JPH0723582U - 紙束穿孔綴じ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案の目的とするところは、スライドベー
スを綴じ位置に前進させる動作と連動して自動的に綴じ
ピン押圧体を下降させるようにし、小さい力で簡単に綴
じピンで確実に綴じるようにせんとするにある。 【構成】 基台の上面に前後動可能な書類を載置するス
ライドベースを穿孔位置と綴じ位置に移動し、紙束を穿
孔綴じるようにした紙束穿孔綴じ装置に於て、押圧レバ
ーにより上下動する切削刃を有する昇降体に係合ピンを
設け、この係合ピンにリンク棒の長孔を嵌合し、スライ
ドベースの前後動と共に前後動する回動軸を前記リンク
棒の長孔に嵌合し、前記リンク棒先端に綴じピン押圧体
を上下動自在に連結した紙束穿孔綴じ装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、基台の上面に前後動可能な書類を載置するスライドベースを配置し 、そのスライドベース穿孔位置で穿孔し、綴じ位置に移動して綴じピン押圧体で 綴じピンを押圧し得るようにした紙束穿孔綴じ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、紙束穿孔綴じ装置としては特開昭６２−２１８１９７号公報が公知であ る。 上記従来技術は基台後方の上面に支柱が立設固定されており、その支柱にはハ ンドルが回転自在に軸支されている。又、前記支柱の内部にはハンドルの回転に より上下動する穿孔刃が固定されている。 又、基台上面には書類載置台が前後動自在に配置されており、更に基台の中間 部には綴じ具の雌部材が載置される窪部が形成されている。

【０００３】 次に動作について説明する。 先ず、書類載置台を手前に引き出した状態で穿孔する書類を書類載置台上面に 載置する。次いで、その書類載置台を押し込みハンドルを回動させ書類に穿孔す る。穿孔終了後、書類載置台と共に穿孔された書類を手前に引き出す。次いで、 綴じ具の雄部材を穿孔した孔に嵌挿し更に雌部材に嵌合させ止着する。これで書 類が綴じ具により綴じられる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで上記従来技術に於ては、書類の穿孔した孔に雄部材を嵌挿し、更にそ の雄部材を雌部材に嵌合させる。そして、その嵌合操作は通常親指などの指で行 う。しかし、前記嵌合力は書類がばらけないために比較的強く設定されている。 その為、嵌合操作においても非常に大きな力を必要とし、指で嵌合させることは 困難であり指を痛めてしまう場合があった。これは１回、２回ならまだ良いが回 数が増えるに従って苦痛も増加するという問題点があった。 本考案は上記問題点を解決することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するため、基台の上面に前後動可能な書類を載置する スライドベースを穿孔位置と綴じ位置に移動し、紙束を穿孔綴じるようにした紙 束穿孔綴じ装置に於て、押圧レバーにより上下動する切削刃を有する昇降体に係 合ピンを設け、この係合ピンにリンク棒の長孔を嵌合し、スライドベースの前後 動と共に前後動する回動軸を前記リンク棒の長孔に嵌合し、前記リンク棒先端に 綴じピン押圧体を上下動自在に連結したことを特徴とするものである。

【０００６】

【実施例】

基台１の上面後方には昇降体２が上下動自在に配置されたフレーム３が立設固 定されている。又、そのフレーム３には昇降体２を上下動させる押圧レバー４が 回転自在に取り付けられている。押圧レバー４には係合ピン５が固定されており 前記昇降体２と係合している。この係合ピン５と昇降体２との係合作用により押 圧レバー４を回転させると昇降体２が上下動できるようになっている。 又、前記フレーム３の内側には斜め方向にガイド孔６が形成されており、その ガイド孔６には回動軸７が嵌入されている。 又、昇降体２の下方には穿孔刃８が螺子などにより着脱自在に取り付けられて いる。

【０００７】 又、前記基台１の上面には紙束を載置するスライドベース９が前後動摺動自在 に取り付けられており、そのスライドベース９の後方内側には前記回動軸７を嵌 合するスリット１１を設けた係合片１０を固定している。 更に、リンク棒１２に形成された長孔１３には昇降体２に係合している係合ピ ン５と、前記係合片１０のスリット１１に嵌合する回動軸７とが嵌入している。

【０００８】 一方、前記フレーム３の前面には綴じピン押圧体１４がガイド部材１５に沿っ て上下動自在に取り付けられている。又、その綴じピン押圧体１４には前記リン ク棒１２の一端がピン１６により枢着されている。

【０００９】 次に動作について説明する。 紙束をスライドベース９に載置する前に従来技術で示したような綴じ具の雌部 材（ワッシャー）を基台１に形成されている凹部１ａに挿着する。雌部材挿着後 、紙束をスライドベース９上に載置しそのスライドベース９を押し込み穿孔する 。この状態に於てはリンク棒１２と係合ピン５との係合によって、又、リンク棒 １２とピン１６との枢着によって綴じピン押圧体１４も下降するが、図１に示す 如く、回動軸７が後方に位置しているためリンク棒１２の回転角が小さく、綴じ ピン押圧体１４の下降距離も少なく紙束上面に達しない。

【００１０】 穿孔終了後、スライドベース９と共に紙束を前進させ綴じ具の穿孔した孔に挿 入する。このスライドベース９の前進によりスライドベース９と一体の係合片１ ０のスリット１１に嵌入している回動軸７も係合片１０と共に前進し、ガイド孔 ６に沿ってスリット１１内を多少上昇ぎみに前進する。 再び、押圧レバー４を押圧回転させると綴じピン押圧体１４を下降させ、綴じ ピンを雌部材に嵌合させる。このスライドベース９を前進させた状態に於てはガ イド軸７も係合片１０により前進位置にあるため、回動軸７と係合ピン５との距 離が短くなりリンク棒１２の回転角は大きくなる。よって、綴じピン押圧体１４ の下降距離も大きくなり、図２の如く、綴じピンを押圧することが可能になる。

【００１１】 つまり、回動軸７をスライドベース９の動作に連動させて移動させることによ り、支点と力点の位置を変化させ回動軸７を支点とするリンク棒１２の回転範囲 を変化させている。 なお、前記の綴じ作業時において紙束は穿孔時より前進しているので、穿孔刃 ８が下降しても再び紙束に穿孔することはない。

【００１２】

【考案の効果】 本考案は、基台の上面に前後動可能な書類を載置するスライドベースを穿孔位 置と綴じ位置に移動し、紙束を穿孔綴じるようにした紙束穿孔綴じ装置に於て、 押圧レバーにより上下動する切削刃を有する昇降体に係合ピンを設け、この係合 ピンにリンク棒の長孔を嵌合し、スライドベースの前後動と共に前後動する回動 軸を前記リンク棒の長孔に嵌合し、前記リンク棒先端に綴じピン押圧体を上下動 自在に連結しているので、スライドベースを綴じ位置に前進させる動作と連動し て自動的に綴じピン押圧体を下降するリンク棒の支点を力点に近ずけるようにな っており、小さい力で簡単に綴じピンを押圧して確実に綴じることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例穿孔時のリンク棒部の正面図
である。

【図２】本考案の一実施例綴じ時のリンク棒部の正面図
である。

【図３】図２の外観斜視図である。

【符号の説明】 １ 基台 ２ 昇降体 ３ フレーム ４ 押圧レバー ５ 係合ピン ６ ガイド孔 ７ 回動軸 ８ 穿孔刃 ９ スライドベース １０ 係合片 １１ スリット １２ リンク棒 １３ 長孔 １４ 綴じピン押圧体 １６ ピン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基台の上面に前後動可能な書類を載置す
   るスライドベースを穿孔位置と綴じ位置に移動し、紙束
   を穿孔綴じるようにした紙束穿孔綴じ装置に於て、押圧
   レバーにより上下動する切削刃を有する昇降体に係合ピ
   ンを設け、この係合ピンにリンク棒の長孔を嵌合し、ス
   ライドベースの前後動と共に前後動する回動軸を前記リ
   ンク棒の長孔に嵌合し、前記リンク棒先端に綴じピン押
   圧体を上下動自在に連結した紙束穿孔綴じ装置。