JPH07238858A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置

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JPH07238858A
JPH07238858A JP3045594A JP3045594A JPH07238858A JP H07238858 A JPH07238858 A JP H07238858A JP 3045594 A JP3045594 A JP 3045594A JP 3045594 A JP3045594 A JP 3045594A JP H07238858 A JPH07238858 A JP H07238858A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】イグニションコイルの二次電圧から点火プラグ
近傍の混合気の空燃比を推定し、その推定結果を利用し
て失火の発生を抑制する。 【構成】燃料噴射制御装置は燃料噴射弁19、イグニシ
ョンコイル23、点火プラグ28、各種センサ37〜4
3、イグニションコイル23の二次電圧を検出する電圧
減衰器44及び電子制御装置(ECU)45を備える。
ECU45の読み出し専用メモリ(ROM)は、混合気
の空燃比が所定値となるときのイグニションコイル23
の二次電圧の絶対値をしきい値として予め記憶してい
る。ECU45の中央処理装置(CPU)は各種センサ
37〜43の検出値に基づき燃料の噴射量を算出し、そ
の噴射量となるように燃料噴射弁19を駆動制御する。
CPUは、混合気の空燃比が所定値よりも大きくなり、
電圧減衰器44による二次電圧の絶対値がしきい値より
も大きくなったとき、燃料の噴射量を増量補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気及び燃料からなる
混合気に点火するために点火プラグを用いた内燃機関に
おいて、その内燃機関の燃焼室への燃料供給量を制御す
るための燃料噴射制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的な内燃機関では吸気通路を
流れる空気(吸入空気)に燃料噴射弁から燃料が噴射さ
れて混合気が生成される。また、吸気通路を介して燃焼
室へ取り込まれた混合気は点火プラグにより点火され
る。点火プラグには、イグニションコイルの二次側コイ
ルの二次電圧が供給される。この二次電圧が要求電圧に
達すると、点火プラグの電極間で放電が起こる。混合気
はこの放電により点火されて燃焼室内で燃焼される。燃
焼により生じたガスは、排気通路の触媒で浄化された
後、機関外部へ排出される。
【0003】このような内燃機関においては、燃料噴射
弁による燃料噴射制御に際し、機関への吸入空気量及び
機関回転速度(あるいは吸気管圧力)に基づき基本噴射
量が演算され、その値が補正されて最終的な噴射量が決
定される。この補正の一つとして空燃比補正係数を用い
た空燃比フィードバック制御がある。すなわち、排気通
路に設けられた触媒が高い浄化性能を発揮するのは、空
燃比が理論空燃比となったときである。空燃比は、混合
気中の空気と燃料の重量比であり、理論空燃比は、燃料
を完全に酸化させるのに必要な酸素量を過不足なく含ん
だ混合気の空燃比である。
【0004】そして、上記空燃比フィードバック制御で
は、空燃比を理論空燃比に近づけるために、排気ガス中
の残存酸素の濃度が、排気通路の触媒上流の酸素センサ
で検出される。その検出信号に基づき空燃比補正係数が
演算され、この補正係数が乗算されて基本噴射量が補正
される。補正によって得られた噴射量に応じた燃料噴射
が行われることで、空燃比が理論空燃比近傍に収束され
る。
【0005】一方、上記内燃機関では、点火プラグの要
求電圧及びイグニションコイルの二次電圧と、その点火
プラグの電極近傍での混合気の空燃比との間に相関関係
が見られる。詳しくは、空燃比が理論空燃比よりも大き
くなるほど、すなわち混合気が希薄になるほど、要求電
圧の絶対値が上昇し、それにもとなって二次電圧の絶対
値が上昇する傾向にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、混合気の空
燃比は、燃焼室内のどの箇所においても均一になるわけ
ではなく、実際には部位によって異なっている。例え
ば、エンジンの急加速時等の過渡時には、点火プラグの
電極近傍の混合気が他の箇所に比べて部分的に希薄とな
ることがある。この場合には、電極近傍の混合気の空燃
比に対応して要求電圧及び二次電圧の各絶対値がともに
上昇する。そして、仮に要求電圧の絶対値が、イグニシ
ョンコイルによって発生し得る二次電圧の絶対値の最大
値よりも高くなった場合には、電極間で放電が起こらな
い現象(失火)が起こる。
【0007】しかし、上述した従来の燃料噴射制御技術
では、燃焼室内の空燃比の偏りとは関係なく、単に酸素
センサの検出信号に基づき空燃比補正係数が演算され、
この補正係数で基本噴射量が補正されるだけである。こ
のため、上記失火の発生を抑制することが困難である。
【0008】なお、失火の関連技術としては、例えば、
特開昭61−155662号公報に開示された「点火栓
の点火不良検出装置」がある。しかし、この技術は二次
電圧と失火との関係を明らかにし、その関係を利用して
点火不良を検出しているだけであり、二次電圧の挙動か
ら失火を抑制することまでは行っていない。
【0009】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的はイグニションコイルの二次電圧か
ら点火プラグ近傍の混合気の空燃比を推定し、その推定
結果を利用して失火の発生を抑制することができる内燃
機関の燃料噴射制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の第1の発明は、図1に示すよう
に、内燃機関M1の燃焼室M2に連通する吸気通路M3
に設けられ、同通路M3を流れる空気に燃料を噴射して
混合気を生成する燃料噴射弁M4と、一次側コイル及び
二次側コイルを備え、その一次側コイルへの電流供給が
遮断されることにより、二次側コイルに二次電圧を発生
するイグニションコイルM5と、前記イグニションコイ
ルM5に接続され、前記二次側コイルからの二次電圧に
より電極間で放電して前記燃焼室M2内の混合気に点火
する点火プラグM6と、前記内燃機関M1の運転状態を
検出する運転状態検出手段M7と、前記運転状態検出手
段M7による運転状態に応じた燃料噴射弁M4からの噴
射量を算出する噴射量算出手段M8と、前記噴射量算出
手段M8による噴射量となるように前記燃料噴射弁M4
を駆動制御する噴射制御手段M9と、前記点火プラグM
6の放電時におけるイグニションコイルM5の二次電圧
を検出する電圧検出手段M10と、前記混合気中の空気
と燃料との比である空燃比が所定値となるときのイグニ
ションコイルM5の二次電圧の絶対値を、しきい値とし
て予め記憶した記憶手段M11と、前記混合気の空燃比
が所定値よりも大きくなり、前記電圧検出手段M10に
よる二次電圧の絶対値が前記記憶手段M11のしきい値
よりも大きくなったとき、前記噴射量算出手段M8の噴
射量を増量補正する噴射量補正手段M12とを備えたこ
とをその要旨としている。
【0011】請求項2に記載の第2の発明は、前記第1
の発明の構成において、前記噴射量補正手段M12が、
前記しきい値と二次電圧の絶対値の最大値との偏差に応
じて、噴射量の増量のための補正量を変更するものであ
ることをその要旨としている。
【0012】
【作用】第1の発明においては、内燃機関M1の運転状
態が運転状態検出手段M7によって検出される。この運
転状態に応じた燃料噴射弁M4からの噴射量が噴射量算
出手段M8によって算出される。そして、算出された噴
射量となるように、燃料噴射弁M4が噴射制御手段M9
によって駆動制御される。この制御に応じて燃料噴射弁
M4から燃料が噴射されると、その噴射燃料と吸気通路
M3を流れる空気とが混ざり合って混合気となり、燃焼
室M2へ導かれる。
【0013】一方、イグニションコイルM5では、その
一次側コイルへの電流供給が遮断されることにより、二
次側コイルに二次電圧が発生される。この二次電圧が点
火プラグM6での放電に必要な電圧(要求電圧)に達す
ると、電極間で放電が起こり、燃焼室M2内の混合気に
点火されて燃焼が行われる。
【0014】ところで、これらの要求電圧や二次電圧
は、混合気中の空気と燃料との比である空燃比から影響
を受ける。すなわち、空燃比が所定値よりも大きくなる
と、要求電圧や二次電圧の各絶対値が上昇する傾向にあ
る。従って、この二次電圧の絶対値を把握すれば、空燃
比の程度を推定することが可能である。
【0015】これに対し、第1の発明では、点火プラグ
M6の放電時におけるイグニションコイルM5の二次電
圧が電圧検出手段M10によって検出される。電圧検出
手段M10による二次電圧の絶対値が記憶手段M11の
しきい値よりも大きいか否かが噴射量補正手段M12に
よって判断される。このしきい値は、混合気中の空燃比
が所定値となるときのイグニションコイルM5の二次電
圧の絶対値である。このため、二次電圧の絶対値としき
い値との比較により、空燃比が所定値よりも大きいか否
かが判定される。
【0016】そして、二次電圧の絶対値がしきい値より
も大きい(空燃比が所定値よりも大きく、混合気が希薄
である)と、噴射量算出手段M8の噴射量が噴射量補正
手段M12によって増量補正される。従って、点火プラ
グM6付近の混合気の希薄化によって要求電圧及び二次
電圧の各絶対値が上昇しても、燃料の増量により混合気
の空燃比が適正にされる。この適正化により、要求電圧
が二次電圧の採り得る最大値よりも高くなることが阻止
される。
【0017】ここで、仮に補正量を一定の値とし、内燃
機関M1毎の二次電圧の特性のばらつきを考慮して、最
も失火の起こりやすい内燃機関M1での二次電圧の特性
を基準にして補正量を決定したとする。すると、それ以
外の内燃機関M1では、過剰に燃料が増量補正されるこ
とになる。これに対し第2の発明では、第1の発明の作
用に加えて、噴射量補正手段M12による噴射量の増量
補正に際し、しきい値と二次電圧の絶対値の最大値との
偏差に応じて、噴射量の増量のための補正量が変更され
る。従って、前記のように内燃機関M1毎に二次電圧の
特性にばらつきがあっても、その特性に応じて補正量が
変更されることにより、内燃機関M1毎に過不足なく燃
料の増量補正がなされる。
【0018】
【実施例】以下、第1及び第2の発明を具体化した一実
施例を図2〜図8に従って説明する。
【0019】図2は、車両に搭載された内燃機関として
のガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)1の
概略構成図である。エンジン1のシリンダブロック1a
には、紙面の厚み方向へ向けて複数の気筒(シリンダ、
図では1つのみ図示)2が並設されている。各シリンダ
2内にはピストン3が上下方向への往復動可能に収容さ
れている。ピストン3はコネクティングロッド4によっ
てクランクシャフト5に連結されている。
【0020】ピストン3の上方には燃焼室6が形成さ
れ、ここに吸気通路7及び排気通路8が連通している。
燃焼室6と吸気通路7との連通部分は吸気ポート9とな
っており、この吸気ポート9は、シリンダヘッド1bに
上下動可能に取付けられた吸気弁11によって開閉され
る。また、燃焼室6と排気通路8との連通部分は排気ポ
ート10となっており、この排気ポート10は、シリン
ダヘッド1bに上下動可能に取付けられた排気弁12に
よって開閉される。
【0021】前記吸気通路7には、上流側から燃焼室6
へ向けて順に、エアクリーナ13、スロットルボディ1
4、サージタンク15、吸気マニホルド16が配設され
ており、これらを介してエンジン外部の空気が燃焼室6
に取り込まれる。スロットルボディ14内には、スロッ
トル弁17が軸18により一体回動可能に支持されてい
る。軸18はケーブル等によってアクセルペダル(図示
しない)に連結されている。そして、運転者によりアク
セルペダルが踏み込まれると、その踏み込み動作がケー
ブル等を介して軸18に伝達され、スロットル弁17が
軸18と一体で回動する。このスロットル弁17の回動
により吸気通路7が開閉され、吸気通路7を流れる空気
(吸入空気)の量が調節される。サージタンク15は、
吸入空気の脈動を平滑化させたり、各気筒の吸気干渉を
防止するためのタンクである。
【0022】吸気マニホルド16には、各気筒に燃料を
供給するための電磁式の燃料噴射弁19が取付けられて
いる。燃料噴射弁19はニードルバルブ、ソレノイドコ
イル等を備え、そのソレノイドコイルが通電されること
によりニードルバルブが移動して、噴射口が開かれる。
噴射口の開放にともない高圧の燃料が噴射される。そし
て、各燃料噴射弁19から噴射される燃料と吸入空気と
からなる混合気は、吸気弁11の開かれる際に吸気ポー
ト9を通じて燃焼室6内へ導入される。
【0023】燃焼室6に導入された混合気に着火するた
めに半導体点火方式の点火装置20が設けられている。
この点火装置20はイグナイタ21、イグニションコイ
ル23、ディストリビュータ26及び気筒毎の点火プラ
グ28を備えている。また、点火装置20はディストリ
ビュータ26及び各点火プラグ28間を接続するための
ハイテンションコード32を備えている。
【0024】点火プラグ28は図3に示すように、燃焼
室6内で火花放電を起こすための中心電極29と接地電
極31とを備えている。両電極29,31は所定の間隔
をおいて配置されている。図2に示すように、イグニシ
ョンコイル23は、点火プラグ28での点火に必要な高
電圧を発生させるための一種の変圧器であり、鉄心の回
りに二次側コイル及び一次側コイルを重ねて巻付けるこ
とによって構成されている。イグナイタ21のトランジ
スタは外部からの点火信号に基づき作動し、イグニショ
ンコイル23の一次側コイルへの通電を許容あるいは遮
断する(一次電流を断続する)。
【0025】ディストリビュータ26は、イグニション
コイル23の二次側コイルで発生した高電圧を一定の順
序に従って各気筒の点火プラグ28へ分配するためのも
のであり、シリンダヘッド1b又はカムヘッド(図示し
ない)に組付けられている。ディストリビュータ26
は、エンジン1の運転にともない回転駆動されるシャフ
ト27を備えている。すなわち、シャフト27はカムシ
ャフト(図示しない)とギヤ結合又はカップリング結合
されており、クランクシャフト5の回転速度の1/2の
速度で回転するようになっている。
【0026】この点火装置20の電気的構成を図4に従
って説明すると、車両に搭載されたバッテリ33にはイ
グニションスイッチ34、イグニションコイル23の一
次側コイル24及びイグナイタ21が直列に接続されて
いる。また、イグニションスイッチ34及び一次側コイ
ル24間の接続点aには、イグニションコイル23の二
次側コイル25を介してディストリビュータ26が接続
されている。ディストリビュータ26には各気筒の点火
プラグ28が接続されている。
【0027】そして、イグニションスイッチ34がオン
された状態で、外部(後記する電子制御装置)からの点
火信号がイグナイタ21に入力されると、同イグナイタ
21はその点火信号に基づきトランジスタ22を駆動
し、一次側コイル24への通電を許容あるいは遮断す
る。一次側コイル24への通電が遮断されると、そのと
きの一次電流に対応した逆起電力が一次側コイル24に
発生する。この逆起電力に誘起されて、二次側コイル2
5には高圧(通常10〜30kV)の二次電圧Vrが発
生する。この二次電圧Vrはディストリビュータ26に
よって気筒毎の点火プラグ28に分配され、そのプラグ
28の両電極29,31間に印加される。すると、両電
極29,31間に電流が流れ(放電が起こり)、火花が
発生する。
【0028】すなわち、図5に示すようにタイミングt
1で一次電流が遮断されると、二次電圧Vrの絶対値が
上昇する(二次電圧Vrは降下する)。その上昇途中の
タイミングt2で、二次電圧Vrの絶対値が点火プラグ
28の放電に必要な電圧(要求電圧)の絶対値に達する
と、電極29,31間に火花が発生する。
【0029】火花の発生により、電極29,31間の混
合気が活性化され化学反応を起こす。この反応にともな
い発生する反応熱により火炎核が生ずる。この核は、自
身の熱により周囲の混合気を活性化し、やがて自身で燃
焼を周囲に広げていくだけの炎の核になる。
【0030】この二次電圧Vr及び点火プラグ28の要
求電圧と、両電極29,31近傍の混合気の空燃比(空
気と燃料の重量比)との間には密接な関係が見られる。
空燃比が大きくなる(混合気が薄くなる)ほど要求電圧
の絶対値が上昇し、それにともなって二次電圧Vrの絶
対値が上昇する傾向にある。
【0031】図2に示すように、燃焼室6内へ導入され
た混合気は、上述したように点火プラグ28の点火によ
って燃焼される。この燃焼によりピストン3が作動し、
その往復運動がコネクティングロッド4によって回転運
動に変換され、クランクシャフト5が回転駆動される。
燃焼室6内での燃焼により生じたガス(排気ガス)は、
排気弁12が開かれる際に排気ポート10から排気通路
8へ導出される。
【0032】排気通路8には、燃焼室6から下流側へ向
けて順に排気マニホルド35、触媒コンバータ36が配
設されており、これらを通じて排気ガスが外部へ排出さ
れる。触媒コンバータ36は、排気ガス中の炭化水素
(HC)、一酸化炭素(CO)、酸化窒素(NOx)を
触媒の作用で浄化させる装置である。
【0033】前記エンジン1の各部には、その運転状態
を検出する運転状態検出手段として、エアフロメータ3
7、吸気温センサ38、スロットルセンサ39、水温セ
ンサ40、酸素センサ41、回転速度センサ42、基準
位置センサ43等が設けられている。
【0034】エアフロメータ37は、エンジン1が吸入
する空気量を計測するための空気流量計であり、本実施
例では吸入空気が通過するときに生ずる圧力差によって
メジャリングプレート(ベーン)が押し開かれるタイプ
が用いられている。吸気温センサ38はエアフロメータ
37内に取付けられており、内蔵のサーミスタの抵抗値
の変化により、吸気通路7を流通する吸入空気の温度変
化を検出する。
【0035】スロットルセンサ39はスロットルボディ
14に取付けられ、スロットル弁17が全閉状態のとき
アイドル信号を出力し、スロットル弁17がわずかでも
開いているときには、その開度(スロットル開度)を検
出する。水温センサ40はウォータアウトレットハウジ
ング等に取付けられ、エンジン1の冷却水の温度(冷却
水温)を検出する。酸素センサ41は排気マニホルド3
5に取付けられており、排気ガス中の酸素濃度を検出す
る。
【0036】基準位置センサ43は、特定気筒のクラン
ク角基準位置(例えば圧縮上死点)を検出するためのも
のであり、ディストリビュータ26に内蔵されている。
基準位置センサ43は、シャフト27と一体回転するタ
イミングロータと、その外側に配置されたピックアップ
コイルとからなる。このセンサ43は、シャフト27の
回転にともないタイミングロータ上の1個の突起がピッ
クアップコイルの前方を通過する毎に、パルス状の基準
位置信号を出力する。
【0037】回転速度センサ42はクランクシャフト5
の回転速度(エンジン回転速度)を検出するためのもの
であり、基準位置センサ43と同様にディストリビュー
タ26に内蔵されている。回転速度センサ42はシャフ
ト27と一体回転するタイミングロータと、その外側に
配置されたピックアップコイルとからなる。タイミング
ロータの外周には等角度毎に多数の突起が形成されてい
る。そして、このセンサ42は、シャフト27の回転に
ともないタイミングロータ上の突起がピックアップコイ
ルの前方を通過する毎に、パルス状の回転速度信号を出
力する。
【0038】さらに、本実施例では図4に示すように、
イグニションコイル23の二次側コイル25及びディス
トリビュータ26間の接続点bに、電圧検出手段として
の電圧減衰器44が接続されている。この電圧減衰器4
4は、イグニションコイル23から出力される電圧(一
次電圧と二次電圧とが合成された電圧)を例えば1/1
000の比で分圧し、二次電圧Vrのみを検出する。こ
の検出された二次電圧Vrは、後記する電子制御装置に
入力可能なレベルにまで減衰されている。
【0039】図2に示すように、前記エアフロメータ3
7、各種センサ38〜43及び電圧減衰器44の検出信
号に基づき、燃料噴射弁19及びイグナイタ21の作動
を制御するために、電子制御装置(以下ECUという)
45が設けられている。
【0040】図6に示すようにECU45は、噴射量算
出手段、噴射制御手段及び噴射量補正手段を構成する中
央処理装置(以下CPUという)46、記憶手段として
の読み出し専用メモリ(以下ROMという) 47、ラン
ダムアクセスメモリ(以下RAMという)48、バック
アップRAM49、外部入力回路50、外部出力回路5
1を備え、これらは互いにバス52によって接続されて
いる。ROM47は所定の制御プログラムや初期データ
を予め記憶している。CPU46はその制御プログラム
及び初期データに従って各種演算処理を実行する。RA
M48はCPU46による演算結果を一時的に記憶す
る。バックアップRAM49は、ECU45に対する電
源供給が停止された後にも、RAM48内の各種データ
を保持するためにバッテリ33によってバックアップさ
れている。
【0041】前記エアフロメータ37からの吸入空気量
信号、吸気温センサ38からの吸気温度信号、スロット
ルセンサ39からのスロットル開度信号及びアイドル信
号、水温センサ40からの冷却水温信号、酸素センサ4
1からの酸素濃度信号、回転速度センサ42からの回転
速度信号、基準位置センサ43からの基準位置信号、及
び電圧減衰器44の出力電圧(二次電圧Vr)は外部入
力回路50に入力される。CPU46はこれらの信号に
基づき、吸入空気量Q、吸気温THA、スロットル開度
TA、アイドル信号、冷却水温THW、酸素濃度、エン
ジン回転速度NE、基準位置、及びイグニションコイル
23の二次電圧Vr等を検出する。
【0042】一方、CPU46は外部出力回路51を介
してイグナイタ21を制御する。すなわち、エンジン1
の運転状態に応じた最適な点火時期が予めROM47に
記憶されており、CPU46は上記各種センサからの信
号によりエンジン1の運転状態を検知し、最適な点火時
期を演算する。そして、CPU46は外部出力回路51
を介してイグナイタ21へ点火信号を出力し、点火プラ
グ28の点火時期を制御する。
【0043】また、CPU46は外部出力回路51を介
して燃料噴射弁19の作動を以下のようにして制御す
る。図7のフローチャートは、CPU46によって実行
される各処理のうち、燃料噴射量を制御するためのルー
チンを示している。このルーチンの処理は、エンジン1
の始動のために運転者によってイグニションスイッチ3
4がオン操作されたときに開始され、その後は所定のタ
イミング毎に実行される。また、このルーチンの処理は
フラグFに基づいて遂行される。フラグFは、エンジン
始動後に燃料の増量補正が初めて行われたか否かを判別
するためのものであり、エンジン始動時に「0」に初期
設定され、燃料の増量補正が初めて行われたときに
「1」に切換えられる。
【0044】ここで、燃料噴射量は、燃料噴射弁19の
ニードルバルブが開いている時間(噴射時間)、すなわ
ち、ソレノイドコイルへの通電時間によって決定され
る。そのため、図7のルーチンでは噴射量として噴射時
間TAUを算出するようにしている。
【0045】燃料噴射制御ルーチンが開始されると、C
PU46はまずステップ101において、電圧減衰器4
4の出力電圧であるイグニションコイル23の二次電圧
Vrを検出する。続いて、CPU46はステップ102
において、前記二次電圧Vrの絶対値が予め設定された
しきい値αよりも大きいか否かを判定する。このしきい
値αは、混合気の空燃比が所定値となるときのイグニシ
ョンコイル23の二次電圧Vrの絶対値である。この所
定値としては、例えば、燃料を完全に酸化させるのに必
要な酸素量を過不足なく含んだ混合気の空燃比(理論空
燃比)を設定することができる。
【0046】混合気中の燃料の割合が理論空燃比の場合
の割合よりも小さく、混合気が希薄(リーン)であり、
二次電圧Vrの絶対値がしきい値αより大きいと、CP
U46はステップ102の判定条件が成立していると判
定し、ステップ103へ移行する。このステップにおい
て、CPU46はフラグFが「0」であるか否かを判定
する。
【0047】フラグFが「0」であると、CPU46は
エンジン始動後に未だ増量補正が行われていないと判断
し、ステップ104において、別のルーチンで演算され
た壁面付着補正量FMWに増量値βi を加算して、その
加算結果を新たな壁面付着補正量FMWとする。壁面付
着補正量FMWは、燃料の壁面付着により空燃比が乱れ
るのを防止するための補正量である。また、増量値βi
は燃料噴射量を増量補正するため初期値であり、ROM
47に予め記憶されている。
【0048】CPU46はステップ105でフラグFを
「0」から「1」に切換え、ステップ106へ移行し次
式に従って燃料噴射弁19の噴射時間TAUを算出す
る。 TAU=TP×f+FMW ……(1) 上記式(1)中、TPは吸入空気量Qとエンジン回転速
度NEとの比によって決定される基本噴射時間であり、
fは補正係数である。補正係数fとしては、例えば吸気
温、暖機増量、始動後増量、出力増量、空燃比のフィー
ドバック制御に関するもの等がある。
【0049】吸気温に関する係数は、吸気温による吸入
空気の密度の差に起因して生ずる空燃比のずれを補正す
るためのものであり、吸気温THAに基づき求められ
る。暖機増量に関する係数は、冷間時の運転性を向上さ
せるためのものであり、冷却水温THWに基づき求めら
れる。始動後増量に関する係数は、エンジン始動直後の
エンジン回転速度NEを安定させるためのものであり、
冷却水温THWに基づき求められる。
【0050】出力増量に関する係数は、触媒コンバータ
36が過熱しやすいとき(高負荷時)に噴射量を増量補
正するためのものである。この増量により、エンジン1
の高負荷時の運転性が向上し、触媒温度の上昇が抑制さ
れる。出力増量に関する係数は、吸入空気量Q、エンジ
ン回転速度NE及びスロットル開度TAに基づき求めら
れる。
【0051】空燃比のフィードバック制御に関する係数
は、混合気の空燃比が常に理論空燃比に収束するように
基本噴射時間を補正するためのものである。そのため
に、CPU46は、酸素センサ41の信号により、空燃
比が理論空燃比より小さい(リッチ)か大きい(リー
ン)かを判断し、リッチの場合には基本噴射時間TPを
短くし、リーンの場合には基本噴射時間TPを長くす
る。
【0052】従って、ステップ106の処理により得ら
れる噴射時間TAU中には、空燃比を理論空燃比に近づ
けるための増量分(βi )が含まれている。そして、本
実施例では、CPU46と前記ステップ106の処理と
により噴射量算出手段が構成されている。
【0053】次に、CPU46はステップ107におい
て、前記噴射時間TAUに応じた駆動信号を外部出力回
路51を介して燃料噴射弁19に出力する。この信号に
応じ、燃料噴射弁19のソレノイドコイルへの通電時間
が制御され、ニードルバルブが開いている時間が調整さ
れ、同噴射弁19から所定量の燃料が噴射される。そし
て、本実施例ではCPU46と前記ステップ107の処
理とにより噴射制御手段が構成されている。
【0054】このように増量補正された噴射時間TAU
に基づき燃料噴射が行われると、混合気中に占める燃料
の割合が大きくなる。これにともない点火プラグ28の
電極29,31近傍の混合気が濃くなり、二次電圧Vr
の絶対値が小さくなる。すなわち、増量補正しない場合
には、二次電圧Vrが図8(a)において破線で示すよ
うな波形となる。これに対し、本実施例では増量補正を
したことにより二次電圧Vrが同図において実線で示す
ような波形となり、増量補正なしの場合に比べ点火プラ
グ28の放電時における二次電圧Vrの絶対値が低下す
る。
【0055】続いて、CPU46はステップ108にお
いて、そのときの二次電圧Vrの絶対値のピーク値Vr
peakを求める。すなわち、二次電圧Vrの絶対値が増加
から減少に転ずるとき(図8(a)において二次電圧V
rが減少から増加に転ずるとき)の値をピーク値Vrpe
akとして求める。
【0056】そして、CPU46はステップ109にお
いて、ピーク値Vrpeakの絶対値と前記しきい値αとの
偏差ΔVを算出する。CPU46はステップ110にお
いて、マップ(図示しない)より偏差ΔVに応じた増量
値βnew を求める。このマップは、偏差ΔV毎に増量値
βnew を規定したものであり、予めROM47に記憶さ
れている。増量値βnew を求めると、CPU46は次回
の燃料噴射に備え、その値βnew を学習値としてRAM
48に記憶し、このルーチンを一旦終了する。
【0057】上記のように燃料を増量補正したにもかか
わず、次回以降の制御周期において二次電圧Vrの絶対
値がしきい値αよりも大きい場合、CPU46は次に示
す順で処理を行う。
【0058】CPU46はステップ101の処理を実行
した後、ステップ102の判定条件が成立していると判
断する。前回の制御周期のステップ105でフラグFが
「1」に設定されていることから、CPU46はステッ
プ103の判定条件が成立していないと判断し、ステッ
プ111へ移行する。このステップ111においてCP
U46は、前記ステップ110で記憶した増量値βnew
を読み出し、その後ステップ112において、別のルー
チンで演算された壁面付着補正量FMWに増量値βnew
を加算して、その加算結果を新たな壁面付着補正量FM
Wとする。本実施例では、CPU46と、前記ステップ
102,104,112の各処理とによって噴射量補正
手段が構成されている。
【0059】CPU46はステップ106において上記
式(1)に従って噴射時間TAUを演算する。この噴射
時間TAU中には、空燃比を理論空燃比に近づけるため
の増量分(βnew )が含まれる。CPU46はステップ
107において、前記噴射時間TAUに応じた駆動信号
を外部出力回路51を介して燃料噴射弁19に出力す
る。この信号に応じ燃料噴射弁19の開弁時間が調整さ
れ、同噴射弁19から所定量の燃料が噴射される。
【0060】このように増量補正された噴射時間TAU
に基づき燃料噴射が行われると、混合気中に占める燃料
の割合がさらに大きくなる。これにともない点火プラグ
28の電極29,31近傍の混合気が濃くなり、二次電
圧Vrの絶対値が図8(b)に示すようにさらに低下す
る。
【0061】続いて、CPU46はステップ108〜1
10において二次電圧Vrのピーク値Vrpeak、偏差Δ
Vをそれぞれ求め、マップからその偏差ΔVに応じた増
量値βnew を求める。CPU46は次回の燃料噴射に備
え、その増量値βnew を学習値としてRAM48に記憶
し、このルーチンを一旦終了する。
【0062】上記のような燃料の増量補正により、二次
電圧Vrの絶対値がしきい値αよりも小さくなると、次
回以降の制御周期においてCPU46はステップ101
の処理を実行した後、ステップ102の判定条件が満た
されていないと判断し、ステップ113へ移行する。そ
して、CPU46はステップ113において、別のルー
チンで演算された壁面付着補正量FMWをそのままその
ときの壁面付着補正量FMWとして用いる。そして、C
PU46は上述したステップ106〜110の処理を実
行して、このルーチンの処理を一旦終了する。
【0063】このように本実施例では、点火プラグ28
の放電時におけるイグニションコイル23の二次電圧V
rが電圧減衰器44によって検出される。その絶対値が
しきい値αよりも大きいか否かが判断される。このしき
い値αが、混合気中の空燃比が所定値(理論空燃比)と
なるときのイグニションコイル23の二次電圧Vrの絶
対値であることから、二次電圧Vrの絶対値としきい値
αとの比較により、空燃比が所定値よりも大きいか否か
が判定される。
【0064】そして、二次電圧Vrの絶対値がしきい値
αよりも大きい(空燃比が所定値よりも大きく、混合気
が希薄である)と、噴射量(噴射時間TAU)が増量補
正される。従って、点火プラグ28の電極29,31近
傍の混合気の希薄化によって要求電圧及び二次電圧Vr
の各絶対値が上昇しても、燃料の増量により混合気の空
燃比を適正な値に調整できる。この適正化により、要求
電圧が二次電圧Vrの最大値よりも高くなるのを阻止
し、失火の発生を抑制できる。
【0065】また、仮に増量値を一定の値とし、エンジ
ン1毎の二次電圧Vrの特性のばらつきを考慮して、最
も失火の起こりやすいエンジン1での二次電圧Vrの特
性を基準にして増量値を決定したとする。すると、それ
以外のエンジン1では、過剰に燃料が増量補正されるこ
とになる。その結果、失火の発生を抑制できても、排気
ガスが増加したりドライバビリティが悪くなる等の問題
が新たに起こる。これに対し本実施例では、噴射量の増
量補正に際し、しきい値αと二次電圧Vrの絶対値のピ
ーク値Vrpeakとの偏差ΔVに応じて、増量値βnew が
変更される。従って、前記のようにエンジン1毎に二次
電圧Vrの特性にばらつきがあっても、その特性に応じ
て増量値を変更することにより、過不足なく燃料の増量
補正を行うことができる。そして、排気ガスの増加やド
ライバビリティの悪化を招くことなく、失火の発生を防
止できる。
【0066】さらに、本実施例では、要求電圧が過剰に
上昇することが燃料の増量補正により防止されるので、
その要求電圧がハイテンションコード32の耐電圧を越
えるのを阻止し、その溶損を防ぐことができる。
【0067】なお、本発明は次に示す別の実施例に具体
化してもよい。 (1)燃料噴射量の演算方法を前記実施例以外のものに
変更してもよい。例えば、吸気通路7内の圧力(吸気管
圧力)を検出し、その圧力とエンジン回転速度NEとか
ら、エンジン1サイクル当たりの吸入空気量を推定し、
その値に基づき基本噴射時間を算出するタイプ(スピー
ドデンシティ方式)に変更してもよい。また、スロット
ル開度とエンジン回転速度とから、エンジン1サイクル
当たりの吸入空気量を推定し、その値に基づき基本噴射
時間を算出するタイプ(スロットルスピード方式)に変
更してもよい。
【0068】(2)前記実施例では、最初の増量時と2
回目以降の増量時とで異なる増量値βi ,βnew を用い
たが、常に一定の増量値によって増量補正してもよい。 (3)前記実施例では偏差ΔVの算出に際しピーク値V
rpeakを用いたが、それ以外の値を用いてもよい。
【0069】(4)前記実施例では噴射時間TAUの算
出に際し、壁面付着補正量FMWに増量値βi ,βnew
を加算したが、この壁面付着補正量FMWとは別に、増
量値βi ,βnew を基本噴射時間TPに直接、加算する
ようにしてもよい。
【0070】(5)第1及び第2の発明は、ディストリ
ビュータを用いずに点火制御をおこなうようにした点火
システム(DLI)にも適用できる。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように第1の発明では、点
火プラグの放電時におけるイグニションコイルの二次電
圧を検出する。混合気の空燃比が所定値となるときのイ
グニションコイルの二次電圧の絶対値をしきい値として
予め記憶しておく。そして、空燃比が所定値よりも大き
くなり、二次電圧の絶対値がしきい値よりも大きくなっ
たとき、燃料の噴射量を増量補正するようにしている。
このため、燃焼室内の空燃比の部分的な偏りにより、点
火プラグの要求電圧及びイグニションコイルの二次電圧
がともに上昇しても、その要求電圧が二次電圧の採り得
る最大値を越えるのを防止し、失火の発生を抑制するこ
とができる。
【0072】また、第2の発明では、しきい値と二次電
圧の絶対値の最大値との偏差に応じて、噴射量の増量の
ための補正量を変更するようにしている。このため、第
1の発明の効果に加え、内燃機関毎に二次電圧の波形に
ばらつきがあっても、燃料噴射量を適正に増量補正する
ことができる。そして、過剰な増量補正を阻止し、排気
ガスの増加や内燃機関の運転性能の悪化を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1及び第2の発明の概念構成図である。
【図2】第1及び第2の発明を具体化した一実施例にお
いて、エンジン及びその周辺装置を示す概略構成図であ
る。
【図3】一実施例における点火プラグの電極近傍の部分
拡大正面図である。
【図4】一実施例における点火装置の電気回路図であ
る。
【図5】一実施例における二次電圧の変化を示す波形図
である。
【図6】一実施例におけるECUの内部構成等を示すブ
ロック図である。
【図7】一実施例において、CPUにより実行される燃
料噴射制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】(a),(b)は一実施例において、燃料の増
量補正を行った場合の二次電圧の変化を示す波形図であ
る。
【符号の説明】
1…内燃機関としてのエンジン、6…燃焼室、7…吸気
通路、19…燃料噴射弁、23…イグニションコイル、
24…一次側コイル、25…二次側コイル、28…点火
プラグ、29…中心電極、31…接地電極、37…エア
フロメータ、38…吸気温センサ、39…スロットルセ
ンサ、40…水温センサ、41…酸素センサ、42…回
転速度センサ、43…基準位置センサ(37〜43は運
転状態検出手段を構成している)、44…電圧検出手段
としての電圧減衰器、46…噴射量算出手段、噴射制御
手段及び噴射量補正手段を構成するCPU、47…記憶
手段としてのROM、Vr…二次電圧、α…しきい値、
Vrpeak…二次電圧の絶対値の最大値としてのピーク
値、ΔV…偏差、βi ,βnew …補正量としての増量値

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の燃焼室に連通する吸気通路に
    設けられ、同通路を流れる空気に燃料を噴射して混合気
    を生成する燃料噴射弁と、 一次側コイル及び二次側コイルを備え、その一次側コイ
    ルへの電流供給が遮断されることにより、二次側コイル
    に二次電圧を発生するイグニションコイルと、 前記イグニションコイルに接続され、前記二次側コイル
    からの二次電圧により電極間で放電して前記燃焼室内の
    混合気に点火する点火プラグと、 前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段
    と、 前記運転状態検出手段による運転状態に応じた燃料噴射
    弁からの噴射量を算出する噴射量算出手段と、 前記噴射量算出手段による噴射量となるように前記燃料
    噴射弁を駆動制御する噴射制御手段と、 前記点火プラグの放電時におけるイグニションコイルの
    二次電圧を検出する電圧検出手段と、 前記混合気中の空気と燃料との比である空燃比が所定値
    となるときのイグニションコイルの二次電圧の絶対値
    を、しきい値として予め記憶した記憶手段と、 前記混合気の空燃比が所定値よりも大きくなり、前記電
    圧検出手段による二次電圧の絶対値が前記記憶手段のし
    きい値よりも大きくなったとき、前記噴射量算出手段の
    噴射量を増量補正する噴射量補正手段とを備えた内燃機
    関の燃料噴射制御装置。
  2. 【請求項2】 前記噴射量補正手段が、前記しきい値と
    二次電圧の絶対値の最大値との偏差に応じて、噴射量の
    増量のための補正量を変更するものである請求項1に記
    載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010065548A (ja) * 2008-09-09 2010-03-25 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関制御装置
WO2014087504A1 (ja) 2012-12-05 2014-06-12 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
CN111075581A (zh) * 2019-11-19 2020-04-28 潍柴动力股份有限公司 发动机空燃比控制方法及装置

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JP2010065548A (ja) * 2008-09-09 2010-03-25 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関制御装置
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