JPH07226175A - 薄型表示デバイス用真空容器 - Google Patents
薄型表示デバイス用真空容器Info
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- JPH07226175A JPH07226175A JP1618994A JP1618994A JPH07226175A JP H07226175 A JPH07226175 A JP H07226175A JP 1618994 A JP1618994 A JP 1618994A JP 1618994 A JP1618994 A JP 1618994A JP H07226175 A JPH07226175 A JP H07226175A
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- ceramic
- side wall
- glass
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- Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 フラットパネルディスプレィ等に使用する薄
型表示デバイス用真空容器の低コスト化、軽量化、高信
頼性化を図る。 【構成】 薄型表示デバイス用真空容器を、画像表示部
となる平面ガラス４と、平面ガラス４と一定の間隔を置
いて平行に設けられ、背面部を構成するセラミックス平
板５と、平面ガラス４及びセラミックス平板５によって
挟まれ、外側面のみが凹状の曲面形状に成形されたセラ
ミックス側壁１０とにより構成する。セラミックス側壁
１０と平面ガラス４及びセラミックス平板５とをガラス
フリット３によって封着する。
型表示デバイス用真空容器の低コスト化、軽量化、高信
頼性化を図る。 【構成】 薄型表示デバイス用真空容器を、画像表示部
となる平面ガラス４と、平面ガラス４と一定の間隔を置
いて平行に設けられ、背面部を構成するセラミックス平
板５と、平面ガラス４及びセラミックス平板５によって
挟まれ、外側面のみが凹状の曲面形状に成形されたセラ
ミックス側壁１０とにより構成する。セラミックス側壁
１０と平面ガラス４及びセラミックス平板５とをガラス
フリット３によって封着する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、薄型表示デバイスに使
用される真空容器に関する。
用される真空容器に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、ＯＡ機器等の発達によりマンマシ
ンインターフェースとしてのフラットパネルディスプレ
ィの進歩が著しい。なかでも、電子ビームの制御を静電
偏向とマトリックスの組合せによって行うディスプレィ
装置は、ブラウン管の長所である明るさ、色再現力及び
高解像度と、液晶パネルの長所である薄さ及び歪のない
画像再現とを併せ持つ薄型表示デバイス装置として注目
を集めている。かかる表示デバイス装置に使用される真
空容器は、図４、図５に示すように、１枚の平面ガラス
１と、この平面ガラス１の上に設けられ、端部が曲面を
有する平面ガラス２とにより構成されており、平面ガラ
ス１と平面ガラス２とはガラスフリット３によって封着
されている。
ンインターフェースとしてのフラットパネルディスプレ
ィの進歩が著しい。なかでも、電子ビームの制御を静電
偏向とマトリックスの組合せによって行うディスプレィ
装置は、ブラウン管の長所である明るさ、色再現力及び
高解像度と、液晶パネルの長所である薄さ及び歪のない
画像再現とを併せ持つ薄型表示デバイス装置として注目
を集めている。かかる表示デバイス装置に使用される真
空容器は、図４、図５に示すように、１枚の平面ガラス
１と、この平面ガラス１の上に設けられ、端部が曲面を
有する平面ガラス２とにより構成されており、平面ガラ
ス１と平面ガラス２とはガラスフリット３によって封着
されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、２枚の平面
ガラスの平面部には高い平行度が要求されることから、
曲面を有する平面ガラスは生産性の点で極めてコスト高
となる。また、ガラスは傷が付き易く、一旦傷が付くと
直ちに容器の破壊に繋がるため、信頼性の面で問題があ
った。このため、ガラスの厚みをどうしても大きくしな
ければならず、例えば、十数インチサイズのディスプレ
ィの場合には少なくとも１０〜１５ｍｍの厚さを必要と
するので、容器の重量が大きくなるなどの問題点があっ
た。
ガラスの平面部には高い平行度が要求されることから、
曲面を有する平面ガラスは生産性の点で極めてコスト高
となる。また、ガラスは傷が付き易く、一旦傷が付くと
直ちに容器の破壊に繋がるため、信頼性の面で問題があ
った。このため、ガラスの厚みをどうしても大きくしな
ければならず、例えば、十数インチサイズのディスプレ
ィの場合には少なくとも１０〜１５ｍｍの厚さを必要と
するので、容器の重量が大きくなるなどの問題点があっ
た。
【０００４】この課題を解決するため、最近、図６、図
７に示すように、平面ガラス４と、平面ガラス４と一定
の間隔を置いて平行に設けられたセラミックス平板５
と、平面ガラス４及びセラミックス平板５によって挟ま
れた直方体状のセラミックス側壁６とからなる薄型表示
デバイス用真空容器が提案されている。この場合、セラ
ミックス磁器の機械的強度はガラスの２．５〜３倍あ
り、たとえ傷が付いたとしてもその機械的強度はほとん
ど変化しない。従って、セラミックス平板５は、平面ガ
ラス４に比べて厚さを薄くしても真空耐圧テストに耐え
ることができるので、図４、図５に示した真空容器に比
べてある程度の軽量化が可能となる。
７に示すように、平面ガラス４と、平面ガラス４と一定
の間隔を置いて平行に設けられたセラミックス平板５
と、平面ガラス４及びセラミックス平板５によって挟ま
れた直方体状のセラミックス側壁６とからなる薄型表示
デバイス用真空容器が提案されている。この場合、セラ
ミックス磁器の機械的強度はガラスの２．５〜３倍あ
り、たとえ傷が付いたとしてもその機械的強度はほとん
ど変化しない。従って、セラミックス平板５は、平面ガ
ラス４に比べて厚さを薄くしても真空耐圧テストに耐え
ることができるので、図４、図５に示した真空容器に比
べてある程度の軽量化が可能となる。
【０００５】一方、図６、図７に示したような構造の表
示デバイス用真空容器の内部を１０ -7Ｔｏｒｒ以下の真
空度に保持すると、図８に示すように画像表示部の平面
ガラス４あるいはその対向側のセラミックス平板５の中
央部は容器内部に吸引されるため、平面ガラス４あるい
はセラミック平板５とセラミックス側壁６との接着部付
近のセラミックス側壁６の容器内部接着面８には圧縮応
力がかかり、セラミックス側壁６の容器外部接着面９に
は引っ張り応力がかかる。従って、真空容器の軽量化を
図るためにセラミックス側壁６の厚みをさらに薄くして
いくと、接着部付近の両応力が増大し、最終的には強度
の弱い平面ガラス４が破壊してしまう。
示デバイス用真空容器の内部を１０ -7Ｔｏｒｒ以下の真
空度に保持すると、図８に示すように画像表示部の平面
ガラス４あるいはその対向側のセラミックス平板５の中
央部は容器内部に吸引されるため、平面ガラス４あるい
はセラミック平板５とセラミックス側壁６との接着部付
近のセラミックス側壁６の容器内部接着面８には圧縮応
力がかかり、セラミックス側壁６の容器外部接着面９に
は引っ張り応力がかかる。従って、真空容器の軽量化を
図るためにセラミックス側壁６の厚みをさらに薄くして
いくと、接着部付近の両応力が増大し、最終的には強度
の弱い平面ガラス４が破壊してしまう。
【０００６】本発明は、従来技術における前記課題を解
決するため、セラミックス側壁の厚みをさらに薄肉化し
て軽量化しても、平面ガラスが破壊することがなく、ま
た、使用原料の低減によって低コスト化を図ることので
きる薄型表示デバイス用真空容器を提供することを目的
とする。
決するため、セラミックス側壁の厚みをさらに薄肉化し
て軽量化しても、平面ガラスが破壊することがなく、ま
た、使用原料の低減によって低コスト化を図ることので
きる薄型表示デバイス用真空容器を提供することを目的
とする。
【０００７】
【問題点を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る薄型表示デバイス用真空容器の第１の
構成は、平面ガラスと、前記平面ガラスと対向して平行
に設けられたセラミックス平板と、前記平面ガラス及び
セラミックス平板によって挟まれ、側面に凹状の曲面を
有するセラミックス側壁とを少なくとも備えたものであ
る。
め、本発明に係る薄型表示デバイス用真空容器の第１の
構成は、平面ガラスと、前記平面ガラスと対向して平行
に設けられたセラミックス平板と、前記平面ガラス及び
セラミックス平板によって挟まれ、側面に凹状の曲面を
有するセラミックス側壁とを少なくとも備えたものであ
る。
【０００８】また、本発明に係る薄型表示デバイス用真
空容器の第２の構成は、第１の平面ガラスと、前記第１
の平面ガラスと対向して平行に設けられた第２の平面ガ
ラスと、前記第１及び第２の平面ガラスによって挟ま
れ、側面に凹状の曲面を有するセラミックス側壁とを少
なくとも備えたものである。
空容器の第２の構成は、第１の平面ガラスと、前記第１
の平面ガラスと対向して平行に設けられた第２の平面ガ
ラスと、前記第１及び第２の平面ガラスによって挟ま
れ、側面に凹状の曲面を有するセラミックス側壁とを少
なくとも備えたものである。
【０００９】また、前記第１又は第２の構成において
は、セラミックス材料としてフォルステライト磁器又は
ステアタイト磁器を用いるのが好ましい。
は、セラミックス材料としてフォルステライト磁器又は
ステアタイト磁器を用いるのが好ましい。
【００１０】
【作用】前記第１又は第２の構成によれば、セラミック
ス側壁の形状を単純な直方体とせずに側面に凹状の曲面
を有する形状としたことにより、圧縮応力、引っ張り応
力を分散して、接着部付近の応力を減少させることがで
きるので、平面ガラスの破壊を防止することができ、そ
の結果、セラミックス側壁の厚みを薄肉化して軽量化を
図ることができる。また、このようにセラミックス側壁
の側面形状を凹状の曲面とすることにより、使用原料を
少なくして低コスト化を図ることもできる。
ス側壁の形状を単純な直方体とせずに側面に凹状の曲面
を有する形状としたことにより、圧縮応力、引っ張り応
力を分散して、接着部付近の応力を減少させることがで
きるので、平面ガラスの破壊を防止することができ、そ
の結果、セラミックス側壁の厚みを薄肉化して軽量化を
図ることができる。また、このようにセラミックス側壁
の側面形状を凹状の曲面とすることにより、使用原料を
少なくして低コスト化を図ることもできる。
【００１１】従来の真空容器に一組の平面ガラスを使用
していた理由の一つは、熱膨張係数を整合させることに
ある。すなわち、両ガラスを固着するためにガラスフリ
ットを用いて封着するが、その封着温度は４５０〜５０
０℃であり、ガラスと熱膨張係数が整合していない材料
をガラスフリットを溶融させて固着させようとすると、
冷却の際に応力が発生し、機械的強度の弱いガラスが簡
単に破壊してしまう。このため、従来においては、同じ
組成のガラスを使用することにより、封着時の応力発生
を防止していた。この点、前記第１又は第２の構成にお
いて、セラミックス側壁あるいはセラミックス平板にガ
ラスと近似の熱膨張係数を有するセラミックス材料、す
なわちフォルステライト磁器又はステアタイト磁器を用
いるという好ましい構成によれば、封着後の冷却の際に
おける応力の発生を抑制することができ、その結果、平
面ガラスの破壊を防止することができる。
していた理由の一つは、熱膨張係数を整合させることに
ある。すなわち、両ガラスを固着するためにガラスフリ
ットを用いて封着するが、その封着温度は４５０〜５０
０℃であり、ガラスと熱膨張係数が整合していない材料
をガラスフリットを溶融させて固着させようとすると、
冷却の際に応力が発生し、機械的強度の弱いガラスが簡
単に破壊してしまう。このため、従来においては、同じ
組成のガラスを使用することにより、封着時の応力発生
を防止していた。この点、前記第１又は第２の構成にお
いて、セラミックス側壁あるいはセラミックス平板にガ
ラスと近似の熱膨張係数を有するセラミックス材料、す
なわちフォルステライト磁器又はステアタイト磁器を用
いるという好ましい構成によれば、封着後の冷却の際に
おける応力の発生を抑制することができ、その結果、平
面ガラスの破壊を防止することができる。
【００１２】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明する。図１は本発明に係る薄型表示デバイス用真
空容器の一実施例を示す断面図である。図１に示すよう
に、本真空容器は、画像表示部となる平面ガラス４と、
平面ガラス４と一定の間隔を置いて平行に設けられ、背
面部を構成するセラミックス平板５と、平面ガラス４及
びセラミックス平板５によって挟まれ、外側面のみが凹
状の曲面形状に成形されたセラミックス側壁１０とから
なっている。ここで、セラミックス側壁１０と平面ガラ
ス４及びセラミックス平板５とはガラスフリット３によ
って封着されている。
に説明する。図１は本発明に係る薄型表示デバイス用真
空容器の一実施例を示す断面図である。図１に示すよう
に、本真空容器は、画像表示部となる平面ガラス４と、
平面ガラス４と一定の間隔を置いて平行に設けられ、背
面部を構成するセラミックス平板５と、平面ガラス４及
びセラミックス平板５によって挟まれ、外側面のみが凹
状の曲面形状に成形されたセラミックス側壁１０とから
なっている。ここで、セラミックス側壁１０と平面ガラ
ス４及びセラミックス平板５とはガラスフリット３によ
って封着されている。
【００１３】尚、図１においては、セラミックス側壁１
０の外側面のみが曲面形状となっている場合を示してい
るが、必ずしもこの構造に限定されるものではなく、図
２に示すように、内側面をも曲面形状に成形したセラミ
ックス側壁１１を用いてもよい。
０の外側面のみが曲面形状となっている場合を示してい
るが、必ずしもこの構造に限定されるものではなく、図
２に示すように、内側面をも曲面形状に成形したセラミ
ックス側壁１１を用いてもよい。
【００１４】下記（表１）に、セラミックス側壁の形状
が異なる真空容器について、図３に示す真空容器の接着
部にかかる応力をシュミレーションによって求めた結果
をまとめて示す。尚、この計算結果は、外圧を１気圧と
し、平面ガラス４及びセラミックス平板５の厚みを１０
ｍｍとした場合のものである。また、セラミックス側壁
の形状は、備考欄に記載したとおりである。
が異なる真空容器について、図３に示す真空容器の接着
部にかかる応力をシュミレーションによって求めた結果
をまとめて示す。尚、この計算結果は、外圧を１気圧と
し、平面ガラス４及びセラミックス平板５の厚みを１０
ｍｍとした場合のものである。また、セラミックス側壁
の形状は、備考欄に記載したとおりである。
【００１５】
【表１】
【００１６】上記（表１）に示すように、従来の真空容
器（図３）、すなわちセラミックス側壁６の形状が直方
体である場合には、平面ガラス４との接合面において、
測定点Ａに２９３ｋｇ／ｃｍ2 の引っ張り応力がかか
り、測定点Ｂに４４０ｋｇ／ｃｍ2 とかなり大きい圧縮
応力がかかる。一方、本発明の凹状の曲面を有するセラ
ミックス側壁の場合、例えば図１に示すようなセラミッ
クス側壁１０の内側面が平面、外側面が凹状の曲面であ
る場合には、測定点Ａに４２ｋｇ／ｃｍ2 の引っ張り応
力がかかり、測定点Ｂに３６０ｋｇ／ｃｍ2 の圧縮応力
がかかる。また、図２に示すようなセラミックス側壁１
１の内外側面が共に凹状の曲面である場合には、測定点
Ａに８６ｋｇ／ｃｍ2 の引っ張り応力がかかり、測定点
Ｂに３３０ｋｇ／ｃｍ2 の圧縮応力がかかる。すなわ
ち、本発明のように側面に凹状の曲面を有するセラミッ
クス側壁を用いることにより、従来の真空容器に比べて
接着部にかかる応力が小さくなることが分かった。これ
は、次のような理由に基づくものと考えられる。すなわ
ち、従来品においては、セラミックス側壁６の形状が直
方体であるために、外力が加わるとセラミックス側壁６
の全体が内側に湾曲し、測定点Ｂにかなり大きな圧縮応
力がかかるが、本発明品においては、セラミックス側壁
が凹状の曲面を有する形状であるために、外力が加わる
とセラミックス側壁の形状が直方体に近づくように変形
し、圧縮応力、引っ張り応力が分散されるからである。
そして、このように接着部における応力が小さくなるこ
とにより、平面ガラスの破壊率を減少させることができ
る。
器（図３）、すなわちセラミックス側壁６の形状が直方
体である場合には、平面ガラス４との接合面において、
測定点Ａに２９３ｋｇ／ｃｍ2 の引っ張り応力がかか
り、測定点Ｂに４４０ｋｇ／ｃｍ2 とかなり大きい圧縮
応力がかかる。一方、本発明の凹状の曲面を有するセラ
ミックス側壁の場合、例えば図１に示すようなセラミッ
クス側壁１０の内側面が平面、外側面が凹状の曲面であ
る場合には、測定点Ａに４２ｋｇ／ｃｍ2 の引っ張り応
力がかかり、測定点Ｂに３６０ｋｇ／ｃｍ2 の圧縮応力
がかかる。また、図２に示すようなセラミックス側壁１
１の内外側面が共に凹状の曲面である場合には、測定点
Ａに８６ｋｇ／ｃｍ2 の引っ張り応力がかかり、測定点
Ｂに３３０ｋｇ／ｃｍ2 の圧縮応力がかかる。すなわ
ち、本発明のように側面に凹状の曲面を有するセラミッ
クス側壁を用いることにより、従来の真空容器に比べて
接着部にかかる応力が小さくなることが分かった。これ
は、次のような理由に基づくものと考えられる。すなわ
ち、従来品においては、セラミックス側壁６の形状が直
方体であるために、外力が加わるとセラミックス側壁６
の全体が内側に湾曲し、測定点Ｂにかなり大きな圧縮応
力がかかるが、本発明品においては、セラミックス側壁
が凹状の曲面を有する形状であるために、外力が加わる
とセラミックス側壁の形状が直方体に近づくように変形
し、圧縮応力、引っ張り応力が分散されるからである。
そして、このように接着部における応力が小さくなるこ
とにより、平面ガラスの破壊率を減少させることができ
る。
【００１７】尚、セラミックスの圧縮強度は、引っ張り
強度に比べて数倍大きく、今回のような圧縮強度の大き
さでは通常全く問題とならない。以下、具体的実施例を
挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
強度に比べて数倍大きく、今回のような圧縮強度の大き
さでは通常全く問題とならない。以下、具体的実施例を
挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
【００１８】フォルステライト粉末（２ＭｇＯ・ＳｉＯ
2 ）を用いて金型成形法により従来の直方体形状からな
る側壁成形体、及び図１に示すような一方の面が平面、
他方の面が凹状の曲面を有する形状の側壁成形体を作製
した。また、ステアタイト粉末（ＭｇＯ・ＳｉＯ2 ）を
用いて図２に示すような両面が凹状の曲面を有する形状
の側壁成形体を作製した。そして、これらの側壁成形体
を１３００℃で２時間焼成し、フォルステライト磁器あ
るいはステアタイト磁器からなるセラミックス側板を作
製した。また、同様の成形方法及び焼成条件でフォルス
テライト磁器あるいはステアタイト磁器からなるセラミ
ックス平板を作製した。尚、セラミックス平板の焼結後
の大きさは３１０ｍｍ×４００ｍｍ×６ｍｍとなるよう
に設計した。一方、焼結後のセラミックス側板の形状は
上記（表１）の備考欄に示すような形状となるように
し、４本のセラミックス側板を組み合わせてセラミック
ス側壁を作製した場合の外側部分の大きさが２９０ｍｍ
×３８０ｍｍ×３０ｍｍとなるようにした。次いで、平
面ガラス及びセラミックス平板を固着させる部分のセラ
ミックス側壁を鏡面研磨し、この研磨部分にホウ珪酸鉛
系のガラスフリットを塗布して乾燥させた後、厚み８ｍ
ｍの平面ガラス及び厚み６ｍｍのセラミックス平板をセ
ラミックス側壁に重ねて４７０℃で熱処理し、平面ガラ
ス及びセラミックス平板とセラミックス側壁とを固着し
て本発明及び従来の形状からなる薄型表示デバイス用真
空容器を作製した。
2 ）を用いて金型成形法により従来の直方体形状からな
る側壁成形体、及び図１に示すような一方の面が平面、
他方の面が凹状の曲面を有する形状の側壁成形体を作製
した。また、ステアタイト粉末（ＭｇＯ・ＳｉＯ2 ）を
用いて図２に示すような両面が凹状の曲面を有する形状
の側壁成形体を作製した。そして、これらの側壁成形体
を１３００℃で２時間焼成し、フォルステライト磁器あ
るいはステアタイト磁器からなるセラミックス側板を作
製した。また、同様の成形方法及び焼成条件でフォルス
テライト磁器あるいはステアタイト磁器からなるセラミ
ックス平板を作製した。尚、セラミックス平板の焼結後
の大きさは３１０ｍｍ×４００ｍｍ×６ｍｍとなるよう
に設計した。一方、焼結後のセラミックス側板の形状は
上記（表１）の備考欄に示すような形状となるように
し、４本のセラミックス側板を組み合わせてセラミック
ス側壁を作製した場合の外側部分の大きさが２９０ｍｍ
×３８０ｍｍ×３０ｍｍとなるようにした。次いで、平
面ガラス及びセラミックス平板を固着させる部分のセラ
ミックス側壁を鏡面研磨し、この研磨部分にホウ珪酸鉛
系のガラスフリットを塗布して乾燥させた後、厚み８ｍ
ｍの平面ガラス及び厚み６ｍｍのセラミックス平板をセ
ラミックス側壁に重ねて４７０℃で熱処理し、平面ガラ
ス及びセラミックス平板とセラミックス側壁とを固着し
て本発明及び従来の形状からなる薄型表示デバイス用真
空容器を作製した。
【００１９】この場合、セラミックス側壁あるいはセラ
ミックス平板にガラスと近似の熱膨張係数を有するセラ
ミックス材料、すなわちフォルステライト磁器又はステ
アタイト磁器を用いているので、封着後の冷却時の接着
部における引っ張り応力及び圧縮応力の発生を抑制する
ことができ、その結果、平面ガラスの破壊を防止するこ
とができる。さらに、本発明の場合には、上記したよう
に、セラミックス側壁の形状を凹状の曲面形状としたこ
とによって圧縮応力、引っ張り応力が分散され、接着部
における応力が小さくなるので、各試作数１５０個のう
ち従来品では３個のガラス破壊が発生したのに対し、本
発明品ではガラスの欠け、破壊が全く認められなかっ
た。また、セラミックス側壁の形状を凹状の曲面形状と
したことにより、セラミックス材料の使用量を減少させ
て低コスト化を図ることができると共に、セラミックス
側壁部だけでも従来品に比べて５〜７％の軽量化を図る
ことができた。
ミックス平板にガラスと近似の熱膨張係数を有するセラ
ミックス材料、すなわちフォルステライト磁器又はステ
アタイト磁器を用いているので、封着後の冷却時の接着
部における引っ張り応力及び圧縮応力の発生を抑制する
ことができ、その結果、平面ガラスの破壊を防止するこ
とができる。さらに、本発明の場合には、上記したよう
に、セラミックス側壁の形状を凹状の曲面形状としたこ
とによって圧縮応力、引っ張り応力が分散され、接着部
における応力が小さくなるので、各試作数１５０個のう
ち従来品では３個のガラス破壊が発生したのに対し、本
発明品ではガラスの欠け、破壊が全く認められなかっ
た。また、セラミックス側壁の形状を凹状の曲面形状と
したことにより、セラミックス材料の使用量を減少させ
て低コスト化を図ることができると共に、セラミックス
側壁部だけでも従来品に比べて５〜７％の軽量化を図る
ことができた。
【００２０】尚、本実施例においては、セラミックス側
壁として４本のセラミック側板を組み合わせて作製した
ものを用いているが、必ずしもこの構成に限定されるも
のではなく、初めから一体枠構造に成形したセラミック
ス側壁を用いても同様の効果を得ることができる。
壁として４本のセラミック側板を組み合わせて作製した
ものを用いているが、必ずしもこの構成に限定されるも
のではなく、初めから一体枠構造に成形したセラミック
ス側壁を用いても同様の効果を得ることができる。
【００２１】また、本実施例においては、セラミックス
側壁とセラミックス平板に同じセラミック材料を使用し
ているが、必ずしもこの構成に限定されるものではな
く、フォルステライト磁器とステアタイト磁器を組み合
わせても同じ効果を得ることができる。また、セラミッ
クス材料としては特に限定されるものではないが、本発
明の効果を十分に発揮させるためには、フォルステライ
ト磁器あるいはステアタイト磁器を用いるのが好まし
い。
側壁とセラミックス平板に同じセラミック材料を使用し
ているが、必ずしもこの構成に限定されるものではな
く、フォルステライト磁器とステアタイト磁器を組み合
わせても同じ効果を得ることができる。また、セラミッ
クス材料としては特に限定されるものではないが、本発
明の効果を十分に発揮させるためには、フォルステライ
ト磁器あるいはステアタイト磁器を用いるのが好まし
い。
【００２２】また、本実施例においては、真空容器を、
平面ガラス、セラミックス平板及びセラミックス側壁に
よって構成しているが、必ずしもこの構成に限定される
ものではなく、上下面共に平面ガラスを使用しても何ら
差し支えない。
平面ガラス、セラミックス平板及びセラミックス側壁に
よって構成しているが、必ずしもこの構成に限定される
ものではなく、上下面共に平面ガラスを使用しても何ら
差し支えない。
【００２３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る薄型
表示デバイス用真空容器の第１又は第２の構成によれ
ば、セラミックス側壁の形状を単純な直方体とせずに側
面に凹状の曲面を有する形状としたことにより、圧縮応
力、引っ張り応力を分散して、接着部付近の応力を減少
させることができるので、平面ガラスの破壊を防止する
ことができ、その結果、セラミックス側壁の厚みを薄肉
化して軽量化を図ることができる。また、このようにセ
ラミックス側壁の側面形状を凹状の曲面とすることによ
り、使用原料を少なくして低コスト化を図ることもでき
る。
表示デバイス用真空容器の第１又は第２の構成によれ
ば、セラミックス側壁の形状を単純な直方体とせずに側
面に凹状の曲面を有する形状としたことにより、圧縮応
力、引っ張り応力を分散して、接着部付近の応力を減少
させることができるので、平面ガラスの破壊を防止する
ことができ、その結果、セラミックス側壁の厚みを薄肉
化して軽量化を図ることができる。また、このようにセ
ラミックス側壁の側面形状を凹状の曲面とすることによ
り、使用原料を少なくして低コスト化を図ることもでき
る。
【００２４】また、前記第１又は第２の構成において、
セラミックス材料としてフォルステライト磁器又はステ
アタイト磁器を用いるという好ましい構成によれば、こ
れらの材料がガラスと近似の熱膨張係数を有するため
に、封着後の冷却の際における応力の発生を抑制するこ
とができるので、平面ガラスの破壊をさらに防止するこ
とができる。
セラミックス材料としてフォルステライト磁器又はステ
アタイト磁器を用いるという好ましい構成によれば、こ
れらの材料がガラスと近似の熱膨張係数を有するため
に、封着後の冷却の際における応力の発生を抑制するこ
とができるので、平面ガラスの破壊をさらに防止するこ
とができる。
【図１】本発明に係る薄型表示デバイス用真空容器の一
実施例を示す断面図である。
実施例を示す断面図である。
【図２】本発明に係る薄型表示デバイス用真空容器の他
の実施例を示す断面図である。
の実施例を示す断面図である。
【図３】薄型表示デバイス用真空容器にかかる応力を説
明するための図である。
明するための図である。
【図４】従来の薄型表示デバイス用真空容器の斜視図で
ある。
ある。
【図５】図４のＩ−Ｉ断面図である。
【図６】従来の薄型表示デバイス用真空容器の斜視図で
ある。
ある。
【図７】図６のＩＩ−ＩＩ断面図である。
【図８】従来の薄型表示デバイス用真空容器にかかる応
力を説明するための図である。
力を説明するための図である。
３ ガラスフリット ４ 平面ガラス ５ セラミックス平板 １０、１１ セラミックス側壁
Claims (3)
- 【請求項１】 平面ガラスと、前記平面ガラスと対向し
て平行に設けられたセラミックス平板と、前記平面ガラ
ス及びセラミックス平板によって挟まれ、側面に凹状の
曲面を有するセラミックス側壁とを少なくとも備えた薄
型表示デバイス用真空容器。 - 【請求項２】 第１の平面ガラスと、前記第１の平面ガ
ラスと対向して平行に設けられた第２の平面ガラスと、
前記第１及び第２の平面ガラスによって挟まれ、側面に
凹状の曲面を有するセラミックス側壁とを少なくとも備
えた薄型表示デバイス用真空容器。 - 【請求項３】 セラミックス材料としてフォルステライ
ト磁器又はステアタイト磁器を用いる請求項１又は２に
記載の薄型表示デバイス用真空容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1618994A JPH07226175A (ja) | 1994-02-10 | 1994-02-10 | 薄型表示デバイス用真空容器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1618994A JPH07226175A (ja) | 1994-02-10 | 1994-02-10 | 薄型表示デバイス用真空容器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07226175A true JPH07226175A (ja) | 1995-08-22 |
Family
ID=11909578
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1618994A Pending JPH07226175A (ja) | 1994-02-10 | 1994-02-10 | 薄型表示デバイス用真空容器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07226175A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0992055A1 (en) * | 1997-06-24 | 2000-04-12 | Candescent Technologies Corporation | Low temperature glass frit sealing for thin computer displays |
| CN105549274A (zh) * | 2016-02-18 | 2016-05-04 | 武汉华星光电技术有限公司 | 改善液晶面板成盒工艺胶框固化率的方法及液晶面板 |
| CN105629589A (zh) * | 2016-01-05 | 2016-06-01 | 京东方科技集团股份有限公司 | 一种曲面显示面板及显示装置 |
-
1994
- 1994-02-10 JP JP1618994A patent/JPH07226175A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0992055A1 (en) * | 1997-06-24 | 2000-04-12 | Candescent Technologies Corporation | Low temperature glass frit sealing for thin computer displays |
| EP0992055A4 (en) * | 1997-06-24 | 2002-06-19 | Candescent Intellectual Prop | LOW TEMPERATURE GLASS FRIT SEAL FOR THIN COMPUTER INDICATORS |
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| US10203559B2 (en) | 2016-01-05 | 2019-02-12 | Boe Technology Group Co., Ltd. | Curved display panel and curved display device |
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