JPH072264B2 - 金属薄板のベルト式連続鋳造方法 - Google Patents

金属薄板のベルト式連続鋳造方法

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JPH072264B2
JPH072264B2 JP3611390A JP3611390A JPH072264B2 JP H072264 B2 JPH072264 B2 JP H072264B2 JP 3611390 A JP3611390 A JP 3611390A JP 3611390 A JP3611390 A JP 3611390A JP H072264 B2 JPH072264 B2 JP H072264B2
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一美 安田
紀代美 塩
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、走行する無端ベルト上で溶融金属を冷却・凝
固することにより、鋼帯等の金属薄板を連続的に製造す
る方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、溶鋼等の溶融金属から薄板を連続的に製造する鋳
造方法が注目されている。これは従来のように多段階に
亙る圧延等の処理を施す必要がなく、工程及び設備の簡
略化が計れることに起因しており、この方法の一つとし
て、ベルト方式がある。
このベルト方式では、例えば無端走行するベルトの上に
湯溜り部を形成し、ここに注湯された溶融金属をベルト
を介した抜熱によって冷却・凝固し、生成した凝固シェ
ルをベルトの走行によって湯溜り部から送り出して、金
属薄板を製造している(特開昭63−290664号公報参
照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の連続鋳造方法において製造された薄板は、鋼の機
械的性質、例えば靭性を確保するために、圧延工程が必
要であり、製造コストが高くなるという問題があった。
さて、前述したようなベルト方式の連続鋳造方法の特徴
は、走行する無端ベルト上で溶融金属を冷却・凝固する
ことにより、金属薄板を連続的に製造することができる
点にあり、前記無端ベルト上の湯溜り部と該無端ベルト
との走行方向における接触長さ、並びに鋳造速度(無端
ベルトの走行速度)によって製造される金属薄板の板厚
が決定される。
従って、従来の連続鋳造方法と異なり、連続鋳造段階に
おいて、要求される任意の板厚が得られるため、圧延工
程を大幅に簡略化したり、あるいは、省略することがで
きる。一方、このベルト方式の連続鋳造方法において、
上述の特徴が生きてくるためには、この方法で製造され
た金属薄板が、製品としての機械的性質を確保していな
ければならない。そうでなければ、圧延工程を簡略化あ
るいは省略することはできず、製造コストは高くなる。
本発明は、このような問題に鑑み、上記ベルト方式によ
る連続鋳造法において、凝固組織の微細粒状晶化を計
り、金属薄板の機械的性質を確保できるようにすること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、走行する無端ベルト上に設けられる湯
溜り部の上方に位置する注湯装置により、上記湯溜り部
に溶融金属を注湯して、これを冷却・凝固することによ
り、凝固シェルを形成し、該凝固シェルを上記ベルトの
走行に伴って上記湯溜り部より搬出して金属薄板を連続
的に鋳造する方法において、径8mm以上の注湯孔を注湯
装置に6個以上形成し、さらに注湯孔出口と湯溜り部溶
融金属表面との直線距離を800mm以下とし、かつ、上記
注湯装置内の溶融金属の過熱度を30℃以下に保持するこ
とを特徴とする、金属薄板のベルト式連続鋳造方法によ
って前記目的は達成される。
〔作用〕
注湯装置内の溶融金属の温度を、その金属の凝固開始点
に近い所定温度以下に、保持することにより、注湯する
や否や、短時間に湯溜り部内に多数の凝固核が生成さ
れ、冷却に伴ってこれらの凝固核が結合し、従って夫々
が異なる方向性を持った成長凝固核から成る微細等軸晶
の凝固シェルが形成される。これに対して、注湯装置内
の溶融金属の温度を所定温度よりも高くした場合、注湯
直後に発生する凝固核の数は少なく、また凝固開始点に
到るまでの冷却時間が比較的長くなるため、その冷却過
程において湯溜り中に発生した凝固核がそれだけ成長す
ることとなり、生成した凝固シェルは1つ1つの結晶粒
径が大きい柱状晶組織になる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明の方法を実行するベルト式連続鋳造装置
1の概略的構成を示しており、一対のプーリ2,3に掛け
渡された金属製の無端ベルト4が無限軌道を走行するよ
うになっている。そして、一方のプーリ3を高い位置に
保持することにより、ベルト4の無限軌道は、プーリ3
に向かって上昇するものとなる。このベルト4の周囲に
は、チェーン等によって連結された複数の耐熱ブロック
5が配置され、これら耐熱ブロック5は、ベルト4の走
行に同期して移動する。
耐熱ブロック5は、ベルト4が直線状に走行する上部側
で湯溜り部6の側面を仕切るサイド堰5′となる。他
方、湯溜り部6の後方には、後面堰7が設けられてい
る。これによって、ベルト4の進行方向のみが開放され
た湯溜り部6が画成される。この湯溜り部6に、注湯装
置8から溶融金属9が、ベルト4の進行方向と幅方向
(図示せず)に沿って形成された複数の注湯孔10を介し
て注湯される。
注湯された溶融金属9は、ベルト4の裏面に配置されて
いる冷却装置11により抜熱され、冷却・凝固して凝固シ
ェル12となる。この冷却装置11はベルト4の裏面に接し
てこれを支持する複数のロール13と、ロール13間に位置
してベルト4を冷却するための冷媒を噴射する冷却ノズ
ル14とを備える。凝固シェル12は、ベルト4の移動に伴
って、第1図において右方向に搬送される。この搬送の
過程で抜熱が継続しているので、凝固シェル12は所定の
厚みをもつ金属薄板15に成長し、湯溜り部6から送り出
され、ベルト4の上面より離反し、次いで圧延ロール16
により圧下され、最終的には巻取り装置(ロール)17に
より金属薄板のコイル18として巻き取られる。
本発明によれば、以上のように構成されるベルト式連続
鋳造装置1において、注湯装置8内にある溶融金属9の
温度は、その金属の凝固開始点に近い所定温度以下に保
持される。(換言すれば、溶融金属9の過熱度が、例え
ば30℃以下という極めて小さな値に設定される)。
これは注湯装置8より湯溜り部6への注湯直後において
多数の凝固核を極めて短時間に生成させ、以て凝固シェ
ルの形成にあたってはこれら多数の成長凝固核から成る
微細等軸晶組織を成すことを意図したものである。尚、
この温度設定に関しては、仮りに注湯装置8内の溶融金
属9の温度を高くした場合、注湯後単位時間当たりに湯
溜り部6内に発生する凝固核の数は少ない。そしてこの
場合には凝固開始点に到るまでの冷却時間は、上述した
場合に比べて長くなるために、この冷却過程において上
記凝固核が、本発明では、凝固核となるべき部分も含ん
で成長するため、凝固シェル生成時点において結晶粒径
が大きい柱状晶組織となり、製造された薄板の機械的性
質に悪影響を及ぼすことになる。
実験1 本発明者らは、均一微細な組織からなる金属薄板を鋳造
することを目的とし、組織を決定する因子として、(1)
注湯装置内溶融金属の過熱度(溶融金属温度−凝固開始
温度)、(2)注湯孔の数、(3)注湯孔の径の以上3因子に
着目し、各因子につき下記の値を以て鋳造し、製造後の
薄板の品質を検査した。結果を表1に示す。
以上の実験結果より、溶融金属の過熱度は薄板鋳造組織
に影響することが判明し、具体的には過熱度が大きいほ
ど、微細等軸晶の生成率が減少することがわかった。従
って、薄板鋳片のほぼ全域(通常80%以上)が微細等軸
晶組織となるためには溶融金属の温度を凝固開始点に近
似した所定温度以下、すなわち凝固開始点+30℃以下に
設定されることが好ましい。
実験2 次に、上記実験結果にもとずき、適正な溶融金属の過熱
度を以て注湯した際の、注湯孔の数と径の種々設定が鋳
片品質に及ぼす影響について、下記の実験をした。
孔の数:20,55,4;孔の径:10,6,20(mm);過熱度20℃ 表2に示したように、鋳造aにおいては円滑に鋳造がな
され、また得られた薄板の組織も良好であったのに対し
て、鋳造bにおいては注湯孔が溶融金属の凝固物によっ
て閉塞してしまい、湯溜り部への注湯が不可能となっ
た。これは、溶融金属の過熱度が従来よりも低く設定さ
れているために、即座に凝固する傾向にあり、従って孔
の径を小さくすると、孔部分の抜熱によってこの孔内周
囲に凝固シェルが形成されてしまうきちに起因する。従
って鋳片品質向上のために溶融金属の過熱度を所定値以
下に設定した場合、注湯装置の注湯孔の径は、閉塞しな
いように十分考慮されるべきである。
鋳片cに関しては、孔の径は20mmであるために鋳造自体
は、スムーズに実行され、又鋳片組織も約90%の微細等
軸晶組織が生成された。しかしながら、凝固シェルの板
幅方向の厚みバラツキは従来のそれと比べて大きく、従
って薄板の厚みが不均一であった。これは注湯孔の数を
少なくすることに伴って注湯孔間の距離が大きくなった
ため、湯溜り部への溶融金属供給が板幅方向でばらつ
き、ベルト上のある部分ではいったん生成した凝固シェ
ルが注湯流によって再溶解する結果となったことに起因
する。従って、微細組織形成という点では注湯孔の数は
考慮されなくても良いが、金属薄板厚の均一化という点
では、湯溜り部の大きさや注湯装置の容量を加味して注
湯孔の数は適正化されなければならない。
尚、本発明者らは、上述した実験結果にもとずき、さら
に追加実験を行った結果、過熱度30℃以下とする鋳造条
件において、径8mm以上の注湯孔を注湯装置に6個以上
形成し、さらに注湯孔出口と湯溜り部表面との直線距離
を800mm以下とした場合に限って、一般的に要求される
ような品質レベルを満足する、微細等軸晶からなる均一
厚みの鋳造薄板が得られた。ここで、上記直線距離を80
0mm以下とした理由に関しては、直線距離を過大に設定
した場合、溶融金属落下時の運動エネルギが増加して落
下地点での熱衝撃が大きくなるため、落下地点より鋳造
方向上流側で形成された凝固シェルが再溶解され、その
結果、薄板厚みのバラツキが大きくなるからである。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、注湯装置内の溶
融金属の温度をその金属の凝固開始点に近似した所定温
度以下に設定することにより、生成される薄板の凝固シ
ェル組織が微細化される。その結果、低い圧下率でも薄
板の靭性を向上することができるため、製造コストも低
く押さえられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に関する鋳造法の適用対象となるベルト
式連続鋳造装置の概略的構成図を示す。 4……無端ベルト、6……湯溜り部、8……注湯装置、
9……溶融金属、12……凝固シェル、15……金属薄板。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行する無端ベルト上に設けられる湯溜り
    部の上方に位置する注湯装置により、上記湯溜り部に溶
    融金属を注湯して、これを冷却・凝固することにより、
    凝固シェルを形成し、該凝固シェルを上記ベルトの走行
    に伴って上記湯溜り部より搬出して金属薄板を連続的に
    鋳造する方法において、 径8mm以上の注湯孔を上記注湯装置に6個以上形成し、
    さらに該注湯孔出口と上記湯溜り部溶融金属表面との直
    線距離を800mm以下とし、かつ、 上記注湯装置内の溶融金属の過熱度を30℃以下に保持す
    ることを特徴とする、金属薄板のベルト式連続鋳造方
    法。
JP3611390A 1990-02-19 1990-02-19 金属薄板のベルト式連続鋳造方法 Expired - Lifetime JPH072264B2 (ja)

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