JPH07241605A - フェライト系ステンレス鋼コイル状鋼管の製造方法 - Google Patents

フェライト系ステンレス鋼コイル状鋼管の製造方法

Info

Publication number
JPH07241605A
JPH07241605A JP6054785A JP5478594A JPH07241605A JP H07241605 A JPH07241605 A JP H07241605A JP 6054785 A JP6054785 A JP 6054785A JP 5478594 A JP5478594 A JP 5478594A JP H07241605 A JPH07241605 A JP H07241605A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolling
ferritic stainless
stainless steel
pipe
steel pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6054785A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Watabe
義広 渡部
Hideki Kashiwamura
英樹 柏村
Naoki Takasugi
直樹 高杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP6054785A priority Critical patent/JPH07241605A/ja
Publication of JPH07241605A publication Critical patent/JPH07241605A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Winding, Rewinding, Material Storage Devices (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、フェライト系ステンレス鋼コイル
状鋼管を製造する際、圧延中の温度低下を防止し、更に
内面疵の発生を防止した長尺のコイル状鋼管を提供す
る。 【構成】 フェライト系ステンレス鋼圧延素管を800
〜970℃に加熱し、続いて内部循環冷却方式の絞り圧
延ロールを配置したストレッチレデューサーにより圧延
率が40%以上80%以下、圧延終了温度が600℃以
上の条件で絞り圧延を行い、続いてコイル状に巻き取
る。又、圧延素管が電縫溶接管の場合、内面ビート高さ
が−200μm〜+20μmに調整し、前述の熱間絞り
圧延条件でコイル状に巻き取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配管,熱交換器,化学
プラントおよび各種機械部品用等に使用するフェライト
系ステンレス鋼コイル状鋼管の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】フェライト系ステンレス鋼のコイル状鋼
管は、シームレス鋼管,熱間押出し鋼管およびTIG溶
接鋼管等を素管としてドローベンチ等で引き抜き加工し
た後、コイル状に巻き取り、その後光輝焼鈍を施して製
造されている。しかし、シームレス鋼管,熱間押出し鋼
管等を素管として冷間引き抜き加工したとしても該冷間
引き抜き鋼管の長さは精々数10mである。コイル状に
巻き取った鋼管を前記各種長尺の用途に適用する場合、
継ぎ手等による接続を要する。その際、継ぎ手部が隙間
腐食,粒界腐食等により損傷する問題がある。
【0003】また、長さ調整から生じる切り捨てにより
歩留まりが低下すること、更に引き抜き加工および焼き
なまし熱処理が数回繰り返されてコイル状の小径管とな
るため引き抜き加工および焼きなまし熱処理コストが必
要という課題がある。
【0004】従来、炭素鋼およびオーステナイト系ステ
ンレス鋼を圧延素管としてコイル状鋼管を製造するスト
レッチレデューサー圧延では、圧延ロールの寿命向上対
策の観点から、圧延ロールの外表面に冷却水を直接注水
してロール冷却する。その場合、圧延ロールの冷却と同
時に圧延管を冷却され、圧延管の温度は圧延開始から圧
延終了までに300℃から400℃低下する。
【0005】また、圧延ロール無注水でストレッチレデ
ューサー圧延すると圧延管の温度低下は抑制されるが、
圧延ロールと圧延管の間で焼き付き現象が発生し、コイ
ル状鋼管の製造ができなくなる。一般にはフェライト系
ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼と比較
して圧延材の表面形状が悪くシワ疵が発生し易い、更に
従来のストレッチレデューサーは、絞り圧延中での温度
降下が大きく、該ストレッチレデューサーによって長尺
のフェライト系ステンレス鋼コイル状鋼管が製造された
例はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、フェ
ライト系ステンレス鋼のコイル状鋼管を製造する際に、
内部循環冷却方式の絞り圧延ロールを用いることにより
圧延中の温度低下を防止し、更に内面疵の発生を防止し
た長尺のフェライト系ステンレス鋼コイル状鋼管を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェライト系
ステンレス鋼鋼管を圧延素管として熱間絞り圧延してコ
イル状鋼管を製造する際に、前記圧延素管を800〜9
70℃に加熱し、続いて内部循環冷却方式の絞り圧延ロ
ールを配置したストレッチレデューサーにより圧延率が
40%以上80%以下、圧延終了温度が600℃以上の
条件で絞り圧延を行い、続いてコイル状に巻き取ること
を特徴とするフェライト系ステンレス鋼コイル状鋼管の
製造方法である。更に、圧延素管が電縫溶接管であっ
て、内面ビート高さが−200μm〜+20μmである
ことを特徴とするフェライト系ステンレス鋼コイル状鋼
管の製造方法。
【0008】
【作用】以下に本発明の構成および作用効果を記述す
る。本発明のフェライト系ステンレス鋼コイル状鋼管
は、図3に示すように、素管11を加熱炉1で800〜
970℃に加熱し、続いてストレッチレデューサー2で
熱間絞り圧延する際に、内部循環冷却方式の絞り圧延ロ
ールを配置したストレッチレデューサーにより圧延率が
40%以上80%以下、圧延終了温度が600℃以上の
条件で絞り圧延を行い、続いて圧延管12をピンチロー
ラー3で誘導し、巻き取り機4でコイル状に巻き取るこ
とにより製造する。フェライト系ステンレス鋼管11
は、SML鋼管、熱押し出し鋼管、電縫溶接鋼管および
TIG溶接鋼管等の溶接管を用いることができる。
【0009】次に、加熱炉1は、バレル炉、ウォーキン
グビーム炉、誘導加熱炉等を用いることができる。加熱
温度を970℃以下に限定したのは、図5に示すように
加熱温度が970℃を超えると急激にフェライト結晶粒
が成長し、コイル状に巻き取ったコイル状鋼管の内外表
面性状(シワ疵)は図6に示すように加熱温度が970
℃を超えると悪化するため加熱温度の上限を970℃に
限定した。
【0010】加熱温度を800℃以上に限定したのは、
圧延管の温度降下を防止した内部循環方式の冷却方法と
した絞り圧延ロールにおいてもフェライト系ステンレス
鋼素管の肉厚が1.0mmから4.0mmと薄いためス
トレッチレデューサーによる熱間圧延過程でのフェライ
ト系ステンレス鋼圧延管の温度低下が最高200℃に達
する場合があり、ストレッチレデューサーによる絞り圧
延終了温度600℃を確保するため、熱間圧延時の温度
低下を考慮して加熱温度の下限を800℃に限定した。
【0011】次に絞り圧延率を80%以下に限定したの
は、ストレッチレデューサーによる絞り圧延は、圧延素
管内面にプラグ等のない熱間空引加工であり、絞り圧延
率が80%を超えると図7に示すように管内面に局部的
に凸状のシワ疵が発生するため絞り圧延率を80%以下
に限定した。次に絞り圧延率の下限を40%に限定した
のは、ストレッチレデューサーによりコイル状鋼管を工
業的に製造する際、圧延率が40%未満のコイル状鋼管
を製造するので工業生産的に採算がないため絞り圧延率
を40%以上に限定した。
【0012】次にストレッチレデューサーによる熱間圧
延終了温度を600℃以上に限定したのは、発明者等は
数多くの実験・解析および材質評価した結果、ストレッ
チレデューサーによる絞り圧延終了温度が600℃より
低温域でSR圧延された圧延管は、加工歪みが残留して
強度が高すぎてコイル状鋼管に巻き取ることが極めて困
難になるため、絞り圧延終了温度を600℃以上に限定
した。
【0013】圧延素管が、電縫溶接管の場合内面ビート
高さを−200μm〜+20μmの範囲に限定したの
は、以下の理由による。圧延素管を800〜970℃に
加熱し、600℃以上の温度で絞り圧延してコイル状鋼
管を製造する際、内面ビート高さを−200μm未満
(すなわち凹みの深さが200μm超)になると熱間絞
り圧延過程で内面溶接部近傍に内面シワ疵が発生する。
また、内面ビート高さが+20μmを超えると熱間絞り
圧延過程で母材内表面と内面ビート部との境界部に内面
シワ疵が発生するこの内面シワ疵は冷間鍛造加工転造加
工過程で加工割れの起点となる。したがって、フェライ
ト系ステンレス鋼のコイル状圧延素管の内面ビート高さ
を−200μm〜+20μmとした。なお、内面ビート
高さは、図4の如く定義する。
【0014】本発明のコイル状鋼管を製造する設備構成
図の一例を図3に示す。ストレッチレデューサー2は、
2ロールまたは3ロールのロールハウジングを連続的に
10〜30スタンド配列した圧延機である。ストレッチ
レデューサーの各ロールを冷却する冷却方法を図1に示
す。従来の外部冷却方式(図2)に対し、本冷却方法で
は内部循環水冷方式とすることにより、ストレッチレデ
ューサーによる圧延中の圧延管の温度低下を防止して、
600℃以上で圧延を終了することができる。しかし、
前記圧延中の該圧延管の温度低下を抑制する方法とし
て、圧延ロールを直接水をロール表面に投射しないで圧
延すれば、600℃以上の圧延温度で圧延を終了するこ
とは可能である。
【0015】しかしながら、該圧延ロールに冷却水を直
接投射しない(無注水)場合、圧延管と圧延ロール間で
焼き付き現象が発生してコイル状鋼管の製造が不可能と
なる。 内部循環冷却方式とした熱間圧延ロールによ
り、素管11は外径が順次圧延されながら相隣するスタ
ンド間の周速の差によって軸方向に延伸され、所望の外
径、肉厚に仕上げられた圧延管12はピンチローラー3
で誘導され、巻取機4で巻取られてコイル状鋼管13と
なる。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例について述べる。表1
に示すフェライト系ステンレス鋼素管を用いて、絞り圧
延前の内面ビート高さ、加熱温度、ストレッチレデュー
サーによる絞り圧延率、絞り圧延終了温度をかえて製造
した コイル状鋼管の強度特性、表面性状を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】NO1〜NO16が本発明例、NO17〜
NO32が従来法で製造した品質の諸特性である。本発
明法のの内部循環冷却方式とした絞り圧延ロールを配置
したストレッチレデューサーで製造したコイル状鋼管の
強度特性および表面性状は、大幅に向上する。
【0019】
【発明の効果】本発明により製造されるフェライト系ス
テンレス鋼コイル状鋼管は、ストレッチレデューサーに
より熱間絞り圧延ラインで連続的に廉価で長尺のフェラ
イト系ステンレス鋼コイル状鋼管の製造が可能であり、
更にその品質特性は従来製造されているフェライト系ス
テンレス鋼鋼管材と同等の優れた強度特性および表面性
状が得られ、本発明の工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のストレッチレデューサーでの熱間圧延
ロールを内部循環方式で冷却する構成図を示す。
【図2】従来法での熱間圧延ロールの構成図を示す図。
【図3】本発明のコイル状鋼管を製造する設備構造図の
一例を示す図。
【図4】圧延素管の内面ビード高さの定義を示す図。
【図5】加熱温度と結晶粒度の関係を示す図。
【図6】加熱温度とコイル状鋼管の表面性状の関係を示
す図。
【図7】コイル状鋼管断面中の凸状シワ疵を示す図。
【符号の説明】
1 加熱炉、 2 ストレッチレデューサー 3 ピンチロール 4 巻取機 11 素管 12,12a 圧延管 13 コイル状鋼管 A 熱間圧延ロール B 給水口 C 排水口 D 冷却水

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェライト系ステンレス鋼鋼管を圧延素管
    として熱間絞り圧延してコイル状鋼管を製造する際に、
    前記圧延素管を800〜970℃に加熱し、続いて内部
    循環冷却方式の絞り圧延ロールを配置したストレッチレ
    デューサーにより圧延率が40%以上80%以下、圧延
    終了温度が600℃以上の条件で絞り圧延を行い、続い
    てコイル状に巻き取ることを特徴とするフェライト系ス
    テンレス鋼コイル状鋼管の製造方法。
  2. 【請求項2】圧延素管が電縫溶接管であって、内面ビー
    ト高さが−200μm〜+20μmであることを特徴と
    する請求項1記載のフェライト系ステンレス鋼コイル状
    鋼管の製造方法。
JP6054785A 1994-03-02 1994-03-02 フェライト系ステンレス鋼コイル状鋼管の製造方法 Withdrawn JPH07241605A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6054785A JPH07241605A (ja) 1994-03-02 1994-03-02 フェライト系ステンレス鋼コイル状鋼管の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6054785A JPH07241605A (ja) 1994-03-02 1994-03-02 フェライト系ステンレス鋼コイル状鋼管の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07241605A true JPH07241605A (ja) 1995-09-19

Family

ID=12980422

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6054785A Withdrawn JPH07241605A (ja) 1994-03-02 1994-03-02 フェライト系ステンレス鋼コイル状鋼管の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07241605A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017508872A (ja) * 2013-12-19 2017-03-30 サンドヴィック マテリアルズ テクノロジー ドイチュラント ゲーエムベーハー アニール炉、及び鋼ストランドをアニーリングするための方法
IT201700116719A1 (it) * 2017-10-17 2019-04-17 Valmex S P A Impianto automatizzato e procedimento per la produzione di scambiatori di calore
CN111451315A (zh) * 2020-06-01 2020-07-28 江苏银环精密钢管有限公司 U形无缝不锈钢管的加工工艺及不锈钢管

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017508872A (ja) * 2013-12-19 2017-03-30 サンドヴィック マテリアルズ テクノロジー ドイチュラント ゲーエムベーハー アニール炉、及び鋼ストランドをアニーリングするための方法
US10400302B2 (en) 2013-12-19 2019-09-03 Sandvik Materials Technology Deutschland Gmbh Annealing furnace and method for annealing a steel strand
IT201700116719A1 (it) * 2017-10-17 2019-04-17 Valmex S P A Impianto automatizzato e procedimento per la produzione di scambiatori di calore
CN111451315A (zh) * 2020-06-01 2020-07-28 江苏银环精密钢管有限公司 U形无缝不锈钢管的加工工艺及不锈钢管
CN111451315B (zh) * 2020-06-01 2021-04-09 江苏银环精密钢管有限公司 U形无缝不锈钢管的加工工艺及不锈钢管

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110052792B (zh) 一种液压缸用缸筒的制造方法
JPH07241605A (ja) フェライト系ステンレス鋼コイル状鋼管の製造方法
JP3571745B2 (ja) オーステナイト系ステンレス鋼コイル状鋼管の製造方法
CN100393433C (zh) 金属管的冷轧方法
JP2852317B2 (ja) 角形鋼管ならびに角形鋼管の製造方法
CN210172215U (zh) 实现铜管连续生产的设备
JP2001162305A (ja) 鋼管の製造方法
JP2849595B2 (ja) 大径角形鋼管の成形工法および装置
JP2008194744A (ja) 電縫鋼管の矯正方法
JP2852314B2 (ja) コーナーr部材質を改善する大径角形鋼管製造方法
CN108788640B (zh) 双金属复合焊管制造工艺
JPH0810825A (ja) 高炭素クロム軸受鋼冷間引抜加工線材の製造方法
JP3342953B2 (ja) 電縫鋼管の製造方法
JP2852313B2 (ja) 熱間成形を含む大径角形鋼管製造法および装置
JP4114667B2 (ja) 溶接鋼管の製造方法及び製造装置
JPH06238488A (ja) コイル状鋼管の製造方法およびコイル状鋼管用素管
JP2007237287A (ja) 電縫鋼管およびその製造方法
JPH11104711A (ja) 継目無角形鋼管の製造方法
JP3223264B2 (ja) 冷間加工性の優れたコイル状鋼管の製造方法
JPS60125326A (ja) コイル状鋼管の製造方法
JPH07228924A (ja) オーステナイト系ステンレス鋼コイル状鋼管の製造方法
JPH10258303A (ja) 継目無角形鋼管の製造方法
JPH0569039A (ja) 大径角形鋼管の製造方法
JP3518416B2 (ja) 電縫鋼管の製造方法
JPH04339517A (ja) 大径角形鋼管の熱間成形工法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010508