JPH07236856A - 上塗塗膜の補修方法 - Google Patents

上塗塗膜の補修方法

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JPH07236856A
JPH07236856A JP3051794A JP3051794A JPH07236856A JP H07236856 A JPH07236856 A JP H07236856A JP 3051794 A JP3051794 A JP 3051794A JP 3051794 A JP3051794 A JP 3051794A JP H07236856 A JPH07236856 A JP H07236856A
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water
parts
soluble
clear
melamine resin
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JP3051794A
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English (en)
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Sou Ookawa
草 大川
Masataka Muramatsu
正隆 村松
Hiroshi Ito
博志 伊藤
Mitsuhiro Fukuda
光博 福田
Yasuji Tanaka
靖二 田中
Yoshinori Yamamoto
良典 山本
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Kansai Paint Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水性着色ベース塗膜及びトップクリヤー塗膜
とからなる上塗塗膜の補修方法において、不良部位を研
削除去し、該部に水溶性アクリル樹脂及び水溶性メラミ
ン樹脂を主成分とする水性ボカシクリヤーを塗布し、そ
の上に水性着色ベース塗料及び上記水性ボカシクリヤー
を順次塗り重ねてプレヒートした後、トップクリヤー塗
料を塗付することを特徴とする上塗塗膜の補修方法。 【効果】 元の上塗塗膜との色・メタリック感の一致性
やダストのなじみ性を乾燥後だけでなくウェット時にも
正確に判断でき、しかも良好な仕上がりが得られ、補修
作業を容易に行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性着色ベース塗膜及
びトップクリヤー塗膜とからなる上塗塗膜を部分的に補
修する際に、特定の水性ボカシクリヤーを用いてなる上
塗塗膜の補修方法に関する。
【0002】
【従来技術及びその課題】近年、環境対策の点から自動
車外板等の仕上げ塗装において、着色顔料及び/又はメ
タリック顔料を含有する水性着色ベース塗料及び溶剤型
あるいは水性トップクリヤー塗料による上塗塗装が増え
ており、かかる水性着色ベース塗膜及びクリヤー塗膜と
からなる上塗塗膜の補修では、不良部位を研削除去して
該水性着色ベース塗料を局所的に塗布した場合、塗布部
分の周りに該塗料がダスト状に残り、これが塗布部分の
周りのツヤびけ・黒ずみなどの不具合を生じることか
ら、一般に該ダスト状の水性着色ベース塗料のなじみを
良くするため、水性着色ベース塗料中のクリヤー成分を
用いた水性ボカシクリヤーを、水性着色ベース塗料の塗
布前後に塗布することが行なわれている。
【0003】上記水性ボカシクリヤーの組成は、水性着
色ベース塗料中のクリヤー成分を用いることから、通常
エマルジョンあるいはディスパージョンが主体であるた
め、水性ボカシクリヤー液は白濁している。一方、上記
上塗塗膜の補修時には、色やメタリック感(アルミの稠
密感やフリップロップ性)が一致してなければ、水性ボ
カシクリヤー及び水性着色ベース塗料をウェットオンウ
ェットで塗装する工程を一致するまで繰り返す。ところ
が、上記従来の水性ボカシクリヤーでは白濁しているた
めに、不良部以外の上塗塗膜面との色やメタリック感が
一致しているかどうか、ダストのなじみは良いか等の判
断が該水性ボカシクリヤーの乾燥後でないと判断できな
いため、多大な工数を必要とし、補修作業を困難なもの
にしていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記不具
合を解消すべく鋭意検討した結果、水性ボカシクリヤー
として水溶性アクリル樹脂及び水溶性メラミン樹脂を主
成分とすることにより該クリヤーを透明にすることがで
き、色やメタリック感の一致性やダストのなじみ性を乾
燥後だけでなくウェット時にも正確に判断できることを
見出し本発明を完成するに至った。
【0005】即ち本発明は、水性着色ベース塗膜及びト
ップクリヤー塗膜とからなる上塗塗膜の補修方法におい
て、不良部位を研削除去し、該部に水溶性アクリル樹脂
及び水溶性メラミン樹脂を主成分とする水性ボカシクリ
ヤーを塗布し、その上に水性着色ベース塗料及び上記水
性ボカシクリヤーを順次塗り重ねてプレヒートした後、
トップクリヤー塗料を塗付することを特徴とする上塗塗
膜の補修方法を提供するものである。
【0006】上記水性ボカシクリヤーに使用される水溶
性アクリル樹脂としては、とくに制限なく従来公知のも
のが使用でき、具体的にはカルボキシル基、水酸基、メ
チロール基、アミノ基、スルホン基等を含有したアクリ
ル樹脂が挙げられ、このうちカルボキシル基含有アクリ
ル樹脂が好適であり、これを中和して水溶性としたもの
が適当である。かかるカルボキシル基含有アクリル樹脂
としては、カルボキシル基含有ビニルモノマー、水酸基
含有ビニルモノマー及びその他のビニルモノマーを共重
合して得られる酸価約20〜150、水酸基価約20〜
200、数平均分子量300〜100,000のアクリ
ル樹脂が挙げられる。
【0007】カルボキシル基含有ビニルモノマーとして
は、1分子中に1個以上のカルボキシル基と1個の重合
性不飽和結合とを有する化合物で、例えばアクリル酸、
メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸等
が挙げられる。
【0008】水酸基含有ビニルモノマーとしては、1分
子中に水酸基と重合性不飽和結合とをそれぞれ1個有す
る化合物であり、この水酸基は主として架橋剤と反応す
る官能基として作用するものである。該モノマーとして
は、アクリル酸もしくはメタクリル酸と炭素数2〜10
個の2価アルコールとのモノエステル化物が好適であ
り、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピル
アクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート等が
挙げられる。
【0009】その他のビニルモノマーとしては上記両モ
ノマー以外であって、1分子中に1個の重合性不飽和結
合を有する化合物で、その具体例を以下〜に列挙す
る。
【0010】アクリル酸もしくはメタクリル酸と炭素
数2〜20個の1価アルコールとのモノエステル化物:
例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、
エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピル
アクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリ
レート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シク
ロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレー
ト、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート
等。
【0011】芳香族系ビニルモノマー:例えば、スチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等。
【0012】グリシジル基含有ビニルモノマー:1分
子中にグリシジル基と重合性不飽和結合とをそれぞれ1
個有する化合物で、例えば、グリシジルアクリレート、
グリシジルメタクリレート等。
【0013】含窒素アルキル(炭素数1〜20)アク
リレート:例えば、ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、ジメチルアミノエチルメタクリレート等。
【0014】重合性不飽和結合含有アミド系化合物:
例えば、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、ジメ
チルアクリルアミド、N,N−ジメチルプロピルアクリ
ルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルア
ミド、ジアセトンアクリルアミド等。
【0015】ビニル化合物:例えば、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、塩化ビニル等。
【0016】重合性不飽和結合含有ニトリル系化合
物:例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル
等。
【0017】ジエン化合物:例えばブタジエン、イソ
プレン等。
【0018】これらのその他のビニルモノマーは、1種
もしくは2種以上用いることができる。
【0019】上記ビニルモノマーの共重合反応は既知の
方法で行なうことができ、酸価が約20未満ならば水に
溶解し難く、約150を越える場合には残存カルボキシ
ル基の影響で塗膜性能が低下することがある。
【0020】かくして得られるアクリル樹脂は第1級及
び/又は第2級モノアミンで中和することによって水溶
性にすることが好ましい。
【0021】また水性ボカシクリヤーに使用される水溶
性メラミン樹脂としては、特に制限なく従来公知のもの
が使用でき、例えばメラミン樹脂とアルデヒドとの反応
によって得られる部分もしくは完全メチロール化メラミ
ン樹脂が挙げられ、さらに該樹脂を適当なアルコールで
エーテル化して得られるアルキルエーテル化メラミン樹
脂が挙げられる。該水溶性メラミン樹脂は市販品とし
て、例えばメチルエーテル化メラミン樹脂(三井サイア
ナミド社製サイメル303、サイメル323、サイメル
325、サイメル327、サイメル350、サイメル3
70、サイメル380、サイメル385、モンサント社
製レジミン735、レジミン740、レジミン741、
レジミン745、レジミン746、レジミン747、住
友化学社製スミマールM55、スミマールM30W、ス
ミマールM50W等)等のメラミン樹脂を用いることが
できる。
【0022】上記水溶性アクリル樹脂及び水溶性メラミ
ン樹脂の使用割合は、特に制限されるものではないが、
固形分重量比で90:10〜50:50、好ましくは8
0:20〜60:40の範囲が適当である。
【0023】本発明で使用される水性ボカシクリヤーに
は、上記水溶性アクリル樹脂及び水溶性メラミン樹脂以
外に、さらに必要に応じて有機溶剤、硬化触媒、他の塗
料用添加剤等を配合することができ、また透明度を損な
わない程度であれば少量のベース塗料用エマルジョンや
ディスパージョン等を配合することもできる。
【0024】本発明方法では、不良部位をサンドペーパ
ー等で研削除去し、該部に上記水性ボカシクリヤーを塗
布し、その上に水性着色ベース塗料及び上記水性ボカシ
クリヤーをウェットオンウェットで順次塗り重ねる。か
かる補修に用いる水性着色ベース塗料としては、(1)
補修される上塗塗膜を構成する水性着色ベース塗膜と同
一の水性着色ベース塗料を、さらに(2)この同一の水
性着色ベース塗料に該水性着色ベース塗料から顔料成分
を除いた水性クリヤー塗料及び該水性クリヤーに白色顔
料を配合した水性ホワイトエナメル塗料を混合し調色し
た水性着色ベース塗料を使用することができる。このう
ち(2)の水性着色ベース塗料が、手吹きによる補修塗
装で元の水性着色ベース塗膜との色・メタリック感(稠
密感、フリップフロップ性)を合わせるのに好適であ
る。
【0025】上記水性着色ベース塗料(1)は、水性塗
料用樹脂、架橋剤及び着色顔料及び/又はメタリック顔
料を含有する従来公知の水性上塗塗料であって、水性塗
料用樹脂として、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、シリコン変性アクリル樹脂等の水溶化物又は水分散
化物が使用され、架橋剤として、メラミン−ホルムアル
デヒド樹脂、アルキルエーテル化メラミン−ホルムアル
デヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂などの水溶性
又は疎水性のアミノ樹脂等が使用されているものが挙げ
られる。さらに耐水性や塗装作業性から、ウレタン樹脂
エマルジョンが配合されていることが望ましい。
【0026】上記水性着色ベース塗料(2)は、水性着
色ベース塗料(1)に水性クリヤー塗料及び水性ホワイ
トエナメル塗料を混合調色したものであり、とくにメタ
リック塗膜の補修塗装においてメタリック感を合わせる
のに好適である。該水性クリヤ塗料は、水性着色ベース
塗料(1)と混和性を有することが必要であり、水性着
色ベース塗料(1)の樹脂組成と同一であることが望ま
しく、一方水性ホワイトエナメル塗料も、上記水性着色
ベース塗料(1)と混和性を有することが必要であり、
水性着色ベース塗料(1)の樹脂組成と同一であること
が望ましい。水性ホワイトエナメル塗料中に配合される
白色顔料としては、塗料分野で通常使用される白色顔
料、例えばチタン白、亜鉛華、リトポン、酸化アンチモ
ン等を適宜使用することができ、その配合量は特に限定
されるものではないが、通常、樹脂固形分100重量部
に対して50〜2000重量部の範囲が好ましい。白色
顔料の配合量が少なくなるにしたがって稠密感の調整効
果が大きくなるが、フリップフロップ性の調整効果が少
なくなる傾向がみられる。
【0027】上記補修用塗料の塗装後、補修される上塗
塗膜との色・メタリック感の一致性やダストのなじみ性
を判断し、色・メタリック感が一致していなければ上記
水性着色ベース塗料及び水性ボカシクリヤーの塗装工程
を一致するまで繰り返し、良ければ例えば50〜80℃
で5〜15分間プレヒートを行ない水分を除去する。そ
の上に補修される上塗塗膜を構成するトップクリヤー塗
料と同一の又はそれに準ずるクリヤー塗料を塗布し、そ
の後必要に応じて補修境界部にシンナーを塗布し、補修
塗膜を焼付け・硬化させることができる。焼付後、必要
に応じて、研磨材入りコンパウンドによる肌修正、ツヤ
出しなどが行なわれる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、水性着色ベース塗膜及
びトップクリヤー塗膜とからなる上塗塗膜の補修方法に
おいて、水溶性アクリル樹脂及び水溶性メラミン樹脂を
主成分とする透明な水性ボカシクリヤーを使用すること
により、元の上塗塗膜との色・メタリック感の一致性や
ダストのなじみ性を乾燥後だけでなくウェット時にも正
確に判断でき、しかも良好な仕上がりが得られ、補修作
業を容易に行なうことができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこれらの例によって限定されるもので
はない。尚、例中の部及び%は重量部及び重量%を示
す。
【0030】製造例1 水性ボカシクリヤーの製造 固形分50%の水溶性アクリル樹脂溶液(*1)140
部にレジミン740(モンサント社製、メタルエーテル
化メラミン樹脂、固形分89%)33.7部を配合・撹
拌し、さらに脱イオン水50部を添加・攪拌後、ブチル
セロソルブ50部及びイソプロピルアルコール50部か
らなる混合液及びジエタノールアミンを用いて、みかけ
粘度20秒/フォードカップ#4、pH8.2に調整し
て水性ボカシクリヤー(CW−1)を得た。
【0031】尚、上記水溶性アクリル樹脂溶液(*1)
は下記の通り作成した。
【0032】反応容器にブチルセロソルブ60部及びイ
ソブチルアルコール15部を加え、窒素還流中で115
℃に加温し、同温度に達したらアクリル酸n−ブチル2
6部、メタクリル酸メチル40部、スチレン17部、メ
タクリル酸2−ヒドロキシエチル10部、アクリル酸6
部及びアゾビスイソブチロニトリル1部の混合物を3時
間かけて加えた。添加終了後、115℃で30分間熟成
し、アゾビスイソブチロニトリル1部とブチルセロソル
ブ115部の混合物を1時間かけて加え、同温度で30
分間熱熟成後、50℃で200メッシュナイロンクロス
で濾過した。得られた反応生成物は、樹脂の酸価48、
溶液の粘度Z4(ガードナー粘度計)、不揮発分55%
であった。このものをジメチルアミノエタノールで当量
中和し、さらに脱イオン水を加えて50%アクリル樹脂
水溶液を得た。
【0033】製造例2 比較用水性ボカシクリヤーの製
造 後記水性着色ベース塗料で使用されるクリア成分である
固形分20%アクリル樹脂エマルジョン(*2)230
部、30%ウレタン樹脂エマルジョン(*3)80部及
び24.7%疎水性メラミン樹脂ディスパージョン(*
4)121.5部配合・撹拌し、さらに脱イオン水30
部を添加・攪拌後、ブチルセロソルブ50部及びイソプ
ロピルアルコール50部からなる混合液及びジエタノー
ルアミンを用いて、みかけ粘度20秒/フォードカップ
#4、pH8.2に調整して水性ボカシクリヤー(CW
−2)を得た。
【0034】上記水性ボカシクリヤー(CW−1)及び
(CW−2)の塗液の透明性及び硬化塗膜の透明性を目
視および濁度計で調べ下記表1を得た。
【0035】
【表1】
【0036】濁度計:日本電色工業社製の型式ND−1
001HPを使用した。蒸留水の透明度を100.0、
濁度を0.0としてクリヤー塗液の透明度及び濁度を測
定した。透明度の値が高く濁度の値が低い程、透明性が
高いことを示す。
【0037】製造例3 水性着色ベース塗料の製造 固形分20%アクリル樹脂エマルジョン(*2)230
部、30%ウレタン樹脂エマルジョン(*3)80部、
24.7%疎水性メラミン樹脂ディスパージョン(*
4)121.5部、30%アルミニウム顔料分散液(*
5)40部及び20%着色顔料分散液(*6)50部を
配合・撹拌し、チクゾールW300(共栄社化学社製、
増粘剤)、ジエタノールアミン及び脱イオン水を加え
て、みかけ粘度1000cps/6rpm(B型粘度
計)、pH8.2に調整して水性着色ベース塗料(S−
1)を得た。
【0038】尚、上記(*2)〜(*6)は下記の通り
作成した。
【0039】(*2)20%アクリル樹脂エマルジョン 反応容器に脱イオン水120部を入れ、これに80〜8
5℃に加熱し、撹拌しながらAプレエマルジョン(γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2部、スチ
レン20部、メタクリル酸メチル20部、アクリル酸ブ
チル43部、メタクリル酸ヒドロキシプロピル15部、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェー
トアンモニウム塩1.5部、過硫酸アンモニウム0.4
部、脱イオン水45部の混合物を高速攪拌機で均一に分
散してなる乳化物)2部を滴下し20分間熟成後、同温
度で残りのAプレエマルジョン144.9部を一定速度
で3時間を要して滴下して三次元に架橋反応してなるコ
ア部の水分散液を得た。
【0040】次に、該水分散液にγ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン2部及びアリルメタクリレー
ト2部を滴下し、80〜85℃で1時間保持して、コア
部表面にシラン系モノマー及びアリルメタクリレートを
反応せしめた。
【0041】上記したものを脱イオン水50部を配合
し、続いて80〜85℃でBプレエマルジョン(アクリ
ル酸16部、スチレン12部、メタクリル酸メチル20
部、アクリル酸ブチル44部、アクリル酸ヒドロキシエ
チル8部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
サルフェートアンモニウム塩0.3部、過硫酸アンモニ
ウム0.2部、脱イオン水12部の混合物を高速攪拌機
で均一に分散してなる乳化物)112.5部を一定速度
で1時間を要して滴下した。
【0042】更に同温度で1時間保持してから室温に急
冷し、固形分含有量30%になるように脱イオン水を加
えた。得られたポリマー微粒子は有機溶剤に不溶であ
る。この後2,2′−アミノメチルプロパノールで中和
し、20%固形分含有量に調整してコア/シェル型のア
クリル樹脂エマルジョンを得た。
【0043】(*3)30%ウレタン樹脂エマルジョン ポリエチレンイソフタレートジオール(分子量200
0)66.1部、ネオペンチルアジペートジオール(分
子量2000)66.1部、トリメチロールプロパン
2.5部、ビスフェノールAのエチレンオキシド2モル
付加物38.8部、ジメチロールプロピオン酸8.2
部、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト102部及びアセトン120部を反応させて得られる
プレポリマー溶液(NCO含有量2.72%)にアミノ
エチルエタノールアミン7.9部、イソプロパノール3
0部及びアセトン120部の混合物を加えて30℃で1
時間反応後、ジエタノールアミン14.3部で中和した
後脱イオン水700部と混合した。次いで減圧下70℃
以下でアセトンを留去し、固形分30%、粘度150c
ps/25℃、pH9.2のウレタン樹脂エマルジョン
990部を得た。
【0044】(*4)疎水性メラミン樹脂ディスパージ
ョン 疎水性メラミン樹脂として、ユーバン28SE(三井東
圧化学社製、固形分60%、溶剤希釈率0.4)47.
7部を容器にとり、上記50%水溶性アクリル樹脂溶液
(*1)20部を加え、回転数1000〜1500回転
のディスパーで撹拌しながら脱イオン水80部を徐々に
加えた後、更に30分間撹拌を続けて水分散化された固
形分24.7%疎水性メラミン樹脂ディスパージョンを
得た。
【0045】(*5)30%アルミニウム顔料分散液 容器にアルミニウムペースト(金属含有量65%)23
部とブチルセロソルブ25部を添加し、1時間撹拌混合
して30%アルミニウム顔料分散液を得た。
【0046】(*6)20%着色顔料分散液 容器にフタロシアニンブルー10部、上記20%アクリ
ル樹脂エマルジョン(*2)50部及び脱イオン水40
部を添加し、15分間撹拌混合した後、サンドミルで分
散して粘調な20%着色顔料分散液を得た。
【0047】製造例4 水性着色ベース塗料の製造 製造例3で得た水性着色ベース塗料(S−1)405
部、水性クリアー塗料(*7)68部及び水性ホワイト
エナメル塗料(*8)2部を配合・撹拌し、チクゾール
W300(共栄社化学社製、増粘剤)、ジエタノールア
ミン及び脱イオン水を加えて、みかけ粘度1000cp
s/6rpm(B型粘度計)、pH8.2に調整して水
性着色ベース塗料(S−2)を得た。
【0048】尚、上記(*7)〜(*8)は下記の通り
作成した。
【0049】(*7)水性クリアー塗料:アクリル樹脂
エマルジョン(*2)230部、ウレタン樹脂エマルジ
ョン(*3)80部及び疎水性メラミン樹脂ディスパー
ジョン(*4)121.5部を混合・撹拌して得た。
【0050】(*8)水性ホワイトエナメル塗料:アク
リル樹脂エマルジョン(*2)23部、ウレタン樹脂エ
マルジョン(*3)8部、疎水性メラミン樹脂ディスパ
ージョン(*4)12.1部及び酸化チタン100部を
混合し、サンドミル分散を行なって得た。
【0051】試験用塗装元板の作成 鋼板(0.5×300×450mm)に下塗塗膜及び中
塗塗膜を形成せしめてなる被塗物上に、上記水性着色ベ
ース塗料(S−1)を静電遠心霧化型ベル塗装機で2回
塗布した。2回の塗布の間に1分間放置し、また塗装は
回転数45000rpm、エア圧1kg/cm2 、印加
電圧−60KV、被塗物との距離25cmの条件で行っ
た。被塗物の位置は、全行程を通じ垂直に保った。2回
塗布後、2分間放置しさらに同塗料を自動エア霧化塗装
機でエア圧3.5kg/cm2 、被塗物との距離30c
mで1回塗布した。この後3分間放置し80℃で10分
間乾燥した。この上にトップクリヤー塗料「マジクロン
TC−71クリヤー」(関西ペイント社製、アミノアク
リル樹脂系)を静電遠心霧化型ベル塗装機で回転数26
000rpm、エア圧1kg/cm2 、印加電圧−90
KV、被塗物との距離25cmの条件で塗布し、7分間
放置後140℃で30分間焼付けた。尚、着色ベース塗
膜及びトップクリヤー塗膜の乾燥膜厚はそれぞれ15μ
m及び40μmとして、試験用塗装元板を得た。
【0052】実施例および比較例 上記試験用塗装元板の塗装面の約1/3を補修部とし
て、該部の上塗塗膜をサンドペーパーにて研削除去し、
中塗塗膜面が露出するようにし、この部分に上記製造例
で得た水性ボカシクリヤーを手操作のエア霧化塗装機
(ワイダー87、岩田塗装機社製)を用いて塗布し、そ
の上に水性着色ベース塗料及び水性ボカシクリヤーを表
2に示す組み合わせで順次手操作のエア霧化塗装機を用
いて塗布した。実施例塗板では該補修部分の色・メタリ
ック感の一致、ダストなじみ性を確認しながら塗布でき
たが、比較例1及び2の塗板では確認できなかった。次
いで60℃で10分間プレヒートし水分を除去した後、
トップクリヤー塗料「マジクロンTC−71クリヤー」
を塗布し10分間放置後、140℃で30分間焼付けて
試験塗板を得た。
【0053】得られた試験塗板の元板部と補修部を比較
し、その一致性、外観を評価した。その結果を表2に示
す。
【0054】尚、表2の(*9)〜(*12)は下記の
方法で行った。
【0055】(*9)色一致性:元板部と補修部の色合
を目視で評価し、有意差のないものを〇、有意差のある
ものを×とした。また元板部と補修部の色差をスガ試験
機社製色差計を用いて△Eを測定した。
【0056】(*10)稠密感:元板部と補修部のアル
ミニウムの稠密感を目視で評価し、有意差のないものを
〇、有意差のあるものを×とした。またメタリック感測
定装置アルコープLMR−100(カンペプラントエン
ジニアリング社製)を用いて稠密度を表わすIv値を測
定した。
【0057】(*11)フリップフロップ性:元板部と
補修部のアルミニウムのフリップフロップ性を目視で評
価し、有意差のないものを〇、有意差のあるものを×と
した。またメタリック感測定装置アルコープLMR−1
00(カンペプラントエンジニアリング社製)を用いて
フリップフロップ性を表わすF/F値を測定した。
【0058】(*12)ダストなじみ性:元板部と補修
部を目視で評価し、クリヤー肌が滑らかでツヤ感が良好
なものを〇、クリヤー肌が荒れていてツヤ感が乏しいも
のを×とした。またツヤ感を東海理化社製グロステスタ
ーGLT−01を用いてGT値を測定した。
【0059】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 博志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 福田 光博 愛知県西加茂郡三好町大字莇生字平地1番 地 関西ペイント株式会社内 (72)発明者 田中 靖二 愛知県西加茂郡三好町大字莇生字平地1番 地 関西ペイント株式会社内 (72)発明者 山本 良典 愛知県西加茂郡三好町大字莇生字平地1番 地 関西ペイント株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性着色ベース塗膜及びトップクリヤー
    塗膜とからなる上塗塗膜の補修方法において、不良部位
    を研削除去し、該部に水溶性アクリル樹脂及び水溶性メ
    ラミン樹脂を主成分とする水性ボカシクリヤーを塗布
    し、その上に水性着色ベース塗料及び上記水性ボカシク
    リヤーを順次塗り重ねてプレヒートした後、トップクリ
    ヤー塗料を塗付することを特徴とする上塗塗膜の補修方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008535952A (ja) * 2005-03-18 2008-09-04 ビーエーエスエフ コーティングス アクチェンゲゼルシャフト Uv−a線で硬化可能な溶剤含有塗料をベースとする一体化した塗料システム、その製造方法及びその使用
JP4891542B2 (ja) * 2002-05-08 2012-03-07 ビーエーエスエフ コーティングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 色を与えおよび/または効果を与えるマルチコートを上塗りする方法
JP2014028332A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Nippon Paint Co Ltd シーラー部を有する被塗物のリコート方法

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