JPH0723550B2 - 金属電解用陰極板からの電着物の剥離方法及び装置 - Google Patents

金属電解用陰極板からの電着物の剥離方法及び装置

Info

Publication number
JPH0723550B2
JPH0723550B2 JP5730387A JP5730387A JPH0723550B2 JP H0723550 B2 JPH0723550 B2 JP H0723550B2 JP 5730387 A JP5730387 A JP 5730387A JP 5730387 A JP5730387 A JP 5730387A JP H0723550 B2 JPH0723550 B2 JP H0723550B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
peeling
mother
mother plate
scraper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5730387A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63223194A (ja
Inventor
幸男 鎌田
正孝 石塚
秀樹 永田
資広 須藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dowa Holdings Co Ltd
Original Assignee
Dowa Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dowa Mining Co Ltd filed Critical Dowa Mining Co Ltd
Priority to JP5730387A priority Critical patent/JPH0723550B2/ja
Publication of JPS63223194A publication Critical patent/JPS63223194A/ja
Publication of JPH0723550B2 publication Critical patent/JPH0723550B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrolytic Production Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)技術分野 本発明は、亜鉛等の金属を電解製錬した際に得られた電
着金属板を陰極母板から機械的に剥離する方法及びその
装置に関するものである。
(ロ)従来技術 従来、非鉄金属例えば亜鉛を電解製錬した際に得られた
板状金属電着物(以下、電着板という)を陰極母板(以
下、母板という)から剥離する方法としては、楔,スク
レーパ,ナイフ等の剥離用具を電着物と母板との間に挿
入することが一般的であり、そのために a)当該剥離用具挿入前に電着板上部に機械的衝撃を加
えて母板と電着板との間に微細な空隙を形成させた後、
上記剥離用具を該空隙内に挿入して下降させる方法や、 b)電解槽側に絶縁物を兼ねる電極間隔調整ガイドを取
付けて、母板の両側縁部に電着板を形成させないように
し、上記剥離用具を電着板上部横方向から挿入して下降
させる方法、あるいは c)母板の周縁部に帯状絶縁物を固定すると共に、該母
板の一側上隅部分にだけは該母板の厚さとほぼ同一の厚
さの他のブロック状絶縁物を嵌着固定し、該ブロック状
絶縁物付近の電着金属層の浮上りを利用して、当該絶縁
物部分より電着面へ向ってスクレーパ刃先を挿入し、該
刃先を電着板の反対側下隅に向けて円弧状の軌跡を描き
ながら移動させ剥離する方法などが提案されている。
しかしながら、上記a)の機械的に衝撃を加える方法で
は、母板上部が相当激しくたたかれるため、母板自体が
傷んでしまい、母板両側縁部に固着されている絶縁物ま
でも振動により脱落してしまう等の欠点があり、 また、上記b)の電極間隔調整ガイドを使用する方法で
は、ガイドと母板との間隙が母板の出し入れによって徐
々に摩耗拡大し、第12図(イ)に示すように電着板2の
周縁部は母板1面に対し鋭角となって両者の境界がはっ
きりせず、そこから剥離用具の刃先を直接挿入すること
は非常に困難であるために剥離ミスが生じやすく、無理
をして剥離しようとすると刃先により母板自体が損傷す
る欠点があり、 上記c)の母板の一側上隅に母板の厚さとほぼ同一の厚
さのブロック状絶縁物を嵌着する方法においては、第12
図(ロ)に示すように電着板2は母板1に取付けたブロ
ック状絶縁物3によりその上縁部が母板1に対して鈍角
状となって両者間には剥離用具を挿入するのに適当な楔
状間隙が形成されるのでスクレーパの刃先の挿入は容易
であるが、該刃先は電着板2の他側下隅に向けて円弧状
の軌跡に沿って移動するので、スクレーパの作用面が電
着板2全面には及ばず、そのため電着板2の剥離具合が
不充分となり、刃先で母板1面や他側下隅にも突起して
いる帯状絶縁物4を傷付けたりする欠点があった。
しかも、これら従来の方法はいずれも順次送られて来る
母板をいったん停止固定させて、剥離用具をシリンダ等
により往復運動させ、かつ母板の移動に応じて間欠運動
させる方法であるため、これら一連の動作に要する時間
が多くかかるので、一回の電着板剥離に要する時間を短
縮することには技術的に限界があり、一定時間内に多数
枚の電着板剥離を必要とする場合には剥離装置の設備台
数を多くしなければならない欠点があった。
(ハ)発明の目的 本発明は、前記のような従来の欠点を排除し、剥離用具
等による母板ならびに絶縁物の物理的損傷を少なくし、
電着板の母板からの剥離ミスも少ない即ち信頼性が高
く、しかも一回当りの電着物の剥離に要する時間が短く
て済むなどの特徴を備えた新規な金属電解用の陰極母板
からの電着物の剥離方法と装置を提供するものである。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
(ニ)実施例 第1〜2図は、本装置の全体構成図を示すものであり、
Aは一定時間の電解の後に電解槽から引揚げられた多数
枚の母板1を一時的にストックして剥離工程へ供給する
ためのストックコンベア、Bは電着板一側両面上隅部の
一部予備剥離用の前処理装置、Cは母板を上記ストック
コンベアから主剥離装置へ移送するトロリーコンベアに
移し換えるための移載機、Dはエンドレスで一方向へ連
続運転しているトロリーコンベア、Eは電着板の主剥離
装置、Fは2台の主剥離補助装置、Gは主剥離工程で剥
離を行なわなかった不良母板をトロリーコンベアから取
出すための不良板コンベア、Hはあらかじめストックし
てある複数枚の良母板を補充供給するための良板コンベ
ア、Iは電着板を剥離済みの多数の母板を整列して電解
槽への再挿入に備えるための整列コンベアを示してい
る。
しかして、一定時間の電解の後、電解槽(図示せず)か
らホイスト等によって引揚げられた一組例えば30枚前後
の母板1はストックコンベアAに降ろされ、所定の間隔
をもって懸吊されている。
そこで、まず後述の如く母板1からの電着板2の剥離の
進行に伴ない、母板1は順送りされてストックコンベア
Aの前方に配置された小スクレーパを備える前処理装置
Bにより母板の一側上隅の電着板の一部分が予備剥離さ
れる。
この前処理(一部予備剥離)は、本発明法による電着板
の全体剥離に欠かすことのできないものであり、以下こ
の前処理装置Bについて第3〜5図により説明する。
第3〜4図において、1はそのブスバー1a左右両端部が
ストックコンベアAに懸吊されている母板、2は該母板
1面に電着した金属板、3は母板1両側縁部に嵌着固定
された該母板1面と同一面を形成する合成樹脂等により
なる帯状の絶縁物であり、5は母板1の進行方向側方上
部に配設されて該母板1側端に向って前後進自在の前処
理装置本体、6は該本体5先端部に設けられた一部予備
剥離用の平面略L形の一対の小スクレーパで、該両スク
レーパ6の中間折曲部は互いに枢着されており、7は該
小スクレーパ6の開閉用シリンダ、8は上記本体5下側
に配置されて該本体5を前進後退させるシリンダを示し
ている。
本発明に使用する母板1は上記の如くその両側縁部に一
様に該母板1の厚さとほぼ同一の厚さの帯状の絶縁物3
が取付けられており、このため電着した金属板2の両側
縁部は最初からわずかに浮上がっていて、小スクレーパ
6の挿入に都合のよい楔状間隙が形成されている。
しかして、この前処理装置Bによる一部予備剥離工程の
開始前においては、母板1はストックコンベアAの所定
の位置に支持され、その際一対の上記小スクレーパ6は
開閉用シリンダ7によりそのピストンロッド7aが後退し
てロッド7a頭部の取付板9及び連結杆10を介し拡開され
ていて、かつ後退の位置にある(第5図(イ))。
次に、該開閉用シリンダ7の作動によりロッド7aが前進
して両小スクレーパ6の刃先6aが閉じられ、絶縁物3の
一側上部を両側から挾み込む(第5図(ロ))。
次に、両小スクレーパ6の刃先6aが閉じたまま上記前進
後退用シリンダ8が作動して、小スクレーパ6は絶縁物
3の両面から電着板2に向って少しく摺動前進する(第
5図(ハ))。
このとき、電着板2の両側縁部は前記の如く浮上り状態
を呈しており、このため両小スクレーパの刃先6aは母板
1両面と各電着板2との間に極めてスムーズに挿入で
き、該刃先6aで母板1両面が傷付けられるようなことは
なく、また剥離ミスもない。
この予備剥離のための小スクレーパ6の摺動前進ストロ
ーク長は、この予備剥離工程が完了した時点で後述する
固定型スクレーパ本体16による主剥離(全体剥離)を確
実に行なうのに充分な空隙を母板1面と電着板2との間
に形成確保できるように決められている。
次に、開閉用シリンダ7のロッド7aが再び後退して小ス
クレーパ6の刃先6aが前進の位置で拡開され、上記の如
く該刃先6aで一部剥離された両電着板2の上端隅部は更
に強制的に広げられ、後記固定型スクレーパ16による全
体剥離のための空隙が母板1面と電着板2の上隅部との
間に大きく形成される(第5図(ニ))。
上記の如くして電着板2の部分剥離が完了すると、小ス
クレーパ6は拡開されたまま、前進後退用シリンダ8の
作用で後退し、予備剥離工程の1サイクルは終了する。
このようにして、前処理装置Bによる電着板2の一部予
備剥離が完了した母板1は、移載機Cにより一方向に連
続運転されているエンドレスのトロリーコンベアDに移
載される。
このトロリーコンベアDはストックコンベアAの前方に
配置され、連続で運転されていて、母板1の移載が確実
に行なわれるための工夫がなされており、以下これを第
6〜10図により説明する。
第6〜7図は、移載のポジションで移載機Cによるスト
ックコンベアAからトロリーコンベアDへの母板1の移
載が完了した状態を示すものであり、11は下側に平行し
て取付けられた短尺なローラービーム12を多数密で等間
隔に垂設固定してエンドレスで一方向に連続運転されて
いるトロリーコンベア本体、13は母板1を吊下げるため
の多数のカソードハンガーであり、該ハンガー13は上記
ローラービーム12に離脱することなく懸吊されて該ビー
ム12に沿って自由に摺動可能に構成されている。
上記ハンガー13は本剥離システムに待ち時間が生じない
ように、上記トロリーコンベア本体11のローラービーム
12と同数又はそれ以上の個数が懸吊してあり、各ハンガ
ー13には下面前後両端部に母板1の左右上部のフック1b
と係合する係止部材13aが設けられている。
さらに、上記各カソードハンガー13のローラービーム12
より下側部分の前後両側には、前記トロリーコンベア本
体11の運転軌道上で互いに前後して該ハンガー13に吊下
げられている母板1どうしが接触や衝突により損傷した
り該ハンガー13から落下したりしないようにするため、
カソードハンガー13の全体長が母板1の横幅より長くな
るように板状のスペーリ14が突設され、隣接するハンガ
ー13どうしが玉突きの如く密接してもこのスペーサ14ど
うしの突合により互いに一定の間隔が維持されるよう工
夫されている。
15はストックコンベアAの前端部上方を移動する上記ト
ロリーコンベア本体11の上方に配置されたカソードハン
ガー一時停止用下向きシリンダで、そのロッド15a下方
は二又に分かれて上記コンベア本体11より下側に位置す
る先端をストッパ部15bとなし、該ストッパ部15bはロッ
ド15aが降下したときに上記カソードハンガー13の左右
両側(進行方向の)に固定されたストッパ受片13bに当
接するよう構成されている。
しかして、トロリーコンベア本体11は前記のように一方
向に連続運転されており、ローラービーム12により滑動
自在に吊下げられて搬送されて来た空荷のカソードハン
ガー13は、移載のポジションで上記ストッパ作動用シン
リダ15の作動で降下したストッパ部15bが上記受片13bに
当接することにより停止させられる。なお、これにより
該ハンガー13より後側の他のハンガーは玉突き状に密接
することになる。
この状態で、前記の如く電着板2が一部予備剥離された
母板1は簡便な移載機C(その詳細は省略する)により
母板フック部1bがハンガー係止部材13aに係合すること
により確実にストックコンベアAから上記の如く一時的
に移動を制止されたカソードハンガー13へ懸け換えら
れ、この動作が完了すると、上記ストッパ部15bはスト
ッパ作動用シリンダ15の逆作動で上昇してハンガー停止
機構は解除され、母板1を吊下げたカソードハンガー13
はローラービーム12に吊下げられた状態でエンドレスの
トロリーコンベアDにより母板1面が該コンベアDの進
行方向と平行のまま横方向に移送される。
以上のようにして、ストックコンベアAから母板1両面
の電着板2が一部予備剥離されてトロリーコンベアDへ
移載機Cにより移載が完了した母板1は、その進行方向
の軌道上左右両側に設けられた一対の主剥離用の固定ス
クレーパ16と交互に機能する2台の主剥離補助装置とか
らなる主剥離装置Eに搬送される。
ここで、第8〜10図により主剥離装置Eの構造及び作用
について説明する。
第9図において、1はすでに電着板の剥離の完了した
母板、1″は剥離が開始されようとしている母板を、ま
た1′は前記した母板移載のためのハンガー停止装置と
同様の構成の別の停止装置によりシリンダ15′の作動で
一時的に待機している母板を示している。
16は電着板2の剥離開始から剥離完了までのいわゆる剥
離工程中に母板1がその間を横方向に通過するのに充分
な間隙17を有し、かつ該母板の前後両面に近接して平行
するように立設固定され、剥離対象となる該母板1両面
に電着した金属板2のほぼ上端から下端にわたって作用
する構造の一対の主剥離用固定型スクレーパ本体であ
り、該スクレーパ本体16の母板1進行方向に対向する前
端縁は母板進行方向に向って傾斜しており、該本端16の
前端最上部には母板1の進行方向前縁上端部を正しい剥
離ポジションに案内するための一対のガイドプレート18
を冠した一対の刃先19が母板1の進行方向に対向して前
方へ突出するようにして枢設され、この刃先19はそれぞ
れスクレーパ本体16外側に取付けられた刃先開閉用シリ
ンダ20により該刃先19を通常の閉じた状態から場合によ
っては外側へ開くことができるようになっている。
これは、前述の前処理で電着板2の予備剥離が充分でな
いなどのいわゆる不良母板がこの主剥離工程に搬送され
て来た際に、該両刃先19を開いて、不良母板は剥離する
ことなくそのまま両スクレーパ本体16間を通過させ、該
不良母板による主剥離工程での無用のトラブルを防止す
るためのものである(第10図(ロ)参照)。
さて、待機ポジションにある母板1′がシリンダ15の逆
作動でストッパ部15bによる進行停止を解除され、剥離
開始位置に来た母板1″の電着板2の進行方向前縁上部
両側は、前記の如く前処理工程における予備剥離により
多少剥離されおり、該部分には上記したスクレーパ本体
16前端上部の一対の閉じた状態の刃先19が母板1面を傷
付けることなくスムーズに挿入するに充分な空隙がそれ
ぞれ確保されている。
そこで、まずガイドプレート18により案内された母板
1″は確実に該刃先19による剥離開始ポジションまで到
達し、ここで該刃先19と電着板2との間に剥離のための
抵抗がかかり始めることになる。
この際、この剥離抵抗が該母板1″を吊下げているカソ
ードハンガー13とローラービーム12との間の摺動抵抗を
上回るところまで剥離が進行すると、母板1″を吊下げ
たカソードハンガー13はその位置でローラービーム12上
を滑り出し、電着板2の剥離はそれ以上進行しないこと
になってしまう。
そこで、この障害をなくすために、トロリーコンベア本
体11をはさんでその両側下方には2台の主剥離補助装置
Fが配置されている。
この2台の主剥離補助装置Fは、それぞれ前進後退用シ
リンダ21の作用でトロリーコンベア本体11の軌道と平行
して交互にそれぞれレール22上を剥離に必要な一定のス
トローク長だけ前後に摺動できるようになっている。
この両主剥離補助装置Fには、第11図に示す如くその前
側にそれぞれ内蔵するアーム昇降シリンダ23の作用で上
部アーム24と下部アーム25が母板1の進行する軌道上に
旋回して出入りするように軸支されている。
しかして、第8図の如く一方の主剥離補助装置F′は母
板1の進行方向に対して後退した位置にあり、他方の主
剥離補助装置F″が前進した位置にあるとき、前記待機
ポジションにあった母板1′がその進行停止を解除され
て後退の位置にある補助装置F′の脇を通過して前述の
剥離開始ポジョションまで来ると、上記アーム昇降シリ
ンダ23の作動で上部アーム24と下部アーム25が該母板1
の進行軌道上に突出して来る。
そして、上記前進後退用シリンダ21の作動で該補助装置
F′は前進を開始し、母板1″の進行方向後縁部を上記
上部アーム24と下部アーム25により進行方向に向って押
圧され、電着板2の剥離に必要な一定のストローク長だ
け前進した位置で停止する。
これにより、前述したスクレーパ本体16上端の刃先19に
よる剥離開始ポジションまで到達した母板1″は、その
進行方向後縁部を上記補助装置F′のアーム24,25によ
り強制的に後押しされながら電着板2前縁上部から剥離
が開始され(第10図(イ)参照)、剥離の進行につれて
上端の上記刃先19から次第にスクレーパ本体16先端縁全
部が母板1″の両面に電着した金属板2の全体剥離に寄
与することになる。
従って、主剥離補助装置Fが前進のストローク位置まで
到達した時点では、母板1への密着力が強い剥離の比較
的困難な電着板2の剥離もこれにより確実に行なわれ
る。
そして、スクレーパ本体16位置で母板1両面から剥離さ
れて落下した電着板2は、該本体16下方に配置された仮
受け装置26(その詳細は省略する)で一時的に仮受けさ
れた後、更にその下側に配設された電着板積重ね装置
(図示せず)へ送られる。
なお、電着板2によっては、上記剥離工程の途中で、そ
の自重や母板1への密着力が弱いために母板1から自然
に剥離落下してしまうものもあるが、このような電着板
はスクレーパ本体16前側下部に配設された受樋27で受け
られ、主剥離補助装置Fの上記下部アーム25により後押
しされて、該主剥離補助装置Fが前進のストローク位置
まで進と、該受樋の先方に配置された上記仮受け装置26
に送り込まれる。
さて、上記主剥離補助装置の一方F′が前進のストロー
ク位置まで進み、母板1両面からの電着板2の剥離が完
了すると、アーム昇降シリンダ23の逆作動により上部ア
ーム24及び下部アーム25が共に母板1が進行する軌道上
から引込み、前記前進後退用シリンダ21により該補助装
置F′は後退して最初のポジションに戻る。
上記一方の主剥離補助装置F′が主剥離のために前進す
るときには、他方の補助装置F″は次の母板1の電着板
剥離のために後退し、両補助装置F′,F″は互い違いに
同様の動作を繰返すこととなる。
このようにして、一対の主剥離用の固定スクレーパ16な
らびに交互に機能する2台の主剥離補助装置F′,F″と
からなる主剥離工程においては、剥離用具による母板1
並びに絶縁物3への損傷もなく、また母板1への電着板
2の密着力の強弱にかかわらず確実に母板1から電着板
2の全体剥離が行なわれる。
しかも、連続運転されるトロリーコンベアDと本剥離シ
ステムに待ち時間が生じないように、2台の主剥離補助
装置F′,F″が交互に機能するので、電着板剥離に要す
る時間が短縮されるのである。
以上のようにして、電着板2の剥離が完了した母板1
は、更にトロリーコンベアDにより整列コンベアIまで
搬送される。
なお、ここで不良板コンベアG及び良板コンベアHにつ
いて簡単に説明する。
前記主剥離工程において、前記の如く予備剥離の不充分
な不良母板は固定スクレーパ本体16では剥離をせずに両
スクレーパ本体16間をそのまま通過させるが、このもの
は前述と同様の構成の移載機C′によりトロリーコンベ
アDから主剥離装置Eより先方に配置された不良板コン
ベアGに移載されされて一時的にストックされ、一組例
えば30枚前後揃うと、該不良板コンベアGからホイスト
等により取上げられる。
一方、不良板コンベアGより母板進行方向先方に配置さ
れた良板コンベアHには常に電着板剥離済みの良母板が
複数枚ストックされており、前記不良板コンベアGの移
載機C′に同期して該良板コンベアHの移載機C″が作
動し、該良板コンベアH上を順送りされて来た良母板を
該移載機C″によりトロリーコンベアDへ移載補充する
ようになっている。
このようにして、電着板剥離済みの母板1及び良板コン
ベアHから補充された良母板はトロリーコンベアDで整
列コンベアI位置まで搬送され、他の移載機Cにより
整列コンベアに移載された後、順送りされて一時的にス
トックされ、一組例えば30枚前後揃うと該整列コンベア
Iからホイスト等によって取上げられて再び電解槽へ再
装入されるのである。
(ホ)発明の効果 本発明は上述のようにしてなり、従来技術の問題点であ
った剥離用具等による母板並びに絶縁物の物理的損傷
を、前処理装置による予備剥離の実施により解決し、主
剥離工程においては電着板のほぼ上端から下端までにわ
たる作用面を有するスクレーパと主剥離補助装置との組
合せにより、電着板の母板からの剥離を確実なものと
し、従来技術の問題点であった剥離ミスを解消すること
ができる。
さらに、本発明は連続運転されるトロリーコンベアと交
互に機能する2台の主剥離補助装置の組合せにより、待
ち時間をなくして電着板剥離に要する時間を短縮するこ
とを可能とし、これにより母板並びに絶縁物の維持費を
大幅に軽減すると共に、作業能率を格段に向上させ、装
置の設置台数も少なくて済むなど、多くの利点を有する
ものである。
なお、上述の如く不良板コンベア及び良板コンベアを本
剥離システム中に更に組入れることにより、作業能率を
更に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の金属電解用陰極板からの電着物剥離方
法を実施する全体装置の一例を示す平面図、第2図は同
側面図、第3図は前処理装置(即ち電着板の一部予備剥
離装置)の正面図、第4図は該前処理装置の要部を示す
平面図、第5図(イ)〜(ニ)は該前処理装置の作用説
明図、第6図は陰極母板をカソードハンガーに移載した
状態の正面図、第7図は同側面図、第8図は主剥離装置
の平面図、第9図は同側面図、第10図(イ)〜(ロ)は
該主剥離装置の要部を示すもので、第10図(イ)は主剥
離を行なうために固定スクレーパ上部に取付けられた刃
先を閉じた状態、また同(ロ)は該刃先を開いた状態を
示しており、第11図は主剥離補助装置の背面図、第12図
(イ)〜(ロ)はそれぞれ従来の陰極母板への電着板の
電着状態を示す断面図である。 符号説明 A……ストックコンベア、B……前処理(予備剥離)装
置、C……移載機、D……トロリーコンベア、E……主
剥離装置、F……主剥離補助装置、G……不良板コンベ
ア、H……良板コンベア、I……整列コンベア、1……
母板、2……電着板、3,4……絶縁物、5……前処理装
置本体、6……小スクレーパ、7……小スクレーパ開閉
用シリンダ、8……前進後退用シリンダ、9……取付
板、10……連結杆、11……トロリーコンベア本体、12…
…ローラービーム、13……カソードハンガー、14……ス
ペーサ、15……下向きシリンダ、16……固定スクレーパ
本体、17……間隙、18……ガイドプレート、19……上端
刃先、20……開閉用シリンダ、21……前進後退用シリン
ダ、22……レール、23……アーム昇降シリンダ、24……
上部アーム、25……下部アーム、26……仮受け装置、27
……受樋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永田 秀樹 秋田県秋田市土崎港北5丁目3番59号A9 −1 (72)発明者 須藤 資広 秋田県秋田市飯島緑丘町7丁目8番7号 (56)参考文献 特開 昭55−18584(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極母板の両面に電着した金属板の一側両
    面上縁隅部をまず少しく予備剥離し、次に上記母板を横
    に移動させながら上記母板を進行方向に向って押圧しつ
    つ、その進行軌道上両側に立設した一対の固定型スクレ
    ーパ間を通過させて該スクレーパにより上記予備剥離部
    分から電着金属板全体を母板より機械的に剥離すること
    を特徴とする金属電解用陰極板からの電着物の剥離方
    法。
  2. 【請求項2】両面に電着した金属板の一側両面上縁隅部
    を予備剥離された陰極母板の該母板面と平行する進行軌
    道上両側に該母板が通過可能な間隙を置いて対面する一
    対の主剥離用スクレーパ本体が立設固定され、上記両固
    定スクレーパ本体の外側にはそれぞれ上記母板の進行軌
    道と平行して前進後退し上記母板を電着板剥離に必要な
    距離だけ後押しする主剥離補助装置が配置されてなるこ
    とを特徴とする金属電解用陰極板からの電着物の剥離装
    置。
  3. 【請求項3】前記両固定スクレーパ本体の母板進行方向
    に対向する前端縁最上部にはそれぞれ該母板を剥離ポジ
    ションに案内するガイドプレートを冠した刃先が前方へ
    突出するように枢設され、該刃先は上記スクレーパ本体
    外側に設けられたシリンダにより外方へ旋回可能に構成
    されてなる特許請求の範囲第2項記載の金属電解用陰極
    板からの電着物の剥離装置。
JP5730387A 1987-03-12 1987-03-12 金属電解用陰極板からの電着物の剥離方法及び装置 Expired - Lifetime JPH0723550B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5730387A JPH0723550B2 (ja) 1987-03-12 1987-03-12 金属電解用陰極板からの電着物の剥離方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5730387A JPH0723550B2 (ja) 1987-03-12 1987-03-12 金属電解用陰極板からの電着物の剥離方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63223194A JPS63223194A (ja) 1988-09-16
JPH0723550B2 true JPH0723550B2 (ja) 1995-03-15

Family

ID=13051788

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5730387A Expired - Lifetime JPH0723550B2 (ja) 1987-03-12 1987-03-12 金属電解用陰極板からの電着物の剥離方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0723550B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2796600B2 (ja) * 1989-11-10 1998-09-10 三井金属鉱業株式会社 種板の剥離方法及びその装置
CN104593829B (zh) * 2014-12-24 2016-10-26 金川集团股份有限公司 一种铜始极片粘边剥离设备

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63223194A (ja) 1988-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2318571B1 (en) Stripping apparatus and method for removing an electrodeposited metal layer from a cathode plate
CN104051741B (zh) 蓄电池极群组装铸焊全自动生产设备
CN102051642B (zh) 阴极板剥片设备
CN106757180B (zh) 一种带有预剥离功能的全自动剥锌机组
US7306706B2 (en) Method and apparatus for stripping electrodeposited metal sheets from permanent cathodes
US4479854A (en) Method and apparatus for stripping cathodes
US3996127A (en) Device for detaching an electrolytically precipitated metal sheet from a cathode
US3953312A (en) Apparatus for peeling electrodeposited metal off cathode base plate
US3689396A (en) Apparatus for stripping metal layers from metallic supports
US4131531A (en) Apparatus for stripping electrodeposited metal from cathode sheets
US3935091A (en) Device for detaching an electrolytically percipitated metal sheet from a cathode
JPH0723550B2 (ja) 金属電解用陰極板からの電着物の剥離方法及び装置
JP3579802B2 (ja) 陰極板の自動搬送処理装置
US4137130A (en) Automatic stripping of cathode zinc
CN100570012C (zh) 可移动的锌阴极剥离装置
CN206580896U (zh) 一种带有预剥离功能的全自动剥锌机组
JPH1179405A (ja) 段積み鋼矢板の引き剥がし方法およびその装置
CN112210800B (zh) 包括预剥离设备的电解沉积生产线
JPH0351337Y2 (ja)
JPH0712340Y2 (ja) 金属電解用陰極板の電着物剥離システムにおける移載装置
JP2550986B2 (ja) 剥離装置
CN109112576B (zh) 一种单片自动进槽插板机
CN111673439B (zh) 一种基于物联网技术的预制构件装配系统
JP2012036415A (ja) ラミネート品の剥ぎ取り方法および剥ぎ取り装置
JPS5950189A (ja) 電解用種板剥離装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term