JPH07225001A - 過熱蒸気の回収方法及びその装置 - Google Patents
過熱蒸気の回収方法及びその装置Info
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- JPH07225001A JPH07225001A JP6039333A JP3933394A JPH07225001A JP H07225001 A JPH07225001 A JP H07225001A JP 6039333 A JP6039333 A JP 6039333A JP 3933394 A JP3933394 A JP 3933394A JP H07225001 A JPH07225001 A JP H07225001A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ＨＣｌガスによる高温腐食を発生させずに効
率的に熱交換器で高温蒸気を得ることができる過熱蒸気
の回収方法とその装置を提供する。 【構成】 腐食性成分を含む廃棄物又は該廃棄物を加工
した固形燃料を燃焼させる流動床燃焼炉又は流動床ボイ
ラ１の過熱蒸気の回収装置において、前記流動層燃焼室
の炉底３に高温の流動媒体抜出通路４を設け、該抜出通
路４の下部に熱交換器５を備え、該熱交換器５には過熱
蒸気管６と該蒸気管より下に散気手段７を配備したもの
であり、また、前記熱交換器５には過熱蒸気管６の下部
に蒸発管又は低圧給水加熱管１０を設けてもよい。
率的に熱交換器で高温蒸気を得ることができる過熱蒸気
の回収方法とその装置を提供する。 【構成】 腐食性成分を含む廃棄物又は該廃棄物を加工
した固形燃料を燃焼させる流動床燃焼炉又は流動床ボイ
ラ１の過熱蒸気の回収装置において、前記流動層燃焼室
の炉底３に高温の流動媒体抜出通路４を設け、該抜出通
路４の下部に熱交換器５を備え、該熱交換器５には過熱
蒸気管６と該蒸気管より下に散気手段７を配備したもの
であり、また、前記熱交換器５には過熱蒸気管６の下部
に蒸発管又は低圧給水加熱管１０を設けてもよい。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、廃棄物の燃焼における
熱の回収方法に係り、特に、腐食性成分を含む都市ごみ
等の廃棄物を、流動床炉で燃焼させた際の高温の流動媒
体を利用した高温化した過熱蒸気の回収方法とその装置
に関するものである。
熱の回収方法に係り、特に、腐食性成分を含む都市ごみ
等の廃棄物を、流動床炉で燃焼させた際の高温の流動媒
体を利用した高温化した過熱蒸気の回収方法とその装置
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】都市ごみ、汚泥等の廃棄物を焼却する装
置には、省エネルギの観点から、燃焼排熱回収装置を設
けている。熱回収方式としては、空気予熱、温水回収あ
るいは熱気回収法等があるが、都市ごみ、高カロリ汚泥
等を焼却する比較的発熱量の高い廃棄物焼却装置におい
ては、熱回収装置として廃熱ボイラが付属され、回収蒸
気により発電を行なう例が多い。
置には、省エネルギの観点から、燃焼排熱回収装置を設
けている。熱回収方式としては、空気予熱、温水回収あ
るいは熱気回収法等があるが、都市ごみ、高カロリ汚泥
等を焼却する比較的発熱量の高い廃棄物焼却装置におい
ては、熱回収装置として廃熱ボイラが付属され、回収蒸
気により発電を行なう例が多い。
【０００３】回収蒸気により発電を行なう場合、蒸気タ
ービン側からみれば、蒸気としては過熱状態で蒸気温度
及び圧力は高いほど効率的である。しかし、現状ではＨ
Ｃｌガスによる高温腐食の点より過熱蒸気温度は制限さ
れている。一方、焼却装置での廃熱回収ボイラ形式につ
いてみると、従来の排ガス中に設置される廃熱ボイラに
代る新しい効率的な方法として、燃焼部を流動層にし、
その中に伝熱管を埋設して行なう方法がある。
ービン側からみれば、蒸気としては過熱状態で蒸気温度
及び圧力は高いほど効率的である。しかし、現状ではＨ
Ｃｌガスによる高温腐食の点より過熱蒸気温度は制限さ
れている。一方、焼却装置での廃熱回収ボイラ形式につ
いてみると、従来の排ガス中に設置される廃熱ボイラに
代る新しい効率的な方法として、燃焼部を流動層にし、
その中に伝熱管を埋設して行なう方法がある。
【０００４】流動床炉の流動媒体から熱回収する方法と
して、図５（特開昭５７−１６６４１２号公報）、及び
内部循環型の図６（特願昭６３−２３７５７号）等が知
られており、これらはＨＣｌ等が多量に発生する燃焼室
内の腐食環境よりは、層内伝熱管が設置されている熱回
収室のＨＣｌ濃度が少なくなり、腐食環境は多少軽減さ
れると考えられる。しかしながら実際には水のような流
動特性をもつ流動層において、燃焼室側面で連通してい
る前記方式は、ＨＣｌも流動媒体と共に移動するため、
過熱蒸気温度を４５０℃〜５００℃程度まで上げること
は困難である。
して、図５（特開昭５７−１６６４１２号公報）、及び
内部循環型の図６（特願昭６３−２３７５７号）等が知
られており、これらはＨＣｌ等が多量に発生する燃焼室
内の腐食環境よりは、層内伝熱管が設置されている熱回
収室のＨＣｌ濃度が少なくなり、腐食環境は多少軽減さ
れると考えられる。しかしながら実際には水のような流
動特性をもつ流動層において、燃焼室側面で連通してい
る前記方式は、ＨＣｌも流動媒体と共に移動するため、
過熱蒸気温度を４５０℃〜５００℃程度まで上げること
は困難である。
【０００５】そのため、図７（特公昭６１−１３５３３
号公報）では、流動層を連通させないように分割し、ボ
イラ蒸発水管と過熱蒸気管とを別々の流動層に埋設し、
過熱蒸気管を埋設した流動層に塩素含有量の少ない廃棄
物を供給するようにしたものであるが、本方式は廃棄物
を塩素含有量によって選別しなければならないという使
用者側の難かしさを持っている。
号公報）では、流動層を連通させないように分割し、ボ
イラ蒸発水管と過熱蒸気管とを別々の流動層に埋設し、
過熱蒸気管を埋設した流動層に塩素含有量の少ない廃棄
物を供給するようにしたものであるが、本方式は廃棄物
を塩素含有量によって選別しなければならないという使
用者側の難かしさを持っている。
【０００６】図８｛「産業公害」Ｖｏｌ．２９，Ｎｏ．
８，４７〜６１（１９９３）｝は、外部循環形流動床ボ
イラの外部熱交換器付のものである。本形式はサイクロ
ンで循環粒子媒体（石灰石と灰を主とする流動砂）を捕
収して、外部熱交換器へ供給するため、ガス状のＨＣｌ
は排ガスと一緒にサイクロンから出ていき、外部熱交換
器中のＨＣｌ濃度は、図５，６，７の例より低くなる。
８，４７〜６１（１９９３）｝は、外部循環形流動床ボ
イラの外部熱交換器付のものである。本形式はサイクロ
ンで循環粒子媒体（石灰石と灰を主とする流動砂）を捕
収して、外部熱交換器へ供給するため、ガス状のＨＣｌ
は排ガスと一緒にサイクロンから出ていき、外部熱交換
器中のＨＣｌ濃度は、図５，６，７の例より低くなる。
【０００７】但し、この図８の方式には、下記の弱点が
ある。 熱回収室（外部熱交換器）から燃焼室へ戻る循環粒
子の連通口を流動層上部に設けているが、このことは、
熱回収室の流動媒体を激しく流動化させて水のような流
動特性をもたせてオーバーフローする形で粒子を燃焼室
へ戻すことになる。
ある。 熱回収室（外部熱交換器）から燃焼室へ戻る循環粒
子の連通口を流動層上部に設けているが、このことは、
熱回収室の流動媒体を激しく流動化させて水のような流
動特性をもたせてオーバーフローする形で粒子を燃焼室
へ戻すことになる。
【０００８】すなわち、熱回収室の流動媒体は、層内伝
熱管と流動用空気によって冷却されているので、サイク
ロンから高温の粒子を供給しても瞬時に冷却されて中温
（５００〜５５０℃位）に均質化されるのである。この
程度の温度域で、過熱蒸気温度を例えば５００℃に上げ
ようとすると、給熱側（砂）と受熱側（過熱蒸気）の温
度差が小さくなるため、伝熱面積を増大する必要があ
る。
熱管と流動用空気によって冷却されているので、サイク
ロンから高温の粒子を供給しても瞬時に冷却されて中温
（５００〜５５０℃位）に均質化されるのである。この
程度の温度域で、過熱蒸気温度を例えば５００℃に上げ
ようとすると、給熱側（砂）と受熱側（過熱蒸気）の温
度差が小さくなるため、伝熱面積を増大する必要があ
る。
【０００９】 腐食に影響を与える因子は複雑である
が、媒体中のＣｌ濃度の大少もひとつの要素であると考
えられる。燃焼室の流動媒体とサイクロン捕集粒子のＣ
ｌ濃度を測定した結果、流動媒体中のＣｌ含有率約０．
１％に対し、サイクロン捕集粒子中のＣｌ含有率は約
０．５％と５倍の濃度を示した。これは、サイクロン捕
集粒子の方が細かく、表面積が大きいために、粒子に付
着するＣｌが増加するものと考えられる。
が、媒体中のＣｌ濃度の大少もひとつの要素であると考
えられる。燃焼室の流動媒体とサイクロン捕集粒子のＣ
ｌ濃度を測定した結果、流動媒体中のＣｌ含有率約０．
１％に対し、サイクロン捕集粒子中のＣｌ含有率は約
０．５％と５倍の濃度を示した。これは、サイクロン捕
集粒子の方が細かく、表面積が大きいために、粒子に付
着するＣｌが増加するものと考えられる。
【００１０】また、特開平５−２２３２３２号公報に
は、循環する流動媒体を水及び空気で冷却した後、流動
床炉に循環し、層内温度を制御するとともに、予熱され
た空気を二次空気として流動床炉に供給する方法が開示
されているが、この方法は流動床燃焼炉の層内温度を制
御することが目的であり、そのために循環媒体を空気で
冷やすことが必要となるものであり、そしてここで予熱
された空気を二次空気として火炉へ戻すものであり、過
熱蒸気については言及されていない。
は、循環する流動媒体を水及び空気で冷却した後、流動
床炉に循環し、層内温度を制御するとともに、予熱され
た空気を二次空気として流動床炉に供給する方法が開示
されているが、この方法は流動床燃焼炉の層内温度を制
御することが目的であり、そのために循環媒体を空気で
冷やすことが必要となるものであり、そしてここで予熱
された空気を二次空気として火炉へ戻すものであり、過
熱蒸気については言及されていない。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の問題点を解消し、廃棄物の焼却においてＨＣｌ
ガスによる高温腐食を発生させることなく効率的に熱交
換器で高温蒸気を得ることができる過熱蒸気の回収方法
とその装置を提供することを課題とするものである。
来技術の問題点を解消し、廃棄物の焼却においてＨＣｌ
ガスによる高温腐食を発生させることなく効率的に熱交
換器で高温蒸気を得ることができる過熱蒸気の回収方法
とその装置を提供することを課題とするものである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、腐食性成分を含む廃棄物又は該廃棄物
を加工した固形燃料を、流動床燃焼炉又は流動床ボイラ
で燃焼して蒸気及び過熱蒸気を回収する方法において、
流動層燃焼室の炉底から高温の流動媒体を抜き出し、抜
き出した流動媒体が保有する熱量を利用して高温化した
過熱蒸気を取り出すこととしたものである。
に、本発明では、腐食性成分を含む廃棄物又は該廃棄物
を加工した固形燃料を、流動床燃焼炉又は流動床ボイラ
で燃焼して蒸気及び過熱蒸気を回収する方法において、
流動層燃焼室の炉底から高温の流動媒体を抜き出し、抜
き出した流動媒体が保有する熱量を利用して高温化した
過熱蒸気を取り出すこととしたものである。
【００１３】また、本発明では、腐食性成分を含む廃棄
物又は該廃棄物を加工した固形燃料を燃焼させる流動床
燃焼炉又は流動床ボイラの過熱蒸気の回収装置におい
て、前記流動層燃焼室の炉底に高温の流動媒体抜出通路
を設け、該抜出通路の下部に熱交換器を備え、該熱交換
器には過熱蒸気管と該蒸気管より下に散気手段を配備す
ることとしたものである。
物又は該廃棄物を加工した固形燃料を燃焼させる流動床
燃焼炉又は流動床ボイラの過熱蒸気の回収装置におい
て、前記流動層燃焼室の炉底に高温の流動媒体抜出通路
を設け、該抜出通路の下部に熱交換器を備え、該熱交換
器には過熱蒸気管と該蒸気管より下に散気手段を配備す
ることとしたものである。
【００１４】前記の回収装置において、熱交換器には過
熱蒸気管の下部に蒸気管又は低圧給水加熱器を設けても
よく、こうすることにより流動媒体からの熱回収率をよ
り高めることができる。また、熱交換器は、そこに設け
た散気手段によって、内部に流動層を形成でき、更に、
該散気空気は、該熱交換器の頂部に設けた排出口を二次
空気供給管に接続することによって、前記流動床炉の二
次空気として利用できる。
熱蒸気管の下部に蒸気管又は低圧給水加熱器を設けても
よく、こうすることにより流動媒体からの熱回収率をよ
り高めることができる。また、熱交換器は、そこに設け
た散気手段によって、内部に流動層を形成でき、更に、
該散気空気は、該熱交換器の頂部に設けた排出口を二次
空気供給管に接続することによって、前記流動床炉の二
次空気として利用できる。
【００１５】
【作用】本発明では、流動層燃焼室の下部炉底から高温
の流動媒体を抜き出し、該流動媒体の保有熱量を利用し
て過熱蒸気を高温化させることにより、次のような作用
をもつ。 燃焼室の炉底からの流動媒体抜出し通路において、
流動媒体抜出し装置による抜出し量に応じて、固定層の
状態で沈降してくるため、ガス状ＨＣｌは上昇して抜け
ていき、熱回収室に達するころには、流動媒体中のＨＣ
ｌ濃度はほとんど皆無である。 サイクロン捕集粒子よりも粒径が粗いため、媒体中
のＣｌ分が最も少ない。
の流動媒体を抜き出し、該流動媒体の保有熱量を利用し
て過熱蒸気を高温化させることにより、次のような作用
をもつ。 燃焼室の炉底からの流動媒体抜出し通路において、
流動媒体抜出し装置による抜出し量に応じて、固定層の
状態で沈降してくるため、ガス状ＨＣｌは上昇して抜け
ていき、熱回収室に達するころには、流動媒体中のＨＣ
ｌ濃度はほとんど皆無である。 サイクロン捕集粒子よりも粒径が粗いため、媒体中
のＣｌ分が最も少ない。
【００１６】また、熱交換器の流動媒体は下方から抜く
ために、散気空気は伝熱管と媒体との熱交換を促進及び
制御するためだけの量でよく、均質な流動層ではなく、
上層部が高温で、下部へ沈降移動する毎に、熱回収され
て低温になっていく温度勾配を持っているため、下記の
作用を持つ。
ために、散気空気は伝熱管と媒体との熱交換を促進及び
制御するためだけの量でよく、均質な流動層ではなく、
上層部が高温で、下部へ沈降移動する毎に、熱回収され
て低温になっていく温度勾配を持っているため、下記の
作用を持つ。
【００１７】 最も高温にする必要のある過熱蒸気管
を層上部に設け、高温（７００〜８５０℃）の流動媒体
から熱交換できるため、温度差を高くとることができ、
小さな伝熱面積で高温（５００℃以上）の過熱蒸気を得
ることができる。 過熱蒸気管の下部に、蒸発管及び又は低圧給水加熱
器を設け、流動媒体からの熱回収率を高くすることがで
きる。なお、熱回収が終った流動媒体は、不燃物がある
ものは不燃物を除去した後火炉に戻される。
を層上部に設け、高温（７００〜８５０℃）の流動媒体
から熱交換できるため、温度差を高くとることができ、
小さな伝熱面積で高温（５００℃以上）の過熱蒸気を得
ることができる。 過熱蒸気管の下部に、蒸発管及び又は低圧給水加熱
器を設け、流動媒体からの熱回収率を高くすることがで
きる。なお、熱回収が終った流動媒体は、不燃物がある
ものは不燃物を除去した後火炉に戻される。
【００１８】
【実施例】以下、本発明を図面により具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例１ 図１に本発明の回収装置を設置した流動床炉の概略断面
図を示す。図１は大きな不燃物を含まない燃焼物を対象
とした場合の例である。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例１ 図１に本発明の回収装置を設置した流動床炉の概略断面
図を示す。図１は大きな不燃物を含まない燃焼物を対象
とした場合の例である。
【００１９】図１において、１は流動床燃焼炉又は流動
床ボイラである流動床炉、２は流動層、３は炉底、４は
流動媒体抜出通路であり、該抜出通路４の下部に熱交換
器５を設け、該熱交換器には過熱蒸気管６、散気装置７
が設けられている。また、過熱蒸気管６の下方には蒸発
管又は低圧給水加熱管１０を設けてもよい。
床ボイラである流動床炉、２は流動層、３は炉底、４は
流動媒体抜出通路であり、該抜出通路４の下部に熱交換
器５を設け、該熱交換器には過熱蒸気管６、散気装置７
が設けられている。また、過熱蒸気管６の下方には蒸発
管又は低圧給水加熱管１０を設けてもよい。
【００２０】上記の装置において、流動床炉１では、燃
料が１１から投入されて一次空気１２で流動している流
動層２において燃焼される。燃焼により加熱された流動
媒体８が炉底３に設けられた流動媒体抜出通路４から熱
交換器５の上部に導入される。その間に流動媒体中に含
まれるＨＣｌガスはほとんど上昇し排出される。そし
て、導入された流動媒体８は、まず過熱蒸気管６と接触
し、過熱蒸気を生成し、次いで蒸発管又は低圧給水加熱
管と接触して流動媒体の保有熱を有効利用して流動媒体
は冷やされる。
料が１１から投入されて一次空気１２で流動している流
動層２において燃焼される。燃焼により加熱された流動
媒体８が炉底３に設けられた流動媒体抜出通路４から熱
交換器５の上部に導入される。その間に流動媒体中に含
まれるＨＣｌガスはほとんど上昇し排出される。そし
て、導入された流動媒体８は、まず過熱蒸気管６と接触
し、過熱蒸気を生成し、次いで蒸発管又は低圧給水加熱
管と接触して流動媒体の保有熱を有効利用して流動媒体
は冷やされる。
【００２１】この間、散気装置７からは伝熱管６，１０
と媒体８との熱交換を促進及び制御するために散気空気
が導入される。そして導入された散気空気は加熱され
て、流動床炉１の２次空気１３として利用される。ま
た、熱交換器５で冷却された流動媒体８は流動媒体抜出
口９から抜き出され管１７を通って流動床炉１に循環さ
れる。
と媒体８との熱交換を促進及び制御するために散気空気
が導入される。そして導入された散気空気は加熱され
て、流動床炉１の２次空気１３として利用される。ま
た、熱交換器５で冷却された流動媒体８は流動媒体抜出
口９から抜き出され管１７を通って流動床炉１に循環さ
れる。
【００２２】実施例２ 図２は、本発明の他の回収装置を設置した流動床炉の概
略断面図である。図２は、大きな不燃物を含む場合の燃
焼物を対象とした実施例であり、図１との相違点は熱交
換器５の一部を伝熱管６、１０を設置しないで、大型不
燃物１５が通る不燃物通路１４としたものである。
略断面図である。図２は、大きな不燃物を含む場合の燃
焼物を対象とした実施例であり、図１との相違点は熱交
換器５の一部を伝熱管６、１０を設置しないで、大型不
燃物１５が通る不燃物通路１４としたものである。
【００２３】この場合、熱交換器５の下部の流動媒体抜
出口から抜き出された大型不燃物を含む流動媒体は、不
燃物分離装置１６により、不燃物１８を分離して、流動
媒体８のみが流動媒体循環管１７により、流動床炉１に
循環される。なお、大型不燃物通路１４は、図２のよう
に一端に設ける以外に図１のように中央に設ける方式で
も、その部分に伝熱管を設置しなければ同様に可能であ
り、各種の方式で実施できる。
出口から抜き出された大型不燃物を含む流動媒体は、不
燃物分離装置１６により、不燃物１８を分離して、流動
媒体８のみが流動媒体循環管１７により、流動床炉１に
循環される。なお、大型不燃物通路１４は、図２のよう
に一端に設ける以外に図１のように中央に設ける方式で
も、その部分に伝熱管を設置しなければ同様に可能であ
り、各種の方式で実施できる。
【００２４】また、流動媒体が外部熱交換器へ入る前に
不燃物を除去する方法も考えられるが、高温の媒体を取
扱うために、分級器等は冷却して保護する必要があり、
そのため流動媒体は冷やされて中温になってしまうた
め、過熱蒸気を高温化することが困難になってしまう。
従って火炉から抜出した高温流動媒体は、途中に装置類
を設けないで、かつ冷却しないで、高温のまま最も蒸気
温度の高い過熱器管に接触させることが重要である。図
３は、燃焼室の層温制御が可能な内部循環流動床ボイラ
の左右から流動媒体を抜き出す例であり、このように設
置してもよい。
不燃物を除去する方法も考えられるが、高温の媒体を取
扱うために、分級器等は冷却して保護する必要があり、
そのため流動媒体は冷やされて中温になってしまうた
め、過熱蒸気を高温化することが困難になってしまう。
従って火炉から抜出した高温流動媒体は、途中に装置類
を設けないで、かつ冷却しないで、高温のまま最も蒸気
温度の高い過熱器管に接触させることが重要である。図
３は、燃焼室の層温制御が可能な内部循環流動床ボイラ
の左右から流動媒体を抜き出す例であり、このように設
置してもよい。
【００２５】実施例３ 図４は、過熱蒸気を腐食環境の強弱によって、過熱蒸気
の温度レベルで使い分けた例を示す流動床炉の全体構成
図である。腐食環境の最も悪い排ガス煙道には過熱蒸気
温度の低い（約２８０℃〜３５０℃）Ｎｏ．１過熱器管
６ａを設置し、腐食環境が多少軽減される流動層の熱回
収部にて過熱蒸気温度を例えば４００℃まで昇温するＮ
ｏ．２過熱器管６ｂを設置し、最も高温の過熱蒸気（約
４５０℃以上）を得るＮｏ．３過熱器管６を腐食環境の
最も少ない炉下の外部熱交換器に設置したものである。
の温度レベルで使い分けた例を示す流動床炉の全体構成
図である。腐食環境の最も悪い排ガス煙道には過熱蒸気
温度の低い（約２８０℃〜３５０℃）Ｎｏ．１過熱器管
６ａを設置し、腐食環境が多少軽減される流動層の熱回
収部にて過熱蒸気温度を例えば４００℃まで昇温するＮ
ｏ．２過熱器管６ｂを設置し、最も高温の過熱蒸気（約
４５０℃以上）を得るＮｏ．３過熱器管６を腐食環境の
最も少ない炉下の外部熱交換器に設置したものである。
【００２６】本方式にすれば、炉下から抜き出す高温の
流動媒体量を少くすることができ、熱交換器５も流動媒
体循環設備も小さくすることができる。なお、図４に示
す３つの過熱器の組合せの他、Ｎｏ．１過熱器管６ａを
省略したもの、Ｎｏ．２過熱器管６ｂを省略した２つの
過熱器の組合せでも良い。
流動媒体量を少くすることができ、熱交換器５も流動媒
体循環設備も小さくすることができる。なお、図４に示
す３つの過熱器の組合せの他、Ｎｏ．１過熱器管６ａを
省略したもの、Ｎｏ．２過熱器管６ｂを省略した２つの
過熱器の組合せでも良い。
【００２７】
【発明の効果】本発明により、燃料の種類を問わずに過
熱蒸気管の高温腐食問題を完全に回避できるため、都市
ごみ等の腐食性成分を含む廃棄物を燃料として用いても
通常の良質燃料焚ボイラと同等の高い蒸気温度を得るこ
とができる。その結果、発電効率の極めて高い、廃棄物
燃焼による発電が可能となるものである。また、不燃物
を含む燃料の場合、炉下から不燃物と流動媒体を抜き出
さなければならず、熱損失が大きかったが、本発明によ
り熱回収効率又はボイラ効率の向上とともに蒸気の質を
高めることができる一石二鳥の効果を得るものである。
熱蒸気管の高温腐食問題を完全に回避できるため、都市
ごみ等の腐食性成分を含む廃棄物を燃料として用いても
通常の良質燃料焚ボイラと同等の高い蒸気温度を得るこ
とができる。その結果、発電効率の極めて高い、廃棄物
燃焼による発電が可能となるものである。また、不燃物
を含む燃料の場合、炉下から不燃物と流動媒体を抜き出
さなければならず、熱損失が大きかったが、本発明によ
り熱回収効率又はボイラ効率の向上とともに蒸気の質を
高めることができる一石二鳥の効果を得るものである。
【図１】本発明の回収装置を設置した流動床炉の概略断
面図。
面図。
【図２】本発明の他の回収装置を設置した流動床炉の概
略断面図。
略断面図。
【図３】本発明のもう一つの回収装置を設置した流動床
炉の概略断面図。
炉の概略断面図。
【図４】本発明の過熱蒸気配管系の一例を示す全体構成
図。
図。
【図５】従来の流動床炉の概略断面図。
【図６】従来の流動床炉の概略構成図。
【図７】従来の流動床炉の概略構成図。
【図８】従来の流動床炉の概略構成図。
１：流動床炉、２：流動層、３：炉底、４：流動媒体抜
出通路、５：熱交換器、６：過熱蒸気管、６ａ：Ｎｏ．
１加熱器管、６ｂ：Ｎｏ．２加熱器管、７：散気装置、
８：流動媒体、９：抜出口、１０：伝熱管、１１：燃料
投入口、１２：一次空気、１３：二次空気、１４：大型
不燃物通路、１５：大型不燃物、１６：不燃物分離装
置、１７：媒体循環管、１８：不燃物
出通路、５：熱交換器、６：過熱蒸気管、６ａ：Ｎｏ．
１加熱器管、６ｂ：Ｎｏ．２加熱器管、７：散気装置、
８：流動媒体、９：抜出口、１０：伝熱管、１１：燃料
投入口、１２：一次空気、１３：二次空気、１４：大型
不燃物通路、１５：大型不燃物、１６：不燃物分離装
置、１７：媒体循環管、１８：不燃物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅井 清 東京都大田区羽田旭町11番１号 株式会社 荏原製作所内
Claims (4)
- 【請求項１】 腐食性成分を含む廃棄物又は該廃棄物を
加工した固形燃料を、流動床燃焼炉又は流動床ボイラで
燃焼して蒸気及び過熱蒸気を回収する方法において、流
動層燃焼室の炉底から高温の流動媒体を抜き出し、抜き
出した流動媒体が保有する熱量を利用して高温化した過
熱蒸気を取り出すことを特徴とする過熱蒸気の回収方
法。 - 【請求項２】 腐食性成分を含む廃棄物又は該廃棄物を
加工した固形燃料を燃焼させる流動床燃焼炉又は流動床
ボイラの過熱蒸気の回収装置において、前記流動層燃焼
室の炉底に高温の流動媒体抜出通路を設け、該抜出通路
の下部に熱交換器を備え、該熱交換器には過熱蒸気管と
該蒸気管より下に散気手段を配備したことを特徴とする
過熱蒸気の回収装置。 - 【請求項３】 前記熱交換器には、過熱蒸気管の下部
に、蒸気管又は低圧給水加熱器を設けたことを特徴とす
る請求項２記載の過熱蒸気の回収装置。 - 【請求項４】 前記熱交換器には、該熱交換器の頂部に
散気空気の排出口を設け、該排出口を前記流動床炉の二
次空気供給管に接続したことを特徴とする請求項２又は
３記載の過熱蒸気の回収装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6039333A JPH07225001A (ja) | 1994-02-15 | 1994-02-15 | 過熱蒸気の回収方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6039333A JPH07225001A (ja) | 1994-02-15 | 1994-02-15 | 過熱蒸気の回収方法及びその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07225001A true JPH07225001A (ja) | 1995-08-22 |
Family
ID=12550174
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6039333A Pending JPH07225001A (ja) | 1994-02-15 | 1994-02-15 | 過熱蒸気の回収方法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07225001A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108006437A (zh) * | 2017-10-31 | 2018-05-08 | 河南中烟工业有限责任公司 | 一种提高蒸汽干度的系统 |
Citations (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5549137A (en) * | 1978-10-03 | 1980-04-09 | Foster Wheeler Corp | Fluid bed device and its operation method |
| JPS57166412A (en) * | 1981-03-27 | 1982-10-13 | Babcock & Wilcox Ag | Spital bed type combustor with ash cooler |
| JPH01239303A (ja) * | 1988-03-17 | 1989-09-25 | Babcock Hitachi Kk | 流動層ボイラ |
| JPH05141637A (ja) * | 1991-11-25 | 1993-06-08 | Ebara Corp | 流動床焼却プラントとその運転方法 |
| JPH06288524A (ja) * | 1993-04-05 | 1994-10-11 | Kobe Steel Ltd | 流動層ボイラ |
-
1994
- 1994-02-15 JP JP6039333A patent/JPH07225001A/ja active Pending
Patent Citations (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040520 |
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| A521 | Written amendment |
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| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041105 |