JPH1032513A - 受信装置及びそれを含む通話装置並びに受信方法 - Google Patents

受信装置及びそれを含む通話装置並びに受信方法

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JPH1032513A
JPH1032513A JP20293696A JP20293696A JPH1032513A JP H1032513 A JPH1032513 A JP H1032513A JP 20293696 A JP20293696 A JP 20293696A JP 20293696 A JP20293696 A JP 20293696A JP H1032513 A JPH1032513 A JP H1032513A
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JP20293696A
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Kijio Sakayori
喜二郎 酒寄
Yukihiro Nakajima
幸広 中嶋
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TOOKU KK
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TOOKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度特性を各発振器毎に予め精密に測定して
おかなくても、受信する際に容易に高精度の基準信号発
振を実現できる受信装置及びそれを含む通話装置並びに
受信方法を提供すること。 【解決手段】 空中線を介して受信される受信装置であ
る。信号周波数を安定化するための基準信号を発振する
基準信号発振手段10を有する。さらに、基準信号の周
波数を増幅して信号を発振する局部発振手段40を有す
る。さらに、受信信号と信号とに基づき中間周波数に変
換する周波数変換手段4b、変換された中間周波数を増
幅する周波数増幅手段4cを有する。この局部発振手段
40・周波数変換手段4bを含んでフロントエンド回路
4が構成される。さらに、増幅された中間周波数と既知
の中間周波数との誤差が少なくなるように、基準信号発
振手段10から出力される基準信号の周波数を補正する
補正手段50を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受信装置及びそれ
を含む通話装置並びに受信方法に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】一般に、
この種の送受信装置として、例えば図8に示すようなも
のが挙げられる。同図において、空中線1に誘起された
受信信号Rは、周波数共用部2を介し高周波増幅部3に
て、受信周波数帯域に増幅される。増幅された受信信号
は、発信手段30からの信号RXVCO と共に周波数変換
部4aによって第1中間周波数に変換される。
【0003】次いで、変換された信号は、中間周波数増
幅部4bを介し、発信手段40からの信号RXVCO ′と
共に周波数変換部4cによって第2中間周波数に変換さ
れる。さらに、第2中間周波数に変換された信号は、中
間周波数増幅部4bによって第2中間周波数IFの帯域
に増幅され、FM検波部5にてFM検波され、受信情報
が検出される。検出された受信情報は、信号処理部6に
て受話音声と受信状態維持情報とに分離し、受話音声は
受話部7に導かれる。尚、発信手段30・40からの周
波数は、基準信号を発振する発信手段10のN倍(N
は、整数及び少数)の周波数となる。
【0004】上記構成の装置において、例えば受信を良
好に行うためには、一般に中間周波数IFを安定化する
必要があるが、この中間周波数IFの誤差は主として発
振手段10の安定度に依存する。このため発振手段10
を最適に制御することが望まれている。
【0005】この発振手段10より発振される周波数
は、その周囲の環境温度により変化し、この周波数制御
は、従来図9に示される方法で行われていた。
【0006】すなわち、予め発振素子16の周波数誤差
を相殺する情報が格納された温度特性情報格納部202
に、温度検出部200より検出された温度情報を入力
し、検出された温度に対応した周波数誤差を相殺する情
報をD/A変換部204へ入力する。
【0007】そして、電圧可変容量ダイオード14に直
流電圧が印加され、その容量値が、発振素子16を含む
発振手段10の発振容量に影響を与えることで、発振周
波数を確定させ、周波数の安定化がなされる。
【0008】しかしながら、上記のような装置により発
振を行うと、以下に示す問題点が生じた。
【0009】(1)一般に、発振手段10内部の発振素
子16は、その温度−周波数特性が、各々個別毎に異な
る値を持ちバラツキがあるため、上記構成で発振を行う
と周波数誤差が発生し、正確な発振周波数を維持でき
ず、受信が良好に行えないという問題点があった。
【0010】この主たる原因は、温度特性情報格納部2
02には、個別の発振素子の周波数誤差を相殺する限ら
れた情報しか入力されていないため、個別の異なる発振
周波数を有する発振素子における周波数誤差に対応でき
ないことに起因する。
【0011】(2)また、上記構成では温度検出部20
0の精度が悪いと発振周波数がずれるという問題点があ
った。
【0012】(3)個別の発振素子の温度−周波数特性
のバラツキを補正しようとすると、予め各々の発振素子
の温度−周波数特性値を各々個別毎に厳密に測定した上
で、温度特性情報格納部に記憶させなければならないと
いう問題点があった。このようなことは、装置を生産化
する上でコストがかかる。
【0013】本発明は、上記した技術の問題点を解決す
ることを課題としてなされたものであって、その目的と
するところは、複数の受信装置を生産する場合に、各受
信装置の各発振素子の温度−周波数特性を各装置毎に予
め精密に測定しておかなくても、受信が良好となる周波
数に制御し、受信する際に容易に高精度の受信を実現で
きる受信装置及びそれを含む通話装置並びに受信方法を
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る受信装置は、空中線を介して受信される受信周波数
を安定化する受信装置において、前記受信周波数を安定
化するための基準となる基準信号を発振する基準信号発
振手段と、前記基準信号に基づき、受信される高周波入
力信号の周波数を中間周波数に変換するフロントエンド
回路と、前記フロントエンド回路にて変換された中間周
波数を増幅する周波数増幅手段と、前記周波数増幅手段
にて増幅された前記中間周波数と既知の中間周波数との
誤差が少なくなるように、前記基準信号発振手段から出
力される前記基準信号の周波数を補正する補正手段と、
を含むことを特徴とする。
【0015】請求項1に記載の発明によれば、周波数増
幅手段から実際の中間周波数を取り出して、補正手段に
入力して誤差が少なくなるような基準信号に補正した上
で、基準信号発振手段を制御するフィードバックルート
を形成することで、温度に依存しない周波数制御が可能
となる。
【0016】したがって、従来のように基準信号発振手
段の温度周波数特性を個別毎に記憶させておかなくて
も、補正手段の補正により制御できるので、そのような
精密な計測を予め行う必要がない。
【0017】ここで、既知の中間周波数と、実際の受信
周波数からの中間周波数との周波数誤差を利用して基準
信号の周波数誤差を補正できるので、温度依存性を解消
できる。このため、温度による変化に拘わらず、基準信
号のずれを解消して、中間周波数の安定化を図れる。
【0018】請求項2に記載の発明に係る受信装置は、
請求項1において、周囲の環境温度を検出する温度検出
手段と、前記環境温度と前記基準信号の周波数とに関す
る相関情報を格納しておく情報格納手段と、前記情報格
納手段に格納された前記相関情報のうち、前記温度検出
手段の温度に対応する温度対応情報を読み出して、前記
基準信号発振手段を制御する第1の制御手段と、をさら
に有し、前記補正手段は、増幅された前記中間周波数と
前記既知の中間周波数との周波数誤差を検出し、前記周
波数誤差が許容範囲内にあるか否かを判定する判定手段
と、前記判定手段の判定が前記許容範囲外の場合に、前
記温度対応情報以外の他の相関情報を読み出して、前記
基準信号発振手段を制御する第2の制御手段と、を含む
ことを特徴とする。
【0019】請求項2に記載の発明によれば、以下の作
用効果を有する。基準信号発振手段の発振素子は、温度
−周波数特性を有するが、複数ある場合、その各々が異
なる特性を有するため、従来はその各々に対して予め計
測しておく必要があった。これに対し、請求項2では、
標準的な温度−周波数特性に対して、発振動作と共に補
正手段により、各発振素子に応じた固有の温度−周波数
特性に自ら変更補正することで、個々の計測が不要とな
る。
【0020】すなわち、先ず情報格納手段の温度−周波
数相関情報に基づく第1の制御を行うと、基準信号発振
手段により基準信号が発振される。次いで、この基準信
号に基づきフロントエンド回路・周波数増幅手段等を経
由して生成された中間周波数を補正手段に取り込む。取
り込まれた中間周波数と既知の中間周波数との誤差を検
出すると共に、該誤差が規定の周波数誤差の許容範囲内
にあるかを判定手段により判定する。そして、この判定
が前記許容範囲外の場合では、情報格納手段の第1の制
御での温度対応情報(周波数)以外の他の相関情報を読
み出して、該他の相関情報に基づき基準信号発振手段の
第2の制御を行う。
【0021】ここで、第1の制御手段によるスタート時
には、温度検出手段により温度を検出をすると、第1の
制御手段の制御により基準信号発振手段から基準信号を
発振し、この基準信号は、閉ループを構成してフィード
バックされ、既知の中間周波数と中間周波数との周波数
誤差を検出するが、検出された周波数誤差が、判定手段
の判定にて規定の周波数誤差の範囲内であると判定され
た場合には、当該温度に対応する基準信号の周波数に基
づき、基準信号発振手段が制御される(第1の制御)。
【0022】また、検出された周波数誤差が、判定手段
の判定にて規定の周波数誤差の範囲外であると判定され
た場合には、何回もフィードバック制御(第2の制御)
を繰り返すことで、周波数を補正することができる。こ
れにより、現在の環境温度に応じた最適な周波数制御が
できる。すなわち、判定手段の判定が規定の周波数誤差
の範囲外になると、環境温度に応じた温度対応情報(例
えば周波数)を、前記周波数誤差がなくなるように情報
格納手段の他の相関情報(例えば周波数)を変更するこ
とで、誤差がなくなるように周波数制御がなされる。
【0023】このような、基準信号発振手段の周囲の環
境温度に応じて、基準信号発振手段の基準信号の周波数
をリアルタイムで変更補正することができ、基準信号の
周波数の安定化により、受信装置における中間周波数を
も安定化でき、もって受信装置の高精度化に寄与でき
る。
【0024】請求項3に記載の発明に係る受信装置は、
請求項2において、前記第2の制御手段は、補正された
前記基準信号の周波数に基づいて前記フロントエンド回
路より出力され、かつ、前記周波数増幅手段で増幅され
た前記中間周波数と、前記既知の中間周波数と、の周波
数誤差が前記判定手段にて前記許容範囲内と判定された
時、前記情報格納手段の前記温度対応情報を前記他の相
関情報に書き換える書き換え手段をさらに有することを
特徴とする。
【0025】請求項3に記載の発明によれば、書き換え
手段による書き換えにより、予め基準信号発振手段の温
度−周波数相関情報を詳細に計測しておかなくても、環
境温度と周波数誤差とに基づき自ら最適な周波数に設定
できる。
【0026】すなわち、判定手段の判定が規定の周波数
誤差の範囲外になると、環境温度に応じた温度対応情報
を、前記周波数誤差がなくなるように(書き換え前の相
関情報が入力された)情報格納手段の温度対応情報以外
の他の相関情報に変更し、変更により補正された基準信
号の周波数に基づく中間周波数と既知の中間周波数との
周波数誤差を再度判定手段により判定し、この判定で誤
差が前記許容範囲内にあれば、誤差がなくなるように温
度対応情報(例えば周波数)を情報格納手段の他の相関
情報(例えば周波数)に書き換えることで、さらに誤差
がなくなるように周波数制御がなされる。
【0027】したがって、環境温度と基準信号の周波数
との相関情報を逐次変更することで、情報格納手段には
予め標準的な温度−周波数の相関情報のみを格納してお
けば、温度に対応する周波数に自動的に書き換え記憶さ
れ、その記憶情報に基づき制御され、従来のように予め
各発振素子の温度−周波数の相関情報を詳細に計測する
必要がない。これにより、個別毎に正確に基準信号発振
手段の発振素子の温度−周波数特性を予め計測しておか
なくても、学習機能により、周波数を補正できる。この
ため、受信装置を量産化の場合に低コストになり有利と
なる。
【0028】請求項4に記載の発明に係る受信装置は、
請求項1〜3のいずれかにおいて、前記フロントエンド
回路と前記周波数増幅手段は、複数段にて形成され、前
記補正手段は、最終段の前記周波数増幅手段にて増幅さ
れた前記中間周波数が入力されることを特徴とする。
【0029】請求項4に記載の発明によれば、受信周波
数を中間周波数に変換せしめるフロントエンド回路・周
波数増幅手段を複数段に形成することで、より精度の高
い中間周波数を抽出できる。
【0030】請求項5に記載の発明に係る通話装置は、
電源投入時に検出される温度に基づいて、基準となる所
定の周波数を発振し、受信周波数を安定化して通話を行
う通話装置において、請求項1〜請求項4のいずれかに
記載の受信装置を有することを特徴とする。
【0031】請求項5に記載の発明によれば、通話装置
に上記のような受信装置を含めることで、温度変化に拘
わらず、常に良好に通話状態を維持できる。
【0032】請求項6に記載の発明に係る受信方法は、
空中線を介して受信される受信周波数を安定化する受信
方法であって、前記受信周波数を安定化するための基準
となる基準信号を基準信号発振手段より発振する発振工
程と、前記基準信号に基づき、受信される高周波入力信
号の周波数を中間周波数に変換する変換工程と、前記変
換工程にて変換された前記中間周波数と既知の中間周波
数との周波数誤差を検出する工程と、前記周波数誤差を
少なくするように前記基準信号の周波数を補正する補正
工程と、を含むことを特徴とする。
【0033】請求項6に記載の発明によれば、基準信号
発振手段により発振される基準信号に基づき中間周波数
を生成し、この中間周波数をフィードバックして既知の
中間周波数との誤差を算出し、該誤差がなくなるように
周波数を補正することで、温度変化によらない最適な周
波数制御をおこなうことができる。
【0034】請求項7に記載の発明に係る受信方法は、
請求項6において、前記発振工程は、情報格納手段に格
納された環境温度と前記基準信号の周波数との相関情報
のうち、温度検出手段にて検出される環境温度に対応す
る温度対応情報を読み出して、前記基準信号発振手段を
制御する第1の制御工程を有し、前記補正工程は、前記
周波数誤差が許容範囲内であるか否かを比較判定する工
程と、前記周波数誤差が前記許容範囲外のとき、前記温
度対応情報以外の他の相関情報を前記情報格納手段より
読み出して、前記基準信号発振手段を制御する第2の制
御工程と、を含むことを特徴とする。
【0035】請求項7に記載の発明によれば、誤差が規
定の周波数誤差の範囲内では、温度検出手段による通常
の第1の制御を行い、範囲外ではフィードバック制御で
ある第2の制御により、規定内の周波数誤差範囲内ま
で、周波数誤差を補正することができる。この第2の制
御は、周波数誤差が前記範囲内であるかを比較判定し、
範囲外である場合に、温度対応情報以外の他の相関情報
を情報格納手段より読み出すことで補正を行い、その補
正に基づき基準信号発振手段を制御することで行われ
る。
【0036】したがって、規定周波数誤差の範囲外に周
波数がある場合は、情報格納手段の温度対応情報(例え
ば周波数)を、現在の環境温度に応じた周波数であっ
て、かつ、周波数誤差がなくなる周波数に変更すること
で、発振周波数を最適に設定できる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について図面を参照して具体的に説明する。
【0038】<全体構成について>先ず、本発明の特徴
的な構成である補正手段に先立って、送受信装置の全体
構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は、
本例の送受信装置を示すブロック図である。図2は、図
1の一部の詳細を示すブロック図であり、(A)は送信
系の局部発振手段の詳細を、(B)は受信系の局部発振
手段の詳細をそれぞれ示す。
【0039】本例の送受信装置は、図1に示すように、
空中線1を介して送受信され、信号周波数を安定化する
ものであり、本発明の特徴的な構成である基準信号発振
手段10、受信系の第1部局の発振手段30を含むフロ
ントエンド回路3・受信系の第2部局の発振手段40を
含むフロントエンド回路4、周波数増幅手段としての中
間周波数増幅部4c、補正手段50、第1の制御手段7
2、情報格納手段80、温度検出手段90と、背景技術
同様の構成である周波数共用部2、FM検波部5、信号
処理部6、受話部7、送話部8、変調部9b、電力増幅
部9a、送信系の発振手段20と、を含み構成される。
【0040】フロントエンド回路3、4は、複数例えば
2段の構成にて形成され、高周波入力信号の周波数を中
間周波数に変換する機能を有する。すなわち、フロント
エンド回路3は、高周波増幅部3a、周波数変換部3
b、発振手段30にて構成される。また、フロントエン
ド回路4は、中間周波数増幅部4a、周波数変換部4
b、発振手段40にて構成される。
【0041】周波数共用部2は、高周波増幅部3aに信
号伝達させ、それ以外の周波数帯域を阻止し、かつ送信
系の電力増幅部9aからの送信周波数帯域を空中線1に
低損失で伝達し、それ以外の周波数帯域を阻止する機能
を有する。
【0042】そして、フロントエンド回路3の高周波増
幅部3aにて、空中線1より入力された信号を入力し、
後段の周波数変換部3bにて、高周波増幅部3aの出力
と、発振手段30との出力を周波数混合し、中間周波数
を出力する。
【0043】ここで、高周波増幅部3aから出力される
受信周波数をRとし、発振手段30から発振される発振
周波数をRXVCO とし、発振手段40から発振される発
振周波数をRXVCO ′とし、中間周波数増幅部4cより
出力される中間周波数をIFとしたとき、
【数1】 の関係がある。この発振手段30からの発振周波数RX
VCO は、例えば図示しないPLL回路等にて周波数が固
定される。そして、発振周波数RXVCO に、周波数変換
部4a・周波数増幅部4bにより、受信信号Rを混合さ
せた上で増幅させ、さらに増幅された、その高周波入力
信号に周波数変換部4c・周波数増幅部4d等により、
周波数RXVCO ´を混合させた上で増幅することで、中
間周波数IFが出力される。
【0044】さらに、中間周波数増幅部4cの後段に
は、FM検波部5が配設されて、中間周波数IFをFM
検波し、受信情報が検出される。検出された受信情報
は、信号処理部6にて受話音声と受信状態維持情報とに
分離し、受話音声は受話部7に導かれる。
【0045】一方、送話情報は、送信側の送話部8より
信号処理部6に導かれ、送話音声に送信維持情報を付加
し、変調部9bにて発振手段20の送信周波数を基準と
して、FM変調される。FM変調された送話情報は、電
力増幅部9aの電力増幅によって規定の送信電力まで増
幅される。電力増幅された送信信号は、周波数共用部2
を介し、空中線1に導かれ、空中に放射される。
【0046】<基準信号発振手段10について>ここ
で、基準信号発振手段10について、図3に基づいて説
明する。
【0047】基準信号発振手段10は、図3に示すよう
に、信号周波数を安定化するための基準信号を周波数T
CXOにて発振する機能を有し、制御電圧印加抵抗1
1、直流阻止コンデンサー12、増幅器13、電圧可変
容量ダイオード14、発振安定化コンデンサー15、発
振素子16、発振安定化コンデンサー17を含み構成さ
れる。
【0048】この基準信号発振手段10において、制御
電圧印加抵抗11、電圧可変容量ダイオード14を介し
て直流電圧が印加され、その電圧に対応した容量値が、
直流阻止コンデンサー12を介して増幅器13、発振安
定化コンデンサー15、発振素子16、発振安定化コン
デンサー17より構成された基準信号発振手段10の発
振容量に影響を与え、発振周波数TCXOが確定され
る。ここで、発振周波数f0(=TCXO)は、
【数2】
【数3】 にて求められる。
【0049】<発振手段20・30・40について>送
信系の発振手段20は、図2(A)に示すように、基準
信号の発信手段10からの送信周波数の精度を確定させ
る機能を有し、基準信号の周波数TCXOに基づいて発
振される。
【0050】すなわち、電圧制御発信部21からの信号
は、分周部22例えばプログラマブル分周器により所定
の分周比Mで分周され、位相比較部23に伝達される。
【0051】一方、基準信号の発信手段10からの信号
は、分周部24により所定の分周比Nで分周され、位相
比較部23へ伝達される。
【0052】位相比較部23において、分周部24から
の信号を基準とし、分周部22からの信号と位相比較を
行い、位相差分が出力される。そして、直流増幅部25
の低域濾波部26で閉ループ伝達特性に必要成分を抽出
し、低域濾波部26の直流増幅部25で諸望の電圧を
得、電圧制御発振手段21に帰還される。この時、電圧
制御発振部21の周波数TXVCO は、
【数4】 で表される。ここで、送信周波数チャンネルに対応した
分周比を予め設定しておけば任意のチャンネル周波数を
取り出す事ができる。
【0053】受信系の発振手段30(40)は、図2
(B)に示すように、基準信号の発信手段10からの周
波数の精度を確定させる機能を有し、基準信号の周波数
TCXOに基づいて発振される。尚、受信周波数に応じ
て、同調により周波数を変調する機能を有しても良い。
【0054】ここで、電圧制御発振部31からの信号
は、分周部32により所定の分周比nで分周され位相比
較部33に伝達される。
【0055】一方、基準信号発振手段10からの信号
は、分周部34によって所定の分周比mで分周され、位
相比較部33へ伝達される。
【0056】位相比較部33において、分周部34から
の信号を基準とし、分周部32からの信号と位相比較を
行い、位相差分が出力される。そして、直流増幅部35
の低域濾波部36で閉ループ伝達特性に必要成分を抽出
し、低域濾波部36の直流増幅部35で所望の電圧を
得、電圧制御発振部31に帰還される。この時、電圧制
御発振部31の周波数RXVCO は、
【数5】 で表される。ここで、送信周波数チャンネルに対応した
分周比を予め設定しておけば任意のチャンネル周波数を
取り出すことができる。尚、受信系の第2部局の発振手
段40も発振手段30と全く同様の構成を有し、その周
波数RXVCO ´も数5同様で、基準信号より任意のチャ
ンネル周波数を取り出して信号を周波数RXVCO ′にて
発振する機能を有する。
【0057】従って、送信周波数及び受信周波数精度を
確定するのは、基準信号発振手段10の周波数TCXO
に依存する。
【0058】ここで、周波数と温度の関係について説明
する。
【0059】基準信号発振手段10の周波数誤差は、第
1局部の発振手段30、第2局部の発振手段40の周波
数誤差と関係し、空中線1に誘起した基地局からの受信
信号の周波数Rを基準に考えれば、周波数増幅部4cに
おいて、第1局部の発振手段30、第2局部の発振手段
40の周波数誤差分が、後述する誤差検出部66によっ
て検出できる。
【0060】すなわち、数5より、発振素子16の温度
漂動係数をk、環境温度をtとすると、RXVCOは、
【数6】 基地局からの搬送周波数をRすると、周波数増幅部4d
を介して得られる中間周波数IFは、
【数7】 したがって、中間周波数IFにおける、温度漂動周波数
の影響は、
【数8】 で表される。
【0061】<第1の制御手段72・情報格納手段80
・温度検出手段90について>情報格納手段80は、図
4に示すように、基準信号発振手段10の温度−周波数
特性に関する相関情報を格納しておく機能を有し、温度
特性情報格納部82、D/A変換部84を含み構成され
る。
【0062】温度特性情報格納部82は、平均的な動作
環境に応じた基準信号の周波数TCXOと、温度tとに
関する相関情報が格納される機能を有し、例えばルック
アップテーブル等が挙げられ、基準信号の周波数TCX
Oを補正するのに必要な各種情報を書き換え可能に記憶
するメモリエリアが含まれている。
【0063】初期状態として温度特性情報格納部82に
記憶させる数値化情報は、発振素子16の平均的な温度
−周波数特性に関する相関情報であり、補正するのに必
要な数値に数値化してある。すなわち、一般に、発振素
子の環境温度に対する周波数漂動は、図5(A)に示す
ような3次曲線で表わされるが、この情報を図5(B)
に示す電圧−温度特性に変換して変換テーブルに入力し
ておく。図5(A)(B)は、変換テーブルに格納され
る周波数と温度の関係、電圧と温度の関係を表す特性曲
線を示す図である。この変換テーブルには、図5(A)
(B)に示した曲線が表の形で格納されており、例えば
温度を入力した時に対応する周波数、温度を入力した時
に対応する電圧等が求まるようになっている。
【0064】D/A変換部84は、特性情報をアナログ
情報に変換し、電圧を出力することで基準信号発振手段
10を制御する機能を有する。
【0065】温度検出手段90は、基準信号発振手段1
0の周囲の環境温度tを検出する機能を有し、例えば温
度センサー等が挙げられ、トランジスタ92・94、抵
抗96にて構成される。
【0066】第1の制御手段72は、図4に示すよう
に、温度特性情報格納部82、温度検出手段90、及び
後述する判定部68に各々接続されて、温度検出手段9
0により検出された温度を温度特性情報格納部82に格
納し、温度特性情報格納部82に格納された相関情報の
うち、温度検出手段90の温度に対応する温度対応情報
を読み出して、基準信号発振手段10を制御する機能を
有し、例えば読み出し専用のものである。
【0067】<補正手段50について>ここで、本発明
の特徴的な構成である補正手段50等について図3〜図
5を用いて説明する。
【0068】補正手段50は、図4に示すように、周波
数増幅手段4cにて増幅された中間周波数IFと既知の
中間周波数67との誤差が少なくなるように、基準信号
発振手段10から出力される基準信号の周波数TCXO
を補正する機能を有し、判定手段60、第2の制御手段
74、を含み構成される。
【0069】判定手段60は、増幅された中間周波数I
Fと既知の中間周波数67との周波数誤差を検出し、周
波数誤差が許容範囲内にあるか否かを判定する機能を有
し、分周手段62、計数手段64、誤差検出部66、判
定部68を含み構成される。
【0070】分周手段62は、基準信号発信手段10か
らの基準信号TCXOを分周する機能を有する。計数手
段64は、基準信号の周波数TCXOを分周して得られ
た基準時間信号の単位周波数を絶対基準間隔として、中
間周波数IFを算出する機能を有し、例えば周波数カウ
ンター等が挙げられる。分周手段62によって周波数T
CXOを分周して得られる単位時間を基準とし、計数手
段64で計測すると、RXVCO(1±kt)による変化
状況が計測できる。
【0071】誤差検出部66は、中間周波数IFと既知
の中間周波数67との誤差を検出する機能と有する。
【0072】判定部68は、誤差検出部66の周波数誤
差が規定の許容範囲内にあるか否かを比較判定する機能
を有する。そして、判定部68の判定が範囲内の場合
は、情報格納手段80の温度−周波数特性の相関情報に
基づき、基準信号発振手段10を制御する。また、判定
部68において、温度検出手段90の温度tにおけるを
周波数IF(t)とした時に、周波数誤差が、規定周波
数範囲|IF(t)±α|(但しαは0に極めて近い
数)の範囲外であれば、規定内になるまで、図4に示す
閉ループZにより周波数制御を行う。
【0073】第2の制御手段74は、判定手段60の判
定が許容範囲外の場合に、温度対応情報以外の他の相関
情報を読み出して、基準信号発振手段10を制御する機
能を有し、変更手段76、書き換え手段78を含み構成
される。
【0074】変更手段76は、判定部68の判定が範囲
外の場合に、情報格納手段80の温度−周波数特性に関
する相関情報において、第1の制御手段72で制御され
た温度検出手段90の温度tに対応した温度対応情報
(例えば周波数)IF(t)を誤差検出部66の周波数
誤差分だけ加算又は減算して変更させ、その変更した周
波数を温度特性情報格納部82により出力させ、D/A
変換部84に情報を伝達し、周波数制御する機能を有
し、読み出し専用のものである。
【0075】すなわち、規定範囲外にあるときは、その
誤差分、すなわちIF−IF(t)=Aとしたときに、
温度tにおける周波数IF(t)を、変更手段76によ
り周波数IF(t)±Aに変更する。このように、IF
−IF(t)≠0なら、IF−IF(t)≒0になるよ
うに温度特性情報格納部82の数値化情報を変更するこ
とで、周波数誤差を補正することができる。
【0076】さらに、変更手段76で変更し補正した温
度特性情報格納部82の周波数に基づいて、基準信号発
振手段10により基準信号TCXOを発振すると、ルー
プZにより再び生成された中間周波数IFが計測され
て、既知の中間周波数67との誤差が再度検出され、再
び前記許容範囲内にあるか否かが判定される。
【0077】この判定が、前記範囲内である場合には、
変更前の情報格納手段80の情報を書き換え手段78に
より書き換える。この書き換え手段78は、判定部68
の判定が範囲外の場合であって、補正された基準信号の
周波数TCXOに基づいてフロントエンド回路4より出
力され、かつ、周波数増幅手段4cで増幅された中間周
波数IFと、既知の中間周波数67と、の周波数誤差が
判定部68にて許容範囲内と判定された時、誤差がなく
なるように、情報格納手段80の温度対応情報を他の相
関情報に書き換える機能を有する。
【0078】尚、第1の制御手段72と、第2の制御手
段74とで制御手段70を構成し、第1の制御手段72
は読み出し専用であり、第2の制御手段74は、読み出
し/書き込み可能に形成される。すなわち、制御手段7
0は、判定手段60の判定が、周波数誤差の許容範囲内
の場合に、温度検出手段90の温度に対応する情報格納
手段80に格納された基準信号の周波数に基づき、基準
信号発振手段10を制御する機能と、判定手段60の判
定が前記範囲外の場合に、情報格納手段80において、
温度検出手段90の温度に対応した基準信号の周波数
を、誤差がなくなるように変更し、該変更された情報格
納手段80の基準信号の周波数に基づき、基準信号発振
手段10を制御する機能を有する。
【0079】このように補正手段50において、誤差検
出部66にて検出された周波数誤差、温度検出手段90
により計測された環境温度tにおける周波数IF(t)
とに基づき、IF−IF(t)≒0を満足する情報を温
度特性情報格納部82に対して出力し、D/A変換部8
4、制御電圧印加抵抗11を介して電圧可変容量ダイオ
ード14を制御する。そして、出力周波数TCXOの周
波数誤差を減少せしめる。
【0080】<動作について>次に、本例の受信装置の
動作を図6に示すフローチャート及び図4に従って説明
する。
【0081】先ず、電源を入れ(POWER−ON)る
と温度検出手段90により現在の温度を読みとる(ステ
ップ「以下S」1)。すなわち、温度検出手段90によ
り検出された温度tが第1の制御手段72により温度特
性情報格納部82に入力され、温度tに対応した最適周
波数に基づく電圧をD/A変換部84を介して出力し、
基準信号発振手段10の発振素子16を作動させる(S
2)。
【0082】この初期状態では、制御手段70としての
第1の制御手段72において、温度検出手段90より検
出されたDC電圧に対応する初期設定された数値化情報
を基に環境温度を判断し、D/A変換部84、制御電圧
印加抵抗11、電圧可変容量ダイオード14、直流阻止
コンデンサー15・17、を介し発振素子16の発振周
波数が制御される。
【0083】次いで、基地局から通話維持信号を受信し
(S3)、受信装置から通話維持信号を基地局に対し送
信し、相手方が通話可能である事を認識する(S4)。
そして、利用可能状態である事を利用者に対し表示する
(S5)。
【0084】ここで、通話操作の有無状況を判定する
(S6)。通話操作のない場合は、POWER−OFF
か、ONかを判断する(S14)。POWER−OFF
しない場合は、S6に戻る。POWER−OFFする場
合は動作を停止する。
【0085】S6で、通話操作がある場合は、通話操作
情報を基地局へ送信し、基地局から通話周波数情報を得
る。また、相手方の通話送受信周波数へ切換え、通話信
号を受信する(S7)。
【0086】その後、中間周波数IFを計測し、周波数
誤差が、規定|IF(t)±α|内の周波数誤差である
か否かを判定する(S8)。尚、IF(t)は動作環境
温度tにおける周波数であり、温度検出手段90より得
られた環境温度tから温度情報格納部82を介して出力
される。そして、規定内外の判定は判定部68にて行わ
れる。規定内である場合は、後述するS12の温度検出
手段90の温度に応じた周波数制御を行う(第1の制
御)。ここで、周波数誤差の計測は、受信系の動作によ
り、中間周波数の信号と基準信号発振手段10の基準信
号の周波数TCXOとが計数手段64に入力すると共に
誤差検出部66に入力されることで、既知の中間周波数
との周波数誤差が検出されることで行われる。そして、
判定部68に出力される。
【0087】周波数誤差が、規定|IF(t)±α|外
の場合は、規定|IF(t)±α|内の周波数誤差より
大で、且つ、規定IF周波数より高い或いは低い周波数
誤差を得る。そして、周波数誤差を補正する温度特性情
報格納部82より、情報をD/A変換部84を介して周
波数補正する(S9)。
【0088】次いで、規定内の周波数誤差かを判断する
(S10)。規定外である場合は、S9に戻る。すなわ
ち、規定内になるまで、変更手段76による温度情報特
性格納部82の他の相関情報に基づき、図4における閉
ループZが繰り返される(第2の制御)。
【0089】規定内の場合は、温度特性情報格納部82
に予め設定されていた情報は、正しくないと判断し、温
度検出手段90の温度に対応した温度対応情報を書き換
え手段78により書き換える(S11)。すなわち、I
F−IF(t)≠0なら、IF−IF(t)≒0になる
ような温度特性情報格納部82の環境温度tに対応する
他の相関情報(周波数)に、数値化情報を書き換え手段
78により書き換え、その書き換えられた温度特性情報
格納部82の他の相関情報に基づき、D/A変換部8
4、制御電圧印加抵抗11、電圧可変容量ダイオード1
4、直流阻止コンデンサー12を介し発振素子16の発
振周波数TCXOが制御される。尚、IF−IF(t)
≒0の判定は、FM変調及び雑音の影響による誤検出防
止の為の多数決等の処理あるいは通話維持情報の判読状
況も加味して行う。
【0090】このS11で変更された数値化情報が、補
正手段50にて自ら学習した結果であり、新たな数値化
情報として温度特性情報格納部82に記憶され、以後こ
の数値化情報を基に動作する。
【0091】温度検出手段90の温度変化の有無を判定
する(S12)。温度検出手段90に変化がない場合
は、通話を終了するか否かを判断する(S15)。終了
の場合は、S14へ戻る。終了でない場合は、S12に
戻る。
【0092】温度検出手段90に変化がある場合は、読
みとった温度に対応した温度特性情報格納部82からD
/A変換部84により出力し、電圧可変容量ダイオード
14によって、周波数制御しS8に戻る(S13)。
【0093】予め設定された環境温度範囲及び使用状態
においてS8〜S13を繰り返し、結果を更新する事に
より、高精度化される。このように、予め設定された環
境温度範囲外で動作している事が検出された場合、S1
1の制御を実施して結果が良ければ、新たな環境温度に
対する数値化情報を設置する。また、結果制御外である
ことが判れば、一番近い数値化情報を適用する。
【0094】以上のように本実施の形態によれば、以下
の効果を有する。
【0095】(1)従来のような基準信号発振手段の温
度周波数特性を個別毎に記憶させておかなくても、補正
手段の自己補正により自ら学習するので、そのような精
密な計測を予め行う必要がない。ここで、基準信号発振
手段の発振素子は、温度−周波数特性を有するが、複数
ある場合その各々が異なる特性を有するため従来はその
各々に対して予め計測しておく必要があった。これに対
し、本例では、標準的な温度−周波数特性に対して、発
振動作と共に補正手段により、各発振素子に応じた固有
の温度−周波数特性に自ら変更することで、個々の計測
が不要となる。尚、この変更には、基準信号発振手段が
存在する周囲の現時点での環境温度と、既知の中間周波
数と中間周波数との周波数誤差と、により求められる。
【0096】このように基準信号発振手段の基準信号の
周波数をリアルタイムで変更補正することができ、基準
信号の周波数の安定化により、受信装置における中間周
波数をも安定化でき、もって受信装置の高精度化に寄与
できる。
【0097】(2)温度検出手段により温度を検出をす
ると、制御手段の制御により基準信号発振手段から基準
信号を発振する。この基準信号は、閉ループを構成して
フィードバックされ、既知の中間周波数である基準信号
の周波数と中間周波数との誤差を計数手段によりカウン
トし、誤差検出部にて検出することで、周波数誤差を検
出する。ここで、誤差検出手段により検出された周波数
誤差が、判定部の判定にて規定の周波数誤差の範囲外で
あると判定された場合には、規定内の周波数誤差範囲内
まで、何回もフィードバック制御を繰り返すことで、周
波数を補正することができる。これにより、基準信号発
振手段単体で、精度を追求することなく、受信装置から
の情報を基準信号発振手段に帰還させ、その帰還量を記
憶装置に記憶する学習機能を織り込むことで、基準信号
単体での性能を追求する事無く、容易に高精度の発振手
段を含む高安定度の送受信装置が実現できる。従って、
生産性と精度の安定化に寄与できる。
【0098】(3)書き換え手段による書き換えによ
り、予め発振手段の周波数−温度特性情報を詳細に計測
しておかなくても、環境温度と周波数誤差とに基づき自
ら最適な周波数に変更設定できる。ここで、判定手段の
判定が規定の周波数誤差の範囲外であって、1度補正さ
れた基準信号周波数と中間周波数との周波数誤差をさら
に判定した結果が、前記範囲内になると、環境温度に応
じた温度特性情報格納部内の周波数を、現在の環境温度
に応じた周波数であって、かつ、前記周波数誤差がなく
なるような周波数に、変更して書き換える。これによ
り、さらに誤差がなくなるように周波数制御がなされ
る。したがって、温度と周波数誤差に基づき、相関情報
を逐次変更書き換えることで、情報格納手段には予め標
準的な温度−周波数特性に関する情報のみを格納してお
けば、温度に対応する周波数に自動的に変更記憶され、
その記憶情報に基づき制御され、従来のように予め各発
振素子の温度−周波数特性を計測する必要がない。この
ため、受信装置を量産化する場合に低コストになり有利
となる。
【0099】(4)温度特性情報格納部より情報を取り
出して制御する際には、温度特性情報格納部より情報を
取り出して、D/A変換部にてその情報に対応した電圧
を出力させることで、基準信号発振手段を情報に応じて
最適に制御できる。
【0100】(5)従来の基準信号発振手段のように、
一般的な室温での初期周波数設定が不要になる。また、
温度特性による性能劣化が無くなる。従って、従来のよ
うに厳密に発振素子の個別毎の温度漂動情報を計測した
結果を記憶させる必要は無く、容易に高精度の基準信号
発振手段が構成できる。
【0101】尚、本発明に係る装置と方法はそのいくつ
かの特定の実施の形態に従って説明してきたが、当業者
は本発明の主旨及び範囲から逸脱することなく本発明の
本文に記述した実施の形態に対して種々の変形が可能で
ある。例えば、図7に示すようなマイクロコンピュータ
を使用した構成であっても良い。図7の構成では、上記
実施の形態において、制御手段、温度特性情報格納部、
D/A変換部をマイクロコンピュータ100にて構成し
たものである。
【0102】ここで、制御手段102、温度特性情報格
納部104、D/A変換部106はマイクロコンピュー
タ100で処理され、また、誤差検出手段70を含む処
理がマイクロコンピュータのソフトウエア処理される。
【0103】また、本例においては、受信系の周波数変
換部、中間周波数増幅部を2段にした構成としたが、こ
れに限らず、1段又は複数段の構成としても良い。さら
に、受信装置として移動体通信機を例にとり説明した
が、これに限定されず、他の受信装置例えば無線受信機
例えばAM受信機・FM通信機・SSB受信機等の周波
数安定化装置として利用できる。さらにまた、閉ループ
を基準信号発振手段に形成したが、他の各局部発振手段
を基準信号を発振する手段として形成する場合には、該
各局部発振手段に閉ループを構成したものであっても良
い。しかも、温度検出手段を基準信号発振手段から比較
的離れた箇所に配置しておいてもよく、その場合には、
温度検出手段の精度が良好でなくても、周波数誤差を判
定する判定手段を含むフィードバックループにより、基
準信号発振手段より発振される基準信号の周波数のぶれ
を最適に補正でき、温度依存性を解消できる。
【0104】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る受信装置の実施の形態の一例を示
すブロック図である。
【図2】図1の一部の詳細を示すブロック図であり、
(A)は送信系の局部発振手段の詳細を、(B)は受信
系の局部発振手段の詳細をそれぞれ示す。
【図3】図1の一部の詳細を示すブロック図である。
【図4】図1の一部の詳細を示すブロック図であり、特
に図3の制御手段の詳細を示している。
【図5】図1の情報格納手段の内部に格納される情報の
特性を示す特性図であり、(A)は温度−周波数特性、
(B)は温度−電圧特性をそれぞれ示す。
【図6】図3及び図4に示すブロック図の処理手順を示
すフローチャートである。
【図7】本発明に係る受信装置の他の実施の形態を示す
ブロック図である。
【図8】従来の送受信装置を示すブロック図である。
【図9】図8の一部の詳細を示すブロック図である。
【符号の説明】
4 フロントエンド回路 4c 周波数増幅手段 20 基準信号発振手段 40 局部発振手段 50 補正手段 60 判定手段 70 制御手段 72 第1の制御手段 74 第2の制御手段 78 書き換え手段 80 情報格納手段 90 温度検出手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空中線を介して受信される受信周波数を
    安定化する受信装置において、 前記受信周波数を安定化するための基準となる基準信号
    を発振する基準信号発振手段と、 前記基準信号に基づき、受信される高周波入力信号の周
    波数を中間周波数に変換するフロントエンド回路と、 前記フロントエンド回路にて変換された中間周波数を増
    幅する周波数増幅手段と、 前記周波数増幅手段にて増幅された前記中間周波数と既
    知の中間周波数との誤差が少なくなるように、前記基準
    信号発振手段から出力される前記基準信号の周波数を補
    正する補正手段と、 を含むことを特徴とする受信装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 周囲の環境温度を検出する温度検出手段と、 前記環境温度と前記基準信号の周波数とに関する相関情
    報を格納しておく情報格納手段と、 前記情報格納手段に格納された前記相関情報のうち、前
    記温度検出手段の温度に対応する温度対応情報を読み出
    して、前記基準信号発振手段を制御する第1の制御手段
    と、 をさらに有し、 前記補正手段は、 増幅された前記中間周波数と前記既知の中間周波数との
    周波数誤差を検出し、前記周波数誤差が許容範囲内にあ
    るか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段の判定が前記許容範囲外の場合に、前記温
    度対応情報以外の他の相関情報を読み出して、前記基準
    信号発振手段を制御する第2の制御手段と、 を含むことを特徴とする受信装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記第2の制御手段は、 補正された前記基準信号の周波数に基づいて前記フロン
    トエンド回路より出力され、かつ、前記周波数増幅手段
    で増幅された前記中間周波数と、前記既知の中間周波数
    と、の周波数誤差が前記判定手段にて前記許容範囲内と
    判定された時、前記情報格納手段の前記温度対応情報を
    前記他の相関情報に書き換える書き換え手段をさらに有
    することを特徴とする受信装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記フロントエンド回路と前記周波数増幅手段は、複数
    段にて形成され、 前記補正手段は、最終段の前記周波数増幅手段にて増幅
    された前記中間周波数が入力されることを特徴とする受
    信装置。
  5. 【請求項5】 電源投入時に検出される温度に基づい
    て、基準となる所定の周波数を発振し、受信周波数を安
    定化して通話を行う通話装置において、 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の受信装置を有す
    ることを特徴とする通話装置。
  6. 【請求項6】 空中線を介して受信される受信周波数を
    安定化する受信方法であって、 前記受信周波数を安定化するための基準となる基準信号
    を基準信号発振手段より発振する発振工程と、 前記基準信号に基づき、受信される高周波入力信号の周
    波数を中間周波数に変換する変換工程と、 前記変換工程にて変換された前記中間周波数と既知の中
    間周波数との周波数誤差を検出する工程と、 前記周波数誤差を少なくするように前記基準信号の周波
    数を補正する補正工程と、 を含むことを特徴とする受信方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記発振工程は、情報格納手段に格納された環境温度と
    前記基準信号の周波数との相関情報のうち、温度検出手
    段にて検出される環境温度に対応する温度対応情報を読
    み出して、前記基準信号発振手段を制御する第1の制御
    工程を有し、 前記補正工程は、 前記周波数誤差が許容範囲内であるか否かを比較判定す
    る工程と、 前記周波数誤差が前記許容範囲外のとき、前記温度対応
    情報以外の他の相関情報を前記情報格納手段より読み出
    して、前記基準信号発振手段を制御する第2の制御工程
    と、 を含むことを特徴とする受信方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6148187A (en) * 1997-06-09 2000-11-14 Nec Corporation Automatic frequency control method and circuit
JP2003509965A (ja) * 1999-09-16 2003-03-11 テレフオンアクチーボラゲツト エル エム エリクソン 通信システム

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