JPH07238372A - イオンビームスパッタ装置 - Google Patents
イオンビームスパッタ装置Info
- Publication number
- JPH07238372A JPH07238372A JP2780194A JP2780194A JPH07238372A JP H07238372 A JPH07238372 A JP H07238372A JP 2780194 A JP2780194 A JP 2780194A JP 2780194 A JP2780194 A JP 2780194A JP H07238372 A JPH07238372 A JP H07238372A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ion beam
- target
- substrate
- beam sputtering
- substrate holder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高品質な薄膜を形成できるものの成膜速度の
点では不満足とされているイオンビームスパッタ装置の
成膜速度を改善する手段を提供する。 【構成】 イオン源2と一体化された真空チャンバ1の
内部にターゲット6および基板ホルダ7を配置し、イオ
ン源2からのイオンビームによりスパッタされた粒子を
基板15に付着させ成膜するイオンビームスパッタ装置
に、ターゲット6と基板15との距離を可変に設定でき
る基板ホルダ駆動機構8を設けた。 【効果】 小さい基板に成膜するときは、ターゲット6
と基板15との距離を短縮し、ターゲット6からのスパ
ッタ粒子の利用効率を高め、成膜速度を上げる。
点では不満足とされているイオンビームスパッタ装置の
成膜速度を改善する手段を提供する。 【構成】 イオン源2と一体化された真空チャンバ1の
内部にターゲット6および基板ホルダ7を配置し、イオ
ン源2からのイオンビームによりスパッタされた粒子を
基板15に付着させ成膜するイオンビームスパッタ装置
に、ターゲット6と基板15との距離を可変に設定でき
る基板ホルダ駆動機構8を設けた。 【効果】 小さい基板に成膜するときは、ターゲット6
と基板15との距離を短縮し、ターゲット6からのスパ
ッタ粒子の利用効率を高め、成膜速度を上げる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオンビームスパッタ
装置に係り、特に、高品質の薄膜を速い成膜速度で形成
する手段に関する。
装置に係り、特に、高品質の薄膜を速い成膜速度で形成
する手段に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のイオンビームスパッタ装置は、特
開平4−17672号,特開平4−202656号等に記載されている
ように、薄膜を形成すべき基板を保持する基板ホルダと
イオンビームを引出すイオン源とイオンビームによりス
パッタされるターゲットとを基本構成としている。基板
ホルダを回転できる構成もあるが、基板とターゲットと
の間の距離は、基本的に固定されている。
開平4−17672号,特開平4−202656号等に記載されている
ように、薄膜を形成すべき基板を保持する基板ホルダと
イオンビームを引出すイオン源とイオンビームによりス
パッタされるターゲットとを基本構成としている。基板
ホルダを回転できる構成もあるが、基板とターゲットと
の間の距離は、基本的に固定されている。
【0003】イオンビームスパッタ装置は、基板とター
ゲット電極との間にプラズマが介在する直流または高周
波マグネトロンスパッタと比較して、高真空中での成膜
が可能であり、薄膜中への不純物の巻き込みが少なく、
高品質の薄膜を形成できるという利点がある。しかし、
薄膜の成膜速度が遅いという問題があった。
ゲット電極との間にプラズマが介在する直流または高周
波マグネトロンスパッタと比較して、高真空中での成膜
が可能であり、薄膜中への不純物の巻き込みが少なく、
高品質の薄膜を形成できるという利点がある。しかし、
薄膜の成膜速度が遅いという問題があった。
【0004】特に、基板サイズが基板ホルダよりも小さ
な場合、スパッタ粒子が基板外の基板ホルダの外周部に
も飛んで行く。この外周部へのスパッタ粒子は、大きな
基板すなわち基板ホルダと同サイズの基板の場合には有
効利用されても、小さな基板では、基板とターゲットと
の間の距離を一定にしたままの場合、無駄となってい
た。
な場合、スパッタ粒子が基板外の基板ホルダの外周部に
も飛んで行く。この外周部へのスパッタ粒子は、大きな
基板すなわち基板ホルダと同サイズの基板の場合には有
効利用されても、小さな基板では、基板とターゲットと
の間の距離を一定にしたままの場合、無駄となってい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のイオンビームス
パッタ装置は、基板サイズやターゲット材質の種類等に
関係なく、基板とターゲット間との距離が一定のままで
成膜しており、基板サイズ,ターゲット材質の種類等に
応じて基板に到達するターゲットのスパッタ粒子量を変
化させ、成膜速度を最適化する手段については考慮して
なかった。
パッタ装置は、基板サイズやターゲット材質の種類等に
関係なく、基板とターゲット間との距離が一定のままで
成膜しており、基板サイズ,ターゲット材質の種類等に
応じて基板に到達するターゲットのスパッタ粒子量を変
化させ、成膜速度を最適化する手段については考慮して
なかった。
【0006】これに関連して、特開平2−185967号は、
バイアススパッタリング方法において、ターゲットと基
板との距離を変えてスパッタエッチ効果が最良の位置に
移動させる方式を提案している。バイアススパッタリン
グ方法では、ターゲットと基板との間にほぼ垂直な磁界
を形成し、基板電極に比較的大きな電力を印加しターゲ
ット電極に比較的小さな電力を印加してターゲットと基
板との間にプラズマを発生させ、しかも、前記ほぼ垂直
な磁界によりプラズマをターゲットと基板との間に閉じ
込めることによりプラズマ密度を高く維持し、スパッタ
エッチ速度を最適化するので、角度依存性はほとんど無
い。
バイアススパッタリング方法において、ターゲットと基
板との距離を変えてスパッタエッチ効果が最良の位置に
移動させる方式を提案している。バイアススパッタリン
グ方法では、ターゲットと基板との間にほぼ垂直な磁界
を形成し、基板電極に比較的大きな電力を印加しターゲ
ット電極に比較的小さな電力を印加してターゲットと基
板との間にプラズマを発生させ、しかも、前記ほぼ垂直
な磁界によりプラズマをターゲットと基板との間に閉じ
込めることによりプラズマ密度を高く維持し、スパッタ
エッチ速度を最適化するので、角度依存性はほとんど無
い。
【0007】したがって、本発明が対象としているイオ
ンビームスパッタ装置において、イオンビームによりス
パッタされたターゲットのスパッタ粒子の飛散が本質的
に方向性を持っており、この方向性と基板サイズの大小
との関係に基づいて成膜速度を最適化する課題に、上記
バイアススパッタリング方法のスパッタエッチ速度を最
適化する方式をそのまま適用することは困難であった。
ンビームスパッタ装置において、イオンビームによりス
パッタされたターゲットのスパッタ粒子の飛散が本質的
に方向性を持っており、この方向性と基板サイズの大小
との関係に基づいて成膜速度を最適化する課題に、上記
バイアススパッタリング方法のスパッタエッチ速度を最
適化する方式をそのまま適用することは困難であった。
【0008】一方、特開昭62−164874号は、コンベンシ
ョナルスパッタまたはマグネトロンスパッタにおいて、
コンタクトホールの段差部分のステップカバレージを良
くするために、ターゲットの角度を変える方式を提案し
ている。
ョナルスパッタまたはマグネトロンスパッタにおいて、
コンタクトホールの段差部分のステップカバレージを良
くするために、ターゲットの角度を変える方式を提案し
ている。
【0009】しかし、ターゲットと基板との中心間の距
離は基本的に一定であり、これをイオンビームスパッタ
装置に適用した場合、ターゲットの角度を変えるだけで
は、ターゲットのスパッタ粒子の飛散方向に望ましくな
い分布が生じ、成膜速度を最適化するという課題は解決
できなかった。
離は基本的に一定であり、これをイオンビームスパッタ
装置に適用した場合、ターゲットの角度を変えるだけで
は、ターゲットのスパッタ粒子の飛散方向に望ましくな
い分布が生じ、成膜速度を最適化するという課題は解決
できなかった。
【0010】本発明の目的は、基板サイズ,ターゲット
材質の種類等に応じて基板に到達するターゲットのスパ
ッタ粒子量を変化させ、成膜速度を最適化する手段を備
えたイオンビームスパッタ装置を提供することである。
材質の種類等に応じて基板に到達するターゲットのスパ
ッタ粒子量を変化させ、成膜速度を最適化する手段を備
えたイオンビームスパッタ装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、高真空に排気可能な真空チャンバ内に基
板ホルダとターゲットとを配置するとともに真空チャン
バに引出し電極を介在させてイオン源を接続し、イオン
源で発生させたプラズマから引出し電極によりイオンビ
ームを引出し、このイオンビームをターゲットに照射さ
せ、ターゲットから飛散したスパッタ粒子を基板ホルダ
に固定支持された基板表面に付着させて薄膜を形成する
イオンビームスパッタ装置において、基板のサイズまた
はターゲットの材質等の条件の変更に応じて基板ホルダ
を真空チャンバ内で駆動し基板表面とターゲットとの距
離を可変に設定する駆動機構を備えたイオンビームスパ
ッタ装置を提案するものである。
成するために、高真空に排気可能な真空チャンバ内に基
板ホルダとターゲットとを配置するとともに真空チャン
バに引出し電極を介在させてイオン源を接続し、イオン
源で発生させたプラズマから引出し電極によりイオンビ
ームを引出し、このイオンビームをターゲットに照射さ
せ、ターゲットから飛散したスパッタ粒子を基板ホルダ
に固定支持された基板表面に付着させて薄膜を形成する
イオンビームスパッタ装置において、基板のサイズまた
はターゲットの材質等の条件の変更に応じて基板ホルダ
を真空チャンバ内で駆動し基板表面とターゲットとの距
離を可変に設定する駆動機構を備えたイオンビームスパ
ッタ装置を提案するものである。
【0012】基板ホルダとターゲットとは、ほぼ正対し
て配置することができる。
て配置することができる。
【0013】本発明は、また、上記目的を達成するため
に、高真空に排気可能な真空チャンバ内に基板ホルダと
複数のターゲットとを配置するとともに真空チャンバに
それぞれに引出し電極を介在させて複数のイオン源を接
続し、それぞれのイオン源で発生させたプラズマからそ
れぞれの引出し電極によりイオンビームを引出し、それ
ぞれのイオンビームをそれぞれのターゲットに照射さ
せ、各ターゲットから飛散したスパッタ粒子を基板ホル
ダに固定支持された基板表面に付着させて薄膜を形成す
るイオンビームスパッタ装置において、基板のサイズま
たはそれぞれのターゲットの材質等の条件の変更に応じ
て基板ホルダを真空チャンバ内で駆動し基板表面とそれ
ぞれのターゲットとの距離を可変に設定する駆動機構を
備えたイオンビームスパッタ装置を提案するものであ
る。
に、高真空に排気可能な真空チャンバ内に基板ホルダと
複数のターゲットとを配置するとともに真空チャンバに
それぞれに引出し電極を介在させて複数のイオン源を接
続し、それぞれのイオン源で発生させたプラズマからそ
れぞれの引出し電極によりイオンビームを引出し、それ
ぞれのイオンビームをそれぞれのターゲットに照射さ
せ、各ターゲットから飛散したスパッタ粒子を基板ホル
ダに固定支持された基板表面に付着させて薄膜を形成す
るイオンビームスパッタ装置において、基板のサイズま
たはそれぞれのターゲットの材質等の条件の変更に応じ
て基板ホルダを真空チャンバ内で駆動し基板表面とそれ
ぞれのターゲットとの距離を可変に設定する駆動機構を
備えたイオンビームスパッタ装置を提案するものであ
る。
【0014】上記いずれのイオンビームスパッタ装置に
おいても、基板に向かって酸素または窒素等のアシスト
イオンを照射するアシストイオン源を備えることが可能
である。
おいても、基板に向かって酸素または窒素等のアシスト
イオンを照射するアシストイオン源を備えることが可能
である。
【0015】上記駆動機構は、より具体的には、基板ホ
ルダを取り付けたシャフトを流体圧力で駆動する流体圧
駆動機構,基板ホルダを取り付けたシャフトをラック/
ピニオンで駆動するギア機構である。
ルダを取り付けたシャフトを流体圧力で駆動する流体圧
駆動機構,基板ホルダを取り付けたシャフトをラック/
ピニオンで駆動するギア機構である。
【0016】また、基板ホルダを取り付けたシャフトを
回転させイオンビームスパッタ中に基板を回転させる手
段を備えることが望ましい。
回転させイオンビームスパッタ中に基板を回転させる手
段を備えることが望ましい。
【0017】さらに、シャフトの軸方向の真空チャンバ
ハウジングに対する位置を検出する位置検出器を含み、
基板とターゲットとの距離を測定する手段を備えてもよ
い。
ハウジングに対する位置を検出する位置検出器を含み、
基板とターゲットとの距離を測定する手段を備えてもよ
い。
【0018】引出し電極は、用途によっては、ターゲッ
ト上でイオンビームを収束させる電極形状とすることも
できる。
ト上でイオンビームを収束させる電極形状とすることも
できる。
【0019】
【作用】イオンビームスパッタ装置において、ターゲッ
トから飛散するスパッタ粒子量は、角度依存性すなわち
方向性をもっている。本発明においては、基板ホルダを
チャンバ内で移動可能にしたので、基板とターゲットの
距離を任意に選べる。したがって、基板サイズが小さい
場合は、基板ホルダをターゲット側に近づけてターゲッ
トからのスパッタ粒子を基板に有効に付着させ、成膜速
度を速くできる。また、前記角度依存性は、ターゲット
材質によっても異なる。そこで、ターゲット材質に応じ
てターゲットからのスパッタ粒子が多く飛散する位置に
基板ホルダを移動させると、成膜速度を速くできる。
トから飛散するスパッタ粒子量は、角度依存性すなわち
方向性をもっている。本発明においては、基板ホルダを
チャンバ内で移動可能にしたので、基板とターゲットの
距離を任意に選べる。したがって、基板サイズが小さい
場合は、基板ホルダをターゲット側に近づけてターゲッ
トからのスパッタ粒子を基板に有効に付着させ、成膜速
度を速くできる。また、前記角度依存性は、ターゲット
材質によっても異なる。そこで、ターゲット材質に応じ
てターゲットからのスパッタ粒子が多く飛散する位置に
基板ホルダを移動させると、成膜速度を速くできる。
【0020】基板ホルダとターゲットとを、ほぼ正対し
て配置すると、膜厚分布の良い薄膜を基板に形成でき
る。
て配置すると、膜厚分布の良い薄膜を基板に形成でき
る。
【0021】また、真空チャンバ内に複数のターゲット
を配置するとともに複数のイオン源を接続し、複数の異
なるターゲットを用い、イオン源を1個ずつ動作させる
と、多層膜を成膜できる。それぞれのターゲットを用い
た時に、ターゲットの特性に応じて基板ホルダの位置を
変えると、ターゲットの利用効率を高め、成膜速度を速
くできる。異なるターゲットを用いてイオン源を同時に
動作させれば、混合膜を形成できる。その際、基板ホル
ダを移動させて基板とターゲットとの間の距離を成膜に
効率の良い値に設定すると、高温超電導膜のような混合
膜を作成することもできる。
を配置するとともに複数のイオン源を接続し、複数の異
なるターゲットを用い、イオン源を1個ずつ動作させる
と、多層膜を成膜できる。それぞれのターゲットを用い
た時に、ターゲットの特性に応じて基板ホルダの位置を
変えると、ターゲットの利用効率を高め、成膜速度を速
くできる。異なるターゲットを用いてイオン源を同時に
動作させれば、混合膜を形成できる。その際、基板ホル
ダを移動させて基板とターゲットとの間の距離を成膜に
効率の良い値に設定すると、高温超電導膜のような混合
膜を作成することもできる。
【0022】基板に向かって酸素または窒素等のアシス
トイオンを照射するアシストイオン源を備え、成膜中に
酸素イオンまたは窒素イオンを基板に照射すると、酸化
膜または窒化膜を形成できる。
トイオンを照射するアシストイオン源を備え、成膜中に
酸素イオンまたは窒素イオンを基板に照射すると、酸化
膜または窒化膜を形成できる。
【0023】駆動機構としては、基板ホルダを取り付け
たシャフトを流体圧力で駆動する流体圧駆動機構,基板
ホルダを取り付けたシャフトをラック/ピニオンで駆動
するギア機構を採用する。
たシャフトを流体圧力で駆動する流体圧駆動機構,基板
ホルダを取り付けたシャフトをラック/ピニオンで駆動
するギア機構を採用する。
【0024】基板ホルダを取り付けたシャフトを回転さ
せイオンビームスパッタ中に基板を回転させる手段を備
えると、膜厚分布の良い薄膜を基板に形成できる。
せイオンビームスパッタ中に基板を回転させる手段を備
えると、膜厚分布の良い薄膜を基板に形成できる。
【0025】シャフトの軸方向の真空チャンバハウジン
グに対する位置を検出する位置検出器を含み、基板とタ
ーゲットとの距離を測定する手段を備えれば、基板の位
置を正確に制御できる。
グに対する位置を検出する位置検出器を含み、基板とタ
ーゲットとの距離を測定する手段を備えれば、基板の位
置を正確に制御できる。
【0026】引出し電極は、用途によっては、ターゲッ
ト上でイオンビームを収束させる電極形状にすると、膜
厚分布を所望の通りに調整することも可能である。
ト上でイオンビームを収束させる電極形状にすると、膜
厚分布を所望の通りに調整することも可能である。
【0027】
【実施例】次に、図面を参照して、本発明によるイオン
ビームスパッタ装置の実施例を説明する。図1は、本発
明によるイオンビームスパッタ装置の一実施例の概略構
成を示す側面図である。真空チャンバ1は、イオン源2
と一体で構成されており、その開口3の図示していない
先の部分には真空排気装置が設置され、真空チャンバ1
およびイオン源2の内部を10~4〜10~5Paのオーダ
に排気できるようになっている。真空チャンバ1の内部
では、ホルダ支持台5と一体のターゲットホルダ4が、
ターゲット6を所定位置に保持している。ターゲット6
は、ターゲットホルダ4から着脱可能であり、任意材料
のターゲットと交換できる。また、ターゲットホルダ4
の内部には、冷却水を循環させ、ターゲット6を水冷し
てある。
ビームスパッタ装置の実施例を説明する。図1は、本発
明によるイオンビームスパッタ装置の一実施例の概略構
成を示す側面図である。真空チャンバ1は、イオン源2
と一体で構成されており、その開口3の図示していない
先の部分には真空排気装置が設置され、真空チャンバ1
およびイオン源2の内部を10~4〜10~5Paのオーダ
に排気できるようになっている。真空チャンバ1の内部
では、ホルダ支持台5と一体のターゲットホルダ4が、
ターゲット6を所定位置に保持している。ターゲット6
は、ターゲットホルダ4から着脱可能であり、任意材料
のターゲットと交換できる。また、ターゲットホルダ4
の内部には、冷却水を循環させ、ターゲット6を水冷し
てある。
【0028】基板ホルダ7は、シャフト9により駆動機
構8と接続され、上下位置を調節できるようになってい
る。シャフト9と真空チャンバ1は気密にシールされて
おり、駆動機構8はそのシールの大気圧側にある。駆動
機構8の内部駆動系としては、種々の方式が考えられ
る。本実施例では、シリンダー10とピストン11とか
らなる駆動機構を採用してある。シリンダー10の開口
部12a,12bのいずれかに圧縮空気または油を出し
入れすると、基板ホルダ7を上下方向に駆動し、ターゲ
ット6に対するその位置を調節できる。ピストン11に
は、ロッド13を接続してあり、位置検出器14でその
位置から基板ホルダ7の移動距離を検出し、所望の位置
に基板ホルダ7を停止させることが可能である。
構8と接続され、上下位置を調節できるようになってい
る。シャフト9と真空チャンバ1は気密にシールされて
おり、駆動機構8はそのシールの大気圧側にある。駆動
機構8の内部駆動系としては、種々の方式が考えられ
る。本実施例では、シリンダー10とピストン11とか
らなる駆動機構を採用してある。シリンダー10の開口
部12a,12bのいずれかに圧縮空気または油を出し
入れすると、基板ホルダ7を上下方向に駆動し、ターゲ
ット6に対するその位置を調節できる。ピストン11に
は、ロッド13を接続してあり、位置検出器14でその
位置から基板ホルダ7の移動距離を検出し、所望の位置
に基板ホルダ7を停止させることが可能である。
【0029】基板ホルダ7には、種々の大きさの基板1
5を固定し保持できる。基板ホルダ7の内部にヒータを
組み込み、基板15を加熱しながら成膜する方式を採用
してもよい。
5を固定し保持できる。基板ホルダ7の内部にヒータを
組み込み、基板15を加熱しながら成膜する方式を採用
してもよい。
【0030】イオン源2は、ガス流量調整器16を介し
て図示していないガスボンベと接続され、1分間に数cc
のガスを供給される。イオン源2内部のフィラメント1
7に通電し、フィラメント17とイオン源2の壁との間
でアーク放電をおこし、プラズマを生じさせる。ガスと
しては、通常、アルゴンArを用いるので、アルゴンの
プラスイオンAr+ と電子とが混在しているプラズから
引出し電極18を通してAr+ が引出される。引出し電
極18は、それぞれが多孔の2枚ないし3枚の電極から
なる。孔を通して図に矢印で示すように引出されたイオ
ンビームは、運動エネルギーを持ってターゲット6を照
射する。イオンビームがターゲット6に衝突すると、タ
ーゲット6の材質がスパッタ粒子として飛び出し、基板
15に向かったスパッタ粒子が、基板15の上に膜を形
成する。
て図示していないガスボンベと接続され、1分間に数cc
のガスを供給される。イオン源2内部のフィラメント1
7に通電し、フィラメント17とイオン源2の壁との間
でアーク放電をおこし、プラズマを生じさせる。ガスと
しては、通常、アルゴンArを用いるので、アルゴンの
プラスイオンAr+ と電子とが混在しているプラズから
引出し電極18を通してAr+ が引出される。引出し電
極18は、それぞれが多孔の2枚ないし3枚の電極から
なる。孔を通して図に矢印で示すように引出されたイオ
ンビームは、運動エネルギーを持ってターゲット6を照
射する。イオンビームがターゲット6に衝突すると、タ
ーゲット6の材質がスパッタ粒子として飛び出し、基板
15に向かったスパッタ粒子が、基板15の上に膜を形
成する。
【0031】本実施例では、基板ホルダ7を上下方向に
移動可能であるから、基板15の大きさ,ターゲットの
材質,イオンビームの加速電圧,イオンビーム量等を変
えた場合でも,成膜に最適の位置に基板ホルダ7を移動
させることができる。特に、基板15が基板ホルダ7よ
りも小さい場合は、基板15をターゲット6に近付け
て、ターゲット6から飛び出したスパッタ粒子を基板1
5に効率的に付着させ、外周部に向かって飛んだスパッ
タ粒子の無駄を省き、成膜速度を大幅に改善できる。
移動可能であるから、基板15の大きさ,ターゲットの
材質,イオンビームの加速電圧,イオンビーム量等を変
えた場合でも,成膜に最適の位置に基板ホルダ7を移動
させることができる。特に、基板15が基板ホルダ7よ
りも小さい場合は、基板15をターゲット6に近付け
て、ターゲット6から飛び出したスパッタ粒子を基板1
5に効率的に付着させ、外周部に向かって飛んだスパッ
タ粒子の無駄を省き、成膜速度を大幅に改善できる。
【0032】図2は、図1の実施例において、小さなサ
イズの基板をターゲットに近付けてイオンビームスパッ
タする状態を示す図である。図3は、図1の実施例にお
いて、基板ホルダと同じサイズの基板をイオンビームス
パッタする状態を示す図である。 図2および図3は基
板サイズが小さな場合、大きな場合に適した基板ホルダ
の位置を示す。図でターゲット6からでている点線はそ
の範囲内でターゲットから飛んでくるスパッタ粒子が多
いことを意味し、図2は基板15の大きさが基板ホルダ
7よりも小さく、その直径がa、図3は基板15の大き
さが基板ホルダ7に等しくその直径がbであることを示
す。従来の装置では、基本15の大きさに関係なく、図
3に示す基板ホルダ位置で成膜を行っている。この場
合、基板サイズが大きくても小さくても成膜速度は同じ
であるが、基板サイズが小さい場合、スパッタ粒子は基
板外側の基板ホルダにも付着し、無効分となる。図2は
基板サイズが小さく、基板ホルダ7をターゲット6に近
づけ、ターゲット6からスパッタ粒子が多く飛んでくる
位置に基板を配置するようにしたものである。こうする
ことによって成膜速度を大幅に速くすることができる。
図3の成膜速度を基準にすると、図2では大略(b/
a)2速くなる。従来の装置と比較し、基板ホルダの位
置を変化させることで、成膜速度を速くできる装置を提
供できる。
イズの基板をターゲットに近付けてイオンビームスパッ
タする状態を示す図である。図3は、図1の実施例にお
いて、基板ホルダと同じサイズの基板をイオンビームス
パッタする状態を示す図である。 図2および図3は基
板サイズが小さな場合、大きな場合に適した基板ホルダ
の位置を示す。図でターゲット6からでている点線はそ
の範囲内でターゲットから飛んでくるスパッタ粒子が多
いことを意味し、図2は基板15の大きさが基板ホルダ
7よりも小さく、その直径がa、図3は基板15の大き
さが基板ホルダ7に等しくその直径がbであることを示
す。従来の装置では、基本15の大きさに関係なく、図
3に示す基板ホルダ位置で成膜を行っている。この場
合、基板サイズが大きくても小さくても成膜速度は同じ
であるが、基板サイズが小さい場合、スパッタ粒子は基
板外側の基板ホルダにも付着し、無効分となる。図2は
基板サイズが小さく、基板ホルダ7をターゲット6に近
づけ、ターゲット6からスパッタ粒子が多く飛んでくる
位置に基板を配置するようにしたものである。こうする
ことによって成膜速度を大幅に速くすることができる。
図3の成膜速度を基準にすると、図2では大略(b/
a)2速くなる。従来の装置と比較し、基板ホルダの位
置を変化させることで、成膜速度を速くできる装置を提
供できる。
【0033】図4は、図1に実施例において、ターゲッ
トから飛び出るスパッタ粒子の多い領域を角度αで示す
図である。
トから飛び出るスパッタ粒子の多い領域を角度αで示す
図である。
【0034】図4は、ターゲット6から飛び出るスパッ
タ粒子の多い領域を角度αで示すもので、その角度α
は、ターゲットの材質によって異なる。従ってターゲッ
ト材料を変えた時には、基板ホルダ7の位置を変化させ
適した条件にて成膜することで、成膜速度の速いイオン
ビームスパッタを提供できる。以上のことはまた、高価
なターゲットを使用しても、ターゲット消耗に対する成
膜寄与度の高い、ターゲットの利用効率の高い装置を提
供できることを意味する。
タ粒子の多い領域を角度αで示すもので、その角度α
は、ターゲットの材質によって異なる。従ってターゲッ
ト材料を変えた時には、基板ホルダ7の位置を変化させ
適した条件にて成膜することで、成膜速度の速いイオン
ビームスパッタを提供できる。以上のことはまた、高価
なターゲットを使用しても、ターゲット消耗に対する成
膜寄与度の高い、ターゲットの利用効率の高い装置を提
供できることを意味する。
【0035】図1の実施例では、駆動機構8として油圧
または空気圧で基板ホルダを駆動する基板ホルダ駆動機
構を示したが、他の方式を採用してもよい。図5は、本
発明によるイオンビームスパッタ装置において基板ホル
ダを駆動する機構の他の実施例を示す側面図である。本
実施例は、モータ駆動方式であり、モータ20が回転す
ると、これと噛み合うギア21によりシャフト9が駆動
されて、基板ホルダ7を上下に移動させる。この場合
は、図示していないが、図1に実施例と同様に、位置検
出手段を設け、移動量を正確に計測し、所定の位置に停
止させることができる。ストッパ22は、シャフト9を
締め付け固定するために設置してあるが、他の構造のも
のでもよい。
または空気圧で基板ホルダを駆動する基板ホルダ駆動機
構を示したが、他の方式を採用してもよい。図5は、本
発明によるイオンビームスパッタ装置において基板ホル
ダを駆動する機構の他の実施例を示す側面図である。本
実施例は、モータ駆動方式であり、モータ20が回転す
ると、これと噛み合うギア21によりシャフト9が駆動
されて、基板ホルダ7を上下に移動させる。この場合
は、図示していないが、図1に実施例と同様に、位置検
出手段を設け、移動量を正確に計測し、所定の位置に停
止させることができる。ストッパ22は、シャフト9を
締め付け固定するために設置してあるが、他の構造のも
のでもよい。
【0036】図6は、本発明によるイオンビームスパッ
タ装置において基板ホルダを回転方向に駆動する機構も
備えた別の実施例を示す側面図である。本実施例は、図
5の実施例におけるモータ20の他に、第2のモータ2
3を設置し、シャフト9と一体で回転するギア24とモ
ータ23のシャフト25とを噛み合わせ、モータ23が
回転したときに基板ホルダ7も回転するようにしてあ
る。この時、モータ20はシャフト9のギア21との噛
み合わせを解かれ、例えば図に示すように、右方向に移
動している。図6の実施例では、基板ホルダ7を任意の
位置に移動させた後、その場で基板を回転させながら、
膜厚分布の良い薄膜を基板に形成できる。
タ装置において基板ホルダを回転方向に駆動する機構も
備えた別の実施例を示す側面図である。本実施例は、図
5の実施例におけるモータ20の他に、第2のモータ2
3を設置し、シャフト9と一体で回転するギア24とモ
ータ23のシャフト25とを噛み合わせ、モータ23が
回転したときに基板ホルダ7も回転するようにしてあ
る。この時、モータ20はシャフト9のギア21との噛
み合わせを解かれ、例えば図に示すように、右方向に移
動している。図6の実施例では、基板ホルダ7を任意の
位置に移動させた後、その場で基板を回転させながら、
膜厚分布の良い薄膜を基板に形成できる。
【0037】図7は、複数のイオン源とターゲットとを
設けた本発明によるイオンビームスパッタ装置の実施例
の概略構成を示す斜視図である。本実施例においては、
チャンバ1の内部に、複数のイオン源2a〜2dと複数
のターゲット6a〜6dと基板ホルダ7とを配置してあ
る。基板ホルダ7は、駆動機構8により、図の左右方向
に移動可能である。また、基板ホルダ7上の基板15に
向かってイオン照射できるアシストイオン源26を備え
ている。このアシストイオン源26によれば、成膜中に
酸素イオンまたは窒素イオンを基板に照射すると、酸化
膜または窒化膜を形成できる。
設けた本発明によるイオンビームスパッタ装置の実施例
の概略構成を示す斜視図である。本実施例においては、
チャンバ1の内部に、複数のイオン源2a〜2dと複数
のターゲット6a〜6dと基板ホルダ7とを配置してあ
る。基板ホルダ7は、駆動機構8により、図の左右方向
に移動可能である。また、基板ホルダ7上の基板15に
向かってイオン照射できるアシストイオン源26を備え
ている。このアシストイオン源26によれば、成膜中に
酸素イオンまたは窒素イオンを基板に照射すると、酸化
膜または窒化膜を形成できる。
【0038】本実施例では、複数の異なるターゲットを
用い、イオン源を1個ずつ動作させると、多層膜を成膜
できる。それぞれのターゲットを用いた時に、ターゲッ
トの特性に応じて基板ホルダ7の位置を変えると、ター
ゲットの利用効率を高め、成膜速度を速くできる。
用い、イオン源を1個ずつ動作させると、多層膜を成膜
できる。それぞれのターゲットを用いた時に、ターゲッ
トの特性に応じて基板ホルダ7の位置を変えると、ター
ゲットの利用効率を高め、成膜速度を速くできる。
【0039】また、異なるターゲットを用いてイオン源
を同時に動作させれば、混合膜を形成できる。その際、
基板ホルダ7を移動させて基板とターゲットとの間の距
離を成膜に効率の良い値に設定すると、高温超電導膜の
ような混合膜を作成できる。
を同時に動作させれば、混合膜を形成できる。その際、
基板ホルダ7を移動させて基板とターゲットとの間の距
離を成膜に効率の良い値に設定すると、高温超電導膜の
ような混合膜を作成できる。
【0040】図8は、ターゲットと基板ホルダとをほぼ
正対させた本発明によるイオンビームスパッタ装置の実
施例の概略構成を示す側面図である。本実施例は、図1
の実施例とほとんど同じ構成であるが、ターゲット6と
基板ホルダ7とをほぼ正対させ、しかも基板ホルダ7を
移動できるが特徴となっている。なお、図6の実施例の
ように、基板ホルダ7を回転させる機構を付けてもよ
い。本実施例の場合も、上記各実施例に示したように、
一様な分布のイオンビームを用いてターゲットを照射す
ることもできるが、ここでは引出し電極18の形状を湾
曲させ収束したイオンビームでターゲットを照射する構
成を示してある。
正対させた本発明によるイオンビームスパッタ装置の実
施例の概略構成を示す側面図である。本実施例は、図1
の実施例とほとんど同じ構成であるが、ターゲット6と
基板ホルダ7とをほぼ正対させ、しかも基板ホルダ7を
移動できるが特徴となっている。なお、図6の実施例の
ように、基板ホルダ7を回転させる機構を付けてもよ
い。本実施例の場合も、上記各実施例に示したように、
一様な分布のイオンビームを用いてターゲットを照射す
ることもできるが、ここでは引出し電極18の形状を湾
曲させ収束したイオンビームでターゲットを照射する構
成を示してある。
【0041】本実施例では、上記各実施例と同様に、基
板ホルダ7をターゲット6に向かって前進/後退させ距
離を変えられるので、ターゲットの利用効率を高め、成
膜速度を速くできる。特に、ターゲット6と基板ホルダ
7とがほぼ正対していることから、膜厚分布の良い薄膜
を基板に形成できる。また、収束したイオンビームでタ
ーゲットを照射することにより、所望の膜圧の分布に制
御することも可能である。
板ホルダ7をターゲット6に向かって前進/後退させ距
離を変えられるので、ターゲットの利用効率を高め、成
膜速度を速くできる。特に、ターゲット6と基板ホルダ
7とがほぼ正対していることから、膜厚分布の良い薄膜
を基板に形成できる。また、収束したイオンビームでタ
ーゲットを照射することにより、所望の膜圧の分布に制
御することも可能である。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、基板の大きさに応じて
基板とターゲットとの距離を変えることができ、成膜速
度の速いイオンビームスパッタ装置が得られる。
基板とターゲットとの距離を変えることができ、成膜速
度の速いイオンビームスパッタ装置が得られる。
【0043】また、ターゲットの材質を変えた時でも、
基板に到達するスパッタ粒子が最も多くなるように位置
関係を調整し、成膜速度を速くできるとともに、ターゲ
ットの利用効率を高め、高価なターゲットを無駄なく利
用できる。
基板に到達するスパッタ粒子が最も多くなるように位置
関係を調整し、成膜速度を速くできるとともに、ターゲ
ットの利用効率を高め、高価なターゲットを無駄なく利
用できる。
【図1】本発明によるイオンビームスパッタ装置の一実
施例の概略構成を示す側面図である。
施例の概略構成を示す側面図である。
【図2】図1の実施例において、小さなサイズの基板を
ターゲットに近付けてイオンビームスパッタする状態を
示す図である。
ターゲットに近付けてイオンビームスパッタする状態を
示す図である。
【図3】図1の実施例において、基板ホルダと同じサイ
ズの基板をイオンビームスパッタする状態を示す図であ
る。
ズの基板をイオンビームスパッタする状態を示す図であ
る。
【図4】図1に実施例において、ターゲットから飛び出
るスパッタ粒子の多い領域を角度αで示す図である。
るスパッタ粒子の多い領域を角度αで示す図である。
【図5】本発明によるイオンビームスパッタ装置におい
て基板ホルダを駆動する機構の他の実施例を示す側面図
である。
て基板ホルダを駆動する機構の他の実施例を示す側面図
である。
【図6】本発明によるイオンビームスパッタ装置におい
て基板ホルダを回転方向に駆動する機構も備えた別の実
施例を示す側面図である。
て基板ホルダを回転方向に駆動する機構も備えた別の実
施例を示す側面図である。
【図7】複数のイオン源とターゲットとを設けた本発明
によるイオンビームスパッタ装置の実施例の概略構成を
示す斜視図である。
によるイオンビームスパッタ装置の実施例の概略構成を
示す斜視図である。
【図8】ターゲットと基板ホルダとをほぼ正対させた本
発明によるイオンビームスパッタ装置の実施例の概略構
成を示す側面図である。
発明によるイオンビームスパッタ装置の実施例の概略構
成を示す側面図である。
1 真空チャンバ 2 イオン源 3 開口 4 ターゲットホルダ 5 ホルダ支持台 6 ターゲット 7 基板ホルダ 8 駆動機構 9 シャフト 10 シリンダ 11 ピストン 12 開口部 13 ロッド 14 位置検出器 15 基板 16 ガス流量調整器 17 フィラメント 18 引出し電極 20 モータ 21 ギア 22 ストッパ 23 モータ 24 ギア 25 シャフト 26 アシストイオン源
Claims (9)
- 【請求項1】 高真空に排気可能な真空チャンバ内に基
板ホルダとターゲットとを配置するとともに前記真空チ
ャンバに引出し電極を介在させてイオン源を接続し、前
記イオン源で発生させたプラズマから前記引出し電極に
よりイオンビームを引出し、このイオンビームを前記タ
ーゲットに照射させ、ターゲットから飛散したスパッタ
粒子を前記基板ホルダに固定支持された基板表面に付着
させて薄膜を形成するイオンビームスパッタ装置におい
て、 前記基板のサイズまたは前記ターゲットの材質等の条件
の変更に応じて前記基板ホルダを真空チャンバ内で駆動
し前記基板表面と前記ターゲットとの距離を可変に設定
する駆動機構を備えたことを特徴とするイオンビームス
パッタ装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載のイオンビームスパッタ
装置において、 前記基板ホルダと前記ターゲットとをほぼ正対して配置
したことを特徴とするイオンビームスパッタ装置。 - 【請求項3】 高真空に排気可能な真空チャンバ内に基
板ホルダと複数のターゲットとを配置するとともに前記
真空チャンバにそれぞれに引出し電極を介在させて複数
のイオン源を接続し、それぞれの前記イオン源で発生さ
せたプラズマからそれぞれの前記引出し電極によりイオ
ンビームを引出し、それぞれのイオンビームをそれぞれ
の前記ターゲットに照射させ、各ターゲットから飛散し
たスパッタ粒子を前記基板ホルダに固定支持された基板
表面に付着させて薄膜を形成するイオンビームスパッタ
装置において、 前記基板のサイズまたはそれぞれの前記ターゲットの材
質等の条件の変更に応じて前記基板ホルダを真空チャン
バ内で駆動し前記基板表面とそれぞれの前記ターゲット
との距離を可変に設定する駆動機構を備えたことを特徴
とするイオンビームスパッタ装置。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか一項に記載
のイオンビームスパッタ装置において、 前記基板に向かって酸素または窒素等のアシストイオン
を照射するアシストイオン源を備えたことを特徴とする
イオンビームスパッタ装置。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか一項に記載
のイオンビームスパッタ装置において、 前記駆動機構が、前記基板ホルダを取り付けたシャフト
を流体圧力で駆動する流体圧駆動機構であることを特徴
とするイオンビームスパッタ装置。 - 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれか一項に記載
のイオンビームスパッタ装置において、 前記駆動機構が、前記基板ホルダを取り付けたシャフト
をラック/ピニオンで駆動するギア機構であることを特
徴とするイオンビームスパッタ装置。 - 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか一項に記載
のイオンビームスパッタ装置において、 前記基板ホルダを取り付けたシャフトを回転させ前記イ
オンビームスパッタ中に前記基板を回転させる手段を備
えたことを特徴とするイオンビームスパッタ装置。 - 【請求項8】 請求項5ないし7のいずれか一項に記載
のイオンビームスパッタ装置において、 前記シャフトの軸方向の前記真空チャンバハウジングに
対する位置を検出する位置検出器を含み、前記基板と前
記ターゲットとの距離を測定する手段を備えたことを特
徴とするイオンビームスパッタ装置。 - 【請求項9】 請求項1ないし7のいずれか一項に記載
のイオンビームスパッタ装置において、 前記引出し電極が、前記ターゲット上で前記イオンビー
ムを収束させる電極形状を有することを特徴とするイオ
ンビームスパッタ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2780194A JPH07238372A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | イオンビームスパッタ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2780194A JPH07238372A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | イオンビームスパッタ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07238372A true JPH07238372A (ja) | 1995-09-12 |
Family
ID=12231086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2780194A Pending JPH07238372A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | イオンビームスパッタ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07238372A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005335964A (ja) * | 2004-05-24 | 2005-12-08 | Shincron:Kk | 複合酸化物半導体膜及びその形成方法 |
EP3660182A1 (en) * | 2018-11-26 | 2020-06-03 | Konica Minolta, Inc. | Film forming method and film forming apparatus |
-
1994
- 1994-02-25 JP JP2780194A patent/JPH07238372A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005335964A (ja) * | 2004-05-24 | 2005-12-08 | Shincron:Kk | 複合酸化物半導体膜及びその形成方法 |
EP3660182A1 (en) * | 2018-11-26 | 2020-06-03 | Konica Minolta, Inc. | Film forming method and film forming apparatus |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5130005A (en) | Magnetron sputter coating method and apparatus with rotating magnet cathode | |
CA1140078A (en) | Method and apparatus for pretreating and depositing thin films on substrates | |
US5409590A (en) | Target cooling and support for magnetron sputter coating apparatus | |
JPH07335552A (ja) | 処理装置 | |
JPH02217467A (ja) | 対向ターゲット型スパッタリング装置 | |
JP2005187830A (ja) | スパッタ装置 | |
CA2093635C (en) | Magnetron sputter coating method and apparatus with rotating magnet cathode | |
JPS6330986B2 (ja) | ||
JPH07238372A (ja) | イオンビームスパッタ装置 | |
JP7326036B2 (ja) | マグネトロンスパッタリング装置用のカソードユニット | |
US3998718A (en) | Ion milling apparatus | |
JP2007149861A (ja) | イオンミリング装置 | |
JP4617101B2 (ja) | スパッタ装置 | |
JPH11172431A (ja) | マグネトロンスパッタ成膜方法およびその装置 | |
JP2000188265A (ja) | スパッタリング装置およびスパッタリング方法 | |
JPH03140467A (ja) | スパッタ装置およびスパッタ方法 | |
JP2746695B2 (ja) | スパッタ装置及びスパッタ方法 | |
JP4197149B2 (ja) | スパッタリング装置 | |
KR20070074020A (ko) | 스퍼터링 증착 장치 및 스퍼터링 증착 방법 | |
JP2006028563A (ja) | カソーディックアーク成膜方法および成膜装置 | |
JPH01111870A (ja) | スパッタリング装置 | |
JP2688831B2 (ja) | スパッタリング法による成膜装置 | |
JP2019183180A (ja) | 蒸着装置 | |
JP3898318B2 (ja) | スパッタリング装置 | |
US20240290593A1 (en) | Magnetron Design for Improved Bottom Coverage and Uniformity |