JPH07240339A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents
積層セラミックコンデンサInfo
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- JPH07240339A JPH07240339A JP6029858A JP2985894A JPH07240339A JP H07240339 A JPH07240339 A JP H07240339A JP 6029858 A JP6029858 A JP 6029858A JP 2985894 A JP2985894 A JP 2985894A JP H07240339 A JPH07240339 A JP H07240339A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 積層セラミックコンデンサにおいて、帯状の
突出部23aを有する2つの電極から成りそれぞれが外部
電極に接続される第1内部電極23と、少なくとも1つの
帯状の第2内部電極24とを、誘電体層22を介して第1内
部電極23の帯状の突出部23aと第2内部電極24が立体的
に交差するように交互に積層する。 【効果】 静電容量のバラツキが小さく、耐電圧が高
い、安定した電気的特性の積層セラミックコンデンサと
なり、小容量のコンデンサに好適となる。
突出部23aを有する2つの電極から成りそれぞれが外部
電極に接続される第1内部電極23と、少なくとも1つの
帯状の第2内部電極24とを、誘電体層22を介して第1内
部電極23の帯状の突出部23aと第2内部電極24が立体的
に交差するように交互に積層する。 【効果】 静電容量のバラツキが小さく、耐電圧が高
い、安定した電気的特性の積層セラミックコンデンサと
なり、小容量のコンデンサに好適となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層セラミックコンデン
サに関し、詳しくは、内部電極構造に特徴を持つ積層セ
ラミックコンデンサに関するものである。
サに関し、詳しくは、内部電極構造に特徴を持つ積層セ
ラミックコンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサは、小型で小
容量から大容量まで広範囲にわたって安定した静電容量
特性が得られることから、数多くの電子回路や電子機器
等に広く使用されており、その需要は近年益々高まって
いる。この積層セラミックコンデンサは、焼成後に誘電
体層となるセラミックグリーンシートに、同じく焼成後
に内部電極となる導電性ペーストを内部電極パターンと
して印刷し、これを複数積層して圧着したものを所定の
大きさに切断した後に焼成し、外部電極(端子電極)を
付与する工程によって、製造されている。
容量から大容量まで広範囲にわたって安定した静電容量
特性が得られることから、数多くの電子回路や電子機器
等に広く使用されており、その需要は近年益々高まって
いる。この積層セラミックコンデンサは、焼成後に誘電
体層となるセラミックグリーンシートに、同じく焼成後
に内部電極となる導電性ペーストを内部電極パターンと
して印刷し、これを複数積層して圧着したものを所定の
大きさに切断した後に焼成し、外部電極(端子電極)を
付与する工程によって、製造されている。
【0003】このようにして製造される積層セラミック
コンデンサにおいて、静電容量が10pF以下であるような
小容量のものを作製する場合には、通常、内部電極の形
状を変えて、内部電極同士が重なり合う面積を小さくす
ることが行なわれている。そのような内部電極構造の例
を、図3(a)〜(e)に示す。同図(a)は、内部電
極パターンが印刷されたセラミックグリーンシートの積
層状態を示す分解斜視図であり、同図(b)及び(c)
は、それらを積層後の積層体における内部電極パターン
の重なりを示す透視平面図及びA−A縦断面図である。
また、同図(d)及び(e)は、その積層体を焼成して
得られた焼成体における内部電極の重なりを示す透視平
面図及びA−A縦断面図である。
コンデンサにおいて、静電容量が10pF以下であるような
小容量のものを作製する場合には、通常、内部電極の形
状を変えて、内部電極同士が重なり合う面積を小さくす
ることが行なわれている。そのような内部電極構造の例
を、図3(a)〜(e)に示す。同図(a)は、内部電
極パターンが印刷されたセラミックグリーンシートの積
層状態を示す分解斜視図であり、同図(b)及び(c)
は、それらを積層後の積層体における内部電極パターン
の重なりを示す透視平面図及びA−A縦断面図である。
また、同図(d)及び(e)は、その積層体を焼成して
得られた焼成体における内部電極の重なりを示す透視平
面図及びA−A縦断面図である。
【0004】同図は説明のための主要部を示しているも
のであり、同図中、1は焼成後に誘電体層となるセラミ
ックグリーンシート、2は第1内部電極パターン、3は
第2内部電極パターンであり、4はセラミックグリーン
シート1と内部電極パターン2、3との積層体である。
また、5は積層体4を焼成後の焼成体であり、6は誘電
体層、7は第1内部電極、8は第2内部電極である。同
図(a)に示すように、セラミックグリーンシート1
と、第1内部電極パターン2又は第2内部電極パターン
3が印刷された所定の層数のセラミックグリーンシート
1とが、交互に積層される。それにより、積層体4の内
部では同図(b)及び(c)に示すように、第2内部電
極パターン3の両側に、第1内部電極パターン2の中央
に向かって凸状に細く伸びた帯状の部分がセラミックグ
リーンシート1を介して重なるようになる。この積層体
4を焼成して得られた焼成体5においても同様に、第2
内部電極8の両側に、第1内部電極7の中央に向かって
凸状に細く伸びた帯状の部分が誘電体層6を介して重な
っている。この焼成体5に対して第1内部電極7と接続
するように外部電極(図示せず)を形成することにより
積層セラミックコンデンサが得られる。そして、この積
層セラミックコンデンサの静電容量は、第1及び第2内
部電極が重なり合った微小面積によって発生するために
小さく、従って、小容量の積層セラミックコンデンサと
なる。
のであり、同図中、1は焼成後に誘電体層となるセラミ
ックグリーンシート、2は第1内部電極パターン、3は
第2内部電極パターンであり、4はセラミックグリーン
シート1と内部電極パターン2、3との積層体である。
また、5は積層体4を焼成後の焼成体であり、6は誘電
体層、7は第1内部電極、8は第2内部電極である。同
図(a)に示すように、セラミックグリーンシート1
と、第1内部電極パターン2又は第2内部電極パターン
3が印刷された所定の層数のセラミックグリーンシート
1とが、交互に積層される。それにより、積層体4の内
部では同図(b)及び(c)に示すように、第2内部電
極パターン3の両側に、第1内部電極パターン2の中央
に向かって凸状に細く伸びた帯状の部分がセラミックグ
リーンシート1を介して重なるようになる。この積層体
4を焼成して得られた焼成体5においても同様に、第2
内部電極8の両側に、第1内部電極7の中央に向かって
凸状に細く伸びた帯状の部分が誘電体層6を介して重な
っている。この焼成体5に対して第1内部電極7と接続
するように外部電極(図示せず)を形成することにより
積層セラミックコンデンサが得られる。そして、この積
層セラミックコンデンサの静電容量は、第1及び第2内
部電極が重なり合った微小面積によって発生するために
小さく、従って、小容量の積層セラミックコンデンサと
なる。
【0005】しかし、このような構成で製造される小容
量の積層セラミックコンデンサは、その製造に際して、
第1及び第2内部電極が重なり合う微小面積のバラツキ
が生じやすいために、所望の値に対する容量値のバラツ
キが大きくなり、静電容量の良品率が低いという問題点
があった。
量の積層セラミックコンデンサは、その製造に際して、
第1及び第2内部電極が重なり合う微小面積のバラツキ
が生じやすいために、所望の値に対する容量値のバラツ
キが大きくなり、静電容量の良品率が低いという問題点
があった。
【0006】そこで、静電容量値のバラツキの対策とし
て、実開昭56−81530 号には、外部電極と接続される内
部電極を、間隙部を有した一対の電極として形成する積
層セラミックコンデンサが提案されている。図4(a)
〜(c)に、同公報に開示された積層セラミックコンデ
ンサの内部構造を示す。同図(a)及び(b)は内部電
極の形状を示す平面図であり、同図(c)はそれらの積
層状態を示す縦断面図でる。このコンデンサでは、同図
(a)に示すようにセラミックシート9に周囲を残して
内部電極9を被着させたものと、同図(b)に示すよう
に、外部電極と接続する一対の内部電極として、セラミ
ックシート9に間隙部を設けて2分割された一対の内部
電極11a、11bを被着させたものとを、同図(c)に示
すように所定の層数積層する。これによれば、積層ずれ
のため内部電極同士の位置ずれが生じた場合、内部電極
10と一対の内部電極11a、11bのいずれか一方との間で
両者が重なる実効面積が増加しても、その分だけ一対の
内部電極の他方との間の実効面積が減少する。このよう
に一つの積層単位で位置ずれを補完するので、バラツキ
の小さい静電容量が得られるというものである。
て、実開昭56−81530 号には、外部電極と接続される内
部電極を、間隙部を有した一対の電極として形成する積
層セラミックコンデンサが提案されている。図4(a)
〜(c)に、同公報に開示された積層セラミックコンデ
ンサの内部構造を示す。同図(a)及び(b)は内部電
極の形状を示す平面図であり、同図(c)はそれらの積
層状態を示す縦断面図でる。このコンデンサでは、同図
(a)に示すようにセラミックシート9に周囲を残して
内部電極9を被着させたものと、同図(b)に示すよう
に、外部電極と接続する一対の内部電極として、セラミ
ックシート9に間隙部を設けて2分割された一対の内部
電極11a、11bを被着させたものとを、同図(c)に示
すように所定の層数積層する。これによれば、積層ずれ
のため内部電極同士の位置ずれが生じた場合、内部電極
10と一対の内部電極11a、11bのいずれか一方との間で
両者が重なる実効面積が増加しても、その分だけ一対の
内部電極の他方との間の実効面積が減少する。このよう
に一つの積層単位で位置ずれを補完するので、バラツキ
の小さい静電容量が得られるというものである。
【0007】また、実開昭60−76028 号には、各層の内
部電極を多数片に分割して設けた積層セラミックコンデ
ンサが提案されている。図5(a)及び(b)に、同公
報に開示された積層セラミックコンデンサの内部構造を
示す。同図(a)は内部電極の積層状態を示す縦断面図
であり、同図(b)はその電気的等価回路である。この
コンデンサでは同図(a)に示すように、誘電体層12の
内部に、同一面内で多数の電極片に分割して配列されか
つ誘電体層12の端面に導通接続されていない内部電極群
13と、同一面内で多数の電極片に分割して配列されかつ
誘電体層12の端面に導通接続されている内部電極群14と
が、それぞれの電極片が重なり合うように積層されてい
る。また、内部電極群14は、誘電体層12の端面において
外部電極15に導通接続されている。これによれば、複数
の小さい電極片を重ねることにより、同図(b)に電気
的等価回路で示したように多数の小容量のコンデンサの
組合せとなり、外部電極15間における耐電圧が著しく向
上するというものである。
部電極を多数片に分割して設けた積層セラミックコンデ
ンサが提案されている。図5(a)及び(b)に、同公
報に開示された積層セラミックコンデンサの内部構造を
示す。同図(a)は内部電極の積層状態を示す縦断面図
であり、同図(b)はその電気的等価回路である。この
コンデンサでは同図(a)に示すように、誘電体層12の
内部に、同一面内で多数の電極片に分割して配列されか
つ誘電体層12の端面に導通接続されていない内部電極群
13と、同一面内で多数の電極片に分割して配列されかつ
誘電体層12の端面に導通接続されている内部電極群14と
が、それぞれの電極片が重なり合うように積層されてい
る。また、内部電極群14は、誘電体層12の端面において
外部電極15に導通接続されている。これによれば、複数
の小さい電極片を重ねることにより、同図(b)に電気
的等価回路で示したように多数の小容量のコンデンサの
組合せとなり、外部電極15間における耐電圧が著しく向
上するというものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実開昭
56−81530 号に提案された構成によっても、内部電極10
と一対の内部電極11a、11bの位置ずれが生じた場合、
10pF以下の小容量での静電容量値に関しては変動が大
きく、良品率の低下を招くという問題点があった。ま
た、コンデンサとしての耐電圧が低いという問題点もあ
った。
56−81530 号に提案された構成によっても、内部電極10
と一対の内部電極11a、11bの位置ずれが生じた場合、
10pF以下の小容量での静電容量値に関しては変動が大
きく、良品率の低下を招くという問題点があった。ま
た、コンデンサとしての耐電圧が低いという問題点もあ
った。
【0009】また、実開昭60−76028 号に提案された構
成によっても、2種類の内部電極群の多数の小さい電極
片を重ねるために、各内部電極の位置ずれの影響が大き
くなり、小容量での静電容量値に関して良好な容量精度
が得られないという問題点があった。
成によっても、2種類の内部電極群の多数の小さい電極
片を重ねるために、各内部電極の位置ずれの影響が大き
くなり、小容量での静電容量値に関して良好な容量精度
が得られないという問題点があった。
【0010】本発明は上記の問題点を解決すべく完成さ
れたもので、その目的は、小容量においても静電容量値
のバラツキが小さく、静電容量の良品率が高い、安定し
た電気的特性の得られる積層セラミックコンデンサを提
供することにある。
れたもので、その目的は、小容量においても静電容量値
のバラツキが小さく、静電容量の良品率が高い、安定し
た電気的特性の得られる積層セラミックコンデンサを提
供することにある。
【0011】また本発明の目的は、小容量のコンデンサ
として耐電圧が高く、安定した電気的特性を維持できる
積層セラミックコンデンサを提供することにある。
として耐電圧が高く、安定した電気的特性を維持できる
積層セラミックコンデンサを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の積層セラミック
コンデンサは、帯状の突出部を有する2つの電極から成
る第1内部電極を少なくとも1つ形成した誘電体層と、
少なくとも1つの帯状の第2内部電極を形成した誘電体
層とを交互に積層させた積層セラミックコンデンサであ
って、前記第1内部電極を構成する2つの電極の各突出
部に、少なくとも1つの帯状の第2内部電極が立体的に
交差していることを特徴とするものである。
コンデンサは、帯状の突出部を有する2つの電極から成
る第1内部電極を少なくとも1つ形成した誘電体層と、
少なくとも1つの帯状の第2内部電極を形成した誘電体
層とを交互に積層させた積層セラミックコンデンサであ
って、前記第1内部電極を構成する2つの電極の各突出
部に、少なくとも1つの帯状の第2内部電極が立体的に
交差していることを特徴とするものである。
【0013】
【作用】本発明の積層セラミックコンデンサは、第1内
部電極と第2内部電極とを誘電体層を介して交互に積み
重ねて形成されるもので、それら第1内部電極と第2内
部電極との誘電体層を介して対向した部分で静電容量を
発生するものである。その第1内部電極は2つの電極か
ら成り、それぞれが外部電極と接続され且つ帯状の突出
部を有していて、誘電体層の同一面上に少なくとも1つ
形成されている。一方、帯状の第2内部電極は外部電極
に接続されておらず、この第2内部電極の少なくとも1
つが、誘電体層を介して交互に積層された第1内部電極
の各突出部とそれぞれ立体的に交差して、各第1内部電
極間を電気的に接続している。
部電極と第2内部電極とを誘電体層を介して交互に積み
重ねて形成されるもので、それら第1内部電極と第2内
部電極との誘電体層を介して対向した部分で静電容量を
発生するものである。その第1内部電極は2つの電極か
ら成り、それぞれが外部電極と接続され且つ帯状の突出
部を有していて、誘電体層の同一面上に少なくとも1つ
形成されている。一方、帯状の第2内部電極は外部電極
に接続されておらず、この第2内部電極の少なくとも1
つが、誘電体層を介して交互に積層された第1内部電極
の各突出部とそれぞれ立体的に交差して、各第1内部電
極間を電気的に接続している。
【0014】このような構成によれば、上記静電容量の
発生は、第1内部電極と第2内部電極とが立体的に交差
した、小さな重なり面積の部分で行なわれる。そのた
め、第1内部電極もしくは第2内部電極が左右又は前後
に重なりのずれを生じても、立体交差部分の面積が変動
するような影響はないので、静電容量値のバラツキが小
さい、安定した電気的特性の得られる積層セラミックコ
ンデンサと成るものである。
発生は、第1内部電極と第2内部電極とが立体的に交差
した、小さな重なり面積の部分で行なわれる。そのた
め、第1内部電極もしくは第2内部電極が左右又は前後
に重なりのずれを生じても、立体交差部分の面積が変動
するような影響はないので、静電容量値のバラツキが小
さい、安定した電気的特性の得られる積層セラミックコ
ンデンサと成るものである。
【0015】また、内部電極同士の重なりを立体交差部
分のみとして、その面積を小さくしているので、所望の
静電容量を得るための誘電体層の厚みを厚くでき、耐電
圧を向上させることができる。
分のみとして、その面積を小さくしているので、所望の
静電容量を得るための誘電体層の厚みを厚くでき、耐電
圧を向上させることができる。
【0016】更に、何らかの原因で立体交差部分におい
て第1及び第2内部電極間のリークが生じても、第2内
部電極は外部電極に接続されていないため、外部電極間
を短絡するような致命的なリークには結び付かず、コン
デンサとしての信頼性を向上させることができる。
て第1及び第2内部電極間のリークが生じても、第2内
部電極は外部電極に接続されていないため、外部電極間
を短絡するような致命的なリークには結び付かず、コン
デンサとしての信頼性を向上させることができる。
【0017】このように本発明の構成によれば、小容量
においても容量値のバラツキが小さく、しかも耐電圧が
高い、良好な電気的特性の積層セラミックコンデンサを
安定して得ることができるので、特に、静電容量値が10
pF以下と小さく、容量値のバラツキが小さいことが望ま
れる小容量の積層セラミックコンデンサに、非常に好適
なものとなる。
においても容量値のバラツキが小さく、しかも耐電圧が
高い、良好な電気的特性の積層セラミックコンデンサを
安定して得ることができるので、特に、静電容量値が10
pF以下と小さく、容量値のバラツキが小さいことが望ま
れる小容量の積層セラミックコンデンサに、非常に好適
なものとなる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の積層セラミックコンデンサに
ついて、具体例に基づいて詳述する。図1(a)〜
(e)は、本発明の積層セラミックコンデンサの構成の
一実施例を示すもので、(a)は内部電極パターンが印
刷されたセラミックグリーンシートの積層状態を示す分
解斜視図であり、同図(b)及び(c)は、それらを積
層後の積層体における内部電極パターンの重なりを示す
透視平面図及びB−B縦断面図である。また、同図
(d)及び(e)は、その積層体を焼成して得られた焼
成体における内部電極の重なりを示す透視平面図及びB
−B縦断面図である。
ついて、具体例に基づいて詳述する。図1(a)〜
(e)は、本発明の積層セラミックコンデンサの構成の
一実施例を示すもので、(a)は内部電極パターンが印
刷されたセラミックグリーンシートの積層状態を示す分
解斜視図であり、同図(b)及び(c)は、それらを積
層後の積層体における内部電極パターンの重なりを示す
透視平面図及びB−B縦断面図である。また、同図
(d)及び(e)は、その積層体を焼成して得られた焼
成体における内部電極の重なりを示す透視平面図及びB
−B縦断面図である。
【0019】同図は説明のための主要部を示しているも
のであり、同図中、16はセラミックグリーンシート、17
は導電性ペーストにより印刷された第1内部電極パター
ン、18は同じく導電性ペーストにより印刷された第2内
部電極パターンである。この第1内部電極パターン17の
各々は、それらが形成された面の中央部に向かって突出
した、帯状の突出部17aを具備している。また、同図
(b)及び(c)に示した19は、セラミックグリーンシ
ート16と内部電極パターン17、18との積層体である。こ
の積層体19においては、上記突出部17aと第2内部電極
パターン18の帯状部とが、同図(c)に20で示した部分
(立体交差部分)で立体交差している。そして、同図
(d)及び(e)に示した21は積層体19を焼成後の焼成
体であり、22は誘電体層、23は第1内部電極、24は第2
内部電極であって、第1内部電極23の各々は、同様に帯
状の突出部23aを具備している。この焼成体21において
も、上記突出部23aと帯状の第2内部電極24とが、同図
(e)に25で示した部分(立体交差部分)で立体交差し
ており、第2内部電極24が第1内部電極23の間を電気的
に接続している。そして、2つの第1内部電極23と各々
接続するように、この焼成体21の両端部に外部電極(図
示せず)を形成し、積層セラミックコンデンサとして使
用する。
のであり、同図中、16はセラミックグリーンシート、17
は導電性ペーストにより印刷された第1内部電極パター
ン、18は同じく導電性ペーストにより印刷された第2内
部電極パターンである。この第1内部電極パターン17の
各々は、それらが形成された面の中央部に向かって突出
した、帯状の突出部17aを具備している。また、同図
(b)及び(c)に示した19は、セラミックグリーンシ
ート16と内部電極パターン17、18との積層体である。こ
の積層体19においては、上記突出部17aと第2内部電極
パターン18の帯状部とが、同図(c)に20で示した部分
(立体交差部分)で立体交差している。そして、同図
(d)及び(e)に示した21は積層体19を焼成後の焼成
体であり、22は誘電体層、23は第1内部電極、24は第2
内部電極であって、第1内部電極23の各々は、同様に帯
状の突出部23aを具備している。この焼成体21において
も、上記突出部23aと帯状の第2内部電極24とが、同図
(e)に25で示した部分(立体交差部分)で立体交差し
ており、第2内部電極24が第1内部電極23の間を電気的
に接続している。そして、2つの第1内部電極23と各々
接続するように、この焼成体21の両端部に外部電極(図
示せず)を形成し、積層セラミックコンデンサとして使
用する。
【0020】このような本発明の構成により、第1内部
電極23の帯状の突出部23aと帯状の第2内部電極24とが
誘電体層を介して立体交差した、面積の小さな立体交差
部分25で静電容量が発生するので、小容量の積層セラミ
ックコンデンサとなる。
電極23の帯状の突出部23aと帯状の第2内部電極24とが
誘電体層を介して立体交差した、面積の小さな立体交差
部分25で静電容量が発生するので、小容量の積層セラミ
ックコンデンサとなる。
【0021】また、図2(a)〜(f)には、本発明の
積層セラミックコンデンサの構成の他の実施例を、図1
(a)と同様に分解斜視図で示す。図2(a)〜(f)
において、各々上段及び下段の図は第1内部電極パター
ン17の形状を、中段の図は第2内部電極パターン18の形
状を示している。同図(a)によれば、第1内部電極パ
ターン17の各々の突出部がシートの中央を越えるように
長くなっており、直線状の第2内部電極パターン18がそ
れらを横断する形で立体交差している。同図(b)によ
れば、第1内部電極パターン17の各々がかぎ型の突出部
を有しており、直線状の第2内部電極パターン18がそれ
らと立体交差している。同図(c)によれば、第1内部
電極パターン17の各々の突出部が斜めに互いに平行に伸
びており、斜めに配置された直線状の第2内部電極パタ
ーン18がそれらを横断する形で立体交差している。同図
(d)によれば、同図(a)に対して直線状の第2内部
電極パターン18を平行に2つ設けて、その各々が第1内
部電極パターン17の突出部を横断する形で立体交差して
いる。このように、第2内部電極を複数設けてもよい。
同図(e)によれば、第1の内部電極パターン17を同一
面内で2組設け、背中合わせのコの字型に設けられた2
つの第2内部電極パターン18が、それらの1組ずつと立
体交差している。同図(f)によれば、同図(E)と同
じく同一面内に2組設けられた第1内部電極パターン17
が、コの字型を並べた形で設けられた2つの第2内部電
極パターン18と、1組ずつ立体交差している。これら図
2(e)及び(f)のように、第1内部電極を複数組設
けてもよく、この複数の第1内部電極を外部電極と接続
される端部側で導通させて、複数の突出部を有する第1
内部電極としてもよい。
積層セラミックコンデンサの構成の他の実施例を、図1
(a)と同様に分解斜視図で示す。図2(a)〜(f)
において、各々上段及び下段の図は第1内部電極パター
ン17の形状を、中段の図は第2内部電極パターン18の形
状を示している。同図(a)によれば、第1内部電極パ
ターン17の各々の突出部がシートの中央を越えるように
長くなっており、直線状の第2内部電極パターン18がそ
れらを横断する形で立体交差している。同図(b)によ
れば、第1内部電極パターン17の各々がかぎ型の突出部
を有しており、直線状の第2内部電極パターン18がそれ
らと立体交差している。同図(c)によれば、第1内部
電極パターン17の各々の突出部が斜めに互いに平行に伸
びており、斜めに配置された直線状の第2内部電極パタ
ーン18がそれらを横断する形で立体交差している。同図
(d)によれば、同図(a)に対して直線状の第2内部
電極パターン18を平行に2つ設けて、その各々が第1内
部電極パターン17の突出部を横断する形で立体交差して
いる。このように、第2内部電極を複数設けてもよい。
同図(e)によれば、第1の内部電極パターン17を同一
面内で2組設け、背中合わせのコの字型に設けられた2
つの第2内部電極パターン18が、それらの1組ずつと立
体交差している。同図(f)によれば、同図(E)と同
じく同一面内に2組設けられた第1内部電極パターン17
が、コの字型を並べた形で設けられた2つの第2内部電
極パターン18と、1組ずつ立体交差している。これら図
2(e)及び(f)のように、第1内部電極を複数組設
けてもよく、この複数の第1内部電極を外部電極と接続
される端部側で導通させて、複数の突出部を有する第1
内部電極としてもよい。
【0022】なお、図1及び図2においては説明のため
に主要部のみを示したが、誘電体層や各内部電極の積層
数は、必要とするコンデンサの特性に応じて多数として
良いことは言うまでもない。また、本発明における内部
電極の形状は図1及び図2に示したものに限定されるも
のではなく、第1及び第2の内部電極がそれぞれの帯状
部で立体交差するものであれば、種々の形状を取り得る
ものである。更に、この立体交差部分は、互いに直線形
の帯状部を交差するように設定することが、容量値の変
動が小さくなって安定した特性が得られるという点で望
ましい。
に主要部のみを示したが、誘電体層や各内部電極の積層
数は、必要とするコンデンサの特性に応じて多数として
良いことは言うまでもない。また、本発明における内部
電極の形状は図1及び図2に示したものに限定されるも
のではなく、第1及び第2の内部電極がそれぞれの帯状
部で立体交差するものであれば、種々の形状を取り得る
ものである。更に、この立体交差部分は、互いに直線形
の帯状部を交差するように設定することが、容量値の変
動が小さくなって安定した特性が得られるという点で望
ましい。
【0023】本発明の積層セラミックコンデンサに用い
られる誘電体粉末には、例えばチタン酸バリウム(Ba
TiO3 )、チタン酸ランタン(LaTiO3 )、チタ
ン酸カルシウム(CaTiO3 )、チタン酸ネオジウム
(NdTiO3 )、チタン酸マグネシウム(MgTiO
3 )、チタン酸ストロンチュウム(SrTiO3 )ジル
コン酸カルシウム(CaZrO3 )、スズ酸ストロンチ
ュウム(SrSnO3)等がある。これらをアクリル系
樹脂(アクリルポリマー水性エマルジョン)、ポリビニ
ルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルブチラート等のバインダーと充分に混合粉砕した
スラリーから、ロールコーター法、ドクターブレード法
等の方法により厚み15〜70μmのセラミックグリーンシ
ートに成形して使用する。
られる誘電体粉末には、例えばチタン酸バリウム(Ba
TiO3 )、チタン酸ランタン(LaTiO3 )、チタ
ン酸カルシウム(CaTiO3 )、チタン酸ネオジウム
(NdTiO3 )、チタン酸マグネシウム(MgTiO
3 )、チタン酸ストロンチュウム(SrTiO3 )ジル
コン酸カルシウム(CaZrO3 )、スズ酸ストロンチ
ュウム(SrSnO3)等がある。これらをアクリル系
樹脂(アクリルポリマー水性エマルジョン)、ポリビニ
ルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルブチラート等のバインダーと充分に混合粉砕した
スラリーから、ロールコーター法、ドクターブレード法
等の方法により厚み15〜70μmのセラミックグリーンシ
ートに成形して使用する。
【0024】また、内部電極となる導電性ペーストに
は、Pd、Ag、Pd/Ag合金、Ni、Cu、Pb、
Pt等の電極材料からなる粉末と、エチルセルロース、
ブチラール、エチルハイドロセルロース、メチルセルロ
ース、アクリル系樹脂等のバインダーとを、よく混合粉
砕してペースト状にしたものが用いられる。この導電性
ペーストは、スクリーン印刷法、あるいは転写印刷法、
グラビア印刷法等により、セラミックグリーンシート上
に内部電極パターンとして印刷されて、積層、圧着さ
れ、焼成されることにより、内部電極を形成する。
は、Pd、Ag、Pd/Ag合金、Ni、Cu、Pb、
Pt等の電極材料からなる粉末と、エチルセルロース、
ブチラール、エチルハイドロセルロース、メチルセルロ
ース、アクリル系樹脂等のバインダーとを、よく混合粉
砕してペースト状にしたものが用いられる。この導電性
ペーストは、スクリーン印刷法、あるいは転写印刷法、
グラビア印刷法等により、セラミックグリーンシート上
に内部電極パターンとして印刷されて、積層、圧着さ
れ、焼成されることにより、内部電極を形成する。
【0025】本発明の積層セラミックコンデンサは、上
記のセラミックグリーンシートと各内部電極とが、所望
する静電容量例えば0.5 〜8pFに対して、通常は交互
に0.5 〜7層ずつ積層されて形成される。この積層体の
形成に当たっては、内部電極パターンを印刷したセラミ
ックグリーンシートをあらかじめ所定の層数積層したも
のを一度に仮圧着してもよいし、内部電極パターンの印
刷とセラミックグリーンシートの積層と仮圧着とを交互
に繰り返して、所定の層数積層してもよい。
記のセラミックグリーンシートと各内部電極とが、所望
する静電容量例えば0.5 〜8pFに対して、通常は交互
に0.5 〜7層ずつ積層されて形成される。この積層体の
形成に当たっては、内部電極パターンを印刷したセラミ
ックグリーンシートをあらかじめ所定の層数積層したも
のを一度に仮圧着してもよいし、内部電極パターンの印
刷とセラミックグリーンシートの積層と仮圧着とを交互
に繰り返して、所定の層数積層してもよい。
【0026】本発明の積層セラミックコンデンサの第1
内部電極は、上述したように2つの電極から成り、その
各々は両端の外部電極に接続されるように形成されて、
少なくとも1つ設けられる。そして、その各々が第2内
部電極との重なり面積を容易に且つ再現性良く設定でき
るように、帯状の突出部を1つ以上具備するようにす
る。この帯状の突出部の幅や間隔は、必要とするコンデ
ンサのサイズや容量に応じて適宜選択されるが、小容量
の場合、幅は約0.2 〜1.5 mmとし、間隔は突出部の幅
よりもやや大きくすると、所望の特性を安定して得られ
やすいので好ましい。
内部電極は、上述したように2つの電極から成り、その
各々は両端の外部電極に接続されるように形成されて、
少なくとも1つ設けられる。そして、その各々が第2内
部電極との重なり面積を容易に且つ再現性良く設定でき
るように、帯状の突出部を1つ以上具備するようにす
る。この帯状の突出部の幅や間隔は、必要とするコンデ
ンサのサイズや容量に応じて適宜選択されるが、小容量
の場合、幅は約0.2 〜1.5 mmとし、間隔は突出部の幅
よりもやや大きくすると、所望の特性を安定して得られ
やすいので好ましい。
【0027】一方、帯状の第2内部電極は、上記第1内
部電極の帯状突出部とほぼ同様の幅及び間隔に設定し
て、少なくとも1つ形成される。そして、第1内部電極
とは直線状に立体交差して立体交差部分20、25を形成す
るように設定することが好ましい。このように立体交差
部分を設定することにより、内部電極同士の位置ずれが
生じても電極重なり面積の変動が生じない構成となるた
め、静電容量値の変動を抑制して所望の特性を安定して
得られ、静電容量良品率も高くなる。
部電極の帯状突出部とほぼ同様の幅及び間隔に設定し
て、少なくとも1つ形成される。そして、第1内部電極
とは直線状に立体交差して立体交差部分20、25を形成す
るように設定することが好ましい。このように立体交差
部分を設定することにより、内部電極同士の位置ずれが
生じても電極重なり面積の変動が生じない構成となるた
め、静電容量値の変動を抑制して所望の特性を安定して
得られ、静電容量良品率も高くなる。
【0028】また、これら各内部電極の厚みは2〜3μ
mの範囲か望ましい。厚みが2μmより薄いと、内部電
極の断線を起こしやすくなる傾向があり、他方、3μm
より暑いと、内部デラミネーションの原因となって静電
容量値のバラツキを生じやすくなる傾向がある。
mの範囲か望ましい。厚みが2μmより薄いと、内部電
極の断線を起こしやすくなる傾向があり、他方、3μm
より暑いと、内部デラミネーションの原因となって静電
容量値のバラツキを生じやすくなる傾向がある。
【0029】このように、少なくとも1つの帯状の突出
部を具備する第1内部電極と、帯状の第2内部電極とを
設けた構成とすることによって、それらの間に微小な面
積の立体交差部分が安定して形成されるので、静電容量
値のバラツキが小さく且つ耐電圧が高い、良好で安定し
た電気的特性の積層セラミックコンデンサを得ることが
できる。そして、特に静電容量が10pF以下の小容量のコ
ンデンサに対して、好適なものとなる。
部を具備する第1内部電極と、帯状の第2内部電極とを
設けた構成とすることによって、それらの間に微小な面
積の立体交差部分が安定して形成されるので、静電容量
値のバラツキが小さく且つ耐電圧が高い、良好で安定し
た電気的特性の積層セラミックコンデンサを得ることが
できる。そして、特に静電容量が10pF以下の小容量のコ
ンデンサに対して、好適なものとなる。
【0030】以下、具体例に基づいて詳述する。 〔例1〕誘電体層の材料として、チタン酸ランタン、チ
タン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ス
トロンチュウムの各粉末を用意し、バインダーとして、
アクリル系樹脂を用意した。これらをアトライターを用
いて混合粉砕し、得られたスラリーを用いて、ドクター
ブレード法によって厚さ43μmのセラミックグリーンシ
ートを成形した。
タン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ス
トロンチュウムの各粉末を用意し、バインダーとして、
アクリル系樹脂を用意した。これらをアトライターを用
いて混合粉砕し、得られたスラリーを用いて、ドクター
ブレード法によって厚さ43μmのセラミックグリーンシ
ートを成形した。
【0031】一方、内部電極の材料として、Pd及びA
gの各粉末に、バインダーとしてエチルハイドロセルロ
ースを加えて混練し、導電性ペーストを作製した。
gの各粉末に、バインダーとしてエチルハイドロセルロ
ースを加えて混練し、導電性ペーストを作製した。
【0032】そして、第1内部電極及び第2内部電極の
印刷パターンとして、図1に示した形状のものを用意し
た。ここで、第1内部電極の外部電極と接続される側の
幅は1.50mmとし、帯状の突出部の幅及び長さはそれぞ
れ0.30mm及び0.74mmとした。また、第2内部電極は
0.30mm幅で長さ1.27mmの帯状のものとし、立体交差
部分の寸法が0.30mm×0.30mmとなり、2ヶ所で第1
内部電極を直列に接続するようにした。なお、電極パタ
ーンの印刷にはスクリーン印刷法を用いた。
印刷パターンとして、図1に示した形状のものを用意し
た。ここで、第1内部電極の外部電極と接続される側の
幅は1.50mmとし、帯状の突出部の幅及び長さはそれぞ
れ0.30mm及び0.74mmとした。また、第2内部電極は
0.30mm幅で長さ1.27mmの帯状のものとし、立体交差
部分の寸法が0.30mm×0.30mmとなり、2ヶ所で第1
内部電極を直列に接続するようにした。なお、電極パタ
ーンの印刷にはスクリーン印刷法を用いた。
【0033】まず、セラミックグリーンシートのみを5
層積層した上に、セラミックグリーンシートに第1内部
電極を厚み2μmで印刷したものと、同じく第2内部電
極を厚み2μmで印刷したものとを、交互に1層ずつ積
層し、更にセラミックグリーンシートのみを5層積層し
て、積層体を形成した。
層積層した上に、セラミックグリーンシートに第1内部
電極を厚み2μmで印刷したものと、同じく第2内部電
極を厚み2μmで印刷したものとを、交互に1層ずつ積
層し、更にセラミックグリーンシートのみを5層積層し
て、積層体を形成した。
【0034】このようにして得られた積層体を、2.50m
m×1.50mm角の個々のグリーンチップに切断した。こ
のチップを、乾燥機により300 ℃、3時間の条件で脱バ
インダーした後、300 ℃/時の昇温条件で1270℃、2時
間の条件で焼成して、2.00mm×1.25mm角で厚さ0.80
mmのチップ試料を得た。そして、このチップ試料の両
端面に、Agペーストを塗布し、乾燥後に焼成して端子
電極を形成した後、電解メッキ法によってNi−Snメ
ッキを行ない、積層セラミックコンデンサ試料Aを得
た。
m×1.50mm角の個々のグリーンチップに切断した。こ
のチップを、乾燥機により300 ℃、3時間の条件で脱バ
インダーした後、300 ℃/時の昇温条件で1270℃、2時
間の条件で焼成して、2.00mm×1.25mm角で厚さ0.80
mmのチップ試料を得た。そして、このチップ試料の両
端面に、Agペーストを塗布し、乾燥後に焼成して端子
電極を形成した後、電解メッキ法によってNi−Snメ
ッキを行ない、積層セラミックコンデンサ試料Aを得
た。
【0035】このようにして作製した試料Aの100 個に
ついて、静電容量をLCRメーター(YHP製4275
A)により測定して、静電容量良品率(静電容量が、狙
いとする容量の範囲内にあったものの割合)を調べたと
ころ、0.50pF±0.25pFの狙いに対して78%と高く、バラ
ツキの小さい良好なものであった。また、これら良品の
損失係数Qも、10,000以上と良好なものであった。
ついて、静電容量をLCRメーター(YHP製4275
A)により測定して、静電容量良品率(静電容量が、狙
いとする容量の範囲内にあったものの割合)を調べたと
ころ、0.50pF±0.25pFの狙いに対して78%と高く、バラ
ツキの小さい良好なものであった。また、これら良品の
損失係数Qも、10,000以上と良好なものであった。
【0036】〔例2〕〔例1〕と同様に積層セラミック
コンデンサを作製するに当たって、第1内部電極及び第
2内部電極の印刷パターンとして、図1に示した形状の
ものを用意した。ここで、第1内部電極の外部電極と接
続される側の幅は1.06mmとし、帯状の突出部の幅及び
長さはそれぞれ0.40mm及び1.20mmとした。また、第
2内部電極は0.40mmの幅で長さ1.68mmの帯状のもの
とし、立体交差部分の寸法が0.40mm×0.40mmとな
り、2ヶ所で第1内部電極を直列に接続するようにし
た。
コンデンサを作製するに当たって、第1内部電極及び第
2内部電極の印刷パターンとして、図1に示した形状の
ものを用意した。ここで、第1内部電極の外部電極と接
続される側の幅は1.06mmとし、帯状の突出部の幅及び
長さはそれぞれ0.40mm及び1.20mmとした。また、第
2内部電極は0.40mmの幅で長さ1.68mmの帯状のもの
とし、立体交差部分の寸法が0.40mm×0.40mmとな
り、2ヶ所で第1内部電極を直列に接続するようにし
た。
【0037】まず、セラミックグリーンシートのみを5
層積層した上に、セラミックグリーンシートに第1内部
電極を厚み2μmで印刷したものと、同じく第2内部電
極を厚み2μmで印刷したものとを、交互に1層ずつ積
層し、更にセラミックグリーンシートのみを5層積層し
て、積層体を形成した。
層積層した上に、セラミックグリーンシートに第1内部
電極を厚み2μmで印刷したものと、同じく第2内部電
極を厚み2μmで印刷したものとを、交互に1層ずつ積
層し、更にセラミックグリーンシートのみを5層積層し
て、積層体を形成した。
【0038】このようにして得られた積層体を、3.80m
m×2.00mm角の個々のグリーンチップに切断した。こ
のチップを〔例1〕と同様に脱バインダーした後焼成し
て、3.20mm×1.60mm角で厚さ0.90mmのチップ試料
を得た。そして、このチップ試料の両端面に同様に端子
電極を形成した後、Ni−Snメッキを行ない、積層セ
ラミックコンデンサ試料Bを得た。
m×2.00mm角の個々のグリーンチップに切断した。こ
のチップを〔例1〕と同様に脱バインダーした後焼成し
て、3.20mm×1.60mm角で厚さ0.90mmのチップ試料
を得た。そして、このチップ試料の両端面に同様に端子
電極を形成した後、Ni−Snメッキを行ない、積層セ
ラミックコンデンサ試料Bを得た。
【0039】このようにして作製した試料Bの100 個に
ついて、同様に静電容量良品率を調べたところ、2.00pF
±0.25pFの狙いに対して88%と高く、バラツキの小さい
良好なものであった。また、これら良品の損失係数Q
も、10,000以上と良好なものであった。
ついて、同様に静電容量良品率を調べたところ、2.00pF
±0.25pFの狙いに対して88%と高く、バラツキの小さい
良好なものであった。また、これら良品の損失係数Q
も、10,000以上と良好なものであった。
【0040】〔例3〕〔例1〕及び〔例2〕の試料を作
製するに当たって、それぞれ第2内部電極のパターン
を、図3に示した長方形の形状とし、その幅、長さ及び
第1内部電極と重なる部分の寸法を、〔例1〕に対して
は0.80mm、1.60mm及び0.30mm×0.65mmとし、
〔例2〕に対しては1.44mm、2.88mm及び0.40mm×
1.24mmとした。そして、その他は〔例1〕及び〔例
2〕と同様にして、積層セラミックコンデンサ試料C及
びDを作製した。
製するに当たって、それぞれ第2内部電極のパターン
を、図3に示した長方形の形状とし、その幅、長さ及び
第1内部電極と重なる部分の寸法を、〔例1〕に対して
は0.80mm、1.60mm及び0.30mm×0.65mmとし、
〔例2〕に対しては1.44mm、2.88mm及び0.40mm×
1.24mmとした。そして、その他は〔例1〕及び〔例
2〕と同様にして、積層セラミックコンデンサ試料C及
びDを作製した。
【0041】これら試料C及びD各100 個ずつに対し
て、同様に静電容量良品率を調べたところ、試料Cでは
0.50pF±0.25pFの狙いに対して16%と著しく低く、試料
Dでも2.00pF±0.25pFの狙いに対して35%と非常に低い
ものであった。
て、同様に静電容量良品率を調べたところ、試料Cでは
0.50pF±0.25pFの狙いに対して16%と著しく低く、試料
Dでも2.00pF±0.25pFの狙いに対して35%と非常に低い
ものであった。
【0042】これらの結果により、本発明の構成の積層
セラミックコンデンサは、容量のバラツキが小さい良好
な特性のものであることが確認された。
セラミックコンデンサは、容量のバラツキが小さい良好
な特性のものであることが確認された。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、それぞれが外部電
極に接続される2つの電極から成る第1内部電極と、第
2内部電極とを、誘電体層を介して積み重ねた積層セラ
ミックコンデンサにおいて、帯状の第2内部電極を第1
内部電極の帯状の各突出部と立体的に交差するような構
成とし、それら内部電極の形状及び積層状態を本発明に
開示した構成とすることによって、静電容量値のバラツ
キが小さく、静電容量良品率が高い、特に小容量のコン
デンサに好適な、安定した電気的特性の積層セラミック
コンデンサを提供することができた。
極に接続される2つの電極から成る第1内部電極と、第
2内部電極とを、誘電体層を介して積み重ねた積層セラ
ミックコンデンサにおいて、帯状の第2内部電極を第1
内部電極の帯状の各突出部と立体的に交差するような構
成とし、それら内部電極の形状及び積層状態を本発明に
開示した構成とすることによって、静電容量値のバラツ
キが小さく、静電容量良品率が高い、特に小容量のコン
デンサに好適な、安定した電気的特性の積層セラミック
コンデンサを提供することができた。
【0044】また本発明によれば、小容量のコンデンサ
として耐電圧が高く、致命的なリークを生じない、安定
した電気的特性を維持できる積層セラミックコンデンサ
を提供することができた。
として耐電圧が高く、致命的なリークを生じない、安定
した電気的特性を維持できる積層セラミックコンデンサ
を提供することができた。
【図1】(a)〜(e)は、本発明の積層セラミックコ
ンデンサにおける内部電極の積層状態を示す分解斜視
図、透視平面図、縦断面図、透視平面図及び縦断面図で
ある。
ンデンサにおける内部電極の積層状態を示す分解斜視
図、透視平面図、縦断面図、透視平面図及び縦断面図で
ある。
【図2】(a)〜(f)は、本発明の積層セラミックコ
ンデンサにおける内部電極の他の構成例を示す分解斜視
図である。
ンデンサにおける内部電極の他の構成例を示す分解斜視
図である。
【図3】(a)〜(e)は、従来の積層セラミックコン
デンサにおける内部電極の積層状態を示す分解斜視図、
透視平面図、縦断面図、透視平面図及び縦断面図であ
る。
デンサにおける内部電極の積層状態を示す分解斜視図、
透視平面図、縦断面図、透視平面図及び縦断面図であ
る。
【図4】(a)〜(c)は、従来の他の積層セラミック
コンデンサにおける内部電極の構成を示す平面図及び縦
断面図である。
コンデンサにおける内部電極の構成を示す平面図及び縦
断面図である。
【図5】(a)及び(b)は、従来の他の積層セラミッ
クコンデンサにおける内部電極の構成を示す縦断面図及
び電気的等価回路図である。
クコンデンサにおける内部電極の構成を示す縦断面図及
び電気的等価回路図である。
1、16・・・・・・・・セラミックグリーンシート 2、17・・・・・・・・第1内部電極パターン 17a・・・・・・・・・突出部 3、18・・・・・・・・第2内部電極パターン 4、19・・・・・・・・積層体 5、21・・・・・・・・焼成体 6、9、12、22・・・誘電体層 7、23・・・・・・・・第1内部電極 23a・・・・・・・・・突出部 8、24・・・・・・・・第2内部電極 20、25・・・・・・・立体交差部分
Claims (1)
- 【請求項1】 帯状の突出部を有する2つの電極から成
る第1内部電極を少なくとも1つ形成した誘電体層と、
少なくとも1つの帯状の第2内部電極を形成した誘電体
層とを交互に積層させた積層セラミックコンデンサであ
って、前記第1内部電極を構成する2つの電極の各突出
部に少なくとも1つの帯状の第2内部電極が立体的に交
差していることを特徴とする積層セラミックコンデン
サ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6029858A JPH07240339A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 積層セラミックコンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6029858A JPH07240339A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 積層セラミックコンデンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07240339A true JPH07240339A (ja) | 1995-09-12 |
Family
ID=12287673
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6029858A Pending JPH07240339A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 積層セラミックコンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07240339A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010035879A1 (ja) * | 2008-09-26 | 2010-04-01 | ソニー株式会社 | 静電容量素子及び共振回路 |
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