JP4920061B2 - 溶融金属用電磁ポンプとその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融アルミニウムや溶融亜鉛等の溶融金属を搬送するために使用される溶融金属用電磁ポンプとその運転方法に関し、特に溶融金属を溶融金属槽から目的の個所へ給湯し、その後給湯を停止する時に溶融金属の流れを速やかにかつ円滑に停止することが出来、これにより所定量の溶融金属を正確に給湯することを可能とした溶融金属用電磁ポンプとその運転方法に関する。
例えば鋳造等の分野では溶融アルミニウムなどを搬送するために、電磁誘導作用により溶融金属に推力を与えて搬送する溶融金属用電磁ポンプが利用されている。このような溶融金属用電磁ポンプは、磁性体製のヨークにコイルを巻いた誘導子により筒状のダクト内部に移動磁界を発生させて溶融金属に推力を与え、供給する形式の誘導形電磁ポンプが主流である。
このような誘導形電磁ポンプは、例えば特開2006−341281号公報に記載されている。溶融金属が流れる管状のダクトの外周に移動磁界を発生するため、ヨークにコイルを巻いた誘導子を配置し、管状のダクトの内部に誘導子により発生した磁界の磁路となる磁性体のコアを配置している。コアは耐熱性及び耐蝕性を有する筒状の保護管により覆われている。従って、溶融金属の流路は管状のダクトと保護管との間に形成される環状部分となり、これにより、この種の電磁ポンプは環状流路形電磁ポンプと呼ばれている。
図7は、前述した溶融金属用電磁ポンプの特に外付型と呼ばれる従来例を示すもので、溶融アルミニウムや溶融亜鉛を搬送する一般的なものである。
溶融金属12を入れた溶融金属槽10の底部近くに給湯方向に向けて斜め上向きに真っ直ぐなポンプ側ダクト1が接続されている。さらにこのポンプ側ダクト1には、中間部がへ字形に曲げられた給湯側ダクト1’が接続されている。これらのダクト1、1’は、セラミック等の耐熱性、耐蝕性のある材料で作られており、保温のため外側にヒータ9が巻かれ、溶融金属の融点以上の温度に加熱される。
手前のポンプ側ダクト1の周囲には、磁性体製のヨーク6にコイル7を巻回した溶融金属用電磁ポンプの誘導子5が配置されている。またこのポンプ側ダクト1の中には、その中心軸が一致するように磁性体製の円柱体からなるコア2が配置されている。このコア2は、両端が閉じられた円筒形の保護管3の中に収納されており、ポンプ側ダクト1の中の溶融金属と直接接触しない。保護管3は、セラミック等の耐熱性、耐蝕性のある材料で作られており、その中のコア2の周囲にクッション材としてアルミナ、マグネシア等のセラミック繊維或いはセラミック粉末等の充填材8が充填されている。
図8は、同じく外付型の溶融金属用電磁ポンプを溶融金属槽10の横壁に横に向けて設置して例である。さらに給湯側ダクト1’がほぼ水平なポンプ側ダクト1に対し縦方向に接続されている。この給湯側ダクト1’に給湯口4を有する給湯部14が接続されている。それ以外は、図7に示したものとほぼ同じであり、同じ部分は同じ符合を付してある。その詳細は重複するので説明を省略する。
図9は、浸漬形と呼ばれる溶融金属用電磁ポンプの従来例である。このタイプの溶融金属用電磁ポンプは誘導子5をセラミック等の耐熱性及び耐蝕性を有する材料からなる保護ケース11の中に収納し、ポンプの部分のほぼ全体を溶融金属12の中に浸漬している。保護ケース11の下端中央に溶融金属を導入する孔があり、この部分にポンプ側ダクト1の下端が接合されている。このポンプ側ダクト1の下端の孔からダクト1内に溶融金属を汲み上げる形式である。コア2を収納した保護管3はポンプ側ダクト1と給湯側ダクト1’との接続部から誘導子5の高さまで吊り下げられている。このコア2と保護管3との間に前述と同様の充填材8が充填されている。その他、電磁ポンプそのものの構造及びダクト1、1’の接続は基本的に図7に示したものと同様であり、同じ部分は同じ符号で示している。その詳細は重複するので説明を省略する。
このような溶融金属用電磁ポンプにおいて、間欠的に毎回一定量の溶融金属をダイカスト装置や重力鋳造装置等に供給するような場合、給湯毎に溶融金属用電磁ポンプに給電して溶融金属の給湯を行う。
この場合おいて、溶融金属用電磁ポンプによる溶融金属の給湯開始時の流量の立ち上がりと溶融金属の給湯停止時の流量の瞬時停止性が求められる。特に溶融金属は粘性を有しているため、給湯停止時に先の溶融金属とそれに続く溶融金属が惰性によって連なって引き出され、瞬時に給湯が停止されないという問題がある。
このような課題に対し、例えば電磁ポンプ以外の溶融金属供給装置であるが、特開2003−39160号公報や特開2001−293555号公報に示されたように、溶融金属のダクトの立ち上がり等を利用した溶融金属の停止機能を持った溶融金属供給装置が提案されている。また、特開2001−191173号公報に示されたように、バルブを用いた溶融金属の供給遮断手段を設けたものが提案されている。
しかしながら、溶融金属のダクトの立ち上がり等を利用した溶融金属の停止機能では、確実な溶融金属の供給停止動作が確保しにくく、溶融金属が有する粘性により、溶融金属の供給を停止しようとしても、惰性で余分に供給されてしまい、溶融金属の供給を瞬時に停止することは実際上困難である。また、バルブを用いた溶融金属の供給遮断手段でも、高温の溶融金属を繰り返し遮断出来るバルブ材料は存在しないため、バルブの寿命が短時間であり、繰り返し交換をする必要がある。
そこでこのような課題を解消するため、特開2009−688号公報や特開2009−689号公報に記載された溶融金属用電磁ポンプが提案されている。
例えば図5〜図7に示されたように、ポンプ側ダクト1から給湯側ダクト1’を経て溶融金属を吐出する溶融金属の供給路の給湯口4に上り勾配から下り勾配に変わる堰16を形成し、この堰16の頂部に向けてガスを噴出するノズル13を配置し、溶融金属の供給を停止する時、前記ノズル13から堰16の頂部に向けてガスを噴出するものである。このガスの噴出によって溶融金属が前記堰16で前後に分離される。これにより、溶融金属が惰性で連なって供給されず、電磁ポンプの停止に伴い直ちに溶融金属の供給を停止することが出来る。
しかしながら、これらノズル13を使用した従来の溶融金属用電磁ポンプでは、ノズル13のガスの噴出により堰16における溶融金属の切れが良くなるが、単一のノズルでは溶融金属の供給の停止動作が不安定な場合がある。特に溶融金属用電磁ポンプ側での給湯停止とノズル13側のガス噴出とのタイミングが難しい。タイミングが合わないと、ノズル13側のガス噴出により溶融金属の雫が飛び散ったり、溶融金属が帯状に引き延ばされたりして固まったしまうこともある。
特開2009−688号公報 特開2009−689号公報 特開2006−341281号公報 特開2003−39160号公報 特開2001−293555号公報 特公2001−191173号公報
本発明は、前述した従来の溶融金属用電磁ポンプとその運転方法における課題に鑑み、溶融金属の給湯停止時に、給湯口で溶融金属が確実に分離して給湯を停止することが出来、これにより精度よく毎回一定の溶融金属の給湯量を実現することが出来る溶融金属用電磁ポンプとその運転方法を提供することを目的とする。
本発明では、前記の目的を達成するため、ポンプ側ダクトから送出される溶融金属を吐出する給湯口に、同給湯口を通過する溶融金属に向けてノズルからガスを噴出し、給湯停止時の溶融金属の分離を行うにあたり、ノズルを複数設け、それらノズルから順次時間をずらしてガスを噴出するようにした。
すなわち、本発明による溶融金属用電磁ポンプは、溶融金属を通す筒状のポンプ側ダクト1に筒状の給湯側ダクト1’を接続し、ポンプ側ダクト1の外周に同ダクト1の中に移動磁界を発生させる誘導子5を設けている。そして、ポンプ側ダクト1から溶融金属を給湯し、この給湯する溶融金属の流路の勾配が変わる給湯口4に、誘導子5への通電を停止して溶融金属の供給を停止する時、同給湯口4を通る溶融金属に向けて時間をずらしてガスを噴出するノズル13を溶融金属の幅方向に並べて複数本配置したものである。これら複数のノズル13はそれぞれ異なる方向から給湯口4を通る溶融金属に向けて配置されている。
さらに、本発明による溶融金属用電磁ポンプの運転方法は、前記の溶融金属用電磁ポンプを用い、誘導子5への通電を停止して溶融金属の供給を停止する時、複数のノズル13から時間をずらして給湯口4を通る溶融金属に向けてガスを噴出するようにしたものである。さらにこれら複数のノズル13はそれぞれ異なる方向から給湯口4を通る溶融金属に向けて配置し、これら複数のノズル13から時間と方向をずらして給湯口4を通る溶融金属に向けてガスを噴出する。
このような溶融金属用電磁ポンプとその運転方法では、ポンプ側ダクト1から溶融金属が搬送され、定量の溶融金属の給湯を完了した後、溶融金属の搬送を停止するとき、給湯口4を通る溶融金属に向けて複数のノズル13からガスを噴出し、前記給湯口4にある溶融金属を前後に分離する。この溶融金属の前後の分離、いわゆる湯切れを良くするためには、誘導子5の出力を下げて給湯側ダクト1’の溶融金属の液面が下がり始めた時にノズル13からガスを噴射するとよい。
このときのノズル13からのガス噴出の順番は給湯口4にある溶融金属の一方の側から他方の側に向けてその幅方向に刃物で溶融金属の帯を切るかの如く順次ガス噴出するのがよい。そして最後に中央のノズル13から給湯口4の溶融金属にガスを噴射するがよい。これによって溶融金属が惰性で連なって供給されることなく、電磁ポンプの停止により直ちに溶融金属の供給を停止することが出来る。溶融金属が給湯口4を流れているときにガスを噴射すると溶融金属が飛び散るので好ましくない。給湯口4の口径が小さくノズル13が2本しか取り付けられない場合は、給湯口4の一方の端と中央にノズル13を1本ずつ設置し、端から中央のノズル13の順でガスを噴射するのがよい。
さらに複数のノズル13から前述のように時間と方向をずらして給湯口4を通る溶融金属に向けてガスを噴出することにより、ノズル13からガスを噴出した時に溶融金属の雫が一方に飛び散らない。一方のノズル13から噴出したガスにより、その反対方向に溶融金属の雫が飛び散ったときも、他方のノズル13から噴出したガスによりその雫の飛散が抑えられる。よって全体として溶融金属の雫の飛散が抑えるられる。複数のノズル13から噴出されるガスが幅広く行き渡ることにより、給湯口4から給湯される溶融金属の幅が広い場合でもその全幅にわたって雫の飛散を抑えることが出来る。また溶融金属には不活性ガスを吹き付けるため、溶融金属の酸化等の問題も起こらない。
以上説明した通り、本発明による溶融金属用電磁ポンプとその運転方法では、電磁ポンプの停止により直ちに溶融金属の供給を確実に停止することが出来るので、定量の溶融金属を間欠的に供給する場合に、正確な供給量を確保することが可能となる。しかも、複数のノズル13から瞬時に不活性ガスを噴出するだけで確実に溶融金属の供給停止を行えるので、構造や制御も簡便であり、容易に実施出来る。また溶融金属の幅が広い場合でも十分対応することが出来る。
本発明による浸漬形の溶融金属用電磁ポンプの一実施例を示す断面図である。 本発明による浸漬形の溶融金属用電磁ポンプの一実施例の給湯口の部分を示す正面図である。 本発明による外付形の溶融金属用電磁ポンプの一実施例を示す断面図である。 本発明による外付形の溶融金属用電磁ポンプの一実施例の給湯口の部分を示す正面図である。 本発明による浸漬形の溶融金属用電磁ポンプの他の実施例を示す断面図である。 本発明による浸漬形の溶融金属用電磁ポンプの他の実施例の給湯口の部分を示す正面図である。 外付形の溶融金属用電磁ポンプの従来例を示す断面図である。 外付形の溶融金属用電磁ポンプの他の従来例を示す断面図である。 浸漬形の溶融金属用電磁ポンプの従来例を示す断面図である。
本発明では、ポンプ側ダクト1から搬送され、給湯口4を通って給湯される溶融金属に向けて複数本のノズル13から時間と方向をずらしてガスを噴出することにより、その目的を達成するようにした。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例をあげて詳細に説明する。
図1は、本発明による外付形の環状溶融金属用誘導電磁ポンプの一実施例である。この溶融金属用誘導電磁ポンプの構成は基本的に図7により前述した従来の電磁ポンプと同じであり、同じ部分は同じ符号を付してある。
この浸漬型タイプの溶融金属用電磁ポンプは、ポンプ部分のほぼ全体を溶融金属12の中に浸漬して使用する。誘導子5に通電していない運転休止時は、ポンプ側ダクト1の中にある溶融金属の液面が溶融金属槽10側の溶融金属12の液面と同じ高さである。
ポンプ側ダクト1は、セラミック等の耐熱性、耐蝕性のある材料で作られている。このポンプ側ダクト1の周囲には、溶融金属槽10の蓋となる部材から吊り下げられた磁性体製のヨーク6にコイル7を巻回した誘導子5が配置されている。この誘導子5と前記ポンプ側ダクト1の外周側とは、セラミック等の耐熱性及び耐蝕性を有する材料からなる保護ケース11の中に収納されている。この保護ケース11の下端中央に孔があり、この孔にポンプ側ダクト1の下端が接合されている。
誘導子5は、外ダクト10を囲むように縦に設けられたヨーク6に3相のコイルを縦に配列して巻回したもので、縦型3相リニアモータ構造を有している。従ってコイルは3の倍数だけ巻回されている。
このポンプ側ダクト1の中には、その中心軸が一致するように磁性体製の円柱体からなるコア2が配置されている。このコア2は、上下両端が閉じられたセラミック等の耐熱性、耐蝕性のある材料からなる円筒形の保護管3の中に収納されており、ポンプ側ダクト1内の溶融金属と直接接触しない。この保護管3とコア2との間には、アルミナ、マグネシア等のセラミック繊維或いはセラミック粉末等の充填材8が充填されている。
ポンプ側ダクト1はその上端側において給湯側ダクト1’と接続されている。ポンプ側ダクト1と給湯側ダクト1’の周囲には、シーズヒータ等からなるヒータ線9が巻回され、それらダクト1、1’の内部が溶融金属の融点以上の温度に加熱される。このヒータ線9が巻回され給湯側ダクト1’の周囲は、耐熱性と断熱性を有する保温材で囲まれている。
給湯側ダクト1’の先端は給湯口4である。この給湯口4は溶融金属を導く樋等のガイド手段を介して例えば重力鋳造やダイカストマシーン等の溶融金属の給湯先に接続される。図1に示すように、給湯側ダクト1’は給湯口4で下り勾配へと勾配が変わっている。
前記給湯口4を通る溶融金属に向けてArガス、Nガス等の不活性ガスを噴射する複数本のノズル13が設けられている。これらのノズル13には分配バルブ21を介して不活性ガスの供給源20が接続されている。
また、前記給湯口4を通る溶融金属に向けて溶融金属の存在を検知するレーザセンサ、赤外線センサ等の溶融金属センサ18が設けられている。この溶融金属センサ18により溶融金属の存在を検知する位置は前記給湯口4より先の部分である。
図2に前記複数のノズル13の配置を示す。図2(A)が給湯中の図であり、給湯中の溶融金属12’が給湯側ダクト1’の給湯口4の底部を通って流出している。図2(B)が給湯を停止して溶融金属の断面が縮小しているときの図であり、溶融金属12’の先端部分が給湯側ダクト1’の給湯口4の底部に見える。複数のノズル13は、溶融金属12’が通過する給湯側ダクト1’の給湯口4の底部に向けて設置されている。図示の例では、4本のノズル13が給湯側ダクト1’の給湯口4の底部に向けて設置されている。図2から明らかなように、これらノズル13は、給湯口4を通る溶融金属の幅方向に並べて配置されていると共に、それぞれ異なる方向から給湯口4を通る溶融金属12’に向けて配置されている。
次に、この環状溶融金属用誘導電磁ポンプの動作についてその運転方法も含めて説明する。
まず最初に、誘導子5に通電していない運転休止時は、ポンプ側ダクト1の中にある溶融金属12の液面は、溶融金属槽の溶融金属12の液面と同じ高さにある。このときヒータ9に通電し、ポンプ側ダクト1と給湯側ダクト1’を予め溶融金属12の融点以上の温度に予熱しておく。
予熱完了の後、溶融金属を汲み上げる方向、すなわち上向きに誘導子5のコイル7に三相交流電力を通電し、移動する誘導磁界を発生させてポンプ側ダクト1の中の溶融金属12に上向きの推力を与える。これによりまず図1に示すように、溶融金属12の液位が給湯側ダクト1’の給湯口4よりやや低い高さまで汲み上げる。その後、溶融金属12を供給する給湯時には、さらにコイル7に通電する電力を高め、誘導磁界を強くして給湯側ダクト1’の給湯口4を越えて溶融金属を吐出する。これにより、溶融金属12の供給が行われる。
その後、コイル7に通電する電力を元に戻し、ポンプ側ダクト1内の溶融金属12の液位を給湯側ダクト1’の給湯口4よりやや低い高さまで戻すと、溶融金属12の供給が停止される。この停止時に合わせて図2(B)に矢印で示すように、前記ガスノズル17から窒素ガスやアルゴン等の不活性ガスを噴出すると、給湯口4における溶融金属12の分離が強制的になされ、給湯口4の先に流れ込む溶融金属12が給湯口4の手前に流れ込む溶融金属12と完全に分離される。これにより、給湯ノズル4からの溶融金属12の供給が瞬時に停止される。溶融金属センサ18により給湯口4より先の部分の溶融金属の存在が検知され、給湯停止の状態が確認される。
この複数のノズル13からガスが噴射されるときは、不活性ガスの供給源20から不活性ガスが分配バルブ21を介して順次時間をずらして分配され、複数のノズル13から不活性ガスが順次時間をずらして噴射される。たとば、図2(B)において、右から左またはその逆のノズル13の順に1本ずつ或いは2本ずつ順次時間をずらして噴射されたり、中央から端またはその逆のノズル13の順に1本ずつ或いは2本ずつ順次時間をずらして噴射される。
図3は、本発明による外付形の溶融金属用電磁ポンプの一実施例である。この溶融金属用電磁ポンプの構成は基本的に図5により前述した従来の電磁ポンプと同じであり、同じ部分は同じ符号を付してある。
溶融金属12を入れた溶融金属槽10の底部近くの壁面に真っ直ぐなポンプ側ダクト1が接続されている。このポンプ側ダクト1は図2において右側の給湯方向に向けて次第に高くなるように傾斜し、給湯方向に向けて昇り勾配が形成されている。
この真っ直ぐなポンプ側ダクト1の先端には、途中でヘ字形に折れ曲がった給湯側ダクト1’がフランジ継手を介して接続されている。この給湯側ダクト1’の昇り勾配から下り勾配に変わるへの字形の屈曲部が給湯口4であり、給湯側ダクト1’の給湯口4の先は下り勾配となり、重力鋳造機やダイカストマシーン等の溶融金属の供給先に接続される。
前記のダクト1、1’は、セラミック等の耐熱性、耐蝕性のある材料で作られている。図2に示すように、これらダクト1、1’は、その周囲に巻回された保温用のマイクロヒータ等からなるヒータ9の発熱により溶融金属12の融点以上の温度に加熱される。これによりダクト1、1’の中の溶融金属12の温度低下による凝固を防ぐ。
手前の真っ直ぐなポンプ側ダクト1の周囲には、磁性体製のヨーク6にコイル7を巻回した円筒形状の誘導子5が配置されている。この誘導子5により、ポンプ側ダクト1の内部に移動磁界が形成され、ポンプ側ダクト1内の溶融金属に推力が与えられる。
ポンプ側ダクト1の中には、外側の誘導子5に対応して磁性体製のコア2が挿入、固定されている。このコア2は、両端が閉じられた円筒形の保護管3の中に収納されており、ポンプ側ダクト1内の溶融金属12と直接接触しない。コア2の保護管3は、セラミック等の耐熱性、耐蝕性のある材料で作られている。このコア2はポンプ側ダクト1の中心軸上に前記誘導子5で発生した移動磁界の磁路を形成するもので、これによりポンプ側ダクト1内の移動磁界の磁束密度を維持し、ポンプ側ダクト1内での溶融金属の推力を確保する。
この外付型の溶融金属用電磁ポンプにおいても、前記給湯口4を通る溶融金属に向けてArガス、N2ガス等の不活性ガスを噴射する複数本のノズル13と、同給湯口4を通る溶融金属の存在を検知する溶融金属センサ18が設けられている。
図4に前記複数のノズル13の配置を示す。図4(A)が給湯中の図であり、図4(B)が給湯を停止しているときの図である。複数のノズル13は、給湯側ダクト1’の給湯口4の給湯中の溶融金属12’が通過する底部に向けて設置されている。図示の例では、4本のノズル13が給湯側ダクト1’の給湯口4の底部に向けて設置されている。
この外付型の溶融金属用電磁ポンプの動作も基本的には前記浸漬型の溶融金属用電磁ポンプと同様である。
給湯側ダクト1’の給湯口4を越えて溶融金属を吐出し、溶融金属12の供給を行った後、コイル7の出力を元に戻し、ポンプ側ダクト1内の溶融金属12の液位を給湯側ダクト1’の給湯口4よりやや低い高さまで戻すと、溶融金属12の供給が停止される。この溶融金属の給湯停止に合わせて図4(B)に矢印で示すように、前記ガスノズル17から窒素ガスやアルゴン等の不活性ガスを噴出すると、給湯口4における溶融金属12の分離が強制的になされ、給湯口4の先に流れ込む溶融金属12が給湯口4の手前に流れ込む溶融金属12と完全に分離される。これにより、給湯口4からの溶融金属12の供給が瞬時に停止される。
このとき複数のノズル13からガスを噴射する順序等も、基本的には図1と図2により前述した浸漬型の溶融金属用電磁ポンプと同様である。溶融金属センサ18により給湯口4より先の部分の溶融金属の存在が検知され、給湯停止の状態が確認されるのも同様である。
図5と図6は図1と図2に示した浸漬型溶融金属電磁ポンプにおいて給湯側ダクト1’の給湯口4に堰16を設けた例である。ポンプ側ダクト1から給湯側ダクト1’を経て送られてくる溶融金属は、この堰16を越流して所定の給湯先に送り出される。給湯を停止するため、ポンプ側ダクト1からの溶融金属の供給を停止すると、前記の堰16の部分の溶融金属の液面が下がり、堰16によって前後の溶融金属が分離される。ノズル13からのガスはこの堰16による溶融金属の分離作用を助けるように噴射するのがよい。
その他の構成と動作は図1と図2に示した浸漬型溶融金属電磁ポンプと同様であるので説明を省略する。
本発明による溶融金属用電磁ポンプは、溶融金属の給湯停止時の溶融金属の分離を良くし、溶融金属の給湯量のばらつきを少なくすることが出来るので、ダイカスト鋳造機等への溶融金属の定量給湯に適用することが可能である。
1 ポンプ側ダクト
1’ 給湯側ダクト
4 給湯側ダクトの給湯口
5 誘導子
10 溶融金属槽
12 溶融金属
13 ノズル

Claims (4)

  1. 溶融金属を通す筒状のポンプ側ダクト1に筒状の給湯側ダクト1’を接続し、ポンプ側ダクト1の外周に同ダクト1の中に移動磁界を発生し、同ポンプ側ダクト1内の溶融金属に推力を与える誘導子5を設けた溶融金属用電磁ポンプにおいて、給湯する溶融金属の流路の勾配が変わる給湯口4に、誘導子5への通電を停止して溶融金属の供給を停止する時、同給湯口4を通る溶融金属に向けて時間をずらしてガスを噴出するノズル13を溶融金属の幅方向に並べて複数本配置したことを特徴とする溶融金属用電磁ポンプ。
  2. 複数のノズル13はそれぞれ異なる方向から給湯口4を通る溶融金属に向けて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の溶融金属用電磁ポンプ。
  3. 溶融金属を通す筒状のポンプ側ダクト1に筒状の給湯側ダクト1’を接続し、ポンプ側ダクト1の外周に同ダクト1の中に移動磁界を発生し、同ポンプ側ダクト1内の溶融金属に推力を与える誘導子5を設けた溶融金属用電磁ポンプの運転方法において、給湯する溶融金属の流路の勾配が変わる給湯口4に、同給湯口4を通る溶融金属に向けてガスを噴出するノズル13を溶融金属の幅方向に並べて複数本配置し、誘導子5への通電を停止して溶融金属の供給を停止する時、前記複数のノズル13から時間をずらしてガスを噴出することを特徴とする溶融金属用電磁ポンプの運転方法。
  4. 複数のノズル13はそれぞれ異なる方向から給湯口4を通る溶融金属に向けて配置され、これら複数のノズル13からガスを噴出することを特徴とする請求項3に記載の溶融金属用電磁ポンプの運転方法。
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