JPH07245563A - 自動周波数制御方式 - Google Patents

自動周波数制御方式

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JPH07245563A
JPH07245563A JP6034757A JP3475794A JPH07245563A JP H07245563 A JPH07245563 A JP H07245563A JP 6034757 A JP6034757 A JP 6034757A JP 3475794 A JP3475794 A JP 3475794A JP H07245563 A JPH07245563 A JP H07245563A
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JP
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frequency
control
automatic
automatic frequency
crystal oscillator
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Application number
JP6034757A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Sano
勉 佐野
Jun Yamada
山田  純
Kazuyuki Takizawa
和之 滝澤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Channel Selection Circuits, Automatic Tuning Circuits (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 環境温度の変動による周波数変動による周波
数検出範囲外であってもAFCを可能とするAFC方式
を提供する。 【構成】 温度補償電圧制御型水晶発振器5と、PLL
シンセサイザ回路3と、ディジタル−アナログ変換器4
と、該温度補償電圧制御型水晶発振器の制御電圧に対応
する少なくとも2点の制御デ−タを記憶した記憶手段7
2と、入力信号から周波数誤差検出範囲内識別信号を出
力する周波数誤差検出部2と、それらの結果を検出、判
断する機能を設けた制御演算装置7から構成されるAF
C方式。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動周波数制御(AF
C automatic freqencycontr
ol)方式に関し、とくに周波数誤差が周波数誤差検出
部の周波数誤差検出範囲外であるときすなわち復調器
(MODEM)の入力周波数偏差が復調器の周波数引込
範囲外であるときも自動周波数制御が可能であるように
した自動周波数制御方式に関する。
【0002】本発明は、移動体通信端末等の機器におけ
る自動周波数制御方式に関し、とくにこの制御方式の自
動周波数制御ループに設けたPLL(phase lo
cked loop)シンセサイザの基準クロック発生
手段である温度補償電圧制御型水晶発振器の温度変動に
よる周波数変動を抑えるようにした自動周波数制御方式
に関し、雰囲気温度の変動に起因して前記温度補償電圧
制御型水晶発振器の発振周波数が変動することによって
生じる自動周波数制御ループ内の周波数誤差すなわち復
調器入力周波数偏差が同ループ内に設けた周波数誤差検
出部の周波数誤差検出範囲すなわち復調器周波数引込範
囲を超えたときも自動周波数制御を可能とした自動周波
数制御方式に関する。
【0003】
【従来の技術】従来の移動体通信端末における自動周波
数制御(AFC)は、温度補償電圧制御型水晶発振器
(VC−TCXO)の出力を基準周波数としてフェーズ
ロックしているPLLシンセサイザ回路の出力信号fL
を局発信号として用い受信信号fiを周波数変換しその
差信号foを出力する周波数交換器と、この差信号fo
を復調部(MODEM)内に設けた周波数誤差検出部に
入力して得られる周波数誤差情報feすなわち復調部入
力周波数偏差に基づいて前記温度補償電圧制御型水晶発
振器の制御電圧を自動周波数制御補正値として算定する
制御演算装置とから構成され、その補正値を用いて補正
された制御電圧をPLLシンセサイザの基準発振器であ
る温度補償電圧制御型水晶発振器の制御電圧として印加
して該水晶発振器の発振周波数fcを補正し、局発信号
の周波数を補正することによって自動周波数制御を可能
としている。
【0004】すなわち、従来の自動周波数制御にあって
は、温度補償電圧制御型水晶発振器の発振周波数fcが
温度変化や経年変化によって変動することに起因するP
LLシンセサイザ回路内の電圧制御発振器(VCO)の
周波数変動を復調器の周波数誤差検出部で検出し、この
周波数誤差情報から周波数誤差を零に戻す方向に前記温
度補償電圧制御型水晶発振器の制御電圧の制御値を算定
し、周波数を補正する方法が採用されている。
【0005】このような移動体通信端末における自動周
波数制御方式においては、周囲温度が変動することによ
って温度補償電圧制御型水晶発振器の発振周波数fcが
変化し、この周波数変化によるPLLシンセサイザの電
圧制御発振器(VCO)の発振周波数fLが変動するこ
とに対しても、基地局の送信信号の周波数fiに追従す
るとともに復調部によって復調される信号の品質を保証
することが要求される。
【0006】しかしながら、上記のような自動周波数制
御方式ではPLLシンセサイザの基準発振器である温度
補償電圧制御型水晶発振器の発振周波数fcが温度変化
によって変動するとPLLシンセサイザの電圧制御発振
器の発振周波数が変動するので温度安定度の低い温度補
償電圧制御型水晶発振器をPLLシンセサイザの基準発
振器に使用した場合、PLLシンセサイザの電圧制御発
振器の発振周波数変動が自動周波数制御ループの周波数
誤差検出部の周波数誤差検出範囲外すなわち復調器の入
力周波数引込範囲外になり、自動周波数制御が不可能と
なる問題を有している。
【0007】上記自動周波数制御ループにおいて、周波
数誤差検出部の入力信号周波数がその周波数誤差検出範
囲内に常にあるようにして自動周波数制御を可能とする
には、環境温度を常時監視測定して温度補償電圧制御型
水晶発振器の制御電圧を測定した温度で補正することで
可能となるが、この方法では、反面、個々の温度補償電
圧制御型水晶発振器の温度特性の違いによる誤差を生じ
ることとソフトウェア処理が徒に複雑化されることは避
けられないものになっている。
【0008】また、もう一つの方法として、周波数誤差
検出部の入力信号周波数が周波数誤差検出範囲内にある
ようにして自動周波数制御を可能とするには、温度安定
度の高い温度補償電圧制御型水晶発振器を使用すること
で可能となるが、温度安定度の高い温度補償電圧制御型
水晶発振器は高価なものであって、この方法では、自動
周波数制御ループ自体のコストが高くなることが避けら
れないものとなっている。
【0009】さらに、もう一つの方法として、復調部の
検波方式を変え周波数誤差検出範囲を広げることで温度
変化があっても自動周波数制御を可能することができる
が、この方法では、復調部の消費電力の増大および周波
数引込速度の低下が避けられないものとなっている。
【00010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、温度補償電圧制御型水晶発振器の制御電圧に環境温
度の監視結果による補正を加えるための別途のソフトウ
ェアを必要としない自動周波数制御方式を提供するとと
もに、自動周波数制御ループを構成する要素個々の温度
特性を考慮せずに周波数誤差検出部の入力信号を周波数
誤差検出範囲内すなわち復調部の周波数引込範囲内に置
くことができるようにして、周囲温度が変化した状態下
でも自動周波数制御を可能とした自動周波数制御方式を
得ることにある。
【0011】本発明の第二の目的は、温度安定度の高い
高価格な温度補償電圧制御型水晶発振器を使用せずに周
波数誤差検出部の入力信号を周波数誤差検出範囲内に置
くことができるようにして、周囲温度が変化した状況下
でも自動周波数制御を可能とした自動周波数制御方式を
得ることにある。
【0012】本発明の第三の目的は、復調部の消費電力
を増大させることなく、周波数誤差検出部の入力信号を
周波数誤差検出範囲内に置くことができるようにして、
周囲温度が変化した状況下でも自動周波数制御を可能と
した自動周波数制御方式を得ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的は、予め
温度補償電圧制御型水晶発振器の変動範囲内で数個所の
デ−タを記憶装置に記憶しておき自動周波数制御起動時
に初期デ−タとして掃引することにより周波数誤差検出
部の入力周波数を周波数誤差検出範囲内におくことが可
能となり達成できる。
【0014】上記第二,第三の目的は、周波数誤差検出
部の状態を監視することにより、周波数誤差検出範囲内
にあることを制御装置により検出することにより達成で
きる。
【0015】
【作用】自動周波数制御起動時に温度補償電圧制御型水
晶発振器の変動範囲内で既に記憶装置により記憶されて
いる数個所の自動周波数制御デ−タを掃引し、同時に復
調部内の周波数誤差検出部の状態を監視し周波数誤差検
出範囲内になったことを制御装置で検出し検出後周波数
誤差検出部より出力される周波数誤差情報を用い演算処
理を行ない、その結果を温度補償電圧制御型水晶発振器
に制御電圧として印加することによって、環境温度の変
動による周波数誤差検出範囲外であっても自動周波数制
御が容易に実現され得る。
【0016】
【実施例】以下、本発明を図1〜図3を用いて説明す
る。本発明に係る自動周波数制御方式が適用される自動
周波数制御装置のハ−ドウェア構成を図1を用いて説明
する。
【0017】本発明に係る自動周波数制御方式が適用さ
れる自動周波数制御装置は、周波数変換器1と、周波数
誤差検出部2と、位相比較器31および低域通過フィル
タ(LPF)32ならびに電圧制御発振器(VOC)3
3と1/N分周器34等からなるPLLシンセサイザ回
路3と、ディジタル−アナログ変換器(DAC)4と、
温度補償電圧制御型水晶発振器(VC−TCXO)5
と、1/M分周器6と、マイクロコンピュ−タ71およ
び記憶装置72からなる制御演算装置7とから構成され
る。
【0018】温度補償電圧制御型水晶発振器5の出力f
cを1/M分周器6で分周した信号を基準周波数として
フェ−ズロックしているPLLシンセサイザ3の電圧制
御発振器33の発振周波数fLと入力信号fiとが周波
数変換器1に入力される。該周波数交換器1は、周波数
fLを局発として入力信号fiを周波交換して、その差
信号foが周波数誤差検出部2に入力される。周波数誤
差検出部2は、差信号foに基づいて周波数誤差情報f
eすなわち復調器の入力周波数偏差に関する情報と該誤
差が復調器の周波数引込範囲内であることを示す割込信
号を生成し、制御演算装置7へ出力する。
【0019】制御演算装置7は、前記周波数誤差feを
制御演算装置内のマイクロコンピュ−タ71で演算処理
して得た制御デ−タVdをディジタル−アナログ変換器
4に転送する。
【0020】制御演算装置7の記憶装置72には、制御
データの初期値,制御データの基準値,自動周波数制御
の制御感度等のデータが記憶されるとともに、自動周波
数制御の算出感度,スキャンデータ,オフセットデー
タ,復調器入力信号のカウント値等がテーブルとして書
き込まれる。
【0021】ディジタル−アナログ変換器4はディジタ
ル量の制御データVdをアナログ信号に変換した制御電
圧Vcを温度補償電圧制御型水晶発振器5に印加し自動
周波数制御ル−プを構成する。
【0022】今、環境温度が変動することによって温度
補償電圧制御型水晶発振器5の出力fcに△fなる周波
数変動を生じたとき、PLLシンセサイザ回路3の電圧
制御発振器33の発振周波数fLは次式で表される△f
´だけ変動する。
【0023】△f´=N・△f/M ・・・・・(1)
【0024】従って、このときの周波数誤差検出部2の
入力信号fo´は、
【0025】 fo´=(△f´+fL)−fi ・・・・・(2)
【0026】となり、温度補償電圧制御型水晶発振器5
の出力が変動する前の入力信号foに比して△f´の変
動を生じる。
【0027】上記周波数誤差検出部2の入力信号foの
変動△f´すなわち復調器の入力周波数偏差が周波数誤
差検出部の検出範囲△f1すなわち復調器の周波数引込
範囲を超えたとき、すなわち、
【0028】△f´>△f1 ・・・・・(3)
【0029】であると、周波数誤差検出部2において正
確な周波数誤差を検出することができなくなりすなわち
復調器は周波数引込みができなくなり、正確な自動周波
数制御自体が不可能となる。
【0030】自動周波数制御の初期状態もしくは(3)
式が成り立つときすなわち復調器が周波数引込みをでき
ないとき、制御演算装置7の記憶装置72に記憶された
自動周波数制御デ−タのうちから所定の周波数誤差検出
範囲±△f1内に入る周波数を得るのに必要な制御電圧
Vcに対応した自動周波数制御デ−タVdを読み出し、
ディジタル−アナログ変換器4に出力し、ここで電圧V
cに変換され温度補償電圧制御型水晶発振器5の制御端
子に印加され発振周波数fcが制御される。即ち、△f
´<△f1となり周波数誤差検出範囲内すなわち復調器
の周波数引込範囲内に入り、自動周波数制御ループは機
能する。周波数誤差検出部2は、△f´<△f1の時通
知用の割込信号を発生する。制御演算装置はこの割込信
号および周波数誤差情報feを検出し、その結果から自
動周波数制御デ−タ演算を開始し自動周波数制御を行な
う。
【0031】そこで、本発明においては、周波数変換器
1の出力のfoの偏差が周波数誤差検出部2の周波数誤
差検出範囲±△f1内となるような温度補償電圧制御型
水晶発振器5の制御電圧Vcを決定する複数個のデータ
Vdnを制御演算装置7の記憶装置72内に記憶させて
おき、自動周波数制御起動時に前記記憶装置72から制
御データVdnを取り出し、このデータによって作成し
た制御電圧Vcnを温度補償電圧制御型水晶発振器5に
印加してPLLシンセサイザ回路3の基準信号を得るよ
うにして、自動周波数制御ループ内の周波数誤差検出部
2の周波数誤差検出範囲内に周波数交換部1の差信号f
oの誤差が収まるように動作させるものである。
【0032】以下、図2および図3を用いて、本発明に
係る自動周波数制御方式を説明する。制御演算装置7の
記憶装置72には、温度補償電圧制御型水晶発振器5の
制御電圧Vcに関する初期値データDi,基準値データ
Dtpおよび自動周波数制御スキャンデータDscn,
オフセットデータDos等が格納されている。
【0033】初期値データDiは、水晶発振器5に印加
される制御電圧Vcの初期値に関するデータであって、
前回の自動周波数制御が起動されたときの最終的な制御
電圧すなわちセンター値に関するデータで常に更新され
る。
【0034】基準値データDtpは、水晶発振器5に印
加される制御電圧の基準となるデータであって、例え
ば、自動周波数制御回路の製造当初において常温で正常
な発振を行なわせるときの制御電圧に関するデータであ
る。
【0035】自動周波数制御スキャンデータDscn
は、スキャン時の初期値データDiからの間隔に関する
データである。
【0036】自動周波数制御オフセットデータDos
は、検出した周波数偏差のオフセット量を決定するデー
タである。
【0037】図2は、温度補償電圧制御型水晶発振器5
の制御電圧Vcと発振周波数fcの関係を示す特性図で
ある。
【0038】図2において、曲線Aは常温(基準温度)
における特性を示し、曲線B、曲線Cは雰囲気温度が変
化したときの特性の変化の状態の例もしくは、特性が経
年変化した状態の例を示している。
【0039】いま、常温すなわち曲線Aにおいて、温度
補償電圧制御型水晶発振器5に制御電圧Vc1を印加す
ると該水晶発振器5は、発振周波数fc=Fa1で発振
する。この発振周波数Fa1による周波数交換器1の差
信号foが有する誤差は周波数誤差検出部2の周波数誤
差検出範囲±△f1以内の周波数誤差となるので、自動
周波数制御ループの周波数誤差検出部2は正常に動作し
て自動周波数制御が実行される。
【0040】雰囲気温度が変化したり、自動周波数制御
手段の特性が経年変化によって変化したときには、温度
補償電圧制御型水晶発振器5の特性は例えば曲線Bに変
化する。
【0041】このとき、水晶発振器5に制御電圧Vc0
を印加すると発振周波数Fb0で発振する。この発振周
波数Fb0でPLLシンセサイザ3を駆動すると周波数
交換器1の差信号foが有する誤差は周波数誤差検出部
2の周波数誤差検出範囲±△f1の範囲外の値となって
自動周波数制御が機能しなくなる。
【0042】そこで、水晶発振器5に制御電圧Vc1
印加すると該水晶発振器5は周波数Fb1で発振し、こ
のときの誤差は周波数誤差検出部2の周波数誤差検出範
囲±△f1以内となって自動周波数制御ループは機能す
る。
【0043】同様に、温度補償電圧制御型水晶発振器5
の制御電圧発振周波数特性が曲線Cに変化した場合につ
いて説明する。
【0044】いま、水晶発振器5に制御電圧Vc0を印
加すると、該水晶発振器5は周波数Fc0で発振する。
このときの自動周波数制御グループの周波数変換器1が
出力する差信号foの誤差は周波数誤差検出範囲±△f
1外となるので誤差feを検出できず自動周波数制御ル
ープは機能しない。
【0045】また、水晶発振器5の制御電圧をVc1
して印加すると、水晶発振器5は周波数Fc1で発振す
る。このときの自動周波数制御ループの周波数変換器1
が出力する差信号foの誤差は前回と同様に周波数誤差
検出範囲±△f1外となり自動周波数制御ループは機能
しない。
【0046】ここで、水晶発振器5の制御電圧をVc2
として印加すると、水晶発振器5は周波数Fc2で発振
する。このときの誤差は周波数誤差検出範囲±△f1
にあるので、周波数誤差検出部2は誤差feを検出し、
検出誤差feと誤差検出を示す割込信号を出力し、自動
周波数制御ループは正常に機能して、自動周波数制御が
実行される。
【0047】すなわち、制御電圧を適正に補正すること
によって、温度補償電圧制御型水晶発振器5の制御電圧
−発振周波数特性が変動しても、自動周波数制御を円滑
に機能させることができる。
【0048】次に、本発明に係る自動周波数制御方式の
操作を、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0049】自動周波数制御ルーチンが起動されると、
制御演算装置7は、記憶手段72から前回の自動周波数
制御ルーチンで得られた最終データで更新された自動周
波数制御初期値DiとスキャンデータDscnを検索
し、Di−Dscnの式によって得られる制御データV
1を得、温度補償電圧制御型水晶発振器5の制御電圧
として制御データ初期値Vd1に対応した制御電圧Vc1
を設定する(S1)。
【0050】水晶発振器5は、周波数Fa1で発振し、
PLLシンセサイザ回路3の位相比較器31に基準信号
fc/M=Fa1/Mを供給する。位相比較器31は電
圧制御発振器33の出力fLを分周した信号fL/Nと
前記基準信号を比較し、その誤差をローパスフィルタ3
2を介して電圧制御発振器33に供給する。
【0051】電圧制御発振器33は、その誤差電圧で制
御され基準信号にフェーズロックした出力信号fLを周
波数変換器1の局発信号として出力する。
【0052】周波数変換器1は、入力信号fiを局発信
号fLで変換して差信号foを出力する。
【0053】周波数誤差検出部2は差信号foに基づい
て周波数誤差feを検出するが、周波数誤差が周波数誤
差検出範囲±△f1よりも小さいか否かすなわち周波数
誤差を検出可能かどうかを判断する(S2)。
【0054】周波数誤差を検出可能であるときには、周
波数誤差信号feを取得するとともに周波数誤差信号f
eと割込信号を制御演算装置7へ出力する(S3)。
【0055】制御演算装置7は、検出誤差feが周波数
偏差許容範囲内に達したか否かを判断する。(S4)。
【0056】検出誤差feが周波数偏差許容範囲内に達
すればその周波数にロックするとともに、このときの制
御電圧に関するデータによって自動周波数制御初期値デ
ータDiを更新して自動周波数制御ルーチンを終了す
る。
【0057】検出誤差feが周波数偏差許容範囲内に達
していないときには、制御演算装置7は検出誤差feに
基づいて水晶発振器5の発振周波数Fa1による新たな
検出誤差feが小さくなるように制御データVdを演算
する(S5)。
【0058】次いで、D−A変換器4で制御データVd
に対応した新たな制御電圧Vcを得て温度補償電圧制御
型水晶発振器5に設定される(S6)。
【0059】自動周波数制御ループは新たな発振周波数
Fa1で動作し、ステップS3に戻って新たな検出誤差
Feが取得される。
【0060】この自動周波数制御ルーチンは検出誤差f
eが周波数偏差許容範囲内に納まるまでくり返される。
【0061】ステップS2で検出誤差feが周波数誤差
検出範囲±△f1外であるときには初期値Diとスキャ
ンデータDscnを用いてDi+Dscnの式によって
得られる制御データVd2を得て、新たな制御電圧Vc2
を制御電圧Vcに設定する(S7)。
【0062】自動周波数制御ループは新たな発振周波数
Fcで動作し、この発振周波数での検出誤差feが周波
数誤差検出部2の検出範囲であるか否かを判断し(S
8)、検出範囲内であるときは、ステップS3に戻って
上述の自動周波数制御ルーチンがくり返される。
【0063】ステップS8で、検出誤差feが周波数誤
差検出部2の検出範囲外であるときには、制御演算装置
7の記憶装置72に記憶された基準値データDtpを検
索し、このデータに基づいて新たな制御電圧Vc0を制
御電圧Vcに設定する(S9)。
【0064】自動周波数制御ループは新たな発振周波数
fcで動作し、この発振周波数での検出誤差feが周波
数誤差検出部2の検出範囲であるか否かを判断し(C1
0)、検出範囲±△f1内にあるときはステップS3に
戻って前述の自動周波数制御ルーチンがくり返される。
【0065】ステップS10での検出誤差feが検出範
囲±△f1外にあるときには異常な状態であることを制
御演算装置7へ通知する。
【0066】以上のように自動周波数制御ルーチン起動
後記憶装置内に既に記憶されている温度補償電圧制御型
水晶発振器の制御電圧デ−タVdを読み出しディジタル
−アナログ変換器でそのデ−タに対応する制御電圧Vc
に変換して温度補償電圧制御型水晶発振器に印加する。
その結果周波数誤差検出部2で検出した周波数誤差検出
値feが周波数誤差検出部2の検出範囲内となったとき
に、その検出値feを用いて制御デ−タ演算処理に移行
する。
【0067】上記の例では、制御演算装置7とディジタ
ル−アナログ交換器4とで自動周波数制御データ生成手
段を形成している。
【0068】補正データを複数個の曲線A,B,Cごと
に対応して作成しておき、周囲温度の概要を簡単な手段
で検出して曲線に対応したデータを読み出すことによっ
て、上記と同様の効果を得ることもできる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、温度補償電圧制御
型水晶発振器の制御電圧に関する複数個のデ−タを記憶
装置に記憶しておき、自動周波数制御ルーチン起動時に
この制御データに基づいて制御電圧を温度補償電圧制御
型水晶発振器に設定し、かつ周波数誤差検出部に|fe
|<|△f1|のときの信号出力を設けることにより、
温度補償電圧制御型水晶発振器の温度変動による周波数
誤差検出部の周波数誤差検出範囲外である時も自動周波
数制御を可能とする。したがって、環境温度監視結果を
使用して自動周波数制御を行なう方式をとらないで、か
つソフトウェアによる煩雑な処理や回路構成要素が個々
に持つ固有の特性を考慮せずに自動周波数制御を行なう
ことができる。
【0070】ならびに、温度安定度の高い高価格の温度
補償電圧制御型水晶発振器を使用せずに環境温度に追従
した自動周波数制御が容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動周波数制御方式のハ−ドウェアの
具体的構成を示す図。
【図2】本発明の温度補償電圧制御型水晶発振器の特性
例を示す図。
【図3】本発明の自動周波数制御方式の処理の流れを示
すフローチャート。
【符号の説明】
1 周波数変換器 2 周波数誤差検出部 3 PLLシンセサイザ回路 31 位相比較器 32 LPF 33 電圧制御発振器(VCO) 34 1/N分周器 4 ディジタル−アナログ変換器(DAC) 5 温度補償電圧制御型水晶発振器 7 制御演算装置 71 マイクロコンピュータ 72 記憶装置 fc 電圧制御発振器発振周波数 fe 周波数誤差情報 fo 周波数変換信号 fi 入力信号 Vd 自動周波数制御デ−タ Vc 温度補償電圧制御型水晶発振器制御電圧

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受信周波数と発振周波数の差を出力する周
    波数変換手段と、該差周波数の周波数誤差を検出する周
    波数誤差検出手段と、該周波数誤差検出手段の出力に基
    づいて自動周波数制御データを生成する自動周波数制御
    データ生成手段と、該自動周波数制御データによって発
    振周波数が制御される温度補償電圧制御型水晶発振器
    と、該温度補償電圧制御型水晶発振器の発振周波数に基
    づいて発振周波数が制御されるPLLシンセサイザとか
    ら自動周波数制御ループを形成した自動周波数制御方式
    において、 前記温度補償電圧制御型水晶発振器の発振周波数を制御
    する制御電圧を補正するデータを前記自動周波数制御デ
    ータ生成手段内に格納したことを特徴とする自動周波数
    制御方式。
  2. 【請求項2】 自動周波数制御データ発生手段は、マイ
    クロコンピュータと記憶手段からなる制御演算手段と、
    前記記憶手段に記憶された補正データに基づいて温度補
    償電圧制御型水晶発振器の制御電圧を出力する制御電圧
    出力手段とからなる請求項1に記載の自動周波数制御方
    式。
  3. 【請求項3】 記憶手段に記憶される補正データは、雰
    囲気温度に対応した補正データもしくは少なくとも二つ
    の制御電圧補正データである請求項2に記載の自動周波
    数制御方式。
  4. 【請求項4】 受信周波数と発振周波数の差を出力する
    周波数変換手段と、該差周波数の周波数誤差を検出する
    周波数誤差検出手段と、該周波数誤差検出手段の出力に
    基づいて自動周波数制御データを生成する自動周波数制
    御データ生成手段と、該自動周波数制御データによって
    発振周波数が制御される温度補償電圧制御型水晶発振器
    と、該温度補償電圧制御型水晶発振器の発振周波数に基
    づいて発振周波数が制御されるPLLシンセサイザとか
    ら自動周波数制御ループを形成した自動周波数制御方式
    において、 予め記憶装置に記憶した制御電圧を温度補償電圧制御型
    水晶発振器に印加し周波数誤差検出部の推定される周波
    数誤差検出範囲内に追い込み次に周波数誤差検出部より
    出力される周波数誤差情報をもちいて自動周波数制御を
    行なうことを特徴とする自動周波数制御方式。
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