JPH07247139A - 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス - Google Patents

合わせガラス用中間膜及び合わせガラス

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JPH07247139A
JPH07247139A JP4393794A JP4393794A JPH07247139A JP H07247139 A JPH07247139 A JP H07247139A JP 4393794 A JP4393794 A JP 4393794A JP 4393794 A JP4393794 A JP 4393794A JP H07247139 A JPH07247139 A JP H07247139A
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laminated glass
plasticizer
interlayer film
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polyvinyl acetal
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JP4393794A
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Minoru Nakajima
稔 中嶋
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐湿性に優れ、湿度の高い雰囲気中に置かれ
た場合でも、合わせガラス周辺部の白化が改善される合
わせガラス用中間膜及び合わせガラスを得る。 【構成】 この合わせガラス用中間膜は、ポリビニルア
セタール樹脂と可塑剤とからなる可塑化ポリビニルアセ
タール樹脂中間膜であって、可塑剤含有率の変動係数が
2%以下である。但し、可塑剤含有率の変動係数は、上
記中間膜からランダムに20個の試料を採取し、各試料
中の可塑剤含有率を測定し、その標準偏差/平均値を百
分率で表した値である。そして、二枚のガラス板の間に
上記合わせガラス用中間膜を挟着させて、目的の合わせ
ガラスを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、耐湿性に優れた合わ
せガラス用中間膜及び合わせガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のフロントガラスや建物の窓ガラ
ス等には、二枚のガラス板の間に、可塑化ポリビニルア
セタール樹脂中間膜を挟着させた合わせガラスが使用さ
れている。
【0003】上記可塑化ポリビニルアセタール樹脂中間
膜は、ポリビニルブチラール樹脂等のポリビニルアセタ
ール樹脂に、トリエチレングリコール−ジ−2−エチル
ブチレート等の可塑剤を所定量混合し、さらに必要に応
じて各種の添加剤を混合し、これを主にスクリュー型の
押出機により溶融混練し、膜状に押出成形して製造され
る(例えば、特公昭60−31649号公報及び特開平
3−284926号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の可塑
化ポリビニルアセタール樹脂中間膜を用いた合わせガラ
スは、耐湿性の点で充分に満足のいくものではない。す
なわち、湿度の高い雰囲気中に置かれた場合、合わせガ
ラスの周縁では中間膜が直接空気と接触しているため、
合わせガラス周縁部の中間膜が空気中の水分を吸収し、
これが原因となって合わせガラス周辺部の中間膜が白化
するという問題がある。
【0005】この発明は、上記の問題を解決するもの
で、その目的とするところは、耐湿性に優れ、湿度の高
い雰囲気中に置かれた場合でも、合わせガラス周辺部の
中間膜の白化が改善される合わせガラス用中間膜及び合
わせガラスを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明者は、合わせガ
ラス周辺部の中間膜の白化の原因について種々の検討を
行った。その結果、可塑化ポリビニルアセタール樹脂中
間膜中の可塑剤分布のばらつきが上記白化に大きく影響
を及ぼしているとの知見を得た。この発明は、このよう
な知見に基づいてなされたものである。
【0007】すなわち、この発明の合わせガラス用中間
膜は、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とからなる可
塑化ポリビニルアセタール樹脂中間膜であって、可塑剤
含有率の変動係数が2%以下であることを特徴とし、そ
れにより上記目的を達成することができる。
【0008】但し、可塑剤含有率の変動係数は、上記中
間膜からランダムに20個の試料を採取し、各試料中の
可塑剤含有率を測定し、その標準偏差/平均値を百分率
で表した値である。
【0009】また、この発明の合わせガラスは、二枚の
ガラス板の間に、上記合わせガラス用中間膜が挟着され
ていることを特徴とし、それにより上記目的を達成する
ことができる。
【0010】この発明において、ポリビニルアセタール
樹脂及び可塑剤としては、従来の合わせガラス用中間膜
に用いられているものと同様なポリビニルアセタール樹
脂及び可塑剤が用いられ、特に限定されない。
【0011】このようなポリビニルアセタール樹脂とし
ては、例えば、ポリビニルアルコールを炭素数1〜10
のアルデヒドでアセタール化して得られる樹脂が挙げら
れる。中でも、ポリビニルアルコールをn−ブチルアル
デヒドでブチラール化して得られ、ブチラール化度60
〜70モル%、重合度1000〜2000のポリビニル
ブチラール樹脂が、透明性、接着性、耐候性、強靱性な
どの諸性能が優れているため好適に用いられる。
【0012】また、可塑剤としては、上記ポリビニルア
セタール樹脂と相溶性の良好な可塑剤、例えば、トリエ
チレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、トリエ
チレングリコール−ジ−2−エチルヘプタノエート、テ
トラエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、
テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルヘプタノエ
ート等が好適に用いられる。
【0013】これ等の可塑剤は単独で用いてもよく、2
種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。これ等の可塑
剤の含有率は、上記ポリビニルアセタール樹脂100重
量部に対して、30〜55重量部の範囲が好ましい。可
塑剤の含有率が30重量部未満では柔軟性等が低下し、
逆に55重量部を越えるとブリードして透明性や接着性
が低下する。
【0014】この発明の合わせガラス用中間膜は、例え
ば、次のような溶融混練押出法及び溶液キャスティング
法により製造することができるが、これ等の方法に限定
されない。
【0015】溶融混練押出法により合わせガラス用中間
膜を製造するには、ポリビニルアセタール樹脂に可塑剤
を配合し、樹脂中に可塑剤を均一に分散させるために、
例えば、適当な溶融混練装置により、これ等の分解温度
以下で無酸素の状態で190℃以上の温度で溶融粘度を
充分に下げて(例えば、1万センチポイズ以下)溶融混
練し、これをスクリュー型の押出機に供給してさらに溶
融混練し、これを膜状に押出成形する。
【0016】溶液キャスティング法により合わせガラス
用中間膜を製造するには、ポリビニルアセタール樹脂と
可塑剤とを適当な有機溶剤に溶解して樹脂中に可塑剤を
均一に分散させ、この溶液を金属製の無端ベルト上に流
延し、これを充分に時間をかけて乾燥した後、無端ベル
トから膜状に剥離させて成形する。
【0017】ここで、製膜された中間膜中の可塑剤含有
率の変動係数が2%以下となるように、上記樹脂と可塑
剤との混練条件や溶解条件、及びその他の製膜条件を設
定することが必要である。
【0018】上記可塑剤含有率の変動係数は、上記中間
膜からランダムに20個の試料を採取(ランダムサンプ
リング)し、各試料中の可塑剤含有率を測定し、その標
準偏差/平均値を百分率で表した値を意味する。
【0019】中間膜の可塑剤含有率の変動係数が2%を
越え、特に3%以上になると、中間膜中の可塑剤分布の
ばらつきが大きくなるため、中間膜の耐湿性が低下し、
湿度の高い雰囲気中に置かれた場合に、合わせガラス周
辺部の中間膜の白化が改善されない。
【0020】上記中間膜の可塑剤含有率は、赤外線分光
光度法、ソックスレー抽出法、加熱減量法等の公知の定
量分析法により精度よく測定することができる。測定精
度が高く、しかも測定時間が短い点から、この発明で
は、赤外線分光光度法による測定が好適に採用される。
【0021】この赤外線分光光度法による測定では、一
般に、公知の比較法が採用される。この比較法において
は、樹脂及び可塑剤のキーバンドの吸光度比をとれば、
これは濃度比のみの関数になるので、この吸光度比から
中間膜の可塑剤含有率を測定することができる。
【0022】例えば、可塑剤としてトリエチレングリコ
ール−ジ−2−エチルブチレートを含有する可塑化ポリ
ビニルブチラール樹脂中間膜を例にとり、この中間膜中
の可塑剤含有率を測定する場合について説明すると、次
の通りである。
【0023】先ず、試料(中間膜)の赤外吸収スペクト
ルを測定する。この赤外吸収スペクトルにおいて、ポリ
ビニルブチラール樹脂の特異な−OH基の吸収として波
数3470cm-1付近のピークと、上記可塑剤の特異な−
CO基の吸収として波数1730cm-1付近のピークとに
着目し、これをキーバンドとする。
【0024】次に、上記それぞれのキーバンドについ
て、公知の基線法によりベースライン(基線となる接
線)を引き、吸収のピークにおける透過率(チャートの
縦方向目盛り)(%)と、ベースラインにおける透過率
(チャートの縦方向目盛り)(%)に基づいて、それぞ
れの吸光度を求め、その吸光度比から中間膜の可塑剤含
有率を求めることができる。こうして、その標準偏差/
平均値を百分率で表して可塑剤含有率の変動係数を求め
る。
【0025】なお、上記の方法で可塑剤含有率の変動係
数を求める方法に代えて、次のような方法により可塑剤
含有率の変動係数を求めることもできる。
【0026】すなわち、上記各試料の赤外吸収スペクト
ルを同一の測定条件で測定する。そして、得られた赤外
吸収スペクトルにおいて、樹脂のキーバンド(波数34
70cm-1付近)の吸収のピークにおける透過率をA%、
そのベースラインにおける透過率をB%とし、また可塑
剤のキーバンド(波数1730cm-1付近)の吸収のピー
クにおける透過率をC%、そのベースラインにおける透
過率D%とする。
【0027】そして、B/Aに対するD/Cの比、即
ち、(D/C)/(B/A)比の平均値及びその標準偏
差を求め、その標準偏差/平均値を百分率で表して変動
係数を求める。このようにして求められた変動係数は、
上述の可塑剤含有率の変動係数と一致する。それゆえ、
この発明の可塑化ポリビニルアセタール樹脂中間膜は、
上記(D/C)/(B/A)比の変動係数が2%以下で
あると言い換えることができる。
【0028】こうして、この発明の合わせガラス用中間
膜が得られる。なお、この合わせガラス用中間膜には、
上記可塑剤のほか、必要に応じて、従来慣用の添加剤、
例えば、酢酸カリウム、酢酸マグネシウム等のカルボン
酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩からなる接
着力調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを、この発
明の目的が達成される範囲内で含有させてもよい。
【0029】特に、上記接着力調整剤は、ガラスと中間
膜との接着力を適度に調節して、合わせガラスの耐貫通
性とガラスの飛散防止性とのバランスをとるのに有効で
あり、自動車のフロントガラス用の中間膜には、上記接
着力調整剤が含有されることが多い。なお、建物の窓ガ
ラス用の中間膜の場合には、ガラスの飛散防止性に重点
がおかれるため、上記接着力調整剤が含有されることは
少ない。
【0030】このようなカルボン酸のアルカリ金属塩又
はアルカリ土類金属塩からなる接着力調整剤を中間膜に
含有させる場合、この接着力調整剤は、ポリビニルアセ
タール樹脂100重量部に対して、一般に0.5重量部
以下の範囲で含有させるのが好ましい。0.5重量部を
超えると、接着力が低くなりすぎ、しかも耐湿性が低下
する。
【0031】この発明の合わせガラス用中間膜を用いて
合わせガラスを製造するには、例えば、次のような公知
の方法が採用される。なお、この中間膜には、合わせ加
工時の脱気性を良好にするために、上記製膜工程におい
てエンボスのついたロールを用いてその表面にエンボス
が施されていてもよい。
【0032】先ず、上記合わせガラス用中間膜の含水量
を調整する。この中間膜の含水量は、一般に0.4〜
0.5重量%程度に調整するのが望ましい。次に、二枚
の透明なガラス板の間に上記中間膜を挟み、これをゴム
バックに入れ減圧吸引しながら約70〜110℃で予備
接着し、次いで、オートクレーブを用いるか或いはプレ
スを用い、約120〜150℃で、約10〜15 kg/c
m2の圧力で本接着を行うことにより製造される。
【0033】上記ガラス板としては、フロートガラス等
の無機ガラス板のみならず、ポリカーボネート、メチル
メタクリレート、無定形ポリアミド等の透明な合成樹脂
からなる有機ガラス板も使用することができる。
【0034】
【作用】従来の中間膜は、膜中の可塑剤分布のばらつき
が比較的大きく、中間膜が吸収した水分が中間膜中での
溶解度を越えると、水分が可塑剤の不均一部分、すなわ
ち、親水性の強い樹脂分の多い部分(この部分には接着
力調整剤が含有されている場合もある)に好んで集ま
り、この水分が凝集して光を散乱し、そのため、合わせ
ガラス周辺部が白化した状態に見えることになる。
【0035】そこで、この発明のように、中間膜中の可
塑剤含有率の変動係数が2%以下となるように中間膜中
の可塑剤分布のばらつきを小さくすると、従来の中間膜
に比べて膜中に可塑剤が充分に分散されているので、中
間膜中に浸入した水分は膜中に均一に分散されることに
なり、水の凝集は起こらず光を散乱することがなく、そ
のため、合わせガラス周辺部が白化しにくくなるものと
推察される。
【0036】
【実施例】以下、この発明の実施例及び比較例を示す。実施例1 合わせガラス用中間膜の製造 ポリビニルアセタール樹脂(ポリビニルブチラール樹
脂、重合度1700、ブチラール化度65モル%、アセ
チル化度1モル%、残存ビニルアルコール34モル%)
100重量部に、可塑剤(トリエチレングリコール−ジ
−2−エチルブチレート)40重量部と接着力調整剤
(酢酸マグネシウム)0.048重量部とを配合し、こ
れをエタノールとトルエンとの等量(重量比)混合溶剤
550重量部に溶解して溶液を調製した。
【0037】この溶液を用い、溶剤キャスティング法に
より、ステンレス製のエンドレスバンド上に流延し、こ
れを30℃の冷風で24時間かけて充分に乾燥して、製
品幅300mm、厚さ0.7mm、の透明な可塑化ポリビニ
ルアセタール樹脂中間膜を製造した。
【0038】可塑剤含有率の測定 上記中間膜からランダムに20個の試料(約5mm角)を
採取し、各試料をエタノールとトルエンとの等量(重量
比)混合溶剤に溶解し、この溶液をポリエチレンシート
上に流延し風乾後、真空乾燥機を用いて50℃、減圧度
730mmHgで12時間乾燥し、ポリエチレンシートか
ら剥離して、赤外吸収スペクトル測定用の中間膜試料を
調製した。なお、この中間膜試料の厚さは、赤外吸収ス
ペクトルの波数2956cm-1付近のピークにおける透過
率(チャートの縦方向目盛り)が20±2%になるよう
に調節した。
【0039】上記各中間膜試料について、赤外線分光光
度計(日立製作所製のHITACHI I−2000
型)を用いて赤外吸収スペクトルを測定し、前述の赤外
線分光光度法により比較法及び基線法を採用して、可塑
剤含有率(試料数20)を測定し、その平均値及び標準
偏差を算出した。その結果、可塑剤含有率の平均値は2
8.57重量%、標準偏差は0.5018重量%であ
り、可塑剤含有率の変動係数は1.76%であった。
【0040】なお、上記各赤外吸収スペクトルにおい
て、波数3470cm-1付近の吸収のピークにおける透過
率(チャートの縦方向目盛り)をA%、ベースラインに
おける透過率(チャートの縦方向目盛り)をB%とし、
また波数1730cm-1付近の吸収のピークにおける透過
率(チャートの縦方向目盛り)をC%、ベースラインに
おける透過率(チャートの縦方向目盛り)D%とする
と、B/Aに対するD/Cの比、即ち、(D/C)/
(B/A)比は、その平均値が1.264、標準偏差が
0.0222であり、変動係数が1.76%であった。
【0041】合わせガラスの製造 この合わせガラス用中間膜を恒温恒湿室で含水率が0.
4〜0.5重量%になるように調節し、これを二枚の透
明フロートガラス板(縦30cm×横30cm×厚さ0.3
cm)の間に挟み込みロールで予備接着した。次いで、1
40℃のオートクレーブで13 kg/cm2 の圧力で本圧
着を行い、透明な合わせガラスを製造した。
【0042】合わせガラスの性能評価 この合わせガラスについて、次の方法により耐湿性を評
価した。合わせガラスの耐湿性は、JIS R3212
に基づいて、合わせガラスを、50℃、相対湿度90%
の恒温恒湿室に4週間放置し、その後、中間膜が周縁か
ら何mm白化しているかを測定し、これを白化距離(平均
値)(mm)で示した。その結果、中間膜の周縁からの白
化距離は2mmであった。
【0043】実施例2 ポリビニルアセタール樹脂(ポリビニルブチラール樹
脂、重合度1700、ブチラール化度65モル%、アセ
チル化度1モル%、残存ビニルアルコール34モル%)
100重量部に、可塑剤(トリエチレングリコール−ジ
−2−エチルブチレート)40重量部と接着力調整剤
(酢酸マグネシウム)0.048重量部とを配合した。
【0044】この配合物を、窒素シールを行った密閉型
の溶融混練装置により充分に溶融混練(温度190℃、
時間20分)し冷却した後、さらにスクリュー型押出機
(口径92mmΦ)により充分に溶融混練(温度190
℃、押出量60 kg/hr )して、製品幅500mm、厚
さ0.7mmの透明な可塑化ポリビニルアセタール樹脂中
間膜を製造した。
【0045】以後、実施例1と同様に行って、中間膜の
可塑剤含有率(試料数20)を測定し、その平均値及び
標準偏差を算出した。その結果、可塑剤含有率の平均値
は27.85重量%、標準偏差は0.3526重量%で
あり、可塑剤含有率の変動係数は1.27%であった。
また、合わせガラスの耐湿性を示す白化距離(mm)は1
mmであった。
【0046】なお、各赤外吸収スペクトルにおいて、
(D/C)/(B/A)比は、その平均値が1.23
2、標準偏差が0.0156であり、変動係数は1.2
7%であった。
【0047】比較例1 密閉型の溶融混練装置を用いなかったこと以外は、実施
例2と同様に行って、中間膜の可塑剤含有率(試料数2
0)を測定し、その平均値及び標準偏差を算出した。そ
の結果、可塑剤含有率の平均値は27.21重量%、標
準偏差は0.9582重量%であり、可塑剤含有率の変
動係数は3.52%であった。また、合わせガラスの耐
湿性を示す白化距離(mm)は8mmであった。
【0048】なお、各赤外吸収スペクトルにおいて、
(D/C)/(B/A)比は、その平均値が1.20
4、標準偏差が0.0424であり、変動係数は3.5
2%であった。以上、実施例及び比較例の結果を表1に
まとめて示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】上述の通り、この発明の合わせガラス用
中間膜は、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とからな
る可塑化ポリビニルアセタール樹脂中間膜であって、可
塑剤含有率の変動係数が2%以下であり、従来技術によ
る可塑化ポリビニルアセタール樹脂中間膜に比べて中間
膜中の可塑剤分布のばらつきが小さく、それにより、こ
の中間膜を用いた合わせガラスは、耐湿性に優れ、湿度
の高い雰囲気中に置かれた場合でも、合わせガラス周辺
部の中間膜の白化が改善されるという顕著な効果を奏す
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とか
    らなる可塑化ポリビニルアセタール樹脂中間膜であっ
    て、可塑剤含有率の変動係数が2%以下であることを特
    徴とする可塑化ポリビニルアセタール樹脂中間膜。(但
    し、可塑剤含有率の変動係数は、上記中間膜からランダ
    ムに20個の試料を採取し、各試料中の可塑剤含有率を
    測定し、その標準偏差/平均値を百分率で表した値であ
    る)。
  2. 【請求項2】 二枚のガラス板の間に、請求項1記載の
    合わせガラス用中間膜が挟着されていることを特徴とす
    る合わせガラス。
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Cited By (1)

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