JPH0722812B2 - 連続鋳造における湯面レベル制御方法及び装置 - Google Patents

連続鋳造における湯面レベル制御方法及び装置

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JPH0722812B2
JPH0722812B2 JP2084413A JP8441390A JPH0722812B2 JP H0722812 B2 JPH0722812 B2 JP H0722812B2 JP 2084413 A JP2084413 A JP 2084413A JP 8441390 A JP8441390 A JP 8441390A JP H0722812 B2 JPH0722812 B2 JP H0722812B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、連続鋳造における湯面レベル制御方法及び装
置に係り、特に、ストツパあるいはスライデイングノズ
ル等の溶融金属のモールドへの流入流量を制御するアク
チユエータを備えた連続鋳造機により、スラブ、ビレツ
ト等の鋳片を連続的に製造する際に用いるのに好適な、
ノズル詰まりやその剥離、非定常バルジング等の様々な
外乱に統一的に対処でき、更にアクチユエータのガタに
対しても安定且つ良好にモールド内の湯面レベル変動を
抑制することが可能な湯面レベル制御方法及び装置に関
するものである。
【従来の技術】
溶融金属からスラブ、ビレツト等の鋳片を連続的に製造
する連続鋳造機(以下、連鋳機と称する)は、例えば第
11図に示す如く構成されており、レードル12内の溶鋼10
は、タンデイツシユ14及びノズル16を通つて、モールド
18に注入される。例えば水冷されているモールド18内で
表面層が凝固した溶鋼は、ロール20で引抜かれ、更に冷
却されて凝固した後に、カツタ22で所定の長さに切断さ
れ、鋳片24となつて後方の圧延工程に送られる。 この連鋳機において、モールド18内の溶鋼10の湯面レベ
ルを安定に保つことは、良好な鋳片品質を確保する上で
極めて重要である。即ち、湯面レベルの変動は、耐火
物、溶融スラグ等の介在物の溶鋼中への巻込みを生じ、
凝固鋳片24の表皮部に捕捉されてピンホール発生や皮下
介在物生成により欠陥をもたらしたり、不均一な抜熱に
よる割れが生じたりする。従つて、一般に連続鋳造にお
いては、モールド18内の湯面レベルを検出する湯面レベ
ル計26からの信号を受け、ストツパ28やスライデイング
ノズル等を流量制御アクチユエータとした湯面レベル一
定制御が行われている。特に、最近の鋳造速度の高速化
により、湯面レベル制御の重要性は、ますます高まつて
いる。 従来、湯面レベル制御は、例えば特開昭63−192545に開
示されているように、第12図に示す如く、タンデイツシ
ユ14からモールド18への流路を絞ることにより流量を制
御するアクチユエータである前記ストツパ28と、該スト
ツパ28を所望位置に制御するストツパ制御器30と、モー
ルド18内の湯面レベルを検出する前記湯面レベル計26
と、湯面レベル目標設定器32と、湯面レベルの目標値と
測定値を比較して、その偏差eを出力する比較器34と、
予め定められた制御パラメータにより、該偏差eを零と
するようなストツパ位置指令値uを演算して、比例積分
微分(PID)制御を行うPID調節計36と、からなる湯面レ
ベル制御系を用いて実施されるのが一般的であつた。 このような湯面レベル制御系の動作は、第13図に示す如
くである。即ち、湯面レベル計26によつて湯面レベルL
が測定され、比較器34によつて湯面レベルの目標値Lref
と測定値Lの偏差e(=Lref−L)が算出され、この偏
差eに基づいて、PID調節計36がストツパ制御器30に対
し、ストツパ位置指令値uを送る。ストツパ制御器30
は、該指令値uに従つて、ストツパ28を所定位置に制御
し、該ストツパ位置x(第13図の例では、ストツパ制御
器30の出力自体)とモールドへ流入する溶鋼流量との関
係を表わす流量ゲインGによつて決まる溶鋼流量qを調
節することにより、湯面レベルLを制御している。即
ち、常に湯面レベル測定値Lを監視し、それをフイード
バツクして制御を行つている。第13図において、∂QO/
∂Vは、鋳込み速度Vから、モールドから流出する溶鋼
流量QOへの影響係数を表わす。 モールドへの溶鋼流量を制御するアクチユエータとして
は、スライデイングノズルと称する丸い穴の開いた板を
2枚組合わせ、それらをスライドさせるものもあるが、
基本的な制御方法はストツパの場合と同一である。 実際の連鋳機においては、タンデイツシユ14の出口のノ
ズル16内にアルミナが付着してノズル詰まりが生じた
り、その付着物が突然剥れたり、あるいは、ストツパ28
とタンデイツシユ14の接触部付近へのアルミナの付着、
ストツパ28やノズル16の溶損等が生じる。このために、
モールドへ流入する流量が大きく変動する。又、連鋳機
下方において、鋳片24が、これを支持するロール20間で
膨張・収縮を周期的に繰返す非定常バルジングと称する
現象のために、鋳片内の溶鋼が押し上げられ、湯面レベ
ル変動を引起こすことがある。しかしながら、これらの
現象が生じると、前記のような通常のPID制御系では対
処することができず、大きな問題となつていた。 このような問題に対して、前記特開昭63−192545におい
ては、湯面レベル、ストツパ開度及び鋳片鋳込み速度の
各測定値を用いて推定した流量ゲイン推定値G1を用い
て、フイードバツク制御手段の出力uの修正値u′を次
式により演算するゲイン補償手段を備えている。 u′=(K10/G1)u ………(1) ここで、K10は正の定数である。 又、日本鉄鋼協会第117回(春季)講演大会(平成元年
4月4日〜6日)の予稿集第308頁の講演番号245の講演
に対する予稿(以下、CAMP−ISIJ−245と表わす)にお
いては、非定常バルジングに起因する周期的な湯面レベ
ル変動に対処するべく、渦流式レベル計の測定値から、
湯面レベルの変動量と周期を演算処理し、各々が設定範
囲内である場合に湯面変動を打消すように補正出力を算
出し、これを湯面変動の周期に合わせてPID調節計の出
力に加算することによつて、湯面レベル変動を安定化さ
せるようにしたものが開示されている。
【発明が達成しようとする課題】
しかしながら、前記のような湯面レベル制御方法では、
いずれも、ノズル詰まりや剥離、非定常バルジング等の
前述したような様々な外乱の全てに統一的に対応するこ
とはできず、湯面レベル変動は依然として残るという問
題点を有していた。 湯面レベル制御において、直接操作できる量は溶鋼の流
量であり、それがモールドに蓄積された量、即ち積分量
が制御したい湯面レベルの値となる。即ち、もともと位
相遅れの大きい系であるため、外乱の影響が結果となつ
て現われるのに時間がかかり、湯面レベルの値だけを見
てフイードバツク制御をしているのでは、制御が後追い
となり、外乱の影響が大きく残るという性質を持つてい
る。例えば、ノズル内に付着したアルミナが突然剥離す
ると、モールド内に流入する流量は、第14図(A)に示
す如く、ステツプ状に変化する。それに対して何も処置
をしないと、湯面レベルは、第14図(B)の如く、ラン
プ状に上昇する。これに対する望ましい処置は、ストツ
パ等の流量制御アクチユエータを、第14図(C)の如
く、ステツプ状に操作して、外乱による流量変動を打消
すことであるが、PID制御系のようなフイードバツク制
御系では、湯面レベルに変化が現われてから初めて処置
が行われるため、流量制御アクチユエータの操作は、第
14図(D)の如く緩慢なものとなり、第14図(E)に示
す如く、大きな湯面レベル変動をもたらすことになる。 前記特開昭63−192545において提案されている湯面レベ
ル制御装置は、このような流量ゲインの変動を推定して
フイードバツク制御出力を修正ゲイン補償手段を備えた
ことを特徴としているが、これが有効に作用するのは、
ノズル内にアルミナが付着していく過程等、流量ゲイン
の変化が極めて遅い場合だけである。従つて、たとえ補
償手段を備えたにせよ、フイードバツク制御には変わり
はなく、前述のような突発的な流入流量変動には、原理
的に対処することが不可能であり、又、非定常バルジン
グ等の外乱に対しても、この方法は通常のPID制御系と
何ら変わるところはないため、全く同等の制御性しか持
ち得ない。 一方、前記CAMP−ISIJ−245で提案されている湯面レベ
ル制御方法は、PID制御系とは別に補正出力の算出手段
を持つものであり、湯面レベルを測定して、非定常バル
ジングに起因する周期変動分の変動量と周期を算出し、
これを湯面レベル変動の周期に合わせてPID調節計の出
力に加算することによつて、変動を打消そうとするもの
である。しかしながら、この方法では、一旦制御が始ま
つて湯面レベルの周期変動が減少してしまうと、湯面レ
ベルだけを測定していたのでは非定常バルジングが一見
収束したかのように観測されるため、時々刻々の補正値
を正確に算出できない場合があるという問題が生じる。
又、この方法では、非定常バルジング以外の外乱には全
く対処できないのは言うまでもない。 又、もう1つの大きな問題として、ストツパーやスライ
デイングノズルのガタの影響による湯面レベル変動があ
る。近年、特に連鋳機の大型化、高速化が進むに従い、
ノズル内流速が大きくなつている。そのため、ストツパ
ーあるいはスライデイングノズルの僅かな設定ミスが湯
面変動を引き起こし易くなつており、一種の無制御状態
にある上記ガタが湯面レベル変動を発生させる原因とな
つたり、PID制御ゲインを大きくできない原因となつて
いる。しかし、これに対する有効な対処方法は、前述の
従来技術においては示されていない。 このように、従来の技術では、前述のような様々な外乱
の全てに対して有効な湯面レベル制御方法はなく、その
ために、湯面レベル変動は依然として大きいまま残さ
れ、鋳片品質の低下を招いていた。 本発明は、前記従来の問題点を解消するべくなされたも
ので、ノズル詰まりやその剥離、非定常バルジング等の
様々な外乱に統一的に対処でき、湯面レベル変動を抑制
することが可能な、連続鋳造における湯面レベル制御方
法及び装置を提供することを課題とする。
【課題を達成するための手段】
本発明は、溶融金属のモールドへの流入流量を制御する
アクチユエータを備えた連続鋳造機による鋳片の連続鋳
造に際して、第1図にその要旨を示す如く、モールド内
の湯面レベル測定値、前記流量制御アクチユエータの位
置の測定値又は指令値、及び鋳込み速度測定値のうち、
少なくとも湯面レベル測定値、及び前記流量制御アクチ
ユエータの位置の測定値又は指令値から、モールドへ流
入、流出する溶融金属の外乱による流量変動を推定し、
該推定した流量外乱を相殺するのに必要な前記流量制御
アクチユエータの操作量を求め、該操作量に基づいて前
記流量制御アクチユエータを操作することにより、前記
課題を達成したものである。 又、前記外乱による流量変動の推定方法を、前記流量制
御アクチユエータの位置からモールドへ流入する流量へ
の特性及び該流量制御アクチユエータの位置の制御開始
時からの変動分によつて決まる流入流量変動に前記外乱
による流量変動が加算されたものがモールドに蓄積され
ることによつて決まる湯面レベル変動と、前記外乱によ
る流量変動との時間的変動を表わすモデルを持ち、前記
湯面レベル測定値及び流量制御アクチユエータ位置測定
値を前記モデルに入力し、該モデルから得られる湯面レ
ベル推定値と測定値との誤差をフイードバックして該モ
デルの入力に加算することにより両者を一致せしめると
共に、その演算過程における前記湯面レベル推定値と測
定値の誤差を積分して、前記外乱による流量変動を推定
するものとしたものである。 又、前記外乱による流量変動の推定方法を、前記流量制
御アクチユエータの位置指令値、該流量制御アクチユエ
ータの制御系の特性、及び該流量制御アクチユエータの
位置からモールドへ流入する流量への特性及び該流量制
御アクチユエータの位置の制御開始時からの変動分によ
つて決まる流入流量変動に前記外乱による流量変動が加
算されたものがモールドに蓄積されることによつて決ま
る湯面レベル変動と、前記外乱による流量変動との時間
的変動を表わすモデルを持ち、前記湯面レベル測定値及
び流量制御アクチユエータ位置指令値を前記モデルに入
力し、該モデルから得られる湯面レベル推定値と測定値
との誤差をフイードバックして該モデルの入力に加算す
ることにより両者を一致せしめると共に、その演算過程
における前記湯面レベル推定値と測定値の誤差を積分し
て、前記外乱による流量変動を推定するものとしたもの
である。 又、前記外乱による流量変動の推定方法を、前記流量制
御アクチユエータの位置からモールドへ流入する流量へ
の特性及び該流量制御アクチユエータの位置の制御開始
時からの変動分によつて決まる流入流量変動と、該流入
流量変動と鋳込み速度の制御開始時からの変動分によつ
て決まる流出流量変動との差に前記外乱による流量変動
が加算されたものがモールドに蓄積されることによつて
決まる湯面レベル変動と、前記外乱による流量変動との
時間的変動を表わすモデルを持ち、前記湯面レベル測定
値、流量制御アクチユエータ位置測定値及び鋳込み速度
測定値を前記モデルに入力し、該モデルから得られる湯
面レベル推定値と測定値との誤差をフイードバックして
該モデルの入力に加算することにより両者を一致せしめ
ると共に、その演算過程における前記湯面レベル推定値
と測定値の誤差を積分して、前記外乱による流量変動を
推定するものとしたものである。 又、前記外乱による流量変動の推定方法を、前記流量制
御アクチユエータの位置指令値、該流量制御アクチユエ
ータの制御系の特性、及び該流量制御アクチユエータの
位置からモールドへ流入する流量への特性及び該流量制
御アクチユエータの位置の制御開始時からの変動分によ
つて決まる流入流量変動と、該流入流量変動と鋳込み速
度の制御開始時からの変動分によつて決まる流出流量変
動との差に前記外乱による流量変動が加算されたものが
モールドに蓄積されることによつて決まる湯面レベル変
動と、前記外乱による流量変動との時間的変動を表わす
モデルを持ち、前記湯面レベル測定値、流量制御アクチ
ユエータ位置指令値及び鋳込み速度測定値を前記モデル
に入力し、該モデルから得られる湯面レベル推定値と測
定値との誤差をフイードバックして該モデルの入力に加
算することにより両者を一致せしめると共に、その演算
過程における前記湯面レベル推定値と測定値の誤差を積
分して、前記外乱による流量変動を推定するものとした
ものである。 又、前記外乱による流量変動の推定方法を、前記流量制
御アクチユエータの位置指令値からモールドへの流入流
量までの動特性を記述するモデルを持ち、前記流量制御
アクチユエータの位置指令値を前記モデルに入力して、
モールドへの流入流量を推定すると共に、モールド内湯
面レベル測定値、アクチユエータの位置測定値及び同指
令値のうち、少なくとも湯面レベル測定値からモールド
における流量バランスの崩れを総流量変動として推定
し、該推定した総流量変動と上記モールドへの流入流量
推定値との差から、前記外乱による流量変動を推定する
ものとしたものである。 又、溶融金属のモールドへの流入流量を制御するアクチ
ユエータを備えた連続鋳造機の湯面レベル制御装置にお
いて、モールド内の湯面レベルを測定する湯面レベル計
と、前記流量制御アクチユエータの位置を測定するアク
チユエータ位置測定器と、前記湯面レベル計及びアクチ
ユエータ位置測定器の各測定値から、モールドへ流入、
流出する溶融金属の外乱による流量変動を推定する流量
外乱推定器と、該推定した流量外乱を相殺するのに必要
な前記流量制御アクチユエータの操作量を算出する補正
量算出器と、該操作量に基づいて前記流量制御アクチユ
エータを制御するアクチユエータ制御系とを備えること
により、前記課題を達成したものである。 又、溶融金属のモールドへの流入流量を制御するアクチ
ユエータを備えた連続鋳造機の湯面レベル制御装置にお
いて、モールド内の湯面レベルを測定する湯面レベル計
と、前記湯面レベル計の測定値及び前記流量制御アクチ
ユエータへの位置の指令値から、モールドへ流入、流出
する溶融金属の外乱による流量変動を推定する流量外乱
推定器と、該推定した流量外乱を相殺するのに必要な前
記流量制御アクチユエータの操作量を算出する補正量算
出器と、該操作量に基づいて前記流量制御アクチユエー
タを制御するアクチユエータ制御系とを備えることによ
り、前記課題を達成したものである。 又、溶融金属のモールドへの流入流量を制御するアクチ
ユエータを備えた連続鋳造機の湯面レベル制御装置にお
いて、モールド内の湯面レベルを測定する湯面レベル計
と、前記流量制御アクチユエータの位置を測定するアク
チユエータ位置測定器と、鋳込み速度を測定する鋳込み
速度測定器と、前記湯面レベル計、アクチユエータ位置
測定器及び鋳込み速度測定器の各測定値から、モールド
へ流入、流出する溶融金属の外乱による流量変動を推定
する流量外乱推定器と、該推定した流量外乱を相殺する
のに必要な前記流量制御アクチユエータの操作量を算出
する補正量算出器と、該操作量に基づいて前記流量制御
アクチユエータを制御するアクチユエータ制御系とを備
えることにより、前記課題を達成したものである。 又、溶融金属のモールドへの流入流量を制御するアクチ
ユエータを備えた連続鋳造機の湯面レベル制御装置にお
いて、モールド内の湯面レベルを測定する湯面レベル計
と、鋳込み速度を測定する鋳込み速度測定器と、前記湯
面レベル計、鋳込み速度測定器の各測定値及び前記流量
制御アクチユエータへの位置の指令値から、モールドへ
流入、流出する溶融金属の外乱による流量変動を推定す
る流量外乱推定器と、該推定した流量外乱を相殺するの
に必要な前記流量制御アクチユエータの操作量を算出す
る補正量算出器と、該操作量に基づいて前記流量制御ア
クチユエータを制御するアクチユエータ制御系とを備え
ることにより、同じく前記課題を達成したものである。
【作用及び効果】
本発明者等は、前述のような様々な外乱による湯面レベ
ル変動を、全て外乱による流量変動に帰着させ、その流
量変動を推定し、それを相殺するべく流量制御アクチユ
エータを操作するという新規な方法により、あらゆる外
乱に対処できる湯面レベル制御方法を考案したものであ
る。 即ち、湯面レベルはモールドに流入する流量とモールド
から流出する流量の差が積分された分だけ変動する。そ
の差が零であれば湯面レベルは変動しない。流入流量の
変動をもたらす外乱には、ノズル詰まりやその剥離、ス
トツパ溶損、流量アクチユエータのガタ等がある。 又、流出流量の変動をもたらす外乱には、非定常バルジ
ングや鋳込み速度変動等がある。 次に、このような流量変動を推定する方法であるが、前
述のように流入出量の差の積分が湯面レベル変動となる
ので、一見、湯面レベルを測定してその値を微分すれば
よいと思われる。しかしながら、実際には、測定雑音が
重畳している測定値を微分しても良い推定値を得ること
はできない。又、CAMP−ISIJ−245で提案されている湯
面レベル制御系について前述した問題点と同様に、制御
を行つている系で、その出力だけを観測しているので
は、その内部の量を推定することはできない。 そこで、本発明では、湯面レベル測定値、及びストツ
パ、スライデイングノズル等の流量制御アクチユエータ
の位置の測定値あるいは指令値から、流量変動をもたら
す外乱を推定する。このように、外乱推定に流量制御ア
クチユエータの位置の測定値あるいは指令値を考慮する
ことによつて、制御により湯面レベルが安定化されてし
まつても、外乱の値は引続き正確に推定することができ
る。 次いで、推定した流量変動から、それを相殺するために
必要な流量制御アクチユエータの操作量を求め、それに
基づいてストツパ、スライデイングノズル等の流量制御
アクチユエータをフイードフオワード的に操作して、外
乱による流量変動を相殺することにより、流量変動に迅
速に対処して湯面レベル変動を抑制する。 このように、本発明では、ノズル詰まりやその剥離、非
定常バルジング、流量制御アクチユエータのガタ等、性
質の異なる様々な外乱を、それが引起こす流量変動とい
う観点から統一的に捉えているため、あらゆる外乱に迅
速に対処可能であり、湯面レベルを常に安定に保つこと
ができる。従つて、良好な鋳片品質を保つことが可能と
なり、又、歩留りも向上することができる。
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明す
る。 本発明に係る湯面レベル制御を実施するための湯面レベ
ル制御装置の第1実施例は、第2図に実線で示す如く、
従来例(第13図)と同様の湯面レベル目標設定器32、比
較器34、PID調節計36、ストツパ制御器30、流量ゲイン
G、モールド18、湯面レベル計26等を有する湯面レベル
制御装置において、更に、ストツパ28の実開度xを測定
するストツパ開度測定器42と、前記湯面レベル計26及び
ストツパ開度測定器42の各出力L、xから、モールド18
へ流入、流出する溶鋼の外乱による流量変動qWを推定す
る流量外乱推定器44と、該流量外乱推定器44出力の外乱
推定値 を相殺するのに必要な流量変化をモールド18に与えるた
めのストツパ位置変更量cを算出する補正量算出器46
と、該補正量算出器46の出力cを前記PID調節計36の出
力uに加算して、ストツパ制御器30に指令値Prとして入
力する加算器48とを備えたものである。 以下、第1実施例の作用を説明する。 前記湯面レベル計26で測定されたモールドレベルの測定
値Lとストツパ開度測定器42で測定されたストツパ開度
の測定値xは前記流量外乱推定器44に入力される。 該流量外乱推定器44は、湯面レベル測定値L及びストツ
パ開度測定値xに基づいて、流量外乱推定値 を算出して、補正量算出器46に入力する。 この流量外乱推定器44における流量外乱の推定は、例え
ば、請求項2を適用して、ストツパ28の位置と流量ゲイ
ンによつて決まる流入流量qに、前記外乱による流量変
動qWが加算されたものがモールド18に蓄積されることに
よつて決まる湯面レベルLと、前記外乱による流量変動
qWとの時間的変動を表わすモデルを作成し、前記湯面レ
ベル測定値L及びストツパ位置測定値xを前記モデルに
入力し、該モデルから得られる湯面レベル推定値と測定
値との誤差をフイードバツクして該モデルの入力に加算
することにより両者を一致せしめる(該誤差を零に漸減
させる)と共に、その演算過程における前記湯面レベル
推定値と測定値との誤差を積分して、前記外乱による流
量変動qWを推定することによつて、行うことができる。 なお、以上の説明で、流入流量q及び湯面レベルLは本
発明による湯面レベル制御を開始した時点からのそれぞ
れの変動を表わすものであり、それぞれ流入流量変動量
及び湯面レベル変動量と表わすべきものであるが、ここ
では簡単のため、適宜、前記の如く変動量という語を用
いずに表現した。従つて、本発明による湯面レベル制御
を開始した時点ではq=0、L=0である。又、外乱に
よる流量変動qWについても、同時点が基準となるため、
qW=0となる。又、以下の説明においても、全ての変数
は本発明による湯面レベル制御を開始した時点からの変
動を表わすものとする。 前記補正量算出器46は、該流量外乱推定器44で算出され
た流量外乱推定値 に基づいて、該推定値 を相殺するために必要なストツパ位置変更量cを算出す
る。具体的には、流量外乱推定値 に、次式に示す如くゲインG′を乗じれば補正量cが得
られる。 前記ゲインG′としては、ストツパ開度から流入流量へ
の特性G(第2図の流量ゲイン)の逆数をとつて、 G′=−1/G ………(3) とすると、流量外乱qWは、モールド18の入口では、 となつて流量外乱qWを相殺することができる。 加算器48は、補正量算出器46の出力cとPID調節計36の
出力uを加算し、該加算した値Pr(=u+c)をストツ
パ位置指令値としてストツパ制御器30に送る。 ストツパ制御器30は、前記ストツパ位置指令値Prに基づ
いて、ストツパ28の位置xを制御し、モールド18へ流入
する流入流量qを調節する。その結果、流量外乱qWが加
わつても、モールド18内の湯面レベルLは一定に維持さ
れる。なお、ストツパ制御器30は、PID調節計36の出力
uと補正量算出器46の出力cが加算されて入力されてい
るが、実際には補正量cが中心となつて作用し、PID調
節計36の出力uは、推定誤差の補償及び湯面レベル目標
値Lrefの変更に対応するものとなる。 次に、本発明の第2実施例を詳細に説明する。 この第2実施例は、前記第1実施例と同様の湯面レベル
制御装置において、ストツパ開度測定器42を省略して、
第2図に破線で示した如く、ストツパ制御器30への位置
指令値Prから、流量変動qWを推定するようにしたもので
ある。 この第2実施例における流量外乱による流量変動qWの推
定は、請求項3を適用して、前記ストツパ28の位置指令
値Prと、ストツパ制御器30の特性、及び、ストツパ28の
位置から流量への特性によつて決まる流入流量qに、前
記外乱による流量変動qWが加算されたものがモールド18
に蓄積されることによつて決まる湯面レベルLと、前記
外乱による流量変動qWとの時間的変動を表わすモデルを
作成し、前記湯面レベル測定値L及びストツパ位置指令
値Prを前記モデルに入力し、該モデルから得られる湯面
レベル推定値と測定値との誤差をフイードバツクして該
モデルの入力に加算することにより両者を一致せしめる
と共に、その演算過程における前記湯面レベル推定値と
測定値の誤差を積分して、前記外乱による流量変動qW
推定することによつて行われている。 以下、第2実施例における流量外乱推定について、数式
を用いて詳細に説明する。 第3図は、第2図に示した湯面レベル制御装置を伝達関
数で表わしたものである。ここで、モールド18は、モー
ルド幅をW、モールド厚さをZとして、1/W・Z・sな
る特性で表わされる。ここで、sはラプラス演算子であ
る。又、ストツパ開度xから流入流量qへの特性は、開
度と流量が比例すると近似して流量ゲインG(定数)と
置くことができる。更に、前記ストツパ制御器30は、時
定数TSの一次遅れ系として、1/(1+TS・s)で近似す
ることができる。又、湯面レベル計26の特性は1で近似
し、湯面レベルLはそのまま測定できるものとする。
又、前記PID調節計36は、比例ゲインをK、積分時間を
T、微分ゲインを零(PI制御の場合で説明)として、K
・(1+1/T・s)で表わす。 以上のように仮定すると、ストツパ位置指令値Pr、スト
ツパ位置x、モールド18へ流入する溶鋼流量q、流量外
乱qW、湯面レベルLの間には、次式の関係が成立する。 x={1/(1+TS・s)}・Pr ……(5) q=G・x ………(6) L={1/(W・Z・s)}・(q+qW) ………(7) ここで、流量外乱qWの時間変動は、事前には予測で
きないので、次式に示す如く、ひとまず零と仮定する。 =0 ………(8) すると、(5)〜(8)式は、まとめて次式で表わせ
る。 ここで、等・は時間に関する微分を表わしている。 この(9)式は、湯面レベルL、モールド18へ流入する
溶鋼流量q、流量外乱qWの時間変化を表わすモデルであ
る。 今、流量外乱推定器44における湯面レベルL、流入流量
q、流量外乱qWの推定値を、それぞれ とすると、各推定値は、(9)式に湯面レベルの推定誤
差をフイードバツクすることによつて、次式に示すよう
に得られる。 ここで、g1、g2、g3は、湯面レベルLとその推定値 の誤差 をフイードバツクして、該誤差を零に漸近させるための
フイードバツクゲインである。 (10)式を変形すると、次式が得られる。 この(11)式は、湯面レベルL及びストツパ位置指令値
Prから湯面レベル推定値 流入流量推定値 及び流量外乱推定値 を求める微分方程式であり、これを解けば、 の各量を求めることができる。 流量外乱推定値 に関して説明すれば、(11)式より、 となるから、これより、 となり、湯面レベルの推定誤差を時間で積分して求める
ことができる。ここで、g1、g2、g3は、上記のようにし
て構成した流量外乱推定器44の特性を決めるパラメータ
であるので、注湯系全体の特性を考慮して、適当に選ぶ
ことができる。 この第2実施例のように、ストツパ位置指令値Prを用い
て流量外乱推定値 を求めるようにした場合には、前記ストツパ開度測定器
42を省略することができる。従つて、構造上の問題や保
守の問題等で、ストツパ開度測定器42を設置するのが困
難な場合に好適である。 なお、以上の説明では、湯面レベル計26の特性を1で近
似したが、これらを一次遅れ系等で表わし、流量外乱推
定器44を構築するときにこの遅れを考慮することも可能
である。 第4図は、非定常バルジングにより、モールドから流出
する流量が正弦波状に変動した場合の従来のPI制御(第
4図(A))と本発明による制御(第4図(B))の制
御性能を数値実験により調べた結果を示したものであ
る。変動の振幅は、定常状態における流量の10%、周期
は20秒とした。第4図(A)に示したPI制御では、湯面
レベルが変動してからストツパ位置が変更されるため、
制御が遅れてしまい、その結果、湯面レベルが−4.57〜
+5.65mmの範囲で変動し、変動幅は10.22mmとなる。こ
れに対して、本発明による制御では、外乱が湯面レベル
変動に現われる前に、直接的に流量変動の形で捉えるこ
とができるので、迅速に対応することができ、湯面レベ
ル変動は、第4図(B)に示す如く、−0.86〜+0.86mm
で、変動幅は1.72mmとなり、従来のPI制御の場合の16.8
%に抑制されていることがわかつた。 又、第5図は、ストツパからの流入流量が10%ステツプ
状に増加した場合の、従来のPI制御(第5図(A))と
本発明の制御(第5図(B))の制御性能を数値実験に
より調べた結果を示す。これは、ノズルに付着したアル
ミナ等が突然剥離した場合のシミユレーシヨンに相当す
る。PI制御だけの場合には、第5図(A)に示す如く、
湯面レベルは−0.29〜+4.68mmで変動しており、変動幅
は4.97mmとなつた。これに対して、本発明による制御で
は、第5図(B)に示す如く、湯面レベルは−0.17〜+
0.90mmで変動幅は1.07mmであり、従来のPI制御の場合の
21.5%に抑制されていることがわかつた。 次に、本発明の第3実施例を詳細に説明する。 一般に、連続鋳造においては、種々の操業上の要請か
ら、鋳込み速度が操業中に変更されることがあり、その
変更も流量外乱となる。本発明方法では、全ての外乱を
一括して扱うことができるので、鋳込み速度変動にも対
応でき、鋳込み速度変更の情報は特に必要としない。し
かし、鋳込み速度は人為的に操作する量であるから、そ
の変更による流量外乱は予め確定的に求められる量であ
る。従つて、通常、鋳込み速度変更による流量外乱につ
いては、鋳込み速度のフイードフオワード制御によつて
湯面レベルLの変動を抑制することができる。 この第3実施例は、鋳込み速度のフイードフオワード制
御を併用した場合の例であり、前記第2図に相当する第
6図に実線で示す構成からなる。 本実施例は、前記第1実施例の湯面レベル制御装置に、
鋳込み速度Vを測定する鋳込み速度測定器40を更に組込
んだ構成を有している。即ち、湯面レベル目標設定器3
2、比較器34、PID調節計36、ストツパ制御器30、流量ゲ
インG、モールド18、湯面レベル計26等を有する湯面レ
ベル制御装置において、更に、前記鋳込み速度測定器40
と、ストツパ28の実開度xを測定するストツパ開度測定
器42と、前記湯面レベル計26及びストツパ開度測定器42
及び鋳込み速度測定器40の各出力L、x、Vから、モー
ルド18へ流入、流出する溶鋼の外乱による流量変動qW
推定する流量外乱推定器44と、該流量外乱推定器44出力
の外乱推定値 を相殺するのに必要な流量変化をモールド18に与えるた
めのストツパ位置変更量cを算出する補正量算出器46
と、該補正量算出器46の出力cを前記PID調節計36の出
力uに加算して、ストツパ制御器30に指令値Prとして入
力する加算器48とを備えたものである。 以下、第3実施例の作用を説明する。 前記鋳込み速度測定器40は、鋳込み速度Vを測定し、該
測定値Vを流量外乱推定器44に出力する。又、前記湯面
レベル計26で測定されたモールドレベルの測定値Lとス
トツパ開度測定器42で測定されたストツパ開度の測定値
xも前記流量外乱推定器44に入力される。 該流量外乱推定器44は、鋳込み速度測定値V、湯面レベ
ル測定値L、ストツパ開度測定値xに基づいて、流量外
乱推定値 を算出して、補正量算出器46に入力する。 この流量外乱推定器44における流量外乱の推定は、例え
ば、請求項3を適用して、ストツパ28の位置と流量ゲイ
ンによつて決まる流入流量qと、該流入流量qの鋳込み
速度Vによつて決まる流出流量QOとの差に前記外乱によ
る流量変動qWが加算されたものがモールド18に蓄積され
ることによつて決まる湯面レベルLと、前記外乱による
流量変動qWとの時間的変動を表わすモデルを作成し、前
記湯面レベル測定値L、ストツパ位置測定値x及び鋳込
み速度測定値Vを前記モデルに入力し、該モデルから得
られる湯面レベル推定値と測定値との誤差をフイードバ
ツクして該モデルの入力に加算することにより両者を一
致せしめると共に、その演算過程における前記湯面レベ
ル推定値と測定値との誤差を積分して、前記外乱による
流量変動qWを推定することによつて、行うことができ
る。 それ以降は、前記第1実施例の場合と同様にして、モー
ルド18内の湯面レベルLを一定に維持することができ
る。 本実施例のように請求項3を適用した場合、鋳込み速度
Vの影響による流量変動を別途考慮しているために、流
量変動推定値 の中には鋳込み速度Vの寄与分は含まれていない。そこ
で鋳込み速度のフイードフオワード制御を併用する場合
には、補正量算出器46には、 に、鋳込み速度のフイードフオワード項を加算したもの
を入力すればよく、その詳細については、第4実施例で
説明する。 次に、本発明の第4実施例を詳細に説明する。 この第4実施例は、前記第3実施例と同様の湯面レベル
制御装置において、ストツパ開度測定器42を省略して、
第6図に破線で示した如く、ストツパ制御器30への位置
指令値Prから、流量変動qWを推定するようにしたもので
ある。 この第4実施例における流量外乱による流量変動qWの推
定は、請求項4を適用して、前記ストツパ28の位置指令
値Prによつて決まる流入流量qと、ストツパ制御器30の
特性、及び、ストツパ28の位置から流量への特性によつ
て決まる流入流量qと、該流入流量qと鋳込み速度Vに
よつて決まる流出流量QOとの差に前記外乱による流量変
動qWが加算されたものがモールド18に蓄積されることに
よつて決まる湯面レベルLと、前記外乱による流量変動
qWとの時間的変動を表わすモデルを作成し、前記湯面レ
ベル測定値L、ストツパ位置指令値Pr及び鋳込み速度測
定値Vを前記モデルに入力し、該モデルから得られる湯
面レベル推定値と測定値との誤差をフイードバツクして
該モデルの入力に加算することにより両者を一致せしめ
ると共に、その演算過程における前記湯面レベル推定値
と測定値と測定値の誤差を積分して、前記外乱による流
量変動qWを推定することによつて行われている。 以下、第4実施例における流量外乱推定について、数式
を用いて詳細に説明する。 第7図は、第6図に示した湯面レベル制御装置を伝達関
数で表わしたもので、前記第2実施例で示した第3図に
相当する図である。ここで、QOは鋳込み速度(変動量)
Vによつて生じた流出流量の変動を表わし、∂QO/∂V
は鋳込み速度Vから流出変動量QOへの影響係数を表わ
す。この影響係数∂QO/∂Vは、モールド幅W、モール
ド厚さZ、及び固体と液体の鋼の密度比ρS/ρlを用い
て、(ρS/ρl)・W・Zで表わされる。又、鋳込み速
度測定器40の特性は1で近似し、鋳込み速度Vはそのま
ま測れるものとする。 その他、前記第2実施例の場合と同様に仮定すると、ス
トツパ位置指令値Pr、ストツパ位置x、モールド18へ流
入する溶鋼流量q、流量外乱qW、湯面レベルLの間に
は、次式の関係が成立する。 x={1/(1+TS・s)}・Pr ……(14) q=G・x ………(15) L=1/(W・Z・s) ×{q−(ρS/ρl)・W・Z・V+qW}………(16) ここで、流量外乱qWの時間変動は、前記(8)式と
同様にひとまず零と仮定する。 =0 ………(17) すると、前記(14)〜(17)式は、まとめて次式で表わ
せる。 この(18)式は、湯面レベルL、モールド18への流入流
量q、流量外乱qWの時間変化を表わすモデルであり、前
記(9)式に相当するものである。 上記(18)式に基づいて前記第2実施例の場合と同様に
処理すると前記(11)式に相当する式として次式が得ら
れる。 この場合も前記第3実施例と同様に、流量外乱qW及びそ
の推定値 は、鋳込み速度Vによる流量外乱を含んでいないので、
鋳込み速度のフイードフオワード制御とは容易に組合わ
せることができ、その場合の構成をブロツク線図で表わ
すと、前記第7図にフイードフオワードゲイン50及びフ
イードフオワード信号を加算する加算器52を付加した第
8図のようになる。そして、鋳込み速度Vからのフイー
ドフオワードゲイン50の特性GVRは、次式となる。 GVR=(ρS/ρl)・W・Z/G ………(20) このように、鋳込み速度のフイードフオワード制御を組
合わせる場合は、PID調節計36からの出力uと補正量算
出器46の出力cとの和に、鋳込み速度Vの変更量に上記
ゲインGVRを乗じたものを更に加算し、ストツパ位置指
令値Prとしてストツパ制御器30に送る。 なお、以上の説明では、湯面レベル計26、鋳込み速度測
定器40等の特性を1で近似したが、これらを一次遅れ系
等で表わし、流量外乱推定器44を構築するときにこの遅
れを考慮することも可能である。 第9図は、鋳込み速度を10%ステツプ状に増加させた場
合の制御性能を数値実験により調べた結果を示したもの
である。第9図(A)は、従来のPI制御系のみの場合、
第9図(B)は、第3図の構成により、鋳込み速度Vの
変動を流量外乱推定値qWに含めた場合(前記第2実施
例)、第9図(C)は、前記第8図の構成により、qW
体にはVの変動による流量変動を含めず、別途フイード
フオワード制御と組合わせた場合(本実施例)である。
PI制御系のみでは、第9図(A)に示す如く、−2.48〜
0.52mmで変動幅が3.00mmであるのに対し、本発明による
第3図の構成の制御系では、第9図(B)に示す如く、
−1.09〜0.54mmで変動幅は1.63mm、第8図は構成の制御
系では−0.59〜0.29mmで変動幅は0.88mmと、それぞれ上
記PI制御系の場合の54%、29%に抑制されており、本発
明が鋳込み速度変更時の湯面レベルの変動抑制にも優れ
た制御性能を発揮することがわかつた。 なお、前述の第1及び第2実施例では、以上詳述した第
3及び第4実施例と異なり、外乱流量推定値qWに鋳込み
速度Vの変動による流量外乱を含んでいるので、敢えて
鋳込み速度のフイードフオワードを行う必要はないが、
もし併用する場合には、重複を避けるため、外乱流量qW
の推定に用いる流量制御アクチユエータの位置の指令値
Pr又はその測定値xは、実際のPr又はxの値から、鋳込
み速度のフイードフオワード成分を差引いたものにして
おけばよい。 以上詳述した各実施例では、注湯系の動特性を表わすモ
デルをおき、注湯系の入出力、即ちストツパ位置指令値
Prあるいはストツパ位置測定値x、湯面レベル測定値
L、第3及び他4の実施例では、更に鋳込み速度Vを該
モデルに入力し、得られる湯面レベル推定値と実際の湯
面レベルとの誤差を該モデルの入力にフィードバツクす
ることにより該誤差を零に漸近させ、その演算過程のモ
デルにおける流量外乱値によつて外乱による流量変動を
推定するものであつた。しかし、本発明はこのようなモ
デルの使用方法に限定されるものではない。 次に、本発明の第5実施例を鋳込み速度変更による影響
を省略した第10図を用いて説明する。 本実施例は、請求項6を適用した例であり、湯面レベル
制御装置は、ストツパ位置指令値Prから流入流量推定値
を算出するためのストツパ動特性モデル52及び流量ゲイ
ンと、湯面レベルLからモールドにおける総流量変動の
推定値を算出する総流量変動推定器54と、上記流入流量
推定値と総流量変動推定値との差から外乱による流量変
動推定値を算出し、且つ、補正量算出器46に出力する減
算器56とを備えているものである。 今、モールド18における総流量変動をQinとすると、Qin
と流入流量変動q、外乱流量qWとの間には、次式の関係
が成立する。 Qin=q+qW ………(21) 制御開始時を基準として、Qin=qW=q=0であるとす
ると、ストツパ位置指令値Prをストツパ動特性モデル52
に入力すれば、該モデル52及び流量ゲイン推定値から前
記流入流量変動qの推定値 を得ることができる。従って、総流量変動Qinを推定で
きれば、次式に示すように外乱流量推定値 を求めることができることになる。 上記(22)式で は総流量変動推定値であり、 は例えば、次のようにして求めることができる。 (22)式は、前記(5)〜(7)式より、次式で表現さ
れる。 qW=W・Z・s・L−G/(1+TS・s)・Pr ………(2
3) この(23)式に従つて、ストツパ位置指令値Pr、湯面レ
ベルLから外乱流量qWを求めることができる。この場
合、湯面レベルLの微分値が必要になり、Lに雑音が含
まれている場合に実用的でなくなるが、しかし、これは
次式のように近似することにより、雑音を除去すればよ
い。 s・Ls/(1+TL・s)・L ……(24) ただし、TLは適当な正の値である。 又、(11)式を実行して得られる流入流量推定値 及び流量外乱推定値 を(21)式に代入して を求めてもよく、更に他の公知の雑音除去手段を用いて を求めてもよい。 又、ストツパ制御系の特性も前記(23)式に示した1次
遅れモデルに限らなくてよく、例えば機械系のガタ、電
気系の伝送遅れ等を考慮して、流量外乱qWを次式で表わ
すこともできる。但し、Tdは無駄時間である。 qW=W・Z・s・L −G・e−Td・S/(1+TS・s)・Pr ……(25) 上記外乱流量推定値 は、流入流量qの定義から明らかなように、前記基準時
点からのノズル詰り、その剥離、鋳込み速度の変化、バ
ルジング等による流量への影響、即ち流量変動を表わし
ている。 従つて、以下のようにして、湯面レベルLを目標値に制
御することが達成される。 推定した総流入流量 と、前記ストツパ動特性モデル52及び流量ゲイン推定値
から求めた流入流量推定値 とを用い、減算器56にて(22)式を実行して外乱流量推
定値 を求め、次いで補正量算出器46を通して該外乱流量推定
を打ち消すための補正信号cを作成する。その後、湯面
レベルをその目標値に一致させるためにPID調節計36か
ら出力される指令値uに上記補正信号cを加算器48にて
加算し、ストツパ位置指令値Prとすることにより、湯面
レベル変動が起こる前に外乱流量を抑制することが可能
となり、結果として湯面レベル変動を抑制することが可
能となる。 即ち、本発明は、前記(22)式等で表わされるように、
モールドに流入、流出する流量変動のうち、制御自体に
よる変動分を差引いた、外乱による変動分だけを抽出
し、これをフイードフオワードする点に特徴があり、他
のフイードバツク制御系では見られない優れた制御性を
有するものである。 以上のように、本発明では、種々の外乱を全て流量外乱
の形で直接的に捉えて制御するため、従来のフイードバ
ツク制御系には見られない優れた制御性を有することが
確認できた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る連続鋳造における湯面レベル制
御方法の要旨を示す流れ図、 第2図は、本発明に係る湯面レベル制御装置の実施例の
構成を示すブロツク線図、 第3図は、流量外乱推定器における流量外乱推定方法を
説明するための、湯面レベル制御装置を伝達関数で表わ
したブロツク線図、 第4図は、非定常バルジングに対する従来のPI制御と本
発明に係る制御の制御性能を比較した数値実験結果を示
す線図、 第5図は、ノズル内の付着物が剥離した場合の従来のPI
制御と本発明に係る制御の制御性能を比較した数値実験
結果を示す線図、 第6図は、本発明に係る湯面レベル制御装置の他の実施
例の構成を示すブロツク線図、 第7図は、流量外乱推定器における流量外乱推定方法を
説明するための、湯面レベル制御装置を伝達関数で表わ
したブロツク線図、 第8図は、鋳込み速度のフイードフオワード制御を組合
わせた場合、第7図に相当するブロツク線図、 第9図は、鋳込み速度を10%ステツプ状に変化させた場
合の従来のPI制御と本発明に係る制御の制御性能を比較
した数値実験結果を示す線図、 第10図は、本発明に係る湯面レベル制御装置の更に他の
実施例の構成を示すブロツク線図、 第11図は、本発明が適用される連続鋳造機の一例の構成
を示す全体図、 第12図は、従来の湯面レベル制御装置の構成を示すブロ
ツク線図、 第13図は、第12図の装置を伝達関数で表わしたブロツク
線図、 第14図は、ノズル内の付着物が剥離した場合の湯面レベ
ル変動の一例を示す線図である。 10……溶鋼、 14……タンデイツシユ、 16……ノズル、 18……モールド、 26……湯面レベル計、 L……湯面レベル測定値、 28……ストツパ、 30……ストツパ制御器、 x……ストツパ位置、 32……湯面レベル目標設定器、 Lref……湯面レベル目標値、 34……比較器、 36……PID調節計、 u……調節計出力、 40……鋳込み速度測定器、 V……鋳込み速度、 42……ストツパ開度測定器、 44……流量外乱推定器、 ……流量外乱推定値、 46……補正量算出器、 c……補正量、 48……加算器、 Pr……ストツパ位置指令値、 q……流入流量、 QO……流出流量、 50……フイードフオワードゲイン、 52……ストツパ動特性モデル、 54……総流量変動推定器、 56……減算器、 Qin……総流量変動。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鍋島 祐樹 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社千葉製鉄所内 (72)発明者 山中 啓充 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社千葉製鉄所内 (72)発明者 田中 修二 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 平1−293961(JP,A)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融金属のモールドへの流入流量を制御す
    るアクチユエータを備えた連続鋳造機による鋳片の連続
    鋳造に際して、 モールド内の湯面レベル測定値、前記流量制御アクチユ
    エータの位置の測定値又は指令値、及び鋳込み速度測定
    値のうち、少なくとも湯面レベル測定値、及び前記流量
    制御アクチユエータの位置の測定値又は指令値から、モ
    ールドへ流入、流出する溶融金属の外乱による流量変動
    を推定し、 該推定した流量外乱を相殺するのに必要な前記流量制御
    アクチユエータの操作量を求め、 該操作量に基づいて前記流量制御アクチユエータを操作
    することを特徴とする連続鋳造における湯面レベル制御
    方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記外乱による流量変
    動の推定方法が、 前記流量制御アクチユエータの位置からモールドへ流入
    する流量への特性及び該流量制御アクチユエータの位置
    の制御開始時からの変動分によつて決まる流入流量変動
    に前記外乱による流量変動が加算されたものがモールド
    に蓄積されることによつて決まる湯面レベル変動と、前
    記外乱による流量変動との時間的変動を表わすモデルを
    持ち、 前記湯面レベル測定値及び流量制御アクチユエータ位置
    測定値を前記モデルに入力し、 該モデルから得られる湯面レベル推定値と測定値との誤
    差をフイードバックして該モデルの入力に加算すること
    により両者を一致せしめると共に、その演算過程におけ
    る前記湯面レベル推定値と測定値の誤差を積分して、前
    記外乱による流量変動を推定するものであることを特徴
    とする連続鋳造における湯面レベル制御方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記外乱による流量変
    動の推定方法が、 前記流量制御アクチユエータの位置指令値、該流量制御
    アクチユエータの制御系の特性、及び該流量制御アクチ
    ユエータの位置からモールドへ流入する流量への特性及
    び該流量制御アクチユエータの位置の制御開始時からの
    変動分によつて決まる流入流量変動に前記外乱による流
    量変動が加算されたものがモールドに蓄積されることに
    よつて決まる湯面レベル変動と、前記外乱による流量変
    動との時間的変動を表わすモデルを持ち、 前記湯面レベル測定値及び流量制御アクチユエータ位置
    指令値を前記モデルに入力し、 該モデルから得られる湯面レベル推定値と測定値との誤
    差をフイードバックして該モデルの入力に加算すること
    により両者を一致せしめると共に、その演算過程におけ
    る前記湯面レベル推定値と測定値の誤差を積分して、前
    記外乱による流量変動を推定するものであることを特徴
    とする連続鋳造における湯面レベル制御方法。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記外乱による流量変
    動の推定方法が、 前記流量制御アクチユエータの位置からモールドへ流入
    する流量への特性及び該流量制御アクチユエータの位置
    の制御開始時からの変動分によつて決まる流入流量変動
    と、該流入流量変動と鋳込み速度の制御開始時からの変
    動分によつて決まる流出流量変動との差に前記外乱によ
    る流量変動が加算されたものがモールドに蓄積されるこ
    とによつて決まる湯面レベル変動と、前記外乱による流
    量変動との時間的変動を表わすモデルを持ち、 前記湯面レベル測定値、流量制御アクチユエータ位置測
    定値及び鋳込み速度測定値を前記モデルに入力し、 該モデルから得られる湯面レベル推定値と測定値との誤
    差をフイードバックして該モデルの入力に加算すること
    により両者を一致せしめると共に、その演算過程におけ
    る前記湯面レベル推定値と測定値の誤差を積分して、前
    記外乱による流量変動を推定するものであることを特徴
    とする連続鋳造における湯面レベル制御方法。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記外乱による流量変
    動の推定方法が、 前記流量制御アクチユエータの位置指令値、該流量制御
    アクチユエータの制御系の特性、及び該流量制御アクチ
    ユエータの位置からモールドへ流入する流量への特性及
    び該流量制御アクチユエータの位置の制御開始時からの
    変動分によつて決まる流入流量変動と、該流入流量変動
    と鋳込み速度の制御開始時からの変動分によつて決まる
    流出流量変動との差に前記外乱による流量変動が加算さ
    れたものがモールドに蓄積されることによつて決まる湯
    面レベル変動と、前記外乱による流量変動との時間的変
    動を表わすモデルを持ち、 前記湯面レベル測定値、流量制御アクチユエータ位置指
    令値及び鋳込み速度測定値を前記モデルに入力し、 該モデルから得られる湯面レベル推定値と測定値との誤
    差をフイードバックして該モデルの入力に加算すること
    により両者を一致せしめると共に、その演算過程におけ
    る前記湯面レベル推定値と測定値の誤差を積分して、前
    記外乱による流量変動を推定するものであることを特徴
    とする連続鋳造における湯面レベル制御方法。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記外乱による流量変
    動の推定方法が、 前記流量制御アクチユエータの位置指令値からモールド
    への流入流量までの動特性を記述するモデルを持ち、 前記流量制御アクチユエータの位置指令値を前記モデル
    に入力して、モールドへの流入流量を推定すると共に、
    モールド内湯面レベル測定値、アクチユエータの位置測
    定値及び同指令値のうち、少なくとも湯面レベル測定値
    からモールドにおける流量バランスの崩れを総流量変動
    として推定し、 該推定した総流量変動と上記モールドへの流入流量推定
    値との差から、前記外乱による流量変動を推定するもの
    であることを特徴とする連続鋳造における湯面レベル制
    御方法。
  7. 【請求項7】溶融金属のモールドへの流入流量を制御す
    るアクチユエータを備えた連続鋳造機において、 モールド内の湯面レベルを測定する湯面レベル計と、 前記流量制御アクチユエータの位置を測定するアクチユ
    エータ位置測定器と、 前記湯面レベル計及びアクチユエータ位置測定器の各測
    定値から、モールドへ流入、流出する溶融金属の外乱に
    よる流量変動を推定する流量外乱推定器と、 該推定した流量外乱を相殺するのに必要な前記流量制御
    アクチユエータの操作量を算出する補正量算出器と、 該操作量に基づいて前記流量制御アクチユエータを制御
    するアクチユエータ制御系と、 を備えことを特徴とする連続鋳造における湯面レベル制
    御装置。
  8. 【請求項8】溶融金属のモールドへの流入流量を制御す
    るアクチユエータを備えた連続鋳造機において、 モールド内の湯面レベルを測定する湯面レベル計と、 前記湯面レベル計の測定値及び前記流量制御アクチユエ
    ータへの位置の指令値から、モールドへ流入、流出する
    溶融金属の外乱による流量変動を推定する流量外乱推定
    器と、 該推定した流量外乱を相殺するのに必要な前記流量制御
    アクチユエータの操作量を算出する補正量算出器と、 該操作量に基づいて前記流量制御アクチユエータを制御
    するアクチユエータ制御系と、 を備えたことを特徴とする連続鋳造における湯面レベル
    制御装置。
  9. 【請求項9】溶融金属のモールドへの流入流量を制御す
    るアクチユエータを備えた連続鋳造機において、 モールド内の湯面レベルを測定する湯面レベル計と、 前記流量制御アクチユエータの位置を測定するアクチユ
    エータ位置測定器と、 鋳込み速度を測定する鋳込み速度測定器と、 前記湯面レベル計、アクチユエータ位置測定器及び鋳込
    み速度測定器の各測定値から、モールドへ流入、流出す
    る溶融金属の外乱による流量変動を推定する流量外乱推
    定器と、 該推定した流量外乱を相殺するのに必要な前記流量制御
    アクチユエータの操作量を算出する補正量算出器と、 該操作量に基づいて前記流量制御アクチユエータを制御
    するアクチユエータ制御系と、 を備えたことを特徴とする連続鋳造における湯面レベル
    制御装置。
  10. 【請求項10】溶融金属のモールドへの流入流量を制御
    するアクチユエータを備えた連続鋳造機において、 モールド内の湯面レベルを測定する湯面レベル計と、 鋳込み速度を測定する鋳込み速度測定器と、 前記湯面レベル計、鋳込み速度測定器の各測定値及び前
    記流量制御アクチユエータへの位置の指令値から、モー
    ルドへ流入、流出する溶融金属の外乱による流量変動を
    推定する流量外乱推定器と、 該推定した流量外乱を相殺するのに必要な前記流量制御
    アクチユエータの操作量を算出する補正量算出器と、 該操作量に基づいて前記流量制御アクチエータを制御す
    るアクチユエータ制御系と、 を備えたことを特徴とする連続鋳造における湯面レベル
    制御装置。
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