JPH0724572A - フィラーワイヤ送給装置 - Google Patents
フィラーワイヤ送給装置Info
- Publication number
- JPH0724572A JPH0724572A JP17000493A JP17000493A JPH0724572A JP H0724572 A JPH0724572 A JP H0724572A JP 17000493 A JP17000493 A JP 17000493A JP 17000493 A JP17000493 A JP 17000493A JP H0724572 A JPH0724572 A JP H0724572A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire
- main body
- guide
- guide rollers
- filler wire
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Arc Welding In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 トーチ先端部分が軽小で操作性が優れ正確で
安定した溶接ロボット用のフィラーワイヤ送給装置。 【構成】 調整つまみ２９を回動させ先端部２９ａが調
整レバー２７の先端部２７ａを押し下げることにより、
ガイドローラ２５、ガイドローラ２６は角度θだけ回動
し、ワイヤ３は、ガイドローラ２５、ガイドローラ２６
に沿って変形し曲げ歪が矯正される。
安定した溶接ロボット用のフィラーワイヤ送給装置。 【構成】 調整つまみ２９を回動させ先端部２９ａが調
整レバー２７の先端部２７ａを押し下げることにより、
ガイドローラ２５、ガイドローラ２６は角度θだけ回動
し、ワイヤ３は、ガイドローラ２５、ガイドローラ２６
に沿って変形し曲げ歪が矯正される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、自動溶接または半自動
溶接におけるフィラーワイヤの送給装置に係り、特に、
安定したワイヤの送給が必要とされる、電極とワイヤの
送給口が一体型のＴＩＧアーク溶接に好適なフィラーワ
イヤ送給装置に関する。
溶接におけるフィラーワイヤの送給装置に係り、特に、
安定したワイヤの送給が必要とされる、電極とワイヤの
送給口が一体型のＴＩＧアーク溶接に好適なフィラーワ
イヤ送給装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】連続的にフィラーワイヤを供給すること
を前提とする溶接法、例えば、ＴＩＧアーク溶接におい
ては、優れた溶接品質を得るためには、溶融プールに対
する正確かつ安定した速度でワイヤを送給することが極
めて重要である。
を前提とする溶接法、例えば、ＴＩＧアーク溶接におい
ては、優れた溶接品質を得るためには、溶融プールに対
する正確かつ安定した速度でワイヤを送給することが極
めて重要である。
【０００３】従来のこの種の送給装置としては、例え
ば、特開平３−２３４３６６号公報に開示されたものが
あり、これは、図７に示すように、ワイヤコンジットラ
イナ１の出口近傍に、ワイヤの進行方向に対して、いわ
ゆる千鳥形に配設した複数個（図７では３個）のローラ
４の間を通過させることによって、ワイヤ３を塑性変形
させ、ワイヤガイド５をトーチ６の直前に設けてワイヤ
３の曲り歪を修正してトーチ６にワイヤ３を送給してい
る。特開昭６０−１８４４７６号公報には、ワイヤ矯正
器具付きのロボット用の溶接トーチが示されている。近
時、溶接対象の材質、形状および溶接条件などが多様に
変化しており、トーチおよびトーチ周辺の付属機器はで
きるだけコンパクトであることが好ましく、特に溶接ロ
ボットなどによる高度の溶接自動化を実現するには、ロ
ボットの複雑な運動、および、これに伴うワイヤコント
ジットライナの急激な曲がりや捩じれに対応して、溶融
プールへの正確で安定したワイヤ送給機構が要求されて
いる。実公昭５１−２０２４８号公報には、図８に示す
ように、ワイヤスプール７に続く位置にワイヤ調整器８
を設けてワイヤの歪を調整しプルフィーダ９に送給する
構成が示されている。
ば、特開平３−２３４３６６号公報に開示されたものが
あり、これは、図７に示すように、ワイヤコンジットラ
イナ１の出口近傍に、ワイヤの進行方向に対して、いわ
ゆる千鳥形に配設した複数個（図７では３個）のローラ
４の間を通過させることによって、ワイヤ３を塑性変形
させ、ワイヤガイド５をトーチ６の直前に設けてワイヤ
３の曲り歪を修正してトーチ６にワイヤ３を送給してい
る。特開昭６０−１８４４７６号公報には、ワイヤ矯正
器具付きのロボット用の溶接トーチが示されている。近
時、溶接対象の材質、形状および溶接条件などが多様に
変化しており、トーチおよびトーチ周辺の付属機器はで
きるだけコンパクトであることが好ましく、特に溶接ロ
ボットなどによる高度の溶接自動化を実現するには、ロ
ボットの複雑な運動、および、これに伴うワイヤコント
ジットライナの急激な曲がりや捩じれに対応して、溶融
プールへの正確で安定したワイヤ送給機構が要求されて
いる。実公昭５１−２０２４８号公報には、図８に示す
ように、ワイヤスプール７に続く位置にワイヤ調整器８
を設けてワイヤの歪を調整しプルフィーダ９に送給する
構成が示されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、ワ
イヤの送給は、ワイヤスプールに続いて設けたプッシュ
フィーダのみによって行なわれ、ワイヤ送給装置からの
出口部分ではワイヤが解放状態にあるため、ワイヤコン
ジットライナ内でのワイヤの捩じれや曲がり歪の程度に
よっては、ワイヤが螺旋状になって溶接部の溶融プール
からはみだして、安定したワイヤ供給を阻害する要因と
なっていた。上記のように、溶接ロボットのトーチの運
動に対応して、大きな曲率で塑性変形しているワイヤコ
ンジットライナを介してワイヤを送給するには、大きな
送給力が必要となり、前記プッシュフィーダのみを備え
る送給機構では、ワイヤに座屈荷重が付加され、特に剛
性の低いアルミニウムワイヤの送給については座屈によ
る変形が問題であった。また、トーチやワイヤガイドが
削り取られるなどの弊害も生じていた。実公昭５１−２
０２４８号公報に開示の技術は、図９に示すように、ロ
ボット用のワイヤコンジットライナからのワイヤの送給
については、配慮されておらず、トーチに対するワイヤ
コンジットライナの方向は、ロボットの場合には常に同
一方向であることが好ましいが、この方向が大きく変化
すると、ワイヤコンジットライナがロボットアームと干
渉したりワイヤ送給路が大きく変動するという問題点が
あった。本発明は、上記の問題点に鑑み、トーチ先端部
分の軽小化を図るとともに、溶接ロボット用トーチの複
雑な運動条件に適応し、操作性が優れ正確で安定したワ
イヤ送給を行なうに好適なフィラーワイヤ送給装置を提
供することを目的としている。
イヤの送給は、ワイヤスプールに続いて設けたプッシュ
フィーダのみによって行なわれ、ワイヤ送給装置からの
出口部分ではワイヤが解放状態にあるため、ワイヤコン
ジットライナ内でのワイヤの捩じれや曲がり歪の程度に
よっては、ワイヤが螺旋状になって溶接部の溶融プール
からはみだして、安定したワイヤ供給を阻害する要因と
なっていた。上記のように、溶接ロボットのトーチの運
動に対応して、大きな曲率で塑性変形しているワイヤコ
ンジットライナを介してワイヤを送給するには、大きな
送給力が必要となり、前記プッシュフィーダのみを備え
る送給機構では、ワイヤに座屈荷重が付加され、特に剛
性の低いアルミニウムワイヤの送給については座屈によ
る変形が問題であった。また、トーチやワイヤガイドが
削り取られるなどの弊害も生じていた。実公昭５１−２
０２４８号公報に開示の技術は、図９に示すように、ロ
ボット用のワイヤコンジットライナからのワイヤの送給
については、配慮されておらず、トーチに対するワイヤ
コンジットライナの方向は、ロボットの場合には常に同
一方向であることが好ましいが、この方向が大きく変化
すると、ワイヤコンジットライナがロボットアームと干
渉したりワイヤ送給路が大きく変動するという問題点が
あった。本発明は、上記の問題点に鑑み、トーチ先端部
分の軽小化を図るとともに、溶接ロボット用トーチの複
雑な運動条件に適応し、操作性が優れ正確で安定したワ
イヤ送給を行なうに好適なフィラーワイヤ送給装置を提
供することを目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段は、特許請求の範囲に記載されている。すなわ
ち、本発明は、フィラーワイヤを溶接トーチに送給する
フィラーワイヤ送給装置において、前記溶接トーチの前
段に設けられ前記フィラーワイヤを圧接・駆動する１対
のローラを有するプルフィーダと、前記プルフィーダの
前段に設けられ前記フィラーワイヤを挟持・誘導する１
対のガイドローラを備えると共に、前記フィラーワイヤ
の前記溶接トーチへの送給方向と前記ガイドローラの軸
心を結ぶ直線とのなす角度と、前記ガイドローラに対す
る前記フィラーワイヤの送入・送出位置とを、連動して
変化させるワイヤ曲げ付加器を有することを特徴とする
フィラーワイヤ送給装置であって、前記ワイヤ曲げ付加
器は、入口側ワイヤガイドを一体に固定した入口側本体
と、出口側ワイヤガイドを一体に固定した出口側本体
と、前記出口側本体に螺嵌された調整つまみを有し、前
記入口側本体と出口側本体とは、等しいピン間隔を保つ
と共に、互いに平行な連結レバーおよび調整レバーによ
って支持・連結され、前記１対のガイドローラは、前記
入口側本体、出口側本体にそれぞれ前記調整レバーと共
に軸支され、前記調整つまみの先端部が前記調整レバー
の一端を押下するように配設したものである。
めの手段は、特許請求の範囲に記載されている。すなわ
ち、本発明は、フィラーワイヤを溶接トーチに送給する
フィラーワイヤ送給装置において、前記溶接トーチの前
段に設けられ前記フィラーワイヤを圧接・駆動する１対
のローラを有するプルフィーダと、前記プルフィーダの
前段に設けられ前記フィラーワイヤを挟持・誘導する１
対のガイドローラを備えると共に、前記フィラーワイヤ
の前記溶接トーチへの送給方向と前記ガイドローラの軸
心を結ぶ直線とのなす角度と、前記ガイドローラに対す
る前記フィラーワイヤの送入・送出位置とを、連動して
変化させるワイヤ曲げ付加器を有することを特徴とする
フィラーワイヤ送給装置であって、前記ワイヤ曲げ付加
器は、入口側ワイヤガイドを一体に固定した入口側本体
と、出口側ワイヤガイドを一体に固定した出口側本体
と、前記出口側本体に螺嵌された調整つまみを有し、前
記入口側本体と出口側本体とは、等しいピン間隔を保つ
と共に、互いに平行な連結レバーおよび調整レバーによ
って支持・連結され、前記１対のガイドローラは、前記
入口側本体、出口側本体にそれぞれ前記調整レバーと共
に軸支され、前記調整つまみの先端部が前記調整レバー
の一端を押下するように配設したものである。
【０００６】
【作用】上記の構成により、調整つまみを回動させ先端
部が調整レバーの先端部を押し下げることにより、ガイ
ドローラは調整レバーと共に任意角度θだけ回動し、ワ
イヤはガイドローラに沿って変形し、曲げ歪が矯正され
てトーチから繰り出され正常な溶接を行うことができ
る。
部が調整レバーの先端部を押し下げることにより、ガイ
ドローラは調整レバーと共に任意角度θだけ回動し、ワ
イヤはガイドローラに沿って変形し、曲げ歪が矯正され
てトーチから繰り出され正常な溶接を行うことができ
る。
【０００７】
【実施例】本発明の実施例を図面と共に説明する。図１
は、本発明の第１実施例のフィラーワイヤ送給装置をト
ーチに装着した図である。本実施例は、図示するよう
に、ワイヤコンジットライナ１４からプッシュフィーダ
１３、ワイヤコンジットライナ１４に続く延長にワイヤ
曲げ付加器２０を備え、さらにプルフィーダ１１からト
ーチ１２へと続いている。トーチ１２はタングステン電
極とワイヤの突出位置を一体に固定した型のトーチであ
って、通常のＴＩＧトーチと概ね同じ大きさを有し、ワ
イヤトーチがなくなる分だけトーチ１２周りが簡素化し
ている反面、電極とワイヤが近接しているため溶融プー
ルへの正確かつ安定したワイヤ送給は重要な条件とな
る。一定の曲げ変形をワイヤ３に与えることができれ
ば、ワイヤ３を電極の直下へ導入することが容易とな
り、溶接進行方向に対してワイヤ導入方向を限定しない
全方向性の溶接を実行することが可能となる。すなわ
ち、ワイヤ曲げ付加器２０によるワイヤ曲げ歪の矯正、
ワイヤ導入方向の調整により、ワイヤの導入すべき位置
を制御することができ、これによりＴＩＧ溶接作業の安
定性の向上が図られる。
は、本発明の第１実施例のフィラーワイヤ送給装置をト
ーチに装着した図である。本実施例は、図示するよう
に、ワイヤコンジットライナ１４からプッシュフィーダ
１３、ワイヤコンジットライナ１４に続く延長にワイヤ
曲げ付加器２０を備え、さらにプルフィーダ１１からト
ーチ１２へと続いている。トーチ１２はタングステン電
極とワイヤの突出位置を一体に固定した型のトーチであ
って、通常のＴＩＧトーチと概ね同じ大きさを有し、ワ
イヤトーチがなくなる分だけトーチ１２周りが簡素化し
ている反面、電極とワイヤが近接しているため溶融プー
ルへの正確かつ安定したワイヤ送給は重要な条件とな
る。一定の曲げ変形をワイヤ３に与えることができれ
ば、ワイヤ３を電極の直下へ導入することが容易とな
り、溶接進行方向に対してワイヤ導入方向を限定しない
全方向性の溶接を実行することが可能となる。すなわ
ち、ワイヤ曲げ付加器２０によるワイヤ曲げ歪の矯正、
ワイヤ導入方向の調整により、ワイヤの導入すべき位置
を制御することができ、これによりＴＩＧ溶接作業の安
定性の向上が図られる。
【０００８】図２は図１に示したワイヤ曲げ付加器２０
の詳細を示す拡大図、図３は図２におけるワイヤ曲げ歪
の矯正動作状態を示す図である。図４は図３によるワイ
ヤ曲げ歪の矯正後のワイヤ形状の変化を示す図、図５は
図２におけるＡ−Ａ矢視断面を示す図である。図２にお
いてワイヤ曲げ付加器２０は入口側ワイヤガイド２１
ａ、入口側本体２２とこれに付随するガイドローラ２
５、出口側ワイヤガイド２１ｂ、出口側本体２８とこれ
に付随するガイドローラ２６、および入口側本体２２と
出口側本体２８を連結する連結レバー２３、調整レバー
２７、並びにピン２４ａ、２４ｂ、２４ｃ、２４ｄを有
し、また、出口側本体２８に螺嵌し調整レバー２７の先
端部を押下可能のように設けた調整つまみ２９などの部
品から構成されている。ガイドローラ２５は調整レバー
２７と共にピン２４ｃによって入口側本体に軸支され、
一方、ガイドローラ２６は、調整レバー２７と共にピン
２４ｄによって出口側本体２８に軸支されており、入口
側本体２２と出口側本体２８は、連結レバー２３と調整
レバー２７および、ピン２４ａ、２４ｂ、２４ｄ、２４
ｃを順に連ねる形状が平行四辺形を形成するいわゆるダ
ブルリンクによって連結されている。すなわち、ピン２
４ａと２４ｂの軸心間隔とピン２４ｃと２４ｄの軸心間
隔は等しい寸法Ｓを有し、ピン２４ａと２４ｃの軸心間
隔とピン２４ｂと２４ｄとの軸心間隔は等しい寸法Ｐを
有する。また、出口側本体２８と螺合して設けた調整つ
まみ２９は、その先端部２９ａが調整レバー２７の先端
部２７ａと接触するように構成されている。これにより
調整つまみ２９を回動してその先端部２９ａが調整レバ
ーの先端部２７（ａ）を押下させると、連結レバー２３
と調整レバー２７によって連結されるダブルリンクの作
用により、図３に示すように調整レバー２７は角度θだ
け回動し、入口側本体２２と出口側本体２８は、互いに
平行移動すると共に、ガイドローラ２５、ガイドローラ
２６も角度θに対応して相対位置を変化する。これによ
り、入口側本体２２と出口側本体２８は相対的に、Ｓ−
Ｓｃｏｓθ＝Ｓ（１−ｃｏｓθ）だけ平行移動する。こ
のため入口側ワイヤガイド２１ａと、出口側ワイヤガイ
ド２１ｂとは、Ｓ（１−ｃｏｓθ）だけ水平に相対移動
し、図４に示すように、この移動した量だけワイヤ３の
進行軸線方向がずれると共に、ワイヤ３に曲げ変形を与
えることになる。しかし、上記のように平行移動するだ
けであるから、ワイヤコンジットライナ１４のトーチ１
２に対する方向が変化することはなく、プッシュフィー
ダ１３から送り出されたワイヤ３はワイヤ曲げ付加器２
０に導かれ、入口側ワイヤガイド２１ａからガイドロー
ラ２５、ガイドローラ２６の間を通過して、出口側ワイ
ヤガイド２１ｂを経てプルフィーダ１１へ送給される。
の詳細を示す拡大図、図３は図２におけるワイヤ曲げ歪
の矯正動作状態を示す図である。図４は図３によるワイ
ヤ曲げ歪の矯正後のワイヤ形状の変化を示す図、図５は
図２におけるＡ−Ａ矢視断面を示す図である。図２にお
いてワイヤ曲げ付加器２０は入口側ワイヤガイド２１
ａ、入口側本体２２とこれに付随するガイドローラ２
５、出口側ワイヤガイド２１ｂ、出口側本体２８とこれ
に付随するガイドローラ２６、および入口側本体２２と
出口側本体２８を連結する連結レバー２３、調整レバー
２７、並びにピン２４ａ、２４ｂ、２４ｃ、２４ｄを有
し、また、出口側本体２８に螺嵌し調整レバー２７の先
端部を押下可能のように設けた調整つまみ２９などの部
品から構成されている。ガイドローラ２５は調整レバー
２７と共にピン２４ｃによって入口側本体に軸支され、
一方、ガイドローラ２６は、調整レバー２７と共にピン
２４ｄによって出口側本体２８に軸支されており、入口
側本体２２と出口側本体２８は、連結レバー２３と調整
レバー２７および、ピン２４ａ、２４ｂ、２４ｄ、２４
ｃを順に連ねる形状が平行四辺形を形成するいわゆるダ
ブルリンクによって連結されている。すなわち、ピン２
４ａと２４ｂの軸心間隔とピン２４ｃと２４ｄの軸心間
隔は等しい寸法Ｓを有し、ピン２４ａと２４ｃの軸心間
隔とピン２４ｂと２４ｄとの軸心間隔は等しい寸法Ｐを
有する。また、出口側本体２８と螺合して設けた調整つ
まみ２９は、その先端部２９ａが調整レバー２７の先端
部２７ａと接触するように構成されている。これにより
調整つまみ２９を回動してその先端部２９ａが調整レバ
ーの先端部２７（ａ）を押下させると、連結レバー２３
と調整レバー２７によって連結されるダブルリンクの作
用により、図３に示すように調整レバー２７は角度θだ
け回動し、入口側本体２２と出口側本体２８は、互いに
平行移動すると共に、ガイドローラ２５、ガイドローラ
２６も角度θに対応して相対位置を変化する。これによ
り、入口側本体２２と出口側本体２８は相対的に、Ｓ−
Ｓｃｏｓθ＝Ｓ（１−ｃｏｓθ）だけ平行移動する。こ
のため入口側ワイヤガイド２１ａと、出口側ワイヤガイ
ド２１ｂとは、Ｓ（１−ｃｏｓθ）だけ水平に相対移動
し、図４に示すように、この移動した量だけワイヤ３の
進行軸線方向がずれると共に、ワイヤ３に曲げ変形を与
えることになる。しかし、上記のように平行移動するだ
けであるから、ワイヤコンジットライナ１４のトーチ１
２に対する方向が変化することはなく、プッシュフィー
ダ１３から送り出されたワイヤ３はワイヤ曲げ付加器２
０に導かれ、入口側ワイヤガイド２１ａからガイドロー
ラ２５、ガイドローラ２６の間を通過して、出口側ワイ
ヤガイド２１ｂを経てプルフィーダ１１へ送給される。
【０００９】図３において、入口側ワイヤガイド２１
ａ、ガイドローラ２５、ガイドローラ２６、出口側ワイ
ヤガイド２１ｂにより、ワイヤ３は、ガイドローラ２６
に沿って曲げ変形するように構成される。図５に示すよ
うに、ガイドローラ２５、ガイドローラ２６の対向面に
は、ワイヤ３の径に適合するサイズの凹溝３０が設けら
れワイヤ３を誘導するようになっている。上記実施例の
フィラーワイヤ送給装置によれば、装置の小型化とトー
チ１２近傍に簡易に取付けが可能となり、ワイヤコンジ
ットライナ１４の取付け方向が常に同一であるため、溶
接ロボット用として好適であり、図４に示すように、ワ
イヤ３にＳ字状の曲げ変形を与えることにより、送り込
まれたワイヤ３の不特定方向の曲げ歪を矯正することが
可能となり、ガイドローラ２５、ガイドローラ２６の角
度θを状況により選択することによって、特定方向に対
する曲げ変形を付加することも可能であるから、いわゆ
るワイヤの「あばれ」や、捩じれなどを防止することが
でき、安定したワイヤの送給を実現することができる。
本実施例は、軽合金の溶接用のフィラーワイヤ、たとえ
ば、剛性の低いアルミニウムワイヤの送給には座屈によ
る変形防止と、円滑な送給性確保の見地から好適である
といえる。
ａ、ガイドローラ２５、ガイドローラ２６、出口側ワイ
ヤガイド２１ｂにより、ワイヤ３は、ガイドローラ２６
に沿って曲げ変形するように構成される。図５に示すよ
うに、ガイドローラ２５、ガイドローラ２６の対向面に
は、ワイヤ３の径に適合するサイズの凹溝３０が設けら
れワイヤ３を誘導するようになっている。上記実施例の
フィラーワイヤ送給装置によれば、装置の小型化とトー
チ１２近傍に簡易に取付けが可能となり、ワイヤコンジ
ットライナ１４の取付け方向が常に同一であるため、溶
接ロボット用として好適であり、図４に示すように、ワ
イヤ３にＳ字状の曲げ変形を与えることにより、送り込
まれたワイヤ３の不特定方向の曲げ歪を矯正することが
可能となり、ガイドローラ２５、ガイドローラ２６の角
度θを状況により選択することによって、特定方向に対
する曲げ変形を付加することも可能であるから、いわゆ
るワイヤの「あばれ」や、捩じれなどを防止することが
でき、安定したワイヤの送給を実現することができる。
本実施例は、軽合金の溶接用のフィラーワイヤ、たとえ
ば、剛性の低いアルミニウムワイヤの送給には座屈によ
る変形防止と、円滑な送給性確保の見地から好適である
といえる。
【００１０】図６は、本発明の他の実施例を示す図で、
１つのワイヤフィーダ、すなわちプルフィーダ１１のみ
を使用し、プッシュフィーダを省略した配置であって、
プルフィーダ１１をトーチ１２の入口側へ図１と同様に
取付けており、比較的剛性のある鋼材用のフィラーワイ
ヤの送給装置には適用が可能である。
１つのワイヤフィーダ、すなわちプルフィーダ１１のみ
を使用し、プッシュフィーダを省略した配置であって、
プルフィーダ１１をトーチ１２の入口側へ図１と同様に
取付けており、比較的剛性のある鋼材用のフィラーワイ
ヤの送給装置には適用が可能である。
【００１１】上記各実施例は、ＴＩＧ溶接に適用した実
施例について記述したが、ワイヤリールから繰り出すフ
ィラーワイヤを使用する、ＭＩＧ溶接、炭酸ガス溶接に
も適用可能なことはいうまでもないが、電極とワイヤの
供給部を一体に形成した上記実施例のＴＩＧトーチにお
ける溶接部の安定化と品質向上の点で特に効果的であ
る。
施例について記述したが、ワイヤリールから繰り出すフ
ィラーワイヤを使用する、ＭＩＧ溶接、炭酸ガス溶接に
も適用可能なことはいうまでもないが、電極とワイヤの
供給部を一体に形成した上記実施例のＴＩＧトーチにお
ける溶接部の安定化と品質向上の点で特に効果的であ
る。
【００１２】
【発明の効果】本発明の実施により、溶接トーチ先端部
分の軽小化が図られると共に、溶接ロボット用トーチの
複雑な運動条件に適応し、溶接対象物の溶融プールに対
する正確かつ安定的なワイヤの供給が可能であり、溶接
部の品質確保と信頼性の向上に顕著な効果を奏するフィ
ラーワイヤ送給装置を提供することができる。
分の軽小化が図られると共に、溶接ロボット用トーチの
複雑な運動条件に適応し、溶接対象物の溶融プールに対
する正確かつ安定的なワイヤの供給が可能であり、溶接
部の品質確保と信頼性の向上に顕著な効果を奏するフィ
ラーワイヤ送給装置を提供することができる。
【図１】本発明の一実施例のフィラーワイヤ送給装置を
トーチに装着した図である。
トーチに装着した図である。
【図２】図１の局部の詳細を示す拡大図である。
【図３】図２におけるワイヤ曲げ歪の矯正動作状態を示
す図である。
す図である。
【図４】図３によるワイヤ曲げ歪の矯正後のワイヤ形状
の変化を示す図である。
の変化を示す図である。
【図５】図２におけるＡ−Ａ矢視断面を示す図である。
【図６】本発明の他の実施例のフィラーワイヤ送給装置
をトーチに装着した図である。
をトーチに装着した図である。
【図７】従来のフィラーワイヤ送給装置とトーチの関係
を示した図である。
を示した図である。
【図８】従来の別のフィラーワイヤ送給装置を示す図で
ある。
ある。
【図９】図８のフィラーワイヤ送給装置装着状態を示す
図である。
図である。
１…ワイヤコンジットライナ ２…ブラケ
ット ３…ワイヤ ４…ローラ ５…ワイヤガイド ６…トーチ ７…ワイヤスプール ８…ワイヤ
調整器 ９…プルフィーダ １０…ロボッ
トアーム １１…プルフィーダ １２…トー
チ １３…プッシュフィーダ １４…ワイ
ヤコンジットライナ ２０…ワイヤ曲げ付加器 ２１…ワイ
ヤガイド ２１ａ…入口側ワイヤガイド ２１ｂ…出
口側ワイヤガイド ２２…入口側本体 ２３…連結
レバー ２４ａ〜２４ｄ…ピン ２５…ガイ
ドローラ ２６…ガイドローラ ２７…調整
レバー ２８…出口側本体 ２９…調整
つまみ ３０…凹溝
ット ３…ワイヤ ４…ローラ ５…ワイヤガイド ６…トーチ ７…ワイヤスプール ８…ワイヤ
調整器 ９…プルフィーダ １０…ロボッ
トアーム １１…プルフィーダ １２…トー
チ １３…プッシュフィーダ １４…ワイ
ヤコンジットライナ ２０…ワイヤ曲げ付加器 ２１…ワイ
ヤガイド ２１ａ…入口側ワイヤガイド ２１ｂ…出
口側ワイヤガイド ２２…入口側本体 ２３…連結
レバー ２４ａ〜２４ｄ…ピン ２５…ガイ
ドローラ ２６…ガイドローラ ２７…調整
レバー ２８…出口側本体 ２９…調整
つまみ ３０…凹溝
Claims (2)
- 【請求項１】 フィラーワイヤを溶接トーチに送給する
フィラーワイヤ送給装置において、 前記溶接トーチの前段に設けられ前記フィラーワイヤを
圧接・駆動する１対のローラを有するプルフィーダと、 前記プルフィーダの前段に設けられ前記フィラーワイヤ
を挟持・誘導する１対のガイドローラを備えると共に、
前記フィラーワイヤの前記溶接トーチへの送給方向と前
記ガイドローラの軸心を結ぶ直線とのなす角度と、前記
ガイドローラに対する前記フィラーワイヤの送入・送出
位置とを、連動して変化させるワイヤ曲げ付加器を有す
ることを特徴とするフィラーワイヤ送給装置。 - 【請求項２】 前記ワイヤ曲げ付加器は、 入口側ワイヤガイドを一体に固定した入口側本体と、 出口側ワイヤガイドを一体に固定した出口側本体と、 前記出口側本体に螺嵌された調整つまみを有し、 前記入口側本体と出口側本体とは、等しいピン間隔を保
つと共に、互いに平行な連結レバーおよび調整レバーに
よって支持・連結され、 前記１対のガイドローラは、前記入口側本体、出口側本
体にそれぞれ前記調整レバーと共に軸支され、前記調整
つまみの先端部が前記調整レバーの一端を押下するよう
に配設したことを特徴とする請求項１記載のフィラーワ
イヤ送給装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17000493A JPH0724572A (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | フィラーワイヤ送給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17000493A JPH0724572A (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | フィラーワイヤ送給装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0724572A true JPH0724572A (ja) | 1995-01-27 |
Family
ID=15896810
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17000493A Pending JPH0724572A (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | フィラーワイヤ送給装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0724572A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016175512A1 (ko) * | 2015-04-28 | 2016-11-03 | 주식회사 키스타 | 형성 가능한 플라스틱 재료를 위한 3d 입체물 제조 로봇 |
-
1993
- 1993-07-09 JP JP17000493A patent/JPH0724572A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016175512A1 (ko) * | 2015-04-28 | 2016-11-03 | 주식회사 키스타 | 형성 가능한 플라스틱 재료를 위한 3d 입체물 제조 로봇 |
| KR20160128004A (ko) * | 2015-04-28 | 2016-11-07 | 주식회사 키스타 | 형성 가능한 플라스틱 재료를 위한 3d 입체물 제조 로봇 |
| US10946585B2 (en) | 2015-04-28 | 2021-03-16 | Eelcee Ltd. | Three-dimensional product manufacturing robot for plastic formable materials |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US6301944B1 (en) | Methods of fabricating mechanized welding wire | |
| EP0816001B1 (en) | Method and apparatus for joining components with multiple filler materials | |
| US5977504A (en) | Method and apparatus for guiding multiple filler wires in welding groove | |
| JP5341421B2 (ja) | 溶接ロボット | |
| JPH0570551B2 (ja) | ||
| JPH0724572A (ja) | フィラーワイヤ送給装置 | |
| JPH03264113A (ja) | ひずみ直し及び屈曲操作台の揺動装置 | |
| US3652823A (en) | Interchangeable plural electrode guides for electric arc welding | |
| JP3770720B2 (ja) | 溶接トーチ | |
| WO2023223637A1 (ja) | 溶接システム | |
| JPH0117793B2 (ja) | ||
| JPH0560669U (ja) | 多関節ロボットのワイヤ送給装置 | |
| FI3737525T3 (fi) | Menetelmä hitsauslangan syöttämiseksi hitsauspolttimeen | |
| JP2001087860A (ja) | 溶接ワイヤ供給装置 | |
| US11794267B2 (en) | Welding torch comprising a device for feeding a consumable welding wire towards the tool center point | |
| JPH09277047A (ja) | 溶接ワイヤ矯正装置 | |
| JPH07112276A (ja) | 溶接溶加材，消耗電極の送給方法及びその装置 | |
| JPH0329513B2 (ja) | ||
| JPS59150669A (ja) | 溶接ワイヤ矯正方法 | |
| JPS60184476A (ja) | 溶接ト−チ | |
| JP2013215803A (ja) | 溶接ワイヤ送給装置 | |
| JP3552902B2 (ja) | 溶接ワイヤ矯正方法 | |
| JPS6235578Y2 (ja) | ||
| JPH031197Y2 (ja) | ||
| JP2022034302A (ja) | ワイヤストレートナ |