JPH0722342A - 気相成長装置 - Google Patents
気相成長装置Info
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- JPH0722342A JPH0722342A JP18659793A JP18659793A JPH0722342A JP H0722342 A JPH0722342 A JP H0722342A JP 18659793 A JP18659793 A JP 18659793A JP 18659793 A JP18659793 A JP 18659793A JP H0722342 A JPH0722342 A JP H0722342A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 半導体基板の昇温時の温度差を低減できるサ
セプタを有する気相成長装置の提供。 【構成】 縦型等の気相成長装置において、外周部領域
(A)長さXA及び中心部領域(C)長さXCが0.1X
〜0.3Xの範囲にある外周部領域(A)及び中心部領
域(C)における放熱率及び/又は発熱率をそれ以外の
中央部領域(B)における放熱率及び/又は発熱率と変
えてサセプタの表面温度を均一にする。 【効果】 エピタキシャル成長中の半導体基板内の温度
差を低減でき、半導体基板の昇温時の熱応力によるスリ
ップ欠陥の発生を低減でき、また得られたエピタキシャ
ル膜の抵抗率の均一性も改善できる。
セプタを有する気相成長装置の提供。 【構成】 縦型等の気相成長装置において、外周部領域
(A)長さXA及び中心部領域(C)長さXCが0.1X
〜0.3Xの範囲にある外周部領域(A)及び中心部領
域(C)における放熱率及び/又は発熱率をそれ以外の
中央部領域(B)における放熱率及び/又は発熱率と変
えてサセプタの表面温度を均一にする。 【効果】 エピタキシャル成長中の半導体基板内の温度
差を低減でき、半導体基板の昇温時の熱応力によるスリ
ップ欠陥の発生を低減でき、また得られたエピタキシャ
ル膜の抵抗率の均一性も改善できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高温下の気相成長に
より半導体基板表面に被膜を形成させるのに用いられる
気相成長装置の改良に係り、サセプタの外周部及び中心
部での熱の伝導及び放熱に分布をもたせてサセプタ全体
での均熱を実現した気相成長装置に関する。
より半導体基板表面に被膜を形成させるのに用いられる
気相成長装置の改良に係り、サセプタの外周部及び中心
部での熱の伝導及び放熱に分布をもたせてサセプタ全体
での均熱を実現した気相成長装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体基板へエピタキシャル膜を成長さ
せるためには、一般に気相成長装置が使用されている。
この気相成長装置には加熱方法やサセプタの形状の違い
により、各種構造のものが現在使用されているが、その
中で円形平板状のサセプタを下側から加熱する縦型の気
相成長装置が多く使用されている。この縦型の気相成長
装置は一般に第1図に示すように、黒鉛にSiCをコー
トしたサセプタ上に半導体基板を載せ、サセプタの裏面
側に設置した高周波コイルにより加熱し、サセプタ中心
部のノズルより各種原料ガスをべルジャ内に導入する構
造となっている。
せるためには、一般に気相成長装置が使用されている。
この気相成長装置には加熱方法やサセプタの形状の違い
により、各種構造のものが現在使用されているが、その
中で円形平板状のサセプタを下側から加熱する縦型の気
相成長装置が多く使用されている。この縦型の気相成長
装置は一般に第1図に示すように、黒鉛にSiCをコー
トしたサセプタ上に半導体基板を載せ、サセプタの裏面
側に設置した高周波コイルにより加熱し、サセプタ中心
部のノズルより各種原料ガスをべルジャ内に導入する構
造となっている。
【0003】この円形平板状のサセプタを使用して加熱
を行う気相成長装置において問題となるのは、加熱中に
サセプタが半径方向に温度差を生じ、これが原因で半導
体基板にスリップ欠陥が発生したり、また、得られたエ
ピタキシャル膜の抵抗率の均一性が悪くなることなどが
ある。そのため、従来より、このサセプタ上の温度差を
低減するために種々の工夫がなされている。
を行う気相成長装置において問題となるのは、加熱中に
サセプタが半径方向に温度差を生じ、これが原因で半導
体基板にスリップ欠陥が発生したり、また、得られたエ
ピタキシャル膜の抵抗率の均一性が悪くなることなどが
ある。そのため、従来より、このサセプタ上の温度差を
低減するために種々の工夫がなされている。
【0004】例えば、サセプタの加熱に高周波コイルを
使用する縦型気相成長装置においては、支持板に取り付
けられた高周波コイルを各支持棒の位置で上下に移動さ
せることができるようにしてある。しかし、このような
方法で加熱のバランスを調整しても昇温時にはサセプタ
の半径方向に温度差が生じ(850℃付近で約50℃、
900℃付近で約40℃)、半導体基板には熱応力が原
因でスリップ欠陥が発生し、このため半導体基板の品質
および歩留りが低下する。また、エピタキシャル成長中
にもサセプタ上では半径方向に温度差があるために、エ
ピタキシャル膜の抵抗率に分布が生じ、膜の均一性が劣
化する。
使用する縦型気相成長装置においては、支持板に取り付
けられた高周波コイルを各支持棒の位置で上下に移動さ
せることができるようにしてある。しかし、このような
方法で加熱のバランスを調整しても昇温時にはサセプタ
の半径方向に温度差が生じ(850℃付近で約50℃、
900℃付近で約40℃)、半導体基板には熱応力が原
因でスリップ欠陥が発生し、このため半導体基板の品質
および歩留りが低下する。また、エピタキシャル成長中
にもサセプタ上では半径方向に温度差があるために、エ
ピタキシャル膜の抵抗率に分布が生じ、膜の均一性が劣
化する。
【0005】また、サセプタとコイルの間隔の調整を、
同一水平面上に配置したコイルに対してサセプタの厚み
を変えて、すなわちサセプタ裏面側を球面状凹部となし
て温度分布の均一化を図った気相成長装置も提案(特開
平2−151024号)されている。
同一水平面上に配置したコイルに対してサセプタの厚み
を変えて、すなわちサセプタ裏面側を球面状凹部となし
て温度分布の均一化を図った気相成長装置も提案(特開
平2−151024号)されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】半導体基板にエピタキ
シャル成長を行う場合に、スリップ欠陥の発生を抑える
ためには、昇温時の850℃〜1200℃における半導
体基板の温度分布を均一にする事が重要である。しか
し、前述のようなサセプタとコイルの間隔の調整を行っ
た気相成長装置においても、昇温時におけるサセプタの
半径方向の温度差を完全に均一化することはできない。
これは、サセプタの表面温度を均一になるように調節し
ても、サセプタの外周部と中心部は中央部に比べて放熱
が大きく、温度は下がる傾向にあるためである。
シャル成長を行う場合に、スリップ欠陥の発生を抑える
ためには、昇温時の850℃〜1200℃における半導
体基板の温度分布を均一にする事が重要である。しか
し、前述のようなサセプタとコイルの間隔の調整を行っ
た気相成長装置においても、昇温時におけるサセプタの
半径方向の温度差を完全に均一化することはできない。
これは、サセプタの表面温度を均一になるように調節し
ても、サセプタの外周部と中心部は中央部に比べて放熱
が大きく、温度は下がる傾向にあるためである。
【0007】この発明は、半導体基板にエピタキシャル
成長を行う気相成長装置における上記の問題を解消し、
半導体基板の昇温時の温度差を低減できるサセプタを有
する気相成長装置の提供を目的とする。
成長を行う気相成長装置における上記の問題を解消し、
半導体基板の昇温時の温度差を低減できるサセプタを有
する気相成長装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、ウェーハを
載せるザグリ部を除き表面が平坦面になっているサセプ
タの裏面側に加熱手段を設けた気相成長装置において、
サセプタの半径方向の中心孔縁から外周縁までの長さを
Xとしたとき、外周部領域(A)長さXA及び中心部領
域(C)長さXCが0.1X〜0.3Xの範囲にある外
周部領域(A)及び中心部領域(C)における放熱率及
び/又は発熱率をそれ以外の中央部領域(B)における
放熱率及び/又は発熱率と変えてサセプタの表面温度を
均一にしたことを特徴とする気相成長装置である。
載せるザグリ部を除き表面が平坦面になっているサセプ
タの裏面側に加熱手段を設けた気相成長装置において、
サセプタの半径方向の中心孔縁から外周縁までの長さを
Xとしたとき、外周部領域(A)長さXA及び中心部領
域(C)長さXCが0.1X〜0.3Xの範囲にある外
周部領域(A)及び中心部領域(C)における放熱率及
び/又は発熱率をそれ以外の中央部領域(B)における
放熱率及び/又は発熱率と変えてサセプタの表面温度を
均一にしたことを特徴とする気相成長装置である。
【0009】また、この発明は、上記の構成において、
円形平板状のサセプタの外周部領域(A)及び中心部領
域(C)におけるサセプタの厚みを、中央部領域(B)
の厚みの1.05〜2.0倍厚くして、放熱率を小さく
したことを特徴とする気相成長装置、円形平板状のサセ
プタの外周部領域(A)及び中心部領域(C)における
サセプタ材質の熱伝導度を、中央部領域(B)のサセプ
タ材質の熱伝導度より小さくし、放熱率を小さくしたこ
とを特徴とする気相成長装置、円形平板状のサセプタの
外周部領域(A)及び中心部領域(C)におけるサセプ
タ材質の比抵抗を、中央部領域(B)のサセプタ材質の
比抵抗より大きくし、発熱率を多くしたことを特徴とす
る気相成長装置、を提案するものである。
円形平板状のサセプタの外周部領域(A)及び中心部領
域(C)におけるサセプタの厚みを、中央部領域(B)
の厚みの1.05〜2.0倍厚くして、放熱率を小さく
したことを特徴とする気相成長装置、円形平板状のサセ
プタの外周部領域(A)及び中心部領域(C)における
サセプタ材質の熱伝導度を、中央部領域(B)のサセプ
タ材質の熱伝導度より小さくし、放熱率を小さくしたこ
とを特徴とする気相成長装置、円形平板状のサセプタの
外周部領域(A)及び中心部領域(C)におけるサセプ
タ材質の比抵抗を、中央部領域(B)のサセプタ材質の
比抵抗より大きくし、発熱率を多くしたことを特徴とす
る気相成長装置、を提案するものである。
【0010】
【作用】この発明は、サセプタの表面温度を均一にする
ために、高周波コイルによりサセプタの裏面側から加熱
を行う構成、あるいは加熱ランプを用いてサセプタの表
面側から加熱を行う構成等、種々の加熱手段を有する気
相成長装置において、以下に示す特徴をもつサセプタを
使用することでサセプタ上での均一な加熱が実現でき
る。例えば、図2のAに示す如く、円形平板状のサセプ
タにおいて、サセプタの厚みをサセプタの中央部に比べ
て中心部と外周部で厚くなるようにして、サセプタ全体
での放熱に分布をもたせることにより、サセプタ全体で
の均熱を実現する。サセプタの厚さの境界は、サセプタ
の半径方向の中心孔縁から外周縁までの長さをXとした
とき、厚さを厚くする外周部領域(A)及び中心部領域
(C)の長さXA、XCは、次式を満たす範囲とする。 0.1X≦XA,XC≦0.3X また、外周部領域(A)及び中心部領域(C)の厚さt
A、tCと中央部領域(B)の厚さtBの比は、次式を満
たす範囲とする。 1.05≦tA,tC/tB≦2.0
ために、高周波コイルによりサセプタの裏面側から加熱
を行う構成、あるいは加熱ランプを用いてサセプタの表
面側から加熱を行う構成等、種々の加熱手段を有する気
相成長装置において、以下に示す特徴をもつサセプタを
使用することでサセプタ上での均一な加熱が実現でき
る。例えば、図2のAに示す如く、円形平板状のサセプ
タにおいて、サセプタの厚みをサセプタの中央部に比べ
て中心部と外周部で厚くなるようにして、サセプタ全体
での放熱に分布をもたせることにより、サセプタ全体で
の均熱を実現する。サセプタの厚さの境界は、サセプタ
の半径方向の中心孔縁から外周縁までの長さをXとした
とき、厚さを厚くする外周部領域(A)及び中心部領域
(C)の長さXA、XCは、次式を満たす範囲とする。 0.1X≦XA,XC≦0.3X また、外周部領域(A)及び中心部領域(C)の厚さt
A、tCと中央部領域(B)の厚さtBの比は、次式を満
たす範囲とする。 1.05≦tA,tC/tB≦2.0
【0011】外周部領域(A)及び中心部領域(C)の
長さを、上記式を満たす領域範囲とする理由は、この領
域での温度分布が悪く温度が低いためである。また、図
1に示すごとく、高周波コイルによりサセプタの裏面側
から加熱を行う構成で、各コイル高さを変えて所謂凹状
に配置した場合は、 0.1X≦XA,XC≦0.15X を満たす範囲が特に好ましい。また、加熱ランプを用い
てサセプタの表面側から加熱を行う場合は、 0.1X≦XA,XC≦0.2X を満たす範囲が特に好ましい。さらに、外周部領域
(A)の厚さtA及び中心部領域(C)の厚さtCと中央
部領域(B)の厚さtBの比を限定した理由は、高周波
コイルの場合はコイルカバーとサセプタとの間隔、加熱
ランプの場合はサセプタとチャンバーとの間隔が制約さ
れ、2倍が限度である装置の構造上の問題による。
長さを、上記式を満たす領域範囲とする理由は、この領
域での温度分布が悪く温度が低いためである。また、図
1に示すごとく、高周波コイルによりサセプタの裏面側
から加熱を行う構成で、各コイル高さを変えて所謂凹状
に配置した場合は、 0.1X≦XA,XC≦0.15X を満たす範囲が特に好ましい。また、加熱ランプを用い
てサセプタの表面側から加熱を行う場合は、 0.1X≦XA,XC≦0.2X を満たす範囲が特に好ましい。さらに、外周部領域
(A)の厚さtA及び中心部領域(C)の厚さtCと中央
部領域(B)の厚さtBの比を限定した理由は、高周波
コイルの場合はコイルカバーとサセプタとの間隔、加熱
ランプの場合はサセプタとチャンバーとの間隔が制約さ
れ、2倍が限度である装置の構造上の問題による。
【0012】また、この発明は、図2のBに示す如く、
円形平板状のサセプタにおいて、材質あるいは材質の組
成を変えて、サセプタの中央部領域(B)に比べて外周
部領域(A)及び中心部領域(C)で熱伝導度が小さく
なるようにして、サセプタ中央部領域(B)の熱をサセ
プタの外周部領域(A)及び中心部領域(C)へ伝え易
くして、サセプタ全体での均熱を実現する。また、サセ
プタ面内での熱伝導度に分布をもたせるためには、例え
ば、図2のCに示す如く、外周部領域(A)及び中心部
領域(C)にはSiCをコートしたカーボンを使用し、
中央部領域(B)には不透明石英を使うという方法があ
る。
円形平板状のサセプタにおいて、材質あるいは材質の組
成を変えて、サセプタの中央部領域(B)に比べて外周
部領域(A)及び中心部領域(C)で熱伝導度が小さく
なるようにして、サセプタ中央部領域(B)の熱をサセ
プタの外周部領域(A)及び中心部領域(C)へ伝え易
くして、サセプタ全体での均熱を実現する。また、サセ
プタ面内での熱伝導度に分布をもたせるためには、例え
ば、図2のCに示す如く、外周部領域(A)及び中心部
領域(C)にはSiCをコートしたカーボンを使用し、
中央部領域(B)には不透明石英を使うという方法があ
る。
【0013】さらに、この発明は、加熱手段が高周波コ
イルの場合、図2のBに示す円形平板状のサセプタにお
いて、基材の材料であるカーボンの比抵抗を変えて、サ
セプタの中央部領域(B)に比べて外周部領域(A)及
び中心部領域(C)で基材の抵抗が高くなるようにし
て、サセプタ面内で放熱の大きな中心部及び外周部での
発熱を大きくして、サセプタ全体での均熱を実現する。
また、外周部領域(A)及び中心部領域(C)における
サセプタ材質の比抵抗を上げて発熱率を向上させ、また
逆に中央部領域(B)のサセプタ材質の熱伝導度を変え
て放熱率をよくしてサセプタ全体での均熱を実現するこ
ともできる。
イルの場合、図2のBに示す円形平板状のサセプタにお
いて、基材の材料であるカーボンの比抵抗を変えて、サ
セプタの中央部領域(B)に比べて外周部領域(A)及
び中心部領域(C)で基材の抵抗が高くなるようにし
て、サセプタ面内で放熱の大きな中心部及び外周部での
発熱を大きくして、サセプタ全体での均熱を実現する。
また、外周部領域(A)及び中心部領域(C)における
サセプタ材質の比抵抗を上げて発熱率を向上させ、また
逆に中央部領域(B)のサセプタ材質の熱伝導度を変え
て放熱率をよくしてサセプタ全体での均熱を実現するこ
ともできる。
【0014】気相成長装置において、上記構成からなる
サセプタを使用することにより、半導体基板の昇温時の
温度の均一化を図ることができ、エピタキシャル成長中
の半導体基板内の温度差を低減できる。その結果、半導
体基板の昇温時の熱応力によるスリップ欠陥の発生を低
減でき、また得られたエピタキシャル膜の抵抗率の均一
性も改善できる。
サセプタを使用することにより、半導体基板の昇温時の
温度の均一化を図ることができ、エピタキシャル成長中
の半導体基板内の温度差を低減できる。その結果、半導
体基板の昇温時の熱応力によるスリップ欠陥の発生を低
減でき、また得られたエピタキシャル膜の抵抗率の均一
性も改善できる。
【0015】
実施例1 図1に示すように縦型気相成長装置は、支持棒1で高周
波コイル2を支持板3に取付け、コイル2全体を石英製
のカバー4で覆っている。高周波コイル2の中心部を貫
通する受け台5上にこの発明のサセプタ6を載せるよう
な構造になっている。この縦型気相成長装置により、直
径100mm、n型(111)のSi半導体基板を用
い、SiCl4をシリコンソースとして、反応温度11
40℃で、厚さ約15μmのエピタキシャル膜を成長さ
せた。
波コイル2を支持板3に取付け、コイル2全体を石英製
のカバー4で覆っている。高周波コイル2の中心部を貫
通する受け台5上にこの発明のサセプタ6を載せるよう
な構造になっている。この縦型気相成長装置により、直
径100mm、n型(111)のSi半導体基板を用
い、SiCl4をシリコンソースとして、反応温度11
40℃で、厚さ約15μmのエピタキシャル膜を成長さ
せた。
【0016】最初に、昇温時の900℃、1000℃、
1100℃でのサセプタ上での温度分布を調べた。図4
に従来のサセプタでの測定結果を示す。また、図3にこ
の発明による円形平板状のサセプタの外周部領域(A)
及び中心部領域(C)(XA,XC=0.15X)におけ
るサセプタの厚みを、中央部領域(B)の厚みの2倍厚
くしたサセプタ(発明1)での測定結果を示す。これに
より、従来は、サセプタ上での温度差が900℃で約5
0℃、1000℃で約30℃、1100℃で約20℃あ
ったものが、本発明のサセプタでは、900℃で約30
℃、1000℃で約20℃、1100℃で約10℃と改
善されていることが分かる。
1100℃でのサセプタ上での温度分布を調べた。図4
に従来のサセプタでの測定結果を示す。また、図3にこ
の発明による円形平板状のサセプタの外周部領域(A)
及び中心部領域(C)(XA,XC=0.15X)におけ
るサセプタの厚みを、中央部領域(B)の厚みの2倍厚
くしたサセプタ(発明1)での測定結果を示す。これに
より、従来は、サセプタ上での温度差が900℃で約5
0℃、1000℃で約30℃、1100℃で約20℃あ
ったものが、本発明のサセプタでは、900℃で約30
℃、1000℃で約20℃、1100℃で約10℃と改
善されていることが分かる。
【0017】また、外周部領域(A)及び中心部領域
(C)(XA,XC=0.15X)にはSiCをコートし
たカーボンを使用し、中央部領域(B)には不透明石英
を使用したサセプタ(発明2)、サセプタの中央部領域
(B)に比べて外周部領域(A)及び中心部領域(C)
(XA,XC=0.15X)でカーボンの比抵抗を高くし
たサセプタ(発明3)についても同様にサセプタ上での
温度分布を調べた。その測定結果を表1に示す。上記の
発明1のサセプタと同様に昇温中のサセプタの温度分布
の改善が確認された。
(C)(XA,XC=0.15X)にはSiCをコートし
たカーボンを使用し、中央部領域(B)には不透明石英
を使用したサセプタ(発明2)、サセプタの中央部領域
(B)に比べて外周部領域(A)及び中心部領域(C)
(XA,XC=0.15X)でカーボンの比抵抗を高くし
たサセプタ(発明3)についても同様にサセプタ上での
温度分布を調べた。その測定結果を表1に示す。上記の
発明1のサセプタと同様に昇温中のサセプタの温度分布
の改善が確認された。
【0018】さらに、図2のCに示す如く、加熱源にラ
ンプ8を使用した構成として、サセプタ6の外周部領域
(A)及び中心部領域(C)(XA,XC=0.15X)
にはSiCをコートしたカーボンを使用し、中央部領域
(B)にはtA,tC/tB=2.0の厚みの不透明石英
を使い熱伝導度に分布をもたせたサセプタ(発明4)に
ついても同様にサセプタ上での温度分布を調べた。その
測定結果を表1に示す。上記の発明1のサセプタと同様
に昇温中のサセプタの温度分布の改善が確認された。
ンプ8を使用した構成として、サセプタ6の外周部領域
(A)及び中心部領域(C)(XA,XC=0.15X)
にはSiCをコートしたカーボンを使用し、中央部領域
(B)にはtA,tC/tB=2.0の厚みの不透明石英
を使い熱伝導度に分布をもたせたサセプタ(発明4)に
ついても同様にサセプタ上での温度分布を調べた。その
測定結果を表1に示す。上記の発明1のサセプタと同様
に昇温中のサセプタの温度分布の改善が確認された。
【0019】
【表1】
【0020】実施例2 次に本発明のサセプタを使用して縦型気相成長装置にお
いてエピタキシャル成長を行い20枚/バッチ×5バッ
チ=100枚のエピタキシャル成長基板を作製した。ま
た、比較のために同装置を使用して、同様の条件で、従
来のサセプタを使用して100枚のエピタキシャル成長
基板も作製した。これら100枚のエピタキシャル成長
基板について、スリップ欠陥の発生状況とエピタキシャ
ル膜の抵抗率のバラツキを調べた。図5に本発明1のサ
セプタを使用した場合、図6に本発明2のサセプタを使
用した場合でのスリップ欠陥の不良率及びスリップ欠陥
の基板内での合計長さを、従来のサセプタを使用した場
合と比較して示す。これより、本発明1)、2)のサセ
プタを使用することにより、スリップ欠陥の不良率で約
半分に改善され、スリップ欠陥の合計の長さでも、従来
50〜200mmであったものが0〜30mmと改善さ
れた。
いてエピタキシャル成長を行い20枚/バッチ×5バッ
チ=100枚のエピタキシャル成長基板を作製した。ま
た、比較のために同装置を使用して、同様の条件で、従
来のサセプタを使用して100枚のエピタキシャル成長
基板も作製した。これら100枚のエピタキシャル成長
基板について、スリップ欠陥の発生状況とエピタキシャ
ル膜の抵抗率のバラツキを調べた。図5に本発明1のサ
セプタを使用した場合、図6に本発明2のサセプタを使
用した場合でのスリップ欠陥の不良率及びスリップ欠陥
の基板内での合計長さを、従来のサセプタを使用した場
合と比較して示す。これより、本発明1)、2)のサセ
プタを使用することにより、スリップ欠陥の不良率で約
半分に改善され、スリップ欠陥の合計の長さでも、従来
50〜200mmであったものが0〜30mmと改善さ
れた。
【0021】また、それぞれ100枚ずつのエピタキシ
ャル成長基板について、基板上9点の抵抗率を測定し、
最大値と最小値のバラツキを求め、従来のサセプタを使
用した場合と比較して、図7に示す。これより本発明
1)、発明2)のサセプタを使用することにより、従来
のサセプタに比べてエピタキシャル膜の抵抗率のバラツ
キが改善されていることがわかる。さらに、発明3、発
明4)のサセプタについても、上記発明1)、発明2)
のサセプタと同様にスリップ不良率、エピタキシャル膜
の抵抗率のバラツキに改善の効果が確認された。この結
果をまとめて表2に示す。
ャル成長基板について、基板上9点の抵抗率を測定し、
最大値と最小値のバラツキを求め、従来のサセプタを使
用した場合と比較して、図7に示す。これより本発明
1)、発明2)のサセプタを使用することにより、従来
のサセプタに比べてエピタキシャル膜の抵抗率のバラツ
キが改善されていることがわかる。さらに、発明3、発
明4)のサセプタについても、上記発明1)、発明2)
のサセプタと同様にスリップ不良率、エピタキシャル膜
の抵抗率のバラツキに改善の効果が確認された。この結
果をまとめて表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】この発明は、縦型等の気相成長装置にお
いて、外周部領域(A)長さXA及び中心部領域(C)
長さXCが0.1X〜0.3Xの範囲にある外周部領域
(A)及び中心部領域(C)における放熱率及び/又は
発熱率をそれ以外の中央部領域(B)における放熱率及
び/又は発熱率と変えてサセプタの表面温度を均一にし
たことにより、半導体基板の昇温時の温度の均一化が図
れ、エピタキシャル成長中の半導体基板内を温度差を低
減できる。その結果、半導体基板の昇温時の熱応力によ
るスリップ欠陥の発生を低減でき、また得られたエピタ
キシャル膜の抵抗率の均一性も改善できた。
いて、外周部領域(A)長さXA及び中心部領域(C)
長さXCが0.1X〜0.3Xの範囲にある外周部領域
(A)及び中心部領域(C)における放熱率及び/又は
発熱率をそれ以外の中央部領域(B)における放熱率及
び/又は発熱率と変えてサセプタの表面温度を均一にし
たことにより、半導体基板の昇温時の温度の均一化が図
れ、エピタキシャル成長中の半導体基板内を温度差を低
減できる。その結果、半導体基板の昇温時の熱応力によ
るスリップ欠陥の発生を低減でき、また得られたエピタ
キシャル膜の抵抗率の均一性も改善できた。
【図1】縦型気相成長装置の構成を示す縦断説明図であ
る。
る。
【図2】A,B,Cは各々この発明によるサセプタの構
成を示す縦断説明図である。
成を示す縦断説明図である。
【図3】この発明によるサセプタの温度分布を示すグラ
フである。
フである。
【図4】従来のサセプタの温度分布を示すグラフであ
る。
る。
【図5】Aはスリップ欠陥の不良率を示すグラフであ
り、Bはスリップ欠陥の基板内での合計長さを示すグラ
フである。
り、Bはスリップ欠陥の基板内での合計長さを示すグラ
フである。
【図6】Aはスリップ欠陥の不良率を示すグラフであ
り、Bはスリップ欠陥の基板内での合計長さを示すグラ
フである。
り、Bはスリップ欠陥の基板内での合計長さを示すグラ
フである。
【図7】A,Bは抵抗率のバラツキを示すグラフであ
る。
る。
1 支持棒 2 高周波コイル 3 支持板 4 カバー 5 受け台 6 サセプタ 7 半導体基板 8 ランプ
Claims (4)
- 【請求項1】 ウェーハを載せるザグリ部を除き表面が
平坦面になっているサセプタを加熱する手段を設けた気
相成長装置において、サセプタの半径方向の中心孔縁か
ら外周縁までの長さをXとしたとき、外周部領域(A)
長さXA及び中心部領域(C)長さXCが0.1X〜0.
3Xの範囲にある外周部領域(A)及び中心部領域
(C)における放熱率及び/又は発熱率をそれ以外の中
央部領域(B)における放熱率及び/又は発熱率と変え
てサセプタの表面温度を均一にしたことを特徴とする気
相成長装置。 - 【請求項2】 円形平板状のサセプタの外周部領域
(A)及び中心部領域(C)におけるサセプタの厚み
を、中央部領域(B)の厚みの1.05〜2.0倍厚く
して、放熱率を小さくしたことを特徴とする請求項1に
記載の気相成長装置。 - 【請求項3】 円形平板状のサセプタの外周部領域
(A)及び中心部領域(C)におけるサセプタ材質の熱
伝導度を、中央部領域(B)のサセプタ材質の熱伝導度
より小さくし、放熱率を小さくしたことを特徴とする請
求項1に記載の気相成長装置。 - 【請求項4】 円形平板状のサセプタの外周部領域
(A)及び中心部領域(C)におけるサセプタ材質の比
抵抗を、中央部領域(B)のサセプタ材質の比抵抗より
大きくし、発熱率を多くしたことを特徴とする請求項1
に記載の気相成長装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18659793A JPH0722342A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 気相成長装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18659793A JPH0722342A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 気相成長装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0722342A true JPH0722342A (ja) | 1995-01-24 |
Family
ID=16191345
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18659793A Pending JPH0722342A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 気相成長装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0722342A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002231636A (ja) * | 2001-01-30 | 2002-08-16 | Tokuyama Toshiba Ceramics Co Ltd | 化学気相成長用サセプタ |
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CN114059158A (zh) * | 2021-11-17 | 2022-02-18 | 西安奕斯伟材料科技有限公司 | 一种用于晶圆外延生长的晶圆支撑杆装置、设备及方法 |
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-
1993
- 1993-06-29 JP JP18659793A patent/JPH0722342A/ja active Pending
Patent Citations (1)
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