JPH07239708A - 数値制御装置 - Google Patents

数値制御装置

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JPH07239708A
JPH07239708A JP6052831A JP5283194A JPH07239708A JP H07239708 A JPH07239708 A JP H07239708A JP 6052831 A JP6052831 A JP 6052831A JP 5283194 A JP5283194 A JP 5283194A JP H07239708 A JPH07239708 A JP H07239708A
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Takahiro Yamaguchi
隆宏 山口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】数値制御装置において、与えられた形状にした
がって精度のよい軌跡制御を行うと共に、軸の動きの急
激な速度変化を軽減し、かつ、高効率な加工を実現す
る。 【構成】通過速度規定部2は許容される進路法線方向加
速度に基づく通過速度Vを規定し、先読み通過速度決定
部5は速度を落とすべき終点GのT時間手前から通過速
度V以下となるような上限速度Ul を決定する。この上
限速度Ul で、あらかじめ進路法線方向加速度を抑える
と共に、平滑フィルタ7で進路方向の加減速処理し、こ
れを基に形状補間部8は補間をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、与えられた指令にした
がって機械の動作位置を制御する数値制御装置に係わ
り、特に、精度のよい軌跡制御を行うと共に、機械の動
作の急激な速度変化を軽減し、かつ、高効率な加工を実
現する数値制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械やロボットなどの機械の動作位
置を制御する数値制御装置においては、モータに過大な
負荷を与えたり機械系に急激なショックを与えたりしな
いよう、動作開始時や動作停止時に緩やかな加速・減速
を行う。このような数値制御装置の構成の一例を図5に
示す。この例は、加工プログラムで指令された加工形状
にしたがって工具を移動させるため、X軸、Y軸を制御
する工作機械の数値制御装置の主要部分である。
【0003】加工プログラムPPは複数のブロックから
成り、ブロック毎に機械動作を指定する命令が記述され
ている。一般に、アルファベットで表されるアドレスと
それに続くデータワードで1つの指令が構成され、1ブ
ロックに複数の指令を記して機械の動作を特定させる。
直線形状は”G01" と終点”X”,”Y”とで指令す
る。円弧形状は”G02" (時計回り円弧の場合),”
G03”(反時計回り円弧の場合)と、終点”X”,”
Y”と、円弧中心点を指定する”I”,”J”もしくは
円弧半径”R”とで円弧形状が一義に決まるよう指令す
る。プログラム解釈手段1は、加工プログラムPPを1
ブロックづつ解釈し、形状補間ができるような実行デー
タを生成し、実行データバッファ3に格納していく。ア
ドレス”G”,”X”,”Y”,”I”,”J”などの
データワードから補間形状を規定する形状指令Iとその
経路長Lを、アドレス”F”のデータワードから送りF
を、それぞれ解釈し生成する。そして、生成した実行デ
ータを順次実行データバッファ3の空きに格納してい
く。実行データバッファ3は、複数ブロック分の実行デ
ータを記憶する手段である。
【0004】以下は実行データに基づいて一定の補間周
期で補間を実施しモータを駆動するまでの説明であり、
補間するブロックの番号を i で、補間周期の時刻を t
で示す。補間単位量算出部4は、実行データバッファ
3から形状補間部8が補間するブロックと同じブロック
の送り指令F[i] を入手し、これに補間周期毎に読み取
った送り比率OR[t] の値を乗じて指令補間単位量Uc
[t]を算出し、補間単位量遮断部16に出力する。送り
比率OR[t] は、オーバーライドスイッチにより決ま
り、オーバーライドスイッチはオペレータが操作できる
ようになっている。つまり、加工中にオペレータが送り
速度を変更することができるようになっている。補間単
位量遮断部16は、指令補間単位量Uc[t]を補間単位量
U[t] として平滑フィルタ7に出力する。ただし、新た
なブロックを補間し始める場合、最初の時間Tだけは指
令補間単位量Uc[t]を遮断する働きをする。時間Tは次
に説明する時定数Tと同じ時間である。遮断された場合
の補間単位量U[t] の値は0となる。
【0005】平滑フィルタ7は、入力INを時定数Tの
数だけ蓄積しておき、数1により出力OUTを算出する
ことで平滑する。
【数1】 OUT[i] : 今回の出力 IN[i-k] : k 回前の入力 T : 時定数 時定数Tは機械の特性によって決まっている値であり、
機械の許容速度Vmaxを機械の許容加速度Amax で除し
てえられる。ここでは補間単位量遮断部16が出力した
補間単位量U[t] を入力IN[i] として扱い、これを平
滑した出力OUT[i] は平滑補間単位量U'[t]となる。
扱う値が速度なので、平滑フィルタ7は入力速度を加減
速して出力する作用がある。
【0006】形状補間部8は、形状指令I[i] で表され
る形状を補間周期毎に平滑補間単位量U'[t]にしたがっ
て形状補間し、補間した位置P[t] を出力する。さらに
残経路長L'[t-1]から平滑補間単位量U'[t]を差し引い
て残経路長L'[t]と成す。最初のブロックを補間する場
合あるいは残経路長L'[t-1]が0以下であった場合に
は、補間に先立ち実行データバッファ3から形状指令I
[i] および経路長L[i]を入手しておく。速度分配手段
9、X軸サーボ制御手段10、モータ11、位置検出器
12、Y軸サーボ制御手段13、モータ14および位置
検出器15によりX軸およびY軸を制御し、最終的な制
御対象である工具を補間周期毎に出力される位置Pに従
って移動させる。速度分配手段9からX軸サーボ制御手
段10およびY軸サーボ制御手段13へは、補間周期当
たりの移動量ΔPのそれぞれの成分ΔX、ΔYが出力さ
れる。なお、補間周期当たりの移動量は速度に相当する
量である。
【0007】最後に図3の形状による制御結果の例を図
6に示す。図3の形状は、G[1] を終点とする直線形
状、G[2] を終点とする円弧形状およびG[3] を終点と
する直線形状から成っている。図6(A)は、補間単位
量遮断部16が出力する指令補間単位量Uc を時系列で
表した図である。t(G[1] )、t(G[2] )は、終点
G[1] 、終点G[2] の近傍を通過する時刻である。新た
なブロックを補間し始める場合、最初の時間Tだけは指
令補間単位量Uc[t]が遮断されるので補間単位量U[t]
は0となっている。図6(B)は、形状補間部8が出力
する位置Pの速度ベクトル、すなわちΔPの大きさを時
系列で表した図である。終点G[1] 、終点G[2] でその
速度は0となる。図6(C)は、前記速度ベクトルの変
化分である加速度ベクトルの大きさを時系列で表した図
である。以上のように従来技術の構成によれば、軸の動
作開始時や動作停止時に加速・減速が行われるので、モ
ータや機械系に与える負荷やショックを和らげることが
できる。さらに進路が急激に変わる可能性のある形状の
つなぎ目においても、形状指令毎に一旦停止するので法
線方向の加速度が機械の許容加速度を越えることがな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図5に示
す従来構成では、形状指令毎に停止するため、加工効率
が良くなく、特に加工形状が多数の微小な線分で構成さ
れている場合、極端に加工効率が悪くなる。さらに、モ
ータや機械に与える負荷やショックが不必要に増すこと
になる。また、例えば図6(C)での円弧形状の加速度
のように機械の許容加速度Amax を越えることがある。
これらのことは、加工精度や機械の耐久性の観点からは
好ましくない。本発明は上記問題点を解決するため、軸
の動きの急激な速度変化を必要最低限にすることで、高
効率な加工を実現する数値制御装置を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、指令を1ブロ
ックづつ解釈して形状指令、送り指令および経路長を生
成し実行データとして実行データバッファに格納し、格
納した前記実行データにしたがって機械の動作位置を制
御する数値制御装置において、前記形状指令で表される
形状の進路法線方向加速度が前記機械の許容加速度を越
えない最大の通過速度を規定し、前記実行データのひと
つとして前記実行データバッファに格納していく通過速
度規定部と、前記実行データバッファから前記形状指令
および経路長を1ブロックづつ読み出し、当該形状指令
で表される形状を補間周期毎に与えられる平滑補間単位
量にしたがって形状補間すると共に、当該経路長から前
記平滑補間単位量を差し引いた残経路長を順次出力する
形状補間部と、前記形状補間部と同期して前記送り指令
を1ブロックづつ読み出し、当該送り指令を送り比率に
乗じて指令補間単位量を算出する補間単位量算出部と、
前記形状補間部と同期して前記経路長および通過速度を
1ブロックづつ読み出し、所定時間前から当該通過速度
になるような上限速度を、当該経路長および通過速度
と、未補間のブロックを先読みして得られる経路長およ
び通過速度と、前記残経路長とに基づいて生成する先読
み通過速度決定部と、前記指令補間単位量を前記上限速
度によって制限し、補間単位量として出力する補間単位
量制限部と、順次与えられる前記補間単位量を所定時間
で追従するように平滑し、前記平滑補間単位量として出
力する平滑フィルタとから成る。
【0010】
【作用】本発明にあっては、進路方向の加速度を制御す
る平滑フィルタに対して、進路法線方向の加速度によっ
て制限した最大の補間単位量を与えるので、機械の許容
加速度および機械の許容速度を越えない最大の速度で補
間を行う。
【0011】
【実施例】本発明の数値制御装置の一実施例を図1に示
す。加工プログラムPP、プログラム解釈手段1、実行
データバッファ3は、従来技術のものと同じである。た
だし、実行データは、形状指令I、経路長L、送りF、
および、本発明において必要な形状通過速度Vb 、終点
通過速度Vg から成る。いま、プログラム解釈手段1が
解釈したブロックの番号を n とする。 n-1は前ブロッ
クを表す。
【0012】通過速度規定部2は、進路法線方向加速度
が機械の許容加速度Amax となる通過速度を規定する。
進路法線方向加速度とは、指令された加工形状に沿って
移動するとき進路が変化する時に受ける加速度のことで
ある。終点は形状のつなぎ目なので進路が変化すること
があるのはもちろんのこと、形状指令で表される形状自
体でも円弧ならば均等に変化する。したがって、それぞ
れの通過速度として終点通過速度Vg と形状通過速度V
b の2つを規定する。形状通過速度Vb[n]は、プログラ
ム解釈手段1から出力される形状指令I[n]を基にして
規定される。形状指令I[n] が円弧ならば、数2により
算出する。
【数2】 Vb[n] = min( Vmax , √(R[n] *Amax )) R[n] :形状指令I[n] に設定されている円弧半径 min():大きくない方の値を採用する関数 形状指令I[n] が直線ならば、進路は変化しないので、
Vb[n] には機械の許容速度Vmax を採用する。一方、
終点通過速度Vg[n-1]は次のように決定する。速度vで
移動している場合、ある点で進路が角度θだけ変化した
とすると、その時の進路法線方向加速度aとの関係は数
3で表される。
【数3】a/2 = v × sin( θ/2 ) ここで進路法線方向加速度aを機械の許容加速度Amax
にした場合、その時の速度つまり制限速度Vは、数4と
なる。
【数4】 V = Amax /(2 × sin( θ/2 )) つまり機械の許容加速度Amax を守って進路を変更する
時、制限速度はその角度θに依存する。そこでまず終点
G[n-1] で変化する進路の角度θ[n-1] の余弦を、前形
状指令I[n-1] と現形状指令I[n] をもとに数5により
求める。
【数5】 cosθ[n-1] = ip(E[n-1] ,S[n-1] ) E[n-1] :前形状指令I[n-1] から決定される終点の接
線方向ベクトル S[n] :現形状指令I[n] から決定される始点の接線
方向ベクトル ip():ベクトルの内積を求める関数 次に、この余弦の値から逆三角関数によりθ[n-1] を導
き、最後に数4により制限速度Vを算出する。最終的に
終点通過速度Vg[n-1]は、この制限速度Vと前ブロック
の形状通過速度Vb[n-1]と現ブロックの形状通過速度V
b[n]のうち小さいものを採用する。(数6)
【数6】 Vg[n-1] = min(Vb[n-1] , V , Vb[n]) このようにして規定した終点通過速度Vg[n-1]、形状通
過速度Vb[n]を実行データバッファ3に格納する。
【0013】以下は従来技術の項で表記したように、補
間するブロックの番号を i で、補間周期を単位とした
時刻を t で示す。補間単位量算出部4と形状補間部8
は、次に述べる構成の違い以外は従来技術のものと同じ
である。補間単位量算出部4は、後述する補間単位量制
限部6に指令補間単位量Uc[t]を出力する。形状補間部
8は、残経路長L'[t-1]を後述の先読み通過速度決定部
5へ出力する。なお、形状補間部8が出力する位置Pに
したがって機械が動作するが、その構成は図5に示した
速度分配手段9、X軸サーボ制御手段10、モータ1
1、位置検出器12、Y軸サーボ制御手段13、モータ
14および位置検出器15と同一なので、図1での図示
ならびに説明は省略する。
【0014】先読み通過速度決定部5は、形状補間部8
が出力する位置Pでの速度がその通過速度以下になるよ
うな上限速度Ul を生成する。平滑フィルタ7は、一定
の値を入力し続けた場合、時定数T後に出力が入力に合
致する。したがって、位置Pでの速度がその通過速度V
になるようにするには、位置Pに達する時定数T時間前
から速度Vを平滑フィルタ7に入力すればよく、つま
り、V×Tの距離だけ前から速度Vにすればよい。ここ
では、通過速度以下になるようにするので、最大の補間
単位量としての上限速度Ul[t]を決定する。距離に関す
るデータは形状補間部8が出力した残経路長L'[t-1]と
実行データバッファ3を順次先読みして得られる経路長
L[i+j] に基づく。通過速度に関するデータは形状補間
部8が補間しているブロックの形状通過速度Vb[i]、終
点通過速度Vg[i]および同じく先読みして得られる形状
通過速度Vb[i+j]、終点通過速度Vg[i+j]に基づく。
【0015】補間周期を単位とした時刻 t での先読み
通過速度決定部5の処理を図2のフローチャートを使っ
て説明する。 ステップS1:形状補間部8が補間しているブロックに
対する先読みブロックの番号の増分をj とする。最初
に目標とするブロックは形状補間部8が補間しているブ
ロックなので、0で初期化する。 ステップS2:Dは、前補間周期の位置P[t-1] から目
標とするブロックの終点G[i+j] までの経路長の総和で
ある。最初は形状補間部8が出力した残経路長L'[t-1]
がこれに相当する。初期値としてL'[t-1]をDに代入す
る。 ステップS3:上限速度Ul の初期値を、形状補間部8
が補間しているブロックの形状通過速度Vb[i]とする。
【0016】ステップS4:終点G[i+j] の終点通過速
度Vg[i+j]が影響を及ぼす距離d’は、数7で算出され
る。
【数7】d’=Vg[i+j]×(T+1) Tは時定数で、1を加算しているのは端数を考慮した上
での余裕代である。このd’とDを比較し、形状補間部
8が今回出力するであろう位置P[t] が影響を受けるか
否かを判断する。D≦d’ならば影響を受けることにな
り、ステップS5からの処理を実施する。そうでなけれ
ば、終点通過速度Vg[i+j]の影響を受けないことはもち
ろんのこと、それ以降のブロックによっても影響を受け
ないので、ステップS8へ飛び最終的な上限速度Ul[t]
の値を決定する。 ステップS5:min()は、大きくない方の値を採用
する関数である。影響を受けた終点通過速度Vg[i+j]
が、現行保持している上限速度Ul より小さい場合、U
l をVg[i+j]で置き換えることを意味する。 ステップS6:次のブロックについて検査するため、ブ
ロックの番号の増分 j を1つ更新する。 ステップS7:j の更新に伴い、経路長の総和Dにその
ブロックの経路長L[i+j] を加算する。そして、ステッ
プS4に戻り、検査を繰り返す。
【0017】ステップS8:端数を考慮しない場合の終
点通過速度Vg[i+j]が影響を及ぼす距離dは、数8に示
すようになる。
【数8】d=Vg[i+j]×T 経路長の総和Dからdを引いた距離Eが、現行保持して
いる上限速度Ul より大きい場合は、Ul で距離Eを1
回以上補間できるので、Ul を最終的な上限速度Ul[t]
として採用する。そうでなければ、位置P[t] が終点通
過速度Vg[i+j]で影響される範囲に大きく進入する可能
性があるので、少なくとも1回で補間するよう、距離E
を補間単位量とみなし最終的な上限速度Ul[t]とする。
この処理は、関数min()により実行できる。 ステップS9:最終的な上限速度Ul[t]が決定したの
で、処理を終了する。このように先読み通過速度決定部
5は、未補間終点Gの終点通過速度Vg とそこまでの経
路長の総和Dにより、順次影響の有無を検査していくこ
とで、速度を落とすべき終点Gの少なくともT時間手前
から終点通過速度Vg 以下となるような補間単位量であ
る上限速度Ul[t]を決定する。
【0018】補間単位量制限部6は、補間単位量算出部
4が出力する指令補間単位量Uc[t]を、先読み通過速度
決定部5が出力する上限速度Ul[t]によって制限する。
具体的には両者を比較し、大きくないほうを補間単位量
U[t] として平滑フィルタ7に出力する。
【0019】ここで図3の加工形状を、本装置によって
補間した場合の例を図4に示す。図3(A)は、先読み
通過速度決定部5が出力する上限速度Ul を時系列で表
した図である。t(G[1] )、t(G[2] )は、終点G
[1] 、終点G[2] の近傍を通過する時刻である。常に機
械の許容速度Vmax 以下となる。図のように、t(G
[1] )の時定数Tの時間だけ手前から終点通過速度Vg
[1]を出力する。終点G[2] についても同じである。ま
た、円弧ブロックでは形状通過速度Vb[2]を出力する。
図3(B)は、形状補間部8が出力する位置Pの速度ベ
クトルの大きさを時系列で表した図である。ただしこれ
は指令補間単位量Uc が常に上限速度Ul より大きいと
した場合の結果で、常に補間単位量Uは上限速度Ul と
等しい。終点G[1] 、終点G[2] 近傍でその速度は終点
通過速度Vg[1]、Vg[2]となる。図3(C)は、前記速
度ベクトルの変化分である加速度ベクトルの大きさを時
系列で表した図である。図のように、常に機械の許容加
速度Amax 以下となる。
【0020】これまで説明したように、本装置によれ
ば、許容される進路法線方向加速度に基づく通過速度V
を規定し、速度を落とすべき終点GのT時間手前から通
過速度V以下となるような上限速度Ul により、進路方
向加速度を抑えるための平滑フィルタ7に入力する補間
単位量を制限するので、形状補間を実施した結果の合成
加速度も許容される範囲に抑えられる。ただし、停止は
しないので加工効率はよい。もちろん、本装置は与えら
れた形状に沿って位置を出力するので、速度に依存する
軌跡誤差は極めて少ない。また補間単位量制限部6は、
指令補間単位量Uc を上限速度Ul によって制限するだ
けなので、加工中でもオペレータは上限速度以内で送り
速度を変更できる。以上は、XY平面上で形状加工を行
う工作機械を例に取って説明してきたが、3軸以上の工
作機械でも同様である。また、形状加工を行う工作機械
に限らず、軌跡を制御する必要のあるロボットなどでも
同様である。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明の数値制御装置によ
れば、加工形状が微小な線分で構成されていても終点毎
に停止することなく、機械の許容加速度および機械の許
容速度を越えない最大の速度で滑らかに移動するように
なり、効率の良い加工が実現できる。さらに、モータや
機械系に与える負荷やショックを軽減でき、加工精度や
機械の耐久性が良くなる効果もある。また、与えられた
形状に沿って補間をした補間位置にしたがってサーボ制
御を行うので、精度の良い軌跡制御が保てる。さらに、
加工中でもオペレータは送り速度を変更できるので、例
えば加工途中で発生した障害に対処するため停止させる
ことも可能であり、操作性も低下しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の数値制御装置の一実施例の構成を示す
ブロック図である。
【図2】本発明装置の動作例を示すフローチャートであ
る。
【図3】加工形状の一例を示す図である。
【図4】本発明装置による効果を示す図である。
【図5】従来の数値制御装置の一実施例の構成を示すブ
ロック図である。
【図6】従来装置による効果を示す図である。
【符号の説明】
2 通過速度規定部 5 先読み通過速度決定部 6 補間単位量制限部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】指令を1ブロックづつ解釈して形状指令、
    送り指令および経路長を生成し実行データとして実行デ
    ータバッファに格納し、格納した前記実行データにした
    がって機械の動作位置を制御する数値制御装置におい
    て、 前記形状指令で表される形状の進路法線方向加速度が前
    記機械の許容加速度を越えない最大の通過速度を規定
    し、前記実行データのひとつとして前記実行データバッ
    ファに格納していく通過速度規定部と、 前記実行データバッファから前記形状指令および経路長
    を1ブロックづつ読み出し、当該形状指令で表される形
    状を補間周期毎に与えられる平滑補間単位量にしたがっ
    て形状補間すると共に、当該経路長から前記平滑補間単
    位量を差し引いた残経路長を順次出力する形状補間部
    と、 前記形状補間部と同期して前記送り指令を1ブロックづ
    つ読み出し、当該送り指令を送り比率に乗じて指令補間
    単位量を算出する補間単位量算出部と、 前記形状補間部と同期して前記経路長および通過速度を
    1ブロックづつ読み出し、所定時間前から当該通過速度
    になるような上限速度を、当該経路長および通過速度
    と、未補間のブロックを先読みして得られる経路長およ
    び通過速度と、前記残経路長とに基づいて生成する先読
    み通過速度決定部と、 前記指令補間単位量を前記上限速度によって制限し、補
    間単位量として出力する補間単位量制限部と、 順次与えられる前記補間単位量を所定時間で追従するよ
    うに平滑し、前記平滑補間単位量として出力する平滑フ
    ィルタとを備えたことを特徴とする数値制御装置。
  2. 【請求項2】前記通過速度は、前記形状指令で表される
    形状に対して制限される形状通過速度と前記形状指令で
    表される形状の終点において制限される終点通過速度と
    からなる請求項1に記載の数値制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018005304A (ja) * 2016-06-27 2018-01-11 ファナック株式会社 加減速フィルタの時定数を動的に切り替える数値制御装置

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JP2018005304A (ja) * 2016-06-27 2018-01-11 ファナック株式会社 加減速フィルタの時定数を動的に切り替える数値制御装置
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