JPH07223860A - 複合磁器材料 - Google Patents
複合磁器材料Info
- Publication number
- JPH07223860A JPH07223860A JP6015319A JP1531994A JPH07223860A JP H07223860 A JPH07223860 A JP H07223860A JP 6015319 A JP6015319 A JP 6015319A JP 1531994 A JP1531994 A JP 1531994A JP H07223860 A JPH07223860 A JP H07223860A
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- Japan
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- sintering
- magnetic material
- substance
- dielectric material
- magnetic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 焼結時の誘電材料と磁性材料との反応を極力
抑える。 【構成】 誘電材料と磁性材料との混合粉を焼結して得
られる複合磁器材料であって、該混合粉の焼結時におけ
る、誘電材料と磁性材料との化学反応を抑えると共に、
焼結温度を下げるための第三物質を含む複合磁器材料。 【効果】 第三物質の配合により、焼結時の誘電材料と
磁性材料との化学反応が防止され、また、第三物質によ
る焼結温度の低減効果で低温焼結を行なうことにより、
誘電材料と磁性材料との化学反応はより一層抑えられ、
この結果、焼結時において、誘電材料と磁性材料とは殆
ど化学反応を生起しなくなる。反応により生成した異物
質を含まない、高特性複合磁器材料を容易に得ることが
できる。
抑える。 【構成】 誘電材料と磁性材料との混合粉を焼結して得
られる複合磁器材料であって、該混合粉の焼結時におけ
る、誘電材料と磁性材料との化学反応を抑えると共に、
焼結温度を下げるための第三物質を含む複合磁器材料。 【効果】 第三物質の配合により、焼結時の誘電材料と
磁性材料との化学反応が防止され、また、第三物質によ
る焼結温度の低減効果で低温焼結を行なうことにより、
誘電材料と磁性材料との化学反応はより一層抑えられ、
この結果、焼結時において、誘電材料と磁性材料とは殆
ど化学反応を生起しなくなる。反応により生成した異物
質を含まない、高特性複合磁器材料を容易に得ることが
できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は複合磁器材料に係り、特
に、電子部品材料として有用な複合セラミックス材料に
関するものである。
に、電子部品材料として有用な複合セラミックス材料に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】電子部品の分野において、誘電材料及び
磁性材料の占める役割は大きく、前者は主にコンデンサ
用材料として、後者は主にインダクタ用材料として広く
用いられており、それぞれの材料によりコンデンサとイ
ンダクタが製造されている。
磁性材料の占める役割は大きく、前者は主にコンデンサ
用材料として、後者は主にインダクタ用材料として広く
用いられており、それぞれの材料によりコンデンサとイ
ンダクタが製造されている。
【０００３】ところで、従来、信号ライン等に使用され
るＥＭＩフィルタは、一般に、これらのコンデンサ及び
インダクタの個別素子を組み合わせて製造されている。
しかしながら、コンデンサ或いはインダクタの個別素子
を組み合わせてなる従来のＥＭＩフィルタでは、製品の
小型化を図ることができなかった。
るＥＭＩフィルタは、一般に、これらのコンデンサ及び
インダクタの個別素子を組み合わせて製造されている。
しかしながら、コンデンサ或いはインダクタの個別素子
を組み合わせてなる従来のＥＭＩフィルタでは、製品の
小型化を図ることができなかった。
【０００４】このような問題を解決するために、従来、
誘電材料と磁性材料とを混合、焼結してなる複合磁器材
料を用いて、キャパシタンス分とインダクタンス分を兼
備するＥＭＩフィルタを製造する試みがなされている。
誘電材料と磁性材料とを混合、焼結してなる複合磁器材
料を用いて、キャパシタンス分とインダクタンス分を兼
備するＥＭＩフィルタを製造する試みがなされている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、誘電材
料と磁性材料とを混合して高温で焼結すると、通常の場
合、この焼結時に誘電材料と磁性材料とが反応し、各々
の特性を劣化させたり、焼結再現性を損なうなどの不具
合があった。
料と磁性材料とを混合して高温で焼結すると、通常の場
合、この焼結時に誘電材料と磁性材料とが反応し、各々
の特性を劣化させたり、焼結再現性を損なうなどの不具
合があった。
【０００６】本発明は上記従来の問題点を解決し、焼結
時の誘電材料と磁性材料との反応を極力抑え、特性劣化
等のない複合磁器材料を提供することを目的とする。
時の誘電材料と磁性材料との反応を極力抑え、特性劣化
等のない複合磁器材料を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】請求項１の複合磁器材料
は、誘電材料と磁性材料との混合粉を焼結して得られる
複合磁器材料であって、該混合粉の焼結時における、誘
電材料と磁性材料との化学反応を抑えると共に、焼結温
度を下げるための第三物質を含むことを特徴とする。
は、誘電材料と磁性材料との混合粉を焼結して得られる
複合磁器材料であって、該混合粉の焼結時における、誘
電材料と磁性材料との化学反応を抑えると共に、焼結温
度を下げるための第三物質を含むことを特徴とする。
【０００８】請求項２の複合磁器材料は、請求項１の複
合磁器材料において、該第三物質はＣｄＯ−ＺｎＯ−Ｂ
2 Ｏ3 系物質であることを特徴とする。
合磁器材料において、該第三物質はＣｄＯ−ＺｎＯ−Ｂ
2 Ｏ3 系物質であることを特徴とする。
【０００９】即ち、本発明においては、焼結原料中に第
三物質を添加し、この第三物質により焼結時の誘電材料
と磁性材料との化学反応を抑えると共に焼結温度を下
げ、低温焼結により、より一層誘電材料と磁性材料との
化学反応を防止する。
三物質を添加し、この第三物質により焼結時の誘電材料
と磁性材料との化学反応を抑えると共に焼結温度を下
げ、低温焼結により、より一層誘電材料と磁性材料との
化学反応を防止する。
【００１０】以下に本発明を詳細に説明する。
【００１１】本発明において用いる第三物質は、焼結時
の誘電材料と磁性材料との化学反応を抑制すると共に、
焼結温度を下げることができるものであれば良く、用い
る誘電材料や磁性材料の種類（組成）や使用割合等によ
っても異なるが、好ましくは、次のようなものが挙げら
れる。
の誘電材料と磁性材料との化学反応を抑制すると共に、
焼結温度を下げることができるものであれば良く、用い
る誘電材料や磁性材料の種類（組成）や使用割合等によ
っても異なるが、好ましくは、次のようなものが挙げら
れる。
【００１２】即ち、第三物質としては、ＣｄＯとＺｎＯ
とＢ2 Ｏ3 を、 ＣｄＯ ：１０〜４０モル％ ＺｎＯ ：３０〜６０モル％ Ｂ2 Ｏ3 ：１０〜４０モル％ の割合で混合したものを６００〜１０００℃で焼成して
得られるＣｄＯ−ＺｎＯ−Ｂ2 Ｏ3 系物質が好ましい。
とＢ2 Ｏ3 を、 ＣｄＯ ：１０〜４０モル％ ＺｎＯ ：３０〜６０モル％ Ｂ2 Ｏ3 ：１０〜４０モル％ の割合で混合したものを６００〜１０００℃で焼成して
得られるＣｄＯ−ＺｎＯ−Ｂ2 Ｏ3 系物質が好ましい。
【００１３】一方、本発明において、誘電材料及び磁性
材料の各材料組成、誘電材料と磁性材料との組み合せ、
混合割合等には特に制限はなく、製造する複合磁器材料
の使用目的等に応じて決定される。
材料の各材料組成、誘電材料と磁性材料との組み合せ、
混合割合等には特に制限はなく、製造する複合磁器材料
の使用目的等に応じて決定される。
【００１４】一般には、誘電材料としてはリラクサ系材
料が、また、磁性材料としてはＮｉ−Ｚｎフェライト又
はＮｉ−Ｚｎ−Ｃｕフェライトが好適である。
料が、また、磁性材料としてはＮｉ−Ｚｎフェライト又
はＮｉ−Ｚｎ−Ｃｕフェライトが好適である。
【００１５】具体的な誘電材料及び磁性材料としては、
次のものが挙げられる。
次のものが挙げられる。
【００１６】 （ＰｂＯx ・Ｌａ2 Ｏ3y/2）・（ＺｒＯu ・ＴｉＯv ） ｘ＋ｙ＝１（ｘ＝０．８０〜０．９９） ｕ＋ｖ＝１（ｕ＝０．５０〜０．８５） （ＮｉＯx ・ＺｎＯy ・ＣｕＯz ）a ・（Ｆｅ2 Ｏ3 ）b ｘ＋ｙ＋ｚ＝ａ ａ＝０．５０５〜０．５３０ ｘ＝０．１０〜０．３５ ｂ＝０．４９５〜０．４７０ ｙ＝０．１０〜０．３５ ａ＋ｂ＝１ ｚ＝０．００〜０．２０ また、誘電材料と磁性材料との混合割合は、誘電材料の
比誘電率や磁性材料の透磁率等によっても異なるが、誘
電材料を２０〜８０重量％、磁性材料を２０〜８０重量
％の範囲とするのが好ましい。
比誘電率や磁性材料の透磁率等によっても異なるが、誘
電材料を２０〜８０重量％、磁性材料を２０〜８０重量
％の範囲とするのが好ましい。
【００１７】これら誘電材料及び磁性材料に対する前記
第三物質の添加割合は、多過ぎると得られる複合磁器材
料の特性を損なう場合があり、少な過ぎると第三物質を
配合したことによる十分な改善効果が得られないことか
ら、第三物質は、誘電材料と磁性材料との合計に対して
０．０５〜３重量％、特に０．１〜２重量％程度とする
のが望ましい。
第三物質の添加割合は、多過ぎると得られる複合磁器材
料の特性を損なう場合があり、少な過ぎると第三物質を
配合したことによる十分な改善効果が得られないことか
ら、第三物質は、誘電材料と磁性材料との合計に対して
０．０５〜３重量％、特に０．１〜２重量％程度とする
のが望ましい。
【００１８】本発明の複合磁器材料は、誘電材料粉末と
磁性材料粉末と第三物質粉末とを所定の割合で混合し、
得られた混合粉を８５０〜１０００℃で焼成することに
より製造することができる。
磁性材料粉末と第三物質粉末とを所定の割合で混合し、
得られた混合粉を８５０〜１０００℃で焼成することに
より製造することができる。
【００１９】
【作用】第三物質の配合により、焼結時の誘電材料と磁
性材料との化学反応が防止され、また、第三物質による
焼結温度の低減効果で低温焼結を行なうことにより、誘
電材料と磁性材料との化学反応はより一層抑えられ、こ
の結果、焼結時において、誘電材料と磁性材料とは殆ど
化学反応を生起しなくなる。
性材料との化学反応が防止され、また、第三物質による
焼結温度の低減効果で低温焼結を行なうことにより、誘
電材料と磁性材料との化学反応はより一層抑えられ、こ
の結果、焼結時において、誘電材料と磁性材料とは殆ど
化学反応を生起しなくなる。
【００２０】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
り具体的に説明する。
【００２１】なお、以下において、誘電材料及び磁性材
料としては次のようにして製造したものを用いた。
料としては次のようにして製造したものを用いた。
【００２２】誘電材料：ＰｂＯ，Ｌａ2 Ｏ3 ，ＺｒＯ
2 ，ＴｉＯ2 を出発原料としこれらを各々８８：６：７
０：３０（モル比）の割合で混合後、１１５０℃で焼成
し、Ｐｂ0.88Ｌａ0.12Ｚｒ0.7 Ｔｉo.3 Ｏ3.06の誘電材
料を得た。
2 ，ＴｉＯ2 を出発原料としこれらを各々８８：６：７
０：３０（モル比）の割合で混合後、１１５０℃で焼成
し、Ｐｂ0.88Ｌａ0.12Ｚｒ0.7 Ｔｉo.3 Ｏ3.06の誘電材
料を得た。
【００２３】磁性材料：ＮｉＯ，ＺｎＯ，ＣｕＯ，Ｆｅ
2 Ｏ3 を出発原料としこれらを各々２４：２２：６：４
８（モル比）の割合で混合後、１０００℃で焼成し、Ｎ
ｉo. 24Ｚｎ0.22Ｃｕo.o6Ｆｅ0.96Ｏ1.96の磁性材料を得
た。
2 Ｏ3 を出発原料としこれらを各々２４：２２：６：４
８（モル比）の割合で混合後、１０００℃で焼成し、Ｎ
ｉo. 24Ｚｎ0.22Ｃｕo.o6Ｆｅ0.96Ｏ1.96の磁性材料を得
た。
【００２４】実施例１〜５ ＣｄＯ，ＺｎＯ，Ｂ2 Ｏ3 を出発原料としこれらを各々
表１に示す割合で混合した後、９００℃で焼成して、各
々、ＣｄＯ−ＺｎＯ−Ｂ2 Ｏ3 系の第三物質を得た。
表１に示す割合で混合した後、９００℃で焼成して、各
々、ＣｄＯ−ＺｎＯ−Ｂ2 Ｏ3 系の第三物質を得た。
【００２５】この第三物質を表１に示す割合で、誘電材
料及び磁性材料と混合し、表１に示す温度で焼成して複
合磁器材料を得た。
料及び磁性材料と混合し、表１に示す温度で焼成して複
合磁器材料を得た。
【００２６】得られた複合磁器材料のＸ線回折パターン
を調べたところ、いずれの場合も、磁性材料、誘電材料
のみのパターンが観測され、両者が反応したとみられる
その他の未名の物質のピークは全く認められなかった。
を調べたところ、いずれの場合も、磁性材料、誘電材料
のみのパターンが観測され、両者が反応したとみられる
その他の未名の物質のピークは全く認められなかった。
【００２７】比較例１ 実施例１において、第三物質を全く用いなかったこと以
外は同様に行って複合磁器材料の製造を試みたところ、
十分に焼結し得ず、製品化が可能な複合磁器材料を得る
ことはできなかった。
外は同様に行って複合磁器材料の製造を試みたところ、
十分に焼結し得ず、製品化が可能な複合磁器材料を得る
ことはできなかった。
【００２８】また、得られた複合磁器材料のＸ線回折パ
ターンを調べたところ、誘電材料及び磁性材料以外の未
知の物質のピークが認められた。
ターンを調べたところ、誘電材料及び磁性材料以外の未
知の物質のピークが認められた。
【００２９】比較例２ 実施例１において、第三物質を用いず、表１に示す如
く、焼結温度を上げて焼成したこと以外は同様にして複
合磁器材料を製造した。
く、焼結温度を上げて焼成したこと以外は同様にして複
合磁器材料を製造した。
【００３０】その結果、焼結はなされたが、Ｘ線回折パ
ターンを調べたところ、誘電材料及び磁性材料以外の未
知の物質のピークが多数認められた。
ターンを調べたところ、誘電材料及び磁性材料以外の未
知の物質のピークが多数認められた。
【００３１】
【表１】
【００３２】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の複合磁器材
料によれば、誘電材料と磁性材料との混合粉を焼結して
なる複合磁器材料であって、焼結時の誘電材料と磁性材
料との化学反応が殆どなく、従って、反応により生成し
た異物質を含まない、高特性複合磁器材料を容易に得る
ことができる。
料によれば、誘電材料と磁性材料との混合粉を焼結して
なる複合磁器材料であって、焼結時の誘電材料と磁性材
料との化学反応が殆どなく、従って、反応により生成し
た異物質を含まない、高特性複合磁器材料を容易に得る
ことができる。
【００３３】本発明の複合磁器材料は特にＥＭＩフィル
タとして工業的に極めて有用である。
タとして工業的に極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｈ０１Ｇ 4/12 ４１５ Ｈ０１Ｆ 1/34 Ｚ
Claims (2)
- 【請求項１】 誘電材料と磁性材料との混合粉を焼結し
て得られる複合磁器材料であって、該混合粉の焼結時に
おける、誘電材料と磁性材料との化学反応を抑えると共
に、焼結温度を下げるための第三物質を含むことを特徴
とする複合磁器材料。 - 【請求項２】 請求項１の複合磁器材料において、該第
三物質はＣｄＯ−ＺｎＯ−Ｂ2 Ｏ3 系物質であることを
特徴とする複合磁器材料。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6015319A JPH07223860A (ja) | 1994-02-09 | 1994-02-09 | 複合磁器材料 |
| US08/384,536 US5592134A (en) | 1994-02-09 | 1995-02-08 | EMI filter with a ceramic material having a chemical reaction inhibiting component |
| TW084101066A TW293955B (ja) | 1994-02-09 | 1995-02-08 | |
| KR1019950002356A KR100205775B1 (ko) | 1994-02-09 | 1995-02-09 | 복합자기재료, 전자방해필터 |
| KR1019990002889A KR100232547B1 (ko) | 1994-02-09 | 1999-01-29 | 인덕턴스-커패시턴스복합부품 및 인덕턴스-커패시턴스복합칩부품 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6015319A JPH07223860A (ja) | 1994-02-09 | 1994-02-09 | 複合磁器材料 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07223860A true JPH07223860A (ja) | 1995-08-22 |
Family
ID=11885454
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6015319A Withdrawn JPH07223860A (ja) | 1994-02-09 | 1994-02-09 | 複合磁器材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07223860A (ja) |
-
1994
- 1994-02-09 JP JP6015319A patent/JPH07223860A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010508 |