JPH07232001A - 酒類の蒸留方法およびそれに用いる装置 - Google Patents
酒類の蒸留方法およびそれに用いる装置Info
- Publication number
- JPH07232001A JPH07232001A JP6026998A JP2699894A JPH07232001A JP H07232001 A JPH07232001 A JP H07232001A JP 6026998 A JP6026998 A JP 6026998A JP 2699894 A JP2699894 A JP 2699894A JP H07232001 A JPH07232001 A JP H07232001A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- distillation
- condenser
- heating
- mash
- heating means
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)
- Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 常圧蒸留装置を用いながらも、排液量が少な
く、しかも蒸留時間を短縮することのできる酒類の蒸留
装置を提供する。 【構成】 発酵後の醪2を蒸留缶1内で蒸留して焼酎を
製造する方法であり、上記蒸留缶1とこの蒸留缶1内に
設けられた第1の加熱用配管5と凝縮器8と製品焼酎タ
ンク9を備えている。そして、上記第1の加熱用配管5
により加熱された蒸留缶1の醪2を、蒸留缶1の下部か
ら取り出して蒸留缶1の上部に送る還流路12a,12
b,12cと、この還流路12a〜12cを通る醪2を
加熱する第2の加熱用配管15を設けるとともに、上記
凝縮器8内の留出ガスの一部を蒸留缶1の上部に送る連
通路17a,17b,17cと、この連通路17a〜1
7cを通る留出ガスを加熱する第3の加熱用配管19と
を設けるようにしている。
く、しかも蒸留時間を短縮することのできる酒類の蒸留
装置を提供する。 【構成】 発酵後の醪2を蒸留缶1内で蒸留して焼酎を
製造する方法であり、上記蒸留缶1とこの蒸留缶1内に
設けられた第1の加熱用配管5と凝縮器8と製品焼酎タ
ンク9を備えている。そして、上記第1の加熱用配管5
により加熱された蒸留缶1の醪2を、蒸留缶1の下部か
ら取り出して蒸留缶1の上部に送る還流路12a,12
b,12cと、この還流路12a〜12cを通る醪2を
加熱する第2の加熱用配管15を設けるとともに、上記
凝縮器8内の留出ガスの一部を蒸留缶1の上部に送る連
通路17a,17b,17cと、この連通路17a〜1
7cを通る留出ガスを加熱する第3の加熱用配管19と
を設けるようにしている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発酵後の醪を蒸留缶内
で蒸留して蒸留酒等、例えば焼酎を製造する酒類の蒸留
方法およびそれに用いる装置に関するものである。
で蒸留して蒸留酒等、例えば焼酎を製造する酒類の蒸留
方法およびそれに用いる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、蒸留装置は、液体原料をその沸騰
温度で蒸発させて蒸留していた。このような蒸留装置に
は、減圧蒸留装置のように、蒸留温度を下げるために蒸
留缶内を減圧して沸点を下げるようにしたものがある。
温度で蒸発させて蒸留していた。このような蒸留装置に
は、減圧蒸留装置のように、蒸留温度を下げるために蒸
留缶内を減圧して沸点を下げるようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記減
圧蒸留装置では、蒸留缶内を減圧するため、装置に用い
る板材を上記減圧に対しても凹まない厚い板材にする必
要があり、装置の重量が重くなるという問題がある。し
かも、上記減圧であるため、製品アルコールの取り出し
が難しいという問題もある。一方、常圧蒸留装置の場合
には、直接蒸気であるため、排液量が醪量より約20%
多くなるという問題がある。しかも、蒸留温度が沸騰温
度であるため、蒸留時間が長くなり、醪が熱変化すると
いう問題もある。そこで、水やアルコールは常圧,室温
でも少しずつ蒸発していくことを利用し、上記常圧蒸留
装置を用い、排液量が少なく、しかも蒸留時間を短縮す
ることのできる酒類の蒸留方法および蒸留装置の実現が
強く要望されている。
圧蒸留装置では、蒸留缶内を減圧するため、装置に用い
る板材を上記減圧に対しても凹まない厚い板材にする必
要があり、装置の重量が重くなるという問題がある。し
かも、上記減圧であるため、製品アルコールの取り出し
が難しいという問題もある。一方、常圧蒸留装置の場合
には、直接蒸気であるため、排液量が醪量より約20%
多くなるという問題がある。しかも、蒸留温度が沸騰温
度であるため、蒸留時間が長くなり、醪が熱変化すると
いう問題もある。そこで、水やアルコールは常圧,室温
でも少しずつ蒸発していくことを利用し、上記常圧蒸留
装置を用い、排液量が少なく、しかも蒸留時間を短縮す
ることのできる酒類の蒸留方法および蒸留装置の実現が
強く要望されている。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、常圧蒸留装置を用いながらも、排液量が少な
く、しかも蒸留時間を短縮することのできる酒類の蒸留
方法およびそれに用いる装置の提供を目的とする。
もので、常圧蒸留装置を用いながらも、排液量が少な
く、しかも蒸留時間を短縮することのできる酒類の蒸留
方法およびそれに用いる装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、蒸留缶の下部に収容された発酵後の醪を
加熱手段で加熱し、この加熱により蒸発,気化された留
出ガスを蒸留缶から取り出したのち凝縮器に導入し、こ
の凝縮器内で凝縮,液化して蒸留酒等を製造する方法で
あって、上記加熱手段で加熱された蒸留缶内の醪を蒸留
缶の下部から取り出したのち、加熱して蒸留缶の上部か
ら蒸留缶内に導入し、上記凝縮器内の留出ガスの一部を
この凝縮器から取り出したのち、加熱して蒸留缶の上部
から蒸留缶内に導入し、これにより、上記蒸留缶の上部
から蒸留缶内に導入された醪と留出ガスとを気液接触さ
せるようにした酒類の蒸留方法を第1の要旨とし、発酵
後の醪を蒸留缶内で蒸留して蒸留酒等の製品を製造する
装置であって、下部に発酵後の醪が収容された蒸留缶
と、上記蒸留缶に収容された醪を加熱する第1の加熱手
段と、凝縮器と、上記第1の加熱手段の加熱により蒸
発,気化された上記蒸留缶内の留出ガスを凝縮器に導入
する導入路と、上記凝縮器内で凝縮,液化された留出液
を取り出す取出路と、この取出路に取り出された留出液
を貯留する製品貯留部とを備え、第1の加熱手段により
加熱された上記蒸留缶内の醪を蒸留缶の下部から取り出
して蒸留缶の上部に送るために上記蒸留缶の下部と上部
とを連通した還流路を設けるとともに、上記還流路を通
る醪を加熱する第2の加熱手段を設け、上記凝縮器内の
留出ガスの一部を蒸留缶の上部に送るために上記凝縮器
と蒸留缶の上部とを連通した連通路を設けるとともに、
上記連通路を通る留出ガスを加熱する第3の加熱手段を
設けた酒類の蒸留装置を第2の要旨とする。
め、本発明は、蒸留缶の下部に収容された発酵後の醪を
加熱手段で加熱し、この加熱により蒸発,気化された留
出ガスを蒸留缶から取り出したのち凝縮器に導入し、こ
の凝縮器内で凝縮,液化して蒸留酒等を製造する方法で
あって、上記加熱手段で加熱された蒸留缶内の醪を蒸留
缶の下部から取り出したのち、加熱して蒸留缶の上部か
ら蒸留缶内に導入し、上記凝縮器内の留出ガスの一部を
この凝縮器から取り出したのち、加熱して蒸留缶の上部
から蒸留缶内に導入し、これにより、上記蒸留缶の上部
から蒸留缶内に導入された醪と留出ガスとを気液接触さ
せるようにした酒類の蒸留方法を第1の要旨とし、発酵
後の醪を蒸留缶内で蒸留して蒸留酒等の製品を製造する
装置であって、下部に発酵後の醪が収容された蒸留缶
と、上記蒸留缶に収容された醪を加熱する第1の加熱手
段と、凝縮器と、上記第1の加熱手段の加熱により蒸
発,気化された上記蒸留缶内の留出ガスを凝縮器に導入
する導入路と、上記凝縮器内で凝縮,液化された留出液
を取り出す取出路と、この取出路に取り出された留出液
を貯留する製品貯留部とを備え、第1の加熱手段により
加熱された上記蒸留缶内の醪を蒸留缶の下部から取り出
して蒸留缶の上部に送るために上記蒸留缶の下部と上部
とを連通した還流路を設けるとともに、上記還流路を通
る醪を加熱する第2の加熱手段を設け、上記凝縮器内の
留出ガスの一部を蒸留缶の上部に送るために上記凝縮器
と蒸留缶の上部とを連通した連通路を設けるとともに、
上記連通路を通る留出ガスを加熱する第3の加熱手段を
設けた酒類の蒸留装置を第2の要旨とする。
【0006】
【作用】すなわち、本発明の酒類の蒸留装置は、蒸留缶
の下部に収容された発酵後の醪を第1の加熱手段で加熱
し、この第1の加熱手段の加熱により蒸発,気化された
留出ガスを蒸留缶から取り出し導入路を介して凝縮器に
導入し、この凝縮器内で凝縮,液化して留出液としたの
ち、取出路を介して蒸留酒等の製品の貯留部に貯留して
いる。一方、第2の加熱手段の作動により、上記第1の
加熱手段により加熱された蒸留缶内の醪を、蒸留缶の下
部と上部とを連通する還流路を通して、蒸留缶の下部か
ら取り出して蒸留缶の上部に導入するとともに、上記還
流路を通る間に第2の加熱手段により加熱し、この蒸留
缶の上部に導入された醪が下降して収容部に戻される間
に蒸発,気化するようにしている。他方、上記凝縮器内
の留出ガスの一部を、上記凝縮器と蒸留缶の上部とを連
通する連通路を通して、凝縮器から取り出して蒸留缶の
上部に導入するとともに、上記連通路を通る間に第3の
加熱手段により加熱し、この蒸留缶の上部に導入された
留出ガスと蒸留缶の上部に導入された醪を接触させるよ
うにし、この気液接触を利用して醪が蒸発,気化するよ
うにしている。このようにして生成された留出ガスは、
上記と同様にして、凝縮器に導入され、この凝縮器内で
凝縮,液化されたのち、製品貯留部に貯留される。
の下部に収容された発酵後の醪を第1の加熱手段で加熱
し、この第1の加熱手段の加熱により蒸発,気化された
留出ガスを蒸留缶から取り出し導入路を介して凝縮器に
導入し、この凝縮器内で凝縮,液化して留出液としたの
ち、取出路を介して蒸留酒等の製品の貯留部に貯留して
いる。一方、第2の加熱手段の作動により、上記第1の
加熱手段により加熱された蒸留缶内の醪を、蒸留缶の下
部と上部とを連通する還流路を通して、蒸留缶の下部か
ら取り出して蒸留缶の上部に導入するとともに、上記還
流路を通る間に第2の加熱手段により加熱し、この蒸留
缶の上部に導入された醪が下降して収容部に戻される間
に蒸発,気化するようにしている。他方、上記凝縮器内
の留出ガスの一部を、上記凝縮器と蒸留缶の上部とを連
通する連通路を通して、凝縮器から取り出して蒸留缶の
上部に導入するとともに、上記連通路を通る間に第3の
加熱手段により加熱し、この蒸留缶の上部に導入された
留出ガスと蒸留缶の上部に導入された醪を接触させるよ
うにし、この気液接触を利用して醪が蒸発,気化するよ
うにしている。このようにして生成された留出ガスは、
上記と同様にして、凝縮器に導入され、この凝縮器内で
凝縮,液化されたのち、製品貯留部に貯留される。
【0007】このように、本発明の酒類の蒸留装置は、
常圧蒸留装置を利用しているため、装置の板厚を薄くす
ることができ、装置が軽くなるうえ、凝縮器で留出する
ことができるようにもなる。また、熱風による間接加熱
であるため、排液量が醪量より約40%も減少する。し
かも、蒸留温度が沸騰温度以下であるうえ、蒸発に必要
な熱量を3つの加熱手段により得ることができて熱の伝
達量が多くなるため、蒸留時間の短縮が実現でき、醪の
熱変化が殆どなくなる。また、本発明の方法によれば、
上記装置を用い、簡単に、かつ効率よく酒類を蒸留する
ことができる。また、本発明の装置において、蒸留缶の
上部に棚段を設ける場合には、この蒸留装置による蒸留
が効率よく行われる。また、この場合において、蒸留缶
の上部に設けられた棚段の上側位置に、還流路および連
通路を連通すると、さらに蒸留が効率よく行われるよう
になる。
常圧蒸留装置を利用しているため、装置の板厚を薄くす
ることができ、装置が軽くなるうえ、凝縮器で留出する
ことができるようにもなる。また、熱風による間接加熱
であるため、排液量が醪量より約40%も減少する。し
かも、蒸留温度が沸騰温度以下であるうえ、蒸発に必要
な熱量を3つの加熱手段により得ることができて熱の伝
達量が多くなるため、蒸留時間の短縮が実現でき、醪の
熱変化が殆どなくなる。また、本発明の方法によれば、
上記装置を用い、簡単に、かつ効率よく酒類を蒸留する
ことができる。また、本発明の装置において、蒸留缶の
上部に棚段を設ける場合には、この蒸留装置による蒸留
が効率よく行われる。また、この場合において、蒸留缶
の上部に設けられた棚段の上側位置に、還流路および連
通路を連通すると、さらに蒸留が効率よく行われるよう
になる。
【0008】つぎに、本発明を実施例にもとづいて詳し
く説明する。
く説明する。
【0009】
【実施例】図1は本発明に用いる焼酎の常圧蒸留装置の
一実施例を示している。図において、1は蒸留缶であ
り、その下側部分が、発酵工程を終えた醪2が収容され
た収容部3に形成され、上側部分(上記収容部3の上壁
の左側部分から立設された塔部分)が、棚段4aが設け
られた棚段配設部4に形成されている。また、上記収容
部3には、その下部に、100℃程度の熱風を通す第1
の加熱用配管(第1の加熱手段)5が配設されている。
図において、5aは第1の加熱用配管5に設けられた開
閉弁である。
一実施例を示している。図において、1は蒸留缶であ
り、その下側部分が、発酵工程を終えた醪2が収容され
た収容部3に形成され、上側部分(上記収容部3の上壁
の左側部分から立設された塔部分)が、棚段4aが設け
られた棚段配設部4に形成されている。また、上記収容
部3には、その下部に、100℃程度の熱風を通す第1
の加熱用配管(第1の加熱手段)5が配設されている。
図において、5aは第1の加熱用配管5に設けられた開
閉弁である。
【0010】上記蒸留缶1は、その収容部3の上壁に開
口する留出ガス出口3aが導入路6を介して凝縮器8の
側壁の上部に設けた留出ガス入口8aに連通している。
この凝縮器8は、その底面8cが傾斜面に形成されてお
り、この傾斜面の下端部に対応する凝縮器8の側壁の部
分に留出ガス出口8bが開口している。この留出ガス出
口8bは取り出し管7を介して製品焼酎タンク9に連通
している。また、上記凝縮器8には、その上部に、冷却
水を通す冷却用配管10が設けられている。図におい
て、11は取り出し管7に取り付けられたテスターであ
る。
口する留出ガス出口3aが導入路6を介して凝縮器8の
側壁の上部に設けた留出ガス入口8aに連通している。
この凝縮器8は、その底面8cが傾斜面に形成されてお
り、この傾斜面の下端部に対応する凝縮器8の側壁の部
分に留出ガス出口8bが開口している。この留出ガス出
口8bは取り出し管7を介して製品焼酎タンク9に連通
している。また、上記凝縮器8には、その上部に、冷却
水を通す冷却用配管10が設けられている。図におい
て、11は取り出し管7に取り付けられたテスターであ
る。
【0011】また、上記蒸留缶1には、その収容部3の
側壁の下部に開口する醪出口3bが第1の還流管12a
を介して循環ポンプ13の入口に連通し、この循環ポン
プ13の出口が第2の還流管12bを介してラインヒー
ター14の下壁に開口する醪入口14aに連通してい
る。このラインヒーター14には、その内部に、熱風を
通す第2の加熱用配管(第2の加熱手段)15が配設さ
れている。そして、ラインヒーター14の上壁に開口す
る醪出口14bが第3の還流管12cを介して蒸留缶1
の棚段配設部4の上壁に開口する醪入口4bに連通して
いる。この醪入口4bから導入された醪2は、棚段配設
部4の上壁からシャワー状に噴出されるようにしてい
る。
側壁の下部に開口する醪出口3bが第1の還流管12a
を介して循環ポンプ13の入口に連通し、この循環ポン
プ13の出口が第2の還流管12bを介してラインヒー
ター14の下壁に開口する醪入口14aに連通してい
る。このラインヒーター14には、その内部に、熱風を
通す第2の加熱用配管(第2の加熱手段)15が配設さ
れている。そして、ラインヒーター14の上壁に開口す
る醪出口14bが第3の還流管12cを介して蒸留缶1
の棚段配設部4の上壁に開口する醪入口4bに連通して
いる。この醪入口4bから導入された醪2は、棚段配設
部4の上壁からシャワー状に噴出されるようにしてい
る。
【0012】16は循環ブロワであり、その入口が上記
凝縮器8の側壁に開口する留出ガス出口8dに第1の連
通管17aを介して連通し、その出口が第2の連通管1
7bを介して空気加熱器18の留出ガス入口18aに連
通している。この空気加熱器18には、その内部に、熱
風を通す第3の加熱用配管(第3の加熱手段)19が配
設されている。この空気加熱器18は、その出口18b
が上記蒸留缶1の棚段配設部4の側壁(の最上段の棚段
4aより上側位置)に開口する留出ガス入口4cに連通
している。
凝縮器8の側壁に開口する留出ガス出口8dに第1の連
通管17aを介して連通し、その出口が第2の連通管1
7bを介して空気加熱器18の留出ガス入口18aに連
通している。この空気加熱器18には、その内部に、熱
風を通す第3の加熱用配管(第3の加熱手段)19が配
設されている。この空気加熱器18は、その出口18b
が上記蒸留缶1の棚段配設部4の側壁(の最上段の棚段
4aより上側位置)に開口する留出ガス入口4cに連通
している。
【0013】上記構成において、まず、開閉弁5aを開
弁して第1の加熱用配管5に熱風を通し、これに続い
て、循環ポンプ13および循環ブロワ16を作動させる
とともに、冷却用配管10に冷却水を通し、第2の加熱
用配管15および第3の加熱用配管19に熱風を通す。
これにより、蒸留缶1内に収容された醪2が上記第1の
加熱用配管5により加熱され、この加熱により蒸発,気
化された留出ガス(アルコール分を多く含んでいる)が
導入路6を通って凝縮器8に導入され、この凝縮器8内
で凝縮,液化されたのち、取り出し管7を通って製品焼
酎タンク9に送られる。このとき、テスター11により
アルコール濃度が検知される。一方、上記循環ポンプ1
3の作動により、蒸留缶1内の加熱された醪2が第1お
よび第2の還流管12a,12bを通ってラインヒータ
ー14に導入され、第2の加熱用配管15で加熱された
のち、第3の還流管12cを通って蒸留缶1の上部から
蒸留缶1の棚段配設部4内に導入される。この導入され
た醪2は、棚段4aを通って下降する間に蒸留缶1の収
容部3から上昇してくる留出ガスと接触し蒸発,気化さ
れる。他方、上記循環ブロワ16の作動により、凝縮器
8内の留出ガスの一部が第1および第2の連通管17
a,17bを通って空気加熱器18内に導入され、この
空気加熱器18内で第3の加熱用配管19で加熱された
のち、第3の連通管17cを通って蒸留缶1の上部から
蒸留缶1内に導入される。この導入された留出ガスは、
上記蒸留缶1の上部から蒸留缶1内に導入された醪2と
接触し醪2が蒸発,気化される。このようにして蒸留缶
1内に生成された留出ガスは、上記と同様にして、凝縮
器8に導入されたのち製品焼酎タンク9に送られる。
弁して第1の加熱用配管5に熱風を通し、これに続い
て、循環ポンプ13および循環ブロワ16を作動させる
とともに、冷却用配管10に冷却水を通し、第2の加熱
用配管15および第3の加熱用配管19に熱風を通す。
これにより、蒸留缶1内に収容された醪2が上記第1の
加熱用配管5により加熱され、この加熱により蒸発,気
化された留出ガス(アルコール分を多く含んでいる)が
導入路6を通って凝縮器8に導入され、この凝縮器8内
で凝縮,液化されたのち、取り出し管7を通って製品焼
酎タンク9に送られる。このとき、テスター11により
アルコール濃度が検知される。一方、上記循環ポンプ1
3の作動により、蒸留缶1内の加熱された醪2が第1お
よび第2の還流管12a,12bを通ってラインヒータ
ー14に導入され、第2の加熱用配管15で加熱された
のち、第3の還流管12cを通って蒸留缶1の上部から
蒸留缶1の棚段配設部4内に導入される。この導入され
た醪2は、棚段4aを通って下降する間に蒸留缶1の収
容部3から上昇してくる留出ガスと接触し蒸発,気化さ
れる。他方、上記循環ブロワ16の作動により、凝縮器
8内の留出ガスの一部が第1および第2の連通管17
a,17bを通って空気加熱器18内に導入され、この
空気加熱器18内で第3の加熱用配管19で加熱された
のち、第3の連通管17cを通って蒸留缶1の上部から
蒸留缶1内に導入される。この導入された留出ガスは、
上記蒸留缶1の上部から蒸留缶1内に導入された醪2と
接触し醪2が蒸発,気化される。このようにして蒸留缶
1内に生成された留出ガスは、上記と同様にして、凝縮
器8に導入されたのち製品焼酎タンク9に送られる。
【0014】また、この装置では、上記稼働態様に加え
て、循環ポンプ13の作動の停止および第2の加熱用配
管15への熱風供給の停止を行うことにより、蒸留缶1
と循環ブロワ16とを利用した蒸留を行うことができ、
循環ブロワ16の作動の停止および第3の加熱用配管1
9への熱風供給の停止を行うことにより、蒸留缶1と循
環ポンプ13とを利用した蒸留を行うこともできる。ま
た、上記循環ポンプ13および循環ブロワ16の作動の
停止および第2および第3の加熱用配管15,19への
熱風供給の停止を行うことにより、蒸留缶1のみを利用
した蒸留を行うこともできる。一方、加熱源として第1
〜第3の加熱用配管5,15,19のいずれか1つ、も
しくはいずれか2つを利用した蒸留方法も行うことがで
きる。
て、循環ポンプ13の作動の停止および第2の加熱用配
管15への熱風供給の停止を行うことにより、蒸留缶1
と循環ブロワ16とを利用した蒸留を行うことができ、
循環ブロワ16の作動の停止および第3の加熱用配管1
9への熱風供給の停止を行うことにより、蒸留缶1と循
環ポンプ13とを利用した蒸留を行うこともできる。ま
た、上記循環ポンプ13および循環ブロワ16の作動の
停止および第2および第3の加熱用配管15,19への
熱風供給の停止を行うことにより、蒸留缶1のみを利用
した蒸留を行うこともできる。一方、加熱源として第1
〜第3の加熱用配管5,15,19のいずれか1つ、も
しくはいずれか2つを利用した蒸留方法も行うことがで
きる。
【0015】このように、上記実施例では、各種の態様
で蒸留が行える。しかも、蒸留缶1の上部に棚段配設部
4を設け、この棚段配設部4の棚段4aの上側に、蒸留
缶1の下部から取り出した醪2を導入するとともに、凝
縮器8から取り出した留出ガスを導入しているため、効
率の良い蒸留が行える。
で蒸留が行える。しかも、蒸留缶1の上部に棚段配設部
4を設け、この棚段配設部4の棚段4aの上側に、蒸留
缶1の下部から取り出した醪2を導入するとともに、凝
縮器8から取り出した留出ガスを導入しているため、効
率の良い蒸留が行える。
【0016】なお、上記実施例では、各加熱用配管5,
15,19に熱風を通すようにしているが、これに限定
するものではなく、熱風に代えて、スチームを通すよう
にしてもよい。また、各加熱用配管(もしくは冷却用配
管)に代えて、蒸留缶1,ラインヒーター14,空気加
熱器18の内側もしくは外側にヒーター(もしくはクー
ラー)を設けてもよいし、蒸留缶1,ラインヒーター1
4,空気加熱器18に加熱用ジャケット(もしくは冷却
用ジャケット)を設けるようにしてもよい。
15,19に熱風を通すようにしているが、これに限定
するものではなく、熱風に代えて、スチームを通すよう
にしてもよい。また、各加熱用配管(もしくは冷却用配
管)に代えて、蒸留缶1,ラインヒーター14,空気加
熱器18の内側もしくは外側にヒーター(もしくはクー
ラー)を設けてもよいし、蒸留缶1,ラインヒーター1
4,空気加熱器18に加熱用ジャケット(もしくは冷却
用ジャケット)を設けるようにしてもよい。
【0017】また、上記実施例では、第1の還流路12
aに循環ポンプ13を連結し、第1の連通路17aに循
環ブロワ16を連結しているが、これに限定するもので
はなく、上記循環ポンプ13に代えて、第1,第2もし
くは第3の還流路12a,12b,12cに、蒸留缶1
内の醪2を吸引する吸引装置を設けるようにしてもよい
し、上記循環ブロワ16に代えて、第1,第2もしくは
第3の連通路17a,17b,17cに、凝縮器8内の
留出ガスを吸引する吸引装置を設けるようにしてもよ
い。
aに循環ポンプ13を連結し、第1の連通路17aに循
環ブロワ16を連結しているが、これに限定するもので
はなく、上記循環ポンプ13に代えて、第1,第2もし
くは第3の還流路12a,12b,12cに、蒸留缶1
内の醪2を吸引する吸引装置を設けるようにしてもよい
し、上記循環ブロワ16に代えて、第1,第2もしくは
第3の連通路17a,17b,17cに、凝縮器8内の
留出ガスを吸引する吸引装置を設けるようにしてもよ
い。
【0018】また、上記実施例の導入路6に集塵機を設
けるようにしてもよい。
けるようにしてもよい。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明の酒類の蒸留装置
では、この装置の板厚を薄くすることができ、装置が軽
くなるうえ、凝縮器で留出することができるようにもな
る。また、熱風による間接加熱であるため、排液量が醪
量より約40%も減少する。しかも、蒸留温度が沸騰温
度以下であるうえ、蒸発に必要な熱量を3つの加熱手段
により得ることができて伝達量が多くなるため、蒸留時
間の短縮が実現でき、醪の熱変化が殆どなくなる。ま
た、本発明の方法によれば、上記装置を用い、簡単に、
かつ効率良く酒類を蒸留することができる。また、本発
明の酒類の蒸留装置において、蒸留缶の上部に棚段を設
ける場合には、この蒸留装置による蒸留が効率よく行わ
れる。また、この場合において、蒸留缶の上部に設けら
れた棚段の上側位置に、還流路を連通するとともに、連
通路を連通すると、さらに蒸留が効率よく行われるよう
になる。
では、この装置の板厚を薄くすることができ、装置が軽
くなるうえ、凝縮器で留出することができるようにもな
る。また、熱風による間接加熱であるため、排液量が醪
量より約40%も減少する。しかも、蒸留温度が沸騰温
度以下であるうえ、蒸発に必要な熱量を3つの加熱手段
により得ることができて伝達量が多くなるため、蒸留時
間の短縮が実現でき、醪の熱変化が殆どなくなる。ま
た、本発明の方法によれば、上記装置を用い、簡単に、
かつ効率良く酒類を蒸留することができる。また、本発
明の酒類の蒸留装置において、蒸留缶の上部に棚段を設
ける場合には、この蒸留装置による蒸留が効率よく行わ
れる。また、この場合において、蒸留缶の上部に設けら
れた棚段の上側位置に、還流路を連通するとともに、連
通路を連通すると、さらに蒸留が効率よく行われるよう
になる。
【図1】本発明に用いられる蒸留装置の説明図である。
1 蒸留缶 2 醪 3 収容部 4a 棚段 5 第1の加熱用配管 6 導入路 7 取出管 8 凝縮器 9 製品焼酎タンク 12a,12b,12c 還流路 13 循環ポンプ 14 ラインヒーター 15 第2の加熱用配管 16 循環ブロワ 17a,17b,17c 連通路 18 空気加熱器 19 第3の加熱用配管
Claims (4)
- 【請求項1】 蒸留缶の下部に収容された発酵後の醪
(もろみ)を加熱手段で加熱し、この加熱により蒸発,
気化された留出ガスを蒸留缶から取り出したのち凝縮器
に導入し、この凝縮器内で凝縮,液化して蒸留酒等を製
造する方法であって、上記加熱手段で加熱された蒸留缶
内の醪を蒸留缶の下部から取り出したのち、加熱して蒸
留缶の上部から蒸留缶内に導入し、上記凝縮器内の留出
ガスの一部をこの凝縮器から取り出したのち、加熱して
蒸留缶の上部から蒸留缶内に導入し、これにより、上記
蒸留缶の上部から蒸留缶内に導入された醪と留出ガスと
を気液接触させるようにしたことを特徴とする酒類の蒸
留方法。 - 【請求項2】 発酵後の醪を蒸留缶内で蒸留して蒸留酒
等の製品を製造する装置であって、下部に発酵後の醪が
収容された蒸留缶と、上記蒸留缶に収容された醪を加熱
する第1の加熱手段と、凝縮器と、上記第1の加熱手段
の加熱により蒸発,気化された上記蒸留缶内の留出ガス
を凝縮器に導入する導入路と、上記凝縮器内で凝縮,液
化された留出液を取り出す取出路と、この取出路に取り
出された留出液を貯留する製品貯留部とを備え、第1の
加熱手段により加熱された上記蒸留缶内の醪を蒸留缶の
下部から取り出して蒸留缶の上部に送るために上記蒸留
缶の下部と上部とを連通した還流路を設けるとともに、
上記還流路を通る醪を加熱する第2の加熱手段を設け、
上記凝縮器内の留出ガスの一部を蒸留缶の上部に送るた
めに上記凝縮器と蒸留缶の上部とを連通した連通路を設
けるとともに、上記連通路を通る留出ガスを加熱する第
3の加熱手段を設けたことを特徴とする酒類の蒸留装
置。 - 【請求項3】 蒸留缶の上部に棚段が設けられている請
求項2記載の酒類の蒸留装置。 - 【請求項4】 蒸留缶の上部に設けられた棚段の上側位
置に、還流路を連通するとともに、連通路を連通した請
求項3記載の酒類の蒸留装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6026998A JPH07232001A (ja) | 1994-02-24 | 1994-02-24 | 酒類の蒸留方法およびそれに用いる装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6026998A JPH07232001A (ja) | 1994-02-24 | 1994-02-24 | 酒類の蒸留方法およびそれに用いる装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07232001A true JPH07232001A (ja) | 1995-09-05 |
Family
ID=12208827
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6026998A Pending JPH07232001A (ja) | 1994-02-24 | 1994-02-24 | 酒類の蒸留方法およびそれに用いる装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07232001A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008200583A (ja) * | 2007-02-19 | 2008-09-04 | Yoshio Yoshimura | 蒸留装置 |
CN109355159A (zh) * | 2018-11-27 | 2019-02-19 | 灵参生物科技(大连)有限公司 | 一种保健酒生产加工的蒸馏装置及方法 |
KR20210021644A (ko) * | 2019-08-19 | 2021-03-02 | 김애란 | 주류 살균 및 증류장치 |
CN115612591A (zh) * | 2021-07-13 | 2023-01-17 | 广东永兴酒业有限公司 | 一种酿酒用多段式蒸馏集液设备 |
-
1994
- 1994-02-24 JP JP6026998A patent/JPH07232001A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008200583A (ja) * | 2007-02-19 | 2008-09-04 | Yoshio Yoshimura | 蒸留装置 |
CN109355159A (zh) * | 2018-11-27 | 2019-02-19 | 灵参生物科技(大连)有限公司 | 一种保健酒生产加工的蒸馏装置及方法 |
KR20210021644A (ko) * | 2019-08-19 | 2021-03-02 | 김애란 | 주류 살균 및 증류장치 |
CN115612591A (zh) * | 2021-07-13 | 2023-01-17 | 广东永兴酒业有限公司 | 一种酿酒用多段式蒸馏集液设备 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101842592B1 (ko) | 진공방식의 감압증류기 | |
CN105327518B (zh) | 一种戊二胺的浓缩系统及方法 | |
US4645569A (en) | Process for producing anhydrous ethanol | |
CN109621466A (zh) | 一种新的己内酰胺水溶液蒸发生产己内酰胺的系统和方法 | |
CN107754365A (zh) | 一种甲醇双效精馏精制装置及工艺方法 | |
JPH07232001A (ja) | 酒類の蒸留方法およびそれに用いる装置 | |
CN106635709A (zh) | 一种酿酒蒸馏装置 | |
CN109825398A (zh) | 一种葡萄蒸馏酒和脱醇葡萄酒的生产方法 | |
US838195A (en) | Process of distillation. | |
CN206232630U (zh) | 一种多功能酒精回收装置 | |
CN201108751Y (zh) | 蒸馏罐 | |
CN1085251A (zh) | 酒类多步连续式蒸镏方法和装置 | |
KR20210122722A (ko) | 증류기의 냉각장치 | |
CN214167889U (zh) | 一种mvr蒸酒系统 | |
JPH0716090A (ja) | 蒸留酒の製造方法 | |
CN108863723A (zh) | 一种环己醇生产中精馏过程的节能方法及其装置 | |
JP3527918B2 (ja) | スチームエジェクターを利用した単式蒸留装置 | |
CN2463019Y (zh) | 高效塔式亚沸蒸馏装置 | |
CN108119885A (zh) | 一种纯蒸汽发生器 | |
HU227597B1 (en) | Equipment for energy-economical alcohol-distillatory | |
WO2007086776A1 (fr) | Procédé de séparation d'un mélange de composants liquides | |
CN221244002U (zh) | 单效一体式浓缩器 | |
HU180662B (en) | Process for the concentration of aqeous solutions of gly | |
CN108793291A (zh) | 剥离液废液三级蒸馏回收系统 | |
CN221141317U (zh) | 节水型蒸馏水机 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090129 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |