JPH07238297A - 2−シクロヘキシル−2−プロピルエステル及び香料組成物 - Google Patents
2−シクロヘキシル−2−プロピルエステル及び香料組成物Info
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- JPH07238297A JPH07238297A JP5255594A JP5255594A JPH07238297A JP H07238297 A JPH07238297 A JP H07238297A JP 5255594 A JP5255594 A JP 5255594A JP 5255594 A JP5255594 A JP 5255594A JP H07238297 A JPH07238297 A JP H07238297A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 工業的に容易且つ安価に製造でき、優れた持
続性を有し、各種の香料組成物の持続性香気香味賦与な
いし変調剤として有用な新規な香料化合物を得る。 【構成】 一般式 【化4】 (式中、Rは水素、炭素数1〜11のアルキル基、フェ
ニル基、水酸基又はメトキシ基が置換したフェニル基、
2−フェニルエテニル基、ベンジル基、又はR’OCH
2 基を表し、R’は炭素数1〜2のアルキル基又はフェ
ニル基を表す)で示される2−シクロヘキシル−2−プ
ロピルエステル、及びこの化合物を含有することを特徴
とする香料組成物。
続性を有し、各種の香料組成物の持続性香気香味賦与な
いし変調剤として有用な新規な香料化合物を得る。 【構成】 一般式 【化4】 (式中、Rは水素、炭素数1〜11のアルキル基、フェ
ニル基、水酸基又はメトキシ基が置換したフェニル基、
2−フェニルエテニル基、ベンジル基、又はR’OCH
2 基を表し、R’は炭素数1〜2のアルキル基又はフェ
ニル基を表す)で示される2−シクロヘキシル−2−プ
ロピルエステル、及びこの化合物を含有することを特徴
とする香料組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば香料に使用でき
る新規物質、及びこの新規物質と他の合成及び天然の芳
香成分とを混合した香料組成物に関する。
る新規物質、及びこの新規物質と他の合成及び天然の芳
香成分とを混合した香料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エステル化合物は香気物質として、例え
ば、酢酸イソブチル、サリチル酸イソアミル、ギ酸シト
ロネリル、酢酸ゲラニル、安息香酸メチルなど多くの化
合物が知られており、調合香料の基調剤、和調剤、変調
剤、保調剤などとして用いられている。その中で、第三
級アルコールのエステル化合物としては、例えば、酢酸
リナリル(英国特許第1174404号明細書)、酢酸
テルピニル(特開昭63−122796号公報)、1,
1,3,3−テトラメチルブチルアセテート(米国特許
第3484386号明細書)などがあり、又、シクロヘ
キシル基を持つアルコールのエステル化合物としては、
酢酸ジヒドロテルピニル(Food Cosmet.T
oxicol.(フード・アンド・コズメティック・ト
キシコロジー)、12巻、875頁(1974年))、
2−シクロヘキシル−1−プロパノールのエステル誘導
体(特開平3−66637号公報)などが知られてい
る。
ば、酢酸イソブチル、サリチル酸イソアミル、ギ酸シト
ロネリル、酢酸ゲラニル、安息香酸メチルなど多くの化
合物が知られており、調合香料の基調剤、和調剤、変調
剤、保調剤などとして用いられている。その中で、第三
級アルコールのエステル化合物としては、例えば、酢酸
リナリル(英国特許第1174404号明細書)、酢酸
テルピニル(特開昭63−122796号公報)、1,
1,3,3−テトラメチルブチルアセテート(米国特許
第3484386号明細書)などがあり、又、シクロヘ
キシル基を持つアルコールのエステル化合物としては、
酢酸ジヒドロテルピニル(Food Cosmet.T
oxicol.(フード・アンド・コズメティック・ト
キシコロジー)、12巻、875頁(1974年))、
2−シクロヘキシル−1−プロパノールのエステル誘導
体(特開平3−66637号公報)などが知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の公知の香気物質
として知られているエステル化合物は夫々特有な香気を
有しているが、これらと異なる香気を持ち、且つ、持続
性の優れた香気物質が望まれている。
として知られているエステル化合物は夫々特有な香気を
有しているが、これらと異なる香気を持ち、且つ、持続
性の優れた香気物質が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前述の要望
に応ずる目的で鋭意研究した結果、次に示す新規な2−
シクロヘキシル−2−プロピルエステルにより目的を達
成することができるとの知見を得て本発明を完成した。
即ち、本発明は、一般式
に応ずる目的で鋭意研究した結果、次に示す新規な2−
シクロヘキシル−2−プロピルエステルにより目的を達
成することができるとの知見を得て本発明を完成した。
即ち、本発明は、一般式
【化2】 (式中、Rは水素、炭素数1〜11のアルキル基、フェ
ニル基、水酸基又はメトキシ基が置換したフェニル基、
2−フェニルエテニル基、ベンジル基、又はR’OCH
2 基を表し、R’は炭素数1〜2のアルキル基又はフェ
ニル基を表す)で示される文献未記載の新規化合物であ
る2−シクロヘキシル−2−プロピルエステル、及びこ
れを香気物質として含有することを特徴とする香料組成
物に関する。
ニル基、水酸基又はメトキシ基が置換したフェニル基、
2−フェニルエテニル基、ベンジル基、又はR’OCH
2 基を表し、R’は炭素数1〜2のアルキル基又はフェ
ニル基を表す)で示される文献未記載の新規化合物であ
る2−シクロヘキシル−2−プロピルエステル、及びこ
れを香気物質として含有することを特徴とする香料組成
物に関する。
【0005】本発明の〔化2〕で示される2−シクロヘ
キシル−2−プロピルエステルを具体的に示すと、 a)2−シクロヘキシル−2−プロピル ホルメート、
2−シクロヘキシル−2−プロピル アセテート、2−
シクロヘキシル−2−プロピル プロピオネート、2−
シクロヘキシル−2−プロピル イソプロピオネート、
2−シクロヘキシル−2−プロピル ブチレート、2−
シクロヘキシル−2−プロピル イソブチレート、2−
シクロヘキシル−2−プロピル ピバレート、2−シク
ロヘキシル−2−プロピル ペンタノエート、2−シク
ロヘキシル−2−プロピル ヘキサノエート、2−シク
ロヘキシル−2−プロピル オクトエート、2−シクロ
ヘキシル−2−プロピル デカノエート、2−シクロヘ
キシル−2−プロピル ラウレート、2−シクロヘキシ
ル−2−プロピル 2−エチルヘキサノエート、2−シ
クロヘキシル−2−プロピル 3,5,5−トリメチル
ヘキサノエート、2−シクロヘキシル−2−プロピル
シクロヘキシルカルボキシレートなどの脂肪酸エステル
類、 b)2−シクロヘキシル−2−プロピル ベンゾエー
ト、2−シクロヘキシル−2−プロピル サリチレー
ト、2−シクロヘキシル−2−プロピル p−ヒドロキ
シベンゾエート、2−シクロヘキシル−2−プロピル
m−メトキシベンゾエート、2−シクロヘキシル−2−
プロピル p−メトキシベンゾエートなどの無置換又は
置換ベンゾエート類、 c)2−シクロヘキシル−2−プロピル メトキシアセ
テート、2−シクロヘキシル−2−プロピル エトキシ
アセテート、2−シクロヘキシル−2−プロピルフェノ
キシアセテートなどの置換アセテート類、 d)2−シクロヘキシル−2−プロピル シンナメー
ト、 e)2−シクロヘキシル−2−プロピル フェニルアセ
テート、 などがある。
キシル−2−プロピルエステルを具体的に示すと、 a)2−シクロヘキシル−2−プロピル ホルメート、
2−シクロヘキシル−2−プロピル アセテート、2−
シクロヘキシル−2−プロピル プロピオネート、2−
シクロヘキシル−2−プロピル イソプロピオネート、
2−シクロヘキシル−2−プロピル ブチレート、2−
シクロヘキシル−2−プロピル イソブチレート、2−
シクロヘキシル−2−プロピル ピバレート、2−シク
ロヘキシル−2−プロピル ペンタノエート、2−シク
ロヘキシル−2−プロピル ヘキサノエート、2−シク
ロヘキシル−2−プロピル オクトエート、2−シクロ
ヘキシル−2−プロピル デカノエート、2−シクロヘ
キシル−2−プロピル ラウレート、2−シクロヘキシ
ル−2−プロピル 2−エチルヘキサノエート、2−シ
クロヘキシル−2−プロピル 3,5,5−トリメチル
ヘキサノエート、2−シクロヘキシル−2−プロピル
シクロヘキシルカルボキシレートなどの脂肪酸エステル
類、 b)2−シクロヘキシル−2−プロピル ベンゾエー
ト、2−シクロヘキシル−2−プロピル サリチレー
ト、2−シクロヘキシル−2−プロピル p−ヒドロキ
シベンゾエート、2−シクロヘキシル−2−プロピル
m−メトキシベンゾエート、2−シクロヘキシル−2−
プロピル p−メトキシベンゾエートなどの無置換又は
置換ベンゾエート類、 c)2−シクロヘキシル−2−プロピル メトキシアセ
テート、2−シクロヘキシル−2−プロピル エトキシ
アセテート、2−シクロヘキシル−2−プロピルフェノ
キシアセテートなどの置換アセテート類、 d)2−シクロヘキシル−2−プロピル シンナメー
ト、 e)2−シクロヘキシル−2−プロピル フェニルアセ
テート、 などがある。
【0006】上記a)〜e)で分類した本発明の化合物
は夫々、a)果実様、花香様、b)木様、花香様、c)
草様、ラクトン様、d)アンバー香様、e)水仙花香様
の如き特有の香気を有している。
は夫々、a)果実様、花香様、b)木様、花香様、c)
草様、ラクトン様、d)アンバー香様、e)水仙花香様
の如き特有の香気を有している。
【0007】前述の2−シクロヘキシル−2−プロピル
エステルは、2−シクロヘキシル−2−プロパノールと
カルボン酸、カルボン酸無水物又はカルボン酸ハロゲン
化物を原料として用いて、通常のエステル化反応により
製造することができる。又、2−シクロヘキシル−2−
プロパノールと他のエステルを用いてエステル交換反応
によっても製造することができる。
エステルは、2−シクロヘキシル−2−プロパノールと
カルボン酸、カルボン酸無水物又はカルボン酸ハロゲン
化物を原料として用いて、通常のエステル化反応により
製造することができる。又、2−シクロヘキシル−2−
プロパノールと他のエステルを用いてエステル交換反応
によっても製造することができる。
【0008】本発明の化合物は、前述のように特有の香
気を有し、且つ優れた持続性を有するため、そのまま単
独で芳香賦与剤などの香料組成物として使用することが
でき、又調合香料の基調剤、和調剤、変調剤、保調剤と
して他の香料成分などと混合し香料組成物として使用す
ることもできる。又、本発明の香料組成物を芳香賦与剤
や香味賦与剤として、例えば化粧品、芳香剤、香水、洗
剤、石鹸、シャンプー、リンスなどに配合することもで
きる。
気を有し、且つ優れた持続性を有するため、そのまま単
独で芳香賦与剤などの香料組成物として使用することが
でき、又調合香料の基調剤、和調剤、変調剤、保調剤と
して他の香料成分などと混合し香料組成物として使用す
ることもできる。又、本発明の香料組成物を芳香賦与剤
や香味賦与剤として、例えば化粧品、芳香剤、香水、洗
剤、石鹸、シャンプー、リンスなどに配合することもで
きる。
【0009】本発明の化合物を、例えばベルガモット
油、レモン油、ゼラニウム油、マンダリン油、ラベンダ
ー油などの合成精油、オレンジ油、ライム油、レモン
油、グレープフルーツ油、オークモス油、シトロネラ
油、ベチバー油、シンナモ油、パチョリー油、クローブ
油、ベルガモット油、ローズ油などの天然精油に配合す
るとトップノートの優れた香料組成物を調整することが
できる。更に又、天然香料、及び、合成香料物質、例え
ば、ヒドロキシシトロネラール、n−デカナール、シト
ラール、ヘリオトロピンなどのアルデヒド類、α−ヨノ
ン、p−メチルアセトフェノン、ベンザルアセトンなど
のケトン類、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタ
ールなどのアセタール類、リナロール、ゲラニオール、
ネロール、ベンジルアルコール、ターピネオールなどの
アルコール類、サフロール、1−メチルシクロドデカン
−1−イルメチルエーテルなどのエーテル類、酢酸ベン
ジル、リナニルアセテート、メチルジヒドロジャスモネ
ートなどのエステル類、クマリン、γ−ウンデカラクト
ンなどのラクトン類、などのうち二種以上を配合した調
合香料、例えば、ジャスミン、ローズ、鈴蘭、リラ、バ
イオレット、モクセイ、カーネーション、ミューゲ、ラ
ベンダーなどのフレグランス組成物、又、ストロベリ
ー、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、アップル、
パイナップルなどのフレーバー組成物に本発明の化合物
を配合することによりマイルドで持続性の強調された香
料組成物を調整することができる。
油、レモン油、ゼラニウム油、マンダリン油、ラベンダ
ー油などの合成精油、オレンジ油、ライム油、レモン
油、グレープフルーツ油、オークモス油、シトロネラ
油、ベチバー油、シンナモ油、パチョリー油、クローブ
油、ベルガモット油、ローズ油などの天然精油に配合す
るとトップノートの優れた香料組成物を調整することが
できる。更に又、天然香料、及び、合成香料物質、例え
ば、ヒドロキシシトロネラール、n−デカナール、シト
ラール、ヘリオトロピンなどのアルデヒド類、α−ヨノ
ン、p−メチルアセトフェノン、ベンザルアセトンなど
のケトン類、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタ
ールなどのアセタール類、リナロール、ゲラニオール、
ネロール、ベンジルアルコール、ターピネオールなどの
アルコール類、サフロール、1−メチルシクロドデカン
−1−イルメチルエーテルなどのエーテル類、酢酸ベン
ジル、リナニルアセテート、メチルジヒドロジャスモネ
ートなどのエステル類、クマリン、γ−ウンデカラクト
ンなどのラクトン類、などのうち二種以上を配合した調
合香料、例えば、ジャスミン、ローズ、鈴蘭、リラ、バ
イオレット、モクセイ、カーネーション、ミューゲ、ラ
ベンダーなどのフレグランス組成物、又、ストロベリ
ー、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、アップル、
パイナップルなどのフレーバー組成物に本発明の化合物
を配合することによりマイルドで持続性の強調された香
料組成物を調整することができる。
【0010】本発明の化合物は芳香成分及び保留性能に
おいても香料組成物に高度に有用である。これらの化合
物の組成物中の配合量はその目的によっても異なるが、
通常全体の0.01〜30重量%の範囲で使用される。
おいても香料組成物に高度に有用である。これらの化合
物の組成物中の配合量はその目的によっても異なるが、
通常全体の0.01〜30重量%の範囲で使用される。
【0011】
【発明の効果】本発明の化合物は特有の香気を有し、
又、これを配合した香料組成物は優れた従来存在してい
たものとは異なる香気を有しブースター効果があり、更
に優れた持続性を有するため、各種の香料組成物の基調
剤、和調剤、変調剤、保調剤などとしてに有用である。
又、これを配合した香料組成物は優れた従来存在してい
たものとは異なる香気を有しブースター効果があり、更
に優れた持続性を有するため、各種の香料組成物の基調
剤、和調剤、変調剤、保調剤などとしてに有用である。
【0012】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
る。
【0013】〔2−シクロヘキシル−2−プロピルエス
テルの製造〕 実施例 1 2−シクロヘキシル−2−プロパノール14.2g、ア
セチルクロライド8.6g、石油エーテル20mlの混
合物中を50℃に加熱し、攪拌下、ピリジン9.5gを
滴下し、そのまま2時間攪拌を続けた。反応液を冷却
後、析出した白色固体を濾別し、濾液を5%塩酸水溶
液、水で洗浄し、蒸留により134〜135℃/62m
mHgの留分の無色透明の液体16.8gを得た。この
化合物を赤外線吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクト
ル、マススペクトル、元素分析により測定を行った結果
下記の通りであり、この化合物が2−シクロヘキシル−
2−プロピルアセテートであることを確認した。この化
合物はフルーティー感のある弱いバラ様のフローラルな
香気を有していた。
テルの製造〕 実施例 1 2−シクロヘキシル−2−プロパノール14.2g、ア
セチルクロライド8.6g、石油エーテル20mlの混
合物中を50℃に加熱し、攪拌下、ピリジン9.5gを
滴下し、そのまま2時間攪拌を続けた。反応液を冷却
後、析出した白色固体を濾別し、濾液を5%塩酸水溶
液、水で洗浄し、蒸留により134〜135℃/62m
mHgの留分の無色透明の液体16.8gを得た。この
化合物を赤外線吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクト
ル、マススペクトル、元素分析により測定を行った結果
下記の通りであり、この化合物が2−シクロヘキシル−
2−プロピルアセテートであることを確認した。この化
合物はフルーティー感のある弱いバラ様のフローラルな
香気を有していた。
【化3】 赤外線吸収スペクトル 1735cm-1(C=O) 1260cm-1(C−O) 核磁気共鳴スペクトル(δ) (a) 1.39ppm(6H) (b) 1.97ppm(3H) (c) 0.9〜2.0ppm(11H) マススペクトル(m/e) 184(分子イオンピーク) 元素分析 C;71.65%(計算値71.70%) H;10.92%(計算値10.94%)
【0014】実施例 2〜9 アセチルクロライドの代わりに、夫々、プロピオニルク
ロライド、ラウロイルクロライド、ベンゾイルクロライ
ド、フェニルアセチルクロライド、シンナモイルクロラ
イド、o−ヒドロキシベンゾイルクロライド、p−メト
キシベンゾイルクロライド、メトキシアセチルクロライ
ドを用いて実施例1に述べた製造方法に準じた方法で操
作して、得られた化合物について夫々実施例1と同様に
各分析を行った結果、目的の化合物であることを確認し
た。得られた化合物及び各分析の結果を表1にまとめて
示す。
ロライド、ラウロイルクロライド、ベンゾイルクロライ
ド、フェニルアセチルクロライド、シンナモイルクロラ
イド、o−ヒドロキシベンゾイルクロライド、p−メト
キシベンゾイルクロライド、メトキシアセチルクロライ
ドを用いて実施例1に述べた製造方法に準じた方法で操
作して、得られた化合物について夫々実施例1と同様に
各分析を行った結果、目的の化合物であることを確認し
た。得られた化合物及び各分析の結果を表1にまとめて
示す。
【0015】実施例 10 ギ酸メチル60.1g、2−シクロヘキシル−2−プロ
パノール213.4g、水酸化カリウム15gの混合物
を70℃で5時間攪拌した。反応混合液を水洗後、カラ
ムクロマトグラフィーにより無色透明の液体156gを
得た。得られた化合物について夫々実施例1と同様に各
分析を行った結果、目的の2−シクロヘキシル−2−プ
ロピルホルメートであることを確認した。各分析の結果
を表1に示す。
パノール213.4g、水酸化カリウム15gの混合物
を70℃で5時間攪拌した。反応混合液を水洗後、カラ
ムクロマトグラフィーにより無色透明の液体156gを
得た。得られた化合物について夫々実施例1と同様に各
分析を行った結果、目的の2−シクロヘキシル−2−プ
ロピルホルメートであることを確認した。各分析の結果
を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】実施例2〜10で得られた化合物は夫々単
独で特有の香気を有していた。夫々の化合物の香気を表
2にまとめて示す。
独で特有の香気を有していた。夫々の化合物の香気を表
2にまとめて示す。
【表2】
【0018】〔香料組成物の製造〕 実施例 11 下記の各成分(重量部)を混合することによりローズ調
の基礎組成物を製造した。 上記組成物100gに2−シクロヘキシル−2−プロピ
ルアセテート5gを変調剤として混合し香料組成物を調
整した。このものはシャープでソフトなフレッシュ感の
ある新規なローズ様の香気を有しており、新規な調合香
料が得られた。更に、専門パネラー5人により、2−シ
クロヘキシル−2−プロピルアセテートを添加したもの
と添加しないものについて1カ月後の香気の変化を官能
試験した。その結果、未添加のものは香気が変化してい
たのに対し、添加したものは変化がなく、持続性が向上
していた。
の基礎組成物を製造した。 上記組成物100gに2−シクロヘキシル−2−プロピ
ルアセテート5gを変調剤として混合し香料組成物を調
整した。このものはシャープでソフトなフレッシュ感の
ある新規なローズ様の香気を有しており、新規な調合香
料が得られた。更に、専門パネラー5人により、2−シ
クロヘキシル−2−プロピルアセテートを添加したもの
と添加しないものについて1カ月後の香気の変化を官能
試験した。その結果、未添加のものは香気が変化してい
たのに対し、添加したものは変化がなく、持続性が向上
していた。
【0019】実施例 12〜15 2−シクロヘキシル−2−プロピルアセテートの代わり
に夫々2−シクロヘキシル−2−プロピルプロピオネー
ト、2−シクロヘキシル−2−プロピルイソブチレー
ト、2−シクロヘキシル−2−プロピルペンタノエー
ト、2−シクロヘキシル−2−プロピルベンゾエートを
変調剤として用いる以外は実施例11と同様に香料組成
物を調整した。前記の変調剤の混合により香気は夫々重
厚感が増し、且つ、ナチュラル感が向上しており、良好
な調合香料が得られた。更に、これらを実施例11と同
様に添加と無添加の場合の1カ月後の香気の変化を官能
試験した結果、添加したものは何れも持続性が向上して
いた。
に夫々2−シクロヘキシル−2−プロピルプロピオネー
ト、2−シクロヘキシル−2−プロピルイソブチレー
ト、2−シクロヘキシル−2−プロピルペンタノエー
ト、2−シクロヘキシル−2−プロピルベンゾエートを
変調剤として用いる以外は実施例11と同様に香料組成
物を調整した。前記の変調剤の混合により香気は夫々重
厚感が増し、且つ、ナチュラル感が向上しており、良好
な調合香料が得られた。更に、これらを実施例11と同
様に添加と無添加の場合の1カ月後の香気の変化を官能
試験した結果、添加したものは何れも持続性が向上して
いた。
【0020】実施例 16 下記の各成分(重量部)を混合することによりジャスミ
ン調の基礎組成物を製造した。 上記組成物100gに2−シクロヘキシル−2−プロピ
ルシンナメート10gを混合し香料組成物を調整した。
このものの香気は未添加のものに比べて重厚感を有し、
且つ、優れた持続性を有する新規なジャスミン様の新規
な調合香料が得られた。更に、これらを実施例11と同
様に添加と無添加の香気の変化を官能試験した結果、添
加したものは何れも持続性が向上していた。
ン調の基礎組成物を製造した。 上記組成物100gに2−シクロヘキシル−2−プロピ
ルシンナメート10gを混合し香料組成物を調整した。
このものの香気は未添加のものに比べて重厚感を有し、
且つ、優れた持続性を有する新規なジャスミン様の新規
な調合香料が得られた。更に、これらを実施例11と同
様に添加と無添加の香気の変化を官能試験した結果、添
加したものは何れも持続性が向上していた。
【0021】実施例 17 下記の各成分(重量部)を混合することによりスズラン
調の基礎組成物を製造した。 上記組成物100gに2−シクロヘキシル−2−プロピ
ル メトキシアセテート10gを混合し香料組成物を調
整した。このものは未添加のものに比べてナチュラル感
が強調された新規な香気を有しており、スズラン様の新
規な調合香料が得られた。更に、実施例11と同様に添
加と無添加の場合の1カ月後の香気の変化を官能試験し
た結果、添加したものは持続性が向上していた。
調の基礎組成物を製造した。 上記組成物100gに2−シクロヘキシル−2−プロピ
ル メトキシアセテート10gを混合し香料組成物を調
整した。このものは未添加のものに比べてナチュラル感
が強調された新規な香気を有しており、スズラン様の新
規な調合香料が得られた。更に、実施例11と同様に添
加と無添加の場合の1カ月後の香気の変化を官能試験し
た結果、添加したものは持続性が向上していた。
【0022】実施例 18〜21 2−シクロヘキシル−2−プロピル メトキシアセテー
トの代わりに夫々2−シクロヘキシル−2−プロピル
ホルメート、2−シクロヘキシル−2−プロピル フェ
ノキシアセテート、2−シクロヘキシル−2−プロピル
サリチレート、2−シクロヘキシル−2−プロピル
シンナメートを用いる以外は実施例17と同様に調合香
料が得られた。前記の変調剤の混合により夫々ナチュラ
ル感が向上した。更に、これらを実施例11と同様に添
加と無添加の場合の1カ月後の香気の変化を官能試験し
た結果、添加したものは何れも持続性が向上していた。
トの代わりに夫々2−シクロヘキシル−2−プロピル
ホルメート、2−シクロヘキシル−2−プロピル フェ
ノキシアセテート、2−シクロヘキシル−2−プロピル
サリチレート、2−シクロヘキシル−2−プロピル
シンナメートを用いる以外は実施例17と同様に調合香
料が得られた。前記の変調剤の混合により夫々ナチュラ
ル感が向上した。更に、これらを実施例11と同様に添
加と無添加の場合の1カ月後の香気の変化を官能試験し
た結果、添加したものは何れも持続性が向上していた。
【0023】実施例 22〜24 下記の各成分(重量部)を混合することによりライラッ
ク調の基礎組成物を製造した。 上記組成物100gに2−シクロヘキシル−2−プロピ
ルアセテート10gを混合し香料組成物を調整した。こ
のものの香気は未添加のものに比べて穏やかで新鮮さが
増した新規なライラック様の新規な調合香料が得られ
た。又、2−シクロヘキシル−2−プロピルアセテート
の代わりに夫々2−シクロヘキシル−2−プロピル p
−メトキシベンゾエート、2−シクロヘキシル−2−プ
ロピル シンナメート、2−シクロヘキシル−2−プロ
ピル フェノキシアセテートを用いても同様な新規な調
合香料が得られた。更に、これらを実施例11と同様に
添加と無添加の香気の変化を官能試験した結果、添加し
たものは何れも持続性が向上していた。
ク調の基礎組成物を製造した。 上記組成物100gに2−シクロヘキシル−2−プロピ
ルアセテート10gを混合し香料組成物を調整した。こ
のものの香気は未添加のものに比べて穏やかで新鮮さが
増した新規なライラック様の新規な調合香料が得られ
た。又、2−シクロヘキシル−2−プロピルアセテート
の代わりに夫々2−シクロヘキシル−2−プロピル p
−メトキシベンゾエート、2−シクロヘキシル−2−プ
ロピル シンナメート、2−シクロヘキシル−2−プロ
ピル フェノキシアセテートを用いても同様な新規な調
合香料が得られた。更に、これらを実施例11と同様に
添加と無添加の香気の変化を官能試験した結果、添加し
たものは何れも持続性が向上していた。
【0024】実施例 25 下記の各成分(重量部)を混合することによりバイオレ
ット調の基礎組成物を製造した。 上記組成物100gに2−シクロヘキシル−2−プロピ
ルイソペンタノエート10gを混合し香料組成物を調整
した。このものの香気は未添加のものに比べてトップノ
ートが強調された新規なバイオレット様の新規な調合香
料が得られた。
ット調の基礎組成物を製造した。 上記組成物100gに2−シクロヘキシル−2−プロピ
ルイソペンタノエート10gを混合し香料組成物を調整
した。このものの香気は未添加のものに比べてトップノ
ートが強調された新規なバイオレット様の新規な調合香
料が得られた。
【0025】実施例 26 下記の各成分(重量部)を混合することによりナルシス
調の基礎組成物を製造した。 上記組成物100gに2−シクロヘキシル−2−プロピ
ル エトキシアセテート10gを混合し香料組成物を調
整した。このものの香気は未添加のものに比べて土のよ
うなナチュラル感が向上した新規なナルシス様の新規な
調合香料が得られた。
調の基礎組成物を製造した。 上記組成物100gに2−シクロヘキシル−2−プロピ
ル エトキシアセテート10gを混合し香料組成物を調
整した。このものの香気は未添加のものに比べて土のよ
うなナチュラル感が向上した新規なナルシス様の新規な
調合香料が得られた。
【0026】実施例 27 下記の各成分(重量部)を混合することによりアップル
フレーバーの基礎組成物を製造した。 上記組成物100gに2−シクロヘキシル−2−プロピ
ルアセテート5gを混合し香料組成物を調整した。この
ものの風味は未添加のものに比べて自然らしさが増した
新規なアップルフレーバーが得られた。
フレーバーの基礎組成物を製造した。 上記組成物100gに2−シクロヘキシル−2−プロピ
ルアセテート5gを混合し香料組成物を調整した。この
ものの風味は未添加のものに比べて自然らしさが増した
新規なアップルフレーバーが得られた。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中、Rは水素、炭素数1〜11のアルキル基、フェ
ニル基、水酸基又はメトキシ基が置換したフェニル基、
2−フェニルエテニル基、ベンジル基、又はR’OCH
2 基を表し、R’は炭素数1〜2のアルキル基又はフェ
ニル基を表す)で示される2−シクロヘキシル−2−プ
ロピルエステル。 - 【請求項2】 一般式 請求項1の2−シクロヘキシル−2−プロピルエステル
を含有することを特徴とする香料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5255594A JPH07238297A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 2−シクロヘキシル−2−プロピルエステル及び香料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5255594A JPH07238297A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 2−シクロヘキシル−2−プロピルエステル及び香料組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07238297A true JPH07238297A (ja) | 1995-09-12 |
Family
ID=12918068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5255594A Pending JPH07238297A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 2−シクロヘキシル−2−プロピルエステル及び香料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07238297A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6187727B1 (en) * | 1999-07-12 | 2001-02-13 | Bush Boake Allen, Inc. | Fragrance materials |
EP1108703A1 (en) * | 1999-12-17 | 2001-06-20 | Takasago International Corporation | Fragance composition |
JP2003516813A (ja) * | 1999-12-13 | 2003-05-20 | ハーマン・ウント・ライマー・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング | 臭気中和剤 |
WO2003082799A3 (de) * | 2002-04-03 | 2003-12-31 | Symrise Gmbh & Co Kg | Alicyclische ester mit moschusgeruch |
US7196051B2 (en) * | 2001-12-06 | 2007-03-27 | Symrise Gmbh & Co. Kg | Process for the preparation of cyclohexyloxyacetic alkyl esters |
EP1780258A1 (en) * | 2005-10-31 | 2007-05-02 | Kao Corporation | Perfume composition |
-
1994
- 1994-02-28 JP JP5255594A patent/JPH07238297A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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EP1108703A1 (en) * | 1999-12-17 | 2001-06-20 | Takasago International Corporation | Fragance composition |
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EP1780258A1 (en) * | 2005-10-31 | 2007-05-02 | Kao Corporation | Perfume composition |
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