。また、無機粉末
の80重量%以上がコーディエライト粉末であることが
好ましい。このようにコーディエライトが主成分の無機
粉末では、脱脂工程で成形体を粉末中に詰めたり、出し
たりする際に、コーディエライト粉末のカサ比重が1g
/cc程度と小さいため、成形体の破損を防ぐことがで
きる。特に、タービンローターのように、肉薄である部
分を有する成形体において、破損を防止できる。また、
コーディエライトを主成分とすることで、粉末の比表面
積を比較的に小さくすることが可能となり、水分の吸着
が原因である脱脂歩留まりの低下という問題を解決する
ことができた。更に、コーディエライトは、一般的に安
価であり、工業的に有利なものである。
【0010】コーディエライトの理論組成は、2MgO
・2Al23・5SiO2である。しかし、市販される
コーディエライトの化学組成は、SiO2が48〜56
重量%、Al23が30〜36重量%、MgOが10〜
14重量%であって、更に不純物として、Fe23が3
重量%以下、CaOが1重量%以下、K2Oが1重量%
以下、Na2Oが1重量%以下、TiO2が0.2重量%
以下、含有することがある。本発明に用いるコーディエ
ライトは、このような化学組成を持つものが好ましい
が、これに限定されるものではない。コーディエライト
は、カオリン、マグネサイト、粘土などの天然原料、又
は、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素な
どの人工原料を調合して、1300〜1400℃で焼成
して得られる。
【0011】本発明では、無機粉末の比表面積が50m
2/g以下であることが好ましい。無機粉末は、セラミ
ックス粉末が好ましい。また、無機粉末中のコーディエ
ライト粉末の比表面積は、10m2/g以下であること
が好ましい。無機粉末の比表面積が50m2/gより大
きいと、脱脂工程で100℃以下のとき、水分が吸着
し、その水分が気化熱を奪うため、無機粉末中の実際の
温度が目的とする温度より、数℃低くなることが分かっ
たからである。特に梅雨時などでは、この傾向が顕著と
なり、脱脂歩留まりが低下する原因となり易い。なお、
無機粉末の粒径は、操作の容易性、成形体へのダメージ
を考慮して、5〜500μmであることが好ましく、1
0〜200μmであることが更に好ましい。また、セラ
ミックスは、特に制限はなく、窒化珪素、ジルコニア、
部分安定化ジルコニア等が例として挙げられる。
【0012】成形体の肉厚が10mm以上であるときな
どでは、無機粉末の比表面積を50m2/g以下に維持
し、コーディエライト粉末に、活性アルミナ、シリカゲ
ル等の細孔性粉末を25重量%以下の範囲で添加するこ
とが好ましい。このような無機粉末では、肉厚な成形体
から発生する分解ガスを効率より吸着除去できるからで
ある。また、脱脂工程で100℃以下のときにおける水
分吸着も問題とならなくなるので、前述のような脱脂歩
留まりの低下とならないからである。また、脱脂工程
で、成形体中の有機バインダーを除去する場合、微量の
有機バインダー又はその分解物が成形体に残存するとき
があるが、このようなときも本発明の範囲である。な
お、脱脂工程で成形体の内部まで均一に加熱するため、
特願平5−71652号で開示するように、マイクロ波
又は誘電加熱で成形体及び無機粉末を加熱してもよい。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0014】(実施例1〜3、比較例1〜3)平均粒径
が1.0μmの窒化珪素粉末を100重量部、SrCO
3を2重量部、MgOを3重量部、CeO2を3重量部を
調合した。この調合粉末100重量部に対して、20重
量部の有機バインダーを添加した。有機バインダーは、
融点が62℃であって、パラフィンワックスが主成分で
あった。この混合物を用いて、射出成形で、翼径が65
mmのターボチャージャーロータを成形した。図2にタ
ーボチャージャーロータの横断面を示す。なお、ロータ
なので、軸と垂直方向の断面は、ほぼ円となる。この成
形体を、ステンレス製パット中であって、表1に示す無
機粉末に完全に埋没させた。無機粉末は何れも予め乾燥
させ、水分の含有量は、1重量%以下とした。実施例1
〜3並びに比較例1〜3の実験条件は、この無機粉末以
外は、同一である。
【0015】
【表1】
【0016】実施例1〜3及び比較例1で、コーディエ
ライトの比表面積は、5m2/gであり、平均粒径は、
5μmであった。コーディエライトの化学組成は、Si
2が50重量%、Al23が35重量%、MgOが1
3.5重量%、Fe23が0.6重量%、CaOが0.
05重量%、K2Oが0.05重量%、Na2Oが0.1
重量%、TiO2が0.2重量%である。活性アルミナ
は市販のγ−アルミナを用いた。次いで、この埋没した
成形体を脱脂した。図1に示すように、脱脂工程の加熱
スケジュールは、まず、室温から60℃まで、1時間当
たり1℃で昇温し、60℃で30時間保持した。次い
で、60℃から180℃まで1時間当たり2℃で昇温
し、180℃で20時間、保持した。最後に、180℃
から450℃まで1時間当たり3℃で昇温し、450℃
で10時間保持し、次いで、450℃から室温まで、炉
冷した。
【0017】成形体を取り出し、目視して、成形体にク
ラックの有無、変形を検査した。脱脂歩留まりをパーセ
ントで表して、表1に示す。目視検査に合格した脱脂体
を窒素雰囲気中で、1700℃に1時間保持し、焼結し
た。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、コーディエライトを主
成分とする無機粉末を脱脂に用いると、成形体の脱脂歩
留まりが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形体を脱脂する工程における加熱スケジュー
ルを示すグラフである。
【図2】ターボチャージャーロータの横断面を示す概要
説明図である。
【符号の説明】
1・・・ターボチャージャーロータ、2・・・ボス部、3・・・
ハブ部 4・・・翼部、5・・・軸部、6・・・ボス部センター孔、7・・・
軸部センター孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス粉末と有機バインダーとを
    含んだ成形体の全体又は大部分を、無機粉末で覆って、
    次いで、加熱して、当該成形体中の当該有機バインダー
    を実質的に除去するセラミックス成形体の脱脂方法にお
    いて、 当該無機粉末の75重量%以上がコーディエライト粉末
    であることを特徴とするセラミックス成形体の脱脂方
    法。
  2. 【請求項2】 当該無機粉末の比表面積が50m2/g
    以下であることを特徴とする請求項1に記載のセラミッ
    クス成形体の脱脂方法。
  3. 【請求項3】 当該コーディエライト粉末の比表面積が
    10m2/g以下であることを特徴とする請求項1又は
    2に記載のセラミックス成形体の脱脂方法。
  4. 【請求項4】 セラミックス粉末と有機バインダーとを
    含んだ混合物を射出成形で成形体とし、 当該成形体の全体又は大部分を、無機粉末で覆い、 当該成形体及び当該無機粉末を加熱して、当該成形体中
    の当該有機バインダーを実質的に除去し、次いで、 焼成するセラミックス体の製造方法において、 当該無機粉末の75重量%以上がコーディエライト粉末
    であることを特徴とするセラミックス体の製造方法。
JP6042703A 1994-03-14 1994-03-14 セラミックス成形体の脱脂方法 Withdrawn JPH07247170A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008266097A (ja) * 2007-04-24 2008-11-06 Nippon Steel Corp 炭素含有耐火物の熱処理方法および炭素含有耐火物用の熱処理炉

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20010605