JPH0723043Y2 - ロール交換装置 - Google Patents

ロール交換装置

Info

Publication number
JPH0723043Y2
JPH0723043Y2 JP4816189U JP4816189U JPH0723043Y2 JP H0723043 Y2 JPH0723043 Y2 JP H0723043Y2 JP 4816189 U JP4816189 U JP 4816189U JP 4816189 U JP4816189 U JP 4816189U JP H0723043 Y2 JPH0723043 Y2 JP H0723043Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
stand
track
chock
receiving pan
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4816189U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02138004U (ja
Inventor
哲雄 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP4816189U priority Critical patent/JPH0723043Y2/ja
Publication of JPH02138004U publication Critical patent/JPH02138004U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0723043Y2 publication Critical patent/JPH0723043Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rollers For Roller Conveyors For Transfer (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、特に薄板酸洗ラインや表面処理ラインにおい
て用いるリンガーロール、ピンチロール、グルーブロー
ル等を容易に交換することができ、しかもロール等から
滴下する滴下液を受けるようにしたロール交換装置に関
する。
〔従来の技術〕
従来より薄板酸洗ラインや表面処理ライン等において
は、リンガーロール、ピンチロール、グルーブロール等
が用いられており、これらのロールは何れもスタンドに
より回転自在に支持されているが、摩耗等が進捗すると
薄板に製品不良が生じるので新品のロールと交換され
る。このようなロールスタンドのロール交換方法の例
を、ロールスタンドの正面断面図の第8図と、その側面
図の第9図とを参照しながら以下に説明する。
即ち、図において示すように、所定の間隔を隔てて立設
されたスタンド(1)により上部ロール(2)と下部ロ
ール(3)とが回転自在に支持されている。
詳しくは、これら上下部ロール(2)、(3)の両端の
各々には上チョック(2a)と下チョック(3a)とが外嵌
されると共に、これらの両チョック(2a)、(3a)が各
々スタンド(1)に設けられた取付け穴の上下に摺動移
動可能に組込まれている。また、下部ロール(3)はそ
の両端に外嵌された下チョック(3a)を螺子(4)に螺
着された位置調整体(5)により位置決めされており、
上部ロール(2)はこのロール(2)に外嵌された上チ
ョック(2a)をスタンド(1)の上側に取付けたシリン
ダ(6)で支持される構成になっている。
従って、上下部ロール(2)、(3)を交換するとき
は、先ず上部ロール(2)をシリンダ(6)にて上昇さ
せた後、上下チョック(2a)、(3a)の間に枕木を挟込
み、このシリンダ(6)のロッド先端の上チョック(2
a)への取付け螺子が弛められて縁切りされる。
そして、シリンダ(6)をクレーン(図示省略)等によ
り吊揚げて取外した後に、上部ロール(2)が吊揚げら
れて取外される。次いで、上下部ロール(2)、(3)
の間の薄板(7)が必要に応じて切断されると共に、下
部ロール(3)が上部ロール(2)と同様にクレーン等
により吊揚げられて取外されるという手順によって上下
部ロールを取外す一方、上記したこの手順の逆手順によ
り新上下部ロールをスタンド(1)に取付けてこれらの
ロールを交換していた。
上記以外のロール交換方法としては、例えばポーターバ
ー(図示省略)を用いることにより、上下部ロール
(2)、(3)をクレーン等で吊りつつこれらを横方向
に抜出し、かつ組込むというようなロール交換方法も知
られている。
また、電気亜鉛メッキラインの後処理工程において、薄
板にはボンデライト(燐酸塩)処理、クロメート処理、
シーリング処理(希クロム酸塗布処理)の他、各種の樹
脂塗布、防錆油の塗布処理が施される。これら処理の切
換え、また例えば他のリンガーロールへの切換えを行っ
た直後の暫くの間は上部リンガーロールやスプレーノズ
ルから薄板の面に薬液、防錆油等が滴下し、この薄板面
に染み状の汚れを生じてしまうので製品として使用でき
なくなる。故に、ロールスタンドの近傍に滴下液受パン
を備えておき、必要に応じてロールの下方位置にこの滴
下液受パンを取付けて滴下する薬液、防錆油等を受けて
いる。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記したようなロールの交換方法では、クレーン等で吊
揚げてシリンダ、上下部ロールを次々取外したり、ある
いはクレーン等で吊りつつロールを横抜きして取外した
上で、取付けに際しては逆手順でこれらを組立てなけれ
ばならず、多大な労力を必要とするという問題点があ
る。
周知のように、薄板に対するロールの押圧力は、上ロー
ルの上チョックとシリンダの間の間隔の調整によって付
与されるが、この間隔がロール交換の都度変化するの
で、その度毎に例えばスプリング間隔を調整しなければ
ならないのに加えて、上下ロールのの間の薄板を弛ませ
てロールの外周辺に薄板のループを形成させるか、或い
は上記したように切断しなければならならない。
また、滴下液受パンがロールスタンドの近傍に在るだけ
で、ロールの交換作業の妨げになるだけでなく、例えば
ボンデライト処理とクロメート処理との切換えに際し、
リンガーロールの一方から他方への切換えタイミングに
合わせて、この滴下液受パンが作業者等により所定位置
に着脱されるが、その際に溜まった液が薄板の面に零れ
落ちたりすることがあって、必ずしも十分な滴下液受け
機能を果たし得ないという問題点があった。
従って、本考案は薄板をたるませたり、切断したりする
までもなく、上下部ロールを容易に交換することがで
き、しかもロール交換作業を妨げることなく滴下液を受
けることのできるロール交換装置の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は上記した問題点を解決する為になされたもので
あって、従って第一考案が採用した主たる手段は、ロー
ルスタンドにより支持されてなる一対の上チョックと一
対の下チョックとにより各々回転自在に支持された上部
ロールと下部ロールとをチョックと共に交換するロール
交換装置であって、前記上部ロールの両端に外嵌した上
チョックの上下に少なく共各一対の上車輪と下車輪とを
設け、この上チョックの上車輪の間に、スタンドの上部
に設けた2ピストン型シリンダのロッド先端の係止部が
ロールの長手方向の移動により各々嵌合する離合自在な
係合部を設け、前記上車輪が転動し、かつロールの径方
向に避退自在な上部軌道をスタンドの幅方向に配設し、
また前記下部ロールの両端に外嵌した下チョックの下側
に少なく共一対の車輪を設け、該下チョックを下側から
これを昇降自在に支持する下シリンダをスタンドの下部
に設けると共に、前記車輪が転動する下部軌道をスタン
ドの幅方向に配設し、さらにスタンドの幅方向の一端側
外方に設けた架台に、前記下部軌道と同じ高さ位置に該
軌道と同間隔のスタンド外下部軌道を配設し、この架台
の上に上部架台を開合自在に支持すると共に、この上部
架台に前記上軌道よりも前記上、下車輪の間隔だけ低い
位置にこの軌道と同間隔のスタンド外上部軌道を配設し
たことを特徴とする。
また、第二考案の考案が採用した主たる手段は、第一考
案に係るロール交換装置において、ロールスタンドの内
側の相対する側に、円弧状外周部に被噛合部を有する滴
下液受パンの幅方向の両側に突設した円弧突出縁の両側
面を挟んで転接する複数対のガイドローラ組みを設けて
前記滴下液受パンを移動可能に支持し、該滴下液受パン
の前記被噛部に噛合って回転されて、該滴下液受パンを
上部ロールの横側の外方と、上昇させた後の上部ロール
の下方との間を往復移動させる作動装置を該ロールスタ
ンドの外部に設けると共に、前記滴下液受パンの底部の
最も深い位置に滴下液を排出する排出管を設けたことを
特徴とする。
〔作用〕
本考案ではロール交換装置の構成を以上のようにしたの
で、第一考案によれば、2ピストン型シリンダにより上
部ロールを上下方向自在に移動させることができる。そ
して、上部軌道を互いに接近する方向に移動させた後に
上部ロールを下降させると上車輪が上部軌道に当接する
ので、この上部ロールはその長手方向に移動可能な状態
となり、次いで力を作用させてこれを移動させると係止
部と係合部とが外れ、或いは係合する。また、下部ロー
ルは下シリンダを下降させて車輪を下部軌道に当接させ
た後、下チョックと下シリンダとの結合を解除すれば、
この下部ロールはその長手方向に移動可能な状態とな
る。さらに、前記上下部ロールに対してそれらの長手方
向向きの力を作用させて車輪を転動させることにより、
架台上には下部ロールを、上部架台上には上部ロールを
各々移動させることができると共に、上部ロールを取外
した後に上部架台を開くことにより支障なく下部ロール
を吊揚げることができる。
また、第二考案によれば、上昇させた後の上部ロールの
下方位置に、作動装置を操作することによりこの滴下液
受パンの円弧状外周部に設けられた被噛合部に噛合う回
転噛合部材を回転させて複数対のガイドローラ組みにて
支持されている滴下液受パンを移動させれば、上部ロー
ルやスプレーノズルから滴下する滴下液はこの滴下液受
パン内に滴下すると共に、滴下した液は排出管から滴下
液受パンの外方に排出される。そして、液が滴下しなく
なった後に、前記作動装置を逆作動させることにより、
この滴下液受パンをロールスタンドの外方位置に自在に
避退させることができる。
〔実施例〕
本考案の実施例を、第1図乃至第7図を参照しながら以
下に説明する。
第一実施例 この第一実施例を、その一部切欠正面図の第1図と、上
下部ロールの組込み状態におけるロールスタンドの要部
側面図の第2図と、第2図のIII-III線断面図の第3図
と、2ピストン型シリンダの作動説明図の第4図
(イ)、(ロ)および(ハ)と、可動上部軌道の作動説
明図の第5図(イ)および(ロ)とに基づいて以下に説
明する。
即ち、第1図に示す符号(1)は立設された一対のスタ
ンド(1a)により上下部ロール(2)、(3)が支持さ
れてなるロールスタンドである。この上部ロール(2)
の両端に外嵌した上チョック(2a)の上下には、二輪一
組とした車輪組み各一対宛の上車輪組(2b)と下車輪組
(2c)とを設けた。また、前記上チョック(2a)の上車
輪組(2b)の間には、スタンド(1a)の上部に設けた2
ピストン型シリンダ(4)のロッドの先端に、下部にお
いて左右に突出する鍔部を有する逆T字型をした係止部
(5)が、上部ロール(2)がその長手方向に移動する
ことにより各々離合自在に嵌合する係合溝(6)を設け
た。そして、前記上車輪組(2b)が転動し、かつ前記2
ピストン型シリンダ(4)のロッドに対応する位置に二
対の、ロールの径方向に作動ハンドル(7)を回転させ
ることにより避退自在な可動上部軌道(8)を配設する
と共に、これら可動上部軌道(8)の長手方向の間には
固定ロング上部軌道(9)を、また長手方向の両外方に
は固定ショート上部軌道(10)をスタンド(1a)の間に
配設して、この可動上部軌道(8)が所定の位置にある
ときには、各々が一直線状になるようにした。
上記した2ピストン型シリンダ(4)の構成は、第4図
(イ)と(ロ)と(ハ)とに各々示すように、最上位置
と、中間位置と、最下位置との三位置を採ることができ
るものであって、このシリンダ(4)は同一軸心を有し
て一体的に構成されてなる第一シリンダ(41)と第二シ
リンダ(42)とからなっている。より詳しくは、第一シ
リンダ(41)には、第二シリンダ(42)に組込んだ第二
ピストン(44)の反第二ロッド(44a)側の面に第一ロ
ッド(43a)の先端面を当接させるように第一ピストン
(43)を組込み、さらにこのシリンダ(4)の上部位置
に第一ピストン(43)の反第一ロッド側に圧縮空気の給
排用第一ポート(45)を、中間付近に第一ピストン(4
3)の第一ロッド側と第二ピストン(44)の反第二ロッ
ド側とに圧縮空気の給排用第二ポート(46)を、下部に
第二ピストン(44)の第二ロッド側に圧縮空気を給排す
る第三ポート(47)とを設けた構成とした。
また、可動上部軌道(8)の避退手段の詳細は、第5図
(イ)と(ロ)とに示すように、可動上部軌道(8)
と、ブラケット(72)で支持した軸(73)に固着された
ハンドル(7)の軸への固着位置から離れた位置との間
にリンク(71)を介してなる構成になっており、そして
可動上部軌道(8)は反リンク側の辺がリンク(71)連
結側の辺よりも短くなっている。
つまり、可動上部軌道(8)の両端面は傾斜面となって
おり、この傾斜面が、固定ロング上部軌道(9)と固定
ショート上部軌道(10)との傾斜面に当接すると、これ
らの各軌道が一直線状になるようになっている。
そして、前記下部ロール(3)の両端に外嵌した下チョ
ック(3a)の下側に二輪一組として支持してなる一対の
車輪組(3c)を設け、この下チョック(3a)を下側から
昇降自在にこれを支持する下シリンダ(12)をスタンド
(1a)の下部に設けると共に、前記車輪組(3c)の車輪
が転動する一対の固定下部軌道(11)をスタンド(1a)
の間に配設した。
次いで、前記ロールスタンド(1)の幅方向の一端側の
外方、つまり第1図における左側の外方に架台(13)を
設置し、この架台(13)の上に、前記固定下部軌道(1
1)と同じ高さ位置になるように、この固定下部軌道(1
1)と同間隔のスタンド外下部軌道(16)を配設する
他、さらにこの架台(13)の上には、これらの軌道の長
手方向と直行する方向に摺動自在に上部架台(14)を支
持すると共に、この上部架台(14)の上に前記固定ショ
ート上部軌道(10)よりも前記上下車輪組(2b)、(2
c)の上下間隔だけ低い位置になるようにこの固定ショ
ート上部軌道(10)と同間隔のスタンド外上部軌道(1
5)を配設してなる構成とした。
以下に、上記構成になるロールスタンドのロール交換装
置の使用態様を説明すると、上下部ロール(2)、
(3)を取外す場合には、先ず2ピストン型シリンダ
(4)のロッドを最上位置まで作動させて上部ロール
(2)を上方移動させ、ハンドル(7)をロールスタン
ド(1)の方向に揺動させて、可動上部軌道(8)を互
いに接近する方向に作動させて両固定上部軌道(9)、
(10)とそれらの長手方向を合致させた後に前記シリン
ダ(4)の第一ピストン(43)を作動させる。
すると、第一ロッド(43a)がフルストロークした位置
で第二ピストン(44)が停止して、上チョック(2a)の
上車輪組(2b)がこの可動上部軌道(8)に当接する。
次いで、下シリンダ(12)のロッドを縮小作動させると
下チョック(3a)の下側の車輪組(3c)が固定下部軌道
(11)に当接した後に、この下チョック(3a)と下シリ
ンダ(12)のロッドとの結合を弛めて切り離す。そし
て、上部ロール(2)にその長手方向向きの力を作用さ
せると、2ピストン型シリンダ(4)の第二ロッド(44
a)先端の係止部(5)が上チョック(2a)の係合溝
(6)から外れると共に、上車輪組(2b)は可動上部軌
道(8)上を転動して上部ロール(2)がその長手方向
の反作用力方向に移動する。
また、下部ロール(3)に長手方向向きの力を作用させ
ると、下チョック(3a)の下側の車輪組(3c)が固定下
部軌道(11)の上を転動して下部ロール(3)はその長
手方向に移動する。そして、上下部ロール(2)、
(3)に対してそれらの長手方向向きの力を作用し続け
ると、上チョック(2a)の下車輪組(2c)が上部架台
(14)の上に配設したスタンド外上部軌道(15)の上を
転動し、また架台(13)に配設したスタンド外下部軌道
(16)の上を下チョック(3a)の車輪組(3c)が転動し
て、上下部ロール(2)、(3)は共にスタンドから外
れて架台(13)と上部架台(14)の上とに移動する。
従って、クレーン等により上部ロール(2)を容易に吊
揚げこれを上部架台(14)から容易に下ろすことができ
る。次いで、この上部架台(14)を開くと下部ロール
(3)を囲繞する上部架台(14)が避退するので、この
下部ロール(3)を何の支障もなく吊揚げて下ろすこと
ができる。
一方、上下部ロール(2)、(3)をスタンド(1a)に
組付けるに際しては、上部架台(14)を開いた状態に
て、クレーンにより下部ロール(3)を吊揚げて下チョ
ック(3a)の車輪組(3c)をスタンド外下部軌道(16)
に当接させることにより、この架台(13)の上に下部ロ
ール(3)を載荷し、次いで上部架台(14)を閉じてこ
れを架台(13)に合わせた後、クレーンにより上部ロー
ル(2)を吊揚げて上チョック(2a)の下車輪組(2c)
をスタンド外上部軌道(15)に当接させることにより、
この上部架台(14)の上に上部ロール(2)を載荷する
ことができる。そして、上下部ロール(2)、(3)に
対してスタンド側方向向きの力を作用させると、この上
チョック(2a)の下車輪組(2c)がスタンド外上部軌道
(15)を転動すると共に、下チョック(3a)の下側の車
輪組(3c)がスタンド外下部軌道(16)を転動し、さら
に固定ショート上部軌道(10)、可動上部軌道(8)、
固定ロング上部軌道(9)の上を、また固定下部軌道
(11)の上を転動するので、上下部ロール(2)、
(3)は共にスタンド(1a)の間に移動し、所定の位
置、つまり可動上部軌道(8)の上の中央位置において
上チョック(2a)の係合溝(6)が2ピストン型シリン
ダ(4)のロッドの先端の係止部(5)と係合する。
次いで、このシリンダ(4)を作動させて上部ロール
(2)を最上位置まで移動させ、ハンドル(7)をロー
ルスタンド(1)の外方側に揺動させて可動上部軌道
(8)を避退させる。さすれば、前記両固定上部軌道
(9)、(10)の長手方向の間に間隙ができるので、こ
のシリンダ(4)のロッドの伸長が可能になり、上部ロ
ール(2)をスタンド(1a)の所定位置に設定すること
ができる。また、下部ロール(3)は下チョック(3a)
に下シリンダ(12)のロッドの先端が固着されると共
に、この下シリンダ(12)のロッドを伸長させることに
より容易にこれをスタンド(1a)の所定位置に設定する
ことができる。
このように、各シリンダ(4)、(12)を作動させ、そ
して上下部ロール(2)、(3)に力を作用させて、こ
れらをロールスタンド(1)側から架台(13)、(14)
側に、また逆に架台(13)、(14)側からロールスタン
ド(1)側へと移動させるだけで、上下部ロール
(2)、(3)の取外し、新上下部ロール(2)、
(3)の取付けと調整ができるようになったので、これ
らロールの交換作業時間の短縮が可能になった。
上記した実施例にあっては、固定した架台の例について
説明したが、この架台を軌道で移動自在に支持すること
もできる。この場合、架台をロールスタンドから離すこ
とができるので、ロールスタンドを点検するようなとき
には有利になる。
また、係止部を2ピストン型シリンダのロッドの先端に
設け、係合溝を上チョックに設けた構成としたが、これ
は只単なる設計上の問題にすぎず、これらを逆に構成す
ることも可能である。
第二実施例 この第二実施例を、滴下液受パン避退状態を示す要部平
面図の第6図と、一部省略側面構成説明図の第7図とに
基づいて以下に説明する。
即ち、第6図において示す符号(21)は、上チョック
(2a)の係合部(6)の付近に曲率半径の中心を有する
凹曲面状の液溜部(22)を備えた滴下液受パンであり、
この滴下液受パン(21)の長手方向の一端側の前記液溜
部(22)の曲率半径を他端側のそれより大きくし、この
曲率半径が大きな側の凹曲面部の中央位置であって、か
つ上部ロール(2)の大径部よりも外方に外れた位置、
つまりこの滴下液受パン(21)が上部ロール(2)の下
方の所定位置になったときに、最も低位置となるその底
面位置に貫通孔を穿設すると共に、この貫通孔に液溜部
(22)で受けた滴下液を排出する排出管(23)を取付け
た。
また、滴下液受パン(21)の長手方向の両端付近の凸曲
面側に、この凸曲面に沿わせて被噛合部である一対のチ
ェーン(24)を配設し、このチェーン(24)にその歯部
(25a)が噛合する回転噛合部材であるスプロケット(2
5)を各々配設し、さらにこのスプロケット(25)をス
タンド(1a)で回転自在に支持した軸(26)により支持
すると共に、スタンド(1a)から外方に突出するこの軸
(26)の一端にラチェット(27a)を介してハンドル(2
7)を取付けた。また、前記滴下液受パン(21)の両側
に突出する円弧状をした円弧突出縁を挟むように転接し
てこの滴下液受パン(21)を、ロールスタンド(1)の
外方と上部ロール(2)の下方との間を往復移動可能に
案内する複数のガイドローラ組(28)をブラケット(2
9)を介してスタンド(1a)のフレームに取付けてなる
構成とした。なお、滴下液受パン(21)を移動させるチ
ェーン(24)とスプロケット(25)との組合わせは、円
弧状のラックとピニオンとの組合わせに置換することも
可能である。
以下、上記構成になる滴下液受装置(20)の作用態様を
説明すると、ロールを交換するに際して、先ず上部ロー
ル(2)を2ピストン型シリンダ(4)により上昇させ
た後、ハンドル(27)を所定の方向に回転させるとこの
回転力がラチェット(27a)を介してスプロケット(2
5)が回転され、このスプロケット(25)の歯部(25a)
がチェーン(24)の連結ピンに歯合するので、滴下液受
パン(21)はガイドローラ組(28)に案内されながら、
上昇後の上部ロール(2)の下方に移動する。そして、
この滴下液受パン(21)の液溜部(22)には上部ロール
(2)やスプレーノズル(図示省略)から滴下する滴下
液が溜まるが、この滴下液は逐次排出管(23)から排出
される。
次いで、液が滴下しなくなり、液溜部(22)の液が完全
に排出されたときを見計らって前記ハンドル(27)を逆
回転させれば、この滴下液受パン(21)は上部ロール
(2)の下方位置から避退し、ロールスタンド(1)の
外方に移動して、ラチェット(27a)の働きによりこの
位置において保持される。
このように、滴下液受パン(21)はハンドル(27)の正
逆回転だけで自在に移動し得るので、その後のロール交
換作業の妨げになることがない。
また、この第二実施例にあっては滴下液受パン(21)を
第一実施例になるロール交換装置に適用したが、この滴
下液受パン(21)は単独で従来のロールスタンドにも適
用し得るものである。
なお、上記した実施例は本考案の具体例にすぎず、従っ
てこの実施例によってこの考案の技術的思想の範囲が限
定されるものではなく、またこの考案の技術思想を逸脱
しない範囲内における設計変更等は自由自在である。
〔考案の効果〕
本考案になるロール交換装置によれば、各シリンダを作
動させ、上下部ロールに力を作用させてこれらをロール
スタンド側から架台側に、逆に架台側からロールスタン
ド側へと移動させるだけで、上下部ロールの取外し、取
付けと調整ができるので、従来のロールの交換方法のよ
うに、クレーン等で吊揚げることによりシリンダ、上下
部ロールを次々取外したり、或いはクレーン等で吊りつ
つロールを横抜きして取外した上で、また取付けに際し
ては逆手順でクレーンを用いてこれらを組立てる必要が
なくなり、ロールの交換の所要時間を大幅に短縮するこ
とができるようになった。
また、ロールの交換作業に際しては、上部ロールは上方
に、下部ロールは下方に避退させる為、従来のロール交
換方法のように、ロールの外週付近に薄板のループを形
成させたり、或いは切断する必要もなくなり経済的に極
めて有利になった。
さらに、上記したようにロール交換時間が短縮され、そ
してラインの可動率の向上が可能になるのに加えて、ロ
ール交換作業に伴う危険も少なくなるという安全性の向
上効果も生じてきた。
また、ロールの交換に際して、ハンドルを正逆方向に回
転させるだけで、滴下液受パンを上部ロールの下方位置
に移動させ、かつその下方位置からロールスタンドの外
方に移動させて、その位置において保持することができ
るので、従来のようにロール交換作業の妨げになること
もなくなり、しかも滴下液防止作業能率も向上した。
また、排出管から滴下液が排出されるので滴下受パンの
取外し時に滴下液受パンの内部に溜まった滴下液が零れ
たりすることもなくなった。
従って、考案によって薄板をたるませたり、またこれを
切断したりするまでもなく、上下部ロールを容易に交換
することができ、しかも滴下液を容易に受けることので
きる極めて優れ、かつ有用なロール交換装置を実現する
ことができた。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第5図は本考案の第一実施例を示し、第1図
はロールスタンドのロール交換装置の一部断面正面図、
第2図は上下部ロール組込み状態を示すロールスタンド
の要部側面図、第3図は第2図のIII-III線断面図、第
4図(イ)、(ロ)、(ハ)は2ピストン型シリンダの
作動説明図、第5図(イ)、(ロ)は可動上部軌道の作
動構成説明図、第6図と第7図とは本考案の第二実施例
を示し、第6図は滴下液受装置の構成を示す要部平面
図、第7図は滴下液受装置の一部省略側面構成説明図、
第8図と第9図とは従来のロールスタンドを示し、第8
図はロールスタンドの正面断面図、第9図はロールスタ
ンドの側面図である。 (1)……ロールスタンド、(1a)……スタンド、
(2)……上部ロール、(2a)、(3a)……チョック、
(2b)、(2c)、(3c)……車輪組、(3)……部下ロ
ール、(4)……2ピストン型シリンダ、(5)……係
止部、(6)……係合溝、(7)……作動ハンドル、
(8)……可動上部軌道、(9)(10)……固定上部軌
道、(11)……固定下部軌道、(12)……下シリンダ、
(13)……架台、(14)……上部架台、(15)、(16)
……スタンド外軌道、(21)……滴下液受パン、(22)
……液溜部、(23)……排出管、(24)……チェーン、
(25)……スプロケット、(26)……軸、(27)……ハ
ンドル、(27a)……ラチェット、(28)……ガイドロ
ーラ組、(29)……ブラケット。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロールスタンドにより支持されてなる一対
    の上チョックと一対の下チョックとにより各々回転自在
    に支持された上部ロールと下部ロールとをチョックと共
    に交換するロール交換装置であって、前記上部ローラの
    両端に外嵌した上チョックの上下に少なく共各一対の上
    車輪と下車輪とを設け、該上チョックの上車輪の間に、
    スタンドの上部に設けた2ピストン型シリンダのロッド
    先端の係止部がロールの長手方向の移動により各々嵌合
    する離合自在な係合部を設け、前記上車輪が転動し、か
    つロールの径方向に避退自在な上部軌道をスタンドの幅
    方向に配設し、また前記下部ロールの両端に外嵌した下
    チョックの下側に少なく共一対の車輪を設け、該下チョ
    ックを下側からこれを昇降自在に支持する下シリンダを
    スタンドの下部に設けると共に、前記車輪が転動する下
    部軌道をスタンドの幅方向に配設し、さらにスタンドの
    幅方向の一端側外方に設けた架台に、前記下部軌道と同
    じ高さ位置に該軌道と同間隔のスタンド外下部軌道を配
    設し、該架台の上に上部架台を開合自在に支持すると共
    に、該上部架台に前記上部軌道よりも前記上、下車輪の
    間隔だけ低い位置に該軌道と同間隔のスタンド外上部軌
    道を配設したことを特徴とするロール交換装置。
  2. 【請求項2】ロールスタンドの内側の相対する側に、円
    弧状外周部に被噛合部を有する滴下液受パンの幅方向の
    両側に突設した円弧突出縁の両側面を挟んで転接する複
    数対のガイドロール組みを設けて前記滴下液受パンを移
    動可能に支持し、該滴下液受パンの前記被噛合部に噛合
    って回転されて、該滴下液受パンを上部ロールの横側の
    外方と、上昇させた後の上部ロールの下方との間で往復
    移動させる回転噛合部材を有する作動装置を該ロールス
    タンドの外部に設けると共に、前記滴下液受パンの底部
    の最も深い位置に滴下液を排出する排出管を設けた実用
    新案登録請求項第1記載のロール交換装置。
JP4816189U 1989-04-24 1989-04-24 ロール交換装置 Expired - Lifetime JPH0723043Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4816189U JPH0723043Y2 (ja) 1989-04-24 1989-04-24 ロール交換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4816189U JPH0723043Y2 (ja) 1989-04-24 1989-04-24 ロール交換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02138004U JPH02138004U (ja) 1990-11-19
JPH0723043Y2 true JPH0723043Y2 (ja) 1995-05-31

Family

ID=31564729

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4816189U Expired - Lifetime JPH0723043Y2 (ja) 1989-04-24 1989-04-24 ロール交換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0723043Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011062744A (ja) * 2009-09-18 2011-03-31 Nisshin Steel Co Ltd ロール交換装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101421828B1 (ko) * 2012-12-14 2014-07-22 주식회사 포스코 벨트 컨베이어의 구동풀리 교환장치 및 그 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011062744A (ja) * 2009-09-18 2011-03-31 Nisshin Steel Co Ltd ロール交換装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02138004U (ja) 1990-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104368547B (zh) 步进式全方位阀体清洗机
EP1715967A1 (de) Verfahren und einrichtung zum wechseln von walzensätzen in walzgerüsten einer walzstrasse
CN207932572U (zh) 转向运输设备
JPH0723043Y2 (ja) ロール交換装置
CN212237890U (zh) 一种环保型金属制品加工用便于翻面的喷漆设备
EP0398168B1 (de) Niederdruck-Kokillen-Giesseinrichtung
EP1765530A1 (de) Walzanlage zum walzen metallischen guts
CH652075A5 (de) Einseitenkaschierer.
EP1136143B1 (de) Walzenwechselvorrichtung für Walzgerüste, insbesondere Sextowalzgerüste
DE3317748C2 (ja)
CA2507892C (en) Rolling mill comprising means for exchanging the rolls
CN213316835U (zh) 一种用于制备高强度型钢的节能轧钢机
WO2003020451A1 (de) Vorrichtung zum auftragen von schmierstoffen auf die umfangsfläche von walzen in walzgerüsten
EP1162008A2 (de) Richtmaschine zum Richten von Metallband
EP1654076B1 (de) Verfahren zur verlängerung des giesszyklus beim zweirollen-bandgiessen sowie anlage zur durchführung des verfahrens
CN216500131U (zh) 一种钢带喷淋装置
CN220781813U (zh) 换辊车及清洗段换辊装置
CN214639137U (zh) 一种轧机入口处用的可调节侧导板
CN219879185U (zh) 一种压滤机滤布清洗装置
CN216949586U (zh) 建筑施工用卸料平台
CN214235685U (zh) 一种用于钢材加工的快速矫直装置
CN218316766U (zh) 一种机车管排转运装置
DE29805501U1 (de) Flexibles Bearbeitungssystem
DE1602115B2 (de) Walzgeruest mit vorrichtung zum raschen walzenwechsel
DE19512421C2 (de) Einrichtung zum Reinigen mehrerer Zylinder