JPH07244515A - 粗密メッシュを用いた加工用camシステムの工具経路計算方法 - Google Patents

粗密メッシュを用いた加工用camシステムの工具経路計算方法

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JPH07244515A
JPH07244515A JP3439894A JP3439894A JPH07244515A JP H07244515 A JPH07244515 A JP H07244515A JP 3439894 A JP3439894 A JP 3439894A JP 3439894 A JP3439894 A JP 3439894A JP H07244515 A JPH07244515 A JP H07244515A
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mesh
tool
patch
tool path
coarse
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JP3439894A
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Takahiro Chikushima
隆尋 築島
Manabu Naganuma
学 長沼
Toshiyuki Shirabe
敏行 調
Kenji Shirai
健二 白井
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】3次元曲面加工において、高精度の曲面を短時
間で提供すること。 【構成】要求形状デ−タを入力とし工具経路デ−タを出
力とする曲面加工用CAMシステムにおいて、オフセッ
ト面生成の処理の過程で用いる要求面メッシュ及びオフ
セット面デ−タのデ−タ構造として4分木法に見られる
ような階層構造を持ち、工具経路上の点の間隔はオフセ
ット面を構成するパッチの細かさ及び隣接関係を利用す
ることで、工具進行方向の工具経路点列の間隔及び工具
経路のピックフィード間隔に粗密を生成する工具経路計
算を行なう。 【効果】高精度の曲面を加工するために必要となるデ−
タの量を低減することができ、3次元曲面加工において
は、更にNC工作機械の切削加工時間を短縮することが
できる。結果として高精度の曲面を短時間で提供するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属、セラミックス及
びプラスチック材料などの曲面加工方法に係り、特に工
作精度、工作能率の向上に好適な曲面の高精度高効率の
加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11に示すように、曲面加工用CAM
システムは一般にCADシステムで作成された要求形状
データを入力とし、NC工作機械において該要求形状を
切削加工で生成するための工具径路データ、もしくはN
Cデータを出力とするものである。ここで、工具経路デ
ータとは工具の中心が動くべき軌跡の通過点列の座標リ
ストであり、NCデータとは、工具の送り速度等のNC
工作機械の制御情報及び工具経路データが、個々のNC
工作機械のコントローラのフォーマットに従って書かれ
たものである。NC工作機械は、工具経路データとして
与えられた点列の座標リストを順番に読みだし、各点の
座標を次に動くべき目標座標として、前回から今回の目
標座標までを直線補間しながら工具を動かして切削加工
を行なう。以下、説明を簡単にするため曲面加工用CA
Mシステムの出力を工具経路データとして話を進めるこ
ととする。
【0003】さて、曲面加工用CAMシステムは製品試
作及び量産の現場で用いられるものであるが、その双方
で要求形状を高精度に短時間で加工することが基本的な
要求となっている。この要求を満足できれば、製品試作
では開発期間の短縮が可能となり、製造現場では量産立
ち上げ期間の短縮及び製造コストの低減が可能となるた
めである。しかし、従来、高精度な曲面加工を行なうと
CAMシステムの処理時間及びNC工作機械の切削加工
時間が増加してしまうという問題がある。
【0004】この問題を以下、詳しく説明する。一般の
CAMシステムでは、図12に示すように、次の2つの
ステップで工具経路データを生成する。
【0005】(1)オフセット面生成 (2)工具経路計算 (1)のオフセット面生成では、要求面の上に工具の形状
分だけオフセットされた「オフセット面」を生成する。
工具の中心がこのオフセット面にあるとき工具が要求形
状に接することになる。
【0006】(2)の工具経路計算では、オフセット面上
に存在する工具経路上の点の座標を計算する。以下、こ
の点を工具経路点と呼ぶ。
【0007】このような処理を行なうCAMシステムで
高精度な曲面加工を行なうためには、図13(a)に示
すように、処理の過程で用いるオフセット面を高精度に
し、工具経路点の間隔を細かくする必要がある。ここ
で、工具経路点の間隔とは、工具が切削しながら動いて
いく工具進行方向の間隔と、工具の軌跡と軌跡の間隔
(ピックフィード間隔)の2つを含んでいるものとす
る。オフセット面を高精度化するためには、要求面メッ
シュを細かくしなければならず、オフセット面データの
量は増加する。また、工具経路上の点の間隔を細かくす
ることによって工具経路データも増加する。そのため、
CAMシステムにおいて、多くの計算機メモリ容量と多
くの処理時間を要することになる。また、工具経路デー
タの増加は、(1)ピックフィード間隔が密になることで
工具の切削距離が増大すること (2)工具進行方向の工具経路点列の間隔が密になること
で工具の切削速度が低下すること の理由により、NC工作機械の切削加工時間も増加させ
る。これが、従来の問題の構造である。
【0008】この問題の原因は、高精度の曲面を得るた
めに要求面上のメッシュや工具経路点の間隔を全面で細
かくしてしまったことにある。例えば、要求形状が水平
な平面を含んでいる場合はその平面部分では要求面上の
メッシュや工具経路点の間隔を粗くしても高精度を維持
できる。すなわち、図13(b)に示すように、要求形
状の面の変化が大きい箇所のみ細かくし変化が小さい箇
所では粗くすることによって、CAMシステムの処理時
間及びNC工作機械の切削加工時間を短縮することがで
きる。
【0009】従来技術は、基本的にこの考えに沿ってい
る。例えば、精密工学会誌第56巻、第5号(1990年pp879
-884)に記載の「FRESDAM/M」では、要求形状データとし
てサーフフェイスモデルを用いているが、図14に示す
ように、要求面メッシュをパッチ単位で管理しており、
そのためパッチ単位にメッシュの細かさを変えることが
できる。また、工具経路上の点の進行方向の間隔は要求
面メッシュの細かさを利用して計算しているためパッチ
ごとに異なることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】高精度の曲面加工を行
なうとCAMシステムの処理時間及びNC工作機械の切
削加工時間が急激に増加するという問題を解決するため
の従来技術として、上記のFRESDAM/Mでの方法等が提案
されているが、これらの方法もいくつかの問題がある。
【0011】例えば、FRESDAM/Mの方式はパッチ単位の
粗密メッシュであるために時間短縮の効果が限られたも
のになっている。すなわち、形状の変化の大きい箇所の
範囲がパッチの大きさと比較してそれほど差がない場合
には時間短縮の効果が大きいが、パッチ自身が非常に大
きかったり、あるいは形状の変化の大きい箇所がパッチ
に対して相対的に小さな範囲であれば不必要に細かいメ
ッシュが生成され、間隔の狭い工具経路点が多く生成さ
れてしまい、あまり時間短縮の効果が期待できない。特
に高精度化するためにメッシュの大きさを細かくしてい
くほど、効果は小さくなる。また、FRESDAM/Mでは等高
線加工においてユーザーが要求面上で等高線に対して垂
直方向の線を指定し、その線上での長さが同じになるよ
うにピックフィード間隔を決定する機能を有している
が、この機能は要求形状全体を考慮したものではなく、
場所によっては加工精度が悪化する場合もありうる。
【0012】本発明は、実用的な曲面加工方法を実現す
るために、要求形状データとしてサーフェイスモデルま
たは境界表現のソリッドモデルを用いたCAMシステム
において、形状の変化に対応した粗密のある要求面メッ
シュをパッチ内にも生成し、工具進行方向の工具経路点
列の間隔及び工具経路のピックフィード間隔に粗密を生
成することで、高精度の曲面を加工する上で不必要なデ
ータの生成を避け、結果として高精度な加工面を短時間
で提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、要求面形状データを入力とし工具経路
データを出力とする曲面加工CAMシステムにおいて、
オフセット面生成の処理の過程で用いる要求面メッシュ
及びオフセット面データのデータ構造として4分木法に
見られるような階層構造を採用し、また、工具経路計算
の処理の過程で用いる工具経路上の点の間隔はオフセッ
ト面を構成するメッシュパッチの大きさや傾き及び隣接
関係を利用して計算するようにした。
【0014】
【作用】入力として与えられた要求形状データは、サー
フェイスモデル及び境界表現のソリッドモデルのどちら
においても自由曲面を表す面情報データとして扱うこと
ができる。まず、図15(a)に示すように、この面情
報データで表された要求面の上に階層的なデータ構造を
持つメッシュを生成する。これを初期メッシュと呼ぶこ
ととする。次に初期メッシュのツリー構造の葉に相当す
る個々のメッシュパッチにおいて誤差評価を行ない、そ
のメッシュパッチ自身の分割もしくは隣のメッシュパッ
チとの合併を行なう。こうして作られた新しい大きさの
メッシュパッチに対しても同様の処理を繰り返すことに
より、図15(b)に示すように、要求面の形状の変化
にきめ細かく対応した粗密のあるメッシュを要求面上に
生成することができる。この粗密メッシュは、階層的な
データの内容が初期メッシュから書き替えられた結果、
与えられた加工精度を実現するために細かくする必要が
ある箇所のみ細かくなっており、不必要に細かい箇所は
ない。この粗密メッシュの格子点から工具の形状分だけ
オフセットした点の集合をオフセット面データとするこ
とにより高精度を保ったまま従来よりもデータ量を低減
することができる。また、オフセット面データも要求面
メッシュと同様の階層的なデータ構造とすることによ
り、オフセット面を大きさの異なる複数のメッシュパッ
チから構成することができ、更にそれらのパッチの隣接
関係も容易に知ることができる。そこで、工具経路計算
において、オフセット面を構成するパッチの大きさや傾
き及び隣接関係を用いることにより、工具経路上の点の
工具進行方向及び工具のピックフィード方向の間隔に関
し、与えられた加工精度を実現するために必要十分な間
隔の長さを計算することができる。そのため、出力であ
る工具経路データは高精度を保ったままで、切削距離を
短くでき、工具経路点列の間隔の大きいところでは切削
送り速度を大きくすることができるのでNC工作機械の
切削加工時間を短時間にすることができる。また、オフ
セット面及び工具経路のデータ量の低減により、従来に
比べCAMの処理時間を短時間にすることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1、図2、図3、
図4、図5、図6、図7、図8、図9、図10、図15
を用いて説明する。
【0016】本実施例は、ストレート加工と呼ばれる工
具経路の工具経路データを生成する曲面加工用CAMシ
ステムである。ストレート加工は工具がx方向もしくは
y方向にジグザグに動いていくものである。この工具経
路データはポストプロセッサに送られNCデータが生成
される。要求面メッシュ及びオフセット面データは図1
5に示すような階層的なデータ構造を有している。以
下、工具経路データを構成する工具経路上の点を工具経
路点と呼ぶこととする。
【0017】本実施例の全体の処理の流れを図2に示
す。まず最初に要求形状データを入力する。これはサー
フェイスモデルもしくは境界表現のソリッドモデルで表
された面情報データである。次に、加工精度、加工領域
など工具経路データを生成する際に必要となる各種パラ
メータを入力する。そして、以下に示すCAMシステム
の基本処理を行なう。
【0018】(i)要求面メッシュの粗密自動生成 (ii)要求面メッシュによるオフセット面生成 (iii)粗密工具経路計算 最後に、工具経路データを出力する。
【0019】まず最初に、(i)の要求面メッシュの粗密
自動生成を説明する。4分木法を用いて要求面上に粗密
メッシュを生成する上で検討すべき項目は次の2点であ
る。
【0020】1)メッシュ1ます(以下、メッシュパッ
チ)の大きさの決定法 2)様々の大きさのメッシュパッチをもつ粗密メッシュ全
体の生成法 更にこの2項目において処理の速さと正確さを考慮する
必要がある。まず、1)については図3に示すようにメッ
シュパッチの頂点間を直線で結んだ微小一次面を考え、
その面と要求面との誤差を評価することでメッシュパッ
チの大きさを決定することとした。この誤差を推定する
計算方法は各種考えられるが、ここではメッシュパッチ
の四辺を二次関数で近似して各辺で微小一次面の辺との
誤差を計算し、その最大値をそのメッシュパッチでの最
大誤差とみなす方法を採用している。この誤差推定計算
はオフセット点計算の一部を兼用しており、オフセット
面生成の処理時間を短縮している。
【0021】次に2)について、まず最初に考えられるの
は分割生成法である。これは最初に大きなメッシュパッ
チで構成されたメッシュを用意し、各メッシュパッチで
誤差推定を行ない、誤差が大きければそのメッシュパッ
チを分割するという処理を繰り返して粗密メッシュを生
成する方法である。しかし、この方法は誤差推定の回数
が少なくて済むという利点があるが前述の誤差推定計算
ではメッシュパッチが大きい場合に本来存在する誤差を
見逃す可能性がある。次に考えられるのは合併生成法で
ある。これは最初に細かいメッシュパッチで構成された
メッシュを用意し、誤差が小さければ合併をするという
処理を繰り返して粗密メッシュを生成する方法である。
この方法は誤差推定の失敗はないが誤差推定の回数が増
えてしまい処理時間が増大する。そこで、分割生成と合
併生成を統合した粗密メッシュ生成法を用いる。すなわ
ち、図4に示すように、初期メッシュと呼ばれる中間的
な大きさのメッシュを用意し、そのメッシュに対して分
割と合併を行ない、それぞれの結果を合成して粗密メッ
シュを生成するというものである。分割生成法、合併生
成法がそれぞれトップダウン的、ボトムアップ的な生成
法に対し、この方法は、いわば「ミドルアウト生成法」
と言うべき方法であり、分割、合併それぞれの利点を活
かすような特徴を持っている。粗密メッシュのデータ構
造をEXPRESS-Gで表記した例を図5に示す。EXPRESS-G
は、ISO TC184/SC4によりSTEP(STandardfor the Exchan
ge of Product model data)の情報モデルの形式的言語
として採用されたEXPRESS言語の図式表現方法である。
現在、ISO/DIS 10303-11として記述方法が提供されてい
る。粗密メッシュ全体は、粗密メッシュを構成するメッ
シュパッチの配列となっており、この配列のインデック
ス番号が"mesh_id"である。4分木法によるメッシュパ
ッチの親子関係は"mesh_id"で示され、メッシュパッチ
の4端点は、オフセット点もしくは要求面上の点の配列
のインデックス番号である"point_id"で示される。メッ
シュパッチ自身はこの4端点による双一次パッチであ
る。各メッシュパッチは、自分が更に分割されているか
否かの状態を保持している。"point_id"で示される配列
のデータが要求面上の点の座標のとき、この粗密メッシ
ュデータは、要求面上の粗密メッシュを表すが、配列の
データがオフセット点のときは、粗密メッシュ構造を持
つオフセット面を表す。(ii)の要求面メッシュによるオ
フセット面生成は、"point_id"で示される配列のデータ
を要求面上の点からその点のオフセット点に書き替える
ことで実現される。
【0022】次に、(iii)の粗密工具経路計算を説明す
る。
【0023】CAMの処理時間の短縮も課題であるた
め、粗密のある工具経路点は迅速に生成しなければなら
ないが、オフセット面の粗密情報を利用することで処理
時間の短縮が期待できる。工具経路の計算方法は図6に
示すように大別すると、xy平面上に格子を生成し格子
点からの垂線とオフセット面との交点を工具経路点とす
る「格子メッシュ法」と、工具の駆動平面とオフセット
面を構成する微小パッチの辺との交点を工具経路点とす
る「工具駆動平面法」の2種類がある。工具干渉回避の
観点からは「格子メッシュ法」が簡潔で優れているが、
オフセット面の情報をうまく利用するには「工具駆動平
面法」が簡潔である。
【0024】「工具駆動平面法」で駆動平面と交点を持
つメッシュパッチを順番にサーチできれば、工具進行方
向に関して粗密のある工具経路点を容易に計算でき、ま
た、図7に示すようにその時のメッシュパッチの大きさ
や傾きに応じて次の駆動平面までの距離を決めることで
粗密のあるピックフィード幅を実現できる。具体的には
図1に示すような以下の計算方法を用いる。このアルゴ
リズムは、工具駆動平面に対して交点を持つメッシュパ
ッチが蛇行するように順番に見つかるので以下、「蛇行
サーチ法」と呼ぶことにする。フローチャートを図8に
示す。
【0025】1)粗密メッシュの外周の辺と工具駆動平面
との交点を求め、始点と終点を決める。始点は工具経路
点として採用する。
【0026】2)始点の存在するメッシュパッチを「着目
パッチ」とし、始点の存在する辺を「第1交点辺」とす
る。
【0027】3)着目パッチで第1交点辺の隣の辺から順
番に工具経路平面と交差するか調べ、第2交点を探す。
またこの時、着目パッチの大きさと傾きを別に格納して
おく 4)第2交点があればそれを工具経路点として採用し、第
2交点の存在する辺を「第2交点辺」とする。
【0028】5)第2交点辺を挾んで着目パッチと隣接す
るメッシュパッチを新しく着目パッチとし、この着目パ
ッチにおいて第2交点辺と重なる辺を新しく第1交点辺
とする。
【0029】6)新しい着目パッチに1)で求めた終点が存
在する場合は、その終点を採用して7)へ。そうでない場
合は3)へ進む。
【0030】7)これまでに格納した着目パッチの大きさ
や傾きから次のピックフィード幅を決定する。
【0031】この「蛇行サーチ法」の核は隣接メッシュ
パッチを求める5)のステップである。ここでは、着目パ
ッチが親メッシュパッチの中で位置する場所と第2交点
辺の場所から4分木をサーチする。図9に示すように場
合によっては着目パッチの先祖を遡って隣接メッシュパ
ッチの先祖を見つけ、自分が遡ったときの履歴を用いて
相手の子孫へ下り解を得る。この具体的なアルゴリズム
を以下説明する。フローチャートを図10に示す。
【0032】0)与えられた着目パッチを注目パッチとす
る。
【0033】1)現在の注目パッチが自分の親メッシュパ
ッチの中で位置する場所を、左右方向、上下方向に分け
て、それぞれスタックに積む。例えば親に対して「右
下」であれば、左右方向のスタック(以下、左右スタッ
ク)に「右」、上下方向のスタック(以下、上下スタッ
ク)に「下」と積む。
【0034】2)着目パッチの第2交点辺の場所(上下左
右のいずれか)と左右スタック、または、上下スタック
に最後に積まれた内容を比較する。例えば、第2交点辺
が「右」もしくは「左」であれば左右スタックと比較、
そうでなければ上下スタックと比較する。このとき比較
を行なうスタックを「比較スタック」、比較を行なわな
いスタックを「非比較スタック」と呼ぶ。第2交点辺が
「右」であれば、左右スタックが比較スタックに、上下
スタックが非比較スタックになる。
【0035】3)もし、比較スタックの最後に積まれた内
容と第2交点辺の場所が同じであれば、注目パッチの親
メッシュパッチを新しく注目パッチとし1)へ進む。異な
れば、注目パッチの親メッシュパッチを新しく注目パッ
チとし4)へ進む。
【0036】4)比較スタック及び非比較スタックに最後
に積まれた内容を取りだし、それを位置情報変数にセッ
トする。但し、比較スタックに関しては取りだした内容
を第2交点辺の場所に書き替えておく。例えば、比較ス
タックから「左」、比較スタックから「下」が取り出さ
れ、第2交点辺の場所が「右」であれば、位置情報変数
には「右下」がセットされる。そして、現在の注目パッ
チに対して、セットされた位置情報のパッチメッシュを
新しく注目パッチとする。
【0037】5)もし、注目パッチが分割されているなら
ば、スタックが空か否かを見る。空で無ければ4)へ進
む。空であれば6)へ進む。注目パッチが分割されていな
ければ8)へ進む。
【0038】6)注目パッチにおいて第2交点辺の場所と
逆側にある2つの子メッシュパッチを候補パッチとす
る。例えば、第2交点辺の場所が「右」であれば、「左
上」と「左下」にある子メッシュパッチが候補パッチと
なる。
【0039】7)第2交点辺上にある第2交点が存在する
候補パッチを新しく注目パッチとして5)へ進む。
【0040】8)現在の注目パッチを新しい着目パッチと
する。新着目パッチにおいて、第2交点辺の場所と逆側
にある辺を第1交点辺とする。
【0041】上記の「蛇行サーチ法」は1つの面情報デ
ータに関するものであるが、これを複数の面情報データ
に用いることは容易に可能である。要求形状モデルが複
数の面情報データで構成される場合は、ある工具駆動平
面と交差する複数のオフセット面データに対して上記の
「蛇行サーチ法」を用いればよい。各オフセット面で求
まった次の工具駆動平面までの距離(ピックフィード
幅)をすべて考慮した上で実際のピックフィード幅を決
定すればよい。
【0042】また、上記の「蛇行サーチ法」を応用し
て、部分的な工具経路を生成して高精度な加工面を短時
間で提供することも可能である。工具駆動平面のピック
フィード幅を固定にしておいて、ある工具駆動平面で、
蛇行サーチ法で関係するメッシュパッチを見ていく際
に、メッシュパッチが小さい箇所や、メッシュパッチの
傾きが大きい箇所における工具進行方向での区間を記録
しておき、次の工具駆動平面との間で、記録された区間
のみ切削するような部分的な工具経路を生成することは
容易である。これにより、切削距離が短くなり切削加工
時間の短縮が実現する。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、3次元曲面加工におい
て高精度の曲面を短時間で提供することが可能となる。
これにより、製品試作においては開発期間の短縮が可能
となり、製造現場では量産立ち上げ期間の短縮及び製造
コストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粗密工具経路計算方法の説明図である。
【図2】全体処理の流れのフローチャート図である。
【図3】メッシュの大きさの決定方法の説明図である。
【図4】粗密メッシュの生成法の説明図である。
【図5】粗密メッシュのデータ構造の説明図である。
【図6】工具経路計算方法の説明図である。
【図7】粗密ピックフィード間隔の説明図である。
【図8】蛇行サーチ法のフローチャート図である。
【図9】隣接メッシュパッチの見つけ方の説明図であ
る。
【図10】隣接メッシュパッチの見つけ方のフローチャ
ート図である。
【図11】曲面加工システムの処理の説明図である。
【図12】CAMシステムの処理の説明図である。
【図13】問題の構造と基本的な解決法の説明図であ
る。
【図14】従来の技術の説明図である
【図15】要求面の粗密メッシュの説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白井 健二 福島県会津若松市城前6−33

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工物の加工形状を表わす要求形状デー
    タを入力し、該要求形状データ及び工具形状データに基
    づいてオフセット面を生成し、該オフセット面を表わす
    データより工具経路を生成する3次元曲面加工用CAM
    システムにおいて、 要求加工形状を表す自由曲面を許容誤差範囲内で大きさ
    の異なる双1次パッチで近似表現した粗密メッシュに変
    換し、該粗密メッシュを用いて、大きさの異なる双1次
    パッチで構成された粗密メッシュオフセット面を生成
    し、着目した工具駆動平面と交点を持つ該粗密メッシュ
    オフセット面の各メッシュパッチを順番にサーチして工
    具経路点を計算し、該サーチにおいて着目した該メッシ
    ュパッチの大きさや傾きに応じて工具経路のピックフィ
    ード間隔に粗密を生成することを特徴とする3次元曲面
    加工用CAMシステムの工具経路計算方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の工具経路計算方法におい
    て、 要求加工形状を表す自由曲面を許容誤差範囲内で大きさ
    の異なる双1次パッチで近似表現した粗密メッシュに変
    換する処理が、最初に構成したメッシュを、各メッシュ
    パッチごとに該要求加工形状を表す自由曲面との誤差を
    評価して、該誤差が許容誤差より大きければ該メッシュ
    パッチを分割する処理と、該誤差が許容誤差範囲内なら
    ば該メッシュパッチを含む周囲の複数のメッシュパッチ
    を合併する処理とより構成され、 新たに生成されたメッシュパッチをも処理対象とする、
    分割生成と合併生成を統合した粗密メッシュを生成する
    処理であることを特徴とする3次元曲面加工用CAMシ
    ステムの工具経路計算方法。
JP3439894A 1994-03-04 1994-03-04 粗密メッシュを用いた加工用camシステムの工具経路計算方法 Pending JPH07244515A (ja)

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JP (1) JPH07244515A (ja)

Cited By (2)

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