JPH0724565A - 電磁ポンプ式溶融金属供給装置及びその運転方法 - Google Patents
電磁ポンプ式溶融金属供給装置及びその運転方法Info
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- JPH0724565A JPH0724565A JP32281492A JP32281492A JPH0724565A JP H0724565 A JPH0724565 A JP H0724565A JP 32281492 A JP32281492 A JP 32281492A JP 32281492 A JP32281492 A JP 32281492A JP H0724565 A JPH0724565 A JP H0724565A
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- molten metal
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 電磁ポンプの内部に溶湯が滞留することによ
って生ずる温度上昇を防止する。 【構成】 電磁ポンプ3により、溶融金属容器1から溶
融金属ダクト5を通してメッキ槽6に溶融金属を供給す
る。溶融金属ダクト5の途中に、オリフィス8を設け、
このオリフィス8から還流路8を通して溶融金属の一部
を、溶融金属容器1に還流する。メッキ槽6に供給する
溶融金属の量が減少したときも、電磁ポンプ3内のダク
トの溶融金属の流れが確保できる。
って生ずる温度上昇を防止する。 【構成】 電磁ポンプ3により、溶融金属容器1から溶
融金属ダクト5を通してメッキ槽6に溶融金属を供給す
る。溶融金属ダクト5の途中に、オリフィス8を設け、
このオリフィス8から還流路8を通して溶融金属の一部
を、溶融金属容器1に還流する。メッキ槽6に供給する
溶融金属の量が減少したときも、電磁ポンプ3内のダク
トの溶融金属の流れが確保できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁ポンプ式溶融金属
供給装置及びその運転方法に関する。より具体的には、
電磁ポンプを利用して溶融金属容器から溶融金属を吐出
し、その溶融金属を所定の供給先に導いて、例えば鋳物
を製造したり金属線の被覆メッキを行ったりする溶融金
属供給装置とその運転方法に関する。
供給装置及びその運転方法に関する。より具体的には、
電磁ポンプを利用して溶融金属容器から溶融金属を吐出
し、その溶融金属を所定の供給先に導いて、例えば鋳物
を製造したり金属線の被覆メッキを行ったりする溶融金
属供給装置とその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、溶融金属容器に蓄えられた溶
融金属を電磁ポンプを用いて吐出し、溶融金属ダクトに
よって所定の供給先に導いてから、当該溶融金属を利用
して各種の処理作業を行うことが一般に行われている。
そのような溶融金属の輸送を行う電磁ポンプは、巻線
と、その巻線に電力を供給する電源部を備えており、前
記巻線に制御器によって制御された電力を供給すること
により、その電力に比例した電磁誘導作用により、巻線
の中のダクトを通る溶融金属に推力を与え、その溶融金
属を吐出するものである。例えば実公平3−869号公
報には、前述の使用目的に適した電磁ポンプが開示され
ている。
融金属を電磁ポンプを用いて吐出し、溶融金属ダクトに
よって所定の供給先に導いてから、当該溶融金属を利用
して各種の処理作業を行うことが一般に行われている。
そのような溶融金属の輸送を行う電磁ポンプは、巻線
と、その巻線に電力を供給する電源部を備えており、前
記巻線に制御器によって制御された電力を供給すること
により、その電力に比例した電磁誘導作用により、巻線
の中のダクトを通る溶融金属に推力を与え、その溶融金
属を吐出するものである。例えば実公平3−869号公
報には、前述の使用目的に適した電磁ポンプが開示され
ている。
【0003】電磁ポンプは前述の説明からも明らかなよ
うに、巻線に流れる電流に基づいて溶融金属に誘起され
る二次電流により、推力を発生させるものであるため、
運転中は常に、巻線による電磁誘導作用により、溶融金
属に電流が流れる。この溶融金属に流れる二次電流は、
溶融金属の電気抵抗によるジュール熱を発生させ、この
ジュール熱は溶融金属の温度上昇をもたらす。
うに、巻線に流れる電流に基づいて溶融金属に誘起され
る二次電流により、推力を発生させるものであるため、
運転中は常に、巻線による電磁誘導作用により、溶融金
属に電流が流れる。この溶融金属に流れる二次電流は、
溶融金属の電気抵抗によるジュール熱を発生させ、この
ジュール熱は溶融金属の温度上昇をもたらす。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電磁ポンプの使用上の
簡便さから、近年、電磁ポンプを利用した溶融金属の供
給装置が様々態様で利用されるようになってきた。その
ため、前述のジュール熱による溶融金属の温度上昇の問
題が顕在化されるようになった。例えば、溶融金属の使
用量が大きく変動するような処理システムに、電磁ポン
プを用いて溶融金属を直接供給する場合、前記のジュー
ル熱による問題が生じる。すなわち、溶融金属が供給先
内で消費される時は、溶融金属がダクト内で絶えず流れ
るため、温度上昇の問題が起こらない。しかし、消費量
が大幅に減少したときは、電磁ポンプから供給先に至る
迄の溶融金属をそのまま保持しなければならないため、
電磁ポンプの運転を停止することが出来ない一方で、ダ
クトに溶融金属が停滞する。そうすると、その停滞した
溶融金属は、二次電流によって発熱し、局部的にその温
度が上昇する。そのため、供給先へ供給する溶融金属の
温度が変動すると共に、電磁ポンプ内で溶融金属が異常
に加熱することにより、同ポンプの巻線や、溶融金属が
通る流路壁等に熱による悪影響を及ぼす。
簡便さから、近年、電磁ポンプを利用した溶融金属の供
給装置が様々態様で利用されるようになってきた。その
ため、前述のジュール熱による溶融金属の温度上昇の問
題が顕在化されるようになった。例えば、溶融金属の使
用量が大きく変動するような処理システムに、電磁ポン
プを用いて溶融金属を直接供給する場合、前記のジュー
ル熱による問題が生じる。すなわち、溶融金属が供給先
内で消費される時は、溶融金属がダクト内で絶えず流れ
るため、温度上昇の問題が起こらない。しかし、消費量
が大幅に減少したときは、電磁ポンプから供給先に至る
迄の溶融金属をそのまま保持しなければならないため、
電磁ポンプの運転を停止することが出来ない一方で、ダ
クトに溶融金属が停滞する。そうすると、その停滞した
溶融金属は、二次電流によって発熱し、局部的にその温
度が上昇する。そのため、供給先へ供給する溶融金属の
温度が変動すると共に、電磁ポンプ内で溶融金属が異常
に加熱することにより、同ポンプの巻線や、溶融金属が
通る流路壁等に熱による悪影響を及ぼす。
【0005】本発明は、前記従来技術の問題点を解決
し、電磁ポンプから供給先に供給する溶融金属の供給量
が減少したときでも、電磁ポンプ内の溶融金属の或る程
度の流れを確保し、同ポンプ内での溶融金属の温度上昇
を防止することができる電磁ポンプ式溶融金属供給装置
とその運転方法を提供することを目的とする。
し、電磁ポンプから供給先に供給する溶融金属の供給量
が減少したときでも、電磁ポンプ内の溶融金属の或る程
度の流れを確保し、同ポンプ内での溶融金属の温度上昇
を防止することができる電磁ポンプ式溶融金属供給装置
とその運転方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成するために、第一に、溶融金属を蓄えている溶融金
属容器から電磁ポンプによって所定の供給先に溶融金属
を供給する電磁ポンプ式溶融金属供給装置において、前
記電磁ポンプと前記供給先とを連絡する溶融金属ダクト
の途中に、電磁ポンプから送り出される溶融金属の一部
を、前記溶融金属容器に還流するオリフィスを設けたこ
とを特徴とする電磁ポンプ式溶融金属処理装置を提供す
る。
達成するために、第一に、溶融金属を蓄えている溶融金
属容器から電磁ポンプによって所定の供給先に溶融金属
を供給する電磁ポンプ式溶融金属供給装置において、前
記電磁ポンプと前記供給先とを連絡する溶融金属ダクト
の途中に、電磁ポンプから送り出される溶融金属の一部
を、前記溶融金属容器に還流するオリフィスを設けたこ
とを特徴とする電磁ポンプ式溶融金属処理装置を提供す
る。
【0007】第二に、溶融金属を蓄えている溶融金属容
器から電磁ポンプによって所定の供給先に溶融金属を供
給する電磁ポンプ式溶融金属供給装置を運転する方法に
おいて、電磁ポンプにより溶融金属容器から吐出される
溶融金属の吐出量が、供給先で消費される溶融金属量に
当該電磁ポンプと供給先とを連絡する溶融金属ダクトの
途中に設けられたオリフィスから溶融金属容器に還流す
る溶融金属の還流量を加算した流量となるよう制御する
ことを特徴とする電磁ポンプ式溶融金属供給装置の運転
方法を提供する。
器から電磁ポンプによって所定の供給先に溶融金属を供
給する電磁ポンプ式溶融金属供給装置を運転する方法に
おいて、電磁ポンプにより溶融金属容器から吐出される
溶融金属の吐出量が、供給先で消費される溶融金属量に
当該電磁ポンプと供給先とを連絡する溶融金属ダクトの
途中に設けられたオリフィスから溶融金属容器に還流す
る溶融金属の還流量を加算した流量となるよう制御する
ことを特徴とする電磁ポンプ式溶融金属供給装置の運転
方法を提供する。
【0008】
【作用】本発明による電磁ポンプ式溶融金属供給装置及
びその運転方法では、溶融金属ダクトに設けられたオリ
フィスが溶融金属の一部を溶融金属容器に還流するた
め、溶融金属の供給先側に供給する溶融金属の供給量が
減少しても、電磁ポンプからダクトに至る溶融金属が溶
融金属容器に還流することにより、電磁ポンプのダクト
に常に溶融金属の流れが形成される。その結果、溶融金
属が電磁ポンプ内のダクトに停滞せず、二次電流による
ジュール熱がその中の溶融金属に蓄積されない。
びその運転方法では、溶融金属ダクトに設けられたオリ
フィスが溶融金属の一部を溶融金属容器に還流するた
め、溶融金属の供給先側に供給する溶融金属の供給量が
減少しても、電磁ポンプからダクトに至る溶融金属が溶
融金属容器に還流することにより、電磁ポンプのダクト
に常に溶融金属の流れが形成される。その結果、溶融金
属が電磁ポンプ内のダクトに停滞せず、二次電流による
ジュール熱がその中の溶融金属に蓄積されない。
【0009】
【実施例】以下、図面に従って本発明の一実施例につい
て、詳細に説明する。図1は、本発明の実施例による電
磁ポンプ式溶融金属供給装置の全体構成を示す図であ
る。同図において、1は溶融金属2を蓄える溶融金属容
器である。3は電磁ポンプで、別に設けられた電源部1
1からの電力供給によって運転され、前記溶融金属容器
1から内部の溶融金属2を吸引し、吐出する。5は溶融
金属ダクトで、前記電磁ポンプ3の溶融金属の吐出口と
連結され、溶融金属2を移送して、その供給先であるメ
ッキ槽6に導くものである。溶融金属による、いわゆる
溶融金属メッキ処理がこのメッキ槽6において行われ
る。
て、詳細に説明する。図1は、本発明の実施例による電
磁ポンプ式溶融金属供給装置の全体構成を示す図であ
る。同図において、1は溶融金属2を蓄える溶融金属容
器である。3は電磁ポンプで、別に設けられた電源部1
1からの電力供給によって運転され、前記溶融金属容器
1から内部の溶融金属2を吸引し、吐出する。5は溶融
金属ダクトで、前記電磁ポンプ3の溶融金属の吐出口と
連結され、溶融金属2を移送して、その供給先であるメ
ッキ槽6に導くものである。溶融金属による、いわゆる
溶融金属メッキ処理がこのメッキ槽6において行われ
る。
【0010】前述の溶融金属ダクト5にオリフィス8が
設けられており、このオリフィス8から溶融金属ダクト
5と分岐して溶融金属容器1側に戻る還流路7が形成さ
ている。9はメッキ槽6に設置された溶融金属2のレベ
ル計である。10はメッキ槽6内で処理される被加工物
であり、図示の例では、金属線の表面にアルミニウムを
被覆する処理がなされる。この金属線の被覆作業は、溶
融金属容器1に溶融金属2を準備した後、制御器4によ
って電源部11が動作し、これによって電磁ポンプ3が
運転され、溶融金属容器1から溶融金属ダクト5を通っ
て溶融金属2がメッキ槽6に送られる。ある一定量の溶
融金属が満たされたメッキ槽6側では、金属線10が矢
印の方向で溶融金属を通過し、その表面に被覆される。
設けられており、このオリフィス8から溶融金属ダクト
5と分岐して溶融金属容器1側に戻る還流路7が形成さ
ている。9はメッキ槽6に設置された溶融金属2のレベ
ル計である。10はメッキ槽6内で処理される被加工物
であり、図示の例では、金属線の表面にアルミニウムを
被覆する処理がなされる。この金属線の被覆作業は、溶
融金属容器1に溶融金属2を準備した後、制御器4によ
って電源部11が動作し、これによって電磁ポンプ3が
運転され、溶融金属容器1から溶融金属ダクト5を通っ
て溶融金属2がメッキ槽6に送られる。ある一定量の溶
融金属が満たされたメッキ槽6側では、金属線10が矢
印の方向で溶融金属を通過し、その表面に被覆される。
【0011】図2は、この電磁ポンプ式供給装置を用い
て、メッキ槽6側への溶融金属を供給するときの、電磁
ポンプ3内のダクトの溶融金属の時間的な流量の変化の
関係を表したグラフである。メッキ槽6で行われる被加
工物が金属線の場合、その金属線の表面にメッキされる
アルミニウムの量は、比較的少量で良い。そのため、電
磁ポンプ3は、その制御器4によってグラフに実線示す
ような流量でその運転が行われる。すなわち、溶融金属
の供給開始当初は、溶融金属容器1からメッキ槽6にあ
る程度の供給量で溶融金属2を供給する。この時も還流
路7から一部の溶融金属2が溶融金属容器1に還流す
る。メッキ槽6側で処理に必要な量の溶融金属2が満た
されると、その状況をレベル計9が感知し、電磁ポンプ
3からの溶融金属の供給量を大幅に減少させる。すなわ
ち、レベル計9の出力信号により制御器4が電磁ポンプ
3の出力を低下させて、その吐出流量を低下させる。
て、メッキ槽6側への溶融金属を供給するときの、電磁
ポンプ3内のダクトの溶融金属の時間的な流量の変化の
関係を表したグラフである。メッキ槽6で行われる被加
工物が金属線の場合、その金属線の表面にメッキされる
アルミニウムの量は、比較的少量で良い。そのため、電
磁ポンプ3は、その制御器4によってグラフに実線示す
ような流量でその運転が行われる。すなわち、溶融金属
の供給開始当初は、溶融金属容器1からメッキ槽6にあ
る程度の供給量で溶融金属2を供給する。この時も還流
路7から一部の溶融金属2が溶融金属容器1に還流す
る。メッキ槽6側で処理に必要な量の溶融金属2が満た
されると、その状況をレベル計9が感知し、電磁ポンプ
3からの溶融金属の供給量を大幅に減少させる。すなわ
ち、レベル計9の出力信号により制御器4が電磁ポンプ
3の出力を低下させて、その吐出流量を低下させる。
【0012】このとき、オリフィス8から溶融金属が還
流路7を経て溶融金属容器1に還流する。その結果、電
磁ポンプ3内のダクトの溶融金属の流れが維持され、或
る程度の流量が確保される。このような運転状態を維持
できると、電磁ポンプ3はその内部を通過する溶融金属
2がそこで停滞しない。従って、電磁誘導作用に基づく
二次電流によるジュール熱で、溶融金属が局部的に加熱
されず、電磁ポンプの巻線や、流路壁面等に悪影響を与
える心配がなくなる。
流路7を経て溶融金属容器1に還流する。その結果、電
磁ポンプ3内のダクトの溶融金属の流れが維持され、或
る程度の流量が確保される。このような運転状態を維持
できると、電磁ポンプ3はその内部を通過する溶融金属
2がそこで停滞しない。従って、電磁誘導作用に基づく
二次電流によるジュール熱で、溶融金属が局部的に加熱
されず、電磁ポンプの巻線や、流路壁面等に悪影響を与
える心配がなくなる。
【0013】このとき、電磁ポンプ3により溶融金属容
器1から吐出される溶融金属2の吐出量は、メッキ槽6
で消費される溶融金属量に、溶融金属ダクト6の途中に
設けられた前記のオリフィス8から溶融金属容器1に還
流する溶融金属の還流量を加算した流量となるよう制御
する。すなわち、オリフィス8を設けない場合、電磁ポ
ンプ3内のダクトの流量は、メッキ槽6への溶融金属の
供給量と一致しており、従って、図2のグラフに点線で
示すような流量となる。これに対し、本発明の場合は、
オリフィス8から溶融金属容器1への還流量だけ余分に
電磁ポンプ3から溶融金属を吐出する。前者の場合、所
要の溶融金属をメッキ槽6に供給した後は、グラフに点
線で示されたように、電磁ポンプ3内のダクトの溶融金
属の流量はほぼ0となり、その中の溶融金属の温度が上
昇する。他方、後者の場合は、所要の溶融金属をメッキ
槽6に供給した後も、グラフに実線で示されたように、
電磁ポンプ3内のダクトの溶融金属の流量は0となら
ず、或る程度の流れが確保されるため、その中の溶融金
属の温度が上昇しない。このグラフで説明した時間と溶
融金属の流量は、制御器4により電磁ポンプ3の電源部
11からの出力を調整することで制御する。
器1から吐出される溶融金属2の吐出量は、メッキ槽6
で消費される溶融金属量に、溶融金属ダクト6の途中に
設けられた前記のオリフィス8から溶融金属容器1に還
流する溶融金属の還流量を加算した流量となるよう制御
する。すなわち、オリフィス8を設けない場合、電磁ポ
ンプ3内のダクトの流量は、メッキ槽6への溶融金属の
供給量と一致しており、従って、図2のグラフに点線で
示すような流量となる。これに対し、本発明の場合は、
オリフィス8から溶融金属容器1への還流量だけ余分に
電磁ポンプ3から溶融金属を吐出する。前者の場合、所
要の溶融金属をメッキ槽6に供給した後は、グラフに点
線で示されたように、電磁ポンプ3内のダクトの溶融金
属の流量はほぼ0となり、その中の溶融金属の温度が上
昇する。他方、後者の場合は、所要の溶融金属をメッキ
槽6に供給した後も、グラフに実線で示されたように、
電磁ポンプ3内のダクトの溶融金属の流量は0となら
ず、或る程度の流れが確保されるため、その中の溶融金
属の温度が上昇しない。このグラフで説明した時間と溶
融金属の流量は、制御器4により電磁ポンプ3の電源部
11からの出力を調整することで制御する。
【0014】図3は、本発明よる電磁ポンプ式溶融金属
供給装置を、アルミニウムの高純度引上鋳造システムに
適用した実施例を示す。図3において、12は、溶融金
属の供給先となる鋳造容器であり、13は、その同容器
12の中から引き上げられた高純度金属柱である。14
は、窒素ガス等の不活性ガスを冷媒とする金属柱13を
冷却するための冷却装置であり、15は、鋳造容器12
の排気口である。電磁ポンプ3を用いて、溶融金属容器
1から溶融金属ダクト5を通して、前記鋳造容器12に
溶融金属を供給すること、及びその電磁ポンプ3の制御
系は、前記実施例と基本的に同様である。
供給装置を、アルミニウムの高純度引上鋳造システムに
適用した実施例を示す。図3において、12は、溶融金
属の供給先となる鋳造容器であり、13は、その同容器
12の中から引き上げられた高純度金属柱である。14
は、窒素ガス等の不活性ガスを冷媒とする金属柱13を
冷却するための冷却装置であり、15は、鋳造容器12
の排気口である。電磁ポンプ3を用いて、溶融金属容器
1から溶融金属ダクト5を通して、前記鋳造容器12に
溶融金属を供給すること、及びその電磁ポンプ3の制御
系は、前記実施例と基本的に同様である。
【0015】本発明は、前記の実施例の他に、例えば、
溶融金属を用いた鋳型への鋳込みシステム等に適用する
と有効である。鋳型への鋳込みシステムでは、鋳込み時
と脱型時とで、溶融金属の流量が変動し、溶融金属の供
給量は必然的に断続的となる。しかし、本発明による溶
融金属供給装置では、脱型時に、溶融金属の流れを一時
的に停止させても、オリフィス8から還流路7を経て溶
融金属の一部が溶融金属容器1に還流するため、電磁ポ
ンプ3での溶融金属の温度上昇が抑えられ、溶融金属の
供給先である鋳型へは、概ね一定の温度の溶融金属を供
給することができる。
溶融金属を用いた鋳型への鋳込みシステム等に適用する
と有効である。鋳型への鋳込みシステムでは、鋳込み時
と脱型時とで、溶融金属の流量が変動し、溶融金属の供
給量は必然的に断続的となる。しかし、本発明による溶
融金属供給装置では、脱型時に、溶融金属の流れを一時
的に停止させても、オリフィス8から還流路7を経て溶
融金属の一部が溶融金属容器1に還流するため、電磁ポ
ンプ3での溶融金属の温度上昇が抑えられ、溶融金属の
供給先である鋳型へは、概ね一定の温度の溶融金属を供
給することができる。
【0016】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明による電磁ポ
ンプ式溶融金属供給装置とその運転方法によれば、電磁
ポンプから供給先に供給する溶融金属の供給量が減少し
たときでも、電磁ポンプ内のダクトの溶融金属の流れを
確保し、同ポンプ内での溶融金属の温度上昇を防止する
ことができる。これにより、供給先に概ね一定の温度の
溶融金属を供給することができると共に、電磁ポンプ内
で溶融金属が異常に加熱することを防止することができ
る。
ンプ式溶融金属供給装置とその運転方法によれば、電磁
ポンプから供給先に供給する溶融金属の供給量が減少し
たときでも、電磁ポンプ内のダクトの溶融金属の流れを
確保し、同ポンプ内での溶融金属の温度上昇を防止する
ことができる。これにより、供給先に概ね一定の温度の
溶融金属を供給することができると共に、電磁ポンプ内
で溶融金属が異常に加熱することを防止することができ
る。
【図1】本発明の実施例による電磁ポンプ式溶融金属供
給装置の全体構成を示した一部断面概略側面図である。
給装置の全体構成を示した一部断面概略側面図である。
【図2】本発明の実施例による電磁ポンプ式溶融金属供
給装置における電磁ポンプの時間と溶融金属の吐出流量
との関係の例をグラフにしたものでる。
給装置における電磁ポンプの時間と溶融金属の吐出流量
との関係の例をグラフにしたものでる。
【図3】本発明の他の実施例による電磁ポンプ式溶融金
属供給装置の全体構成を示した一部断面概略側面図であ
る。
属供給装置の全体構成を示した一部断面概略側面図であ
る。
1 溶融金属容器 2 溶融金属 3 電磁ポンプ 4 制御器 5 溶融金属ダクト 6 メッキ槽 7 還流路 8 オリフィス 11 電源部
Claims (2)
- 【請求項1】 溶融金属を蓄えている溶融金属容器から
電磁ポンプによって所定の供給先に溶融金属を供給する
電磁ポンプ式溶融金属供給装置において、前記電磁ポン
プと前記供給先とを連絡する溶融金属ダクトの途中に、
電磁ポンプから送り出される溶融金属の一部を、前記溶
融金属容器に還流するオリフィスを設けたことを特徴と
する電磁ポンプ式溶融金属処理装置。 - 【請求項2】 溶融金属を蓄えている溶融金属容器から
電磁ポンプによって所定の供給先に溶融金属を供給する
電磁ポンプ式溶融金属供給装置を運転する方法におい
て、電磁ポンプにより溶融金属容器から吐出される溶融
金属の吐出量が、供給先で消費される溶融金属量に当該
電磁ポンプと供給先とを連絡する溶融金属ダクトの途中
に設けられたオリフィスから溶融金属容器に還流する溶
融金属の還流量を加算した流量となるよう制御すること
を特徴とする電磁ポンプ式溶融金属供給装置の運転方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32281492A JPH0724565A (ja) | 1992-11-07 | 1992-11-07 | 電磁ポンプ式溶融金属供給装置及びその運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32281492A JPH0724565A (ja) | 1992-11-07 | 1992-11-07 | 電磁ポンプ式溶融金属供給装置及びその運転方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0724565A true JPH0724565A (ja) | 1995-01-27 |
Family
ID=18147915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32281492A Pending JPH0724565A (ja) | 1992-11-07 | 1992-11-07 | 電磁ポンプ式溶融金属供給装置及びその運転方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0724565A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001121255A (ja) * | 1999-10-22 | 2001-05-08 | Sukegawa Electric Co Ltd | 溶融金属供給装置 |
JP2009262212A (ja) * | 2008-04-28 | 2009-11-12 | Sukegawa Electric Co Ltd | 溶融金属用誘導電磁ポンプ |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5146646A (ja) * | 1974-10-21 | 1976-04-21 | Kanto Special Steel Works Ltd | |
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- 1992-11-07 JP JP32281492A patent/JPH0724565A/ja active Pending
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