JPH07244002A - 光ファイバのモニタ装置及びモニタ方法及び製造方法 - Google Patents
光ファイバのモニタ装置及びモニタ方法及び製造方法Info
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- JPH07244002A JPH07244002A JP3821794A JP3821794A JPH07244002A JP H07244002 A JPH07244002 A JP H07244002A JP 3821794 A JP3821794 A JP 3821794A JP 3821794 A JP3821794 A JP 3821794A JP H07244002 A JPH07244002 A JP H07244002A
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- optical fiber
- drawing furnace
- esr
- fiber
- cavity resonator
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B37/00—Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
- C03B37/01—Manufacture of glass fibres or filaments
- C03B37/02—Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor
- C03B37/025—Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor from reheated softened tubes, rods, fibres or filaments, e.g. drawing fibres from preforms
- C03B37/0253—Controlling or regulating
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 線引きした光ファイバのガラス欠陥を高感度
に検出できるモニタ装置を提供する。 【構成】 プリフォーム2は、線引き炉1で加熱され、
光ファイバ裸線が線引きされる。線引きされた裸線は、
ESR分光器4の空洞共振器3に導入される。空洞共振
器3は、あらかじめガラス欠陥が共鳴吸収を起こす条件
に磁場やマイクロ波波長を調整しておく。ガラス欠陥に
より生じた共鳴吸収をESR分光器4で検出し、マイク
ロコンピュータ5にて積分処理し、光ファイバ中にガラ
ス欠陥を有しているかどうかがモニタされる。
に検出できるモニタ装置を提供する。 【構成】 プリフォーム2は、線引き炉1で加熱され、
光ファイバ裸線が線引きされる。線引きされた裸線は、
ESR分光器4の空洞共振器3に導入される。空洞共振
器3は、あらかじめガラス欠陥が共鳴吸収を起こす条件
に磁場やマイクロ波波長を調整しておく。ガラス欠陥に
より生じた共鳴吸収をESR分光器4で検出し、マイク
ロコンピュータ5にて積分処理し、光ファイバ中にガラ
ス欠陥を有しているかどうかがモニタされる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバ中に生成さ
れたガラス欠陥を検出するためのモニタ装置およびモニ
タ方法、ならびに、ガラス欠陥の生成を制御できる光フ
ァイバの製造方法に関するものである。
れたガラス欠陥を検出するためのモニタ装置およびモニ
タ方法、ならびに、ガラス欠陥の生成を制御できる光フ
ァイバの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石英系光ファイバの赤外線領域での伝送
損失の要因として、レーザ散乱やSi−Oの赤外吸収、
紫外領域の吸収のすその影響などがあるが、このうち紫
外領域の吸収の主要因は、光ファイバ中に生成している
格子欠陥である。従来このような格子欠陥を線引き中に
検出する方法はなく、光ファイバを製造後に、直接その
伝送損失を測定して、格子欠陥を推測する以外に検査の
方法がなかった。したがって、格子欠陥を生じないよう
に光ファイバを製造するには、経験に頼る以外に方法は
なかった。
損失の要因として、レーザ散乱やSi−Oの赤外吸収、
紫外領域の吸収のすその影響などがあるが、このうち紫
外領域の吸収の主要因は、光ファイバ中に生成している
格子欠陥である。従来このような格子欠陥を線引き中に
検出する方法はなく、光ファイバを製造後に、直接その
伝送損失を測定して、格子欠陥を推測する以外に検査の
方法がなかった。したがって、格子欠陥を生じないよう
に光ファイバを製造するには、経験に頼る以外に方法は
なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、光ファイバ中の格子欠陥を
検出できるモニタ装置,モニタ方法、ならびに、格子欠
陥の生成を制御できる光ファイバの製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
情に鑑みてなされたもので、光ファイバ中の格子欠陥を
検出できるモニタ装置,モニタ方法、ならびに、格子欠
陥の生成を制御できる光ファイバの製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載の発明においては、光ファイバのモニタ装置におい
て、光ファイバが導入可能に構成されたESR分光器の
空洞共振器と、前記空洞共振器に導入された前記光ファ
イバ中に生成されている格子欠陥により生じるマイクロ
波の共鳴吸収を検出する検出手段を有することを特徴と
するものである。
載の発明においては、光ファイバのモニタ装置におい
て、光ファイバが導入可能に構成されたESR分光器の
空洞共振器と、前記空洞共振器に導入された前記光ファ
イバ中に生成されている格子欠陥により生じるマイクロ
波の共鳴吸収を検出する検出手段を有することを特徴と
するものである。
【0005】請求項2に記載の発明においては、光ファ
イバの製造方法において、光ファイバのモニタ方法にお
いて、線引炉にて溶融・紡糸された光ファイバをESR
分光器の空洞共振器に導入し、前記光ファイバ中に生成
されている格子欠陥により生じるマイクロ波の共鳴吸収
を検出することにより光ファイバの特性を評価すること
を特徴とするものである。
イバの製造方法において、光ファイバのモニタ方法にお
いて、線引炉にて溶融・紡糸された光ファイバをESR
分光器の空洞共振器に導入し、前記光ファイバ中に生成
されている格子欠陥により生じるマイクロ波の共鳴吸収
を検出することにより光ファイバの特性を評価すること
を特徴とするものである。
【0006】請求項3に記載の発明においては、光ファ
イバ用ガラス母材を線引き炉において溶融・紡糸するこ
とにより得られた光ファイバを、樹脂のコーティング前
にESR分光器の空洞共振器に導入し、前記光ファイバ
中に生成されている欠陥により生じるマイクロ波の共鳴
吸収の検出結果に基づいて前記線引き炉における線引き
条件を制御することを特徴とするものである。
イバ用ガラス母材を線引き炉において溶融・紡糸するこ
とにより得られた光ファイバを、樹脂のコーティング前
にESR分光器の空洞共振器に導入し、前記光ファイバ
中に生成されている欠陥により生じるマイクロ波の共鳴
吸収の検出結果に基づいて前記線引き炉における線引き
条件を制御することを特徴とするものである。
【0007】請求項4ないし6に記載の発明において
は、請求項3に記載の光ファイバの製造方法における前
記線引き炉における線引き条件の制御が、線引き張力を
制御するものであること、または、線引き時の線引き炉
の温度であること、または、線引き速度を制御するもの
であることも特徴とするものである。
は、請求項3に記載の光ファイバの製造方法における前
記線引き炉における線引き条件の制御が、線引き張力を
制御するものであること、または、線引き時の線引き炉
の温度であること、または、線引き速度を制御するもの
であることも特徴とするものである。
【0008】
【作用】ガラス欠陥には、他の原子との結合に用いられ
ていない不対電子が存在している。ESR(電子スピン
共鳴)分光器は、不対電子を検出することができるた
め、不対電子の存在によるガラス欠陥を検出することが
できる。
ていない不対電子が存在している。ESR(電子スピン
共鳴)分光器は、不対電子を検出することができるた
め、不対電子の存在によるガラス欠陥を検出することが
できる。
【0009】本発明によれば、ESR分光器の空洞共振
器に導入された光ファイバに対して、その中に生成され
ている格子欠陥により生じるマイクロ波の共鳴吸収を検
出することにより、その位置における光ファイバの格子
欠陥を検出でき、光ファイバを空洞共振器を通過させな
がら連続的にモニタすることによって、光ファイバの長
手方向の特性の変動をモニタすることができる。
器に導入された光ファイバに対して、その中に生成され
ている格子欠陥により生じるマイクロ波の共鳴吸収を検
出することにより、その位置における光ファイバの格子
欠陥を検出でき、光ファイバを空洞共振器を通過させな
がら連続的にモニタすることによって、光ファイバの長
手方向の特性の変動をモニタすることができる。
【0010】また、モニタ結果に基づいて、線引き炉に
おける線引き条件を制御することにより、線引きした光
ファイバの特性は、非常に安定し、また優れたものとな
る。光ファイバ用ガラス母材を線引き炉において溶融・
紡糸することにより得られた光ファイバを、樹脂のコー
ティング前にESR分光器の空洞共振器に導入し、モニ
タすることにより、コーティング樹脂の影響を受けるこ
となく、モニタ結果が得られ、適正な制御を行なうこと
ができる。
おける線引き条件を制御することにより、線引きした光
ファイバの特性は、非常に安定し、また優れたものとな
る。光ファイバ用ガラス母材を線引き炉において溶融・
紡糸することにより得られた光ファイバを、樹脂のコー
ティング前にESR分光器の空洞共振器に導入し、モニ
タすることにより、コーティング樹脂の影響を受けるこ
となく、モニタ結果が得られ、適正な制御を行なうこと
ができる。
【0011】線引き炉における線引き条件の制御が、線
引き張力を制御するものであること、あるいは、線引き
時の線引き炉の温度であること、あるいは、線引き速度
を制御するものであることにより、格子欠陥の生成を抑
えた光ファイバを製造できるよう、線引き条件を制御す
ることができ、伝送特性の優れた光ファイバを製造する
ことができる。
引き張力を制御するものであること、あるいは、線引き
時の線引き炉の温度であること、あるいは、線引き速度
を制御するものであることにより、格子欠陥の生成を抑
えた光ファイバを製造できるよう、線引き条件を制御す
ることができ、伝送特性の優れた光ファイバを製造する
ことができる。
【0012】
【実施例】図1は、本発明の光ファイバのモニタ装置の
一実施例の概略構成図である。図中、1は線引き炉、2
はプリフォーム、3は空洞共振器、4はESR分光器、
5はマイクロコンピュータ、6はレコーダー、7はコー
ティングダイ、8は硬化装置、9は光ファイバである。
プリフォーム2は、線引き炉1で加熱され、光ファイバ
裸線が線引きされる。線引き炉1で線引きされた光ファ
イバ裸線は、空洞共振器3に形成された光ファイバ挿通
孔を通過して、ここで生じたESRをESR分光器4で
検出し、マイクロコンピュータ5で演算する。演算結果
は、レコーダー6に記録される。ついで、コーティング
ダイ7で保護被膜形成のための樹脂液が塗布され、硬化
装置8で硬化されて、樹脂被覆の光ファイバ9となる。
なお、保護被覆に用いられる樹脂は、ESRを示すの
で、樹脂のコーティング前に光ファイバのモニタを行な
うのが望ましい。
一実施例の概略構成図である。図中、1は線引き炉、2
はプリフォーム、3は空洞共振器、4はESR分光器、
5はマイクロコンピュータ、6はレコーダー、7はコー
ティングダイ、8は硬化装置、9は光ファイバである。
プリフォーム2は、線引き炉1で加熱され、光ファイバ
裸線が線引きされる。線引き炉1で線引きされた光ファ
イバ裸線は、空洞共振器3に形成された光ファイバ挿通
孔を通過して、ここで生じたESRをESR分光器4で
検出し、マイクロコンピュータ5で演算する。演算結果
は、レコーダー6に記録される。ついで、コーティング
ダイ7で保護被膜形成のための樹脂液が塗布され、硬化
装置8で硬化されて、樹脂被覆の光ファイバ9となる。
なお、保護被覆に用いられる樹脂は、ESRを示すの
で、樹脂のコーティング前に光ファイバのモニタを行な
うのが望ましい。
【0013】具体例についてモニタ方法を説明する。図
1に示した装置を用い、光ファイバの製造時にその中に
含まれるガラス欠陥のモニタを行なう。線引き炉1で溶
融,紡糸されたファイバを、あらかじめガラス欠陥が共
鳴吸収を起こす条件に磁場やマイクロ波の波長を調整し
ておいた空洞共振器3に通し、その中で共鳴吸収を生じ
たマイクロ波をL,X,K,Qバンド、望ましくは、X
バンドESR分光器4で検出し、マイクロコンピュータ
5で積分処理し、光ファイバ中にガラス欠陥が存在して
いるか否かをモニタした。
1に示した装置を用い、光ファイバの製造時にその中に
含まれるガラス欠陥のモニタを行なう。線引き炉1で溶
融,紡糸されたファイバを、あらかじめガラス欠陥が共
鳴吸収を起こす条件に磁場やマイクロ波の波長を調整し
ておいた空洞共振器3に通し、その中で共鳴吸収を生じ
たマイクロ波をL,X,K,Qバンド、望ましくは、X
バンドESR分光器4で検出し、マイクロコンピュータ
5で積分処理し、光ファイバ中にガラス欠陥が存在して
いるか否かをモニタした。
【0014】図2は、測定されたESRスペクトルの一
例であり、横軸は磁場Hである。ESRは磁場変調を用
いて微分形にて測定する。標準サンプルとしてMnOの
Mn++の信号を測定した。各積分強度の計算は、スペク
トルが微分形にて得られているので、積分を行なった。
そのときの信号の面積がそれぞれの強度を表わしてお
り、図3は、積分結果を示している。
例であり、横軸は磁場Hである。ESRは磁場変調を用
いて微分形にて測定する。標準サンプルとしてMnOの
Mn++の信号を測定した。各積分強度の計算は、スペク
トルが微分形にて得られているので、積分を行なった。
そのときの信号の面積がそれぞれの強度を表わしてお
り、図3は、積分結果を示している。
【0015】すなわち、Mn++はaを、格子欠陥はbを
積分して計算する。このようにして計算された、低磁場
側から3本目の信号の積分強度を基準として、測定され
た格子欠陥の信号bの積分強度を評価するようにした。
そのときの光ファイバの波長1.3μmでの伝送損失
と、MnOのMn++の信号のうち低磁場側から3本目の
信号の積分強度と光ファイバの信号の積分強度の比を図
4に示す。図4では、線引き炉における線引き条件を変
えた3種類の光ファイバA〜Cを製造した。
積分して計算する。このようにして計算された、低磁場
側から3本目の信号の積分強度を基準として、測定され
た格子欠陥の信号bの積分強度を評価するようにした。
そのときの光ファイバの波長1.3μmでの伝送損失
と、MnOのMn++の信号のうち低磁場側から3本目の
信号の積分強度と光ファイバの信号の積分強度の比を図
4に示す。図4では、線引き炉における線引き条件を変
えた3種類の光ファイバA〜Cを製造した。
【0016】図2,図3に示したサンプルについては、
強度比は1であり、非常にガラス欠陥が多く発生してい
ることが分かる。この光ファイバの伝送損失は、波長
1.3μmで0.043dB/kmと非常に大きかっ
た。
強度比は1であり、非常にガラス欠陥が多く発生してい
ることが分かる。この光ファイバの伝送損失は、波長
1.3μmで0.043dB/kmと非常に大きかっ
た。
【0017】これらの結果より、ESR強度比が0.0
1以上であれば伝送特性が悪くなることが分かる。これ
は光ファイバの格子欠陥が多くなると、その紫外吸収の
すその影響を受け、波長1.3μmでの伝送損失に影響
を及ぼすことによるものである。
1以上であれば伝送特性が悪くなることが分かる。これ
は光ファイバの格子欠陥が多くなると、その紫外吸収の
すその影響を受け、波長1.3μmでの伝送損失に影響
を及ぼすことによるものである。
【0018】図5は、光ファイバ製造工程に図1で説明
したモニタ方法を適用した実施例の概略構成図である。
図中、図1と同様な部分には同じ符号を付して説明を省
略する。10は加熱温度制御部、11はローラー、12
は巻取ドラム、13は巻取系駆動制御部である。線引き
炉1で溶融・紡糸された光ファイバは、空洞共振器3を
通過した後、コーティングダイ7で保護被膜形成のため
の樹脂液が塗布され、硬化装置8で硬化されて、樹脂被
覆の光ファイバ9となり、ローラー11を経由して、巻
取ドラム12に巻き取られる。上述したように、保護被
覆に用いられる樹脂は、ESRを示すので、樹脂のコー
ティング前に空洞共振器3を配置するのがよい。
したモニタ方法を適用した実施例の概略構成図である。
図中、図1と同様な部分には同じ符号を付して説明を省
略する。10は加熱温度制御部、11はローラー、12
は巻取ドラム、13は巻取系駆動制御部である。線引き
炉1で溶融・紡糸された光ファイバは、空洞共振器3を
通過した後、コーティングダイ7で保護被膜形成のため
の樹脂液が塗布され、硬化装置8で硬化されて、樹脂被
覆の光ファイバ9となり、ローラー11を経由して、巻
取ドラム12に巻き取られる。上述したように、保護被
覆に用いられる樹脂は、ESRを示すので、樹脂のコー
ティング前に空洞共振器3を配置するのがよい。
【0019】光ファイバの中に含まれるガラス欠陥のモ
ニタは、線引き炉1で溶融・紡糸されたファイバを、あ
らかじめガラス欠陥が共鳴吸収を起こす条件に磁場やマ
イクロ波波長を調整しておいた空洞共振器3に通され、
その中で共鳴吸収を生じたマイクロ波をL,X,K,Q
バンド、望ましくは、XバンドESR分光器4で検出
し、マイクロコンピュータ5で積分処理し、光ファイバ
中にガラス欠陥を有しているかどうかがモニタされる。
ニタは、線引き炉1で溶融・紡糸されたファイバを、あ
らかじめガラス欠陥が共鳴吸収を起こす条件に磁場やマ
イクロ波波長を調整しておいた空洞共振器3に通され、
その中で共鳴吸収を生じたマイクロ波をL,X,K,Q
バンド、望ましくは、XバンドESR分光器4で検出
し、マイクロコンピュータ5で積分処理し、光ファイバ
中にガラス欠陥を有しているかどうかがモニタされる。
【0020】具体例では、XバンドESRの空洞共振器
3に光ファイバを通した後、磁場やマイクロ波波長をガ
ラス欠陥が共鳴吸収を起こすように調整しておき、その
後光ファイバを製造した。線引き条件を変えて、製造し
た3種類の光ファイバA〜Cについての、光ファイバの
波長1.3μmでの伝送損失と、MnOのMn++の信号
のうち低磁場側から3本目の信号の積分強度と光ファイ
バの信号の積分強度の比、すなわち、ESR強度比は、
図4に示したとおりである。
3に光ファイバを通した後、磁場やマイクロ波波長をガ
ラス欠陥が共鳴吸収を起こすように調整しておき、その
後光ファイバを製造した。線引き条件を変えて、製造し
た3種類の光ファイバA〜Cについての、光ファイバの
波長1.3μmでの伝送損失と、MnOのMn++の信号
のうち低磁場側から3本目の信号の積分強度と光ファイ
バの信号の積分強度の比、すなわち、ESR強度比は、
図4に示したとおりである。
【0021】光ファイバ中の格子欠陥の発生は、線引き
張力の影響を受ける。したがって、モニタ結果に応じ
て、線引き中の光ファイバに及ぼす線引き張力を変化さ
せることにより、格子欠陥の発生を抑えることができ
る。具体例では、ESR強度比が、0.01以下となる
ように、線引き速度を変化させた場合と、線引き炉の温
度を変化させた場合の実験を行なった。そのために、図
5に示すように、マイクロコンピュータ5により、加熱
温度制御部10の制御、または、巻取系駆動制御部の制
御を行なった。それぞれの制御を行なって線引きした光
ファイバの1kmあたりの伝送損失(dB)を図6に示
す。また、制御を行なわずに線引きした光ファイバの1
kmあたりの伝送損失(dB)とESR強度比も併記し
た。制御をしない場合のESR強度比は、0.01を超
えており、線引きを進めるにつれて伝送特性が悪くなっ
ていることが分かる。
張力の影響を受ける。したがって、モニタ結果に応じ
て、線引き中の光ファイバに及ぼす線引き張力を変化さ
せることにより、格子欠陥の発生を抑えることができ
る。具体例では、ESR強度比が、0.01以下となる
ように、線引き速度を変化させた場合と、線引き炉の温
度を変化させた場合の実験を行なった。そのために、図
5に示すように、マイクロコンピュータ5により、加熱
温度制御部10の制御、または、巻取系駆動制御部の制
御を行なった。それぞれの制御を行なって線引きした光
ファイバの1kmあたりの伝送損失(dB)を図6に示
す。また、制御を行なわずに線引きした光ファイバの1
kmあたりの伝送損失(dB)とESR強度比も併記し
た。制御をしない場合のESR強度比は、0.01を超
えており、線引きを進めるにつれて伝送特性が悪くなっ
ていることが分かる。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のモニタ装置およびモニタ方法によれば、光ファイバ中
のガラス欠陥の有無を直接検出することができ、製造中
の光ファイバの伝送特性のモニタとして有効である。
のモニタ装置およびモニタ方法によれば、光ファイバ中
のガラス欠陥の有無を直接検出することができ、製造中
の光ファイバの伝送特性のモニタとして有効である。
【0023】また、本発明の光ファイバの製造方法によ
ると、線引きされた光ファイバの格子欠陥を直接モニタ
でき、それにより線引き条件を制御しているので、特性
の安定した光ファイバを高い歩留まりで製造することが
できるという効果がある。
ると、線引きされた光ファイバの格子欠陥を直接モニタ
でき、それにより線引き条件を制御しているので、特性
の安定した光ファイバを高い歩留まりで製造することが
できるという効果がある。
【図1】本発明の光ファイバのモニタ装置の一実施例の
概略構成図である。
概略構成図である。
【図2】測定されたESRスペクトルの一例の線図であ
る。
る。
【図3】積分されたESRスペクトルの一例の線図であ
る。
る。
【図4】具体例による実験結果の説明図である。
【図5】本発明の光ファイバの製造方法の一実施例を説
明するための概略構成図である。
明するための概略構成図である。
【図6】本発明の製造方法と従来の製造方法とによる実
験結果の説明図である。
験結果の説明図である。
1…線引き炉、2…プリフォーム、3…空洞共振器、4
…ESR分光器、5…マイクロコンピュータ、6…レコ
ーダー、7…コーティングダイ、8…硬化装置、9…光
ファイバ、10…加熱温度制御部、11…ローラー、1
2…巻取ドラム、13…巻取系駆動制御部。
…ESR分光器、5…マイクロコンピュータ、6…レコ
ーダー、7…コーティングダイ、8…硬化装置、9…光
ファイバ、10…加熱温度制御部、11…ローラー、1
2…巻取ドラム、13…巻取系駆動制御部。
Claims (6)
- 【請求項1】 光ファイバが導入可能に構成されたES
R分光器の空洞共振器と、前記空洞共振器に導入された
前記光ファイバ中に生成されている格子欠陥により生じ
るマイクロ波の共鳴吸収を検出する検出手段を有するこ
とを特徴とする光ファイバのモニタ装置。 - 【請求項2】 線引炉にて溶融・紡糸された光ファイバ
をESR分光器の空洞共振器に導入し、前記光ファイバ
中に生成されている格子欠陥により生じるマイクロ波の
共鳴吸収を検出することにより光ファイバの特性を評価
することを特徴とする光ファイバのモニタ方法。 - 【請求項3】 光ファイバ用ガラス母材を線引き炉にお
いて溶融・紡糸することにより得られた光ファイバを、
樹脂のコーティング前にESR分光器の空洞共振器に導
入し、前記光ファイバ中に生成されている欠陥により生
じるマイクロ波の共鳴吸収の検出結果に基づいて前記線
引き炉における線引き条件を制御することを特徴とする
光ファイバの製造方法。 - 【請求項4】 前記線引き炉における線引き条件の制御
が、線引き張力を制御するものであることを特徴とする
請求項3に記載の光ファイバの製造方法。 - 【請求項5】 前記線引き炉における線引き条件の制御
が、線引き時の線引き炉の温度であることを特徴とする
請求項3に記載の光ファイバの製造方法。 - 【請求項6】 前記線引き炉における線引き条件の制御
が、線引き速度を制御するものであることを特徴とする
請求項3に記載の光ファイバの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3821794A JPH07244002A (ja) | 1994-03-09 | 1994-03-09 | 光ファイバのモニタ装置及びモニタ方法及び製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3821794A JPH07244002A (ja) | 1994-03-09 | 1994-03-09 | 光ファイバのモニタ装置及びモニタ方法及び製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07244002A true JPH07244002A (ja) | 1995-09-19 |
Family
ID=12519149
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3821794A Pending JPH07244002A (ja) | 1994-03-09 | 1994-03-09 | 光ファイバのモニタ装置及びモニタ方法及び製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07244002A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1281988A3 (en) * | 2001-07-30 | 2004-05-26 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | Single mode optical fiber as well as method and apparatus for its manufacture |
KR100441156B1 (ko) * | 2002-08-31 | 2004-07-19 | 엘지전선 주식회사 | 광섬유에 인가되는 스핀을 모니터링하는 방법 및 양방향스핀의 대칭성을 확보하기 위한 광섬유 제조방법 |
JP2014006206A (ja) * | 2012-06-26 | 2014-01-16 | Central Research Institute Of Electric Power Industry | 活断層の評価方法 |
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1994
- 1994-03-09 JP JP3821794A patent/JPH07244002A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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