JPH0721951Y2 - 歯付焼結プーリ - Google Patents
歯付焼結プーリInfo
- Publication number
- JPH0721951Y2 JPH0721951Y2 JP1988100903U JP10090388U JPH0721951Y2 JP H0721951 Y2 JPH0721951 Y2 JP H0721951Y2 JP 1988100903 U JP1988100903 U JP 1988100903U JP 10090388 U JP10090388 U JP 10090388U JP H0721951 Y2 JPH0721951 Y2 JP H0721951Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rim
- boss
- toothed
- pulley
- peripheral surface
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Pulleys (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 A.考案の目的 （１）産業上の利用分野 本考案は、各種機器の動力伝達系に用いられる歯付焼結
プーリ、特に、外周面に多数の歯を、また内周面の、各
歯に対応する部位に肉抜き溝をそれぞれ有するリムと、
そのリムの内側に存するボスと、リム内周面およびボス
外周面間を連結する連結体とを備えた歯付焼結プーリの
改良に関する。
プーリ、特に、外周面に多数の歯を、また内周面の、各
歯に対応する部位に肉抜き溝をそれぞれ有するリムと、
そのリムの内側に存するボスと、リム内周面およびボス
外周面間を連結する連結体とを備えた歯付焼結プーリの
改良に関する。
（２）従来の技術 従来、歯付プーリとして板金製のプレスプーリが公知で
ある。
ある。
（３）考案が解決しようとする課題 例えば、エンジンのカム軸駆動用歯付プーリには、エン
ジンの高回転、高出力化に対応して小型軽量化が要求さ
れる。従来のプレスプーリは前記軽量化の要求に応ずる
ことはできても小型化の点ではその製造上自ずと限界が
ある。
ジンの高回転、高出力化に対応して小型軽量化が要求さ
れる。従来のプレスプーリは前記軽量化の要求に応ずる
ことはできても小型化の点ではその製造上自ずと限界が
ある。
そこで、小型化の要請に応ずるべく、粉末冶金法を適用
した歯付焼結プーリが開発されており、この種プーリで
は軽量化を図るため前記のようにリムに多数の肉抜き溝
を形成しているが、現況ではさらに一層の軽量化を図っ
て慣性モーメントを小さくし、またベルトとの噛合によ
り生じるバックラッシ音を低減することが望まれてい
る。
した歯付焼結プーリが開発されており、この種プーリで
は軽量化を図るため前記のようにリムに多数の肉抜き溝
を形成しているが、現況ではさらに一層の軽量化を図っ
て慣性モーメントを小さくし、またベルトとの噛合によ
り生じるバックラッシ音を低減することが望まれてい
る。
本考案は前記要望を満たすことのできる前記歯付焼結プ
ーリを提供することを目的とする。
ーリを提供することを目的とする。
B.考案の構成 （１）課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本考案は、外周面に多数の歯
を、また内周面の、各歯に対応する部位に肉抜き溝をそ
れぞれ有するリムと、このリムの径方向内方に在って回
転体への取付部となるボスと、前記リム内周面および前
記ボス外周面間を一体に連結する連結体とを備えて、無
数の気孔をもつ焼結体より構成される歯付焼結プーリに
おいて、前記リムの気孔率を前記ボスの気孔率よりも大
に設定したことを特徴としている。
を、また内周面の、各歯に対応する部位に肉抜き溝をそ
れぞれ有するリムと、このリムの径方向内方に在って回
転体への取付部となるボスと、前記リム内周面および前
記ボス外周面間を一体に連結する連結体とを備えて、無
数の気孔をもつ焼結体より構成される歯付焼結プーリに
おいて、前記リムの気孔率を前記ボスの気孔率よりも大
に設定したことを特徴としている。
（２）作用 プーリの最外周部に位置する歯付リムの高気孔率化によ
れば、該リム自体が比較的軽量化されて歯付焼結プーリ
の慣性モーメントを効果的に小さくすることができ、し
かも、同リムに比較的多く存する無数の気孔によって、
リムの歯とベルトとの噛合により生じるバックラッシ音
が効果的に吸収されると共に、その噛合部の振動の、連
結体及びボス側へ伝達も効果的に抑えられ、全体として
振動騒音の効果的な低減が図られる。
れば、該リム自体が比較的軽量化されて歯付焼結プーリ
の慣性モーメントを効果的に小さくすることができ、し
かも、同リムに比較的多く存する無数の気孔によって、
リムの歯とベルトとの噛合により生じるバックラッシ音
が効果的に吸収されると共に、その噛合部の振動の、連
結体及びボス側へ伝達も効果的に抑えられ、全体として
振動騒音の効果的な低減が図られる。
一方、ボスは、その気孔率が比較的低く保たれて高密度
となることから、比較的大きな強度を有し、これによ
り、歯付焼結プーリを回転体に取付ける際にボスに大き
な締付力を付与してもそれが座屈するようなことはな
い。
となることから、比較的大きな強度を有し、これによ
り、歯付焼結プーリを回転体に取付ける際にボスに大き
な締付力を付与してもそれが座屈するようなことはな
い。
（３）実施例 第１図は、エンジン１のカム軸駆動系を示し、エンジン
１に片持ち支持された、回転体としてのカム軸２に歯付
焼結プーリ３がボルト４により取付けられ、その歯付焼
結プーリ３と、クランク軸５に取付けられた歯付プーリ
６とにタイミングベルト７が懸回される。14はタイミン
グベルト７の弛み側に押圧されたテンションプーリであ
る。
１に片持ち支持された、回転体としてのカム軸２に歯付
焼結プーリ３がボルト４により取付けられ、その歯付焼
結プーリ３と、クランク軸５に取付けられた歯付プーリ
６とにタイミングベルト７が懸回される。14はタイミン
グベルト７の弛み側に押圧されたテンションプーリであ
る。
歯付焼結プーリ３は、第2,第３図に示すように、外周面
に多数の歯８を、また内周面の、各歯８に対応する部位
に肉抜き溝９をそれぞれ有するリム10と、そのリム10の
内側に存するボス11と、リム10内周面の軸方向中間部お
よびボス11外周面間を連結する連結体12とを備えてい
る。前記ボス11はカム軸２に嵌着され、また連結体12は
複数の開口13を有する。
に多数の歯８を、また内周面の、各歯８に対応する部位
に肉抜き溝９をそれぞれ有するリム10と、そのリム10の
内側に存するボス11と、リム10内周面の軸方向中間部お
よびボス11外周面間を連結する連結体12とを備えてい
る。前記ボス11はカム軸２に嵌着され、また連結体12は
複数の開口13を有する。
前記歯付焼結プーリ３において、そのリム10の気孔率は
ボス11の気孔率よりも大に設定される。
ボス11の気孔率よりも大に設定される。
このように構成すると、リム10の軽量化に伴い歯付焼結
プーリ３の慣性モーメントが小さくなる。
プーリ３の慣性モーメントが小さくなる。
またリム10の歯８とタイミングベルト７との噛合により
生じるバックラッシ音が、リム10に存する無数の気孔に
よって吸収される。
生じるバックラッシ音が、リム10に存する無数の気孔に
よって吸収される。
さらにボス11の気孔率は比較的低く保たれるので、その
ボス11は、高密度化に伴い大きな強度を有し、これによ
り歯付焼結プーリ３をカム軸２にボルト４によって取付
ける際にボス11に大きな締付力を付与してもそれが座屈
するようなことはない。
ボス11は、高密度化に伴い大きな強度を有し、これによ
り歯付焼結プーリ３をカム軸２にボルト４によって取付
ける際にボス11に大きな締付力を付与してもそれが座屈
するようなことはない。
第４図は歯付焼結プーリ３における全体および各部の密
度の一例を示す。
度の一例を示す。
この歯付焼結プーリ３は、順次、次に述べる各工程を経
て製造される。即ち、C1.0重量％、Cu1.5重量％および
残部Feからなるアトマイズ粉を圧粉体成形型に充填し、
その際成形型のリム成形領域における粉末充填比率がボ
スおよび連結体成形領域における粉末充填比率よりも小
さくなるように調節する工程、前記粉末を5.5t/cm2の圧
力を以て加圧することにより圧粉体を得る工程、その圧
粉体を不活性ガス雰囲気下にて1130℃で焼結する工程で
ある。
て製造される。即ち、C1.0重量％、Cu1.5重量％および
残部Feからなるアトマイズ粉を圧粉体成形型に充填し、
その際成形型のリム成形領域における粉末充填比率がボ
スおよび連結体成形領域における粉末充填比率よりも小
さくなるように調節する工程、前記粉末を5.5t/cm2の圧
力を以て加圧することにより圧粉体を得る工程、その圧
粉体を不活性ガス雰囲気下にて1130℃で焼結する工程で
ある。
第４図から明らかなように、リム10の密度は約6.89g/cm
3で、またボス11の密度は約7.04g/cm3である。
3で、またボス11の密度は約7.04g/cm3である。
なお、前記のようにリム10とボス11との密度、したがっ
て気孔率を変える手段としては、前記粉末充填比率の調
節の外に、加圧力を変える、粉末径を変える等の手段が
用いられる。
て気孔率を変える手段としては、前記粉末充填比率の調
節の外に、加圧力を変える、粉末径を変える等の手段が
用いられる。
C.考案の効果 本考案によれば、歯付焼結プーリにおいて、その最外周
部に位置する歯付リムの気孔率をボスの気孔率よりも大
に設定したので、そのリムの高気孔率化により該リム自
体が比較的軽量化されて、歯付焼結プーリの慣性モーメ
ントを効果的に小さくすることができ、しかも、同リム
に比較的多く存する無数の気孔によって、リムの歯とベ
ルトとの噛合により生じるバックラッシ音が効果的に吸
収されると共に、その噛合部の振動の、連結体及びボス
側へ伝達も効果的に抑えられるため、全体として騒音振
動の低減に大いに寄与することができる。
部に位置する歯付リムの気孔率をボスの気孔率よりも大
に設定したので、そのリムの高気孔率化により該リム自
体が比較的軽量化されて、歯付焼結プーリの慣性モーメ
ントを効果的に小さくすることができ、しかも、同リム
に比較的多く存する無数の気孔によって、リムの歯とベ
ルトとの噛合により生じるバックラッシ音が効果的に吸
収されると共に、その噛合部の振動の、連結体及びボス
側へ伝達も効果的に抑えられるため、全体として騒音振
動の低減に大いに寄与することができる。
一方、ボスは、その気孔率が比較的低く保たれて高密度
となることから、比較的大きな強度を有し、従って、歯
付焼結プーリを回転体に取付ける際にボスに大きな締付
力が作用しても強度上問題となることは少ない。
となることから、比較的大きな強度を有し、従って、歯
付焼結プーリを回転体に取付ける際にボスに大きな締付
力が作用しても強度上問題となることは少ない。
第１図はエンジンのカム軸駆動系の斜視図、第2,第３図
は歯付焼結プーリを示し、第２図は正面図、第３図は第
２図III-III線断面図、第４図は歯付焼結プーリにおけ
る全体および各部の密度の変化を示すグラフである。 ２……回転体としてのカム軸、３……歯付焼結プーリ、
８……歯、９……肉抜き溝、10……リム、11……ボス、
12……連結体
は歯付焼結プーリを示し、第２図は正面図、第３図は第
２図III-III線断面図、第４図は歯付焼結プーリにおけ
る全体および各部の密度の変化を示すグラフである。 ２……回転体としてのカム軸、３……歯付焼結プーリ、
８……歯、９……肉抜き溝、10……リム、11……ボス、
12……連結体
Claims (1)
- 【請求項１】外周面に多数の歯（８）を、また内周面
の、各歯（８）に対応する部位に肉抜き溝（９）をそれ
ぞれ有するリム（10）と、このリム（10）の径方向内方
に在って回転体（２）への取付部となるボス（11）と、
前記リム（10）内周面および前記ボス（11）外周面間を
一体に連結する連結体（12）とを備えて、無数の気孔を
もつ焼結体より構成される歯付焼結プーリにおいて、 前記リム（10）の気孔率を前記ボス（11）の気孔率より
も大に設定したことを特徴とする歯付焼結プーリ。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988100903U JPH0721951Y2 (ja) | 1988-07-29 | 1988-07-29 | 歯付焼結プーリ |
| US07/386,077 US4952199A (en) | 1988-07-29 | 1989-07-28 | Toothed sintered pulley |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988100903U JPH0721951Y2 (ja) | 1988-07-29 | 1988-07-29 | 歯付焼結プーリ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0222447U JPH0222447U (ja) | 1990-02-14 |
| JPH0721951Y2 true JPH0721951Y2 (ja) | 1995-05-17 |
Family
ID=31329405
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1988100903U Expired - Lifetime JPH0721951Y2 (ja) | 1988-07-29 | 1988-07-29 | 歯付焼結プーリ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0721951Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5922353U (ja) * | 1982-08-04 | 1984-02-10 | 第一ガイヤ−株式会社 | 合成樹脂製歯車 |
| JPS6343062A (ja) * | 1986-08-06 | 1988-02-24 | Honda Motor Co Ltd | 低騒音歯車 |
-
1988
- 1988-07-29 JP JP1988100903U patent/JPH0721951Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0222447U (ja) | 1990-02-14 |
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