JPH0723231A - カラー画像伝送装置及び方法 - Google Patents

カラー画像伝送装置及び方法

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JPH0723231A
JPH0723231A JP5150654A JP15065493A JPH0723231A JP H0723231 A JPH0723231 A JP H0723231A JP 5150654 A JP5150654 A JP 5150654A JP 15065493 A JP15065493 A JP 15065493A JP H0723231 A JPH0723231 A JP H0723231A
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伸彦 牧
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 色空間とサブサンプリング比を簡単且つ適切
に選択できるようにする。 【構成】 利用可能で、且つ適切な色空間とサブサンプ
リング比の組み合わせのテーブル情報をROM10aに
格納しておく。発呼側端末は、送信すべき画像の符号化
に先立ち、着呼側端末の受信能力の選択肢を確認し、R
OM10aに記憶されるテーブル情報と照合して、適用
する色空間及びそのサブサンプリング比を決定する。C
PU10は、決定した色空間及びサブサンプリング比を
画像符号化回路12にセットし、送信すべき画像を符号
化させて、通信制御回路22から通信回線に送出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー画像伝送装置及
び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー画像伝送装置の代表にカラー・フ
ァクシミリ装置がある。従来のカラー・ファクシミリ装
置では、色空間及びサブサンプリング比が選択可能であ
り、独自のパラメータとして決定できるようになってい
た。即ち、画像情報の送信に先立ち、これらのパラメー
タを相手端末との間で交渉し、適当なものを選択決定す
るようになっている。
【0003】なお、従来のカラー・ファクシミリ装置で
は、色空間に関して、受信側端末の能力範囲内で送信側
端末が決定するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来例では、色空間と
サブサンプリング比が独立に決定されるようになってい
るので、これを有効に活かすには、例えば、使用する色
空間(CIE LAB、YCrCb、RGBなど)、及
び使用するサブサンプリング比を個別に交渉して決定す
るという面倒な前処理が必要になり、実質的な通信時間
の延長になっている。
【0005】色空間によっては使用するのが好ましくな
いサブサンプリング比がある。例えば、RGB色空間で
は、各色成分が原色を表現しているので、1:1:1と
いう等比のサブサンプリング比を選択しないと、色再現
性を損ってしまう。即ち、色空間毎に許容できる1又は
2以上のサブサンプリング比があり、適切な組み合わせ
を選択する必要がある。
【0006】近年、カラー・ファクシミリ装置で種々の
符号化方式、例えば、JPEG方式(CCITT勧告
T.81)やJBIG方式(CCITT勧告T.82)
が開発提案され、これに伴い、符号化方式及びインター
リーブ形式(例えば、ブロック、面、画素などの単位)
も複数の選択肢から選択できるようになった。
【0007】即ち、画像符号化の属性(又はパラメー
タ)として、符号化方式、インターリーブ形式、色空間
及びサブサンプリング比があり、画像情報伝送の前処理
として、色空間とサブサンプリング比の組み合わせと同
様に、これらを適切に決定する必要がある。
【0008】本発明は、符号化属性を適切に決定するカ
ラー画像伝送装置及び方法を提示することを目的とす
る。
【0009】更に、色空間に関して、受信側端末の能力
範囲内で送信側端末が決定すると、例えば、受信側端末
に接続する出力デバイス(プリンタ、CRT、スチル・
ビデオ記録装置)によっては、受信能力はあるものの、
あまり好ましくない色空間がありうる。例えば、プリン
タ出力用のみとしてはCMYK色空間が好ましいが、コ
ンピュータ処理や専らCRT出力する場合などでは、C
MYK色空間よりYCrCb色空間の方が好ましい。色
空間を変換する余計な処理が必要になり、画質が劣化す
るからである。
【0010】従って、本発明はまた、このような不都合
の無いカラー画像伝送装置及び方法を提示することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係るカラー画像
伝送装置は、符号化の際に選択自在な画像属性を複数種
の属性の組み合わせとして記憶する記憶手段と、画像送
信に先立ち受信側端末の受信能力を確認する確認手段
と、当該確認手段で確認された受信側端末の受信能力
と、当該記憶手段に記憶される複数種の属性の組み合わ
せとを照合し、送信の際に適用する符号化属性を決定す
る符号化属性決定手段と、当該符号化属性決定手段によ
り決定された符号化属性で、送信すべき画像を符号化す
る符号化手段とからなることを特徴とする。
【0012】本発明に係るカラー画像伝送装置はまた、
符号化の際に選択自在な画像属性を複数種の属性の組み
合わせとして記憶する記憶手段と、画像送信に先立ち受
信側端末の受信能力の優先順位を確認する確認手段と、
当該確認手段で確認された受信側端末の受信能力の優先
順位に従い、当該記憶手段に記憶される複数種の属性の
組み合わせから、送信の際に適用する符号化属性を決定
する符号化属性決定手段と、当該符号化属性決定手段に
より決定された符号化属性で送信すべき画像を符号化す
る符号化手段とからなることを特徴とする。
【0013】本発明に係るカラー画像伝送装置は更に、
カラー画像を符号化して伝送するカラー画像伝送装置で
あって、符号化の際に選択自在な画像属性を複数種の属
性の組み合わせとして記憶する記憶手段と、当該複数種
の属性の組み合わせに規定される符号化属性の組み合わ
せの中で、送信の際に適用する符号化属性を決定する符
号化属性決定手段とを設けたことを特徴とする。
【0014】本発明に係るカラー画像伝送方法は、送信
すべき画像の符号化の際に2以上の画像属性の組み合わ
せで異なる選択の可能な送信側端末から、受信側端末に
カラー画像を伝送する方法であって、送信側端末が、受
信側端末の受信能力を確認する確認ステップと、当該確
認ステップで確認した受信能力と当該送信側端末の上記
画像属性の組み合わせとを照合し、送信すべき画像の符
号化に使用する画像属性を決定する画像属性決定ステッ
プと、当該画像属性決定ステップにより決定された画像
属性で、送信すべき画像を符号化し、送信する符号化ス
テップとからなることを特徴とする。
【0015】
【作用】上記手段により、通信する端末間で合意した適
切な符号化状態で画像情報を送受信できるようになるの
で、送受信端末として想定される全ての符号化属性(符
号化方式、インターリーブ形式、色空間、サブサンプリ
ング比及び色成分ビット数等)を備えなくても、拡張機
能などとして順次、利用できるようになる。即ち、より
柔軟なシステム構成が可能になる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0017】図1は、本発明の一実施例の概略構成ブロ
ック図を示す。図1において、10は全体を制御するC
PUであり、ROM10a及びRAM10bを具備す
る。例えば、マイクロコンピュータからなる。12は送
信すべき画像を符号化し、受信した符号化画像信号を復
号する画像符号化復号化回路である。画像符号化復号化
回路12は、符号化方式、サブサンプリング比、インタ
ーリーブ形式、色空間及び色成分のビット数などの符号
化属性に関して、それぞれ1以上の条件に対応できるよ
うになっており、符号化の際には、CPU10により指
定された符号化属性で画像情報を符号化する。各符号化
属性の選択肢などについては後で詳細に説明する。
【0018】14は、CMYK画像のRGB画像への変
換及びその逆変換(γ変換)、並びに、カラー画像から
白黒画像への変換、及び多値画像から2値画像への変換
などを行なう画像変換回路である。15は、画像の解像
度及びサイズを変換する画素密度変換回路である。
【0019】16は、画像符号化復号化回路12による
符号化及び復号化処理、画素密度変換回路15での変換
処理並びに画像変換回路14の画像変換処理に利用され
るフレーム・メモリ、18は、DMA(ダイレクト・メ
モリ・アクセス)制御回路、20は文字パターン信号を
発生するキャラクタ・ジェネレータ(CG)、22は、
通信回線、例えばISDNとの接続を制御する通信制御
回路である。
【0020】24は、利用者が各種の指示を入力するた
めのキー入力装置、26は紙無し、インク切れ及び通信
状況などの各種の情報を表示する表示装置、28は原稿
を画像読み取りするイメージ・スキャナ、30は受信画
像や通信状況のレポートなどを印刷出力するプリンタで
あり、これらは直接的には、I/O制御回路32により
制御されている。
【0021】34は周知のSCSI(又はSCSI−
2)インターフェース、36はハード・ディスクであ
る。
【0022】38は画像データ専用の画像データ・バ
ス、40はシステム制御用のシステム・バスであり、画
像データ・バス38は、回路12,14,15,16,
18,20,22,28,30,34を相互に接続し、
また、システム・バス40は、回路10〜22,32,
34を相互に接続する。
【0023】図2は、選択可能な色空間及びサブサンプ
リング比の組み合わせの一例、図3は別の例を示す。図
2又は図3に示すような内容のテーブル情報がCPU1
0のROM10aに格納される。いうまでもないが、色
空間及び/又はサブサンプリング比は、これらを個別に
代表するユニークな値で判別でき、そのユニーク値がR
OM10aに格納される。
【0024】図2に示す例では、色空間として、RG
B、YCrCb、及びCIE LABを選択できる。サ
ブサンプリング比は、RGB色空間に対しては1:1:
1のみを選択でき、YCrCb色空間には1:1:1、
2:1:1又は4:1:1の何れかを選択でき、CIE
LAB色空間には1:1:1のみを選択できる。
【0025】図3に示す例では、色空間として、RG
B、YCrCb、CIE LAB及びCMYKを選択で
きる。サブサンプリング比は、RGB色空間に対しては
1:1:1のみを選択でき、YCrCb色空間には1:
1:1又は2:1:1の何れかを選択でき、CIE L
AB色空間には1:1:1又は2:1:1の何れか一方
を選択でき、CMYK色空間には1:1:1:1のみを
選択できる。
【0026】色空間及びサブサンプリング比は、例え
ば、CCITT勧告T.62におけるドキュメント機能
リスト・コマンド(CDCL)と、ドキュメント機能リ
スト肯定レスポンス(RDCLP)により交渉し、決定
できる。
【0027】図4は、本実施例におけるドキュメント機
能リスト・コマンドCDCLのフォーマットを示す。図
4に示すように、CDCLコマンドの後に複数のパラメ
ータが続き、その非標準機能(NSC)の中に、国別コ
ード、国内コード及び供給者コード等の他にサブサンプ
ル比情報を挿入する。
【0028】図5は、本実施例におけるドキュメント機
能リスト肯定レスポンスRDCLPのフォーマットを示
す。図5に示すように、RDCLPレスポンスの後に複
数のパラメータが続き、その非標準機能(NSC)の中
に、国別コード、国内コード及び供給者コード等の他
に、サブサンプル比情報を挿入する。
【0029】CDCLコマンドとRDCLPレスポンス
による交渉により、端末相互間で許容(又は選択)でき
る色空間及びサブサンプリング比が決定される。図6
は、発呼側端末が図2に示すテーブルを具備し、着呼側
端末が図3に示すテーブルを具備するとしたときに、端
末相互間で許容できる色空間及びサブサンプリング比を
示し、この情報はCPU10のRAM10bに格納され
る。
【0030】図6に示す例では、色空間として、RG
B、YCrCb及びCIE LABの何れかを選択で
き、サブサンプリング比としては、RGB色空間には
1:1:1のみを選択でき、YCrCb色空間には1:
1:1又は2:1:1の何れかを選択でき、CIE L
AB色空間には1:1:1のみを選択できる。
【0031】図7は、本実施例による画像通信のフロー
チャートを示す。ここでは、発呼側端末のROM10a
には図2に示すテーブル情報が格納され、着呼側端末の
ROM10aには、図3に示すテーブル情報が格納され
ているとする。
【0032】キー入力装置24によるオペレータの送信
開始の指示に従い、発呼側の端末は、通信制御回路22
により、通信相手との回線を接続し、データ・リンクを
確立する。即ち、先ず、ファクシミリ通信用プロトコル
のレイヤー2〜4を設定する(S1)。次に、CCIT
T勧告T.62に定義されるセッション開始コマンドC
SSを通信制御回路22から着呼側端末に向けて送出
し、着呼側端末からのセッション開始肯定レスポンスR
SSPを待機する(S2)。
【0033】着呼側端末は、発呼側端末からのCSSに
応じて、セッション開始肯定レスポンスRSSPを発呼
側端末に向けて出力し、次のコマンドを待つ(S3)。
【0034】発呼側端末は着呼側端末からのRSSPを
受信すると、CPU10のROM10aに格納されてい
る色空間及びサブサンプリング比のテーブル情報(この
説明例では、図2に示すテーブル情報)を読み出し、図
4に示すCDCLコマンドの非標準機能(NSC)パラ
メータのサンプル比情報のフィールドにセットして、着
呼側端末に送信する(S4)。そして、着呼側端末から
のレスポンス待ちとなる。
【0035】着呼側端末は、自己のCPU10のROM
10aに格納されている色空間及びサブサンプリング比
のテーブル情報(この説明例では、図3に示すテーブル
情報)を読み出し、図5に示すRDCLPLコマンドの
非標準機能(NSC)パラメータのサンプル比情報のフ
ィールドにセットして、発呼側端末に送信する(S
5)。そして、発呼側端末からのコマンド待ちとなる。
【0036】発呼側端末は、着呼側端末からの色空間及
びサブサンプリング比の情報(この説明例では、図3に
示すテーブル情報)と、自己の色空間及びサブサンプリ
ング比の情報(この説明例では、図2に示すテーブル情
報)を突き合わせて、共通部分(図6参照)を抜き出
し、CPU10のRAM10bにテーブル形式で記憶す
る。そして、発呼側及び着呼側の両方に適用可能な色空
間及びそのサブサンプリング比を決定する(S6)。S
6で決定した色空間及びサブサンプリング比を画像符号
化復号化回路12にセットして、送信すべき画像を符号
化し、通信制御回路22から通信回線に出力する(S
7)。
【0037】画像送信の終了後、レイヤ2〜4を切断又
は解放し(S8)、通信を終了する。
【0038】図2又は図3に示す情報は、ROM10a
以外の場所に電気的又は機械的に記憶されていてもよ
い。例えば、RAM10b又は図示しない不揮発性メモ
リでもいいし、ユーザが任意に変更できるディップ・ス
イッチなどであってもよい。
【0039】使用する色空間及びそのサブサンプリング
比は、CSSコマンド及びRSSPレスポンスのNSC
によって決定してもよい。
【0040】図2〜図7で説明した第1実施例では、適
用できる色空間及びサブサンプリング比を柔軟に決定で
き、決定の自由度が高いという効果がある。
【0041】次に、使用する色空間の優先順位を予め決
めておき、使用する色空間をその優先順で決定し、決定
した色空間に許容されているサブサンプリング比を決定
するように構成した第2実施例を説明する。第2実施例
の概略構成は、ハードウエア又は機能ブロックとしては
図1と同じである。
【0042】第2実施例では、使用する可能性のある各
色空間について許容できる又は好ましいサブサンプリン
グ比のテーブル情報をCPU10のROM10aに格納
しておく。そのサブサンプリング比テーブル情報の一例
を図8に示す。図8では、RGB色空間に対してはサブ
サンプリング比1:1:1のみを選択でき、CMYK色
空間にはサブサンプリング比1:1:1:1のみを選択
でき、CIE LAB色空間には1:1:1、2:1:
1又は4:11の何れかを選択でき、YCrCb色空間
には1:1:1、2:1:1又は4:1:1の何れかを
選択できる。
【0043】第2実施例ではまた、先に説明したよう
に、使用する色空間の優先順位を予め登録しておく。こ
れにより、受信能力の範囲内でも、好ましい色空間を順
位付けすることができる。優先順位情報はCPU10の
ROM10aに格納される。優先順位の一例を図9に示
す。図9では、CMYK色空間が最も優先順位が高く、
以下、CMY色空間、RGB色空間、CIE LAB色
空間、と続く。
【0044】いうまでもないが、色空間及び/又はサブ
サンプリング比は、これらを個別に代表するユニークな
値で判別でき、そのユニーク値がROM10aに格納さ
れる。
【0045】第2実施例では、実際の画像通信に当たり
使用する色空間及びサブサンプリング比を、CCITT
勧告T.62のセッション開始コマンドCSS及びセッ
ション開始肯定レスポンスRSSPにより決定する。
【0046】図10は、第2実施例におけるセッション
開始コマンドCSSのフォーマットを示す。図10に示
すように、CSSコマンドの後に複数のパラメータが続
き、その非標準機能(NSC)の中に、国別コード、国
内コード及び供給者コード等の他に受信側優先モードの
宣言を挿入する。
【0047】図11は、第2実施例におけるセッション
開始肯定レスポンスRSSPのフォーマットを示す。図
11に示すように、RSSPレスポンスの後に複数のパ
ラメータが続き、その非標準機能(NSC)の中に、国
別コード、国内コード及び供給者コード等の他に優先順
位情報を挿入する。
【0048】第2実施例では、CSSコマンドとRSS
Pレスポンスによる交渉により、使用する色空間及びサ
ブサンプリング比を決定する。
【0049】図12は、第2実施例による画像通信のフ
ローチャートを示す。キー入力装置24によるオペレー
タの送信開始の指示に従い、発呼側の端末は、通信制御
回路22により、通信相手との回線を接続し、データ・
リンクを確立する。即ち、先ず、ファクシミリ通信用プ
ロトコルのレイヤー2〜4を設定する(S11)。次
に、CCITT勧告T.62に定義されるセッション開
始コマンドCSSのNSC(図10参照)に受信側色空
間優先モードを宣言してCSSコマンドを着呼側端末に
向けて送出し、着呼側端末からのセッション開始肯定レ
スポンスRSSPを待機する(S12)。
【0050】着呼側端末では、発呼側端末からのCSS
のNSCに受信側色空間優先モードの宣言があるか否か
を確認し(S13)、当該宣言があれば、RSSPレス
ポンスのNSC(図11参照)に色空間優先順位情報
(図9参照)を格納して発呼側端末に送信し(S1
4)、宣言がなければ、RSSPレスポンスのNSCに
色空間優先順位情報(図9参照)を格納せずにRSSP
レスポンスを発呼側端末に送信する。RSSPレスポン
スの送信後、次のコマンドを待つ。着呼側端末の以後の
動作は、通常通りである。
【0051】RSSPレスポンスを受信した発呼側端末
は、RSSPレスポンスのNSCに色空間優先順位情報
があるか否かを調べ(S15)、色空間優先順位情報が
あれば、その色空間優先順位情報をCPU10のRAM
10bに記憶してモード・フラグをONにする(S1
6)。
【0052】S15又はS16の後、発呼側端末は通常
通りのドキュメント機能リスト・コマンドCDCLを着
呼側端末に送信し、着呼側端末はドキュメント機能リス
ト肯定レスポンスRDCLPを返送する。
【0053】発呼側端末は、RDCLPレスポンスの受
信後、RAM10bのモード・フラグを参照し、ONに
なっているか否かを調べる(S17)。モード・フラグ
がONのとき、相手端末(着呼側端末)から得た色空間
優先順位情報と自機の能力とを照合し、使用する色空間
を決定する(S18)。例えば、自機の能力範囲で、相
手端末で最も優先度が高い色空間を選択する。モード・
フラグがOFFのとき(S17)、使用する色空間を自
機の能力のみで決定する(S18)。
【0054】S17,18で決定した色空間を図8に示
すテーブルにあてはめ、使用するサブサンプリング比を
決定する(S20)。
【0055】このように決定した色空間及びそのサブサ
ンプリング比を画像符号化復号化回路12にセットし
て、送信すべき画像を符号化し、ドキュメント開始コマ
ンドCDSにより符号化画像データを相手端末に送信す
る(S21)。
【0056】発呼側端末は、必要な画像情報を送信した
ら、ドキュメント終了コマンドCDEを送信し、これに
対して、着呼側端末はドキュメント終了肯定レスポンス
RDEPを返送する。更に、発呼側端末は、セッション
終了コマンドCSEを送信し、これに対して、着呼側端
末はセッション終了肯定レスポンスRDEPを返送す
る。しかる後、発呼側端末は、レイヤ2〜4を切断又は
解放して、通陳を終了する(S22)。
【0057】第2実施例で、図8に示す情報は、ROM
10a以外の場所に電気的又は機械的に記憶されていて
もよい。例えば、RAM10b又は図示しない不揮発性
メモリでもいいし、ユーザが任意に変更できるディップ
・スイッチなどであってもよい。
【0058】第2実施例では、受信能力のある色空間の
内で優先順位を予め決めておくので、より好ましい色空
間で画像情報を伝送できる。また、各色空間について許
容できるサブサンプリング比の情報を予め設定しておく
ので、選択した色空間に対して不適当なサブサンプリン
グ比を選択することがなくなり、常に適切なサブサンプ
リング比が選択されるようになる。
【0059】次に、第3の実施例を説明する。この第3
実施例では、符号化方式、サブサンプリング比、インタ
ーリーブ形式及び色空間の組み合わせを、簡単に最適な
ものに選択決定することができる。
【0060】図13は、符号化方式、サブサンプリング
比、インターリーブ形式及び色空間の選択可能な組み合
わせの一例を示し、図14は、別の例を示す。図13及
び図14に示すような内容のテーブル情報が、CPU1
0のROM10aに格納されている。図2及び図3の場
合と同様に、図13及び図14で示した符号化属性及び
その選択肢は、夫々を個別に代表するユニークな値で判
別でき、そのユニーク値がROM10aに格納される。
【0061】図13に示す例では、符号化方式としてC
CITT勧告T.81で定義されるJPEG方式とCC
ITT勧告T.82で定義されるJBIG方式を選択で
きる。JPEG方式では、サブサンプリング比は1:
1:1、2:1:1及び4:1:1から選択でき、イン
ターリーブ形式はブロック及び面から選択でき、色空間
は、CIE LAB及びYCrCbから選択できる。J
BIG方式では、サブサンプリング比は1:1:1及び
2:1:1から選択でき、インターリーブ形式は画素の
みを選択でき、色空間はRGBのみを選択できる。
【0062】図14に示す例では、符号化方式としてJ
PEG方式とJBIG方式を選択できる。JPEG方式
では、サブサンプリング比は1:1:1及び2:1:1
から選択でき、インターリーブ形式はブロックのみを選
択でき、色空間は、CIELABのみを選択できる。J
BIG方式では、サブサンプリング比は1:1:1のみ
を選択でき、インターリーブ形式は画素及び面から選択
でき、色空間はRGB及びCIE LABから選択でき
る。
【0063】図13及び図14では、サブサンプリング
比、インターリーブ形式及び色空間のそれぞれで1以上
の選択肢を列挙し、他との関係では何れも選択できると
しているが、4つの符号化属性の相互の関係を考慮して
好ましい組み合わせを限定的に列挙しておくのが好まし
い。例えば、図14ではJBIG方式でRGB色空間に
対してサブサンプリング比2:1:1を選択できるが、
図2及び図8で説明したように、RGB空間ではサブサ
ブプリング比は1:1:1が好ましい。
【0064】接続した相手端末との間の画像通信に使用
する符号化属性は、例えば、CCITT勧告T.62に
おけるドキュメント機能リスト・コマンド(CDCL)
と、ドキュメント機能リスト肯定レスポンス(RDCL
P)により決定される。
【0065】図15は、第3実施例におけるドキュメン
ト機能リスト・コマンドCDCLのフォーマットを示
す。図15に示すように、CDCLコマンドの後に複数
のパラメータが続き、その非標準機能(NSC)の中
に、国別コード、国内コード及び供給者コード等の他
に、符号化属性情報を挿入する。
【0066】図16は、第3実施例におけるドキュメン
ト機能リスト肯定レスポンスRDCLPのフォーマット
を示す。図16に示すように、RDCLPレスポンスの
後に複数のパラメータが続き、その非標準機能(NS
C)の中に、国別コード、国内コード及び供給者コード
等の他に、符号化属性情報を挿入する。
【0067】CDCLコマンドとRDCLPレスポンス
による交渉により、端末相互間で許容(又は選択)でき
る符号化属性が決定される。図17は、発呼側端末が図
13に示すテーブル情報を具備し、着呼側端末が図14
に示すテーブル情報を具備するとしたときに、端末相互
間で交渉により決定された許容できる符号化属性を示
し、この情報はCPU10のRAM10bに格納され
る。
【0068】図17に示す例では、JPEG符号化方式
とJBIG符号化方式を選択できる。JPEG方式で
は、色空間としてCIE LABのみを選択でき、サブ
サンプリング比は1:1:1又は2:1:1を選択で
き、インターリーブ形式はブロックのみを選択できる。
JBIG符号化方式では、色空間としてRGBのみを選
択でき、サブサンプリング比は1:1:1のみを選択で
き、インターリーブ形式は画素のみを選択できる。
【0069】図18は、第3実施例による画像通信のフ
ローチャートを示す。ここでは、発呼側端末のROM1
0aには図13に示すテーブル情報が格納され、着呼側
端末のROM10aには、図14に示すテーブル情報が
格納されているとする。
【0070】キー入力装置24によるオペレータの送信
開始の指示に従い、発呼側の端末は、通信制御回路22
により、通信相手との回線を接続し、データ・リンクを
確立する。即ち、先ず、ファクシミリ通信用プロトコル
のレイヤー2〜4を設定する(S31)。次に、CCI
TT勧告T.62に定義されるセッション開始コマンド
CSSを通信制御回路22から着呼側端末に向けて送出
し、着呼側端末からのセッション開始肯定レスポンスR
SSPを待機する(S32)。
【0071】着呼側端末は、発呼側端末からのCSSに
応じて、セッション開始肯定レスポンスRSSPを発呼
側端末に向けて出力し、次のコマンドを待つ(S3
3)。
【0072】発呼側端末は着呼側端末からのRSSPを
受信すると、CPU10のROM10aに格納されてい
る符号化属性情報(この説明例では、図13に示すテー
ブル情報)を読み出し、図15に示すCDCLコマンド
の非標準機能(NSC)パラメータの符号化属性のフィ
ールドにセットして、着呼側端末に送信する(S3
4)。そして、着呼側端末からのレスポンス待ちとな
る。
【0073】着呼側端末は、自己のCPU10のROM
10aに格納されている符号化属性情報(この説明例で
は、図14に示すテーブル情報)を読み出し、図16に
示すRDCLPLコマンドの非標準機能(NSC)パラ
メータの符号化属性情報のフィールドにセットして、発
呼側端末に送信する(S35)。そして、発呼側端末か
らのコマンド待ちとなる。
【0074】発呼側端末は、着呼側端末からの符号化属
性情報(この説明例では、図14に示すテーブル情報)
と、自己の色空間及びサブサンプリング比の情報(この
説明例では、図13に示すテーブル情報)を突き合わせ
て、共通部分(図17参照)を抜き出し、CPU10の
RAM10bにテーブル形式で記憶する。そして、発呼
側及び着呼側の両方に適用可能で最適な符号化属性を決
定する(S36)。S36で決定した符号化属性、即
ち、符号化方式、サブサンプリング比、インターリーブ
形式及び色空間を画像符号化復号化回路12にセットし
て、送信すべき画像を符号化し、通信制御回路22から
通信回線に出力する(S37)。
【0075】画像送信の終了後、レイヤ2〜4を切断又
は解放し(S38)、通信を終了する。
【0076】図13又は図14に示す情報は、ROM1
0a以外の場所に電気的又は機械的に記憶されていても
よい。例えば、RAM10b又は図示しない不揮発性メ
モリでもいいし、ユーザが任意に変更できるディップ・
スイッチなどであってもよい。
【0077】通信に使用する符号化属性は、図2〜図7
で説明した第1実施例の場合と同様に、CSSコマンド
及びRSSPレスポンスのNSCによって決定してもよ
い。
【0078】符号化属性としては上記の他に、色成分の
ビット数を組み入れてもよい。
【0079】上記各実施例では、色空間及びサブサンプ
リング比の組み合わせ、並びに符号化方式、インターリ
ーブ形式、色空間及びサブサンプリング比の組み合わせ
のテーブルに関して、送信用と受信用で同じ内容である
必要はなく、別個の内容であってもよい。
【0080】ファクシミリ通信を例に説明したが、本発
明をコンピュータ間の画像通信にも利用できることは明
らかである。
【0081】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解できるよう
に、本発明によれば、カラー画像を適切な符号化状態を
より高速に設定してから伝送することができる。即ち、
送受信端末として想定される全ての符号化属性(符号化
方式、インターリーブ形式、色空間、サブサンプリング
比及び色成分ビット数等)をそれぞれ別個に設定する必
要がなくなり、通信する端末間で合意した適切な符号化
状態で画像情報を送受信できるようになり、より柔軟な
システム構成が可能になる。例えば、扱える色空間及び
そのサブサンプリング比などの追加が簡単になり、この
追加機能を直ぐに利用できるようになる。
【0082】また、各符号化属性間で常に適切な組み合
わせが選択されるという効果もある。更には、選択可能
な符号化属性の選択肢に優先順位を付けるので、より好
ましい選択肢で画像情報を送受信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の概略構成ブロック図であ
る。
【図2】 第1実施例で色空間とサブサンプリング比の
許容できる組み合わせの一例である。
【図3】 第1実施例で色空間とサブサンプリング比の
許容できる組み合わせの別の例である。
【図4】 第1実施例のCDCLコマンドのフォーマッ
トである。
【図5】 第1実施例のRDCLPレスポンスのフォー
マットである。
【図6】 図2に示す性能の端末と、図3に示す性能の
端末間で許容できる色空間とサブサンプリング比の組み
合わせの例である。
【図7】 第1実施例の画像通信のフローチャートであ
る。
【図8】 第2実施例で色空間とサブサンプリング比の
許容できる組み合わせの一例である。
【図9】 第2実施例で色空間の優先順位の一例であ
る。
【図10】 第2実施例のCSSコマンドのフォーマッ
トである。
【図11】 第2実施例のRSSPレスポンスのフォー
マットである。
【図12】 第2実施例の画像通信のフローチャートで
ある。
【図13】 第3実施例で符号化属性の許容できる組み
合わせの一例である。
【図14】 第3実施例で符号化属性の許容できる組み
合わせの別の例である。
【図15】 第3実施例のCDCLコマンドのフォーマ
ットである。
【図16】 第3実施例のRDCLPレスポンスのフォ
ーマットである。
【図17】 図13に示す性能の端末と、図14に示す
性能の端末間で許容できる色空間とサブサンプリング比
の組み合わせの例である。
【図18】 第3実施例の画像通信のフローチャートで
ある。
【符号の説明】
10:CPU 10a:ROM 10b:RAM 1
2:画像符号化復号化回路 14:画像変換回路 15:画素密度変換回路 16:
フレーム・メモリ 18:DMA制御回路 20:キャ
ラクタ・ジェネレータ 22:通信制御回路 24:キー入力装置 26:表示装置 28:イメージ
・スキャナ 30:プリンタ 32:I/O制御回路
34:SCSIインターフェース 36:ハード・ディ
スク 38:画像データ・バス 40:システム・バス

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 符号化の際に選択自在な画像属性を複数
    種の属性の組み合わせとして記憶する記憶手段と、画像
    送信に先立ち受信側端末の受信能力を確認する確認手段
    と、当該確認手段で確認された受信側端末の受信能力
    と、当該記憶手段に記憶される複数種の属性の組み合わ
    せとを照合し、送信の際に適用する符号化属性を決定す
    る符号化属性決定手段と、当該符号化属性決定手段によ
    り決定された符号化属性で、送信すべき画像を符号化す
    る符号化手段とからなることを特徴とするカラー画像伝
    送装置。
  2. 【請求項2】 上記2以上の符号化属性が、色空間及び
    サブサンプリング比からなる請求項1に記載のカラー画
    像伝送装置。
  3. 【請求項3】 上記2以上の符号化属性が更に、カラー
    符号化方式及びインターリーブ形式を含む請求項2に記
    載のカラー画像伝送装置。
  4. 【請求項4】 符号化の際に選択自在な画像属性を複数
    種の属性の組み合わせとして記憶する記憶手段と、画像
    送信に先立ち受信側端末の受信能力の優先順位を確認す
    る確認手段と、当該確認手段で確認された受信側端末の
    受信能力の優先順位に従い、当該記憶手段に記憶される
    複数種の属性の組み合わせから、送信の際に適用する符
    号化属性を決定する符号化属性決定手段と、当該符号化
    属性決定手段により決定された符号化属性で送信すべき
    画像を符号化する符号化手段とからなることを特徴とす
    るカラー画像伝送装置。
  5. 【請求項5】 カラー画像を符号化して伝送するカラー
    画像伝送装置であって、符号化の際に選択自在な画像属
    性を複数種の属性の組み合わせとして記憶する記憶手段
    と、複数種の属性の組み合わせに規定される符号化属性
    の組み合わせの中で、送信の際に適用する符号化属性を
    決定する符号化属性決定手段とを設けたことを特徴とす
    るカラー画像伝送装置。
  6. 【請求項6】 送信すべき画像の符号化の際に2以上の
    画像属性の組み合わせで異なる選択の可能な送信側端末
    から、受信側端末にカラー画像を伝送する方法であっ
    て、送信側端末が、受信側端末の受信能力を確認する確
    認ステップと、当該確認ステップで確認した受信能力と
    当該送信側端末の上記画像属性の組み合わせとを照合
    し、送信すべき画像の符号化に使用する画像属性を決定
    する画像属性決定ステップと、当該画像属性決定ステッ
    プにより決定された画像属性で、送信すべき画像を符号
    化し、送信する符号化ステップとからなることを特徴と
    するカラー画像伝送方法。
  7. 【請求項7】 上記2以上の画像属性が、色空間及びサ
    ブサンプリング比からなる請求項6に記載のカラー画像
    伝送方法。
  8. 【請求項8】 上記2以上の画像属性が更に、カラー符
    号化方式及びインターリーブ形式を含む請求項6に記載
    のカラー画像伝送方法。
  9. 【請求項9】 受信側端末が受信能力として1以上の選
    択肢を具備し、上記確認ステップで送信側端末が確認す
    るのが受信側端末の全選択肢である請求項6、7又は8
    に記載のカラー画像伝送方法。
  10. 【請求項10】 受信側端末が更に、受信能力としての
    1以上の選択肢を優先順位情報を具備し、上記確認ステ
    ップで送信側端末は当該優先順位情報も確認し、上記画
    像属性決定ステップが、当該確認ステップで確認した受
    信能力と当該送信側端末の上記画像属性の組み合わせと
    を照合し、受信側端末の当該優先順位情報を参照して、
    送信すべき画像の符号化に使用する画像属性を決定する
    請求項9に記載のカラー画像伝送方法
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