JPH07238050A - テレフタル酸の製造方法 - Google Patents

テレフタル酸の製造方法

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JPH07238050A
JPH07238050A JP6028241A JP2824194A JPH07238050A JP H07238050 A JPH07238050 A JP H07238050A JP 6028241 A JP6028241 A JP 6028241A JP 2824194 A JP2824194 A JP 2824194A JP H07238050 A JPH07238050 A JP H07238050A
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JP
Japan
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palladium
carbon monoxide
terephthalic acid
reaction
solvent
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Pending
Application number
JP6028241A
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English (en)
Inventor
Chikafumi Suzuki
史文 鈴木
Etsuro Okamoto
悦郎 岡本
Futahiko Chikugo
二彦 筑後
Taketo Ishizaki
武人 石崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルキルベンゼンを低級脂肪族カルボン酸溶
媒中で分子状酸素により液相酸化する際に、一酸化炭素
の発生量を削減し、これにより反応排ガス中の一酸化炭
素の量を減少させ、除害処理を実質的に不要とする。 【構成】 低級脂肪族カルボン酸を含む溶媒中で、アル
キルベンゼンを分子状酸素により液相酸化してテレフタ
ル酸を製造する方法において、反応系にパラジウムを存
在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルキルベンゼンを低級
脂肪族カルボン酸溶媒中にて触媒および触媒助剤の存在
下に分子状酸素によって液相酸化しテレフタル酸を製造
する方法、特に反応時の一酸化炭素の発生を抑制しなが
らテレフタル酸を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、テレフタル酸を大規模に工業的に
製造する方法として、酢酸等の低級脂肪族カルボン酸を
含む溶媒中にて、コバルト、マンガン、および臭素等の
触媒の存在下に、パラキシレン等のアルキルベンゼンを
分子状酸素によって液相酸化する方法が採用されてい
る。
【0003】この方法ではアルキルベンゼンが分子状酸
素により酸化されてテレフタル酸が生成するが、この際
溶媒として用いられた低級脂肪族カルボン酸の一部が酸
化されて二酸化炭素、一酸化炭素、その他の副生物に変
換され、これらが未反応の酸素とともに反応排ガスに同
伴して、反応器より排出される。分子状酸素含有ガスと
して空気を用いた場合の反応排ガス中の各成分の濃度
は、通常大量に含まれているものとして酸素が0.1〜
8容量%、二酸化炭素が0.05〜5容量%、一酸化炭
素が0.01〜5容量%程度である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのような反
応排ガスに含まれる一酸化炭素は、生体に対する毒性が
あり、その排出量も二酸化炭素に次いで多い。このため
環境に対する負荷を考慮すると、テレフタル酸製造時に
発生する反応排ガスを大気中に排気するためには、反応
排ガス中に多量に含まれる一酸化炭素に対して除害処理
を行う必要があり、これがテレフタル酸の製造コストを
高くするという問題点がある。
【0005】本発明は、従来のテレフタル酸製造におけ
る上記のような問題点を解決するためなされたものであ
って、テレフタル酸の製造時に発生する一酸化炭素の発
生量を少なくすることができ、これにより反応排ガス中
に含まれる一酸化炭素の量を減少させることが可能なテ
レフタル酸の製造方法を提案することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、低級脂肪族カ
ルボン酸を含む溶媒中で、アルキルベンゼンを分子状酸
素により液相酸化してテレフタル酸を製造する方法にお
いて、反応系にパラジウムを存在させることを特徴とす
るテレフタル酸の製造方法である。
【0007】本発明において原料として用いられるアル
キルベンゼンは、液相酸化によりテレフタル酸に変換さ
れるアルキルベンゼンであり、その一部のアルキル基が
酸化されたものを含む。このようなアルキルベンゼンと
しては、例えばp−キシレン、p−トルイル酸またはこ
れらの混合物等が挙げられる。
【0008】本発明において用いられる反応溶媒は、低
級脂肪族カルボン酸を含む溶媒であり、炭素数6以下の
ものが好ましい。このような低級脂肪族カルボン酸とし
ては、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、n
−吉草酸、トリメチル酢酸、カプロン酸、あるいはこれ
らの水との混合物などが挙げられ、特に酢酸または酢酸
と水との混合物が好ましい。水を含む場合、溶媒中の水
の含有量は20重量%以下とするのが好ましい。このよ
うな低級脂肪族カルボン酸溶媒の使用量は原料となるア
ルキルベンゼンの濃度が溶媒に対して1〜50重量%と
なる割合で用いる。
【0009】本発明の酸化反応においては、酸化触媒を
用いるのが好ましい。酸化触媒としては、例えばコバル
ト、マンガンおよび臭素等を含む可溶性の触媒が好まし
いが、他のものでもよい。このような触媒に用いられる
コバルト、マンガン化合物としては、コバルト、マンガ
ンの臭素塩、安息香酸塩、ナフテン酸塩、酢酸塩等のカ
ルボン酸塩、アセチルアセトナートなどが、また臭素化
合物としてはマンガン、コバルト等の遷移金属の臭素
塩、臭化水素酸、ジブロモエチレン、テトラブロモエタ
ンなどが挙げられる。これらの使用量は、低級脂肪族カ
ルボン酸を含む溶媒に対して、コバルト原子として10
〜5000重量ppm、マンガン原子として10〜50
00重量ppm、臭素原子として10〜10000重量
ppmとするのが好ましい。
【0010】アルキルベンゼンを反応溶媒中で液相酸化
するための分子状酸素としては、純酸素、空気、酸素リ
ッチ空気、純酸素と不活性ガスとの混合物などの分子状
酸素含有ガスを用いることができる。分子状酸素はアル
キルベンゼンをテレフタル酸に酸化するのに必要な量よ
り、過剰に供給して反応を行う。パラキシレンの場合、
パラキシレン1kgに対して、0.1〜3Nm3(0
℃、1気圧にしたときの換算値)の酸素が供給されるよ
うに、分子状酸素含有ガスを送気する。例えば、分子状
酸素として空気を使用する場合には、パラキシレン1k
gに対して0.5〜15Nm3(0℃、1気圧にしたと
きの換算値)の割合で酸化反応器に供給するのが好まし
い。
【0011】本発明では、低級脂肪族カルボン酸溶媒中
でアルキルベンゼンを分子状酸素を用いて液相酸化する
際、一酸化炭素の発生量を削減するために反応系にパラ
ジウムを存在させる。このパラジウムは、臭化物、酢酸
塩、アセチルアセトナート等の反応系に可溶な化合物が
好ましい。パラジウムの使用量は、溶媒に対してパラジ
ウム原子として0.001〜10重量ppm、好ましく
は0.01〜10重量ppmである。パラジウムはパラ
ジウム原子として10重量ppmを超えるように用いて
もよいが、この場合一酸化炭素の発生量を削減する効果
は10重量ppmの場合とほぼ同等であるため経済的で
なく、また得られるテレフタル酸の色調が悪化するため
実用的でない。
【0012】本発明のテレフタル酸の製造方法は、前記
原料としてのアルキルベンゼン、反応溶媒としての低級
脂肪族カルボン酸、触媒およびパラジウム等を酸化反応
器に導入し、分子状酸素含有ガスを通気して酸化反応を
行う。このとき反応温度160〜260℃、反応圧力4
〜50kg/cm2G、反応時間10〜200分の範囲
とするのが好ましい。反応は連続式、バッチ式などの任
意の方式によることができる。分子状酸素含有ガスは一
過式で通気することもできるが、排ガスの大部分を循環
させ、一部分を排気しながら酸化反応を行ってもよい。
【0013】こうして酸化反応を行うことにより、原料
のアルキルベンゼンは酸化されて、テレフタル酸が生成
する。このとき反応溶媒の低級脂肪族カルボン酸の一部
が酸化されるが、反応系にパラジウムが存在することに
より、一酸化炭素の発生量は少なくなる。パラジウムを
存在させることによって、アルキルベンゼンの酸化反応
は影響を受けず、テレフタル酸の収率は変らない。
【0014】一般に、排ガスの大部分を循環する場合
で、酸素濃度の高い分子状酸素含有ガスを、循環ガス中
に供給して希釈し、反応器入口の酸素濃度を空気とほぼ
同濃度にして酸化反応を行うと、排ガス中の一酸化炭素
濃度が大幅に増大し、排ガスを排気するためには一酸化
炭素の除害処理が必要となるが、本発明では反応系にパ
ラジウムを存在させることによって、このような条件下
でも一酸化炭素の発生が少なくなり、除害処理は実質的
に不要となる。
【0015】酸化反応により生成したテレフタル酸を含
む反応液は酸化反応器から排出し、ろ過、遠心分離等の
通常の方法で固液分離する。ここで分離したテレフタル
酸は洗浄、乾燥の後、必要に応じて公知の方法で精製さ
れる。一方、酸化反応器から排出される排ガスは、冷却
によって凝縮性成分を除いた後、そのまま大気中に排出
することができるが、低酸素濃度の気体として利用して
もよく、また加圧状態にあるため圧力源として利用する
こともできる。いずれの場合も実質的に一酸化炭素の除
害処理は不要であるが、場合によっては簡単な除害処理
を施すことも可能である。
【0016】
【発明の効果】本発明のテレフタル酸の製造方法によれ
ば、反応系にパラジウムを存在させてアルキルベンゼン
を分子状酸素で液相酸化するため、低級脂肪族カルボン
酸の一部が酸化して生成する一酸化炭素の発生量を削減
することができ、これにより反応排ガス中に含まれる一
酸化炭素の量を減少させ、除害処理を実質的に不要にす
ることが可能である。
【0017】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例によりなんら限定されるものでは
ない。なお、各実施例では、反応排ガス中の一酸化炭素
の濃度は赤外線ガス分析計により測定した。
【0018】実施例1 還流冷却器、攪拌器、加熱装置、パラキシレン供給管、
空気導入管、および排ガス抜出管等を備えたチタン製耐
圧酸化反応器に、水7重量%を含む酢酸を200g、酢
酸コバルト(4水和物)0.48g、酢酸マンガン(4
水和物)0.23g、臭化水素酸(47%水溶液)0.
42gおよびパラジウムアセチルアセトネート5.7×
10-4g(コバルト原子として550重量ppm、マン
ガン原子として250重量ppm、臭素原子として97
0重量ppm、パラジウム原子として1重量ppm)を
仕込み、190℃に加熱した。そしてパラキシレンを1
時間あたり50mlの速度で反応器に導入するととも
に、空気を1時間あたり0.15Nm3の割合で供給
し、1時間反応を行ってテレフタル酸を製造した。この
ときの排ガス抜出管から排出された反応排ガス中の一酸
化炭素の濃度およびテレフタル酸の収率を表1に示す。
【0019】実施例2〜5 実施例1の方法において、加えるパラジウムアセチルア
セトネートを5.7×10-3g、5.7×10-5g、
5.7×10-6g、5.7×10-7g(パラジウム原子
としてそれぞれ10、0.1、0.01、0.001重
量ppm)としてテレフタル酸を製造したときの反応排
ガス中の一酸化炭素の濃度およびテレフタル酸の収率を
表1に示す。
【0020】実施例6〜7 実施例1の方法において、パラジウムアセチルアセトナ
ートに代えて酢酸パラジウムを4.2×10-4g、4.
2×10-6g(パラジウム原子としてそれぞれ1、0.
01重量ppm)加えてテレフタル酸を製造したときの
反応排ガス中の一酸化炭素の濃度およびテレフタル酸の
収率を表1に示す。
【0021】比較例1 実施例1の方法において、パラジウム化合物を加えずに
テレフタル酸を製造したときの反応排ガス中の一酸化炭
素の濃度およびテレフタル酸の収率を表1に示す。
【0022】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 (72)発明者 石崎 武人 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低級脂肪族カルボン酸を含む溶媒中で、
    アルキルベンゼンを分子状酸素により液相酸化してテレ
    フタル酸を製造する方法において、反応系にパラジウム
    を存在させることを特徴とするテレフタル酸の製造方
    法。
JP6028241A 1994-02-25 1994-02-25 テレフタル酸の製造方法 Pending JPH07238050A (ja)

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