JPH072227B2 - 耐酸、耐熱性ライニング工法 - Google Patents

耐酸、耐熱性ライニング工法

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JPH072227B2
JPH072227B2 JP35702992A JP35702992A JPH072227B2 JP H072227 B2 JPH072227 B2 JP H072227B2 JP 35702992 A JP35702992 A JP 35702992A JP 35702992 A JP35702992 A JP 35702992A JP H072227 B2 JPH072227 B2 JP H072227B2
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哲也 和田
孝行 笹岡
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排煙脱硫装置、排ガス処
理装置、煙道、煙突、鋼板面、その他の各種プラントの
腐食性のある高温ガス並びに衝撃、摩耗を伴う個所の防
食用として使用される耐酸、耐熱性ライニング工法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、 (1)〔図2〕に示すように耐酸、耐熱性に優れた加熱
硬化型熱硬化性フエノール樹脂(2)を耐酸、耐熱性を
必要とする面、例えば鋼板(1)面に塗布した後、0.
2〜0.4mm程度の膜厚に焼付け硬化させるフエノー
ル樹脂コーテイング材は古くから存在する。 (2)〔図3〕に示すようにガラスフレーク、カーボン
フレーク、マイカフレーク等を混合した常温硬化型熱硬
化性樹脂、例えばノボラツク型ビニルエステル樹脂によ
つて構成された1.5〜2mm程度の厚さの耐熱性浸透
防止層所謂フレークライニング層(3)がある。 (3)〔図4〕に示すように〔図3〕のフレークライニ
ング層(3)の上に、更に耐酸、耐熱性に優れた常温硬
化型熱硬化性フエノール樹脂とその補強材としてガラス
繊維又はカーボン繊維を使用した合計厚さ3〜5mm程
度の耐酸、耐熱保護層、所謂FRPライニング層(4)
を設けることも公知である。 (4)〔図5〕に示すようにフレークライニング層
(3)の上に耐酸、耐熱性に優れたレンガ又は抗火石を
積層してフレークライニング層を保護する60〜300
mm厚さ程度のブリツクライニング層(5)を設けるこ
とも公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】〔図2〕に示すような
耐酸、耐熱性の優れた加熱硬化型フエノールコーテイン
グ材は180℃までの耐熱性があり、かつ熱硫酸の酸化
作用によりコーテイングの表面層が炭化され、耐食被膜
化する。しかしながら加熱硬化型フエノール樹脂は溶剤
を含んでいるため加熱硬化時に溶剤の飛散あるいは硬化
反応によつて水蒸気が発生しコーテイング内部に気泡が
生成してピンホールの原因となり易い。また硬化時の収
縮が大きいために、アールの小さいコーナー部では微細
なクラツクが生ずる場合がある。このように加熱硬化型
フエノールコーテイング材は施工時に種々な困難を伴う
ために膜厚も0.2〜0.4mm程度が限度であり、更
に加熱硬化型熱硬化性フエノール樹脂が柔軟性に乏しい
ため膜厚が厚いと急熱、急冷の熱衝撃を受けてクラツク
を生じ易いという種々な課題がある。
【0004】また〔図3〕に示すフレークライニング材
は最も耐熱性の高いノボラツク型ビニルエステル樹脂を
使用した場合でも耐熱性は150℃が限度である。また
150℃以上の熱硫酸では表面層から酸化されて劣化し
クラツクを生じるため長期の耐用が困難である。
【0005】また〔図4〕に示すフレークライニングと
常温硬化型フエノールFRPライニングの組合わせによ
る耐食性ライニングはフエノールFRPライニング層に
よつて熱硫酸から保護されるという優秀なライニングで
あるが、ライニング層の厚さが厚くなると常温硬化時の
収縮歪や熱膨張の影響で150℃以上になると積層の層
間で剥離が生起するという課題がある。
【0006】更に〔図5〕に示すフレークライニングを
耐酸、耐熱、断熱性の優れたレンガ又は抗火石で保護す
るライニングは最も理想的なライニングであるが、ライ
ニング価格が高価につく上に重量が重いため、被ライニ
ング体の設計の問題が生じ、更に工期が極端に長くなる
という課題がある。
【0007】本発明は上記従来のライニング材の解決す
べき種々な課題に鑑み新規な高耐酸性、耐熱性ライニン
グ工法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は耐酸、耐熱を必
要とする面、例えば鋼板面にフレークを混合した常温硬
化型熱硬化性樹脂からなる浸透防止層の第一層を設け、
その上に耐酸性かつ耐熱性の大なる熱硬化性樹脂と抗火
石等の多孔質石粉末とからなる耐酸、耐熱性の多孔質断
熱層の第2層を設けたことを特徴とする耐酸、耐熱性ラ
イニング工法に関するものである。更に、
【0009】本発明は〔図1〕に示すように耐酸、耐熱
を必要とする面、例えば鋼板面にフレークを混合した常
温硬化型熱硬化性樹脂層、即ち浸透防止層(3)を設
け、その上に耐酸性、耐熱性に優れた常温硬化型熱硬化
性樹脂(例えばフエノール樹脂)と多孔質石(例えば抗
火石等)粉末とを混合した樹脂モルタルを塗布し、断熱
保護層(6)を設けたことを特徴とする耐酸、耐熱性ラ
イニング工法に関するものである。
【0010】本発明に使用されるフレークライニング層
の常温硬化性樹脂としてはビニルエステル系樹脂又は不
飽和ポリエステル樹脂等が使用可能である。混合される
フレークとしてはガラスフレーク、カーボンフレーク、
マイカフレーク等が使用可能である。フレークの含有量
は10〜40重量%とすることが望ましく10重量%未
満では見掛け上のパスが短くなり、浸透が早くなり、耐
浸透効果が少なくなる。また40重量%を超過すると施
工性が悪くなりコンパウンド中に巻き込まれた気泡が抜
け切らないで塗膜中に残る欠点がある。
【0011】本発明の最上層の耐酸、耐熱、断熱層は常
温硬化型フエノール樹脂等と多孔質石(例えば抗火石
等)の粉末等の混合粉末よりなり、混合される多孔質石
粉末の割合が50〜80重量%の樹脂モルタルが好適に
使用される。混合粉末が50重量%未満では樹脂分が多
く硬化した層が多孔質でなくなり、断熱効果が悪くスポ
ーリングを起し易い。また混合粉末が80%を超過する
とコンパウンドに粘着性が著しく小さくなり、壁等の施
工が困難となる。
【0012】
【作用】上記の様に本発明は多孔性を有する断熱層を設
けることより、浸透防止層であるフレークライニングを
保護するものである。また本発明による断熱層は熱膨張
係数が鋼板に近くなるため5mmの厚さで200℃の高
温まで耐えることが可能である。
【0013】
【実施例】
【実施例1】 〔図1〕に示す本発明ライニングの試験
片を次の様にして調整した。サンドブラストを掛けた鋼
板(1)に粒径0.5〜2.5mmのガラスフレークを
30重量%混合したノボラツク型ビニルエステル常温硬
化型樹脂コンバウンド(3)をコテで1mm厚さに塗布
し常温で24時間放置した。これを2回繰り返した後、
常温硬化型フエノール樹脂に0.2〜3.0mmφの抗
火石粉等を樹脂に対して1:2.5重量比で混合した樹
脂モルタル(6)をコテで1回平均5mm厚さに施工
し、常温で7日間放置した。
【0014】
【実施例2】湿式排煙脱硫装置の高温ガス入口部約20
0mに本発明のライニング工法を合計7mmの厚さで
施工、排ガス温度170〜180℃で5年間運転した。
その結果塗膜の変色のみで異常は認められなかつた。
【0015】
【実施例3】都市ゴミ焼却場、ガス洗浄塔の出口ガスの
再加熱部に約100mにわたり本発明のライニング工
法を合計7mmの厚さで施工した。ガス温度180〜2
00℃で4年間運転したが塗膜は変色のみで異常は認め
られなかつた。
【0016】
【実施例4】火力発電所の排ガス煙道(4m×5m×5
0ml)の内面に本発明のライニング工法を7mm厚さ
で施工した。排ガス温度170〜180℃で5年間運転
したが塗膜は変色のみで、異常は認められなかつた。
【0017】
【比較例1】〔図2〕に示すフエノールコーテイングの
試験片は次の様にして調整した。サンドブラストを掛け
た鋼板(1)に加熱硬化型フエノール樹脂を3回塗布
し、130℃の加熱炉で30分間加熱硬化せしめた(厚
さ0.08mm)。これを3回繰り返し最後に200℃
で1時間加熱硬化せしめて第2層(2)を作成した(厚
さ0.2〜0.3mm)。
【0018】
【比較例2】〔図3〕に示すフレークライニングの試験
片は次の様にして作成した。サンドブラストを掛けた鋼
板(1)に〔図1〕の(3)に示すフレークライニング
層(2mm厚)を積層し、常温で7時間放置した。
【0019】
【比鮫例3】〔図4〕に示すライニングの試験片は次の
様にして作成した。サンドブラストを施した鋼板(1)
に〔図1〕の(3)に示すフレークライニング層(2m
m厚)を積層し、24時間放置後、その上に更に常温硬
化型熱硬化性フエノール樹脂でガラスクロスを積層し
(4)2mm厚さとした後、常温で7時間放置した。以
上の4種の試験片について次の2種類の試験を行った。
【0020】
【試験1】上記試験片(片面施工)のライニング面を内
側に恒温槽に取り付け内側を200℃に加熱し反対側を
室温に接する様にした。加熱は昼間8時間して夜間は放
冷した。これを繰り返した。その試験結果を〔表1〕に
示した。
【0021】
【表1】
【0022】
【試験2】上記試験片(両面施工)を70%硫酸、16
5℃に浸漬して耐硫酸試験を行いその試験結果を〔表
2〕に示した。
【0023】
【表2】 〔表1〕、〔表2〕に示す様に本発明の方法によつて得
られたライニング材は耐熱性、耐硫酸性ともに優れた性
能を示すことが確認された。
【0024】
【発明の効果】従来のライニング又はコーテイングは
〔表1〕、〔表2〕に示す様に樹脂自体の化学劣化ある
いは施工時の欠陥により、高温、高濃度の硫酸と接触す
る排煙脱硫装置や煙突、煙道等の防食ライニングとして
は充分でなかつた。また耐酸、耐熱レンガや抗火石等に
よる断熱層を設ける工法の場合は性能的には充分保証で
きるが、価格が極端に高く、また工期も長く通常の場合
の実用的なライニング方法ではない。本発明の常温硬化
型熱硬化性樹脂フレークライニングと常温硬化型熱硬化
性樹脂等と多孔質石粉末等の混合樹脂モルタルによる保
護ライニングとの組合わせによつて、始めて上記した様
に従来工法の欠点を改良し、高温で長期に耐食性を有す
る実用的なライニング材を提供する工法が完成された。
本発明のライニング工法によつて得られたライニング材
を使用することによつて適用範囲の大いなる拡大が可能
になつたっ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフレークライニングに更に多孔質石粉
末を添加したフエノール樹脂モルタルライニングを施し
た一実施例。
【図2】鋼板に対する従来のフエノールコーテイング。
【図3】従来のフレークライニングを施した場合。
【図4】〔図3〕のフレークライニングの上に更にフエ
ノールFRPライニングを施した場合。
【図5】〔図3〕の従来のフレークライニングの上に更
にブリツクライニングを積層した図を示す。
【符号の説明】
1.鋼板 2.フエノールコーテイング層 3.フレークライニング層 4.フエノールFRPライニング層 5.ブリツクライニング層 6.常温硬化型熱硬化性樹脂モルタルライニング層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐酸、耐熱性を必要とする面にフレーク
    を混合した常温硬化型熱硬化性樹脂からなる浸透防止層
    の第一層を設け、該第一層の上に更に耐熱性、耐酸性の
    熱硬化性樹脂と多孔質石粉末とからなる耐酸、耐熱性の
    多孔質断熱層を設けたことを特徴とする耐酸、耐熱性ラ
    イニング工法。
  2. 【請求項2】 耐酸、耐熱性の多孔質断熱層が耐酸、耐
    熱性の熱硬化性樹脂と0.2〜3.0mmφの粒径の多
    孔質石粉末の50〜80重量%とを含む樹脂モルタルを
    使用して設けられたことを特徴とする請求項1記載の耐
    酸、耐熱性ライニング工法。
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JP2019181358A (ja) * 2018-04-08 2019-10-24 Aca株式会社 塗膜生成方法、および、塗膜構造
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