JP2785241B2 - 光ファイバの製造方法 - Google Patents

光ファイバの製造方法

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JP2785241B2
JP2785241B2 JP3015955A JP1595591A JP2785241B2 JP 2785241 B2 JP2785241 B2 JP 2785241B2 JP 3015955 A JP3015955 A JP 3015955A JP 1595591 A JP1595591 A JP 1595591A JP 2785241 B2 JP2785241 B2 JP 2785241B2
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/104Coating to obtain optical fibres

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  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバの性能特性は、環境要素によ
って低下することがあり得る。例えば、水がシリカファ
イバの表面に作用すると表面は変化し、これによって光
ファイバの強度が減少する。光ファイバの表面のどのよ
うな小さなきずでも光ファイバの強度を減少させ、湿気
に起因する応力腐食亀裂がここで成長することになり、
最終的には光ファイバの破損に至る。又、水素が、大気
中におけるよりも高いレベルで光ファイバ表面に存在す
ると、或る期間にわたって光ファイバ内部に拡散し、そ
の部分を通る信号の光学的損失を増大させる。
【0003】このような作用を防止するためには、光フ
ァイバに密封(ハーメチック)コーティングを施して、
有害な環境要素(一般に水及び、又は、水素)を光ファ
イバに作用させないようにする。このようなコーティン
グは光ファイバと環境との間の不浸透性密封障壁の役を
するものである。このようなコーティング、例えば炭素
コーティングを施すには、安定した周囲条件下で、炭素
を含む適当な化学的前駆物質ガス、例えばアセチレンを
分解させて光ファイバのシリカ被覆(クラッド)の外面
に付着させ、光ファイバ表面上に薄い炭素膜を形成させ
る。この工程は、ディマルチェロ(F.V.DiMarcello)ほ
かにより1987年9月18日に出願された米国特許出
願第098253号に記載されている。
【0004】光ファイバに施す炭素コーティングの厚さ
は、光ファイバを電磁場内で移動させることにより、導
電性の炭素コーティングが電磁場に相互作用による影響
を与えることを利用して計測する。このことは、アトキ
ンス(R.M.Atkins)ほかにより1989年7月31日に
出願された米国特許出願第387,261号に記載され
ており、ここにこれを引用文献とする。この工程の後、
光ファイバは一般に、紫外線硬化液状材と紫外線との中
を通し、この液状材を固体ポリマーに変換して光ファイ
バ上に外被(ジャケット)として形成させるようにす
る。
【0005】上記のように処理した光ファイバは、ある
用途においては時にその性能が制約される場合がある。
その理由は、紫外線硬化ポリマーが、ある高温環境の温
度に対比して低すぎるといえるような温度で一般に破損
するからである。
【0006】別のポリマー材としては熱硬化ポリマーの
グループがあり、これらは一般に多くの高温環境に対応
した高温で破損するものである。従来技術においては、
これら熱硬化ポリマーの加熱は光ファイバ上に被覆した
熱硬化液材を加熱炉内を通して移動させて行っている。
この場合、熱硬化液材は炉内の高温空気からの対流で加
熱される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】急速加熱条件下におい
ては、ポリマーに橋かけ現象が生じる。すなわち、熱源
に最も近い表面から硬化が始まり、ポリマーコーティン
グの外面に被膜を形成する。又、連続加熱により、残留
液材内に泡が形成される。泡形成の原因は、(1)溶解
ガスの熱による放出、(2)レジンからなる成分の揮
発、又は(3)熱による橋かけ現象がもたらすコーティ
ング材の容積変化である。加熱が急速であると、当初に
ポリマーの外面に固体膜が形成されることとポリマーの
内面が光ファイバの被覆部によって閉塞されていること
とから、これらの泡はポリマー内に閉じ込められる。液
材のより多くの部分が橋かけ現象を起こすにつれて、こ
れらの泡は固体ポリマー内に永く閉じ込められ、固体ポ
リマー内に望ましくない欠陥を形成し、シリカの占める
部分が減少することに基づくマイクロベンディング損失
の増大及び、又は信頼性低下を生じさせる。
【0008】本発明は、これらの課題を解決する新しい
光ファイバ製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本製造方法は、光ファイ
バ予備成形体を加熱延伸して移動状態の細長い光ファイ
バを形成する工程と、前記光ファイバ上に導電性材でコ
ーティングを施す工程と、前記光ファイバ上の前記導電
性材上の全体に熱硬化液状材を付着させる工程と、前記
光ファイバ上の前記導電性材を、電磁場を通して誘導加
熱する工程と、熱伝導により前記導電性コーティングか
ら前記熱硬化液状材に熱を伝達して前記熱硬化液状材を
固体ポリマーに変換する工程とからなることを特徴とす
る。
【0010】前記の方法によって得られる利点は次の通
りである。すなわち、光ファイバは全工程を通して連続
的に移動し、その間いっさいの物理的接触を伴わない。
誘導加熱によって、熱が導電性炭素コーティングに直接
伝達される。熱は更に、導電性炭素コーティングから熱
硬化液状材へ熱伝導によって急速に伝達される。
【0011】ここに述べた誘導加熱の一般原理は、一般
に10MHzから150GHzの広い高周波(無線周
波)の周波数範囲にわたって利用でき、周波数範囲とそ
の周波数範囲に適した装置とを選ぶことによって、広範
囲の種類の熱硬化ポリマーに広範囲の厚さにわたって適
用できる。
【0012】
【実施例】図1は予備成形体24を延伸して光ファイバ
20を得る装置の実施例を示す略図である。予備成形体
24には予め定めた添加不純物を有するシリカガラスを
用いると、低損失のコア部を有する光ファイバが得られ
る。コア部は外周をクラッド部で覆う。コア部とクラッ
ド部とは異なる屈折率を持たせて、コア部に沿って軸方
向に伝送される光が、内部反射及び、又は閉じ込めによ
ってコア部の内部に保持されるようにする。この内部反
射と閉じ込めの現象は屈折率を層によって変えること
(層別化)によって生じる。
【0013】延伸工程において、加熱炉25によって予
備成形体24の少なくとも下端部を囲み、融解又は軟化
温度まで加熱する。次いで、予備成形体24をその下端
部から、予め定めた直径の細長い光ファイバ20が得ら
れるような速度又は率で延伸して光ファイバ20を得
る。予備成形体から光ファイバへの延伸は一般に温度と
速度とを一定に制御して行う。
【0014】延伸工程中、希望するなら光ファイバ20
内の残留熱を補填するために加熱器30を任意に追加し
て設け、光ファイバ20をこの加熱器30を通して移動
させた後、光ファイバ20の温度監視のため温度計31
を通過させる。温度計31で計測した温度値は、リード
線32を経て検知分析帰還プロセッサー28に加えて、
加熱器30の温度制御用信号をリード線33に発生させ
る。次に設けたガスチャンバー34内で、前駆物質混合
ガス(実施例として、前駆物質のアセチレンガスと塩素
(分子又は化合物の形態で)と窒素、アルゴン、又はヘ
リウムのような不活性ガスとの混合ガス)を高温で移動
中の光ファイバの表面のシリカに当てて、前駆物質のア
セチレンガスを熱分解させ、炭素コーティングを光ファ
イバの周囲に均一に付着させる。ここで塩素は自由水素
のゲッターとして用いられる。
【0015】炭素コーティング付着工程は一般に、一定
の値に周囲条件を制御して行う。光ファイバが装置内
を、装置に接触せずに移動する間、炭素コーティングの
厚さを連続的に制御して、光ファイバ20の被覆部の外
径よりも内側の部分が以後、光ファイバの製造、設置、
又は伝送システムにおける使用の際に水又は水素のいず
れにも接触しないように、この部分を効果的に密封シー
ルできるような許容厚さ範囲に納まるようにする。同時
に又、炭素コーティングの厚さが厚すぎるために張力荷
重下で亀裂を生じやすい炭素コーティングの弱さを抑え
るように、炭素コーティングの厚さを薄く制御して光フ
ァイバ強度を許容範囲内に維持するようにする。
【0016】図2は中心のコア部21と被覆部22とを
含む光ファイバ20を示す説明図である。図2には図示
してないが、コア部21と被覆部22とのシリカ層を更
に増してもよい。図2には更に、全体にわたって散らし
た点で表した薄い炭素層コーティング23と固体ポリマ
ー外被コーティング26を示す。
【0017】図1において移動状態の光ファイバ20に
炭素コーティングを付着させた後、光ファイバを高周波
空洞35を通して移動させて、炭素コーティングの厚さ
の計測を行う。高周波の周波数は、可聴周波数と赤外線
周波数との中間の電磁波周波数である。高周波空洞35
から出た後、光ファイバ20を熱硬化液状材を満たした
1個又はそれ以上の容器46を通して移動させる。この
熱硬化液状材は、次に固体ポリマーに変換され光ファイ
バ20にコーティングとして形成されて、光ファイバ表
面を保護し、将来、偶発的に何かと接触して機械的破損
を生じるのを防止する。
【0018】この固体ポリマーへの変換は、螺旋巻き高
周波伝送ライン47、進行波導波管伝送ライン、又は導
波管共振空洞によって形成される別の電磁場に光ファイ
バを通すことによって行う。ポリマーを伝送ライン47
によって希望温度まで急速に加熱する。この後、任意に
対流炉50によって光ファイバをこの温度に保持しても
よい。
【0019】ポリマーコーティングが光ファイバ20上
に形成され硬化されると、光ファイバをキャプスタン駆
動装置48を経てリール49に巻き込み、取り扱いに便
利な形態とし、伝送システムに設置するまで貯蔵する。
キャプスタン駆動装置48と光ファイバ20との速度値
をリード線61を経てプロセッサー28に送る。
【0020】上記の光ファイバ延伸工程を本実施例にお
いては2つのサブシステムで制御している。加熱炉と延
伸速度とを操作して光ファイバの直径を制御する方法が
「光ファイバ電気通信」と題する教科書(ミラー(S.E.
Miller)ほか編、アカデミックプレス(Academic Pres
s, Inc.)刊、1979年、263〜298頁)に詳細
に記載されている。この教科書をここに本発明の引用文
献とする。
【0021】もう一つの制御サブシステムは炭素コーテ
ィングの厚さを計測し制御するもので、ポリマーコーテ
ィングを付着させる前の段階において、移動中の光ファ
イバ20の表面に対してこれと無接触状態で制御を行
う。この炭素コーティングの厚さを計測し制御する方法
は、前に引用した米国特許出願第 387,261号に詳
細に記載されている。
【0022】次に図3は、炭素コーティングを施した光
ファイバ20が、図1の空洞35として用いられている
導波管135の一部分に設けた長手方向の溝穴130及
び132を通って移動する状況を示す。本実施例におけ
る導波管は、図3のエネルギー源41とリード線42か
ら、伝搬電磁場によって励磁される。溝穴130及び1
32は、導波管のこの部分の対向する2つの広幅面の間
の中心線に沿ってあける。溝穴の幅は光ファイバが溝穴
の周辺に接触しない範囲で妥当な限りなるべく狭くす
る。
【0023】部品入手の便利さとこれら部品の実際寸法
とから、WR形導波管の一部分と10.5 GHzで発振
するクライストロンとがこの装置用の部品として選ばれ
た。導波管135の出力端における検知器としてクリス
タルダイオードを用いる。クライストロンと検知器とを
導波管部分に連結するためには整合部を使用した。10
0μW以下のような低い入力電力レベルにおいて、検知
器の出力電流は導波管の電界の自乗に比例する。又、こ
の出力電流は出力電力に比例する。上記の部品名と特性
数値は例として示したものである。他の寸法、電磁エネ
ルギー励磁器、及び電力レベルももちろん使用可能であ
る。
【0024】前述のように、図3においてエネルギー源
のクライストロンが加える入力信号によって導波管の部
分に伝搬電磁場が生じる。あまり起こり得ないことであ
るが装置全体が完全に整合された場合、時間平均した垂
直電界の大きさは、炭素コーティングした光ファイバが
ないときに導波管部分135の全軸長に沿って一定であ
る。この場合、溝穴に沿っての光ファイバの位置は重要
ではない。
【0025】上記の場合よりは実現性のある、装置が不
整合の場合に、導波管部分135には定在波が存在し、
少なくとも部分的に共振状態が存在する。不整合の装置
では電界強度が他よりも大きい位置があり、これらの位
置においては導電性コーティングに吸収される電力が、
他の位置において吸収される電力よりも多くなる。導波
管のねじと絞りとを調節することにより意図的に不整合
状態を作ることも可能である。本不整合例では光ファイ
バを、電界強度が最大となる位置に合わせた長手方向位
置に意図的に配置した。この位置は長手方向の電界勾配
が最小となる位置に相当する。
【0026】導電性の炭素コーティングを有する光ファ
イバ20が導波管を通して移動する場合、この導電性コ
ーティングによって電界要素が相互作用を与える。すな
わち、炭素コーティングに発生する交流によって伝送電
力が減少する。電力損失量は、光ファイバ上の炭素コー
ティングのコンダクタンスの関数である。均一な外径を
有する光ファイバの場合、炭素コーティングのコンダク
タンスは炭素の導電率と炭素コーティングの厚さとによ
って決まるが、炭素コーティングの厚さは変動する。
【0027】検知分析帰還プロセッサー28は、このよ
うに変動値である炭素コーティングの厚さに依存して与
えられた周波数における一定の入力信号電力に対する変
動する伝送損失値を計測することになる。
【0028】図4は炭素コーティングのいくつかの実際
例における伝送電力損失とコンダクタンス又はコーティ
ング厚さとについての計測134、136、137、1
38、及び139の結果を示す。
【0029】図1に示す装置の場合の光ファイバコーテ
ィング付着工程の制御は、次に示す4つの工程パラメー
ターの内の1つ又はそれ以上を感知、調整することによ
って行う。すなわち(1)前駆物質のガスチャンバーに
入る光ファイバの温度、(2)ガスチャンバーにおけ
る、光ファイバに付着させる炭素原子を含むアセチレン
ガスの濃度、(3)ガスチャンバーにおけるアセチレン
ガスの圧力、及び(4)ガスチャンバーにおいて高温の
光ファイバをアセチレンガスに曝す時間長さである。
【0030】詳しく分析した結果、次の変化、すなわち
(1)ガスチャンバーの位置の移動、(2)ガスチャン
バーの長さの変更、(3)ガスの混合内容の変更、
(4)光ファイバ延伸速度の変動、又は(5)加熱炉の
温度の変更、を含む他の装置例においては光ファイバ製
造工程の上記4つのパラメーターの1つ又はそれ以上が
基本的に変わることになる。
【0031】均一な厚さの導電性炭素コーティングの付
着が完了後、光ファイバを図1の容器46を通して移動
させ、熱硬化ポリマーコーティングを施す。ここで用い
るポリマーは熱硬化性で、室温において当初は比較的粘
度が低い。これらのポリマーは網目構造を形成し、この
網目構造は熱を加えると硬化され、すなわち橋かけ現象
を起こして固体ポリマーとなる。一般に硬化は熱源にお
ける液状材内で始まり、熱源から離れる方向に液材中を
進行する。
【0032】次に図5は、熱硬化ポリマーの硬化の動態
を示す3つの線図を描いたものである。ポリマーの厚さ
と硬化率とは複数のパラメーターの影響を受ける。線図
140は、硬化してない状態での一般的樹脂の粘度と温
度との関係を示す。粘度は流体又は半流動体の物理的性
質であり、これによって流速に応じた剪断応力値を維持
でき、又、流れに対する抵抗も連続して得られる。粘度
を左側縦軸に沿って読むと、予備硬化した樹脂に対する
粘度は低温で高く、温度が増すと減少する。
【0033】線図141は、樹脂における橋かけ現象の
効果を示す。温度が上昇するにつれて橋かけの程度が増
大し、したがって粘度も増し、最終的には樹脂が固体に
変換される。線図142は、線図140及び141の総
合的効果を示す。温度が低温から上昇するにつれて粘度
が減少する一方、温度効果は橋かけ効果を上回る。より
高い温度において橋かけ現象が更に顕著になると、粘度
は温度と共に引続き増大し液状材が固化してポリマーに
なるまで増え続ける。
【0034】図6は、硬化率の線図例を示す。硬化は温
度が上昇するとともに加速する。ポリマーは低温でも硬
化可能であるが、低温においては硬化工程完了まで更に
時間がかかる。熱硬化ポリマーには、エポキシ樹脂、ポ
リエステル、ポリマイド、シアン酸塩、エステル、及び
シロキサンを含む。
【0035】ポリマーの外面がまず硬化されて(すなわ
ち固化して)泡が内部に閉じ込められてしまうことなく
高温で急速に硬化を行うために、発明者らは液状材の硬
化のための新加熱方法を開発した。
【0036】図7は、螺旋巻き伝送ライン、すなわち高
Q4分の1波長螺旋巻きコイル共振器47、を短く切っ
て示す部分図である。この共振器は、円形断面の同軸配
置となっていて、約6.5cm2の面積の銅製外部遮蔽体
152によって螺旋巻き内部導体154を囲む構造を有
する。
【0037】内部導体154の一端は接着点155にお
いて外部遮蔽体152に接着させる。又、内部導体15
4の他端は中空に浮いた形で保持し、その端部に小さい
コンデンサー板156を取り付ける。これに対向するコ
ンデンサー板157を、伝送ラインを共振に同調させる
ための調整ねじ158に取り付ける。容量性プローブ1
59に同軸コネクタ160を経由してエネルギーを供給
する。
【0038】ポリマーコーティングを施した光ファイバ
ーを、螺旋巻き内部導体154の中心軸に沿って移動さ
せて加熱する。ここにおいてエネルギーを高周波の形で
与えると、螺旋巻き伝送ライン47の部品の大きさを便
利な値に抑制する。
【0039】一実施例として、螺旋巻き伝送ライン47
を約400MHzの周波数で作動するように設計した。
螺旋巻き導体のの材質は銅で巻数 3.5、螺旋外径約
1.27cm、ピッチ 0.63cmである。
【0040】1〜150Wの範囲のレベルの高周波電力
を入力用同軸コネクタに供給する。この電力レベルは、
光ファイバ製造工程において伝送ライン47を通して光
ファイバを移動させながら光ファイバ上の導電性炭素コ
ーティングを誘導加熱するのに充分な値に決めた。
【0041】光ファイバ製造工程の速度、望ましいポリ
マー硬化温度、及びポリマー硬化所要時間によっては、
導電性炭素コーティングの誘導加熱用に複数の伝送ライ
ン47を直列に配置してもよい。
【0042】誘導加熱によって炭素コーティングは非常
に急速に加熱される。続いて、炭素コーティングの熱が
熱硬化液状材の内表面から内部へ急速に熱伝導によって
伝達される。ポリマーの硬化は非常に急速に行われ、炭
素コーティングに隣接する内表面から始まり、ポリマー
の外表面へ向かって進行する。
【0043】硬化はポリマーの内表面から始まるので泡
は液状材の外表面に拡散し、液状材が硬化されて固体ポ
リマーになる前に離脱する。このようにしてポリマー
は、内表面から外表面へ向かって急速に硬化され、泡が
閉じ込められることがなく、したがって固体ポリマーコ
ーティングに欠陥が残ることもない。
【0044】光ファイバを誘導加熱する別法としては、
種々の形態の導波管空洞共振器を用いる方法がある。こ
れらの共振器は種々の高周波周波数で作動する。周波数
の選択は一般には、種々の要因、例えば装置の市販入手
可能性、寸法、及び、非常に重要なことであるが、光フ
ァイバの被覆上に付着させる樹脂の損失正接特性によっ
て決まる。
【0045】この後者の誘導加熱の場合に、ポリマーコ
ーティング内での熱伝達は、(1)高周波加熱された炭
素層からの熱伝導及び(2)ポリマー内での損失正接放
散により行われる。熱発生の二元機構から、マイクロ波
周波数を選んで損失正接を充分高くし、マイクロ波によ
る樹脂の直接加熱で硬化工程を助けるようにしてもよ
い。
【0046】以上光ファイバを移動させながらこれに炭
素コーティングを付着させ、炭素コーティング上に施し
たポリマーコーティングを誘導加熱によって硬化する、
光ファイバ製造方法について説明した。本方法で光ファ
イバを製造する際に製造装置は光ファイバに接触しな
い。
【0047】以上の説明は、本発明の一実施例に関する
もので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々
の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術
的範囲に包含される。
【0048】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、光
ファイバ製造方法中のポリマーコーティング硬化工程に
おいて熱硬化液状材が、導電性コーティングからの熱伝
導により内表面から加熱されるので、欠陥の元となる内
部の泡を外へ離脱放出でき、内部欠陥の発生を防止でき
る。又、全工程無接触のため光ファイバ上の傷の発生を
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における光ファイバ延伸装置と、延伸及
びコーティング工程用制御装置の概略説明図である。
【図2】本発明における炭素コーティングを施した光フ
ァイバの一部分を示す説明図である。
【図3】本発明における炭素コーティング厚さ計測工程
において用いられる導波管空洞部の一部分を示す説明図
である。
【図4】本発明における伝送電力損失と導電性コーティ
ングの厚さとの関係を示すグラフである。
【図5】本発明における熱硬化ポリマーの粘度を温度及
び分子橋かけ現象の両方に関連して示すグラフである。
【図6】本発明における分子橋かけ率の対数を温度の逆
関連して示すグラフである。
【図7】本発明における光ファイバと熱硬化ポリマーと
の間の導電性コーティングを誘導加熱することによって
光ファイバ上のポリマーコーティングを熱硬化させる装
置の実施例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
20 光ファイバ 21 コア部 22 被覆部(クラッド) 23 炭素層コーティング 24 予備成形体 25 加熱炉 26 ポリマー外被コーティング 28 検知分析帰還プロセッサー 34 ガスチャンバー 35 高周波空洞 41 エネルギー源 46 容器(熱硬化液状材) 47 螺旋巻き高周波伝送ライン(螺旋コイル共振器) 48 キャプスタン駆動装置 49 リール 130,132 溝穴 135 導波管 152 外部遮蔽体 154 内部導体 156,157 コンデンサー板
フロントページの続き (72)発明者 ジョージ イー.ピーターソン アメリカ合衆国 07060 ニュージャー ジィ、ワレン、スペンサー レーン 21 (72)発明者 レイモンド ディ.テュミナロ アメリカ合衆国 07039 ニュージャー ジィ、リビングストン、モーニングサイ ド ドライブ 16 (56)参考文献 特公 平1−47761(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア部(21)と、クラッド部(22)
    と、このクラッド部の表面に施した炭素コーティング
    (23)と、この炭素コーティング上に施した熱硬化性
    ポリマーコーティング(26)とからなる光ファイバの
    製造方法において、 (A)光ファイバ(20)を効果的に密封シールできる
    程度に厚く、かつ前記光ファイバの強度減少をまねく亀
    裂が生じない程度の薄さを有する炭素コーティング(2
    3)を前記光ファイバの全周上に施す工程と、 (B)前記炭素コーティング(23)を施された前記光
    ファイバ(20)の全周上に熱硬化性ポリマー液状材
    (26)を付着させる工程と、 (C)空洞共振器(47)中に、10MHzから150
    GHzまでの範囲の発振周波数を有する電磁場を発生さ
    せ、前記電磁場中を前記(B)ステップにより熱硬化性
    ポリマーコーティング(26)を施された前記光ファイ
    バ(20)を通過させることによって、前記熱硬化性ポ
    リマー液状材(26)を熱硬化させる工程と、 からなり、 前記(C)工程において、前記光ファイバ(20)に付
    着された前記炭素コーティング(23)と前記電磁場と
    の相互作用により炭素コーティングに発生した誘導電流
    によって炭素コーティングが加熱され、前記炭素コーテ
    ィングからの熱伝導により前記熱硬化性ポリマー液状材
    を内側から外側に向かって硬化させるようにしたことを
    特徴とする光ファイバの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記(C)工程において、前記ポリマー
    コーティング(26)を施された光ファイバ(20)を
    連続して複数の空洞共振器に通して移動させることを特
    徴とする請求項1記載の光ファイバの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記(C)工程において、前記電磁場の
    発振周波数は約400MHzであることを特徴とする請
    求項1又は2記載の光ファイバの製造方法。
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