JPH07228653A - 架橋ポリウレタンアイオネン - Google Patents

架橋ポリウレタンアイオネン

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JPH07228653A
JPH07228653A JP6018742A JP1874294A JPH07228653A JP H07228653 A JPH07228653 A JP H07228653A JP 6018742 A JP6018742 A JP 6018742A JP 1874294 A JP1874294 A JP 1874294A JP H07228653 A JPH07228653 A JP H07228653A
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JP
Japan
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prepolymer
ionene
poly
polyol
mixed
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JP6018742A
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Inventor
Koji Kinoshita
紘治 木下
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/08Processes
    • C08G18/0804Manufacture of polymers containing ionic or ionogenic groups
    • C08G18/0809Manufacture of polymers containing ionic or ionogenic groups containing cationic or cationogenic groups
    • C08G18/0814Manufacture of polymers containing ionic or ionogenic groups containing cationic or cationogenic groups containing ammonium groups or groups forming them

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】高強度、高モジユラス及び半導電性を有するエ
ラストマーとして有用であるのみならず、吸水性を含む
種々の機能性エラストマーとして有用である架橋ポリウ
レタンアイオネンを提供する。 【構成】ポリ(カプロラクトン)エステルポリオールと
ポリ(オキシエチレン)グリコールとの混合物からなる
混合ポリオールに、この混合ポリオールの2倍モル量の
4,4'−メチレンビス(フエニルイソシアネート)を反応
させて、イソシアネート基末端のプレポリマーを調製
し、このプレポリマーにトリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレートを反応させ、次いで、このプレポ
リマーに等モル量の2−ジメチルアミノエタノールを反
応させて、イソシアヌレート環構造を有し、ジメチルア
ミノ基を末端官能基とする3官能性プレポリマーを調製
し、次いで、このプレポリマーに N,N,N',N'−テトラメ
チル−1,6−ジアミノヘキサンと1,6−ジブロモヘキサ
ンとを反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、架橋ポリウレタンアイ
オネンに関し、詳しくは、アイオネン鎖によつて架橋さ
れた架橋ポリウレタンアイオネンに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタンは主鎖中にウレタン結合を
有する極性高分子であつて、エラストマー、弾性繊維、
フオーム、塗料、接着剤等に広く利用されている。一
方、アイオネンは、主鎖中に第4級アンモニウム塩構造
を含む強塩基性高分子電解質であつて、主として、生物
学、薬理、殺菌等の分野に応用されている。ここに、ア
イオネンとは、主鎖中に第4級アンモニウム塩構造、即
ち、第4級窒素原子を含む高分子に付された名称であつ
て(A. Rembaumら,Polyelectrolytes and TheirApplic
ations, PART II, D. Reidel Publishing Company, Dor
decht-Holland(1975) p. 163-174)、基本的には、ジア
ミンとジハライドとの重合反応物である交互共重合体で
ある。
【0003】ポリウレタン構造中にこのようなアイオネ
ン鎖からなるセグメントを導入することによつて、ポリ
ウレタンはイオン性高分子となり、分子鎖の比較的長距
離に作用するクーロン相互作用によつて、種々の特性が
付与されて、医用、導電性材料等の機能性材料としての
みならず、高強度、高モジユラスを有するエラストマー
としても有用であることが知られている(例えば、Al-S
alahら,J. Polym.Sci. Part A Polym. Chem., 26,
(6),1609 (1988))。
【0004】また、ポリ(オキシテトラメチレン)グリ
コールと4,4'−メチレンビス(フエニルイソシアネー
ト)をベースに鎖長の異なるアイオネンを導入した架橋
ポリウレタンアイオネンが力学特性にすぐれたエラスト
マーとして有用であることも知られている(佐々木信
義、横山哲夫、高分子論文集、44、12 (1987), p. 857-
865; 佐々木信義、横山哲夫、高分子論文集、44、12
(1987), p. 867-876)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した架
橋ポリウレタンアイオネンの親水性に着目し、力学的特
性を低下させることなく、高吸水性を付与し、更に、吸
水膨潤状態においても、すぐれたエラストマー性を保持
すると共に、半導電性をも有する新規且つ有用な架橋ポ
リウレタンアイオネンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による主鎖中に第
4級窒素原子を有する架橋ポリウレタンアイオネンは、
ポリ(カプロラクトン)エステルポリオールとポリ(オ
キシエチレン)グリコールとの混合物からなる混合ポリ
オールに、この混合ポリオールの2倍モル量の4,4'−メ
チレンビス(フエニルイソシアネート)(MDI)を反
応させて、イソシアネート基末端の線状プレポリマーを
調製し、このプレポリマーにトリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレート(THEIC)を反応させて、
イソシアヌレート環構造を有するイソシアネート基末端
プレポリマー、即ち、イソシアネート基を末端官能基と
する3官能性プレポリマーを調製し、次いで、このプレ
ポリマーに等モル量の2−ジメチルアミノエタノール
(DAE)を反応させて、イソシアヌレート環構造を有
し、ジメチルアミノ基を末端官能基とする3官能性プレ
ポリマーを調製し、次いで、このプレポリマーに N,N,
N',N'−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキサン(TH
D)と1,6−ジブロモヘキサン(DBH)とを反応させ
ることによつて得られる。
【0007】上記において、トリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレート(THEIC)は、イソシアネ
ート基末端の線状プレポリマーに対して、通常、その1
/50〜1モル量、好ましくは、1/20〜1/2モル
量が用いられる。
【0008】特に、本発明による架橋ポリウレタンアイ
オネンにおいては、その吸水性の点から、上記混合ポリ
オールにおいて、ポリ(カプロラクトン)エステルポリ
オール/ポリ(オキシエチレン)グリコールモル比が1
0〜7の範囲にあり、アイオネン鎖の理論量繰り返し単
位が0〜6の範囲にあることが好ましく、特に、上記混
合ポリオールにおいて、ポリ(カプロラクトン)エステ
ルポリオール/ポリ(オキシエチレン)グリコールモル
比が10〜8の範囲にあり、アイオネン鎖の理論量繰り
返し単位が4〜6の範囲にあることが好ましい。
【0009】前述したように、アイオネンはジアミンと
ジハライドとの反応によつて得られる交互共重合体であ
り、本発明による架橋ポリウレタンアイオネンは、前記
イソシアヌレート環構造を有し、末端官能基としてジメ
チルアミノ基を有する3官能プレポリマーのジメチルア
ミノ基の間にDBHとTHDとがいわば交互共重合体し
た架橋鎖としてのアイオネン鎖を形成する。
【0010】より詳細には、>○−を前記ジメチルアミ
ノ基末端プレポリマーとするとき、本発明による架橋ポ
リウレタンアイオネンのアイオネンによる架橋鎖構造
は、 >○−N(CH3)2−(DBH−THD)n−DBH−N(CH3)2
−○< なるDBHとTHDの配列から形成される。この配列を
後述するスキームに示したアイオネン部分と対照するこ
とによつて、本発明による架橋ポリウレタンアイオネン
のアイオネンによる架橋鎖構造を容易に理解することが
できよう。
【0011】本発明によれば、イソシアヌレート環構造
を有するアミノ基末端プレポリマーの有するジメチルア
ミノ基の2モルに対して、通常、1,6−ジブロモヘキサ
ンは1〜7モル、 N,N,N',N'−テトラメチル−1,6−ジ
アミノヘキサンは0〜6モルの範囲で用いられ、しか
も、その際に、用いる N,N,N',N'−テトラメチル−1,6
−ジアミノヘキサンのモル数をmとすれば、用いる1,6
−ジブロモヘキサンのモル数は、m+1である。
【0012】従つて、本発明においては、架橋ポリウレ
タンアイオネンを得る反応に際して、用いるイソシアヌ
レート環構造を有するアミノ基末端プレポリマーの有す
るジメチルアミノ基と N,N,N',N'−テトラメチル−1,6
−ジアミノヘキサンと1,6−ジブロモヘキサンとのモル
比、即ち、-N(CH3)2/THD/DBHを1/3/3.5と
すれば、これより得られる架橋ポリウレタンアイオネン
における架橋鎖であるアイオネン鎖の繰り返し単位(即
ち、後述するスキームにおけるn値)は6である。
【0013】同様に、-N(CH3)2/THD/DBHを1/
2/2.5とすれば、n値は4であり、-N(CH3)2/THD
/DBHを1/1/1.5とすれば、n値は2であり、-N
(CH3)2/THD/DBHを1/0.5/1とすれば、n値
は1であり、-N(CH3)2/THD/DBHを1/0/0.5
とすれば、n値は0である。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。ポリ(カプロラクトン)エステルポリオールは、プ
ラクセル212(末端基定量法による数平均分子量(以
下、同じ)1250、ダイセル化学工業(株)製(以
下、PCL−1250という。)を、また、ポリ(オキ
シエチレン)グリコールは、PEG−1000(数平均
分子量992及び1028、和光純薬工業(株)製)
を、それぞれ微量水分を除去した用いた。4,4'−メチレ
ンビス(フエニルイソシアネート)(MDI)は日本ポ
リウレタン工業(株)製のものをアミン当量法によつて
純度(イソシアネート濃度33.6±1%)を確認して用
いた。また、2−ジメチルアミノエタノール(DA
E)、 N,N,N',N'−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキ
サン(THD)及び1,6−ジブロモヘキサン(DBH)
は、いずれも和光純薬工業(株)製のものを窒素雰囲気
中、蒸留にて精製して用いた。
【0015】実施例1 以下の反応はすべて窒素雰囲気中、65℃で行なつた。
反応スキームを下に示す。
【0016】
【化1】
【0017】平均分子量1250のポリ(カプロラクト
ン)エステルポリオールと平均分子量1000のポリ
(オキシエチレン)グリコールの種々のモル比の混合物
(以下、混合ポリオールという。)を三つ口セパラブル
・フラスコ内で減圧下、60分間加熱し、微量水分を除
去した。次いで、MDI/ポリオールモル比(即ち、イ
ソシアネート基/水酸基モル比)が2となるように、M
DIをポリオールに加え、無溶剤下に60分間、加熱攪
拌し、線状のイソシアネート基末端プレポリマー(IT-P
repolymer)を得た。反応の終了はアミン当量法による残
存イソシアネート基濃度によつて確認した。
【0018】次いで、上記線状のイソシアネート基末端
プレポリマー(IT-Prepolymer)にジメチルホルムアミド
(DMF)を加えて溶液とし、これに、DMFに溶解し
たTHEICをTHEIC/ポリオールモル比Mが1/
6、1/9又は1/12となるようにそれぞれ加え、8
0℃で25分間、加熱攪拌した。
【0019】このようにして、イソシアヌレート環を有
するイソシアネート基末端プレポリマーにDMFを混合
ポリオール0.01モルに対して20mlの割合にて加えて
溶液とし、更に、この溶液に上記プレポリマーに対して
等モル量のDAEを加え、65℃で90分間加熱攪拌し
て、イソシアヌレート環を有するジメチルアミノ基を末
端官能基として有する3官能性プレポリマー(AT-Prepo
lymer)を得た。
【0020】このように、本発明によれば、前記線状の
イソシアネート基末端プレポリマー(IT-Prepolymer)に
THEICを反応させることによつて、確実にイソシア
ヌレート環を分子鎖に有するプレポリマー(AT-Prepoly
mer)を得ることができる。
【0021】反応の終了は、フーリエ変換赤外吸収スペ
クトル(FT−IR)における2275cm-1のイソシア
ネート基の吸収の消失によつて確認した。また、得られ
た環化三量化したイソシアヌレート環を有するアミノ基
末端プレポリマーのFT−IRには、イソシアネート基
末端プレポリマーに認められた2275cm-1のイソシア
ネート基に基づく吸収が殆ど消失した。一方、イソシア
ヌレート基の特性吸収であるC=O(1700cm-1)及
びC−N(1412cm-1)に基づく吸収は、仕込み量の
吸収ピークの大きさから更に大きい吸収に成長した。
【0022】次いで、上記アミノ基末端プレポリマーに
ジメチルホルムアミドを加えて溶液とし、種々のジメチ
ルアミノ基/THD/DBHモル比にてTHDとDBH
とを加え、65℃にて約3時間、ゲル化直前まで加熱攪
拌を行なつた。これによつて、アミノ基末端プレポリマ
ーは、THDとDBHのメンシユトキン反応によつて形
成される6,6−アイオネンブロマイド(アイオネン)に
よつて鎖延長されると共に、分子末端で架橋されたポリ
ウレタンアイオネンを与える。このアイオネンはクーロ
ン相互作用によつて凝集可能なハードセグメントであ
る。
【0023】得られた反応物をフラスコ内で脱気した
後、シヤーレにキヤストし、50℃の空気浴中に24時
間静置して架橋反応を完結させた。最後に、50℃の真
空乾燥器中で恒量になるまで乾燥させた。このようにし
て得られた架橋ポリウレタンアイオネンは、アイオネン
含有量の増加と共に淡黄色透明、黄色透明、そして黄褐
色半透明を示した。また、このようにして得られた架橋
ポリウレタンアイオネンは、半導電性を示した。表1に
吸水特性及び体積固有抵抗を示す。
【0024】以下の表において、架橋ポリウレタンアイ
オネンは、例えば、MI−6L4E−1/6M−6のよ
うに表わされている。ここに、Lはポリ(カプロラクト
ン)エステルポリオール、Eはポリ(オキシエチレン)
グリコールを示し、6L4Eは、ポリ(カプロラクト
ン)エステルポリオール/ポリ(オキシエチレン)グリ
コールモル比が6/4であることを示す。MIは、モデ
ルアイオネン(modelionene)の略号である。また、1
/6Mは、THEIC濃度のモル値(M)を示す。1/
6Mに続く6の数字は、アイオネン鎖、即ち、-N(CH3)2
/THD/DBH鎖の繰り返し単位を示す。
【0025】また、架橋ポリウレタンアイオネンの吸水
特性は次のようにして測定した。即ち、重量既知
(W0 )の絶乾燥試料を25℃の蒸留水に浸漬し、ほぼ
平衡膨潤に達した116日後の重量(WS )を測定し、
次いで、恒量(WD )まで乾燥を行ない、膨潤比を(W
S −W0 )/WD にて、また、ゲル分率を(WD
0 )×100で算出した。
【0026】架橋ポリウレタンアイオネンの体積固有抵
抗は次のようにして測定した。即ち、鉄板上に架橋ポリ
ウレタンアイオネンのフイルムを載置し、上記鉄板とフ
イルムとの間に1000Vの電圧を加え、HIOKI製
3119テスターを用いて、フイルムの電気抵抗を測定
した。
【0027】比較例 比較例として、繰り返し単位アイオネン構造をもたない
モデルポリウレタンの合成スキームを下に示す。
【0028】
【化2】
【0029】平均分子量1250のポリ(カプロラクト
ン)エステルポリオールと平均分子量1000のポリ
(オキシエチレン)グリコールの種々のモル比の混合物
(以下、混合ポリオールという。)を三つ口セパラブル
・フラスコ内で減圧下、60分間加熱し、微量水分を除
去した。次いで、MDI/ポリオールモル比(即ち、イ
ソシアネート基/水酸基モル比)が2となるように、M
DIをポリオールに加え、無溶剤下に60分間、加熱攪
拌し、線状のイソシアネート基末端プレポリマー(IT-P
repolymer)を得た。反応の終了はアミン当量法による残
存イソシアネート基濃度によつて確認した。
【0030】次いで、上記線状のイソシアネート基末端
プレポリマー(IT-Prepolymer)にジメチルホルムアミド
(DMF)を加えて、溶液とし、これにDMFに溶解し
たTHEICをTHEIC/ポリオールモル比Mが1/
6、1/9又は1/12となるようにそれぞれ加え、8
0℃で25分間、加熱攪拌した。
【0031】次いで、上記イソシアネート基末端プレポ
リマーにDMFを混合ポリオール0.01モルに対して2
0mlの割合にて加えて溶液とし、更に、この溶液に混合
ポリオール/N−メチルジエタノールアミン(N−MD
EA)モル比が1/3となるようにN−MDEAを加
え、80℃で15分間加熱攪拌した。
【0032】イソシアネート基末端プレポリマーは、N
−MDEAによつて、ウレタン結合で連結され、水酸基
末端の分岐状プレポリマー(HT-Prepolymer)となつた。
この水酸基末端の分岐状プレポリマー(HT-Prepolymer)
と、水酸基/イソシアネート基モル比1/2で反応する
ように、ヘキサメチレンジイソシアネート(H−MD
I)を加え、80℃で10分間加熱攪拌した。このよう
にして、イソシアヌレート環構造を有するが、アイオネ
ン鎖をもたない架橋ポリウレタンポリマーを得た。この
後、実施例1と同様に処理した。表1に吸水特性及び体
積固有抵抗を示す。
【0033】以下の表において、上記架橋ポリウレタン
ポリマーは、例えば、MP−6L4E−1/6Mのよう
に表わされている。ここに、Lはポリ(カプロラクト
ン)エステルポリオール、Eはポリ(オキシエチレン)
グリコールを示し、6L4Eは、ポリ(カプロラクト
ン)エステルポリオール/ポリ(オキシエチレン)グリ
コールモル比が6/4であることを示す。MPは、モデ
ルポリウレタン(modelpolyurethane)の略号である。
また、1/6Mは、THEIC濃度のモル値を示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1の結果から、L/E比で10/0〜7
/3の範囲、特に、10/0〜8/2の範囲であつて、
且つ、アイオネン鎖繰り返し単位4〜6のときに、高い
膨潤比を示し、吸水特性にすぐれることが理解される。
また、比較例としての3例から、アイオネン鎖構造をポ
リマー分子中にもたないポリマーにおいては、膨潤比が
極端に小さく、実質的に吸水性能を有しない。
【0036】また、表1の架橋ポリウレタンアイオネン
及び架橋ポリウレタンポリマーのうち、9L1E系の引
張特性をそれぞれ表2及び表3に示す。
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明による架橋ポリウ
レタンアイオネンは、ポリウレタン構造中に架橋鎖とし
て第4級窒素原子を含むアイオネン鎖からなるセグメン
トを有し、従つて、その強いクーロン相互作用とドメイ
ン形成によるミクロ相分離構造によつて、高強度、高モ
ジユラス及び半導電性を有するエラストマーとして有用
であるのみならず、ポリオールとして、ポリ(カプロラ
クトン)エステルポリオールとポリ(オキシエチレン)
グリコールとの混合物からなる混合ポリオールを用いる
ので、高吸水性を有し、しかも、吸水膨潤状態において
も、すぐれたエラストマー性を保持することができる。
【0040】特に、本発明による架橋ポリウレタンアイ
オネンは、通常、105 〜109 Ω・cm、好ましくは、
106 〜108 Ω・cmの体積固有抵抗を有する。従つ
て、かかる架橋ポリウレタンアイオネンは、吸水性や半
導電性を含む種々の機能性エラストマーとして有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 18/83 NGV 73/02 NTC

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ(カプロラクトン)エステルポリオー
    ルとポリ(オキシエチレン)グリコールとの混合物から
    なる混合ポリオールに、この混合ポリオールの2倍モル
    量の4,4'−メチレンビス(フエニルイソシアネート)を
    反応させて、イソシアネート基末端のプレポリマーを調
    製し、このプレポリマーにトリス(2−ヒドロキシエチ
    ル)イソシアヌレートを反応させて、イソシアヌレート
    環構造を有するイソシアネート基末端プレポリマー、即
    ち、イソシアネート基を末端官能基とする3官能性プレ
    ポリマーを調製し、次いで、このプレポリマーに等モル
    量の2−ジメチルアミノエタノールを反応させて、イソ
    シアヌレート環構造を有し、ジメチルアミノ基を末端官
    能基とする3官能性プレポリマーを調製し、次いで、こ
    のプレポリマーに N,N,N',N'−テトラメチル−1,6−ジ
    アミノヘキサンと1,6−ジブロモヘキサンとを反応させ
    ることによつて得られる主鎖中に第4級窒素原子を有す
    る架橋ポリウレタンアイオネン。
  2. 【請求項2】ポリ(カプロラクトン)エステルポリオー
    ル/ポリ(オキシエチレン)グリコールモル比が10〜
    7の範囲にある混合ポリオールを用いると共に、アイオ
    ネン鎖の理論量繰り返し単位が0〜6の範囲にあるよう
    に、 N,N,N',N'−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキサ
    ンと1,6−ジブロモヘキサンとを用いて得られる請求項
    1記載の主鎖中に第4級窒素原子を有する架橋ポリウレ
    タンアイオネン。
  3. 【請求項3】ポリ(カプロラクトン)エステルポリオー
    ル/ポリ(オキシエチレン)グリコールモル比が10〜
    8の範囲にある混合ポリオールを用いると共に、アイオ
    ネン鎖の理論量繰り返し単位が4〜6の範囲にあるよう
    に、 N,N,N',N'−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキサ
    ンと1,6−ジブロモヘキサンとを用いて得られる請求項
    1記載の主鎖中に第4級窒素原子を有する架橋ポリウレ
    タンアイオネン。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09279091A (ja) * 1996-04-09 1997-10-28 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd 高導電性ポリウレタン樹脂塗料
JP2006328154A (ja) * 2005-05-24 2006-12-07 Inoac Corp 吸水性ポリウレタン発泡体の製造方法
KR100817817B1 (ko) * 2007-08-24 2008-03-31 강남화성 (주) 고내구성 및 고강도를 갖는 탄성체제조용 폴리우레탄조성물 및 이를 이용한 토목구조물용 폴리우레탄지지부재의 제조방법
CN111741991A (zh) * 2018-03-28 2020-10-02 旭化成株式会社 多异氰酸酯组合物、涂覆组合物和涂覆基材

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