JPH0721792Y2 - 窓の開放装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、窓の開放装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来の窓は、開放にともない倒れた窓戸をアームやステ
ィダンパーにより一定の角度でストップさせるようにな
っている。

〔考案が解決しようとする課題〕

一定の位置でストップする内倒し窓にあっては、換気を
目的とするため室内に雨が吹き込まないよう開放角度が
小さい。

開放角度を小さくすると、室内側から窓ガラスの屋外面
を拭くことができない問題があった。

そこで、この考案は換気に良好な角度の開放と、室内側
から窓ガラスの屋外面を拭くことができる角度の開放と
が切り替えできるようにした窓の開放装置を提供するこ
とを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕 上記の目的を達成するために、この考案は窓枠と、この
窓枠に閉鎖時納まると共に、下縁に開閉支点を有する窓
戸と、上記窓枠の縦框内側面途中にピンを介し下端を回
動可能に取付けると共に、窓戸の開放方向に復帰回動性
を付与したアームと、このアームの上端側面から窓戸の
縦框の方向に突出するよう設けた突起と、窓戸の縦框外
側面途中に上記窓戸の閉鎖位置から或る一定の開放位置
迄上記突起が接触するよう設けたレールと、このレール
の下端に突起が係合するよう設けたフックと、窓枠と窓
戸との縦框の上記アーム及びレールの下方に両端を回動
自在に取付けたスティダンパーとで構成したものであ
る。

〔作用〕

窓戸を開放すると、レールに接触した状態で上記レール
の下端方向に突起が移動してアームが倒れ方向に回動
し、そしてフックに突起が係合すると窓戸の内倒しがス
トップする。

また、上記状態において、手動により起る方向にアーム
を回動させてフックと突起との係合を解除し、そして窓
戸をさらに倒す。

このとき、スティダンパーが伸長し、そして上記スティ
ダンパーの伸長がストップすると、窓戸の内倒しがスト
ップする。

なお、窓戸の閉鎖にともないスティダンパーは、収縮
し、また突起とレールとの接触によりアームを起る方向
に回動させる。

〔実施例〕

以下、この考案に係る実施例を添付図面に基づいて説明
する。

図において、１は窓枠、２は下縁に開閉支点３をもち、
かつ閉鎖時窓枠１内に納まる窓戸である。

４は窓枠１の縦框内側面途中にピン５を介し下端を回動
自在に取付けたアームで、このアーム４には、窓戸２の
開放方向に倒す回動性が付与されている。

上記の回動性は、第４図に示すようにピン５に巻回した
バネ６の両端をアーム４側と窓枠１側とに係合させてあ
る。

７はアーム４の上端窓戸２側の側面から突出させた突起
である。

８は窓戸２の縦框外側面の途中に上記窓戸２の閉鎖位置
から一定の開放位置迄突起７が接触するよう設けたレー
ルで、このレール８の下端には、フック９が設けられて
おり、このフック９に上方から嵌まり込んだ突起７が係
合すると、窓戸２の或る一定角度の開放状態がアーム４
を介し維持されるようになっている。

10は窓枠１と窓枠２との縦框の上記アーム４及びレール
８の下方に両端を回動自在に取付けた（第１図に示す）
スティダンパーである。

上記のスティダンパー10は、オイル封入式等が採用され
る。

図中11はレール８の取付け板、12はピン５の支持片13に
設けた弧状の長孔で、この長孔12にアーム４の下端側面
から突出する突軸14を貫通させて、上記長孔12の下位端
と突軸14との当接により倒れ方向に回動したアーム４を
それ以上倒れ方向に回動しないようストップ（第３図に
示す）させる。

なお、アーム４及びスティダンパー10は、左右両側に配
置する場合と、片側のみに配置する場合とがある。

この実施例は、以上のように構成されており、第１図に
示すように内方に窓戸２を倒して開放すると、付与回動
性によりアーム４が同方向に倒れると共に、レール８の
側縁に押し付けられている突起７は、上記レール８の上
端から下端方向に移動し、そして第３図鎖線に示すよう
にフック９に突起７が嵌り込んで係合すると窓戸２の内
倒しが第１図一点鎖線の位置でストップする。

次に手動によりアーム４を起る方向（第３図反時計方
向）に少し回動してフック９と突起７との係合を解除す
ると共に、係合解除の状態を維持しながら窓戸２をさら
に倒す。

このとき、スティダンパー10が伸長し、そして上記ステ
ィダンパー10の伸長がストップすると、第１図二点鎖線
の位置で窓戸２がストップする。

上記起したアーム４から手をはなすと、バネ６により倒
れ方向にアーム４を回動させると共に、長孔12の端縁と
突軸14との当接によりそれ以上の倒れ方向の回動をスト
ップさせる。

また、窓戸２の閉鎖にともないスティダンパー10は収縮
して起る方向に回動し、アーム４は突起７とレール８と
の接触により起る方向に回動し、そして窓戸２の閉鎖終
了時に第３図及び第４図に示すように窓枠１と窓戸２と
の縦框材間に納まる。

なお、窓戸２の閉鎖にともないフック９の外周縁に設け
てあるテーパー縁部15に第３図一点鎖線の位置で停止し
ているアーム４の突起７を接触させ、そしてテーパー縁
部15に沿って突起７をすべらせながら自動的にアーム４
を起きる方向に回動させると、手動によりアームを起こ
す必要がない。

〔効果〕

以上のように、この考案に係る窓の開放装置によれば、
アームの突起とフックとの係合及び係合解除後スティダ
ンパーにより開いた窓戸を開放度合いの異なる二段階の
位置でストップすることができる。

このため、窓戸の開放度合いを小さくして換気用とし或
は大きくして室内側からガラスの屋外面を拭くことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る窓開放装置の一部切欠側面図、
第２図はアームとレールを示す斜視図、第３図は同要部
を示す縦断拡大側面図、第４図は同横断平面図、第５図
は同縦断正面図である。 １……窓枠、２……窓戸、３……支点、４……アーム、
５……ピン、６……バネ、７……突起、８……レール、
９……フック、10……スティダンパー。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 西本 栄一 大阪府大阪市中央区本町３丁目４番10号 不二サッシ株式会社内 (72)考案者 新富 誠二 大阪府大阪市東住吉区矢田２―16―４ (56)参考文献 実開 昭56−24375（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭37−19689（ＪＰ，Ｙ１)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】窓枠と、この窓枠に閉鎖時納まると共に、
   下縁に開閉支点を有する窓戸と、上記窓枠の縦框内側面
   途中にピンを介し下端を回動可能に取付けると共に、窓
   戸の開放方向に復帰回動性を付与したアームと、このア
   ームの上端側面から窓戸の縦框の方向に突出するよう設
   けた突起と、窓戸の縦框外側面途中に上記窓戸の閉鎖位
   置から或る一定の開放位置迄上記突起が接触するよう設
   けたレールと、このレールの下端に突起が係合するよう
   設けたフックと、窓枠と窓戸との縦框の上記アーム及び
   レールの下方に両端を回動自在に取付けたスティダンパ
   ーとから成る窓の開放装置。