JPH07225908A - 磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドの製造方法

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JPH07225908A
JPH07225908A JP1420594A JP1420594A JPH07225908A JP H07225908 A JPH07225908 A JP H07225908A JP 1420594 A JP1420594 A JP 1420594A JP 1420594 A JP1420594 A JP 1420594A JP H07225908 A JPH07225908 A JP H07225908A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
core block
magnetic head
head
furnace
Prior art date
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Pending
Application number
JP1420594A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihisa Obata
明久 小幡
Yoshitsugu Miura
義從 三浦
Kenkichi Inada
健吉 稲田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】磁気ヘッドを構成するコアブロックをガラス接
合あるいは加工部分をガラス充填する製造工程において
発生する気泡を少なくし、磁気ヘッドの性能を向上させ
ること。 【構成】磁気ヘッドを構成するコアブロックをガラス接
合あるいは加工部分をガラス充填する製造工程におい
て、ガラスを溶融する前に、酸素雰囲気中で、該ガラス
が流動しない範囲の高温でコアブロック及び該ガラスを
一定時間保持した後、窒素雰囲気中等の還元雰囲気中で
該ガラスが流動しない範囲の高温でコアブロック及び該
ガラスを一定時間保持し、その後該ガラスを溶融し、コ
アブロックを半体同志を接合する。 【効果】充填ガラス部分の気泡の発生をおさえ、磁気ヘ
ッドの性能を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッドの製造方法
にかかわり、特に磁気ヘッドのガラス充填する工程で気
泡の発生を少なくし、ヘッド特性の向上を図る製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオヘッドなどの様な狭トラック幅の
磁気ヘッドは摺動安定化のために図1のように、所定の
トラック幅部1の両側に、ガラスを充填したガラス補強
部2を設けることが行われている。このようなガラス補
強部を有する磁気ヘッドの製造方法としては、従来、次
のような方法が一般的に行われている。すなわち図2の
ように、長方形フェライト等の強磁性体のコアブロック
3に所望のトラック幅部4を残す様にトラック幅規制溝
5を一定間隔で設け、また、図3のように他方のコアブ
ロック6に巻線窓用の切欠き溝7と、ギャップ突合せ面
には、所望のギャップ長を得るための非磁性層8とを設
け、コアブロック3,6を図4の様に突き合わせる。次
に図4に示す様に、巻線窓部9にガラス棒10をのせ、
これを、窒素,アルゴン等の雰囲気中で溶融することに
より、両コアブロックを一体化すると同時に切欠き部5
のガラス充填を行っている。ところが従来のこのような
ガラス充填工程では、コアブロックに付着している有機
物とガラスの反応により高温下でガスを発生させ、充填
ガラス(ガラス補強部)中に気泡を生じる。このためこ
のようなコアブロックを切断して図1のようなヘッドチ
ップを形成したときガラス補強部2に、図5の様に気泡
11が残る。このようなヘッドをシリンダに組み込み、
実機に搭載して評価すると、気泡が摺動面にある場合、
テープを傷つける、また気泡部分にゴミがつまり出力が
低下する等の欠点があり、この結果、歩留まりが悪くな
ることがわかった。このような問題点を解決するため
に、特開昭57−186225に開示されているような
磁気ヘッドの製造方法が提案された。この発明を要約す
れば次のようになる。コアブロック半体の接合の後にト
ラック幅規定のための溝加工を行い、その後充填された
ガラスを再溶融させて、トラック幅規定のための溝に充
填させる工程を含んだ磁気ヘッドの製造方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開昭57−1862
25号公報に開示されている磁気ヘッドの製造方法によ
り、ガラス補強部分に発生する気泡は従来に比べ減少す
る。しかしながら、切欠き部形成の機械加工の工程でこ
の部分が汚れ(有機物の付着)、これが原因となり生じ
た気泡の発生は完全には防げない。また、製造工程中、
ガラスを再溶融させなくてはならず、これが原因となり
生じた、フェライト−SiO2界面の拡散による変質層
形成に伴うフェライト磁気特性の劣化により、ヘッドの
歪成分が大きくなることが明らかとなった。
【0004】本発明は、上記の点に鑑みなされたもの
で、気泡の発生が極めて少なく、且つ、2次歪成分の小
さなヘッドを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】充填ガラス部に発生する
気泡の主原因は、ガラス充填溝を機械加工する際に付着
した有機物が原因であることが明らかにされた。この発
生原因は次に示す通りである。まず、トラック幅規定溝
を機械加工により形成する際に、該溝部分に有機物が付
着している。溝部分の表面は機械加工により数ミクロン
オーダーの凹凸が形成されている。次にギャップ材とし
てSiO2を0.18μm程度ギャップ対向面に形成す
るが、この際、ギャップ面と非平行のトラック幅規定溝
部分には極めて薄いSiO2膜しか形成されず、更に前
述のごとくこの部分には凹凸があるため、SiO2が完
全に形成されていない部分ができる。これにより、ガラ
スボンディング時のガラス溶融の際に、機械加工時に付
着した有機物と充填ガラスが反応し、気泡を発生させて
いることが明らかとなった。また、この有機物を除去す
る方法としては、ガラス充填を行う前に、酸素雰囲気中
において、ガラスが溶融しない温度で一定時間保持し、
有機物を分解させる方法が有効である。更に、本発明の
方法によれば、該溶着ガラスの表面に付着している汚れ
(有機物)も同時に除去される。この方法により、有機
物は完全に除去され、気泡の発生は極めて少なく押さえ
られる。しかし、酸素雰囲気中で熱処理を行っているた
め、フェライト表面(特に、トラック幅規定溝部分)の
酸化に伴う、ヘッド特性の劣化、特にヘッド歪成分の増
大に対処するために、酸素雰囲気中で熱処理を行った後
に、窒素雰囲気中等の還元雰囲気中で熱処理を行う。
【0006】
【作用】このように、磁気ヘッドを構成するコアブロッ
クをガラス接合あるいは加工部分をガラス充填する製造
工程において、ガラスを溶融する前に、酸素雰囲気中
で、該ガラスが流動しない範囲の高温でコアブロックを
一定時間保持した後、窒素雰囲気中等の還元雰囲気中で
該ガラスが流動しない範囲の高温でコアブロックを一定
時間保持する工程を設けたことを特徴とする磁気ヘッド
は、気泡の発生が極めて少なく、且つヘッドの歪成分が
小さい。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0008】まず、一対のフェライトブロックを用意
し、該フェライトブロックに図6に示すように巻線用溝
20と所望のトラック幅を得るためのトラック幅規定溝
21を高精度ダイサー等を用いて形成する。また、もう
一方のフェライトブロックにも、図7に示すように所望
のトラック幅を得るためのトラック幅規定溝21を、同
じく高精度ダイサー等を用いて形成する。次に、図8,
図9に示すように両コア半体のギャップ付き合わせ面に
ギャップ材SiO222(本実施例では、850Å)、
融着ガラス23を所定の膜厚形成し、両コアブロック半
体をガラス充填する工程に於いて、まず図10に示すよ
うな適当な治具24を用いて炉中にコアブロックを配置
し、溶着ガラス25をセットする。この後、炉内を酸素
雰囲気にし、炉内の温度をガラスが溶融しない範囲の温
度に維持する。本実施例では550℃である。この工程
で、コアブロック表面の有機物(特に、ギャップ対向面
と非平行な溝部分の、SiO2が極めて薄い膜しか形成
されていない部分)、更に溶着ガラス表面の有機物も、
炉内の酸素と結合し分解される。これにより、ガラスボ
ンディング前に気泡の発生原因となっていた有機物が除
去される。次に、酸素雰囲気中で熱処理したことに伴
う、フェライト表面層の回復のために、炉内を窒素雰囲
気にしてフェライトの還元処理を施す。その後、ガラス
の溶融する温度まで炉内の温度を上昇させ、一定時間保
持することで、ガラス充填を完了する。温度プロファイ
ルの概略は図11に示すようになる。このとき、気泡の
発生は、従来の製造方法と比較して、数パーセントにま
で減少した。また、ヘッドの歪成分も、従来の製造方法
により作られたヘッドに比べ、5〜10dB小さいもの
が得られた。図11において、Thは、溶着ガラスが溶
融しない範囲でできるだけ高い温度、Tmは該溶着ガラ
スが溶融する温度である。また、炉内の雰囲気は、本実
施例では、炉内の温度がThになるT1までは真空中、
T1からT2の間は酸素雰囲気中、T2からT3の間は
窒素雰囲気中、T3からT4の間は真空中、T4からT
5の間は窒素雰囲気中とした。更に、Thでの酸素雰囲
気中の保持時間については、3分以上保持したのち作製
したヘッドについては、気泡の発生はほとんど認められ
なかった。また、T2からT3の間の雰囲気を、水素を
含む混合ガスにした場合についても同様の結果が得られ
た。
【0009】
【発明の効果】このように、磁気ヘッドを構成するコア
ブロックをガラス接合あるいは加工部分をガラス充填す
る製造工程において、ガラスを溶融する前に、酸素雰囲
気中で、該ガラスが流動しない範囲の高温でコアブロッ
ク及び該ガラスを一定時間保持した後、窒素雰囲気中等
の還元雰囲気中で該ガラスが流動しない範囲の高温でコ
アブロック及び該ガラスを一定時間保持する工程を設け
たことを特徴とする磁気ヘッドは、溶着ガラス部分の気
泡の発生が極めて少なく、且つヘッドの歪成分が小さく
なり、磁気ヘッドの品質を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の磁気ヘッドの概略外観を示す斜視図であ
る。
【図2】従来の磁気ヘッドの製造工程を示す説明図であ
る。
【図3】従来の磁気ヘッドの製造工程を示す説明図であ
る。
【図4】従来の磁気ヘッドの製造工程を示す説明図であ
る。
【図5】従来の磁気ヘッドの製造工程で作製した磁気ヘ
ッドの摺動面を示す図である。
【図6】本発明の磁気ヘッドの製造工程を示す説明図で
ある。
【図7】本発明の磁気ヘッドの製造工程を示す説明図で
ある。
【図8】本発明の磁気ヘッドの製造工程を示す説明図で
ある。
【図9】本発明の磁気ヘッドの製造工程を示す説明図で
ある。
【図10】本発明の磁気ヘッドの製造工程を示す説明図
である。
【図11】本発明の磁気ヘッドのガラス充填工程の温度
プロファイルを示す概略図である。
【符号の説明】
1…トラック幅部、2…ガラス補強部、3…コアブロッ
ク、4…トラック幅部、5…トラック幅規制溝、6…コ
アブロック、7…巻線用切欠き溝、8…非磁性層、9…
巻線窓部、10…ガラス棒、11…気泡、20…巻線用
溝、21…トラック幅規定溝、24…治具、25…ガラ
ス棒。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気ヘッドを構成するコアブロックをガラ
    ス接合あるいは加工部分をガラス充填する製造工程にお
    いて、ガラスを溶融する前に、酸素雰囲気中で、該ガラ
    スが流動しない範囲の高温でコアブロック及び該ガラス
    を一定時間保持した後、窒素雰囲気中等の還元雰囲気中
    で該ガラスが流動しない範囲の高温でコアブロック及び
    該ガラスを一定時間保持する工程を設けたことを特徴と
    する磁気ヘッドの製造方法。
JP1420594A 1994-02-08 1994-02-08 磁気ヘッドの製造方法 Pending JPH07225908A (ja)

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JP1420594A JPH07225908A (ja) 1994-02-08 1994-02-08 磁気ヘッドの製造方法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8025465B2 (en) 2008-09-29 2011-09-27 Kyocera Corporation Cutting insert, cutting tool and cutting method using the same
US8475092B2 (en) 2008-08-29 2013-07-02 Kyocera Corporation Cutting insert, cutting tool and cutting method using the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8475092B2 (en) 2008-08-29 2013-07-02 Kyocera Corporation Cutting insert, cutting tool and cutting method using the same
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