JPH07218605A - 誘導電動機の籠型ロータ検査装置 - Google Patents

誘導電動機の籠型ロータ検査装置

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JPH07218605A
JPH07218605A JP3198694A JP3198694A JPH07218605A JP H07218605 A JPH07218605 A JP H07218605A JP 3198694 A JP3198694 A JP 3198694A JP 3198694 A JP3198694 A JP 3198694A JP H07218605 A JPH07218605 A JP H07218605A
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JP
Japan
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rotor
current
stator coil
current value
induction motor
Prior art date
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Pending
Application number
JP3198694A
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English (en)
Inventor
Kazuma Sakai
数馬 阪井
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘導電動機の籠型ロータの品質検査が該電動
機の運転を行なわずして確実に且つ簡単に検査できるロ
ータ検査装置を提供する。 【構成】 1極のステータコイル1のみに通電し、電動
機を拘束させて電流値検出手段3でステータコイルの入
力電流を検出する。この電流は籠型ロータの誘起電流と
相関しており、誘起電流はロータの構造的欠陥で変化す
るので、コイル電流値に基づいて判定手段4にてロータ
不良の判定を行える。なお、印加する電源は40Hz以
下の低周波で、ステータコイルを発熱させない低電圧
(定格電圧の30%)が安定して検査でき、有効であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電動機のロータ、特に誘
導電動機に用いられる籠型ロータの検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、誘導電動機はステータコイルを
備えたステータと、ロータとより成り立っている。この
ロータにはアルミダイカスト製の籠型ロータが採用され
ている。この誘導電動機が製造されるとその製品の品質
検査が行われるが、現状では、電源との接続が容易なス
テータコイルに対して巻線抵抗、鉄損、絶縁耐力、耐電
圧、サージ電圧等の色々な検査が行われている。
【0003】しかし、ロータに対しては、例えばこの誘
導電動機が冷凍サイクルの圧縮機として使用されるもの
の場合には、実際にこの圧縮機を冷凍サイクルに介挿し
駆動することによって所要の冷凍能力を発揮しているか
を調べて、その良否の判断としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、ステータ
コイルに対しては外部から検査できるという容易性から
各種検査を行ってその良否を詳しくチェックできる。
【0005】しかしロータの検査は、上述したように実
際に電動機を駆動し冷凍サイクルを稼働させて行ってい
るのが現状で、検査方法としては煩雑であった。また、
この検査方法ではロータの構造的検査、特にアルミダイ
カスト時の湯回りの状態を検査することは難しかった。
【0006】即ち、多数の鉄板を積層してロータコアを
形成する一方、このロータコアに設けたスロットにアル
ミダイカスト加工によりロータバー及びこれら多数のロ
ータバーをつなげる両側のエンドリングを一体に形成す
る場合、積み上げた鉄板にスキ間が有ると、そのスキ間
にもアルミダイカストが回って生じるロータコアの絶縁
不良や、ロータバーの途中が切れたバー切れや、ロータ
バーが部分的にアルミが埋まっていない巣くう状のバー
となっていることなどの構造的欠陥を検査するのが困難
であり、またそのための簡易な検査手段が提案されてい
なかった。
【0007】本発明は上述の問題に鑑み成されたもの
で、電動機を実際に運転することなくロータの不良を確
実に検査することのできる簡易なロータ検査装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ステータコイ
ルを巻装した固定子と籠型ロータとよりなる誘導電動機
において、前記籠型ロータが回転しない程度の交流電圧
を所定のステータコイルに印加する手段と、前記ステー
タコイルに流れる電流の値を検出する電流値検出手段
と、前記電流値検出手段にて検出された電流値が予め定
めた値以下で前記籠型ロータの不良を判定する判定手段
とを備えたものである。
【0009】また本発明は、ステータコイルを巻装した
固定子と籠型ロータとよりなる誘導電動機において、前
記籠型ロータが回転せず、且つ前記ステータコイルの温
度が所定値を超えない程度の交流電圧を所定のステータ
コイルに印加する手段と、前記ステータコイルに流れる
電流の値を検出する電流値検出手段と、前記電流値検出
手段にて検出された電流値が予め定めた値以下で前記籠
型ロータの不良を判定する判定手段とを備えたものであ
る。
【0010】更に本発明は、ステータコイルを巻装した
固定子と籠型ロータとよりなる誘導電動機において、ス
テータコイルには予め定めた周波数以下且つ予め定めた
電圧以下の交流電圧を印加する手段と、前記ステータコ
イルに流れる電流の値を検出する電流値検出手段と、前
記電流値検出手段にて検出された電流値が予め定めた値
以下で前記籠型ロータの不良を判定する判定手段とを備
えたものである。
【0011】
【作用】いずれか一個のステータコイルに交流電圧を印
加し、籠型ロータを回転させない拘束状態にする。電磁
誘導作用で籠型ロータに誘起電流が生ずると共に、ステ
ータコイルにはこの誘起電流に相関してコイル電流が増
加する。
【0012】この場合、誘起電流は籠型ロータに構造的
欠陥、例えばロータバーの切れ(バー切れ)等があると
電流路が減り、ロータのインビーダンスが高くなる。そ
れに応じてステータコイル電流も正常ロータの時より低
減して現われる。よって、ステータコイル電流値を検出
し、その検出電流値から籠型ロータの不良を間接的に判
定することが可能である。
【0013】また、ステータコイルの発熱による抵抗の
増加が起きないような電圧を印加して検査することで検
出されるステータコイル電流値は、ロータの不良程度を
忠実に反映するものとすることができ、安定した判定が
行える。
【0014】更にまた、ステータコイルに低周波、低電
圧を印加して検査した場合には、ステータコイル電流値
は、ロータ不良に応じ顕著に変動して検出されてことと
なりロータ不良の判定を最も安定して効果的に行える。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0016】先ず、誘導電動機は原理上ステータコイル
に交流電源を印加し励磁すると、ロータコイルに電磁誘
導作用により電圧、電流が誘起して、同期回転数でロー
タが回転する(理論上)。
【0017】ここで、ステータコイルに流入する運転電
流(1次電流)を計測すると、同電流値は誘起電流と密
接に関連して計測される。
【0018】即ち、バー切れ等、籠型ロータが不良であ
ると抵抗増大となり、誘起電流は流れ難くなり、その電
流値も小さく、それに伴い1次電流は正常ロータの時の
1次電流値より減少する。
【0019】よって、1次電流を検出し、それが正常値
より大きく変動することが捉えられた場合、ロータが不
良であると判定することができる。本発明は、この点に
着目して成したロータ検査装置である。
【0020】ただ、ここで1次電流の値自身はロータが
回転するとインビーダンスの増加で小さくなるので、ロ
ータの不良から生ずる電流変動も小さくなり、この変動
を捉えることは困難となり、不安定な不良判定となり、
得策ではない。
【0021】そこで、1次電流が大となる状態、即ちロ
ータが回転しない拘束状態とさせて検査を行う。
【0022】ロータを拘束するには、図2に示すように
1極のステータコイル(主巻線)1のみに交流電源2を
印加する(三相誘導電動機の場合は、いずれかの一相に
のみ通電する)。ここで、交流電源2としては周波数
(Hz)、電圧(V)とも自由に設定して検査すること
は可能である。
【0023】図2は、本発明のロータ検査装置の概略ブ
ロック構成図で、2は検査のために1極のステータコイ
ル1のみに印加する周波数A、電圧Bの上述せる交流電
源、3はステータコイル1に流れる電流(1次電流)の
値を検出する電流値検出手段である。4は、この電流値
検出手段にて検出された電流値に基づいてロータの良否
を判定する判定手段である。具体的には、不良ロータの
検出電流値Iが正常ロータの電流値I0に比しどの程度
減少しているか、その電流ダウン率から判断すること等
が考えられる。そして、前記判定手段4による判定結果
で正常用表示ランプ5aまたは不良用表示ランプ5bを
択一的に点灯させて表示させる。
【0024】ところで、上述した本発明の検査装置で印
加条件(周波数、電圧)を色々と変えてみて、ロータの
不良判定の実験を試みた。次に、その測定結果について
説明する。
【0025】図3は、標準ロータと不良ロータの電流比
率で、この場合は周波数(Hz)を一定にして(この場
合は50Hzか60Hz)電圧を変化させた時の不良ロ
ータの電流ダウン率である。同図からは電圧の変化に対
して電流比率は変わらなく、不良判定には基本的に電圧
は影響を与えないことが判る。
【0026】しかし、印加する電圧が上昇するとステー
タコイルが発熱し抵抗が増大することとなり、入力電流
(1次電流)が減少傾向となる。すると、検査時、電流
値検出手段4で減少した電流値が検出されたとき、その
検出電流がロータ不良によるものか、ステータコイルの
発熱によるものか、どちらが大きく影響しているのか定
かでなくなり、判定に安定性がなくなる。よって、ステ
ータコイルが発熱しない程度の低電圧で印加することが
望ましい。この印加電圧は、モータの定格電圧の30%
以下を目安とすると良い。
【0027】次の図4も標準ロータと不良ロータの電流
比率を示すグラフ図で、この場合は周波数(Hz)を可
変して印加電圧を30Vという一定にして測定したもの
である。同測定では50Hz〜90Hzまでは比率は変
わらないが、印加する電圧の周波数を更に下げていく
と、40Hzから比率が大きく検出され、その差が拡が
っていくことが判明される。このことは、低周波数の電
圧を印加した方が高周波による洩れが少ない分不良判定
が容易となることを意味し、40Hz以下の周波数が検
査に有効であると言える。
【0028】但し、20Hz以下になると電流成分の増
加でステータコイルの発熱が増加し、安定性が悪くなる
ため、30Hz程度が望ましい。
【0029】更に、図4には示していないが相当に高い
周波数の電圧が印加されると、ロータにバー切れ等があ
ってもロータには表層電流、漏れ電流が流れてしまい、
ロータの不良に影響されないで誘起電流の発生を生じ、
ロータ不良判定に好ましくないことも確かめられてい
る。
【0030】以上のような判定時の事情を鑑みて、検査
のためにステータコイルに印加する交流電源は低周波
(40Hz以下)で、ステータコイルが発熱を起こさな
い低電圧(定格電圧の30%)を印加することが望まし
く、この印加電圧の条件の許でステータコイルに流入す
る電流の大きさでロータ不良を判定することとした。
【0031】これにより、モータを稼働せずともロータ
の不良を簡単に且つ確実に検査できる。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明のロータ検査装置に
よれば、所定のステータコイルへ交流を印加し、その際
低周波で、ステータコイルを発熱させない低電圧で印加
して、その時のステータコイル電流を検出する。この検
出電流は籠型ロータの誘起電流と相関し、そしてこの誘
起電流は籠型ロータの不良程度を反映するものと言える
ので、ステータコイル電流の大きさからロータの不良を
容易に判定することができる。
【0033】これにより、従来のようにモータを実際に
回転駆動せずともロータ不良の確実な検査ができ、検査
時間が短縮し、検査作業が能率的となる。
【0034】また、ステータコイルには周波数40Hz
以下で定格電圧の30%の電圧を印加させるようにする
と、ステータコイルに流れる電流は、ロータの不良程度
を著しく反映した電流変動として現われるので、不良判
定を効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる籠型ロータ検査装置のブロック
回路図。
【図2】検査のために1極のみのステータコイルに検査
電源を印加し、ロータを拘束することを示す電気回路
図。
【図3】検査用電源を周波数を一定にして、電圧を変化
させた時の不良ロータの標準ロータに対する電流ダウン
率を示す測定グラフ図。
【図4】検査用電源を電圧を一定にして周波数を変化さ
せた時の不良ロータの標準ロータに対する電流ダウン率
を示す測定グラフ図。
【符号の説明】
1 ステータコイル 2 交流電源 3 電流値検出手段 4 判定手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータコイルを巻装した固定子と籠型
    ロータとよりなる誘導電動機において、 前記籠型ロータが回転しない程度の交流電圧を所定のス
    テータコイルに印加する手段と、 前記ステータコイルに流れる電流の値を検出する電流値
    検出手段と、 前記電流値検出手段にて検出された電流値が予め定めた
    値以下で前記籠型ロータの不良を判定する判定手段とを
    備えたことを特徴とする誘導電動機の籠型ロータ検出装
    置。
  2. 【請求項2】 ステータコイルを巻装した固定子と籠型
    ロータとよりなる誘導電動機において、 前記籠型ロータが回転せず、且つ前記ステータコイルの
    温度が所定値を超えない程度の交流電圧を所定のステー
    タコイルに印加する手段と、 前記ステータコイルに流れる電流の値を検出する電流値
    検出手段と、 前記電流値検出手段にて検出された電流値が予め定めた
    値以下で前記籠型ロータの不良を判定する判定手段とを
    備えたことを特徴とする誘導電動機の籠型ロータ検査装
    置。
  3. 【請求項3】 ステータコイルを巻装した固定子と籠型
    ロータとよりなる誘導電動機において、 ステータコイルには予め定めた周波数以下且つ予め定め
    た電圧以下の交流を印加する手段と、 前記ステータコイルに流れる電流の値を検出する電流値
    検出手段と、 前記電流値検出手段にて検出された電流値が予め定めた
    値以下で前記籠型ロータの不良を判定する判定手段とを
    備えたことを特徴とする誘導電動機の籠型ロータ検査装
    置。
JP3198694A 1994-02-04 1994-02-04 誘導電動機の籠型ロータ検査装置 Pending JPH07218605A (ja)

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JP (1) JPH07218605A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011229226A (ja) * 2010-04-16 2011-11-10 Mitsubishi Electric Corp 回転電機の偏心推定方法および回転機の偏心推定システム
JP2014013244A (ja) * 2007-06-12 2014-01-23 Subsee Ab 電動機のオフラインテストの方法および装置

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