JPH07246616A - 熱硬化性強化繊維プリプレグシート - Google Patents

熱硬化性強化繊維プリプレグシート

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JPH07246616A
JPH07246616A JP4001094A JP4001094A JPH07246616A JP H07246616 A JPH07246616 A JP H07246616A JP 4001094 A JP4001094 A JP 4001094A JP 4001094 A JP4001094 A JP 4001094A JP H07246616 A JPH07246616 A JP H07246616A
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JP
Japan
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resin film
resin
film
fiber prepreg
sheet
Prior art date
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Pending
Application number
JP4001094A
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English (en)
Inventor
Sadahito Nakahara
禎仁 中原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】強化繊維プリプレグシートのコストダウンを実
現すると共に、離型基材の焼却処分、さらには該離型基
材の再利用も可能な、紙粉による複合材料成型品に対す
る欠陥を及ぼさない強化繊維プリプレグシートを提供す
る。 【構成】離型基材として樹脂フィルムを用いた熱硬化性
強化繊維プリプレグシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維強化複合材料に用い
られる、熱硬化性強化繊維プリプレグシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、両面にシリコンが含浸された
上質紙である離型基材(以下、離型紙と呼ぶ)に熱硬化
性樹脂を塗布し、シート状に配列された強化繊維を該離
型紙の熱硬化性樹脂面側に接するように配列した熱硬化
性強化繊維プリプレグシートが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の強化繊維プ
リプレグシートにおいて、離型紙と強化繊維プリプレグ
シートとの吸湿性の違いにより、吸湿した離型紙に皺が
発生することから、高価な表裏両面シリコン含浸離型紙
の使用は免れず、強化繊維プリプレグシートのコストダ
ウンが要望されていた。一方、離型紙はあくまで工程紙
であり最終的には廃棄されるものであるが、シリコン含
浸により焼却処分ができず、また、表面に塗布された熱
硬化性樹脂が強化繊維に転写される際にシリコンも多少
剥離するため、離型紙表面の剥離性も徐々に悪化し、離
型紙の再利用面でも再利用回数に限界がある等、産業廃
棄物の面で有用ではない。さらに、離型紙と強化繊維プ
リプレグを同時に巻きとった後、再び巻き戻してある形
状に切断する際、紙粉が発生しやすくそれが強化繊維プ
リプレグに付着して成型品の欠陥となる恐れがある。
【0004】そこで本発明は、強化繊維プリプレグシー
トのコストダウンを実現すると共に、離型基材の焼却処
分、さらには該離型基材の再利用も可能な、紙粉による
複合材料成型品に対する欠陥を及ぼさない強化繊維プリ
プレグシートを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、離
型基材として樹脂フィルムを用いたことを特徴とする熱
硬化性強化繊維プリプレグシートによって達成される。
【0006】本発明に係わる樹脂フィルムを離型基材に
用いた強化繊維プリプレグシートにおいては、離型基材
と強化繊維プリプレグシートとの吸湿性の違いがないの
で皺は発生しない。従って、高価な表裏両面シリコン含
浸離型紙を使用せず、安価な樹脂フィルムを離型基材に
用いることで強化繊維プリプレグシートのコストダウン
を達成することが可能となる。しかも、樹脂フィルムは
最終的に焼却処分ができ、さらに、再利用も可能である
等、産業廃棄物の面で有用となる。また、樹脂フィルム
と強化繊維プリプレグを同時に巻きとった後、再び巻き
戻してある形状に切断する際、離型紙を用いた場合のよ
うな紙粉が発生する恐れがなく、強化繊維プリプレグに
よる良好な成型品を得ることができる。
【0007】本発明において対象となる強化繊維は、連
続繊維からなる強化繊維もしくは連続繊維からなる強化
繊維束で、炭素繊維、有機高弾性繊維(例えばアラミド
繊維等)、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、
タングステンカーバイド、ボロン繊維等の高強度、高弾
性率繊維である。またこれらの強化繊維もしくは強化繊
維束は、同じ強化繊維プリプレグについて1種類のもの
を使用してもよいし、複数種類のものを規則的に、また
は不規則に並べて使用してもよい。通常、特定方向に比
強度、比弾性率が高いことを要求される用途には単一方
向強化繊維プリプレグが最も適しているが、あらかじめ
長繊維マットや織物などのシート形態に加工したものを
使用することも可能である。
【0008】離型基材として用いる樹脂フィルムは例え
ば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、
ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネー
トフィルムのようなものである。本発明に適した離型基
材用樹脂フィルムとしては、2軸延伸ポリプロピレンフ
ィルム、強化繊維プリプレグシート表面保護フィルムと
してはポリプロピレンフィルムが用いられる。離型基材
用フィルムの厚みは20〜150μmが好ましく、表面
保護フィルムの厚みは10〜50μmが好ましい。
【0009】前述の樹脂フィルムに塗布され、後にシー
ト状に配列された強化繊維に含浸される熱硬化性樹脂と
しては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、マレイミド樹
脂、アセチレン末端を有する樹脂、ビニル末端を有する
樹脂、シアン酸エステル末端を有する樹脂等があげられ
る。これらは一般に硬化剤や硬化触媒と組み合わせて用
いることができる。
【0010】本発明に適した熱硬化性樹脂としてはエポ
キシ樹脂が用いられる。具体的には、アミン類を前駆体
とするエポキシ樹脂として、テトラグリシジンジアミノ
ジフェニルメタン、トリグリシジン−p−アミノフェノ
ール、トリグリシジン−p−アミノフェノール、トリグ
リシジンアミノフレゾールの各種異性体、フェノール類
を前駆体とするエポキシ樹脂として、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック
型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、炭素炭素2重結合を有する化合物を前駆体とするエ
ポキシ樹脂としては脂環式エポキシ樹脂等が挙げられ
る。
【0011】エポキシ樹脂はエポキシ硬化剤と組み合わ
せて用いられる。エポキシ硬化剤はエポキシ基と反応し
うる活性基を有する物なら該エポキシ硬化剤を用いるこ
とができる。好ましくは、アミノ基、酸無水物基、アジ
ド基を有する化合物が適している。具体的には、ジシア
ンジアミド、ジアミノジフェニルスルフォンの各種異性
体、アミノ安息香酸エステル類等が適している。具体的
に説明すると、強化繊維プリプレグの保存性に関しては
ジシアンジアミドが、良好な耐熱性に関してはジアミノ
ジフェニルスルフォンの各種異性体が、良好な引張強度
に関してはジアミノジフェニルスルフォンに劣るもの
の、アミノ安息香酸エステル類としては、トリメチレン
グリコールジ−p−アミノベンゾエートやネオペンチル
グリコールジ−p−アミノベンゾエートが用途に応じて
選択して用いられる。
【0012】次に本発明を図面に従って説明する。図1
に示すごとく、本発明の強化繊維プリプレグシートは、
熱硬化性樹脂を含浸された連続繊維からなる強化繊維シ
ート1と離型基材である樹脂フィルム2により構成され
る。樹脂フィルム2は、強化繊維シート1に接する面
(以下表面と称す)と接しない面(以下裏面と称す)と
の熱硬化性樹脂に対する剥離性が異なり、表面に対し裏
面は該剥離性が良好なため、例えば該強化繊維プリプレ
グをロール状に巻きとり再度巻きだした場合、表面に付
着していた強化繊維1の裏面に付着することから発生す
る表面からの剥離は起こらない。さらに後述する図2,
3に於ける、シート状に配列された強化繊維に熱硬化性
樹脂を含浸させる過程での、加熱状態下での積層シート
状物にかかる張力による樹脂フィルム2の延伸を防止す
るため、前述した通り樹脂フィルム2の材質は2軸延伸
ポリプロピレンが好ましく、またこれに類する物性を有
する物であれば使用は可能である。樹脂フィルム2は、
その厚さが20〜150μmが好ましく、40〜80μ
mがさらに好ましい。
【0013】図2は、シート状に配列された強化繊維3
の上方向又は下方向の一方の面からのみ、樹脂フィルム
2に塗工された熱硬化性樹脂4を含浸させる過程を表し
たものである。前述したとおり、樹脂フィルム2に対す
る熱硬化性樹脂4の良好な剥離性を有する面が裏面であ
り、熱硬化性樹脂4を塗工する面は表面である。熱硬化
性樹脂4を強化繊維3に含浸し、図1に示す強化繊維プ
リプレグシートとなる。
【0014】図3は、シート状に配列された強化繊維3
の下方向の面から樹脂フィルム2に塗工された熱硬化性
樹脂4を、該強化繊維3の上方向の面から樹脂フィルム
5に塗工された熱硬化性樹脂6を含浸させる過程を表し
たものである。樹脂フィルム2と樹脂フィルム5は同一
の種類のフィルムでも良いし、またそうでなくてもよ
い。また、熱硬化性樹脂4と熱硬化性樹脂6は同一の種
類の樹脂でも良いし、またそうでなくてもよい。樹脂フ
ィルム2及び4に対する熱硬化性樹脂4及び6の良好な
剥離性を有する面が裏面であり、熱硬化性樹脂4及び6
を塗工する面は表面である。熱硬化性樹脂4及び6を強
化繊維3に含浸し、その後樹脂フィルム2もしくは樹脂
フィルム5の内の一方の樹脂フィルムを取り除くことに
より、図1に示す強化繊維プリプレグシートとなる。
【0015】図4は、熱硬化性樹脂を含浸された連続繊
維からなる強化繊維シート1と離型基材である樹脂フィ
ルム2よりなる強化繊維プリプレグシートの、強化繊維
1が樹脂フィルム2に接していない面を表面保護フィル
ム7にて覆ったものを示すものである。
【0016】図3及び図4にて製作された強化繊維プリ
プレグシートは、その製造装置に設置されたガイドロー
ル類8を通過し製品として巻きとられる場合があり、こ
の時強化繊維シート1に含浸されている熱硬化性樹脂4
及び6がガイドロール類8に付着して、該ロールの表面
状態の維持を困難にすることがしばしば発生し、結果と
して該付着物が強化繊維プリプレグシートに悪影響を及
ぼすことになる。表面保護フィルム7は、樹脂のガイド
ロール類8への付着を防止するものであり、強化繊維プ
リプレグシートの品質を良好に保つ。
【0017】樹脂フィルム2の材質が2軸延伸ポリプロ
ピレンの場合は、表面保護フィルム7の材質はポリエチ
レンもしくはこれと同等の物性を有するものを使用する
と良い。表面保護フィルム7の厚みは10〜50μmが
好ましく、金額的に安価のため15〜30μmがさらに
好ましい。ガイドロール類8を通過後、表面保護フィル
ムを取り除くことにより、図1に示す強化繊維プリプレ
グシートとなる。
【0018】以上、本発明の実施態様について説明した
が、これらに限定されるものではなく、使用する強化繊
維の種類、熱硬化性樹脂の種類等により、離型基材用樹
脂フィルムの同様の機能の範囲での適切な選定を行うこ
とは何ら差し支えない。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、安価な樹脂フィルムを
離型基材に用いることで強化繊維プリプレグシートのコ
ストダウンを達成することが可能となり、また、樹脂フ
ィルムは最終的に焼却処分ができ、さらに、再利用も可
能である等、産業廃棄物の面で有用である。また、樹脂
フィルムと強化繊維プリプレグを同時に巻きとった後、
再び巻き戻してある形状に切断する際、離型紙を用いた
場合のような紙粉が発生することもなく、強化繊維プリ
プレグによる良好な成型品を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の強化繊維プリプレグシートを示す斜視
図である。
【図2】熱硬化性樹脂及び離型基材用樹脂フィルムの連
続強化繊維シート状物との位置関係を示す斜視図であ
る。
【図3】熱硬化性樹脂及び離型基材用樹脂フィルムと、
連続強化繊維シート状物との位置関係を示す斜視図であ
る。
【図4】表面保護フィルムの強化繊維プリプレグシート
との位置関係を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 強化繊維シート 2 樹脂フィルム 3 シート状に配列された強化繊維 4 熱硬化性樹脂 5 樹脂フィルム 6 熱硬化性樹脂 7 表面保護フィルム 8 ガイドロール類

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離型基材として樹脂フィルムを用いたこ
    とを特徴とする熱硬化性強化繊維プリプレグシート。
  2. 【請求項2】 一方の面と他方の面の各々の熱硬化性樹
    脂に対する剥離性を異にする樹脂フィルムを離型基材に
    用いた請求項1記載の熱硬化性強化繊維プリプレグシー
    ト。
  3. 【請求項3】 離型基材用樹脂フィルムが2軸延伸ポリ
    プロピレンフィルムからなる請求項1記載の熱硬化性強
    化繊維プリプレグシート。
JP4001094A 1994-03-10 1994-03-10 熱硬化性強化繊維プリプレグシート Pending JPH07246616A (ja)

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JP4001094A JPH07246616A (ja) 1994-03-10 1994-03-10 熱硬化性強化繊維プリプレグシート

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JP4001094A JPH07246616A (ja) 1994-03-10 1994-03-10 熱硬化性強化繊維プリプレグシート

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JPH07246616A true JPH07246616A (ja) 1995-09-26

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JP4001094A Pending JPH07246616A (ja) 1994-03-10 1994-03-10 熱硬化性強化繊維プリプレグシート

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003102055A1 (fr) * 2002-05-30 2003-12-11 Toho Tenax Co., Ltd. Preimpregnes sans papier

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003102055A1 (fr) * 2002-05-30 2003-12-11 Toho Tenax Co., Ltd. Preimpregnes sans papier

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Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040108

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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040224