JPH07227767A - 砥粒被覆ワイヤ工具の製造方法 - Google Patents

砥粒被覆ワイヤ工具の製造方法

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JPH07227767A
JPH07227767A JP4034594A JP4034594A JPH07227767A JP H07227767 A JPH07227767 A JP H07227767A JP 4034594 A JP4034594 A JP 4034594A JP 4034594 A JP4034594 A JP 4034594A JP H07227767 A JPH07227767 A JP H07227767A
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JP
Japan
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wire
abrasive
abrasive grain
length
grain layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP4034594A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunpei Minagawa
俊平 皆川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shibuya Corp
Original Assignee
Shibuya Kogyo Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Shibuya Kogyo Co Ltd filed Critical Shibuya Kogyo Co Ltd
Priority to JP4034594A priority Critical patent/JPH07227767A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】金属製のワイヤ1をメッキ槽7中に配設した砥
粒収容部10を通過させることにより、そのワイヤの表
面に砥粒を着床させる砥粒被覆ワイヤの製造方法におい
て、前記ワイヤの送りを間欠的に行うとともに、前記ワ
イヤがメッキ液11中に没入する入液部から前記砥粒収
容部の前端部までの長さL及び前記砥粒収容部自体の長
さ2Lを前記間欠的送りにおける単位移送量Lの整数倍
の長さに設定することを特徴とする。 【効果】砥粒収容部1内でのワイヤの表面に対する砥粒
の着床は、ワイヤが停止した状態で間欠的に行われ、安
定した着床作用が得られる結果、粒径の大きい砥粒に対
しても適用が可能となる。また、各部の寸法をワイヤの
間欠的送りにおける単位移送量Lの整数倍としたので、
間欠動作単位毎に同様の条件でメッキが行われるため仕
上がりムラの少ない良質の砥粒被覆ワイヤ工具が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芯材となるワイヤの周
囲にダイヤモンドやCBN、各種のセラミックスなどか
らなる砥粒を分布した状態でメッキを行うことにより砥
粒を着床させることによって、ワイヤの表面に砥粒を被
覆する砥粒被覆ワイヤ工具の製造方法の改良技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の砥粒被覆ワイヤ工具の製
造方法としては、ワイヤ工具の芯材となるワイヤをメッ
キ槽中の砥粒層部分を一定の速度で通過させながらメッ
キを行うことにより、ワイヤの表面に砥粒を連続的に着
床させるものが広く知られている(特開昭63−222
75号公報)。図2は、その一例の要部を示した概略説
明図で、同様に、砥粒をワイヤ表面に連続的に着床させ
る提案例を示したものである。図中、101は芯材とな
る直径が0.2mm程度の金属製のワイヤで、供給側の
ドラム102に巻回されており、供給の途上で電極10
3を介して陰極側に接続される。ドラム102から引出
されたワイヤ101は、前処理槽104,105に浸漬
され、アセトン等による脱脂処理や塩酸溶液中での超音
波洗浄などの所定の前処理が施される。しかる後、メッ
キ槽106において前述のメッキが行われ、表面に砥粒
が着床された後、巻取り側のドラム107に巻取られ
る。図中、108は各部に配設されたガイドローラであ
る。
【0003】図3は前記メッキ槽106の内部構造を示
したものである。砥粒はメッキ液中に浮遊させるのでは
なく、砥粒収容部109と呼ばれる空間に予め充填さ
れ、着床のための砥粒層が形成される。砥粒の粒径とし
ては10μm程度のものが用いられる。前記砥粒収容部
109は、中板110の底面下方に、該中板110と側
板111,112との間に配設された、例えば平均孔径
が3.5μm程度の隔膜113,114によって画成さ
れる。隔膜113,114は、砥粒の流出を防ぐととも
に、メッキ液の流通を可能にしている。図中、115,
116は側板111,112に形成された透孔、11
7,118はニッケル板等からなる陽極板である。しか
して、ワイヤ101がメッキ槽106に到達すると、ワ
イヤ101はガイドプーリー119により前記砥粒収容
部109に誘導され、この砥粒収容部109中を一定の
速度で連続的に送られる。その移送の間に、陽極板11
7,118とワイヤ101との間でメッキが徐々に進
み、周囲の砥粒がワイヤ101の表面に着床されること
になる。その着床される砥粒の付着量や付着状態は、砥
粒の分布密度や送りの速度、電流密度などにより変化す
るため、適当な値を選定して制御される。なお、ワイヤ
101としてピアノ線を用いる場合等には、そのワイヤ
101及び陽極板117,118を構成する例えば鉄及
びニッケルの双方に対して密着性の良好な銅や黄銅など
を予めメッキするために予備メッキ槽を配設したり、砥
粒の付着状態を強化するために必要に応じて後メッキ槽
が付設される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の従来
技術においては、ワイヤを連続的に移送しながら砥粒を
着床させていく方式を採用していたため、砥粒とワイヤ
との相互間にはその着床過程においても常に相対的な移
動が伴った。このため、砥粒の粒径が大きい場合には、
砥粒が確実に着床するまでメッキ層が成長する以前に砥
粒が脱落してしまうため、粒径に対する適用範囲があま
り広くはなかった。また、ワイヤの送り制御の精度によ
り砥粒の付着状態が左右され易いため、精度の高い制御
機構が要求された。本発明は、このような従来技術の問
題点を解決するためになされたもので、砥粒のワイヤ表
面に対する着床が良好で、その適用範囲が拡大され、よ
り粒径の大きい砥粒に対しても適用可能で、しかも仕上
がりムラの少ない良質の製品が得られる砥粒被覆ワイヤ
工具の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属製のワイ
ヤをメッキ槽中に配設した砥粒層を通過させることによ
り、そのワイヤの表面に砥粒を着床させる砥粒被覆ワイ
ヤの製造方法において、前記ワイヤの送りを間欠的に行
うとともに、前記ワイヤがメッキ液中に没入する入液部
から前記砥粒層の前端部までの長さ及び前記砥粒層自体
の長さをその間欠的送りにおける単位移送量の整数倍の
長さに設定することを特徴とする。なお、前記整数倍に
は1倍を含む。
【0006】
【作用】本発明によれば、前記砥粒層でのワイヤの表面
に対する砥粒の着床は、ワイヤが停止した状態で行われ
る。その結果、安定した着床作用が得られ、粒径の大き
い砥粒に対しても適用が可能となる。また、ワイヤがメ
ッキ液中に没入する入液部から砥粒層の前端部までの長
さ及び砥粒層自体の長さを、ワイヤの間欠的送りにおけ
る単位移送量の整数倍としたので、仕上がりムラの少な
い良質の製品が得られる。
【0007】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例に関して
説明する。図1は本発明の一実施例の要部を示した概略
説明図である。図中、1は芯材となるワイヤで、直径が
例えば0.6mm程度の金属製のワイヤが用いられる。
ワイヤ1は、供給側のドラム2に巻回され、ガイドロー
ラ3〜5を介して前処理槽6に誘導され、そこで所定の
前処理が施された後、メッキ槽7に送られる。このメッ
キ槽7に送られたワイヤ1は、ガイドプーリー8,9に
より砥粒収容部10に誘導される。なお、この砥粒収容
部10は、前述の図3中の砥粒収容部109と基本的に
同様の構成からなり、該砥粒収容部10中には、例えば
粒径が120μm程度の大粒の砥粒が充填され、上方の
中板部材の落とし込みにより砥粒層が形成されている。
この砥粒収容部10の前後の出入口には、図示しないゴ
ムパッキンが取付けられており、このゴムパッキンの透
孔を介してワイヤ1が導入される。図中、11はメッキ
液、12は電極で、該電極12を介してワイヤ1が陰極
側に接続されている。メッキ槽7での処理を終了したワ
イヤ1は、ガイドローラ13を経てプルローラ14によ
り間欠的に引っ張られ、巻取り側のドラム15に巻取ら
れる。図中、16は陽極側の電極である。
【0008】次に、本発明の特徴に関して説明する。本
発明の特徴は、前記砥粒収容部10の配設位置及びその
長さと、ワイヤ1の間欠的送りとの関係にある。すなわ
ち、前記ワイヤ1がメッキ液11中に没入する入液部か
ら砥粒層を形成する前記砥粒収容部10の前端部までの
長さ及びその砥粒収容部10の長さ、すなわちこの砥粒
収容部10によって形成される砥粒層自体の長さを、ワ
イヤ1の間欠的送りにおける単位移送量Lの整数倍に設
定する点を特徴とする。これにより、本発明によれば、
間欠動作単位毎に同様の条件でメッキ処理が行われるの
で、仕上がりムラの少ない良質の製品が得られる。な
お、本実施例においては、前記入液部から砥粒収容部1
0の前端部までの長さを前記間欠的送りにおける単位移
送量Lの1倍のLの長さに設定するとともに、砥粒収容
部10自体の長さを2倍の2Lの長さに設定した。した
がって、本実施例の場合には、前記砥粒層の前端部まで
のメッキ液11中に没入したワイヤ1の部分が、次の1
回の間欠動作により前記砥粒層中に移送し、その砥粒層
を2回の間欠的動作により通過することになる。
【0009】しかして、前処理槽6を経てメッキ槽7に
間欠的に送られてくるワイヤ1は、先ず移送停止中にメ
ッキ液11中に没入する入液部から前記砥粒層の前端部
までの長さLの間が予備的に前メッキされる。次の移送
動作により、その前メッキされた部分は前記砥粒層の前
半部分に進み、移送停止状態におけるメッキの進行に伴
ってワイヤ1の表面に対する周囲の砥粒の着床が行われ
る。さらに、次の移送動作により前記砥粒層の後半部分
に進み、砥粒の着床を継続する。しかる後、前記砥粒層
を通過した、砥粒の着床工程が完了した部分は、更にそ
の砥粒の粒径に応じて前記間欠的送りにおける単位移送
量Lの整数倍、例えば2Lあるいは3Lの長さに設定さ
れた後メッキの領域に送られ、前工程で着床された砥粒
の付着状態をより強化するための後メッキが行われる。
具体例として、前記単位移送量Lを150mm、停止時
間を3分にし、以上のように、ワイヤ1がメッキ液11
中に没入する入液部から前記砥粒層の前端部までの長さ
を1倍のLに設定するとともに、砥粒層自体の長さを2
倍の長さ2Lに設定した場合、前メッキにおけるメッキ
量と砥粒層におけるメッキ量との関係が適当で良好な着
床結果が得られた。
【0010】以上、実施例に関して説明したが、本発明
は、前記単位移送量の整数倍の関係を満たせば、前記各
寸法間の具体的倍数関係を砥粒の粒径などに応じて変更
することは可能である。なお、間欠的作業によるため、
砥粒の付着状態等に多少の継ぎ目が生じることがある
が、ワイヤ工具としての機能上、実用的に特に支障はな
い。
【0011】
【発明の効果】本発明は、以上の構成に基づいて次の効
果を得ることができる。 (1)砥粒層におけるワイヤの表面に対する砥粒の着床
工程が、ワイヤを停止した状態において間欠的に行われ
るため、安定した着床作用が得られる。この結果、粒径
のより大きい砥粒に対する適用が可能となる。 (2)ワイヤがメッキ液中に没入する入液部から砥粒層
の前端部までの長さ及び砥粒層自体の長さを、ワイヤの
間欠的送りにおける単位移送量の整数倍としたので、間
欠動作単位毎に同様の条件でメッキが行われるため仕上
がりムラの少ない良質の砥粒被覆ワイヤ工具が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の要部を示した概略説明図
である。
【図2】 従来例の要部を示した概略説明図である。
【図3】 従来例におけるメッキ槽内部の要部を示した
部分拡大図である。
【符号の説明】
1…ワイヤ、2…供給側のドラム、3〜5…ガイドロー
ラ、6…前処理槽、7…メッキ槽、8,9…ガイドプー
リー、10…砥粒収容部、11…メッキ液、12…陰極
側の電極、13…ガイドローラ、14…プルローラ、1
5…巻取り側のドラム、16…陽極側の電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製のワイヤをメッキ槽中に配設した
    砥粒層を通過させることにより、そのワイヤの表面に砥
    粒を着床させる砥粒被覆ワイヤの製造方法において、前
    記ワイヤの送りを間欠的に行うとともに、前記ワイヤが
    メッキ液中に没入する入液部から前記砥粒層の前端部ま
    での長さ及び前記砥粒層自体の長さをその間欠的送りに
    おける単位移送量の整数倍の長さに設定することを特徴
    とする砥粒被覆ワイヤの製造方法。
JP4034594A 1994-02-15 1994-02-15 砥粒被覆ワイヤ工具の製造方法 Pending JPH07227767A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6463921B2 (en) 1999-02-04 2002-10-15 Ricoh Company, Ltd. Abrasive wire for a wire saw and a method of manufacturing the abrasive wire
CN100371117C (zh) * 2004-05-27 2008-02-27 沈阳晶通金刚石复合材料有限公司 复合电喷镀法制备不锈钢金刚石切割线的方法
JP2013185241A (ja) * 2012-03-09 2013-09-19 Yamamoto Mekki Shikenki:Kk 鍍金装置及び鍍金物の製造方法

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