JPH0722297Y2 - パチンコ機用打球操作ハンドル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、電動パチンコ機の遊技盤面上にパチンコ球を
打ち出すための打球操作ハンドルの改良に関する。

（従来の技術） 電動パチンコ機での遊技は、略円板状の打球操作ハンド
ルを把持しながら、打球発射力をつまみ等で調節するこ
とによって行なわれている。そのため、長時間に亘る電
動パチンコ機での遊技は手首、指先を打球操作ハンドル
に不自然な姿勢で把持しなければならない。

この様な不自然な姿勢で把持することを改善するため
に、ハンドルの軸をパチンコ機台に対し傾動可能に連結
したものが提案されている（実開昭60-52882号公報参
照）。

また、機種によっては、遊技時に打球発射力を調節する
ために、ハンドルを操作するほかにハンドル近傍に設け
たつまみ等で調節するものもある。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、いずれのハンドルも略円板状をしている
ので、その軸を傾動可能にしたとしても、遊技時には手
首が不自然な状態のままでハンドルを把持しながら、打
球発射力を調節しなければならないものであった。

また棒状のハンドルの両端間、または、下端にボールジ
ョイントを備え、このボールジョイントよりも上端寄り
に形成されている握持部位を操作することで、打球力を
制御するところのいわゆるジョイスティック状のハンド
ルもあるが、ハンドルの傾動動作と打球発射力とが連動
していることから、均一な打球発射力を得るためには、
パチンコ遊技の開始から終了まで、腕全体及び手を同一
姿勢のままで断続させた状態で操作部を所定位置に固定
させることには変わりない。

従って、長時間に亘る電動パチンコ機での遊技は、腕、
肩等に疲労を感じさせ、遊技意欲を減退させるものであ
った。

そのため、本考案は自然な姿勢で遊技をするために、打
球発射力を均一に調節しながらも、腕全体及び手の姿勢
の変動が可能な打球操作用ハンドルを提供するものであ
る。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記問題点を解決するために、下端にボールジ
ョイントを備え、該ボールジョイントよりも上端寄りに
形成されている握持部位に打球発射力を制御するための
操作部を設けている棒状のハンドルと、該ハンドルをパ
チンコ機台に取り付けるために前記ボールジョイントに
係合する取付台とを備えているパチンコ機用打球操作ハ
ンドルにおいて、前記操作部を前記握持部位に回動可能
に設け、前記ボールジョイントの形状に対応した半球状
の凹穴と、該凹穴に前記ボールジョイントを押圧するジ
ョイント押えとを有するジョイント受部を前記取付台に
設けたことを特徴とするものである。

（作用） 本考案は上記の様に構成したものであるから、ジョイン
ト押えがボールジョイントを凹穴に押圧するときに、ボ
ールジョイント及び凹穴間には摩擦力が発生し、この摩
擦力は、ハンドルが自重で傾動されることを抑止するの
で、手をハンドルに対して軽く添える程度の力を付与す
るのみで、ハンドルの傾動角度は一定に保持され、ハン
ドルの握持に要する労力負担をきわめて小さくせしめる
一方、打球発射力はハンドルの傾動角度に依存すること
なく、操作部をハンドルを握持した状態のまま、回動す
るのみで、常時、容易に調節され、打球発射力は操作部
を所定角度に保持すれば一定に維持される。

（実施例） 以下に、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。

１はパチンコ機台２に設けられた取付台３に装着された
棒状をなす打球操作用のハンドルで、主にグリップ４、
打球発射力を制御するための操作部５及びジョイント部
６で一体に構成されている。

グリップ４は遊技者がこれを握って操作する部分であ
り、握った状態を検知するための手段が備えられてい
る。グリップ４は略円筒状で、電気的に導通性を有する
材料、例えば金属、金属でメッキされた合成樹脂等で構
成されている。

グリップ４の内壁には、電気的に導通するボス７が突設
されている。ボス７の先端は、第２図に示す様に、その
先端にビス８でワッシャー９が取付けられており、ワッ
シャー９にはパチンコ機台２に設けられた周知の打球制
御回路（図示省略）に接続された信号線10の一端が接続
されている。

グリップ４の下部には挿入孔11が設けられており、挿入
孔11にはジョイント部６の上端部が係合している。

グリップ４内壁には可変抵抗器12が取付けられており、
可変抵抗器12を作動させるシャフト13は、グリップ４の
上端に回転自在に取付けられたブッシュ14にビス15によ
って一体に連結されている。なお、可変抵抗器12の信号
線10は前記打球制御回路に接続されている。

ブッシュ14はグリップ４の上部に設けられた貫通孔16
に、操作部５と一体に設けたシャフト17を嵌挿してビス
15で止められている。これにより、操作部５はグリップ
４に対し回転自在になると共に、シャフト13を回動させ
る。

18はブッシュ14を回動自在に取付けるためのストップリ
ングで、ブッシュ14に設けられた溝19に係合する。

ジョイント部６にはハンドル１の下端に位置する部位に
ボールジョイント20が形成されており、ボールジョイン
ト20は取付台３に突設され、ボールジョイント20の形状
に対応したジョイント受部3aに係合されている。

ジョイント受部3aは半球状の凹穴21と、凹穴21上部に取
付けられるジョイント押え22とからなっている。ジョイ
ント押え22は中央にジョイント部６を挿通するための開
口22aを有し、またボールジョイント20の上周面を押さ
えるための環状の、球面の周壁22bを有する。ジョンイ
ント押え22はねじ孔26にねじ込まれたねじによって取付
台３の凹穴21上方に押圧固定される。

凹穴21及び環状の周壁22bには夫々ゴム層25をライニン
グしており、ボールジョイント20との摩擦力を高めてい
る。

図中、溝23はストップリング24に係合して、グリップ４
とジョイント部６とを一体に形成するものである。

27は信号線10を挿通させるための切欠部である。

28は蛇腹状のゴムカバーで、グリップ４の下端と手置台
29との間にジョイント部６を取囲む状態で取付けられ、
ハンドル１の傾動に追従して変形する。

つぎに上記構成に係る装置の作用を以下に説明する。

遊技を開始するには、先ずハンドル１のグリップ４を握
ることにより打球制御回路をオンし、操作部５を回転す
ることにより、同時にシャフト13を回転することになる
ので、可変抵抗器12の電気抵抗値を変化させることがで
き、これにより打球力を調節することができる。

打球制御回路は人体の電気抵抗値の増加または上記電子
的ノイズからグリップ４が遊技者に握られた状態を検知
して打球を開始すると共に、可変抵抗器12の抵抗値に応
じた打球発射力でパチンコ球を打球する。これにより、
遊技者はグリップを握りながら、操作部５を回転させて
打球発射力を調節する。

以上の様な打球状態において、ジョイント押え22がボー
ルジョイント20を凹穴21に押圧するので、ボールジョイ
ント20及び凹穴21間の摩擦力は、ハンドル１が自重によ
って傾動されることを抑止し、傾動角度を一定に保持す
る。これにより、遊技者は軽く手を添える程度の力でハ
ンドル１を握持しながら操作部５を回動するのみで、常
時、打球発射力が上記保持角度とは無関係に制御され
る。

すなわち本考案はハンドル１の傾動と操作部５との両操
作が互いに依存しないので、パチンコ遊技中にハンドル
１の傾動角度を変更しても、操作部５のみの操作を一定
に保持していれば、同一の打球発射力に維持され、遊技
をつづけることができる。

ここで、遊技者は遊技中に適宜ハンドル１の軸芯ｌを所
望の角度に傾動させて手首等が不自然な姿勢を継続しな
い様にでき、更に、ハンドルの形状が棒状で握り易いの
で、疲労発生を最小限にくい止めることができる。

また、ハンドル１はボールジョイント20の締めつけでな
されているので、締めつける力を適宜調節することによ
って、ハンドル１を半固定状態に保つことができる。こ
れにより、手首等が負担するハンドル１を支持または握
る力を減少させることがでる。更に、操作部５は一度打
球発射力を設定すれば、その状態が保持されるので、打
球発射力に要する負担も軽減される。このとき、打球発
射力を一定に保持するのに腕全体及び手の姿勢を一定し
なくてもよく、所望によりハンドル１を任意角度に変更
でき、ボールジョイント20はハンドル１の下端に位置し
ているので、ハンドル１の最上端に上記摩擦力に抗する
力を付与すれば、テコの原理からハンドル１の傾動に要
するエネルギーの大きさが最小になり、ハンドル１は容
易に傾動される。なお、操作部５に戻り用のスプリング
等を係合させて、操作部５から手を離したときに、打球
発射力を自動的にゼロに調節させることは極めて容易で
ある。

遊技を終了させるには、グリップ４から手を外すことに
より、打球制御装置が握っていない状態を検知して打球
を中止する。

また、グリップ４を握ったまま打球を中止するには、打
球制御装置に打球中止の信号を伝送する信号線を設ける
と共に、ハンドル１にマイクロスイッチを設けて信号を
制御することで容易に行なうことができる。

なお、本実施例においては、取付台３に垂直にハンドル
１を設けた例を示したが、遊技盤面に垂直に設ける等、
取付高さ、取付け位置に限定されるものではない。

（考案の効果） 本考案は上記の様に構成したものであるから、ハンドル
は握り易い形状を有し、かつ握持状態はハンドルを任意
方向に傾動させることができ、かつその傾動姿勢を保持
することができるので、遊技者は不自然な姿勢を継続さ
せることがなくなった。これにより、ハンドルの握持に
要する労力負担はきわめて小さく、パチンコ遊技中には
打球発射力のみに神経を集中させればよいので、比較的
長時間にわたるパチンコ遊技でも、微妙な打球発射力
を、操作部の回動動作のみで容易に調節でき、また調節
された打球発射力を操作部の回動角度の保持で、安定し
た状態に容易に保持でき、ハンドルの操作性及び打球発
射精度を向上させるだけでなく、パチンコ遊技中の手及
び腕への疲労発生に起因した遊技意欲の低減を大幅に抑
止できる。

また、ハンドル形状等により取付位置に制限が緩和さ
れ、左右方向の中央にハンドルを取付けたときには左右
のどちらの腕でも遊技することができる。そのため、き
き腕による制限がなくなり、遊技意欲が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案の一実施例を示すもので、 第１図は本考案の構造を示す縦断面図、 第２図は第１のボス周辺の拡大図、 第３図はジョイント押さえの平面図、 第４図は第３図の縦断面図である。 １……（パチンコ機用打球操作）ハンドル ２……パチンコ機台、３……取付台 20……ボールジョイント、ｌ……軸芯

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】下端にボールジョイントを備え、該ボール
   ジョイントよりも上端寄りに形成されている握持部位に
   打球発射力を制御するための操作部を設けている棒状の
   ハンドルと、該ハンドルをパチンコ機台に取り付けるた
   めに前記ボールジョイントに係合する取付台とを備えて
   いるパチンコ機用打球操作ハンドルにおいて、 前記操作部を前記握持部位に回動可能に設け、 前記ボールジョイントの形状に対応した半球状の凹穴
   と、該凹穴に前記ボールジョイントを押圧するジョイン
   ト押えとを有するジョイント受部を前記取付台に設けた
   ことを特徴とするパチンコ機用打球操作ハンドル。