JPH07227282A - L−メチオニン γ−リアーゼの安定化法 - Google Patents

L−メチオニン γ−リアーゼの安定化法

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JPH07227282A
JPH07227282A JP6337280A JP33728094A JPH07227282A JP H07227282 A JPH07227282 A JP H07227282A JP 6337280 A JP6337280 A JP 6337280A JP 33728094 A JP33728094 A JP 33728094A JP H07227282 A JPH07227282 A JP H07227282A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 L-メチオニン,L-システイン等のアミノ酸の
検出及び定量等に有用なL-メチオニン γ-リアーゼを簡
便に且つ長期間安定に保存するための方法を提供。 【構成】 L-メチオニン γ-リアーゼと、(1)オリゴ
糖、(2)水溶性多糖類、(3)糖アルコール、(4)
タンパク質、(5)酸性アミノ酸、(6)グルタチオン
及び(7)N-アセチルシステインから成る群より選ばれ
た1種又は2種以上の物質とを共存させた溶液を凍結乾
燥することを特徴とするLーメチオニン γーリアーゼの安
定化方法、及び該方法により安定化されたL-メチオニン
γ-リアーゼ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、L-メチオニン、L-シス
テイン等のアミノ酸の検出及び定量等に有用なL-メチオ
ニン γ-リアーゼを安定化するための方法に関する。
【0002】
【発明の背景】L-メチオニン γ-リアーゼ[EC 4.4.1.1
1]は、Pseudomonas属、Aeromonas属等の微生物に由来
する酵素で、下記式1及び式2に示すように、ピリドキ
サール5'-リン酸(PLP)を補酵素として、L-メチオ
ニンならびにその誘導体のα,γ-脱離反応やγ-置換反
応を触媒するほか、L-システイン類縁体のα,β-脱離反
応やβ-置換反応をも触媒する多機能型のピリドキサー
ル酵素である。
【式1】
【式2】
【0003】L-メチオニン γ-リアーゼは基質特異性が
優れており、これを用いることによりL-メチオニン,L-
システイン等のアミノ酸類の検出及び定量が可能なた
め、臨床検査等の分野への利用が期待されている酵素で
ある。L-メチオニン γ-リアーゼはまた、その活性中心
にタンパク質のシステイン残基に由来するSH基を持つ
酵素であり、酵素活性の発現にはこのSH基が必須であ
る、いわゆるSH酵素の1つである。一般にSH酵素
は、Hg2+のような重金属、p-メルクリ安息香酸(PM
B)、N-エチルマレイミド、ヨード酢酸などのSH試薬
やフェリシアン化物などの酸化剤で失活する性質を有し
ているため、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDT
A)等のキレート剤や、例えば2-メルカプトエタノール
(2-ME)やジチオスレイトール(DTT)等のチオー
ル化合物を含む溶液中に共存させることによりその活性
を保護するのが一般的である。また、PLP等の補酵素
を共存させ、その酵素活性を保護することも広く行われ
ている。
【0004】しかし、L-メチオニン γ-リアーゼの場
合、このような方法を利用して溶液状態で保存しても室
温では酵素活性が著しく低下し、また、低温でも徐々に
酵素活性が低下して、50日以上の長期間保存後の酵素活
性は当初の30%以下となる。また、L-メチオニン γ-リ
アーゼをキレート剤、補酵素、DTT等の共存下で凍結
乾燥して低温保存した場合でも、長期間の保存では酵素
活性がかなり低下してしまうという問題があった。ま
た、L-メチオニン γ-リアーゼの保存方法としては、E
DTA、PLP、2-MEを含む0.1M以上のリン酸カリ
ウム緩衝液(pH7.2)に該酵素を添加、溶解した後、こ
れを-20℃で凍結保存し、これを50mMのDTTを含む0.0
1Mリン酸カリウム溶液中で、0℃、1時間透析処理し
て使用するという方法も報告されている(Analytical B
iochemistry 138, 421-424 (1984))が、この方法でもL
-メチオニン γ-リアーゼを長期間安定に保存すること
は難しい。従って、L-メチオニン γ-リアーゼを安定な
状態で長期間保存し得る方法の開発が望まれている現状
にある。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記した如き状況に鑑みなさ
れたもので、L-メチオニン γ-リアーゼを簡便に且つ長
期間安定化し得る方法を提供するものである。
【0006】
【発明の構成】本発明は、L-メチオニン γ-リアーゼ
と、(1)オリゴ糖、(2)水溶性多糖類、(3)糖ア
ルコール、(4)タンパク質、(5)酸性アミノ酸、
(6)グルタチオン及び(7)N-アセチルシステインか
ら成る群より選ばれた1種又は2種以上の物質とを共存
させた溶液を凍結乾燥することを特徴とするLーメチオニ
ンγーリアーゼの安定化方法、及び該方法により安定化
されたLーメチオニン γーリアーゼの発明である。ま
た、本発明は、L-メチオニン γ-リアーゼ、オリゴ糖及
び、(1)タンパク質、(2)アミノ酸、(3)グルタ
チオン及び(4)N-アセチルシステインから成る群より
選ばれた1種又は2種以上の物質、とを共存させた溶液
を凍結乾燥することを特徴とするLーメチオニン γーリア
ーゼの安定化方法、及び該方法により安定化されたLーメ
チオニン γーリアーゼの発明である。
【0007】即ち、本発明者らはLーメチオニン γーリア
ーゼを簡便に長期間安定化し得る方法を見出すべく鋭意
研究を重ねた結果、L-メチオニン γ-リアーゼと、
(1)オリゴ糖、(2)水溶性多糖類、(3)糖アルコ
ール、(4)タンパク質、(5)酸性アミノ酸、(6)
グルタチオン及び(7)N-アセチルシステインから成る
群より選ばれた1種又は2種以上の物質とを共存させた
溶液を凍結乾燥するか、又は、L-メチオニン γ-リアー
ゼ、オリゴ糖及び、(1)タンパク質、(2)アミノ
酸、(3)グルタチオン及び(4)N-アセチルシステイ
ンから成る群より選ばれた1種又は2種以上の物質、と
を共存させた溶液を凍結乾燥することによりその目的が
達せられることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】本発明に係るオリゴ糖としては、例えばサ
ッカロース,マルトース,ラクトース,トレハロース等
の二糖類、例えばラフィノース,マルトトリオース等の
三糖類等が好ましくが挙げられるが、特に好ましいのは
トレハロース、ラフィノース等である。また、水溶性多
糖類としては例えばデキストラン等が好ましく挙げられ
る。オリゴ糖または水溶性多糖類の添加割合としては、
凍結乾燥前の酵素溶液に於ける濃度として通常0.1〜20
(w/v)%、好ましくは1〜10(w/v)%の範囲が挙げら
れる。本発明に係る糖アルコールとしては、例えばソル
ビトール、マンニトール、キシリトール等が好ましく挙
げられ、その添加割合としては、凍結乾燥前の酵素溶液
に於ける濃度として通常0.1〜20(w/v)%、好ましくは
1〜10(w/v)%の範囲が挙げられる。本発明に係るタ
ンパク質としては、例えばゼラチン加水分解物が好まし
く挙げられ、その添加割合としては、凍結乾燥前の酵素
溶液に於ける濃度として通常0.1〜20(w/v)%、好まし
くは1〜10(w/v)%の範囲が挙げられる。本発明に係
る酸性アミノ酸としては、例えばグルタミン酸,アスパ
ラギン酸等或はこれらの塩(例えばアルカリ金属塩)等
が、また、その他のアミノ酸としては例えばグルタミ
ン,アスパラギン等が好ましく挙げられる。これらアミ
ノ酸の添加割合としては、凍結乾燥前の酵素溶液に於け
る濃度として通常0.1〜20 (w/v)%、好ましくは1〜1
0(w/v)%の範囲が挙げられる。本発明に係るグルタチ
オンやN-アセチルシステインの添加割合としては、凍結
乾燥前の酵素溶液に於ける濃度として通常1〜20 mM、
好ましくは5〜10mMの範囲が挙げられる。
【0009】本発明に係る上記各種添加剤(但し、グル
タミン,アスパラギン等のアミノ酸は除く。)はそれぞ
れ単独で用いても、2種以上適宜組み合わせて用いても
何れにても良いが、2種以上組み合わせて用いる場合、
その一つをオリゴ糖とし、他を蛋白質、アミノ酸(グル
タミン、アスパラギン等の酸性アミノ酸以外のアミノ酸
も含む。)、グルタチオン及びN-アセチルシステインか
ら成る群より選ばれた1種又は2種以上とした場合は、
更に高い効果が得られる。この場合、得られたLーメチオ
ニン γーリアーゼの凍結乾燥品は37℃で3ヶ月保存後で
も酵素活性は変動しない。
【0010】本発明で用いられるLーメチオニン γーリア
ーゼは、Pseudomonas属、Aeromonas属等本酵素を産生す
る微生物を常法により培養し、適宜精製を行う等の常法
(Analytical Biochemistry 138, 421-424 (1984)等)
により得られたものを用いれば足りる。その一例を示せ
ば例えば以下の如く行えば良い。即ち、Pseudomonas
属、Aeromonas属等のLーメチオニン γーリアーゼを産生
する微生物をL-メチオニン、尿素、グリセリン、リン酸
塩、酵母エキス等を含む適当な培地中で、20〜37℃で15
〜30時間振盪培養する。培養した菌体を集め、これを適
当な方法、例えば酸化アルミニウムと共に摩砕する等の
方法により破砕した後、適当な緩衝液等で抽出を行って
粗酵素溶液を得る。これをイオン交換カラムクロマトグ
ラフィー等を用いる常法により精製すれば、L-メチオニ
ン γーリアーゼが得られる。尚、得られたLーメチオニン
γーリアーゼを含む溶液を更に限外濾過による濃縮処
理、透析処理する等は任意である。本発明を実施するに
は例えば以下のようにして行えば良い。即ち、上記した
如き方法により得られたLーメチオニン γーリアーゼと、
(1)オリゴ糖、(2)水溶性多糖類、(3)糖アルコ
ール、(4)タンパク質、(5)酸性アミノ酸、(6)
グルタチオン及び(7)N-アセチルシステインから成る
群より選ばれた1種又は2種以上の化合物とを共存させ
た溶液、或は、上記した如き方法により得られたLーメチ
オニン γーリアーゼと、オリゴ糖と、(1)タンパク
質、(2)アミノ酸、(3)グルタチオン及び(4)N-
アセチルシステインから成る群より選ばれた1種又は2
種以上の化合物とを共存させた溶液[これらの溶液に
は、要すれば例えばリン酸塩,トリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタン,グッド(Good's)等の緩衝剤、例え
ばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)等の金属マスキ
ング剤、本酵素の補酵素であるPLP等、Lーメチオニン
γーリアーゼ溶液中に適宜添加されるものをこの分野で
通常添加される濃度範囲内で含有していても良い。]
を、常法により凍結乾燥すれば良い。得られた凍結乾燥
品はそのまま適当な温度にて保存可能であるが、保存温
度が低い方がより長期の保存ができるので通常-40〜30
℃、好ましくは-40〜10℃、より好ましくは-40〜-20℃
で保存することが望ましい。
【0011】本発明の方法により得られたLーメチオニン
γーリアーゼの凍結乾燥品を実際の測定等に使用する際
には、通常これを水で再溶解して用いれば良いが、溶解
後の安定性を考慮するとEDTA,PLP,2-MEやD
TTなどを含む適当な緩衝液で再溶解することが望まし
い。以下に参考例、実施例及び比較例を挙げて本発明を
更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制約
を受けるものではない。
【0012】
【実施例】以下の参考例、実施例及び比較例に於いて、
L-メチオニン γ-リアーゼの活性測定は次の方法により
行った。 ・L-メチオニン γ-リアーゼ活性測定方法 (試液) ・酵素溶解液 1mMのEDTA、0.02mMのPLP及び0.01%の2-MEを
含む0.1Mリン酸緩衝液(pH7.2)を酵素溶解液とした。 ・基質溶液 25mMのL-メチオニンと0.01mMのPLPを含む0.1Mリン
酸カリウム緩衝液(pH8.0)を基質溶液とした。 (操作方法)基質溶液 2.0mlを37℃で5分間加温する。
これに適当量のL-メチオニン γ-リアーゼを含む酵素溶
解液 0.02mlを加え、正確に37℃で10分間反応させた
後、50%トリクロロ酢酸溶液 0.25mlを加えて反応を停
止させる。次にこの1.0mlと1.0M酢酸緩衝液(pH5.0)
2.0ml及び0.1% 3-メチル-2-ベンゾチアゾリノンヒドラ
ゾン塩酸塩(MBTH)溶液 0.8mlとを混合し50℃で30
分間加熱した後、冷却して320nmの吸光度 Atを測定す
る。空試験として基質溶液 2.0mlに50%トリクロロ酢酸
溶液 0.25mlをあらかじめ加えたものを37℃で5分間加
温後、酵素溶解液 0.02mlを加えて更に37℃で10分間反
応させる。以下上記と同様に操作して吸光度 Abを測定
する。酵素活性値は次式により求める。 L-メチオニン γ-リアーゼ活性値(u/ml)=(At−A
b)× 2.74
【0013】参考例1 L-メチオニン γ-リアーゼの精
製 0.25%L-メチオニン、0.1%尿素、0.1%グリセリン、0.
1%KH2PO4、0.1%K2HPO4、0.01%MgSO4
7H2O及び0.025%酵母エキスを含む培地 600ml(pH7.
2)を2リットル坂口フラスコにとり、これにPseudomon
as putidaを一白金耳植菌し、28℃、120rpmで18時間振
盪培養した。その後、培養液を遠心分離して菌体を集
め、集めた菌体を乳鉢中で酸化アルミニウムとの摩砕に
より破砕した。破砕した菌体に10mMリン酸カリウム緩衝
液(pH7.2、10mM EDTAを含む)を加えて懸濁した
後、遠心分離して粗酵素溶液を得た。10mMリン酸カリウ
ム緩衝液(pH7.2、10mM EDTAを含む)で平衡化した
DEAE-Toyopearl 650Mカラム(東ソー(株)製)に上記粗
酵素溶液を吸着させた後、0.04M KCl及び10mM ED
TAを含む10mMリン酸緩衝液(pH7.2)で該カラムを充
分に洗浄した。次いで0.08M KCl及び10mM EDTA
を含む10mMリン酸緩衝液(pH7.2)によって目的酵素を
溶出した。得られた酵素溶液に0.12M KClを含む0.1
Mピロリン酸ナトリウム緩衝液(pH8.3)を添加してpH
を8.2±0.1に調整した後、これを0.12M KClを含む
0.02Mピロリン酸ナトリウム緩衝液(pH8.3)で平衡化
したDEAE-Sephadex A-50カラム(ファルマシア バイオ
テク(株)製)に吸着させた。0.02Mピロリン酸ナトリウ
ム緩衝液(pH8.3、0.12M KCl含有)で該カラムを充
分に洗浄した後、0.25MKClを含む0.02Mピロリン酸
ナトリウム緩衝液(pH8.3)によって目的酵素を溶出し
た。得られた精製酵素溶液を、ADVANTEC社製PM-30膜を
用いて限外濾過濃縮し、0.02mM PLP、0.01% 2-ME
を含む0.1Mリン酸カリウム緩衝液(pH7.2)(酵素溶解
液)で透析して、L-メチオニン γ-リアーゼを得た。
【0014】実施例1 参考例1で得たL-メチオニン γ-リアーゼを約0.24u/ml
含む酵素溶解液に、所定の単糖類、オリゴ糖又は水溶性
多糖類を5(w/v)%となるように添加、溶解したもの
を1.0mlずつバイアル瓶に小分し、常法により凍結乾燥
した。得られた凍結乾燥品を37℃で2週間保存した後、
酵素溶解液1.0mlで再溶解して酵素活性を測定した。得
られた結果を、凍結乾燥原液の酵素活性を100%とした
場合の凍結乾燥後の酵素の残存活性率(%)として表1
に示す。
【表1】 表1の結果から、添加剤を加えない凍結乾燥品の、37℃
で2週間保存後のL-メチオニン γ-リアーゼの残存活性
率が19%であるのに対して、単糖類を添加した凍結乾燥
品では残存活性率が0%であること、即ち、単糖類はL-
メチオニン γ-リアーゼの不活化を促進することが判
る。一方、本発明に係るサッカロース,マルトース,ラ
クトース,トレハロース等の二糖類、ラフィノース,マ
ルトトリオース等の三糖類あるいはデキストラン等の水
溶性多糖類を加えた凍結乾燥品では80%以上の残存活性
率を示しており、本発明の方法によりL-メチオニン γ-
リアーゼを安定に保存し得ることが判る。また、上記で
調製した凍結乾燥品を5℃で50日間保存した後、それぞ
れ再溶解して酵素活性を測定したところ、凍結乾燥後の
酵素の残存活性率は、添加剤を加えない凍結乾燥品では
55%であったのに対し、本発明に係るオリゴ糖や水溶性
多糖類を加えた凍結乾燥品ではいずれも100%であっ
た。以上のことから、本発明の安定化方法を利用するこ
とにより、L-メチオニンγ-リアーゼを極めて安定に保
存し得ることが判る。
【0015】実施例2 参考例1で得たL-メチオニン γ-リアーゼを約0.24u/ml
含む酵素溶解液に、糖アルコールであるソルビトール、
キシリトール又はマンニトールを5(w/v)%となるよ
うに添加、溶解したものを1.0mlずつバイアル瓶に小分
し、常法により凍結乾燥した。得られた凍結乾燥品を37
℃で2週間保存した後、酵素溶解液1.0mlで再溶解して
酵素活性を測定した。得られた結果を、凍結乾燥原液の
酵素活性を100%とした場合の凍結乾燥後の酵素の残存
活性率(%)として表2に示す。
【表2】 表2の結果から、添加剤を加えない凍結乾燥品の37℃で
2週間保存後のL-メチオニン γ-リアーゼの残存活性率
は19%であるのに対して、本発明に係る糖アルコールを
加えた凍結乾燥品では、いずれも60%前後の残存活性率
を示していること、即ち、本発明の方法によりL-メチオ
ニン γ-リアーゼを安定に保存し得ることが判る。ま
た、上記で調製した凍結乾燥品を5℃で50日間保存した
後、それぞれ再溶解して酵素活性を測定したところ、凍
結乾燥後の酵素の残存活性率は、添加剤を加えない凍結
乾燥品では55%であったのに対し、本発明に係る糖アル
コールを加えた凍結乾燥品ではいずれも100%であっ
た。以上のことから、本発明の安定化方法を利用するこ
とにより、L-メチオニンγ-リアーゼを極めて安定に保
存し得ることが判る。
【0016】実施例3 参考例1で得たL-メチオニン γ-リアーゼを約0.26u/ml
含む酵素溶解液に、ゼラチン加水分解物((株)ニッピ製
NP−2000)又は牛血清アルブミン(BSA)を
5(w/v)%となるように添加、溶解したものを1.0mlず
つバイアル瓶に小分し、常法により凍結乾燥した。得ら
れた凍結乾燥品を37℃で3週間保存した後、酵素溶解液
1.0mlで再溶解して、酵素活性を測定した。得られた結
果を、凍結乾燥原液の酵素活性を100%とした場合の凍
結乾燥後の酵素の残存活性率(%)として表3に示す。
【表3】 表3の結果から、添加剤を加えない凍結乾燥品の37℃で
3週間保存後のL-メチオニン γ-リアーゼの残存活性率
が15%であるのに対して、本発明に係るタンパク質を添
加した凍結乾燥品の残存活性率はこれよりも高いことが
判る。特に、ゼラチン加水分解物を加えた凍結乾燥品で
は85%の残存活性率を示した。また、上記で調製した凍
結乾燥品を5℃で50日間保存した後再溶解して酵素活性
を測定したところ、凍結乾燥後の酵素の残存活性率は、
添加剤を加えない凍結乾燥品では55%であったのに対
し、ゼラチン加水分解物を加えた凍結乾燥品では100%
であった。以上のことから、本発明の安定化方法を利用
することにより、L-メチオニンγ-リアーゼを極めて安
定に保存し得ることが判る。
【0017】実施例4 参考例1で得られたL-メチオニン γ-リアーゼを約0.15
u/ml溶解した酵素溶解液に、所定のアミノ酸を5(w/
v)%となるように添加、溶解したものを1.0mlずつバイ
アル瓶に小分し、常法により凍結乾燥した。得られた凍
結乾燥品を37℃で4週間保存した後、酵素溶解液1.0ml
で再溶解して酵素活性を測定した。得られた結果を、凍
結乾燥原液の酵素活性を100%とした場合の凍結乾燥後
の酵素の残存活性率(%)として表4に示す。
【表4】 表4の結果から、添加剤を加えない凍結乾燥品の37℃で
4週間保存後のL-メチオニン γ-リアーゼの残存活性率
が14%であるのに対して、アミノ酸のうち本発明に係る
酸性アミノ酸であるグルタミン酸ナトリウム又はアスパ
ラギン酸ナトリウムを加えた凍結乾燥品では、いずれも
70%以上の活性を維持していることが判る。また、その
他のアミノ酸については、L-メチオニン γ-リアーゼの
安定化効果は見られないことも判る。また、上記で調製
した凍結乾燥品を5℃で50日間保存した後、それぞれ再
溶解して酵素活性を測定したところ、凍結乾燥後の酵素
の残存活性率は、添加剤を加えない凍結乾燥品では55%
であったのに対し、本発明に係る酸性アミノ酸を加えた
凍結乾燥品ではいずれも100%であった。以上のことか
ら、本発明の安定化方法を利用することにより、L-メチ
オニンγ-リアーゼを極めて安定に保存し得ることが判
る。
【0018】実施例5 参考例1で得たL-メチオニン γ-リアーゼを約0.52u/ml
含む酵素溶解液に、ゼラチン加水分解物とサッカロース
(又はトレハロース)とをそれぞれ5(w/v)%となる
ように添加、溶解したものを1.0mlずつバイアル瓶に小
分し、常法により凍結乾燥した。得られた凍結乾燥品を
37℃で3ヶ月間保存した後、酵素溶解液1.0mlで再溶解
し、酵素活性を測定した。得られた結果を、凍結乾燥原
液の酵素活性を100%とした場合の凍結乾燥後の酵素の
残存活性率(%)として表5に示す。
【表5】 表5の結果から、添加剤を加えない凍結乾燥品の37℃で
3ヶ月間保存後のL-メチオニン γ-リアーゼの残存活性
率が8%であるのに対して、ゼラチン加水分解物とサッ
カロース(又はトレハロース)とを組合せて添加した凍
結乾燥品では、いずれも100%の残存活性率を示してい
ることが判る。この結果と実施例1及び実施例3の結果
との比較から、本発明に係るオリゴ糖とタンパク質とを
組み合わせて用いることによりL-メチオニン γ-リアー
ゼをより安定に保存し得ることが判る。
【0019】比較例1 参考例1で得たL-メチオニン γ-リアーゼを約2.84u/ml
含む酵素溶解液をそのまま5℃で50日間保存した後、酵
素活性を測定した。その結果、50日間低温保存後の酵素
活性は保存前の酵素活性の28%にまで低下していること
が判った。
【0020】比較例2 参考例1で得たL-メチオニン γ-リアーゼを約0.26u/ml
含む酵素溶解液に、ジチオスレイトール(DTT)を1.
2mMとなるように添加したものを1.0mlずつバイアル瓶に
小分し、常法により凍結乾燥した。得られた凍結乾燥品
を37℃で1週間保存した後、酵素溶解液1.0mlで再溶解
して酵素活性を測定した。得られた結果を、凍結乾燥原
液の酵素活性を100%とした場合の凍結乾燥後の酵素の
残存活性率(%)として表6に示す。
【表6】 表6の結果から、添加剤を加えない凍結乾燥品の37℃で
1週間保存後のL-メチオニン γ-リアーゼの残存活性率
が32%であるのに対してDTTを添加した凍結乾燥品の
残存活性率は5%であること、即ち、DTTにはL-メチ
オニン γ-リアーゼの安定化効果はないことが判る。
【0021】比較例3 参考例1で得たL-メチオニン γ-リアーゼを約1.67u/ml
含む酵素溶液を-20℃で50日間凍結保存した後、50mM D
TTを含む0.01Mリン酸カリウム溶液中で1時間透析し
て再溶解したものについて酵素活性を測定した。その結
果、70日間凍結保存後の酵素活性は保存前の30%にまで
低下していることが判った。実施例6参考例1で得たL-
メチオニン γ-リアーゼを約2.72u/ml含む酵素溶解液
に、グルタチオン又はN-アセチルシステインを10mMとな
るように添加、溶解したものを1.0mlずつバイアル瓶に
小分し、常法によ り凍結乾燥した。得られた凍結乾燥
品を37℃で2ヶ月間保存した後、酵素溶解液1.0mlで再
溶解し、酵素活性を測定した。得られた結果を、凍結乾
燥原液の酵素活性を100%とした場合の凍結乾燥後の酵
素の残存活性率(%)として表7に示す。
【表7】 表7の結果から、添加剤を加えない凍結乾燥品の37℃で
2ヶ月間保存後のL-メチオニン γ-リアーゼの残存活性
率が10%であるのに対して、グルタチオン又はN-アセ
チルシステインを添加した凍結乾燥品では、いずれも6
5%前後の残存活性率を示していること、即ちグルタチ
オンやN-アセチルシステインにはL-メチオニン γ-リ
アーゼの凍結乾燥時の失活を防止する効果があることが
判る。また、比較例2の結果から、チオール化合物の1
種であるDTTにはL-メチオン γ-リアーゼの凍結乾
燥時の失活を防止する効果はないことが判明しているの
で、グルタチオンやN-アセチルシステインにこのような
効果があることは意外なことであった。
【0022】実施例7 参考例1で得たL-メチオニン γ-リアーゼを約0.52u/ml
含む酵素溶解液に、トレハロース(又はサッカロース)
が5(w/v)%、又はトレハロース(又はサッカロー
ス)及びグルタミン(又はグルタミン酸Na)が夫々5
(W/V)%となるように添加、溶解したものを1.0mlずつ
バイアル瓶に小分し、常法によ り凍結乾燥した。得ら
れた凍結乾燥品を37℃で16ヶ月間保存した後、酵素溶解
液1.0mlで再溶解し、酵素活性を測定した。得られた結
果を、凍結乾燥原液の酵素活性を100%とした場合の凍
結乾燥後の酵素の残存活性率(%)として表8に示す。
【表8】 表8の結果から、添加剤を加えない凍結乾燥品の37℃で
2ヶ月間保存後のL-メチオニン γ-リアーゼの残存活性
率が0%であるのに対して、トレハロース(又はサッカ
ロース)のみを添加した凍結乾燥品では、0%の残存活
性率を示し、トレハロース(又はサッカロース)とグル
タミン(又はグルタミン酸Na)とを組合せて添加した凍
結乾燥品では、37〜62%の残存活性率を示している
ことが判る。これらのことから、トレハロース(又はサ
ッカロース)とグルタミン(又はグルタミン酸Na)とを
組合せて用いることにより、L-メチオニン γ-リアー
ゼの凍結乾燥時の安定性を、トレハロース(又はサッカ
ロース)単独の場合よりも向上させることができること
が判る。
【0023】実施例8 参考例1で得たL-メチオニン γ-リアーゼを約2.72u/ml
含む酵素溶解液に、トレハロースが5(w/v)%、又は
トレハロースが5(w/v)%及びグルタチオン(又はN-
アセチルシステイン)が10mMとなるように添加、溶解し
たものを1.0mlずつバイアル瓶に小分し、常法によ り凍
結乾燥した。得られた凍結乾燥品を37℃で2ヶ月間保存
した後、酵素溶解液1.0mlで再溶解し、酵素活性を測定
した。得られた結果を、凍結乾燥原液の酵素活性を100
%とした場合の凍結乾燥後の酵素の残存活性率(%)と
して表9に示す。
【表9】 表9の結果から、添加剤を加えない凍結乾燥品の37℃で
2ヶ月間保存後のL-メチオニン γ-リアーゼの残存活性
率が10%であるのに対して、トレハロースのみを添加
した凍結乾燥品では、25%の残存活性率を示し、トレ
ハロースとグルタチオン(又はN-アセチルシステイン)
とを組合せて添加した凍結乾燥品では、89〜95%の
残存活性率を示していることが判る。これらのことか
ら、トレハロースとグルタチオン(又はN-アセチルシス
テイン)とを組合せて用いることにより、L-メチオニン
γ-リアーゼの凍結乾燥時の安定性を、トレハロース
単独の場合よりも向上させることができることが判る。
【0024】
【発明の効果】以上述べたことから明かな如く、本発明
は、L-メチオニン、L-システイン等のアミノ酸の検出及
び定量等に有用なL-メチオニン γ-リアーゼの安定化方
法を提供するものであり、本発明を利用することによ
り、従来は保存が難しかったL-メチオニン γ-リアーゼ
を簡便に且つ長期間安定に保存することが可能となるの
で、斯業に貢献するところ大なる発明である。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 L-メチオニン γ-リアーゼと、(1)オ
    リゴ糖、(2)水溶性多糖類、(3)糖アルコール、
    (4)タンパク質、(5)酸性アミノ酸、(6)グルタ
    チオン及び(7)N-アセチルシステインから成る群より
    選ばれた1種又は2種以上の物質とを共存させた溶液を
    凍結乾燥することを特徴とするLーメチオニン γーリアー
    ゼの安定化方法。
  2. 【請求項2】 オリゴ糖がサッカロース、マルトース、
    ラクトース、トレハロース、ラフィノース又はマルトト
    リオースである請求項1に記載の安定化方法。
  3. 【請求項3】 オリゴ糖がトレハロース又はラフィノー
    スである請求項1に記載の安定化方法。
  4. 【請求項4】 水溶性多糖類がデキストランである請求
    項1に記載の安定化方法。
  5. 【請求項5】 糖アルコールがソルビトール、マンニト
    ール又はキシリトールである請求項1に記載の安定化方
    法。
  6. 【請求項6】 タンパク質がゼラチンの加水分解物であ
    る請求項1に記載の安定化方法。
  7. 【請求項7】 酸性アミノ酸がグルタミン酸、アスパラ
    ギン酸又はこれらのアルカリ金属塩である請求項1に記
    載の安定化方法。
  8. 【請求項8】 L-メチオニン γ-リアーゼ、オリゴ糖及
    び、(1)タンパク質、(2)アミノ酸、(3)グルタ
    チオン及び(4)N-アセチルシステインから成る群より
    選ばれた1種又は2種以上の物質、とを共存させた溶液
    を凍結乾燥することを特徴とするLーメチオニン γーリア
    ーゼの安定化方法。
  9. 【請求項9】 オリゴ糖がサッカロース、マルトース、
    ラクトース、トレハロース、ラフィノース又はマルトト
    リオースである請求項8に記載の安定化方法。
  10. 【請求項10】 タンパク質がゼラチンの加水分解物で
    ある請求項8又は9に記載の安定化方法。
  11. 【請求項11】 アミノ酸が、グルタミン、グルタミン
    酸又はグルタミン酸の塩である請求項8又は9に記載の
    安定化方法。
  12. 【請求項12】 Lーメチオニン γーリアーゼと、(1)
    オリゴ糖、(2)水溶性多糖類、(3)糖アルコール、
    (4)タンパク質、(5)酸性アミノ酸、(6)グルタ
    チオン及び(7)N-アセチルシステインから成る群より
    選ばれた1種又は2種以上の物質とを共存させた溶液を
    凍結乾燥して成る、安定化されたLーメチオニン γーリア
    ーゼ。
  13. 【請求項13】 Lーメチオニン γーリアーゼ、オリゴ糖
    及び、(1)タンパク質、(2)アミノ酸、(3)グル
    タチオン及び(4)N-アセチルシステインから成る群よ
    り選ばれた1種又は2種以上の物質、とを共存させた溶
    液を凍結乾燥して成る、安定化されたLーメチオニン γー
    リアーゼ。
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